これって放置していいの?」
原因によって対処法がまったく違うので、間違ったセルフケアがかえって悪化を招くことも。
📋 この記事を読むとわかること
- ✅ 陥入爪・ひょう疽・粉瘤など原因ごとの症状の違い
- ✅ やってはいけないNG行動と正しいセルフケア
- ✅ 今すぐ病院に行くべきかどうかの判断基準
目次
- 爪の横が腫れるとはどういう状態か
- 爪の横が腫れる主な原因①:陥入爪(かんにゅうそう)
- 爪の横が腫れる主な原因②:ひょう疽(ひょうそ)
- 爪の横が腫れる主な原因③:爪周囲炎(そうしゅういえん)
- 爪の横が腫れる主な原因④:粉瘤(ふんりゅう)
- 爪の横が腫れる主な原因⑤:ガングリオン
- 爪の横が腫れる主な原因⑥:その他の原因(関節リウマチ・痛風など)
- 爪の横の腫れを悪化させるNG行動
- 自宅でできるセルフケアと応急処置
- 病院を受診すべきタイミングと診療科
- アイシークリニック上野院での診療について
- まとめ
💡 この記事のポイント
爪の横の腫れは陥入爪・ひょう疽・粉瘤・ガングリオンなど原因が多様で、自己処置は感染悪化のリスクがあるため、3〜4日改善しない場合や膿・発熱を伴う場合は医療機関への受診が必要。
💡 爪の横が腫れるとはどういう状態か
爪は、指先を保護するために存在する硬い組織です。爪の本体は「爪甲(そうこう)」と呼ばれ、その両脇には「爪郭(そうかく)」と呼ばれる皮膚の折り畳み部分があります。爪の横が腫れるというのは、この爪郭やその周辺の組織に何らかの問題が生じ、炎症や腫瘤(しゅりゅう)が発生している状態を指します。
腫れの状態にもいくつかの種類があります。赤みを伴ってズキズキと痛む炎症性の腫れ、触ると柔らかく波打つような感触のある膿をともなう腫れ、あまり痛みがなく硬い塊のような腫れなど、その様子によって原因が異なります。腫れが足の指に生じているのか、手の指に生じているのかによっても、考えられる病気の種類は変わってきます。
また、「腫れ」という表現でひとまとめにされがちですが、医学的には炎症による腫脹、液体や組織が貯留した腫瘤、感染による蜂窩織炎(ほうかしきえん)など、明確に異なる病態が含まれています。それぞれの原因に応じた治療が必要なため、自己判断で対処するには限界があることも知っておく必要があります。
特に爪の横の腫れは、日常的な動作のたびに痛みが出やすい部位であり、靴を履く、物を掴む、文字を書くといった行為にも支障をきたすことがあります。症状が軽いうちは「そのうち治るだろう」と放置されやすいですが、適切なタイミングでの受診が重要です。
Q. 陥入爪を予防する正しい爪の切り方は?
陥入爪の予防には「スクエアカット」が基本です。爪の角を丸く切ったり深爪にしたりすると、爪が伸びる際に皮膚へ食い込みやすくなります。爪の白い部分を1〜2mm残し、先端が両角よりも長くなるよう四角く切ることが重要です。
📌 爪の横が腫れる主な原因①:陥入爪(かんにゅうそう)
陥入爪は、爪の端が周囲の皮膚に食い込んでしまう状態です。足の親指の爪に最も多く見られますが、他の指にも起こることがあります。爪の横が赤く腫れ、歩くたびに激しい痛みが生じるのが典型的な症状です。
陥入爪が起こる主な原因は、爪の切り方にあります。爪を深く切りすぎたり、角を丸く切ったりすると、爪が伸びてくるときに皮膚に刺さりやすくなります。これを「深爪」と呼びます。また、先が細くなった靴やハイヒールを頻繁に履くことで指先に圧力がかかりやすくなること、外傷による爪の変形、もともとの爪の形(巻き爪など)なども陥入爪の原因になります。
陥入爪が悪化すると、爪が食い込んだ部分に細菌感染が起こり、膿が溜まることがあります。この状態になると自然治癒は難しく、医療機関での処置が必要です。軽症の場合はコットンパッキングやテーピングなどの保存療法で対処できますが、繰り返す場合や重症化している場合は、フェノール法による爪母(そうぼ)の処置や外科的な爪の部分切除が検討されます。
陥入爪の予防には、爪をスクエアカット(四角く切ること)を意識して切ることが重要です。爪の先端が爪の両角よりも長くなるように切り、白い部分を1〜2mm残す長さを目安にするとよいでしょう。また、足に合った靴を選ぶことも大切です。
✨ 爪の横が腫れる主な原因②:ひょう疽(ひょうそ)
ひょう疽は、指の先端や爪周囲に細菌感染が起こり、皮下組織に膿が溜まった状態です。医学的には「化膿性指頭炎」とも呼ばれます。爪の横だけでなく、指のお腹側(腹側)や指先全体が腫れ上がることもあります。
症状としては、最初は赤みとジンジンとした痛みから始まります。進行するにつれて腫れが大きくなり、拍動性の強い痛み(脈打つような痛み)が生じるようになります。皮膚が光沢を帯びて張りつめたような状態になり、触れると熱感を感じることも特徴的です。膿が溜まると、皮膚の表面から白っぽく透けて見えることがあります。
ひょう疽の原因菌として最も多いのは黄色ブドウ球菌です。小さな傷や棘が刺さった傷口、ささくれをむいた際の傷、爪を噛む習慣による傷などが細菌の侵入口になります。糖尿病や免疫力が低下している方では、軽微な傷でもひょう疽に発展しやすいため注意が必要です。
治療は、軽症の場合は抗菌薬の内服で対処できることもありますが、膿が溜まっている場合は切開排膿(せっかいはいのう)が必要です。膿を出す処置を行うことで痛みが劇的に改善します。自己判断で針などを刺して膿を出そうとすることは、感染を深部に広げるリスクがあるため絶対に避けてください。
Q. ひょう疽の症状と治療法を教えてください
ひょう疽は指先や爪周囲に細菌(主に黄色ブドウ球菌)が感染し、膿が溜まる状態です。赤みと拍動性の強い痛みが特徴で、皮膚が光沢を帯びて張りつめます。軽症では抗菌薬の内服で対処しますが、膿が溜まった場合は切開排膿の処置が必要です。自己処置は厳禁です。
🔍 爪の横が腫れる主な原因③:爪周囲炎(そうしゅういえん)
爪周囲炎は、爪の周囲(主に爪郭部分)に炎症が起きた状態の総称で、陥入爪やひょう疽と重複して用いられることもありますが、より広い意味で使われる言葉です。爪周囲炎には急性と慢性の2種類があります。
急性爪周囲炎は、主に細菌感染によって引き起こされます。爪を短く切りすぎたり、ささくれを引きちぎったりしたことで生じた小さな傷から細菌が入り込み、急激に赤みと腫れ、痛みが出現します。発症から数日で膿が形成されることが多く、この場合は切開排膿が必要になります。
慢性爪周囲炎は、繰り返す刺激や真菌(カビ)感染、または特定の薬剤の副作用によって引き起こされることがあります。主婦や料理人など、水仕事が多い職業の方に多く見られる傾向があります。水分が爪周囲の皮膚に長時間触れることで皮膚のバリア機能が低下し、カンジダ菌などの真菌が増殖しやすい環境になります。症状は比較的ゆっくりと進行し、爪周囲の皮膚が厚くなったり、爪の変色や変形をともなうことがあります。
また、近年問題になっているのが、分子標的薬やEGFR阻害薬といったがんの治療薬の副作用として生じる爪周囲炎です。これらの薬剤を使用している患者では、爪周囲炎が高頻度に発生することが知られており、専門的な管理が必要です。
💪 爪の横が腫れる主な原因④:粉瘤(ふんりゅう)
粉瘤(アテローマとも呼びます)は、皮膚の下に袋状の組織ができ、その中に角質や皮脂などの老廃物が蓄積されていく良性の腫瘍です。体のどこにでも発生しますが、爪の横や指先にも生じることがあります。
通常の粉瘤は、皮膚の表面に小さな穴(開口部)があり、そこを中心にして丸い膨らみが触れます。柔らかい場合も硬い場合もあり、押すと白っぽい臭いのある内容物が出てくることがあります。炎症を起こしていない粉瘤は、触っても痛みがほとんどないか、あっても軽微です。
問題になるのは、粉瘤が感染を起こした場合(炎症性粉瘤)です。急速に赤く腫れ上がり、強い痛みをともないます。この状態になると、陥入爪やひょう疽による腫れと区別がつきにくくなります。炎症性粉瘤では、まず切開して膿と内容物を排出し、炎症が落ち着いた後に袋ごと取り除く根治手術を行うのが一般的な治療方針です。
粉瘤は自然に消えることがなく、放置すると少しずつ大きくなっていきます。小さいうちに摘出手術を行う方が、傷が小さく済み、回復も早いため、早期の受診が推奨されます。爪の横に柔らかい塊があって徐々に大きくなっているような場合は、粉瘤の可能性を考えて皮膚科を受診しましょう。
🎯 爪の横が腫れる主な原因⑤:ガングリオン
ガングリオンは、関節包や腱鞘(けんしょう)の組織が変性してできる、ゼリー状の液体が詰まった袋状の腫瘤です。手首や足首に多く見られますが、指の関節や爪の近くにもできることがあります。特に指の末節関節(DIP関節)の近くに生じるものは「粘液嚢腫(ねんえきのうしゅ)」と呼ばれ、爪の変形をともなうこともあります。
ガングリオンは基本的に良性の腫瘤であり、悪性化することはありません。痛みがないか、あっても軽度のことが多く、腫れの原因として気づかれずにいることもあります。弾力性のある丸い膨らみとして触れ、押すと少し硬さを感じます。
治療法としては、自然消退を待つ経過観察、注射針で内容液を吸引する穿刺(せんし)、外科的な摘出手術があります。再発率は穿刺で比較的高く、摘出手術でも一定の確率で再発することが知られています。爪の変形をともなうほど大きくなっている場合や、痛みが強い場合は外科的治療が選択されます。
指の爪の横に痛みのない硬い膨らみがある場合、ガングリオンの可能性があります。見た目や触感だけでは粉瘤と区別がつきにくいため、整形外科や皮膚科での診察と超音波検査による確認が必要です。
Q. 爪の横の腫れで病院を受診すべき目安は?
爪の横の腫れで受診が必要なサインは、①腫れが指全体や手足の甲まで広がる、②38度以上の発熱を伴う、③皮膚の下に膿が溜まっている、④3〜4日間のセルフケアで改善しない、⑤糖尿病など免疫が低下した状態にある、の5点です。早期受診が重症化を防ぐ鍵になります。

💡 爪の横が腫れる主な原因⑥:その他の原因(関節リウマチ・痛風など)
爪の横の腫れの原因は、局所的な問題だけではありません。全身性の疾患が指の腫れとして現れることがあります。
関節リウマチは、免疫系の異常によって関節の滑膜に炎症が起きる自己免疫疾患です。主に手足の小さな関節(指の第二関節や第三関節など)が左右対称に腫れ、朝に関節がこわばる「朝のこわばり」が特徴的な症状です。爪の横が腫れるというよりは、指全体や関節周囲が腫れる感覚に近いことが多いですが、初期症状として爪周囲の腫れとして自覚される場合もあります。
痛風は、尿酸の結晶が関節に沈着することで激しい炎症を引き起こす疾患です。足の親指の付け根(MTP関節)に最もよく起こりますが、足の指先や爪周囲に痛みと腫れが生じることもあります。突然の激しい痛みと赤み、腫れが特徴で、触れるだけでも激痛が走ることがあります。プリン体を多く含む食事や飲酒が誘因になることが多いです。
乾癬性関節炎(かんせんせいかんせつえん)も、爪周囲の腫れと関係することがあります。尋常性乾癬という皮膚疾患に合併して関節炎を起こす病気で、指全体がソーセージのように腫れる「指趾炎(しししえん)」が特徴的な所見のひとつです。
これらの全身疾患による腫れは、局所的な処置では根本的な解決になりません。血液検査や画像検査を含む全身的な評価が必要であり、内科や整形外科、リウマチ科での専門的な治療が求められます。
📌 爪の横の腫れを悪化させるNG行動
爪の横が腫れているときに、つい行いがちな行動の中には、症状を悪化させるものがあります。以下に挙げるNG行動を知っておくことで、余計な悪化を防ぐことができます。
まず、自己流での爪の切り込みや針を使った処置です。腫れて膿が溜まっているように見えると、自分で針や縫い針、ピンセットなどを使って膿を出そうとする方がいますが、これは細菌をさらに深部に押し込む危険性があります。感染が深部に及ぶと腱鞘炎や骨髄炎に発展するリスクもあります。
次に、消毒薬の過剰使用です。傷口に強い消毒薬を繰り返し使うと、皮膚の正常な細胞まで傷つけ、治癒を遅らせることがあります。現代の創傷管理では、傷口は水で洗い流すことが推奨されており、消毒薬は必ずしも必要ではないと考えられています。
また、爪の食い込みが気になって爪をさらに深く切り込もうとする行為も避けるべきです。これは陥入爪の場合に特に多いパターンで、短く切るほどに次の爪が伸びてくるときにより深く食い込みやすくなる悪循環を生みます。
ぬるま湯や水に長時間浸ける行為も、感染が起きている場合には細菌が繁殖しやすい環境を作る可能性があります。温めることで痛みが一時的に和らぐ感覚があることもありますが、感染症の場合は注意が必要です。
さらに、症状が軽いからといって放置し続けることもリスクがあります。初期の段階で対処していれば保存療法で済むものが、放置することで手術が必要になるケースも少なくありません。痛みが3〜4日以上続く場合や、腫れが広がっている場合、膿が見える場合は早めに受診するようにしましょう。
✨ 自宅でできるセルフケアと応急処置
医療機関を受診するまでの間、または軽症の段階でのセルフケアとして有効な対処法をご紹介します。ただし、あくまでも一時的な処置であり、症状が改善しない場合や悪化する場合は早めに受診することが前提です。
清潔を保つことが基本中の基本です。腫れている部分を石けんと水でやさしく洗い、清潔な状態を維持します。汚れた手で触れることは感染を悪化させる原因になるため避けましょう。洗った後は清潔なタオルやガーゼで水分をやさしく押さえて拭き取ります。
炎症を抑えるためのアイシングも有効です。清潔なタオルや布に包んだ氷嚢や保冷剤を使い、腫れている部分を10〜15分程度冷やします。直接皮膚に氷を当てると凍傷になる可能性があるため、必ず布で包んでください。アイシングは炎症初期(赤みと熱感がある段階)に特に有効です。
陥入爪の軽症例では、コットンパッキングが有効な場合があります。これは、爪と皮膚の間に小さく丸めたコットンを挿入し、爪が皮膚に当たらないようにする方法です。薬局などでも陥入爪用のテープやパッドが販売されており、これらを活用することもできます。ただし、痛みが強い場合や膿が出ている場合は自己処置は控え、受診を優先してください。
市販の消炎鎮痛薬(ロキソプロフェン、イブプロフェンなど)の内服は、痛みや炎症を一時的に和らげるのに役立ちます。添付文書の用法・用量を守って使用してください。
靴の選び方も重要です。爪の横が腫れているときは、つま先が狭い靴や先細りの靴、ヒールの高い靴は避け、指先に余裕のある靴を選びましょう。サンダルやスリッパなど、患部に圧迫がかかりにくい履き物に変えることで痛みが軽減されることがあります。
手の指が腫れている場合は、患部を心臓より高い位置(挙上)に保つことで、血流の増加による腫れの悪化を防ぐことができます。就寝時も枕や丸めたタオルを使って腕を少し高くしておくとよいでしょう。
Q. 爪の横にある痛みのない硬い膨らみの原因は?
爪の横に痛みのない硬い膨らみがある場合、粉瘤(ふんりゅう)またはガングリオンが主な原因として考えられます。どちらも基本的に良性ですが自然消退しにくく、放置すると大きくなることがあります。見た目だけでは判別が困難なため、皮膚科や整形外科で超音波検査を受けて確定診断することが推奨されます。
🔍 病院を受診すべきタイミングと診療科

爪の横の腫れのすべてが医療機関への受診を要するわけではありませんが、以下のような症状や状況がある場合は、自己判断での対処に限界があるため、受診することを強くおすすめします。
まず、腫れが急速に広がっている場合です。赤みや腫れの範囲が指全体に広がったり、手の甲や足の甲にまで及んでいる場合は、蜂窩織炎(ほうかしきえん)と呼ばれる皮下組織全体の感染症が起きている可能性があります。この状態は抗菌薬の全身投与が必要であり、重症化すると入院治療が必要になることもあります。
次に、発熱を伴う場合です。38度以上の発熱が続いている場合は、感染が全身に及んでいる可能性があり、早急な対応が必要です。
皮膚の下に明らかに膿が溜まって波動を感じる場合(触ると液体が移動するような感触)も、切開排膿が必要なサインです。抗菌薬だけでは膿は消えないため、処置が必要です。
3〜4日間のセルフケアで症状が改善しない、または悪化している場合も受診が必要です。細菌感染の場合、抗菌薬なしで自然治癒するには限界があります。
痛みのない硬い腫れが数週間以上続いている場合は、粉瘤やガングリオンなどの腫瘤性病変の可能性があります。良性腫瘍であることがほとんどですが、稀に悪性腫瘍の可能性もゼロではないため、確定診断のための受診をおすすめします。
糖尿病や免疫抑制剤を使用している方、透析を受けている方などの免疫が低下している状態の方は、通常より感染が重篤化しやすいため、軽症でも早めの受診を心がけましょう。
受診する診療科については、症状によって異なります。陥入爪や爪周囲炎、粉瘤などは皮膚科が適しています。ひょう疽のように切開排膿が必要な場合は、皮膚科のほか、外科・形成外科でも対応可能です。ガングリオンや腱鞘炎などが疑われる場合は整形外科が向いています。痛風やリウマチが疑われる場合は内科やリウマチ科が適切です。
どこを受診すべきか判断に迷う場合は、まずかかりつけ医やクリニックに相談し、必要に応じて専門科に紹介してもらうとよいでしょう。
💪 アイシークリニック上野院での診療について
アイシークリニック上野院では、爪の横の腫れや陥入爪、ひょう疽、粉瘤など、爪・指先に関するさまざまなトラブルに対応しています。日常生活に支障をきたすほどの痛みや腫れに悩まれている方のご相談をお受けしています。
陥入爪の治療においては、コットンパッキングやテーピング、超弾性ワイヤーによる爪矯正(巻き爪矯正)といった保存的治療から、フェノール法や爪の部分的な切除術まで、症状や患者様の生活スタイルに合わせた治療方法を提案いたします。フェノール法は局所麻酔を使用して爪の一部とその根元(爪母)を処置する方法で、日帰りで行えます。再発率が低く、長期的な改善が期待できる治療法として広く用いられています。
粉瘤の摘出手術についても、局所麻酔下での日帰り手術として対応可能です。炎症を起こしていない粉瘤(非炎症性粉瘤)であれば、傷が小さく美容的にも優れた「くりぬき法」での手術が可能なことがあります。炎症性粉瘤の場合は、まず切開排膿を行い、炎症が治まってから根治手術を行います。
ひょう疽や爪周囲炎など、感染が疑われる場合も、診察・検査を行ったうえで適切な処置を行います。重症度に応じて抗菌薬の処方や切開排膿処置を実施します。
「爪の横の腫れが続いているが、どこに行けばいいかわからない」「以前病院に行ったが再発してしまった」など、どのような段階でもお気軽にご相談ください。お一人お一人の症状に合わせた丁寧な診察と説明を心がけています。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、爪の横の腫れを「たいしたことない」と長期間放置された末に受診される患者様も少なくなく、早期であれば保存療法で対処できたケースが手術を要する段階まで進行していることがあります。陥入爪・ひょう疽・粉瘤など原因によって治療法はまったく異なりますので、自己判断での処置は感染を深部に広げるリスクもあり、まずは正確な診断を受けることが何より大切です。「どこに相談すればよいかわからない」という段階でも遠慮なくご来院いただき、一人ひとりの生活スタイルに合った治療プランをご提案できるよう努めています。」
🎯 よくある質問
自己判断で針やピンセットを使って膿を出すことは危険です。細菌をさらに深部に押し込むリスクがあり、腱鞘炎や骨髄炎に発展する恐れもあります。膿が溜まっている場合は、医療機関で切開排膿の処置を受けることが必要です。アイシークリニック上野院でも対応しています。
爪はスクエアカット(四角く切る)が基本です。爪の角を丸く切ったり、深爪にしたりすると皮膚に食い込みやすくなります。爪の白い部分を1〜2mm残す長さを目安にし、先端が両角よりも長くなるように切ることが陥入爪の予防につながります。
以下の場合は早めの受診をおすすめします。①腫れが指全体や手足の甲まで広がっている、②38度以上の発熱を伴う、③皮膚の下に膿が溜まっている、④3〜4日間のセルフケアで改善しない、⑤糖尿病など免疫が低下した状態にある、といったケースでは自己対処に限界があります。
痛みのない硬い膨らみの場合、粉瘤(ふんりゅう)やガングリオンが考えられます。どちらも基本的には良性ですが、自然に消えないことが多く、放置すると大きくなる場合があります。見た目だけでは判断が難しいため、皮膚科や整形外科で超音波検査などを受けて確定診断することをおすすめします。
症状によって適切な診療科が異なります。陥入爪・爪周囲炎・粉瘤は皮膚科、切開排膿が必要なひょう疽は外科・形成外科も対応可能です。ガングリオンや腱鞘炎は整形外科、痛風やリウマチが疑われる場合は内科・リウマチ科が適しています。判断に迷う場合はアイシークリニック上野院にお気軽にご相談ください。
💡 まとめ
爪の横が腫れる原因は、陥入爪・ひょう疽・爪周囲炎・粉瘤・ガングリオン・全身疾患の関節症状など多岐にわたります。それぞれ原因が異なるため、正しい診断のもとで適切な治療を受けることが大切です。
セルフケアとしては、患部を清潔に保つこと、アイシングを行うこと、患部への圧迫を避けることが基本です。市販薬を活用して痛みを和らげることも可能ですが、膿が溜まっている場合や感染が広がっている場合、3〜4日以上改善しない場合は医療機関を受診しましょう。
自己判断で爪を切り込んだり、針で処置しようとするのは感染を悪化させるリスクがあるため避けてください。「たかが爪の横の腫れ」と軽視せず、適切なタイミングで受診することが、早期解決への近道です。
爪の横の腫れでお困りの方は、アイシークリニック上野院にご相談ください。症状の原因を正確に診断し、患者様の生活スタイルや希望に合わせた治療プランを提案いたします。一人で悩まず、まずはお気軽に受診していただければと思います。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 陥入爪・爪周囲炎・ひょう疽・粉瘤などの皮膚疾患の診断基準および治療ガイドラインの参照
- 日本形成外科学会 – 粉瘤(アテローマ)・ガングリオンの外科的治療法(くりぬき法・摘出術)および陥入爪のフェノール法などの形成外科的処置に関する情報の参照
- 厚生労働省 – 関節リウマチ・痛風などの全身性疾患に関する医療情報、ならびに感染症(蜂窩織炎・ひょう疽における黄色ブドウ球菌感染)の診療・予防に関する公的情報の参照
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務