💬 ホクロを押すと痛い…それ、放置していませんか?
「たかがホクロでしょ」と思ってスルーしている方、実は危険なサインを見逃しているかもしれません。
この記事を読めば、良性か・悪性かを見分けるポイントや、今すぐ受診すべきかどうかの判断基準がわかります。
読まないまま放置すると、皮膚がんの発見が遅れるリスクがあります。気になるホクロがある方は、ぜひ最後まで確認してください。
- ✅ ホクロが痛む原因(良性 vs 危険なケース)
- ✅ 見逃し厳禁!悪性のサインの見分け方
- ✅ 今すぐ受診すべきタイミングの判断基準
- ✅ 皮膚科での診察・治療の流れ
- 🔸 ホクロが急に大きくなってきた
- 🔸 色がまだらになってきた
- 🔸 じくじくしている・出血している
- 🔸 形がいびつになってきた
⇒ 当てはまる場合はすぐに皮膚科へ!
目次
- ホクロとはそもそも何か
- ホクロを押すと痛い主な原因
- 良性のホクロが痛む場合の特徴
- 危険なサインを見分けるポイント
- 悪性黒色腫(メラノーマ)とは
- ホクロに似た皮膚の病気
- 痛みのあるホクロを放置するリスク
- 受診すべきタイミングと診察の流れ
- ホクロの治療方法
- 日常生活での注意点
- まとめ
この記事のポイント
ホクロを押すと痛い原因は毛嚢炎・嚢腫・摩擦炎症などの良性変化が多いが、悪性黒色腫の可能性もある。ABCDEルール(非対称・境界不整・複数色・6mm以上・変化)に当てはまる場合や出血・ただれがある場合は速やかに皮膚科を受診することが重要。
💡 ホクロとはそもそも何か
ホクロの正式名称は「色素性母斑(しきそせいぼはん)」といいます。皮膚の色素を作るメラノサイト(色素細胞)が異常に集まることで生じる良性の皮膚病変です。生まれながらにして存在するものもあれば、年齢を重ねるにつれて後天的に現れるものもあります。
ホクロの色は、薄い茶色から黒色までさまざまで、大きさも数ミリ程度のものから1センチ以上になるものもあります。形状も平らなものから隆起したものまで多様です。一般的に、成人の場合は全身に10〜40個程度のホクロがあるといわれており、ごく一般的な皮膚の状態です。
ホクロは皮膚の浅い部分(表皮)から深い部分(真皮)にかけて形成されています。表皮と真皮の境界部分に集まるものを「接合母斑」、真皮内に存在するものを「真皮内母斑」、両者にまたがるものを「複合母斑」と呼びます。この分類は、ホクロの見た目や性質に影響を与えます。
多くのホクロは生涯を通じて良性のままですが、紫外線の影響や外部からの刺激、あるいは体内の変化によって性質が変わることがあります。そのため、ホクロの状態に変化が生じた場合には注意が必要です。
Q. ホクロを押すと痛い主な原因は何ですか?
ホクロを押すと痛む主な原因は、毛嚢炎(毛根への細菌感染)、皮脂腺の詰まりによる嚢腫の形成、衣類やアクセサリーによる摩擦・炎症などです。多くは良性の変化ですが、まれに悪性黒色腫(メラノーマ)が原因となる場合もあります。
📌 ホクロを押すと痛い主な原因
ホクロを押すと痛みを感じる場合、その原因はいくつか考えられます。以下に主な原因を詳しく説明していきます。
✅ 毛嚢炎(もうのうえん)や炎症
ホクロには毛が生えていることがあります。この毛の根元にある毛嚢(もうのう)に細菌が感染すると、毛嚢炎が起こります。毛嚢炎になると、ホクロの周囲が赤く腫れたり、触ると痛みを感じたりします。これは比較的よくある原因の一つです。毛嚢炎は細菌感染によるものなので、適切な抗菌剤の治療で改善することがほとんどです。
📝 皮脂腺の詰まりや嚢腫の形成
ホクロの近くに皮脂腺が存在する場合、皮脂が詰まって嚢腫(のうしゅ)が形成されることがあります。嚢腫は皮膚の内側に袋状の組織が形成されたもので、内部に皮脂や角質が溜まっていきます。嚢腫が大きくなったり感染を起こしたりすると、押したときに痛みを感じることがあります。
🔸 外部からの刺激や摩擦
衣類やアクセサリー、かばんのベルトなどが繰り返しホクロに当たって刺激を与えると、ホクロの組織が傷ついて炎症を起こすことがあります。特に隆起しているホクロは外部からの摩擦を受けやすく、触ると痛みを感じやすくなります。ブラジャーのワイヤーやズボンのベルトが当たる部位のホクロは特に注意が必要です。
⚡ ホクロ自体の炎症や内部変化
ホクロ自体が何らかの理由で炎症を起こすことがあります。日焼けによる紫外線ダメージや、免疫系の変化によってホクロの細胞が反応し、炎症が生じることがあります。この場合、ホクロが赤くなったり腫れたりして押すと痛みを感じます。
🌟 悪性化(がん化)の可能性
非常に重要な原因として、ホクロが悪性黒色腫(メラノーマ)などに悪性化している場合があります。がん化が進むと、ホクロ内部の組織に変化が生じ、周囲の神経や組織を圧迫することで痛みが生じることがあります。この場合は早期の発見と治療が非常に重要です。
✨ 良性のホクロが痛む場合の特徴
良性のホクロが痛む場合には、いくつかの特徴的なパターンがあります。これらを知ることで、危険なサインとの区別が少しわかりやすくなります。
まず、外部からの刺激が原因の場合は、刺激を取り除いた後に痛みが和らぐことが多いです。例えば、ベルトやアクセサリーが当たっていた場合、それらを外してしばらくすると痛みが軽減されます。また、ホクロ自体の見た目(色、形、大きさ)に大きな変化がないことも良性の目安の一つです。
毛嚢炎が原因の場合は、ホクロの周囲に小さな赤いぶつぶつや膿が見られることがあります。押すと強い痛みを感じますが、炎症が治まれば痛みも消えるケースがほとんどです。
嚢腫が原因の場合は、ホクロの近くに丸みを帯びた膨らみが確認できることがあります。押すと圧迫感や痛みを感じますが、嚢腫そのものは良性の変化です。ただし、感染を起こすと強い痛みや熱感を伴うことがあるため、その場合は医師の診察を受けることが推奨されます。
いずれの場合も、自己判断で良性と決めつけることは危険です。痛みが続く場合や、ホクロの状態が変化している場合には必ず専門医に相談することが大切です。
Q. ABCDEルールとはどのようなものですか?
ABCDEルールはホクロの悪性度を見分ける国際的な指標です。A(非対称)・B(境界不整)・C(複数の色)・D(直径6mm以上)・E(形・色・大きさの変化)の5項目を確認します。これらに当てはまる変化がある場合は、早めに皮膚科を受診することが重要です。
🔍 危険なサインを見分けるポイント
ホクロの変化を見分けるための国際的な指標として、「ABCDEルール」が広く知られています。このルールに沿ってホクロを観察することで、悪性の可能性があるサインを見つけやすくなります。
💬 A:Asymmetry(非対称性)
良性のホクロは通常、形が左右対称です。一方、悪性のホクロは形が不規則で、中心で折りたたんでも左右が一致しないことがあります。明らかに形が歪んでいたり、どちらかの側に偏りがある場合は注意が必要です。
✅ B:Border(境界線)
良性のホクロは周囲の皮膚との境界がはっきりしています。悪性のホクロは境界線がぼやけていたり、ギザギザになっていたり、不規則な形になっていることがあります。ホクロのふちが欠けているように見えたり、周囲に染み出しているように広がっている場合も要注意です。
📝 C:Color(色)
良性のホクロは基本的に均一な色をしています。悪性の場合は、一つのホクロの中に複数の色(黒、茶、赤、白、青など)が混在していることがあります。色のムラや、突然色が変わった場合は注意が必要です。
🔸 D:Diameter(大きさ)
一般的に、6ミリ以上の大きさのホクロは注意が必要とされています。ただし、悪性のホクロが必ずしも大きいわけではないので、大きさだけで判断することは危険です。以前より大きくなっていると感じた場合は、経過を観察することが重要です。
⚡ E:Evolution(変化)
ホクロの形、色、大きさが短期間で変化していたり、これまでなかった症状(かゆみ、痛み、出血、ただれなど)が現れたりした場合は要注意です。変化のスピードが速い場合は特に早めの受診をお勧めします。
痛みと合わせてこれらのサインが見られる場合は、できるだけ早く皮膚科や形成外科を受診するようにしてください。
💪 悪性黒色腫(メラノーマ)とは
悪性黒色腫(メラノーマ)は、メラノサイトが悪性化した皮膚がんの一種です。皮膚がんの中では比較的まれですが、悪性度が高く、進行すると全身に転移しやすいため、非常に注意が必要ながんです。
日本における悪性黒色腫の発生頻度は欧米と比べると低いものの、近年は増加傾向にあるとされています。日本人の場合、手のひらや足の裏、爪の周囲などに発生することが多いとされており、欧米人と発生部位の傾向が異なります。
悪性黒色腫の初期段階では、既存のホクロに似た外観を示すことが多く、見た目だけでの区別が難しい場合があります。初期段階では痛みがないことも多いため、発見が遅れるケースもあります。しかし、進行するにつれてホクロの色、形、大きさが変化し、かゆみや痛み、出血などの症状が現れることがあります。
悪性黒色腫の主な危険因子としては、紫外線への過度な曝露、家族歴、多数のホクロの存在、免疫機能の低下などが挙げられます。特に、幼少期の強い日焼けは後の悪性黒色腫リスクを高めるとされています。
治療の予後は発見・治療の時期に大きく左右されます。早期に発見して適切に治療すれば、高い確率で完治が期待できます。一方、リンパ節や他臓器への転移が起きた後は治療が難しくなります。このため、少しでも気になるホクロがある場合は早期受診が非常に重要です。

🎯 ホクロに似た皮膚の病気
ホクロに見た目が似ていて、押すと痛みを感じることがある皮膚の病気がいくつかあります。これらを知っておくことで、より適切な対処ができるようになります。
🌟 粉瘤(ふんりゅう)
粉瘤は、皮膚の下に角質や皮脂が袋状に溜まった良性腫瘍です。表面に小さな開口部(ヘソ)が見られることが特徴です。通常は痛みがありませんが、細菌に感染して炎症を起こすと、赤く腫れ上がり強い痛みを生じます。ホクロに隣接していると混同されることがありますが、粉瘤そのものはホクロとは別の組織です。
💬 血管腫(けっかんしゅ)
血管が異常に増殖・拡張した良性腫瘍で、皮膚表面に赤や紫、暗赤色のコブとして現れます。ホクロと区別しにくい場合があります。血管腫は通常は痛みがありませんが、外部から強く押したり、外傷を受けたりすると痛みや出血が生じることがあります。
✅ 脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)
加齢とともに現れる良性の皮膚腫瘍で、「老人性疣贅(ろうじんせいゆうぜい)」とも呼ばれます。表面がザラザラとした茶色から黒色の隆起として現れ、ホクロと間違われることがよくあります。良性ですが、外部からの刺激で炎症が起きると痛みや出血が生じることがあります。
📝 皮膚線維腫(ひふせんいしゅ)
皮膚の真皮内に生じる硬い結節で、触ると硬さを感じます。色は茶色から黒色で、ホクロに似た外観を持つことがあります。通常は痛みがありませんが、外部から圧力を加えると不快感や痛みを感じることがあります。
🔸 基底細胞がん(きていさいぼうがん)
皮膚がんの中で最もよく見られるタイプで、ゆっくりと成長する特徴があります。初期段階ではホクロに似た黒い斑点として現れることがあります。転移するリスクは低いものの、局所的に深く浸潤するため、早期治療が重要です。進行すると出血やただれを生じることがあります。
⚡ 有棘細胞がん(ゆうきょくさいぼうがん)
皮膚の有棘層から発生するがんで、紫外線ダメージの強い部位(顔、耳、手の甲など)に多く発生します。初期はイボのような外観を呈しますが、進行するにつれてただれや痛みが生じることがあります。基底細胞がんと比べると転移のリスクが高いため、早期発見・治療が大切です。
Q. 悪性黒色腫はどのような皮膚がんですか?
悪性黒色腫(メラノーマ)はメラノサイトが悪性化した皮膚がんで、悪性度が高く進行すると全身に転移しやすい特徴があります。日本人は手のひら・足の裏・爪周囲に発生しやすく、初期は痛みがないことも多いです。早期発見・治療により完治の可能性が高まります。
💡 痛みのあるホクロを放置するリスク
ホクロの痛みを放置することには、いくつかのリスクが伴います。特に悪性の変化が関係している場合は、放置することで深刻な結果につながる可能性があります。
最も大きなリスクは、悪性黒色腫などの皮膚がんを見逃すことです。皮膚がんは早期に発見・治療すれば完治の可能性が高いがんですが、発見が遅れてリンパ節や他の臓器に転移してしまうと、治療が格段に困難になります。特に悪性黒色腫は進行が早く、転移しやすい性質を持っているため、早期発見が生死を分けることもあります。
また、良性の原因による痛みであっても、放置することで状態が悪化することがあります。例えば、毛嚢炎や嚢腫が感染を起こした場合、放置すると周囲の組織に炎症が広がり、より広範囲の治療が必要になることがあります。蜂窩織炎(ほうかしきえん)と呼ばれる深部組織の感染に発展すると、入院治療が必要になるケースもあります。
外部からの刺激が原因の場合も、刺激が続くとホクロの組織が繰り返し傷つき、その度に修復を繰り返すことでがん化のリスクが高まる可能性があります。ホクロへの慢性的な刺激は避けることが望ましいとされています。
精神的な側面においても、気になるホクロを放置することは不安やストレスにつながります。早めに専門医に診てもらい、適切な診断を受けることで、不必要な不安を解消することができます。「大丈夫だろう」という自己判断は禁物です。
📌 受診すべきタイミングと診察の流れ
ホクロに関して以下のような状況が見られる場合は、速やかに皮膚科または形成外科を受診することをお勧めします。
まず、押すと強い痛みがある場合や、触れなくても自然に痛みがある場合は受診の目安となります。次に、ホクロの色が変わった、形が変わった、大きくなったと感じる場合も受診が必要です。ホクロから出血している、ただれている、かゆみがある場合も早めに受診してください。また、ホクロの周囲が赤く腫れている、熱感がある場合も感染の可能性があるため受診が必要です。
痛みがなくても、前述のABCDEルールに当てはまる変化がある場合には受診することを検討してください。
🌟 診察の流れ
皮膚科を受診した場合、まず問診が行われます。いつからホクロが気になるようになったか、痛みはいつから始まったか、ホクロに何か刺激があったか、家族に皮膚がんの方がいるかどうかなどを聞かれます。
次に視診が行われます。医師が肉眼でホクロの状態を確認します。その際、ダーモスコープと呼ばれる特殊な拡大鏡を使用することがあります。ダーモスコープを使うと、皮膚の浅い層の構造を詳しく観察でき、悪性か良性かの判断に非常に役立ちます。
ダーモスコープでの観察だけでは診断が難しい場合や、悪性の可能性が否定できない場合は、生検(バイオプシー)を行うことがあります。生検とはホクロの組織の一部または全部を採取して顕微鏡で詳しく調べる検査です。局所麻酔を使用するため、検査中の痛みはほとんどありません。組織の検査結果が出るまでに数日から1週間程度かかることが一般的です。
悪性と診断された場合は、ホクロとその周囲の組織を切除する手術が行われます。必要に応じてリンパ節の検査や全身の検査(CT、MRIなど)が追加されることもあります。
Q. ホクロの悪性化を防ぐ日常的な対策は?
ホクロの悪性化予防には、SPF30以上の日焼け止め使用や帽子・日傘による紫外線対策が重要です。また、衣類やアクセサリーによるホクロへの摩擦を避け、月1回のセルフチェックと年1回程度の皮膚科での定期診察を習慣にすることで、早期発見につながります。
✨ ホクロの治療方法
ホクロの治療法は、ホクロの性質や状態、患者さんの希望によって異なります。主な治療法について説明します。
💬 外科的切除
最も確実な治療法です。局所麻酔下でホクロを含む皮膚を切除します。切除した組織は病理検査に提出され、良性・悪性の確認が行われます。良性の場合は審美的な目的や生活上の不便を解消するために行われることもあります。悪性の場合は、悪性組織を確実に除去するために十分なマージン(周囲の正常組織も含めた切除範囲)をとって切除します。傷跡が残ることがありますが、縫合を丁寧に行うことで目立ちにくくすることができます。
✅ レーザー治療

良性の小さなホクロに対しては、レーザー治療が選択されることがあります。レーザー光によってホクロのメラニン色素を破壊する方法です。傷跡が外科的切除より目立ちにくい場合が多く、回復も比較的早い傾向があります。ただし、レーザー治療では組織を採取して病理検査を行うことができないため、悪性の可能性が否定されていることが前提となります。
📝 電気焼灼法(でんきしょうしゃくほう)
電気メスを使用してホクロを焼き取る方法です。隆起した良性のホクロに対して用いられることがあります。レーザーと同様に病理検査が困難なため、事前に悪性でないことを確認することが大切です。
🔸 悪性黒色腫に対する治療
悪性黒色腫と診断された場合は、まず外科的な広範切除が基本となります。進行度によっては、センチネルリンパ節生検(がんが最初に転移するリンパ節を調べる検査)や周囲リンパ節の切除が行われることもあります。手術に加えて、免疫チェックポイント阻害薬(免疫療法)、分子標的薬、放射線療法などが組み合わされることがあります。近年は新しい治療薬の開発が進み、進行した悪性黒色腫においても治療成績が改善してきています。
⚡ 炎症・感染に対する治療
毛嚢炎や感染が原因の痛みに対しては、抗菌薬(内服または外用)が使用されます。嚢腫が感染した場合は、切開して内部の膿を排出する処置が行われることがあります。感染が落ち着いた後に、改めて嚢腫の根治的な切除を行うことが一般的です。
🔍 日常生活での注意点
ホクロの健康を保つためにも、また早期に変化を発見するためにも、日常生活の中でできることがあります。以下にいくつかの重要な注意点を紹介します。
🌟 紫外線対策を行う
紫外線はメラノサイトに直接ダメージを与え、ホクロの悪性化リスクを高める可能性があります。日焼け止め(SPF30以上を推奨)を日常的に使用し、特に紫外線が強い時間帯(午前10時〜午後2時)の直射日光を避けることが重要です。帽子や日傘、長袖の衣類でも紫外線から皮膚を守ることができます。
💬 ホクロへの刺激を避ける
衣類やアクセサリー、ベルトなどがホクロに繰り返し当たらないように注意しましょう。隆起したホクロは特に外部からの摩擦を受けやすいため、当たりやすい部位にあるホクロは事前に治療を検討することも一つの方法です。また、ホクロを自分で無理に取ろうとしたり、ハサミや爪などで傷つけたりすることは絶対に避けてください。
✅ 定期的にホクロをセルフチェックする
月に一度程度、自分の皮膚全体を観察する習慣をつけましょう。鏡を使って全身をくまなくチェックし、新しいホクロができていないか、既存のホクロに変化がないかを確認します。背中など自分では見えにくい部位は、家族やパートナーに確認してもらうか、二面鏡を活用してください。
📝 定期的に皮膚科を受診する
セルフチェックだけでなく、専門医による定期的な診察も重要です。特に、多数のホクロがある方、家族に皮膚がんの方がいる方、過去に強い日焼けをしたことがある方は、年に一度程度、皮膚科でホクロの状態をチェックしてもらうことをお勧めします。
🔸 ホクロを記録しておく
気になるホクロの写真をスマートフォンで定期的に撮影しておくと、変化に気づきやすくなります。写真には日付を入れておくと、変化の経過を追いやすくなります。受診の際にも、以前の写真と現在の状態を比較して医師に見せることで、より正確な診断に役立てることができます。
⚡ 免疫機能を維持する
免疫機能が低下すると、皮膚がんのリスクが高まるとされています。バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠を心がけ、ストレスを適切に管理することが大切です。喫煙は免疫機能を低下させるだけでなく、さまざまながんのリスクを高めるため、禁煙することも重要です。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、「ホクロが痛いけれど大したことはないだろう」と長期間放置された後にご来院される患者様が少なくなく、早期受診の大切さを日々実感しています。ホクロの痛みは毛嚢炎や摩擦による炎症など良性の原因であることがほとんどですが、なかには悪性黒色腫が隠れているケースもあるため、ABCDEルールに当てはまる変化や出血・ただれを伴う場合は特に迷わずご受診ください。「たかがホクロ」と自己判断せず、気になる変化があれば早めにご相談いただくことが、最善の結果につながる一番の近道です。」
💪 よくある質問
主な原因には、毛嚢炎(毛根への細菌感染)、皮脂腺の詰まりによる嚢腫、衣類やアクセサリーによる摩擦・炎症などが挙げられます。多くは良性の変化によるものですが、まれに悪性黒色腫(メラノーマ)が原因となる場合もあるため、自己判断での放置は禁物です。
国際的な指標「ABCDEルール」が参考になります。非対称(A)・境界不整(B)・複数の色(C)・6mm以上の大きさ(D)・形や色の変化(E)が目安です。これらに加え、出血・ただれ・かゆみが見られる場合は、早めに皮膚科を受診してください。
強い痛みや自然な痛み、ホクロの色・形・大きさの変化、出血やただれ、周囲の赤みや熱感がある場合は速やかに受診してください。痛みがなくても、ABCDEルールに当てはまる変化があれば、皮膚科または形成外科への受診をお勧めします。
最大のリスクは、悪性黒色腫などの皮膚がんを見逃すことです。発見が遅れてリンパ節や他臓器に転移すると治療が困難になります。また、良性の炎症でも放置すると感染が広がり、蜂窩織炎など入院治療が必要な状態に悪化することもあります。
SPF30以上の日焼け止め使用や帽子・日傘などで紫外線対策を行い、衣類やアクセサリーによるホクロへの刺激を避けることが大切です。また、月1回程度のセルフチェックと、年1回程度の皮膚科での定期診察を習慣にすることで、早期発見につながります。
🎯 まとめ
ホクロを押すと痛い場合の原因は、毛嚢炎や嚢腫の形成、外部からの刺激による炎症など良性のものから、悪性黒色腫などの皮膚がんまでさまざまです。多くの場合は良性の変化によるものですが、自己判断で放置することは大変危険です。
特に、ABCDEルールに当てはまる変化(非対称、境界不整、複数の色、6mm以上、変化がある)や、ホクロからの出血、ただれ、急激な変化が見られる場合は、できるだけ早く皮膚科または形成外科を受診してください。早期発見・早期治療が、皮膚がんの予後を大きく改善します。
日常生活では、紫外線対策を徹底し、ホクロへの不必要な刺激を避け、定期的なセルフチェックと専門医による診察を続けることが大切です。少しでも気になることがあれば、「たかがホクロ」と思わずに専門医に相談する勇気を持ってください。アイシークリニック上野院では、ホクロに関するご相談を受け付けています。気になるホクロがある方はお気軽にご相談ください。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 色素性母斑(ホクロ)の定義・分類・ABCDEルールによる悪性黒色腫との鑑別基準、および悪性黒色腫の診断・治療ガイドラインに関する情報
- 厚生労働省 – 皮膚がん(悪性黒色腫を含む)の発生状況・増加傾向・早期発見の重要性に関する公式情報
- 日本形成外科学会 – ホクロの外科的切除・レーザー治療・電気焼灼法などの治療方法、および毛嚢炎・粉瘤・嚢腫といったホクロ周辺の皮膚疾患の診療に関する情報
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務