顔がほてる、気づくと赤くなっている——そんな経験、ありませんか?
一時的なものなら問題ありませんが、繰り返したり・長期間続く場合は要注意!
実は、ホルモンバランス・自律神経・アレルギー・生活習慣など、さまざまな原因が絡み合っていることがあります。
🚨 こんな人はこの記事を読んでください!
- ⚡ 顔のほてり・赤みが2週間以上続いている
- ⚡ スキンケアを変えても改善しない
- ⚡ 急に顔が赤くなって恥ずかしい思いをする
- ⚡ 市販薬を使っても効果がない
💡 この記事を読むとわかること
- ✅ 顔のほてり・赤みの主な原因(症状別に整理)
- ✅ 皮膚疾患・ホルモン・自律神経などそれぞれの特徴と対処法
- ✅ 受診すべきタイミングの目安
目次
- 顔のほてりと赤みの基本的なメカニズム
- 皮膚疾患が原因の場合——酒さ・脂漏性皮膚炎・接触性皮膚炎
- ホルモンバランスの乱れ——更年期・生理周期との関係
- 自律神経の乱れと顔のほてり
- アレルギー反応・食事・飲酒との関係
- 高血圧・循環器系疾患との関連
- 薬の副作用によるほてり・赤み
- 精神的なストレスと顔面紅潮
- 日常生活でできる対処法とスキンケアのポイント
- 医療機関への受診の目安と治療の選択肢
- まとめ
この記事のポイント
顔のほてり・赤みの原因は、酒さ・接触性皮膚炎などの皮膚疾患、更年期ホルモン変動、自律神経の乱れ、飲酒・アレルギー、高血圧、薬の副作用、精神的ストレスなど多岐にわたる。2週間以上続く場合は適切な診療科への受診が重要。
💡 1. 顔のほてりと赤みの基本的なメカニズム
顔がほてったり赤くなったりするのは、皮膚の下を走る毛細血管が拡張することによって起こります。血管が広がると血流が増加し、体の表面に熱が集まります。これが「ほてり」や「熱感」として感じられ、外から見ると皮膚が赤く見えます。
この血管の拡張は、体温調節のための正常な生理反応の一つです。たとえば、運動をしたあとや暑い環境にいるときに顔が赤くなるのは、体が体温を下げようとしている正常なメカニズムです。汗をかくことと同様に、体の熱を外に逃がすために血管を拡張し、皮膚表面から放熱しようとするわけです。
しかし、こうした正常反応とは別に、特定の疾患や体の状態によって不必要に血管が拡張してしまうことがあります。その場合には、日常生活に支障をきたすほどのほてりや赤みが続いたり、他の症状を伴ったりすることがあります。
顔は体の中でも特に皮膚が薄く、毛細血管が豊富な部位です。そのため、血管の変化が外から見えやすく、体の内側の変化が顔の症状として現れやすい場所とも言えます。顔のほてりや赤みが気になるときは、それが一時的なものなのか、継続して起こっているものなのかをまず確認することが大切です。
Q. 顔のほてりや赤みが起こるメカニズムは?
顔のほてりや赤みは、皮膚下の毛細血管が拡張して血流が増加することで生じます。運動や暑熱への反応として起こる正常な体温調節の場合もありますが、皮膚疾患・ホルモン変動・自律神経の乱れなど複数の要因が重なって起こることもあります。
📌 2. 皮膚疾患が原因の場合——酒さ・脂漏性皮膚炎・接触性皮膚炎
顔のほてりや赤みの原因として、まず考えられるのが皮膚そのものの疾患です。代表的なものとして、酒さ(ロザセア)、脂漏性皮膚炎、接触性皮膚炎などが挙げられます。
✅ 酒さ(ロザセア)
酒さは、顔の中央部——鼻、ほお、あご、額などに慢性的な赤みやほてりが現れる皮膚疾患です。日本ではあまり知られていませんが、欧米では比較的よく見られる疾患で、近年日本でも認知が広まってきています。
酒さの特徴は、顔が赤くなる症状が繰り返されることです。最初は日焼けのような赤みが一時的に出る程度ですが、進行すると赤みが常態化し、毛細血管が皮膚の表面から透けて見えるようになります(毛細血管拡張症)。さらに進むと、にきびに似た丘疹や膿疱ができることもあります。
酒さの明確な原因はまだ解明されていませんが、遺伝的な要因、皮膚に常在するダニの一種(デモデックス)の過剰増殖、免疫反応の異常、日光や気温変化などの環境的な刺激が関与していると考えられています。また、アルコール、辛い食べ物、紫外線、ストレス、気温の急激な変化などが症状を悪化させるトリガーになることが多く報告されています。
治療には、外用薬(メトロニダゾールなど)や内服薬(抗菌薬)、レーザー治療などが用いられます。自己判断でスキンケア製品を変えるより、皮膚科での診断と適切な治療が重要です。
📝 脂漏性皮膚炎
脂漏性皮膚炎は、皮脂の分泌が多い部位——眉毛の間、鼻の周り、頭皮などに赤みやフケのような鱗屑(りんせつ)が生じる炎症性の皮膚疾患です。原因としては、皮膚に常在するマラセチアというカビの一種が過剰増殖し、炎症を引き起こすことが関係していると考えられています。
ストレスや疲労、免疫力の低下によって悪化することがあり、再発しやすい疾患でもあります。顔の中央部に赤みや皮剥けが起こるため、酒さや乾燥性皮膚炎と混同されやすいですが、治療法が異なるため正確な診断が必要です。
🔸 接触性皮膚炎(かぶれ)
接触性皮膚炎は、化粧品や洗顔料、金属、植物など、特定の物質が皮膚に触れることで起こるアレルギー反応または刺激反応です。赤み、かゆみ、湿疹などの症状が現れます。原因物質との接触をやめることが最優先ですが、症状が強い場合にはステロイド外用薬が使用されます。
化粧品を変えた後や新しいスキンケアを始めた後に顔の赤みが出た場合は、接触性皮膚炎を疑うことが大切です。パッチテストで原因物質を特定することもできます。
✨ 3. ホルモンバランスの乱れ——更年期・生理周期との関係
女性に多い顔のほてりの原因として、ホルモンバランスの変化が挙げられます。特に更年期と生理周期の変動は、顔のほてりや赤みに大きく影響します。
⚡ 更年期のほてり(ホットフラッシュ)
更年期(一般的に45〜55歳前後)には、卵巣機能の低下によってエストロゲン(女性ホルモン)の分泌が急激に減少します。このホルモンの変動が、体温調節を担う脳の視床下部に影響を与え、突然の顔のほてり(ホットフラッシュ)を引き起こします。
ホットフラッシュの症状は、突然顔がカッと熱くなり、汗が噴き出すというものです。持続時間は数秒から数分で、夜間にも起こることがあります(寝汗)。顔が真っ赤になったり、動悸や息苦しさを伴うこともあります。
更年期のほてりは、日常生活の質に大きく影響することがあります。婦人科や更年期外来を受診することで、ホルモン補充療法(HRT)や漢方薬(加味逍遙散など)による治療が受けられます。症状が強い場合には、専門医への相談が適切です。
🌟 生理周期とほてり
生理前(黄体期)には、プロゲステロン(黄体ホルモン)の影響で体温がわずかに上昇します。このため、生理前に顔がほてりやすくなることがあります。また、生理中にもホルモンの急激な変動が起こるため、ほてりや顔の赤みを感じることがあります。
若い世代でも、月経前症候群(PMS)の一症状としてほてりが現れることがあります。生理周期に合わせて症状が繰り返される場合は、婦人科でのホルモン検査が有用です。
💬 男性のホルモン変化と顔のほてり
男性でも、50代以降にテストステロン(男性ホルモン)の低下によって更年期に似た症状が現れることがあります(LOH症候群)。ほてりや発汗、倦怠感などが主な症状です。男性更年期は認知度が低く見落とされがちですが、泌尿器科や男性更年期外来での対応が可能です。
Q. 酒さ(ロザセア)の症状と治療法は?
酒さは顔の中央部に慢性的な赤みやほてりが繰り返される皮膚疾患です。進行すると毛細血管が透けて見える毛細血管拡張症や、にきびに似た丘疹が現れることもあります。治療にはメトロニダゾールなどの外用薬、抗菌薬の内服、レーザー治療が用いられます。
🔍 4. 自律神経の乱れと顔のほてり
自律神経は、体温調節や血管の収縮・拡張など、私たちが意識しない部分の体の機能を調整しています。交感神経と副交感神経のバランスが乱れると、血管のコントロールが乱れ、顔のほてりや赤みとして現れることがあります。
現代社会では、過度なストレス、不規則な生活リズム、睡眠不足、スマートフォンやパソコンの長時間使用などによって自律神経が乱れやすくなっています。自律神経が乱れると、交感神経が過剰に優位になり、血管の収縮・拡張のコントロールが難しくなります。その結果、些細な刺激(寒暖差や精神的な刺激など)に対して過剰に血管が反応し、ほてりや赤みが起こりやすくなります。
自律神経失調症として顔のほてりが現れる場合、他にも頭痛、めまい、動悸、倦怠感、不眠などの多彩な症状を伴うことが多いです。内科や心療内科での相談が有効です。
自律神経を整えるためには、規則正しい生活習慣が基本です。毎日同じ時間に起床・就寝する、適度な運動を取り入れる、バランスのとれた食事をとる、深呼吸やストレッチでリラックスする時間を作るなどが助けになります。
💪 5. アレルギー反応・食事・飲酒との関係
顔のほてりや赤みは、食事や飲酒との関係も深いです。特定の食べ物や飲み物を摂取することで、血管拡張反応が起こりやすくなります。
✅ アルコールによるほてり
お酒を飲むと顔が赤くなる経験は多くの方にあるでしょう。これは、アルコールが代謝される過程で生じるアセトアルデヒドという物質が、血管を拡張させることによって起こります。特に日本人を含むアジア系の人々は、アセトアルデヒドを分解する酵素(ALDH2)の働きが弱い遺伝子型を持つ割合が高く、少量のアルコールでも顔が赤くなりやすいとされています。
この「フラッシング反応」は生まれつきの体質によるものであり、飲み続けることで慣れるものではありません。むしろ、アセトアルデヒドが体内に蓄積しやすい体質の人はアルコール関連がんのリスクが高いとされており、飲酒量に注意が必要です。
📝 食物アレルギーと顔の赤み
特定の食品(甲殻類、ナッツ類、果物など)に対するアレルギー反応として、顔の赤みや蕁麻疹、かゆみが現れることがあります。重症の場合にはアナフィラキシー(全身性のアレルギー反応)に至ることもあるため、食後に顔の赤みや他の症状(口の中のかゆみ、腹痛、呼吸困難など)が現れた場合は速やかに医療機関を受診してください。
🔸 食べ物による血管拡張
アレルギーとは別に、辛い食べ物(カプサイシン)や熱い飲み物、ニコチン酸(ナイアシン)を多く含む食品なども、血管拡張を引き起こしてほてりや赤みを生じさせることがあります。これはアレルギーではなく、血管拡張物質による直接的な作用です。酒さを持つ方は特に、このような食品が症状のトリガーになりやすいことが知られています。
⚡ ヒスタミン不耐症
ヒスタミンを多く含む食品(ワイン、チーズ、加工肉など)や、体内でヒスタミンを遊離させる食品を摂取することで、顔の赤みやかゆみ、頭痛などが現れることがあります。これはヒスタミン不耐症と呼ばれ、ヒスタミンを分解する酵素(DAO)の活性が低い人に起こりやすいとされています。

🎯 6. 高血圧・循環器系疾患との関連
顔のほてりや赤みが続く場合、血圧の問題が潜んでいることもあります。高血圧は自覚症状が少ない疾患ですが、顔のほてりや赤みとして現れることがあります。ただし、高血圧の患者のすべてが顔のほてりを訴えるわけではなく、また顔が赤い人がすべて高血圧というわけでもありません。
それでも、顔のほてりが続く場合には家庭用血圧計で血圧を測定し、高い値が続くようであれば内科受診をお勧めします。高血圧は放置すると脳卒中や心臓病、腎臓病などのリスクを高めるため、早期の管理が重要です。
また、カルチノイド症候群という稀な疾患では、カルチノイド腫瘍(消化管や肺にできる腫瘍)がセロトニンやヒスタミンなどの物質を過剰分泌することで、顔のほてりや赤みが起こることがあります。下痢、喘鳴(ぜんめい)、腹痛などを伴う顔のほてりが続く場合は、内科での精密検査が必要です。
さらに、褐色細胞腫という副腎腫瘍では、カテコールアミンの過剰分泌によって高血圧、動悸、発汗、ほてりなどの症状が現れます。こちらも稀な疾患ですが、特徴的な症状があるため、発作性に起こる高血圧とほてりがある場合は医師への相談が必要です。
Q. 更年期のホットフラッシュが起こる原因は?
更年期(45〜55歳前後)には卵巣機能の低下によりエストロゲンが急激に減少し、体温調節を担う視床下部に影響を与えます。その結果、突然顔がカッと熱くなり発汗や動悸を伴うホットフラッシュが起こります。婦人科ではホルモン補充療法や漢方薬による治療が受けられます。
💡 7. 薬の副作用によるほてり・赤み
服用している薬が顔のほてりや赤みを引き起こすことがあります。薬による副作用は見落とされがちですが、重要な原因の一つです。
顔のほてりを引き起こすことが知られている薬の種類として、以下のようなものがあります。
カルシウム拮抗薬(高血圧の治療薬)は、血管を広げる作用によって顔のほてりや赤みが出ることがあります。特に服用開始初期に多く見られます。ニコチン酸(ナイアシン)製剤は、脂質異常症の治療に使われることがありますが、顔や首のほてり・赤みが副作用として現れやすいことで知られています。ステロイド薬は、長期使用によって皮膚が薄くなり、毛細血管が拡張して赤みが出やすくなることがあります。抗がん剤の一部にも、副作用として皮膚の赤みやほてりを引き起こすものがあります。
薬の副作用が疑われる場合は、自己判断で服用をやめるのではなく、まず処方した医師や薬剤師に相談することが大切です。薬の変更や減量、対症療法などが検討されます。
📌 8. 精神的なストレスと顔面紅潮
緊張したときや恥ずかしいときに顔が赤くなる経験は誰にでもあります。これは「顔面紅潮」と呼ばれ、感情的な刺激に対して交感神経が興奮し、顔の皮膚血管が拡張することで起こります。これ自体は正常な反応ですが、日常生活の中で頻繁に起こったり、些細なことで強い赤みが出て人前に出ることが怖くなったりする場合には、赤面恐怖症(赤面症)として心理的な問題を引き起こすことがあります。
赤面恐怖症は社交不安障害(社会不安症)の一症状として現れることがあります。人前に出ることへの強い不安や恐怖があり、それが原因で学校や仕事、人間関係に支障をきたすようであれば、心療内科や精神科での治療(認知行動療法、薬物療法)が有効です。
また、慢性的なストレスは自律神経を乱し、体の炎症反応を促進することで皮膚症状を悪化させることもあります。酒さや脂漏性皮膚炎、アトピー性皮膚炎なども、ストレスによって症状が悪化することが知られており、精神的な健康管理は皮膚の健康にも影響を与えます。
ストレスへの対処法としては、趣味やリラクゼーション活動の取り入れ、定期的な運動、十分な睡眠、信頼できる人との対話などが基本的なアプローチとして挙げられます。必要に応じて専門家のサポートを受けることも検討してみてください。
Q. お酒で顔が赤くなる体質は改善できますか?
飲酒による顔の赤みは、アルコール代謝で生じるアセトアルデヒドが血管を拡張させることで起こります。アジア系の人はこの物質を分解する酵素が弱い遺伝子型を持つ割合が高く、飲み続けても慣れることはありません。アルコール関連がんのリスクとも関連するため、飲酒量の管理が重要です。
✨ 9. 日常生活でできる対処法とスキンケアのポイント
顔のほてりや赤みに悩む方が日常生活でできることは少なくありません。原因に応じたアプローチが必要ですが、多くの場合に共通して有効な基本的な対処法を紹介します。
🌟 刺激を避けるスキンケア
顔の赤みやほてりがある場合、皮膚への刺激を最小限にすることが大切です。洗顔は低刺激の洗顔料を使用し、ゴシゴシこすらずにやさしく洗いましょう。洗顔後もタオルで強くこすらず、やさしく押さえるように水分を取ります。保湿はセラミドやヒアルロン酸を含む低刺激の保湿剤を使い、バリア機能を整えることが重要です。
香料やアルコール、防腐剤など刺激になりやすい成分が多く含まれたスキンケア製品は避けることをお勧めします。新しい製品を使い始める際は、パッチテストを行ってから顔全体に使用するようにしましょう。
💬 紫外線対策
紫外線は皮膚の炎症を悪化させ、血管拡張を促進します。酒さをはじめ、多くの皮膚疾患で紫外線への対策は症状管理に欠かせません。日焼け止めは低刺激なものを選び、日傘や帽子、UVカットの衣類も活用してください。
✅ 体温の急激な変化を避ける
寒暖差、サウナ、熱いお風呂なども顔のほてりや赤みを誘発する要因です。お風呂はぬるめの温度(38〜40度程度)にし、長時間の入浴は避けるのが賢明です。サウナや岩盤浴を楽しみたい場合は、入浴後に顔を冷やすなどの工夫が必要です。
📝 食生活の見直し

アルコール、辛い食べ物、熱い飲み物などはほてりを悪化させることが多いため、量を控えるか避けるようにしましょう。バランスの良い食事を心がけ、抗酸化物質を含む野菜や果物を積極的に取り入れることも皮膚の健康維持に役立ちます。
🔸 睡眠・ストレス管理
十分な睡眠(7〜8時間が理想)と適切なストレス管理は、自律神経のバランスを整え、ほてりや赤みの予防につながります。就寝前にスマートフォンやパソコンの画面を見ることを避け、リラックスした状態で眠れる環境を整えることも重要です。
⚡ 冷却グッズの活用
ほてりが強いときは、冷却スプレーや保冷剤(直接肌に当てず、タオルで包んで使用)で顔を冷やすことで一時的な緩和が期待できます。ただし、冷やしすぎは逆に皮膚へのダメージになることもあるため注意が必要です。
🔍 10. 医療機関への受診の目安と治療の選択肢
顔のほてりや赤みがある場合、どのような状況で医療機関を受診すべきかを理解しておくことが大切です。
🌟 受診を検討すべき状況
症状が2週間以上続いている場合や、日常生活や仕事に支障をきたしている場合は、医療機関への受診を検討してください。また、赤みやほてりとともに、動悸、息切れ、高血圧、体重減少、下痢などの全身症状がある場合は、内科や専門科への受診が必要です。
子どもや若い年齢での顔の赤みは、特定の疾患(全身性エリテマトーデスなど自己免疫疾患)のサインである可能性もあるため、早めに受診することをお勧めします。全身性エリテマトーデス(SLE)では、両ほおと鼻の橋にまたがる蝶形紅斑(ちょうけいこうはん)と呼ばれる特徴的な赤みが現れることがあります。
💬 受診する科の目安
皮膚の問題が主な場合は皮膚科を受診しましょう。酒さ、脂漏性皮膚炎、接触性皮膚炎などは皮膚科での診断と治療が基本です。更年期症状が疑われる場合は婦人科(女性)または泌尿器科(男性)が窓口になります。自律神経失調症やストレス関連が疑われる場合は内科または心療内科が適切です。高血圧、循環器疾患が心配な場合は内科または循環器内科を受診してください。赤面症など心理的な問題が大きい場合は、心療内科や精神科での対応が有効です。
✅ 皮膚科・美容皮膚科での治療の選択肢
皮膚科では、診断に基づいて外用薬(ステロイド薬、メトロニダゾール、カルシニューリン阻害薬など)や内服薬(抗生物質、抗ヒスタミン薬など)が処方されます。
美容皮膚科では、酒さや毛細血管拡張症に対してレーザー治療(Vビームなどの血管レーザー)やIPL(フォトフェイシャル)が選択肢となります。これらの治療は、拡張した毛細血管をターゲットにして赤みを改善することを目的としています。複数回の施術が必要になることが多く、治療後のケアも重要です。
いずれの治療でも、原因を正確に診断することが最も重要です。自己判断でのスキンケアや市販薬の使用だけでは改善しない場合や、むしろ悪化している場合には、早めに医療機関を受診することが最善の選択です。
📝 クリニックでの相談について
顔のほてりや赤みが長期間続いている方、スキンケアを工夫しても改善しない方は、専門的な診察を受けることをお勧めします。アイシークリニック上野院では、顔の赤みや皮膚トラブルに関するご相談を受け付けています。症状の原因を正確に見極めた上で、一人ひとりに合った適切な治療プランをご提案しています。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、顔のほてりや赤みを主訴にご来院される患者様の多くが、酒さ(ロザセア)や自律神経の乱れ、ホルモン変動など複数の要因が重なっているケースを経験しており、一つひとつの原因を丁寧に紐解いた上で治療方針をご提案することを大切にしています。最近の傾向として、市販のスキンケア製品を試し続けても改善しないまま長期間経過してしまう方が少なくないため、気になる症状が続く場合はどうぞ早めにご相談いただければと思います。正確な診断と適切なケアの組み合わせが、症状の改善と毎日の生活の質向上につながる近道です。」
💪 よくある質問
顔の皮膚下を走る毛細血管が拡張し、血流が増加することで熱感や赤みが生じます。運動や暑さによる正常な体温調節反応の場合もありますが、皮膚疾患・ホルモン変動・自律神経の乱れ・アレルギーなど、さまざまな原因が重なって起こることもあります。
婦人科や更年期外来では、エストロゲンを補うホルモン補充療法(HRT)や、漢方薬(加味逍遙散など)による治療が受けられます。症状の強さや体質に応じて治療法が選択されるため、日常生活に支障をきたすほどの症状がある場合は、専門医への相談をお勧めします。
アルコールの代謝過程で生じるアセトアルデヒドが血管を拡張させるためです。特にアジア系の方はこの物質を分解する酵素が弱い遺伝子型を持つ割合が高く、体質によるもののため、飲み続けても慣れることはありません。むしろアルコール関連がんのリスクにも関わるため、飲酒量の管理が重要です。
症状の原因によって受診科が異なります。皮膚の赤みや湿疹が主な場合は皮膚科、更年期症状が疑われる場合は婦人科(女性)または泌尿器科(男性)、自律神経やストレス関連は内科・心療内科、高血圧が心配な場合は内科・循環器内科が目安です。当院でも顔の赤みに関するご相談を受け付けています。
低刺激のスキンケア製品を使用し、紫外線対策を徹底することが基本です。また、アルコールや辛い食べ物・熱い飲み物を控え、ぬるめのお風呂(38〜40度程度)にする、十分な睡眠とストレス管理を心がけるといった生活習慣の見直しも、症状の予防・緩和に効果的です。
🎯 まとめ
顔のほてりや赤みの原因は、酒さ(ロザセア)や接触性皮膚炎などの皮膚疾患から、更年期・生理周期に伴うホルモン変動、自律神経の乱れ、アレルギー・飲酒・食事による血管拡張反応、高血圧や内分泌疾患、薬の副作用、精神的なストレスまで、非常に多岐にわたります。
症状が一時的なものであれば、日常生活での対策(刺激を避けたスキンケア、紫外線対策、食生活の見直し、ストレス管理など)で改善できることもあります。しかし、2週間以上続く赤みやほてり、他の症状を伴うもの、日常生活に影響を与えるほどの症状については、適切な診療科への受診が重要です。
「なんとなく顔が赤い気がする」「最近ほてりが続いている」と感じていても、原因を特定せずに放置してしまう方は少なくありません。しかし、顔のほてりや赤みは体の内側からのサインである可能性があります。気になる症状がある場合は、ぜひ一度専門家にご相談ください。正確な原因を知り、適切なケアをすることが、肌の健康と毎日の快適な生活につながります。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 酒さ(ロザセア)・脂漏性皮膚炎・接触性皮膚炎などの皮膚疾患における診断基準・治療ガイドラインの参照
- 厚生労働省 – 更年期症状(ホットフラッシュ)・ホルモンバランスの乱れに関する女性の健康情報および受診の目安の参照
- PubMed – 酒さ・顔面紅潮・自律神経・アルコールフラッシング反応に関する国際的な臨床研究・病態解明の最新エビデンスの参照
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務