おでこにできものができる原因と対処法|種類別に症状を解説

おでこにできものができると、見た目が気になるだけでなく、触れると痛みがあったり、なかなか治らなかったりと、日常生活の中で気になる存在になりがちです。ひとくちに「できもの」といっても、その原因や種類はさまざまで、適切なケアをするためには、まず自分のできものがどのタイプなのかを把握することが大切です。この記事では、おでこにできものが生じる原因から、代表的な種類・症状の特徴、セルフケアの方法、そして医療機関を受診すべきタイミングまで、幅広く詳しく解説します。


目次

  1. おでこにできものができやすい理由
  2. おでこにできるできものの種類と特徴
  3. ニキビ(尋常性ざ瘡)
  4. 粉瘤(アテローム)
  5. 脂漏性角化症(老人性いぼ)
  6. 汗管腫(かんかんしゅ)
  7. 稗粒腫(はいりゅうしゅ・ミリア)
  8. 脂腺増殖症
  9. 毛包炎・毛嚢炎
  10. できものを悪化させるNG行動
  11. おでこのできものに対するセルフケアの方法
  12. 医療機関を受診すべきサインと治療方法
  13. まとめ

この記事のポイント

おでこのできものはニキビ・粉瘤・脂漏性角化症など種類により原因と治療法が異なる。自己判断での処置は悪化リスクがあり、2〜3週間改善しない場合や急激な変化がある場合は皮膚科への早期受診が推奨される。

💡 おでこにできものができやすい理由

おでこは顔の中でも特にできものが生じやすい部位のひとつです。その理由を理解するためには、おでこの皮膚の構造と特徴を知ることが重要です。

まず、おでこはTゾーンと呼ばれる皮脂分泌が多い部位に含まれます。Tゾーンとは、額(おでこ)から鼻筋にかけてのT字型のエリアで、この部位には皮脂腺が多く集まっており、顔の他の部位と比べて皮脂の分泌量が多い傾向があります。皮脂が過剰に分泌されると、毛穴が詰まりやすくなり、ニキビや毛包炎などが生じやすくなります。

次に、おでこは汗をかきやすい部位でもあります。汗腺の密度が高く、運動時や気温の高い日には大量の汗が分泌されます。汗と皮脂が混ざり合うと、肌の表面で雑菌が繁殖しやすくなり、炎症が起きやすい環境が整ってしまいます。

また、前髪やヘアバンド、帽子などが頻繁におでこに触れることも、できものの原因になります。前髪スタイルの方は、髪の毛に付着した整髪料や皮脂がおでこの肌に移り、毛穴を塞ぐことでニキビや炎症を引き起こすことがあります。

さらに、おでこは日常生活で無意識に手が触れやすい場所でもあります。考え事をしているときや疲れているときに額に手を当てる癖がある方は、手についた細菌が肌に移り、できものを引き起こす原因になることがあります。

加えて、加齢によっても皮膚の状態は変化します。若い頃は皮脂分泌が盛んでニキビができやすく、年齢を重ねると皮膚のターンオーバーが乱れ、古い角質が蓄積しやすくなることで、脂漏性角化症や稗粒腫といった別の種類のできものが現れやすくなります。

このように、おでこは皮脂・汗・外部からの刺激・加齢など複数の要因が重なりやすい部位であるため、できものが発生しやすい条件が揃っているといえます。

Q. おでこにできものができやすい理由は何ですか?

おでこはTゾーンに含まれ、皮脂腺が多く皮脂分泌が過剰になりやすい部位です。また汗腺の密度が高く、前髪や手が触れることで細菌が移りやすい環境でもあります。加齢によるターンオーバーの乱れも重なり、できものが発生しやすい条件が揃っています。

📌 おでこにできるできものの種類と特徴

おでこにできるできものには多くの種類があります。見た目が似ていても原因や対処法が異なる場合があるため、それぞれの特徴をしっかり理解しておくことが大切です。以下では、代表的なできものの種類を詳しく説明します。

✅ ニキビ(尋常性ざ瘡)

ニキビはおでこにできるできものの中で最も一般的なものです。医学的には「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」と呼ばれ、毛穴に皮脂が詰まることで発生します。

ニキビの発生メカニズムを簡単に説明すると、まず皮脂が過剰に分泌されると毛穴の出口が詰まり、その内部にアクネ菌(Cutibacterium acnes)が増殖することで炎症が生じます。ニキビにはいくつかの段階があり、毛穴が詰まっただけの「白ニキビ(閉鎖面疱)」や「黒ニキビ(開放面疱)」、炎症が起きて赤くなった「赤ニキビ(丘疹)」、膿を持った「黄ニキビ(膿疱)」、さらに悪化した「硬結・嚢腫」に分類されます。

ニキビは思春期に多く見られますが、成人のおでこにも生じます。大人のニキビは、ホルモンバランスの乱れ、睡眠不足、ストレス、食生活の偏り、過剰なスキンケアなどが原因になることが多いとされています。また、前髪が長い方や整髪料を使う方は、それらがおでこの毛穴を塞ぐことでニキビができやすくなります。

ニキビが炎症を起こしている状態で無理につぶすと、色素沈着やニキビ跡が残ることがあるため注意が必要です。

📝 粉瘤(アテローム)

粉瘤(ふんりゅう)は、皮膚の下に袋状の構造物ができ、その中に角質や皮脂などの老廃物が蓄積することで生じる良性腫瘍です。医学的には「表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)」とも呼ばれ、「アテローム」という名前でも知られています。

粉瘤の特徴は、皮膚の下にコリコリとした硬いしこりが触れることです。中央部には黒い点(開口部)が見えることがあり、これが粉瘤の入り口となっています。大きさはミリ単位のものから数センチに達するものまでさまざまで、時間をかけてゆっくりと大きくなる傾向があります。

通常、粉瘤は痛みを伴いませんが、細菌感染を起こすと赤く腫れ上がり、強い痛みを感じることがあります。この状態を「炎症性粉瘤」と呼びます。炎症が起きると袋の中の内容物が漏れ出し、周囲の組織に炎症が広がることもあります。

粉瘤は自然に消えることはほとんどなく、根本的な治療には外科的手術で袋ごと摘出する必要があります。自分でつぶしたり、無理に中身を絞り出そうとすると感染リスクが高まるため、医療機関での治療が推奨されます。

🔸 脂漏性角化症(老人性いぼ)

脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)は、加齢によって皮膚の表面に茶色や黒色のイボ状のできものが形成される良性の皮膚腫瘍です。俗に「老人性いぼ」とも呼ばれますが、40代以降に多く見られるものの、若い年代でも発症することがあります。

脂漏性角化症の外見的な特徴は、表面がザラザラしていて、少し盛り上がっており、薄い茶色から濃い黒褐色までさまざまな色調を呈することです。直径数ミリから数センチまであり、単発で現れることもあれば、複数が集まって現れることもあります。

発生原因は完全には解明されていませんが、紫外線ダメージの蓄積、皮膚の老化、遺伝的要因などが関係していると考えられています。おでこは顔の中でも日光が当たりやすい部位であるため、紫外線の影響を受けやすく、脂漏性角化症が発生しやすい場所のひとつです。

脂漏性角化症そのものは悪性ではなく、健康上のリスクはほとんどありませんが、メラノーマ(悪性黒色腫)などの皮膚がんとの鑑別が必要な場合には、皮膚科での診察が重要です。治療には液体窒素による冷凍凝固療法やレーザー治療、電気焼灼などが用いられます。

⚡ 汗管腫(かんかんしゅ)

汗管腫は、汗を分泌する汗腺(エクリン汗腺)の導管部分が異常増殖することで形成される良性腫瘍です。思春期以降の女性に多く見られる傾向があり、ホルモンの影響が関係していると考えられています。

汗管腫の見た目は、肌色から薄いピンク色・薄茶色をした、直径1〜3ミリ程度の小さな丘疹(きゅうしん)です。おでこや目の周り、頬などに複数が集まって現れることが多く、左右対称に現れるのが特徴的です。

通常、痛みやかゆみなどの自覚症状はほとんどありませんが、夏場や汗をかくシーズンに目立ちやすくなると感じる方もいます。汗管腫は良性であり健康を損なうものではありませんが、自然に消えることはなく、美容的な観点から治療を希望する方も多いです。

治療方法としては、炭酸ガスレーザーや電気焼灼法などが用いられます。ただし、数が多い場合は完全に除去することが難しく、再発するケースもあります。

🌟 稗粒腫(はいりゅうしゅ・ミリア)

稗粒腫(はいりゅうしゅ)は、ミリア(milia)とも呼ばれる、皮膚の表面近くに角質が溜まることで形成される直径1〜2ミリほどの白色または乳白色の小さな突起として現れ、おでこや目の周り、頬などに見られます。

稗粒腫は、皮膚のターンオーバーの乱れによって古い角質が排出されずに皮膚内に留まることで形成されます。また、スキンケア製品の成分が毛穴を塞いだり、紫外線ダメージによる皮膚の回復過程で形成されることもあります。

稗粒腫は痛みやかゆみを伴わないことがほとんどで、良性のできものです。ただし、自分でつぶそうとすると皮膚を傷つけたり、感染を起こすリスクがあるため、医療機関での処置を受けることが推奨されます。皮膚科では、針などで表面に小さな穴を開けて内容物を取り出す方法(切開・排出)や、レーザー治療が行われることがあります。

💬 脂腺増殖症

脂腺増殖症(しせんぞうしょくしょう)は、皮膚の中にある皮脂を分泌する腺(皮脂腺)が過剰に増殖することで発生する良性の皮膚病変です。中高年の男性に多く見られる傾向があり、主に顔面(特に鼻やおでこ)に発生します。

脂腺増殖症の外見は、中央に凹みがある淡黄色の丘疹で、直径は数ミリ程度のことが多いです。表面に細い血管が透けて見えることもあります。この特徴的な見た目が、粉瘤や基底細胞がんなどの他の皮膚病変と鑑別するポイントになります。

脂腺増殖症は良性であり、痛みなどの症状を伴わないことがほとんどです。ただし、稀に基底細胞がんとの鑑別が必要になることがあるため、気になるできものがある場合は専門医に相談することが大切です。治療には液体窒素療法やレーザー治療が行われます。

✅ 毛包炎・毛嚢炎

毛包炎(もうほうえん)または毛嚢炎(もうのうえん)は、毛根を包む毛包(毛嚢)に細菌が感染することで生じる炎症性の皮膚疾患です。おでこにも毛包は存在するため、ここにできものが形成されることがあります。

毛包炎の主な原因となる細菌は黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)で、皮膚に傷がついたときや、免疫力が低下したときに感染が起きやすくなります。また、剃毛(シェービング)や摩擦による刺激も毛包炎の原因になることがあります。

毛包炎のできものは、毛根の周囲に赤みがあり、膿を含んだ小さなポツポツとして現れます。軽度の毛包炎は数日で自然に治ることもありますが、悪化すると深部まで炎症が及んだ「おでき(せつ)」や「よう(癰)」と呼ばれる状態になることがあります。

治療は、軽症の場合は抗菌成分を含む外用薬で対処することが多く、重症の場合は抗生物質の内服や切開排膿が必要になることがあります。

Q. 粉瘤はニキビとどう見分けますか?

粉瘤は皮膚の下にコリコリとした硬いしこりが触れ、中央に黒い開口部が見られるのが特徴です。ニキビのような赤みや膿とは異なり、自然に消えることはほとんどありません。見分けが難しい場合はアイシークリニックなど皮膚科での診察を受けることをおすすめします。

✨ できものを悪化させるNG行動

おでこにできものができると、つい自分で何とかしようとしてしまうことがあります。しかし、誤った対処をすると症状が悪化したり、跡が残ったりするリスクがあります。以下に、やってはいけないNG行動をまとめます。

まず最も多いのが、「無理につぶす・絞る」行為です。ニキビや粉瘤、稗粒腫などを自分でつぶすと、中の細菌が周囲に広がり、炎症が悪化する可能性があります。また、皮膚に傷がつくことで色素沈着やニキビ跡が残りやすくなります。特に粉瘤は、つぶしても袋が残る限り再発するため、自己処置は根本的な解決になりません。

次に「過剰なスキンケア」も問題になることがあります。できものが気になるあまり、洗顔を1日に何度もしたり、ピーリング剤を頻繁に使用したりすると、皮膚のバリア機能が損なわれ、余計に肌トラブルを悪化させることがあります。洗顔は1日2回(朝と夜)を目安にし、肌をゴシゴシこすらないよう泡立てた洗顔料を優しく使うことが基本です。

「おでこを頻繁に触る」行為も避けるべきです。手には多くの細菌が付着しており、おでこを触ることで細菌が移り、毛包炎やニキビの悪化を招きます。また、摩擦刺激によって肌の炎症が増すこともあります。

「市販の誤ったケア製品の使用」にも注意が必要です。できものの種類によっては、ニキビ向けの外用薬が効果的でないケースもあります。例えば、粉瘤や脂漏性角化症には、ニキビ用の薬は効果がなく、むしろ肌への刺激になることがあります。自己判断での薬の使用には限界があるため、種類が不明な場合は皮膚科での診断を優先してください。

「日焼けへの無防備」も見落とされがちなNG行動です。紫外線は皮膚のダメージを蓄積させ、脂漏性角化症の発症や悪化に関与します。また、炎症後の色素沈着を深くする原因にもなるため、日頃から日焼け止めを使用する習慣が大切です。

Q. おでこのできもので絶対にやってはいけない行動は?

自分でつぶす・絞る行為は最も避けるべきです。細菌が周囲に広がり炎症が悪化するほか、色素沈着やニキビ跡が残る原因になります。粉瘤は袋が残る限り再発するため自己処置では解決しません。過剰な洗顔やピーリングも皮膚のバリア機能を損ない逆効果になります。

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🔍 おでこのできものに対するセルフケアの方法

医療機関での治療が必要なケースもありますが、日常生活の中でのセルフケアも重要です。ここでは、おでこのできものを予防・改善するために日常的に取り組める対策をご紹介します。

洗顔は肌ケアの基本であり、正しい方法で行うことが大切です。洗顔料はよく泡立て、泡でやさしく顔全体を包むように洗います。おでこは皮脂が多い部位ですが、力を入れてゴシゴシこすると皮膚が傷ついてしまいます。洗顔後はしっかり洗い流し、清潔なタオルで優しくおさえるように水気を取りましょう。

適切な保湿も欠かせません。皮脂が多いからといって保湿を怠ると、皮膚が乾燥を感じてさらに皮脂を過剰分泌し、毛穴詰まりを招く悪循環に陥ることがあります。オイルフリーやノンコメドジェニックと表示されたスキンケア製品を選ぶことで、毛穴を塞ぎにくい保湿ケアが可能です。

前髪の管理も重要なポイントです。前髪がおでこに常に触れていると、髪に含まれる整髪料・皮脂・汚れがおでこの肌に移り、毛穴を詰まらせる原因になります。できものが気になる期間は、前髪を上げてヘアピンでとめたり、ヘアバンドを使用するのも効果的です。ただし、ヘアバンドによる圧迫や摩擦もできものの原因になることがあるため、清潔で柔らかい素材のものを使用し、長時間の使用は避けましょう。

生活習慣を整えることも、おでこのできもの予防に効果的です。睡眠不足やストレスはホルモンバランスを乱し、皮脂分泌の増加やターンオーバーの乱れを引き起こします。毎日の睡眠をしっかり確保し、適度な運動やリラックスの時間を作ることで、肌の状態を良好に保つことができます。

食生活の面では、糖分や脂質の多い食事はニキビの悪化と関連することが指摘されています。特にGI値の高い食品(白米、菓子類、甘い飲み物など)は血糖値を急上昇させ、皮脂分泌を促進するとされています。野菜、豆類、良質なたんぱく質を積極的に取り入れ、バランスのよい食事を心がけることが大切です。また、水分を十分に摂取することも、肌の代謝を助けます。

紫外線対策については、日焼け止めを日常的に使用することが基本です。紫外線は皮膚の老化を促進し、脂漏性角化症の発生リスクを高めるだけでなく、ニキビ跡の色素沈着を悪化させることもあります。SPF30以上のUV防止効果がある日焼け止めを毎朝塗布し、必要であれば日中も塗り直す習慣をつけましょう。

ニキビに対しては、市販のニキビケア製品(イオウ、サリチル酸、ベンゾイルパーオキサイドなどを含むもの)が有効な場合があります。ただし、これらの成分は皮膚への刺激が強い場合もあるため、使用量や頻度を守り、パッチテストをしてから使用することを推奨します。

Q. おでこのできもので皮膚科を受診すべき目安は?

できものが急速に大きくなっている、色が黒く境界が不明瞭、自分でつぶした後に強い痛みや発熱がある、市販薬を使っても2〜3週間以上改善しない場合は早期受診が必要です。アイシークリニックでは症状に応じた適切な診察と治療をご提案しています。

💪 医療機関を受診すべきサインと治療方法

セルフケアで改善しないできものや、性質が不明なできものについては、早めに皮膚科や形成外科、あるいは美容皮膚科などの医療機関を受診することが重要です。ここでは、受診のタイミングと、医療機関で行われる代表的な治療法を解説します。

以下のような症状やサインがある場合は、早期に医療機関を受診することをおすすめします。

できものが急速に大きくなっている場合は、良性腫瘍の急成長のほか、悪性の可能性も否定できないため、専門家による鑑別が必要です。色が黒く、境界が不明瞭、表面が凸凹しているなど、脂漏性角化症や色素性母斑(ほくろ)と区別がつきにくいものは、メラノーマ(悪性黒色腫)などの皮膚がんとの鑑別のために皮膚科を受診してください。

自分でつぶした後に赤く腫れ、熱感や強い痛みが生じている場合は、感染が疑われます。特に発熱を伴う場合は、感染が深部や全身に及んでいる可能性があるため、速やかに受診が必要です。

市販のケア製品を使っても2〜3週間以上改善が見られない場合や、ニキビが繰り返し同じ部位に発生する場合は、ホルモン異常や他の基礎疾患が関係している可能性もあるため、皮膚科での診察が推奨されます。

次に、医療機関で行われる主な治療法について解説します。

ニキビに対しては、外用薬(ディフェリンゲル、過酸化ベンゾイル、クリンダマイシンなどの抗菌外用薬)や内服薬(抗生物質、ホルモン療法など)が用いられます。重症のニキビにはイソトレチノイン(レチノイン酸誘導体)の内服が有効なこともありますが、副作用があるため医師の管理下での使用が必要です。また、ニキビの膿を排出する「コメドの圧出」や、炎症を抑えるためのステロイドの局所注射なども行われます。

粉瘤に対しては、摘出手術が根本的な治療法です。通常は局所麻酔を行い、皮膚を切開して袋ごと取り出します。炎症を起こしている炎症性粉瘤の場合は、まず切開排膿を行い、炎症が落ち着いてから改めて摘出手術を行うことが一般的です。また、小さな粉瘤には「くり抜き法(トレパン法)」と呼ばれる低侵襲な手術法も用いられており、傷跡が小さく回復が早い特徴があります。

脂漏性角化症の治療では、液体窒素を使った冷凍凝固療法が一般的です。病変部位に液体窒素を噴射または接触させることで組織を凍結・壊死させ、できものを除去します。複数回の治療が必要な場合もあります。また、炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)による焼灼も有効な方法で、より精密な治療が可能です。

汗管腫や稗粒腫に対しては、炭酸ガスレーザーや電気凝固法(電気焼灼)が使われます。これらの方法でできものの組織を熱で焼灼・蒸散させることで除去します。稗粒腫については、皮膚科で針を使って内容物を取り出す処置も行われます。

毛包炎の治療は、軽症の場合は抗菌外用薬(フシジン酸、ムピロシンなど)で対応し、重症例では抗生物質の内服薬(セファレキシン、クリンダマイシンなど)が処方されます。膿がたまっている場合は切開して排膿することもあります。

美容皮膚科では、上記の治療に加えて、ニキビ跡や色素沈着に対するレーザー治療(フラクショナルレーザー、Qスイッチレーザーなど)、ケミカルピーリング、イオン導入、光治療(IPL)なども対応しています。単にできものを除去するだけでなく、肌の質感や色ムラを総合的にケアしたい方には、美容皮膚科での相談も選択肢のひとつです。

アイシークリニック上野院では、皮膚のできものに関するご相談に対応しており、症状に応じた適切な診察・治療をご提案しています。気になるできものがある場合は、一人で抱え込まず、お気軽にご相談ください。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「おでこのできものは、一見すると似たような見た目でも、ニキビ・粉瘤・脂漏性角化症など種類によって原因や治療法がまったく異なるため、自己判断でのケアが症状を長引かせてしまうケースを当院では多く経験しています。最近の傾向として、市販薬を試し続けて改善せず、数か月後にご来院される患者さまも少なくありませんので、2〜3週間経っても変化が見られない場合や、急に大きくなる・痛みが強いといったサインがあれば、どうか早めにご相談ください。正確な診断のもとで適切な治療を受けることが、きれいな肌への一番の近道です。」

🎯 よくある質問

おでこにできものができやすい理由は何ですか?

おでこはTゾーンに含まれ、皮脂分泌が多く毛穴が詰まりやすい部位です。さらに汗腺の密度が高く、前髪や手が触れやすいことも原因になります。皮脂・汗・外部からの刺激・加齢など複数の要因が重なりやすいため、できものが発生しやすい条件が揃っています。

ニキビと粉瘤の見分け方を教えてください。

ニキビは毛穴の詰まりや炎症によって赤みや膿が生じるのに対し、粉瘤は皮膚の下にコリコリとした硬いしこりが触れ、中央に黒い点(開口部)が見られることがあります。粉瘤は自然に消えることがほとんどなく、判断が難しい場合は皮膚科での診察をおすすめします。

おでこのできものを自分でつぶしてもいいですか?

自分でつぶすことはおすすめできません。ニキビをつぶすと細菌が広がり炎症が悪化したり、色素沈着やニキビ跡が残る原因になります。粉瘤は袋が残る限り再発するため自己処置では根本解決になりません。悪化や感染のリスクを避けるため、医療機関での処置を受けてください。

おでこのできものにはどんなセルフケアが有効ですか?

泡立てた洗顔料で優しく洗う正しい洗顔、ノンコメドジェニック製品を使った適切な保湿、前髪を上げて肌への刺激を減らすこと、十分な睡眠・バランスの良い食事・紫外線対策などが有効です。ただし過剰なケアは逆効果になることがあるため、やりすぎには注意しましょう。

どのような場合に医療機関を受診すべきですか?

できものが急速に大きくなっている、色が黒く境界が不明瞭、自分でつぶした後に強い痛みや熱感・発熱がある、市販薬を使っても2〜3週間以上改善しない場合は早めの受診が必要です。アイシークリニックでは症状に応じた適切な診察・治療をご提案していますので、お気軽にご相談ください。

💡 まとめ

おでこにできるできものは、ニキビ・粉瘤・脂漏性角化症・汗管腫・稗粒腫・脂腺増殖症・毛包炎など、さまざまな種類があります。それぞれ原因や見た目、対処法が異なるため、まずは自分のできものがどのタイプかを正確に把握することが大切です。

おでこは皮脂の分泌が多く、汗をかきやすく、前髪や手が触れやすい部位であるため、できものが生じやすい条件が重なっています。日常的な洗顔・保湿・生活習慣の改善・紫外線対策などのセルフケアで予防や改善ができる場合もありますが、自己判断での無理なケアは症状を悪化させるリスクがあります。

できものが大きくなっている、痛みや腫れが強い、色や形が気になる、2〜3週間たっても改善しないといった場合は、早めに皮膚科や形成外科、美容皮膚科などの医療機関を受診することをおすすめします。医師による正確な診断と適切な治療を受けることが、症状の改善と再発防止につながります。

おでこのできものに悩んでいる方は、ぜひ専門家に相談し、自分の肌に合った最善のケアを見つけてみてください。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – ニキビ(尋常性ざ瘡)の定義・分類・治療法(外用薬・内服薬)に関する根拠情報として参照
  • 日本皮膚科学会 – 粉瘤(表皮嚢腫)・脂漏性角化症・毛包炎など良性皮膚腫瘍の診断基準と治療方針の根拠情報として参照
  • 日本形成外科学会 – 粉瘤の外科的摘出(くり抜き法含む)や脂漏性角化症に対するレーザー治療・冷凍凝固療法など形成外科的処置の根拠情報として参照

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

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佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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