「これって蕁麻疹?湿疹?」——実は、間違ったケアを続けると症状が悪化することも!
見た目が似ているのに、原因も治療法もまったく違う2つの皮膚トラブル。この記事を読めば、自分の症状がどちらなのか、正しく判断できるようになります。
⚠️ こんな人はとくに要注意!
- 🔸 市販薬を使っても1週間以上症状が続いている
- 🔸 かゆみが繰り返し出たり消えたりする
- 🔸 顔・のど・唇が腫れる感じがある
- 🔸 湿疹なのか蕁麻疹なのか、自分では判断できない
目次
- 蕁麻疹とはどんな病気か
- 湿疹とはどんな病気か
- 蕁麻疹と湿疹の症状の違い
- 蕁麻疹と湿疹の原因の違い
- 蕁麻疹と湿疹の経過・持続期間の違い
- 蕁麻疹と湿疹の治療法の違い
- 自分で見分けるためのチェックポイント
- 病院受診の目安とアイシークリニック上野院について
- まとめ
この記事のポイント
蕁麻疹は数時間で消える膨疹が特徴で抗ヒスタミン薬が治療の中心、湿疹は慢性的な皮膚炎症でステロイド外用薬とスキンケアが基本。症状が長引く場合は皮膚科専門医への受診が推奨される。
💡 蕁麻疹とはどんな病気か
蕁麻疹(じんましん)は、皮膚の一部が突然盛り上がり、強いかゆみを伴う皮膚疾患です。英語では「Urticaria(ウルティカリア)」と呼ばれ、世界中で非常に多くの人が経験する一般的な皮膚トラブルの一つです。
蕁麻疹の特徴的な見た目は、皮膚が地図状または島状に赤く盛り上がる「膨疹(ぼうしん)」と呼ばれる状態です。この膨疹は、皮膚の浅い部分にある肥満細胞(マスト細胞)からヒスタミンなどの化学物質が放出されることで引き起こされます。ヒスタミンが皮膚の毛細血管を拡張・透過性を高めることで、皮膚が赤く膨らんだように見えるのです。
蕁麻疹の最大の特徴は、症状が比較的短時間で現れて消えることです。多くの場合、膨疹は数分から数時間で自然に消退し、跡が残ることはほとんどありません。ただし、消えた後に別の場所に新たな膨疹が現れることもあり、全体的に見ると症状が続いているように感じることがあります。
蕁麻疹には、症状の持続期間によって「急性蕁麻疹」と「慢性蕁麻疹」に分類されます。急性蕁麻疹は症状が6週間以内に治まるものを指し、食べ物やウイルス感染などが引き金となることが多いです。一方、慢性蕁麻疹は症状が6週間以上にわたって続くもので、多くの場合は原因を特定することが難しく、「特発性(とくはつせい)慢性蕁麻疹」とも呼ばれます。
また、蕁麻疹のなかには特定の刺激によって誘発される「物理性蕁麻疹」と呼ばれるタイプもあります。寒冷蕁麻疹(冷たいものに触れると出る)、日光蕁麻疹(日光に当たると出る)、皮膚描記症(皮膚を引っかくと膨疹が生じる)などがこれにあたります。
Q. 蕁麻疹と湿疹の見た目の違いは何ですか?
蕁麻疹は皮膚が地図状・島状に盛り上がる「膨疹」が特徴で、水ぶくれやかさぶたは伴いません。湿疹は急性期に水ぶくれやじゅくじゅくが見られ、慢性期には皮膚が厚くなったり乾燥したりと、時期によって見た目が変化します。
📌 湿疹とはどんな病気か
湿疹(しっしん)は、皮膚に炎症が起きることでさまざまな症状が現れる皮膚疾患の総称です。英語では「Eczema(エクゼマ)」または「Dermatitis(ダーマタイティス)」と呼ばれます。蕁麻疹と比べると症状が慢性的に続きやすく、皮膚の状態も時間とともに変化していく点が特徴です。
湿疹の症状は、発症からの経過によって「急性期」「亜急性期」「慢性期」に分けられます。急性期には皮膚が赤くなり(紅斑)、小さな水ぶくれ(小水疱)やじゅくじゅくした滲出(しんしゅつ)が見られます。亜急性期になると水ぶくれが破れて皮がむけ、かさぶた(痂皮)が形成されます。慢性期には皮膚が厚くなる苔癬化(たいせんか)や、乾燥・鱗屑(りんせつ)が見られるようになります。
湿疹にはさまざまな種類があります。代表的なものをいくつか挙げてみましょう。
アトピー性皮膚炎は、遺伝的な要因と環境要因が絡み合って発症する慢性的な湿疹で、特に乳幼児期から始まることが多いです。皮膚のバリア機能が低下しており、アレルギー体質を持つ方に多く見られます。頬・頸部・肘や膝の内側などに好発し、強いかゆみを伴います。
接触性皮膚炎は、特定の物質が皮膚に触れることで起こる湿疹です。「かぶれ」とも呼ばれ、アレルギー性(免疫反応による)と刺激性(直接的な刺激による)の2種類があります。金属アレルギーによるピアス穴周囲の湿疹や、洗剤・化粧品による手荒れなどがこれにあたります。
貨幣状湿疹は、硬貨のような円形の湿疹が体に現れるもので、乾燥しやすい冬季に多発します。脂漏性皮膚炎は頭皮や顔(特に眉毛・鼻周囲)などの皮脂分泌が多い部位に生じる湿疹で、マラセチアという真菌が関与していることがわかっています。
このように湿疹は一つの疾患名ではなく、さまざまな原因・病態をまとめた総称です。そのため、湿疹の治療には原因を特定することが非常に重要になります。
✨ 蕁麻疹と湿疹の症状の違い
蕁麻疹と湿疹はどちらも赤みやかゆみが出ますが、症状の現れ方には明確な違いがあります。ここでは見た目・かゆみ・症状の経過という3つの観点から比較してみましょう。
見た目の違いについて見てみると、蕁麻疹は皮膚が地図状・島状に隆起した「膨疹」が特徴です。色は赤みを帯びていることが多く、周囲と比べてはっきりと盛り上がっています。膨疹の大きさはさまざまで、数ミリの小さいものから手のひら大を超えるものまであります。重要なのは、皮膚の表面に変化(水ぶくれ・ただれ・かさぶたなど)は伴わない点です。
一方、湿疹の見た目は時期によって大きく異なります。急性期には赤みに加えて小さな水ぶくれやじゅくじゅくした状態が見られ、慢性期には皮膚が厚くなったり、乾燥してかさかさしたりします。膨疹のような明確な隆起はなく、皮膚の表面が変化することが多いです。
かゆみの特徴も異なります。蕁麻疹のかゆみは突然強く現れることが多く、「激しくかゆい」と感じる方が多いです。湿疹のかゆみは比較的持続的で、特に夜間や入浴後に強くなる傾向があります。アトピー性皮膚炎では「眠れないほどかゆい」と訴える方も少なくありません。
症状の場所についても違いがあります。蕁麻疹は体のどこにでも現れ、しかも時間とともに場所が移動することがあります。朝は腕にあった膨疹が、夜には別の場所に現れるということが珍しくありません。湿疹は特定の部位(アトピー性皮膚炎なら肘や膝の内側、接触性皮膚炎なら原因物質が触れた部位など)に集中して現れる傾向があります。
また、蕁麻疹には皮膚症状だけでなく、粘膜(口・のど・腸)や全身に反応が出る場合もあります。特に注意が必要なのは、のどの粘膜が腫れて呼吸困難になるアナフィラキシーです。これは緊急事態であり、速やかな医療対応が必要です。湿疹では基本的に皮膚以外の症状は伴いません。
Q. 蕁麻疹の治療薬として何が使われますか?
蕁麻疹の治療の中心は抗ヒスタミン薬の内服です。眠気が少なく1日1〜2回服用できる第二世代抗ヒスタミン薬(フェキソフェナジン、セチリジンなど)が主に使われます。抗ヒスタミン薬で効果が不十分な慢性蕁麻疹には、生物学的製剤のオマリズマブが保険適用されています。
🔍 蕁麻疹と湿疹の原因の違い
蕁麻疹と湿疹は、発症メカニズムや原因要因が根本的に異なります。それぞれの原因を理解することは、適切な予防策を講じるうえで非常に重要です。
蕁麻疹の主な原因としては、以下のようなものが挙げられます。
食物アレルギーは蕁麻疹の代表的な原因の一つです。エビ・カニなどの甲殻類、小麦、卵、牛乳、そば、落花生、果物(特にバナナやキウイ)などが代表的なアレルゲンです。食後15分から2時間以内に症状が出ることが多いため、「食べてすぐに症状が出た」という場合は食物アレルギーを疑う必要があります。
薬剤も蕁麻疹の原因になります。特に解熱鎮痛薬(アスピリン・イブプロフェンなど)、抗生物質(ペニシリン系など)などで起こりやすいとされています。
感染症も蕁麻疹を引き起こすことがあります。特に小児では風邪などのウイルス感染が蕁麻疹のきっかけになることが多いです。成人でも肝炎ウイルスや細菌感染(ピロリ菌など)が関与することがあります。
ストレスや疲労、温度変化、発汗なども蕁麻疹を悪化させる要因として知られています。また、日本皮膚科学会の調査では、慢性蕁麻疹の約70〜80%は原因不明(特発性)とされており、原因を突き止めることが難しいケースが多いのが現実です。
一方、湿疹の原因はより多様です。大きく分けると「外からの刺激(外因性)」と「体の内側の問題(内因性)」に分けられます。
外因性の原因としては、特定の物質との接触が挙げられます。金属(ニッケル・コバルト・クロムなど)、植物(ウルシ・ギンナンなど)、化学物質(洗剤・化粧品・染料など)、ゴム製品、医療用テープなどが代表的なアレルゲンです。これらが皮膚に触れることで、免疫反応や直接的な刺激によって湿疹が生じます。
内因性の原因としては、遺伝的な体質(フィラグリン遺伝子変異などによる皮膚バリア機能の低下)、アトピー素因(アレルギー体質)、皮脂分泌の異常などがあります。アトピー性皮膚炎では、遺伝的素因に加えて、ダニ・花粉・食べ物などの環境要因が複合的に関与します。
また、精神的なストレスや睡眠不足が湿疹を悪化させることも知られています。皮膚は「第二の脳」とも言われるほど、精神状態との関連が深い臓器です。

💪 蕁麻疹と湿疹の経過・持続期間の違い
蕁麻疹と湿疹では、症状の経過や持続期間にも大きな違いがあります。この違いを知っておくことで、「いつまでも続く場合は病院に行くべき」という判断がしやすくなります。
蕁麻疹の経過は比較的ダイナミックです。一つ一つの膨疹は数十分から24時間以内に消えるのが典型的です。24時間以上同じ場所に症状が続く場合は、蕁麻疹ではなく別の疾患(後述する蕁麻疹様血管炎など)を疑う必要があります。
蕁麻疹全体としての経過については、急性蕁麻疹(6週間以内)と慢性蕁麻疹(6週間以上)に分けられます。急性蕁麻疹は原因が特定できる場合が多く、原因を取り除けば比較的早く治ることが多いです。慢性蕁麻疹は長期にわたって繰り返し症状が出ることがあり、治療が長期化するケースもあります。ただし、慢性蕁麻疹も適切な治療を続けることで多くの患者さんが症状のコントロールができるようになります。
湿疹の経過は蕁麻疹とは対照的で、慢性的に経過することが多いです。特にアトピー性皮膚炎は、良い時期(寛解期)と悪い時期(増悪期)を繰り返しながら長年にわたって続くことがあります。適切な治療とスキンケアを続けることが重要です。
接触性皮膚炎は、原因物質との接触を完全に断つことができれば比較的早く回復しますが、アレルギー性接触皮膚炎の場合は一度感作されると、微量の原因物質でも反応するようになってしまうため、生涯にわたってその物質を避ける必要があります。
また、湿疹は皮膚のバリア機能が低下している状態のため、二次的に細菌感染(特にブドウ球菌)が起こりやすくなります。湿疹がひどくなったと感じたら、細菌感染の合併を疑うことも大切です。
なお、蕁麻疹に似た見た目でありながら、実は異なる疾患というものも存在します。「多形性紅斑」「蕁麻疹様血管炎」「色素性蕁麻疹」などがその代表例です。これらは専門医による正確な診断が必要な疾患であるため、症状が続く場合や典型的でない経過をたどる場合は皮膚科を受診することをおすすめします。
Q. 蕁麻疹でアナフィラキシーが疑われる症状は?
蕁麻疹に伴い、のどの締め付け感・息苦しさ・顔や唇の大きな腫れ・嘔吐・下痢・血圧低下などの全身症状が現れた場合はアナフィラキシーが疑われます。命に関わる緊急事態であるため、直ちに救急車を呼ぶか、エピネフリン自己注射薬(エピペン)をすぐに使用してください。
🎯 蕁麻疹と湿疹の治療法の違い
蕁麻疹と湿疹では、治療の方針も大きく異なります。それぞれの治療について詳しく見ていきましょう。
蕁麻疹の治療の中心は抗ヒスタミン薬(抗アレルギー薬)の内服です。蕁麻疹の主な原因物質であるヒスタミンの働きをブロックすることで、かゆみと膨疹を抑えます。現在では眠気が少なく1日1〜2回の服用で済む「第二世代抗ヒスタミン薬」が主に使用されます。フェキソフェナジン、セチリジン、オロパタジン、ビラスチンなどがこれにあたります。
慢性蕁麻疹で抗ヒスタミン薬だけでは効果が不十分な場合には、生物学的製剤(オマリズマブ)という選択肢もあります。オマリズマブはIgE(免疫グロブリンE)に対する抗体製剤であり、抗ヒスタミン薬で効果が得られない慢性蕁麻疹に保険適用されています。
蕁麻疹に対してステロイドの外用薬(塗り薬)はほとんど効果がないため、通常は使用されません。ステロイドの内服薬は短期的に使われることがありますが、長期使用は副作用のリスクがあるため、慢性蕁麻疹の長期管理には向きません。
特定の原因が明らかな蕁麻疹(食物アレルギーによるものなど)は、原因物質の回避が最も重要な対策です。
湿疹の治療は、原因の種類によって異なりますが、大きく「炎症を抑える治療」と「皮膚バリア機能を回復させる治療」の二本柱で行われます。
炎症を抑える薬として最もよく使われるのがステロイド外用薬(塗り薬)です。湿疹に対しては非常に効果が高く、炎症の程度や部位に応じてステロイドの強さを使い分けます。顔や首など皮膚が薄い部位には弱めのもの、体幹や四肢には中程度〜強めのものが選ばれます。ステロイド外用薬は正しく使えば安全性の高い薬ですが、自己判断での長期使用は皮膚の薄化(皮膚萎縮)などの副作用を引き起こす可能性があるため、医師の指導のもとで使用することが重要です。
ステロイド外用薬の代わりに使われることがある薬として、カルシニューリン阻害薬(タクロリムス軟膏・ピメクロリムスクリーム)があります。これはステロイド外用薬とは異なる仕組みで炎症を抑える薬で、特に顔や首などステロイドの副作用が出やすい部位に使いやすい薬です。アトピー性皮膚炎に保険適用があります。
アトピー性皮膚炎に対しては、近年、新しい治療薬も登場しています。デュピルマブ(デュピクセント)はIL-4とIL-13というサイトカインを阻害する生物学的製剤で、重症のアトピー性皮膚炎に対して高い効果を示しています。また、JAK阻害薬(バリシチニブ、アブロシチニブ、ウパダシチニブなど)も中等症〜重症のアトピー性皮膚炎に使用されるようになっています。
皮膚バリア機能を回復させるためのスキンケアも湿疹治療の重要な柱です。保湿剤(ヘパリン類似物質、ワセリン、尿素含有クリームなど)を日常的に使用することで、皮膚の乾燥を防ぎ、外からの刺激やアレルゲンの侵入を防ぎます。
接触性皮膚炎では、原因物質を特定してその接触を避けることが根本的な治療となります。パッチテスト(貼り付けテスト)によってアレルゲンを特定することが有用です。
💡 自分で見分けるためのチェックポイント
蕁麻疹と湿疹を自分で見分けることは容易ではありませんが、いくつかのポイントを確認することで、どちらに近いかをある程度推測することができます。最終的な診断は必ず専門医に委ねることが大切ですが、受診前の参考として活用してください。
まず確認したいのは「症状が出始めてからどれくらい時間が経つか」です。皮膚が赤く盛り上がってから数時間以内に消えた場合は蕁麻疹の可能性が高く、数日以上継続している場合は湿疹の可能性が高まります。
次に「症状が移動するか」を確認しましょう。最初に症状が出た場所から別の場所に移動している場合は蕁麻疹らしさが増します。湿疹は基本的に同じ場所に留まる傾向があります。
「皮膚が盛り上がっているか」も重要なポイントです。皮膚が周囲よりはっきり盛り上がっていれば蕁麻疹の膨疹が疑われます。赤みはあるが盛り上がりがなく、表面がざらついていたり水ぶくれやかさぶたがあったりする場合は湿疹らしさが増します。
「きっかけになったことがあるか」も考えてみてください。特定の食べ物を食べた後、薬を飲んだ後、寒いところに出た後などに症状が出た場合は蕁麻疹を疑います。特定の金属・化粧品・洗剤に触れた後に症状が出た場合は接触性皮膚炎(湿疹の一種)が考えられます。
「以前から繰り返しているか」という観点も大切です。小さいころからアレルギー体質があり、特定の部位に繰り返し出ている場合はアトピー性皮膚炎などの湿疹が疑われます。
「症状が出る場所はどこか」も参考になります。肘の内側・膝の内側・首・顔(頬・まぶた)などに慢性的に出ている場合はアトピー性皮膚炎を、特定の物が触れた部位にのみ出ている場合は接触性皮膚炎を疑います。体のあちこちに不規則に出て消えを繰り返す場合は蕁麻疹を疑います。
なお、蕁麻疹に伴ってのどの痒みや締め付け感、息苦しさ、顔のむくみ、嘔吐・下痢、血圧低下などの全身症状が出た場合は、アナフィラキシーの可能性があります。この場合は直ちに救急車を呼ぶか、エピネフリン自己注射薬(エピペン)を携帯している方はすぐに使用してください。これは命に関わる緊急事態です。
Q. 湿疹の症状が続く場合はどうすればよいですか?
市販のステロイド外用薬を自己判断で長期使用すると皮膚萎縮などの副作用が生じる恐れがあります。湿疹が数日以上改善しない場合や繰り返す場合は早めに皮膚科を受診してください。アイシークリニック上野院では丁寧な問診と検査で正確な診断を行い、一人ひとりに合った治療プランを提案しています。
📌 病院受診の目安とアイシークリニック上野院について

皮膚のトラブルに悩んでいるとき、「市販薬で様子を見るべきか」「病院に行くべきか」と迷うことは多いと思います。ここでは受診の目安についてお伝えします。
まず、以下のような状態では速やかに医療機関を受診することが必要です。のどの締め付け感や息苦しさがある場合、顔や唇・まぶたが大きく腫れている場合、症状が急激に広がっている場合、嘔吐・下痢・血圧低下などの全身症状を伴う場合は、アナフィラキシーの可能性があるため救急受診が必要です。
次のような場合は、救急ではなくても早めに皮膚科を受診することをおすすめします。市販の抗アレルギー薬を飲んでも数日以上改善しない場合、蕁麻疹が6週間以上断続的に続いている場合、湿疹がじゅくじゅくしてきた場合(細菌感染の合併が疑われます)、かゆみで眠れないほど症状がつらい場合、皮膚症状が日常生活や仕事に支障をきたしている場合などです。
軽度の急性蕁麻疹(症状が比較的軽く、全身症状がない場合)では、市販の抗ヒスタミン薬(ケトチフェン、フェキソフェナジンなど)で一時的に症状を和らげることができます。ただし、市販薬はあくまで一時的な対処であり、症状が繰り返す場合や長引く場合は必ず医師の診察を受けることが大切です。
湿疹に対して市販のステロイド外用薬を使用することも可能ですが、自己判断での長期使用は避けるべきです。特に顔・首・陰部などへの使用や、子どもへの使用には十分な注意が必要です。
アイシークリニック上野院では、蕁麻疹・湿疹をはじめとするさまざまな皮膚トラブルに対応しています。「症状が何なのかわからない」という方でも、丁寧な問診と視診・必要に応じた検査を通じて正確な診断を行い、一人ひとりの状態に合った治療プランをご提案します。慢性蕁麻疹や難治性の湿疹でお困りの方、これまで他院で改善が得られなかった方もお気軽にご相談ください。
皮膚の症状は「たいしたことない」と思って放置すると、慢性化したり二次感染を引き起こしたりすることがあります。気になる症状があれば、早めに専門医に相談することが、早期回復への近道です。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、「蕁麻疹なのか湿疹なのか自分ではわからなくて…」とご不安を抱えて来院される患者さんが非常に多く、まずは症状の経過や出方を丁寧にお伺いすることを大切にしています。蕁麻疹と湿疹は見た目が似ていても原因や治療法がまったく異なるため、自己判断で市販薬を使い続けて症状が長引いてしまうケースも少なくありません。気になる皮膚症状があれば早めにご相談いただくことで、より早い回復につながりますので、どうぞお気軽にお越しください。」
✨ よくある質問
主に「症状が消えるまでの時間」と「皮膚の見た目」で区別できます。皮膚が盛り上がり(膨疹)、数時間以内に消えて別の場所に移動する場合は蕁麻疹の可能性が高いです。一方、同じ場所に数日以上続き、水ぶくれやかさぶたなど皮膚表面に変化がある場合は湿疹が疑われます。ただし、最終的な診断は専門医による確認が必要です。
一つひとつの膨疹は通常、数十分から24時間以内に消えます。急性蕁麻疹であれば6週間以内に症状が治まるケースが多いです。ただし、6週間以上繰り返す慢性蕁麻疹では長期的な治療が必要になる場合もあります。適切な治療を続けることで、多くの方が症状をコントロールできるようになります。
市販のステロイド外用薬を短期間使用することは可能ですが、自己判断での長期使用は皮膚が薄くなるなどの副作用を招く恐れがあります。特に顔・首・陰部への使用や子どもへの使用は注意が必要です。症状が数日以上改善しない場合や繰り返す場合は、早めに皮膚科を受診し、医師の指導のもとで適切な治療を受けることをおすすめします。
のどの締め付け感・息苦しさ、顔や唇・まぶたの大きな腫れ、嘔吐・下痢・血圧低下などの全身症状を伴う場合は、アナフィラキシーの可能性があり、すぐに救急車を呼ぶ必要があります。エピネフリン自己注射薬(エピペン)を携帯している方はただちに使用してください。皮膚症状だけであれば、まずはかかりつけの皮膚科への受診をご検討ください。
はい、当院では蕁麻疹・湿疹をはじめとするさまざまな皮膚トラブルに対応しています。「自分の症状が何かわからない」という方でも、丁寧な問診と視診・必要な検査を通じて正確な診断を行い、一人ひとりに合った治療プランをご提案します。慢性蕁麻疹や難治性の湿疹、他院で改善が得られなかった方もお気軽にご相談ください。
🔍 まとめ
蕁麻疹と湿疹の違いについて、症状・原因・経過・治療法の観点からまとめてきました。最後に重要なポイントを整理しておきます。
蕁麻疹は、皮膚が地図状・島状に盛り上がる「膨疹」が特徴で、症状は数十分から24時間以内に消えるのが典型的です。ヒスタミンの過剰放出が主な原因であり、治療は抗ヒスタミン薬の内服が中心です。症状が移動する、消えてまた別の場所に出るという場合は蕁麻疹を疑いましょう。
湿疹は、皮膚の炎症によって引き起こされるさまざまな皮膚症状の総称で、赤み・水ぶくれ・かさぶた・皮膚の肥厚など、時期によって見た目が変化します。同じ場所に数日以上症状が続く、皮膚の表面に変化がある場合は湿疹を疑いましょう。治療はステロイド外用薬による抗炎症治療とスキンケアが中心です。
両者に共通しているのは、正確な診断なしには適切な治療ができないという点です。蕁麻疹と湿疹は似ているようで根本的に異なる疾患であり、治療の方向性も大きく異なります。市販薬で対処できる軽度の場合もありますが、症状が長引いたり繰り返したりする場合は、自己判断せずに皮膚科専門医に相談することが最善の選択です。
皮膚のトラブルは、見た目の問題だけでなく、強いかゆみによる睡眠障害や集中力の低下、精神的なストレスなど、生活の質(QOL)に大きな影響を及ぼします。「慣れてしまった」「仕方ない」と諦めずに、適切な治療を受けることで症状をコントロールし、より快適な生活を取り戻すことは十分可能です。アイシークリニック上野院では、患者さんの皮膚の悩みに寄り添いながら、最新の知見に基づいた治療を提供しています。皮膚トラブルでお困りの際は、ぜひ一度ご相談ください。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 蕁麻疹および湿疹・皮膚炎の診療ガイドライン(慢性蕁麻疹の定義・分類・治療方針、抗ヒスタミン薬の使用基準、特発性慢性蕁麻疹の割合70〜80%などの根拠情報)
- 日本皮膚科学会 – アトピー性皮膚炎診療ガイドライン(湿疹の代表疾患であるアトピー性皮膚炎の診断基準・ステロイド外用薬・タクロリムス・デュピルマブ・JAK阻害薬などの治療法に関する根拠情報)
- 厚生労働省 – アナフィラキシーに関する情報(蕁麻疹に伴う呼吸困難・血圧低下などのアナフィラキシー症状への対応、エピネフリン自己注射薬の使用に関する安全情報)
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務