寒い冬になると、こたつでぬくぬくと過ごす時間は格別の心地よさがあります。日本の冬の風物詩ともいえるこたつですが、長時間入り続けることで思わぬ健康リスクが生じることをご存知でしょうか。近年、「こたつ血栓」という言葉が注目されています。これは、こたつで長時間同じ姿勢を続けることで発症する深部静脈血栓症のことを指します。最悪の場合、命に関わる肺塞栓症を引き起こす可能性もあるため、正しい知識を持って予防することが大切です。本記事では、こたつ血栓のメカニズムから症状、予防法、そして医療機関を受診すべきタイミングまで、詳しく解説いたします。

目次
- こたつ血栓とは何か
- なぜこたつで血栓ができるのか
- 深部静脈血栓症と肺塞栓症の関係
- こたつ血栓のリスク因子
- こたつ血栓の症状と初期サイン
- こたつ血栓の予防法
- こたつ以外でも注意すべき状況
- 医療機関を受診すべきタイミング
- 深部静脈血栓症の検査と治療
- 冬を健康に過ごすために
- よくある質問
この記事のポイント
こたつへの長時間滞在は血流停滞と脱水を招き、深部静脈血栓症(こたつ血栓)を引き起こす。最悪の場合、肺塞栓症による突然死の危険もあるため、30分〜1時間ごとの運動とこまめな水分補給が予防の要となる。
🩸 こたつ血栓とは何か
「こたつ血栓」とは、こたつに長時間入り続けることで下肢の深部静脈に血栓(血液の塊)が形成される状態を指す俗称です。医学的には「深部静脈血栓症(DVT:Deep Vein Thrombosis)」と呼ばれ、飛行機での長時間移動で発症する「エコノミークラス症候群」と同じメカニズムで起こります。
深部静脈とは、皮膚の表面近くにある表在静脈とは異なり、筋肉の中や骨の近くを通る太い静脈のことです。
- ふくらはぎ
- 太もも
- 骨盤内
などに存在し、心臓へ血液を戻す重要な役割を担っています。この深部静脈に血栓ができると、血流が妨げられてさまざまな症状が現れます。
こたつは日本特有の暖房器具であり、その快適さから長時間入り続けてしまいがちです。しかし、温かいこたつの中で動かずに過ごすことは、知らず知らずのうちに血栓形成のリスクを高めています。
特に冬場は水分摂取が減りやすく、脱水傾向になりやすいことも相まって、こたつ血栓のリスクは決して軽視できません。冬にやる気が出ない原因は病気?季節性うつ病の症状と対策でも解説しているように、冬場は様々な健康リスクが高まる季節です。
Q. こたつ血栓とはどのような病気ですか?
こたつ血栓とは、こたつに長時間入り続けることで下肢の深部静脈に血栓が形成される深部静脈血栓症の俗称です。飛行機での長距離移動で発症するエコノミークラス症候群と同じメカニズムで起こり、最悪の場合は肺塞栓症による突然死に至る危険もあります。
❓ なぜこたつで血栓ができるのか
血栓が形成されるメカニズムを理解するためには、19世紀にドイツの病理学者ルドルフ・ウィルヒョウが提唱した「ウィルヒョウの三徴」を知ることが重要です。
血栓は、以下の3つの要因が重なったときに形成されやすくなります:
- 血流の停滞
- 血管壁の障害
- 血液凝固能の亢進
こたつで長時間過ごす状況は、まさにこれらの条件を満たしやすい環境といえます。
🔄 血流の停滞
人間の下肢には「第二の心臓」とも呼ばれるふくらはぎの筋肉があります。歩行や足を動かすことでふくらはぎの筋肉が収縮し、静脈を圧迫して血液を心臓方向へ押し上げるポンプ作用が働きます。
しかし、こたつに入って長時間じっとしていると、この筋肉ポンプ作用が働かなくなり、下肢の血流が著しく低下します。
研究によると:
- 座って5分もすると血流が悪化し始める
- 30分後には血流速度が約70%も低下する
こたつは座ったり横になったりした姿勢を長時間維持しやすい環境であるため、血流の停滞が特に起こりやすいのです。
💧 脱水による血液粘度の上昇
こたつの中は温度が高く、人体は体温調節のために多量の汗をかきます。通常の睡眠時でも一晩でコップ1杯(約200ml)程度の汗をかくといわれていますが、こたつで寝てしまうと最大900ml近くの水分を失う可能性があるとされています。
人間の体から水分が失われる現象には、汗として目に見える発汗だけでなく、皮膚や呼吸から蒸発する「不感蒸泄(ふかんじょうせつ)」があります。
- 健康な人でも不感蒸泄によって1日約1リットルの水分が失われる
- 体温が1度上がるごとにこの量は15~20%増加
- こたつ内の高温環境では、体温と周囲の温度が同時に上昇するため、不感蒸泄量が大幅に増加
体内の水分が減少すると血液の粘度が上昇し、いわゆる「ドロドロ血液」の状態になります。血液がドロドロになると血栓ができやすくなり、深部静脈血栓症のリスクが高まります。
🏃♂️ こたつ特有の姿勢による血管圧迫
こたつに入る際の姿勢も血栓形成に関係しています。
- あぐらをかく
- 膝を曲げた状態で座る
このような姿勢を取ると、膝裏や鼠径部(そけいぶ)の血管が圧迫され、血流がさらに滞りやすくなります。
また、こたつの構造上、寝返りが打ちにくく、同じ姿勢を長時間維持しやすいことも血流停滞の一因となります。
🫁 深部静脈血栓症と肺塞栓症の関係
深部静脈血栓症が恐ろしいのは、血栓が血管壁から剥がれて血流に乗り、肺の血管を詰まらせる「肺塞栓症(肺血栓塞栓症)」を引き起こす可能性があるからです。
深部静脈血栓症と肺塞栓症は連続した病態と考えられており、両者を合わせて「静脈血栓塞栓症(VTE)」と総称されます。
血栓が肺に達するメカニズム
下肢や骨盤内の深部静脈でできた血栓は、立ち上がって歩き始めた際などに血管壁から剥がれやすくなります。剥がれた血栓は以下のルートをたどります:
- 血流に乗って下大静脈を通る
- 心臓の右心房、右心室を経由
- 肺動脈に達する
肺動脈は肺の中で細かく枝分かれしているため、血栓はそこで詰まってしまいます。
症状の重篤度
小さな血栓が詰まった場合は:
- 息切れ
- 胸の痛み
- 咳
などの症状が現れます。
しかし、大きな血栓が肺動脈の主幹部を塞いでしまうと:
- 肺でのガス交換ができなくなる
- 心臓にも大きな負担がかかる
- 呼吸困難、血圧低下、失神、ショック状態に陥る
- 最悪の場合は突然死に至る
こたつで気持ちよく過ごしていた後、立ち上がった瞬間に突然倒れてしまうという事例は、まさにこのメカニズムによるものです。
肺塞栓症は発症してからの進行が早く、適切な治療を受けられないと致死率が高いため、何よりも予防が重要となります。
Q. こたつで血栓ができやすい理由は何ですか?
こたつで血栓が形成されやすい主な理由は2つあります。1つ目は、長時間同じ姿勢を続けることでふくらはぎの筋肉ポンプ作用が働かなくなり、下肢の血流が停滞することです。2つ目は、こたつ内の高温環境により発汗量が増加して脱水状態となり、血液の粘度が上昇することです。
⚠️ こたつ血栓のリスク因子
深部静脈血栓症は誰にでも起こりうる病気ですが、特定のリスク因子を持つ人はより注意が必要です。以下のような条件に当てはまる方は、こたつの使用に際して特に気をつけてください。
👴 年齢と性別
- 加齢:血管壁の弾力性が低下し、血液も固まりやすくなる傾向
- 性別:統計的には女性の方がやや発症しやすい
🏥 生活習慣病
以下の疾患がある方は要注意:
- 高血圧
- 糖尿病
- 脂質異常症
これらの生活習慣病がある方は:
- 動脈硬化が進行していることが多い
- 血管内壁が傷つきやすい状態
- コントロールされていない場合、血液の流れが悪化
- 脱水状態が加わると、脳梗塞や心筋梗塞のリスクも高まる
🏋️♂️ 肥満
- 下肢の静脈が圧迫されやすい
- 血流が滞りやすい傾向
- 血液凝固能の亢進とも関連
🚬 喫煙
- 血管内皮を傷つける
- 血液を固まりやすくする作用
- 非喫煙者に比べてリスクが高い
🩺 過去の血栓症の既往
- 再発のリスクが高い
- 血栓ができた部位では血管壁が傷ついている
- 新たな血栓が形成されやすい
🔬 手術後や長期臥床
- 下肢の筋肉を使う機会が減少
- 血流が停滞しやすい状態
- 退院後のこたつ使用は特にリスクが高い
🎗️ 悪性腫瘍(がん)
- 血液凝固能を亢進させる
- 深部静脈血栓症の重要なリスク因子
- 原因不明の血栓症で潜在的ながんが発見されることも
🤱 妊娠・出産、経口避妊薬・ホルモン療法
- 妊娠中:血液が固まりやすくなる生理的変化
- 出産後:数週間は血栓のリスクが高まる
- 経口避妊薬(ピル):血液凝固能が亢進しやすい
- エストロゲン製剤:長時間の座位は避けるべき
🧬 先天性血栓性素因
以下のような先天性疾患:
- アンチトロンビン欠損症
- プロテインC欠損症
- プロテインS欠損症
家族に若くして血栓症を発症した方がいる場合は、遺伝的な素因の可能性も考慮されます。
🔍 こたつ血栓の症状と初期サイン
深部静脈血栓症は、軽度の場合は無症状のこともあり、約半数は明らかな症状がないまま経過するといわれています。
しかし、血栓が大きくなったり太い静脈を閉塞したりすると、さまざまな症状が現れます。早期発見・早期治療のために、以下の症状に注意してください。
🦵 片足のむくみ
深部静脈血栓症の特徴的な症状は、片足だけがむくむことです。
- 両足同時のむくみ:心不全や腎不全など他の原因が考えられる
- 片足だけの急な腫れ:深部静脈血栓症を疑う必要がある
症状の特徴:
- 足首からふくらはぎにかけて腫れ
- 靴がきつく感じる
- 左右の足の太さに明らかな差が生じる
😣 下肢の痛み
- ふくらはぎや太ももに鈍い痛み
- 圧迫感、締め付けられるような感覚
- 運動をしていないのに痛みがある場合は要注意
- ホーマンズ徴候:膝を曲げた状態で足首を背屈させるとふくらはぎに痛みが生じる
🌈 皮膚の色の変化
血栓により血流が妨げられると:
- 皮膚が赤みを帯びる
- 青紫色や暗赤色に変色
- 放置すると皮膚が茶色く変色
- 最終的には皮膚潰瘍を形成することも
🔥 熱感
- 血栓による炎症反応
- 患部の皮膚が周囲よりも熱く感じられる
- 必ずしも現れるわけではない
🩸 表在静脈の拡張
- 深部静脈が血栓で詰まる
- 血液が表在静脈を通って迂回
- 皮膚の表面近くの静脈が浮き出て見える
🚨 肺塞栓症の症状
血栓が肺に詰まった場合の緊急症状:
- 息切れや呼吸困難
- 胸の痛み(特に深呼吸をしたときに悪化)
- 動悸
- 咳(血が混じることもある)
- めまいや失神
- 冷汗
- 不安感
これらの症状が現れた場合は、ただちに救急車を呼ぶなど、緊急の医療対応が必要です。
Q. こたつ血栓の初期症状にはどんなものがありますか?
こたつ血栓(深部静脈血栓症)の代表的な初期症状は、片足だけが急に腫れることです。両足ではなく片足のみにむくみが生じ、ふくらはぎや太ももに鈍い痛みや圧迫感を伴う場合があります。また、患部の皮膚が赤みを帯びたり熱っぽくなることもあります。約半数は無症状で経過します。
🛡️ こたつ血栓の予防法
こたつ血栓は適切な対策を講じることで予防できます。日常生活の中で以下の点に気をつけて、安全にこたつを楽しみましょう。
🏃♀️ 定期的に体を動かす
最も重要な予防法は、長時間同じ姿勢でいないことです。
基本的な対策:
- こたつに入っているときは、30分から1時間に一度はこたつから出る
- 軽く歩いたりストレッチをする
- 立ち上がって部屋の中を歩くだけでも効果的
座ったままでもできる運動:
- 足首を回す
- つま先とかかとを交互に上げ下げ
- ふくらはぎを揉む
- 膝を伸ばして足を上げる
これらの運動を定期的に行うことで、下肢の血流を促進できます。ストレッチで血行促進!効果的なやり方と部位別おすすめメニュー15選で詳しい方法をご紹介していますので、参考にしてください。
💧 こまめな水分補給
脱水を防ぐポイント:
- こたつに入る前
- 入っている間
- こたつから出た後
意識的に水分を摂るようにしましょう。
注意すべき飲み物:
- カフェインを含む飲み物(お茶・コーヒー):利尿作用があり、かえって体内の水分を排出
- アルコール:脱水を招くため、こたつでお酒を飲みながら寝るのは特に危険
おすすめの飲み物:
- 水
- 麦茶
- スポーツドリンク
🌡️ こたつの温度設定を低めにする
- 温度が高いほど発汗量が増加
- 脱水のリスクが高まる
- 温度設定を低めにし、温まりすぎないようにする
- 部屋全体をエアコンなどで適度に暖めておく
🛏️ こたつで寝ない
- うたた寝程度:大きな問題になりにくい
- 長時間眠り込む:非常に危険
- 眠くなったら布団やベッドに移動
- 眠くなる前にアラームをセット
- 家族が寝ていたら優しく起こす
👕 ゆったりとした服装
避けるべき服装:
- スキニーパンツ
- タイトなジーンズ
- 体を締め付ける服
おすすめの服装:
- ゆったりとしたスウェット
- パジャマ
- 血行を妨げない服装
🧦 弾性ストッキングの着用
深部静脈血栓症のリスクが高い方には、医療用の弾性ストッキング(着圧ソックス)の着用が推奨されることがあります。
効果:
- 脚に適度な圧力をかける
- 静脈の血流を促進
- 血栓の形成を予防
注意点:
- サイズや圧力が合わないと効果が得られない
- かえって血流を妨げることもある
- 使用する場合は医師や専門家に相談
📺 こたつ以外でも注意すべき状況
深部静脈血栓症は、こたつに限らず長時間同じ姿勢でいる状況で発症する可能性があります。以下のような場面でも同様の注意が必要です。
💻 長時間のデスクワーク
在宅勤務の普及による問題:
- 自宅で長時間パソコン作業
- オフィスであれば自然と立ち上がる機会がある
- 自宅では座りっぱなしになりやすい
対策:
- 意識的に休憩を取る
- 定期的に体を動かす
✈️ 長距離移動
リスクの高い移動手段:
- 飛行機
- 新幹線
- 長距離バス
- 自家用車での長時間移動
統計データ:
- 4時間以上の移動で発症リスクが約2倍になる
対策:
- 定期的に足を動かす
- 休憩時には歩き回る
🏠 災害時の避難生活
東日本大震災や熊本地震での事例:
- 車中泊や狭い避難所での生活
- 多数の深部静脈血栓症・肺塞栓症を発症
- 水分摂取も不足しがち
- 精神的ストレスも加わる
📺 長時間のテレビ視聴・ゲーム
大阪大学の研究結果:
- テレビ視聴時間が1日2.5時間未満の人と比較
- 5時間以上の人は肺塞栓症で死亡するリスクが高い
同様のリスク:
- 動画配信サービス
- オンラインゲームに熱中
- 長時間座り続ける
🛏️ 電気毛布・ホットカーペットでの睡眠
- こたつと同様に脱水を招く
- 血栓形成のリスクを高める
- タイマー機能を活用
- 一晩中温め続けない
Q. こたつ血栓を予防するための具体的な方法は?
こたつ血栓の予防には、30分から1時間に一度こたつから出て歩くかストレッチをすることが最も重要です。また、こたつ内では発汗による脱水が起きやすいため、水やお茶をこまめに補給しましょう。こたつで眠り込むことは特に危険なため、眠くなる前に布団へ移動する習慣をつけることも大切です。
🏥 医療機関を受診すべきタイミング
深部静脈血栓症は早期発見・早期治療が重要です。以下のような症状がある場合は、速やかに医療機関を受診してください。
🚨 緊急性の高い症状(肺塞栓症疑い)
すぐに救急車を呼ぶべき症状:
- 突然の息切れや呼吸困難
- 胸の痛み
- 失神やめまい
- 冷汗が出る
- 動悸が激しい
🩺 循環器内科・血管外科受診が必要な症状
深部静脈血栓症疑いの症状:
- 片足だけが急に腫れた
- ふくらはぎや太ももに原因不明の痛み
- 足の皮膚が赤くなったり青紫色に変色
- 足を触ると熱っぽい
⚠️ 予防的受診
以下の方は念のため医療機関で相談:
- 深部静脈血栓症のリスク因子を持つ方
- 長時間座っていた後に足に違和感を感じた場合
血栓が小さいうちに発見できれば、適切な治療により重症化を防ぐことができます。
🔬 深部静脈血栓症の検査と治療
🧪 検査方法
問診と身体診察
まず問診と身体診察が行われます。
血液検査
- Dダイマー:血栓が分解される際に産生される物質
- 値が高いと体内に血栓が存在する可能性を示唆
- 炎症や手術後など血栓以外の原因でも上昇
- これだけで診断することはできない
下肢静脈の超音波検査(エコー検査)
- 深部静脈血栓症の診断に非常に有用
- 痛みを伴わない検査
- 血栓の有無やその位置、大きさを直接観察
造影CT検査
- 骨盤内など超音波検査では確認しにくい部位の血栓を検出
- 肺塞栓症が疑われる場合にも肺動脈の血栓を確認
💊 治療方法
抗凝固療法(基本治療)
治療の目的:
- 既存の血栓がこれ以上大きくなるのを防ぐ
- 新たな血栓の形成を予防
- 血栓が肺に飛んで肺塞栓症を起こすのを防ぐ
使用される薬剤:
- 以前:ヘパリンの点滴投与とワルファリンの内服を組み合わせ
- 現在:直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)が広く使用
DOACの利点:
- 用量調整が不要
- 即効性がある
- 食事制限も少ない
治療期間:
- 一時的な原因(手術や長期臥床など):通常3か月間
- 原因が明らかでない場合や再発リスクが高い場合:より長期の治療
重症例の治療:
- 血栓溶解療法(血栓を溶かす薬の投与)
- カテーテルによる血栓除去術
- 下大静脈フィルターの留置
慢性期の合併症予防:
- 血栓後症候群:静脈の弁が破壊されることで起こる
- 弾性ストッキングの着用が推奨される
❄️ 冬を健康に過ごすために
こたつは日本の冬の風物詩であり、寒い季節を快適に過ごすための素晴らしい暖房器具です。しかし、その心地よさゆえに長時間動かずに過ごしてしまうことで、思わぬ健康リスクが生じることを忘れてはいけません。
📋 こたつ血栓予防のポイント
- 定期的に体を動かす
- こまめに水分を摂る
- こたつで寝てしまわない
- 自分のリスク因子を把握しておく
これらを意識するだけで、深部静脈血栓症のリスクを大幅に減らすことができます。
🏃♂️ 冬場の運動習慣
冬場は寒さから外出が億劫になり、家で過ごす時間が増えがちです。しかし、適度な運動は:
- 血栓予防だけでなく
- 全身の健康維持にも重要
おすすめの活動:
- 天気の良い日には外を散歩
- 室内でできる軽い運動を取り入れる
- 体を動かす習慣をつける
💧 冬の脱水対策
冬は「かくれ脱水」になりやすい季節です:
- 夏と違って喉の渇きを感じにくい
- 気づかないうちに体内の水分が不足
- 喉が渇いていなくても時間を決めて定期的に水分摂取
👨👩👧👦 家族での注意点
高齢の方や生活習慣病をお持ちの方:
- 特に注意が必要
- ご家族の方も以下を気にかける:
- 高齢のご家族がこたつで長時間過ごしていないか
- 水分を十分に摂れているか
- こたつで寝てしまっている場合は優しく起こして布団で休むよう促す
🏥 気になる症状があるときは
以下の症状がある場合は、自己判断せずに医療機関を受診:
- 足のむくみや痛み
- 皮膚の色の変化
- その他気になる症状
早期に発見して適切な治療を受ければ、重症化を防ぐことができます。アイシークリニック上野院では、循環器系の症状についてもご相談いただけますので、お気軽にご来院ください。
🌨️ 安全な冬の過ごし方
正しい知識を持って予防を心がけ、冬を健康に過ごしましょう。こたつと上手に付き合いながら、快適で安全な冬の生活を送っていただければ幸いです。足先が冷たくて眠れない原因と対策や冬にアトピーが悪化する原因と対策なども参考に、総合的な冬の健康管理を心がけてください。

❓ よくある質問
深部静脈血栓症の発症リスクは4時間以上同じ姿勢を続けると約2倍に高まるとされています。ただし、個人差があり、脱水状態やリスク因子の有無によっては、より短い時間でも血栓ができる可能性があります。30分〜1時間に一度は体を動かすことが予防につながります。
足のむくみには様々な原因があり、単にむくんでいるだけで深部静脈血栓症とは限りません。ただし、片足だけが急に腫れた場合や、痛みや皮膚の色の変化を伴う場合は、深部静脈血栓症の可能性がありますので、医療機関を受診することをおすすめします。
深部静脈血栓症は高齢者に多い病気ですが、若い人でも発症する可能性があります。特に肥満、喫煙習慣、経口避妊薬の服用、長時間のデスクワークやゲームなどの習慣がある方はリスクが高まります。年齢に関係なく、長時間同じ姿勢を続けないよう注意しましょう。
ふくらはぎの筋肉を動かす運動が効果的です。具体的には、足首を回す、つま先とかかとを交互に上げ下げする、その場で足踏みをする、ふくらはぎをマッサージするなどがおすすめです。座ったままでもできるこれらの運動を30分〜1時間ごとに行うと、血流を促進できます。
抗凝固療法の期間は血栓ができた原因によって異なります。手術後や長期臥床など一時的な原因による場合は通常3か月間の治療が行われます。原因が明らかでない場合や再発リスクが高い場合は、より長期の治療が必要となることがあります。治療期間については主治医とよく相談してください。
📚 参考文献
- 厚生労働省「エコノミークラス症候群の予防のために」
- 一般社団法人日本呼吸器学会「エコノミークラス症候群(肺血栓塞栓症)に関するQ&A」
- 日本血管外科学会「深部静脈血栓症って?」
- 日本循環器学会「肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断,治療,予防に関するガイドライン(2017年改訂版)」
- 日本血栓止血学会「肺血栓塞栓症/深部静脈血栓症(静脈血栓塞栓症)予防ガイドライン」
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
こたつ血栓は冬場に特に注意が必要な病気です。温かいこたつで長時間過ごすことで血流が停滞し、さらに脱水も加わることで血栓ができやすくなります。特に、立ち上がった瞬間に血栓が肺に飛んで肺塞栓症を起こす場合もあり、命に関わることもあります。30分に1回は立ち上がって体を動かし、こまめな水分補給を心がけることで、この危険な病気を予防することができます。