「がん検診はいつから受ければいいの?」「自分の年齢ではまだ早いのでは?」と疑問に思っている方は少なくありません。がんは日本人の死因の第1位であり、2人に1人が一生のうちにがんと診断されるとも言われています。しかし、早期に発見できれば治癒率が大幅に高まるのもがんの特徴です。そのためにも、適切な年齢から定期的にがん検診を受けることが重要です。この記事では、主要ながん検診の種類ごとに、受けるべき年齢の目安や検診の内容、注意すべきポイントについて詳しく解説します。
目次
- がん検診とは何か?なぜ重要なのか
- 国が推奨するがん検診の種類と対象年齢
- 胃がん検診:何歳から受けるべきか
- 大腸がん検診:何歳から受けるべきか
- 肺がん検診:何歳から受けるべきか
- 乳がん検診:何歳から受けるべきか
- 子宮頸がん検診:何歳から受けるべきか
- 前立腺がん検診(PSA検査)について
- リスク要因がある場合は年齢に関係なく早めの受診を
- 職域検診・人間ドックとがん検診の違い
- がん検診を受けやすくするための工夫
- まとめ

🎯 がん検診とは何か?なぜ重要なのか
がん検診とは、症状がない段階でがんや前がん状態の病変を発見することを目的とした検査です。自覚症状が出てから病院を受診する「診断」とは異なり、まだ症状がない状態で異変を見つけるのが「検診」の本質です。
がんは多くの場合、初期段階では自覚症状がほとんどありません。「何か変だな」と感じて病院を受診したときには、すでに進行していることも珍しくないのです。しかし、早期段階で発見できれば、治療の選択肢が広がり、完治の可能性も高まります。たとえば、胃がんや大腸がんの場合、早期発見であれば内視鏡による切除だけで治療が完了するケースも多く、身体への負担も最小限に抑えられます。
日本のがん検診は、厚生労働省が「科学的根拠に基づくがん検診推進のあり方に関する検討会」などを通じて、死亡率の減少効果が科学的に証明された検診を推奨しています。自治体が実施する「対策型検診」と、個人が費用を払って受ける「任意型検診」の2種類があり、それぞれ目的や対象年齢が異なります。
大切なのは、がん検診を「病気になってから考えること」ではなく、「健康なうちから習慣にすること」です。年齢に応じた適切な検診を定期的に受けることで、がんによる死亡リスクを下げることができます。
📋 国が推奨するがん検診の種類と対象年齢
厚生労働省が現在推奨している対策型がん検診は、以下の5種類です。これらは自治体(市区町村)が住民向けに実施しているもので、比較的低コストで受けることができます。
・胃がん検診(胃部X線検査または胃内視鏡検査):50歳以上を対象に2年に1回(胃部X線は40歳以上も可)
・大腸がん検診(便潜血検査):40歳以上を対象に年1回
・肺がん検診(胸部X線検査、喫煙者には喀痰細胞診を追加):40歳以上を対象に年1回
・乳がん検診(マンモグラフィ):40歳以上の女性を対象に2年に1回
・子宮頸がん検診(細胞診):20歳以上の女性を対象に2年に1回
これらの検診は、大規模な研究や統計データをもとに「死亡率を有意に低下させる」と科学的に証明されたものだけが推奨リストに載っています。つまり、がんの早期発見に実際に役立つと認められた検査です。
ただし、これらの推奨はあくまで「最低限の目安」であり、リスク要因を持つ方や家族歴がある方は、より早い段階から、または追加の検査を受けることが推奨される場合があります。以下では、各がん検診について詳しく見ていきましょう。
💊 胃がん検診:何歳から受けるべきか
胃がんは日本人に多いがんのひとつで、男性の罹患数では常に上位に入るがんです。かつては日本人の死因の第1位だったこともありましたが、近年は検診の普及や除菌治療の普及によって死亡率が低下傾向にあります。
国の推奨では、胃がん検診の対象年齢は50歳以上(胃内視鏡検査の場合)とされており、2年に1回の受診が推奨されています。胃部X線検査(バリウム検査)については、40歳以上を対象に実施している自治体もあります。
胃がん検診には大きく分けて2種類の方法があります。ひとつは、バリウムを飲んでX線で撮影する「胃部X線検査(バリウム検査)」で、もうひとつは内視鏡を使って胃の内部を直接観察する「胃内視鏡検査(胃カメラ)」です。近年は内視鏡検査のほうが精度が高いとされており、国も胃内視鏡検査を推奨する方向に移行しています。
胃がんのリスクを高める要因として最も知られているのが、ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)の感染です。ピロリ菌に感染していると、胃粘膜が慢性的に炎症を起こし、萎縮性胃炎を経て胃がんへと進行するリスクが高まります。日本では50代以上の感染率が特に高いとされていますが、若い世代にも感染者は存在します。
ピロリ菌感染が疑われる方、胃潰瘍や慢性胃炎の既往がある方、家族に胃がんの患者がいる方などは、推奨年齢を待たずに早めに検査を受けることをお勧めします。また、ピロリ菌が陽性であれば除菌治療を行い、その後も定期的に胃内視鏡検査を受け続けることが重要です。
なお、胃内視鏡検査に対して「苦しそう」「怖い」というイメージを持っている方も多いですが、近年は鎮静剤(眠れる薬)を使って苦痛を軽減した状態で受けられる施設も増えています。
🏥 大腸がん検診:何歳から受けるべきか
大腸がんは近年増加傾向にあり、女性のがん死亡原因の第1位にもなっています。生活の欧米化による食生活の変化が影響していると考えられており、特に脂肪分の多い食事や食物繊維の不足、運動不足などがリスク要因とされています。
大腸がん検診の対象年齢は40歳以上で、年1回の受診が推奨されています。一般的に行われる検査は「便潜血検査」で、2日分の便を採取して血液が混じっていないかを調べる方法です。大腸に出血を伴うポリープやがんがある場合、便に微量の血液が混じることがあるため、これを検出します。
便潜血検査は自宅で簡単に採取できるため、受診のハードルが低い検査です。ただし、あくまでスクリーニング(ふるいわけ)の検査であり、陽性が出た場合には精密検査として大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を受ける必要があります。
大腸内視鏡検査では、ポリープが見つかれば検査中にその場で切除することも可能です。大腸がんの多くはポリープ(腺腫)から発生するため、ポリープの段階で切除することで大腸がんを予防できると言われています。
大腸がんのリスクが高い方には早めの検診が勧められます。具体的には、家族に大腸がんや大腸ポリープの患者がいる方(特に近親者が50歳未満で大腸がんになった場合)、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病)を持つ方、過去に大腸ポリープを指摘されたことがある方などが当てはまります。このような方は40歳より前から、また1〜2年ごとに大腸内視鏡検査を受けることを検討すべきでしょう。
⚠️ 肺がん検診:何歳から受けるべきか
肺がんは日本人のがん死亡数の中で常に上位に位置するがんで、男女ともに死亡率が高いがんのひとつです。早期発見が難しいとされる理由のひとつは、肺がんも初期段階ではほとんど症状が出ないためです。咳や痰、血痰などの症状が出たときには、すでに進行していることも少なくありません。
国の推奨では、肺がん検診の対象年齢は40歳以上で、年1回の受診が推奨されています。検査方法は主に胸部X線検査で、喫煙指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が600以上の方には、痰を採取して細胞を調べる「喀痰細胞診」が追加されます。
しかし、胸部X線検査だけでは早期の肺がんを発見するには限界があります。近年注目されているのが「低線量CT検査」です。CTスキャンは従来のX線検査よりも詳細な画像が得られるため、より小さな病変を見つけることができます。特に喫煙経験がある方、職業的にアスベスト(石綿)に曝露したことがある方、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の診断を受けている方などは、低線量CTによる検診を受けることをお勧めします。
肺がんの最大のリスク要因は喫煙であることはよく知られていますが、非喫煙者にも肺がんは発生します。特に日本人女性の肺がんは非喫煙者に多い腺がんが多いとされています。そのため、タバコを吸わないからといって肺がんのリスクがゼロとは言えません。40歳を過ぎたら、喫煙経験の有無にかかわらず、胸部X線検査を年1回受けることが大切です。
🔍 乳がん検診:何歳から受けるべきか
乳がんは日本人女性が最も多くかかるがんであり、近年は罹患数が増加し続けています。現在、日本人女性の約9人に1人が乳がんにかかると言われています。一方で、乳がんは早期に発見されれば治癒率が高く、比較的予後が良いがんとしても知られています。
国の推奨では、乳がん検診の対象は40歳以上の女性で、2年に1回のマンモグラフィ検査が推奨されています。マンモグラフィはX線を使って乳房を撮影する検査で、石灰化という乳がんの早期サインを見つけるのに有効です。
ただし、40歳以下の若い女性も乳がんにかからないわけではありません。乳がんの罹患率は30代から増加し始め、40〜50代でピークを迎えます。そのため、30代の方でも、以下のリスク要因がある場合は早めに検診を始めることを検討すべきです。
・一等親(母、姉妹、娘)に乳がんの患者がいる場合
・BRCA1/BRCA2遺伝子の変異が確認されている場合
・過去に乳腺疾患(乳腺症、乳腺線維腺腫など)を指摘されたことがある場合
マンモグラフィ検査は、乳腺が発達している若い女性(高濃度乳房)では精度が下がることがあります。この場合、超音波(エコー)検査を併用することで発見率が上がることが知られています。超音波検査は痛みがなく、放射線の被ばくもないため、妊娠中や授乳中の方にも比較的安全に実施できます。
また、日常的なセルフチェック(自己触診)も早期発見に役立ちます。入浴時などに乳房のしこりや皮膚の変化がないかを確認する習慣をつけることが大切です。ただし、セルフチェックはあくまで補助的なものであり、定期的な検診に代わるものではありません。
📝 子宮頸がん検診:何歳から受けるべきか
子宮頸がんは、子宮の入り口(頸部)にできるがんで、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が主な原因です。他のがんとは異なり、原因ウイルスが特定されているため、ワクチン接種によって予防できる数少ないがんのひとつです。
国の推奨では、子宮頸がん検診の対象は20歳以上の女性で、2年に1回の細胞診が推奨されています。検査方法は、子宮の入り口から細胞を採取して顕微鏡で調べる「細胞診(スメア検査)」が一般的です。
子宮頸がんは、がんになる前の「前がん病変(異形成)」という段階を経て進行するため、この段階で発見できれば、比較的簡単な処置でがんの発症を防ぐことができます。また、HPV検査を細胞診と組み合わせることで、より精度の高い検診ができるとして、近年は「HPV検査との併用」も推奨されるようになっています。
20代・30代の若い世代に発症が増えている点が子宮頸がんの特徴のひとつです。性交渉の経験がある女性であれば、20歳から定期的に検診を受けることが強く推奨されます。「まだ若いから大丈夫」「症状がないから大丈夫」という考えは禁物です。
HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)については、日本では一時期接種が積極的に推奨されない時期がありましたが、2022年から再び積極的な接種勧奨が再開されています。ワクチンを接種しても全てのHPV感染を防げるわけではないため、ワクチン接種後も定期的な検診を継続することが重要です。
💡 前立腺がん検診(PSA検査)について
前立腺がんは、50代以降の男性に多く見られるがんで、日本でも年々罹患数が増加しています。高齢化の進展とともに、今後さらに増加することが予想されるがんのひとつです。
前立腺がんの検診で広く使われているのが「PSA検査(前立腺特異抗原検査)」です。血液検査でPSA(前立腺特異抗原)の値を測定し、高い場合は精密検査を行います。PSA検査は簡単に受けられる検査で、多くの人間ドックや健康診断のオプションとして用意されています。
ただし、PSA検査は自治体が推奨する「対策型がん検診」には現在含まれていません。その理由は、PSA値が高くても全てが前立腺がんではなく、前立腺肥大症や炎症でも上昇することがあるため、過剰診断や過剰治療につながる可能性が懸念されているためです。
一方で、前立腺がんのリスクが高い方(50歳以上の男性、特に家族歴がある方や黒人男性)に対しては、医師と相談のうえでPSA検査を受けることが選択肢のひとつとして認められています。前立腺がんは進行がゆっくりなタイプが多いとされますが、中には急速に進行するタイプもあるため、50歳以上になったら一度かかりつけ医に相談してみることをお勧めします。
父親や兄弟に前立腺がんの患者がいる場合は、リスクが2〜3倍高いとされていることから、40代後半から検査を始めることを検討するとよいでしょう。
✨ リスク要因がある場合は年齢に関係なく早めの受診を
これまで紹介してきた推奨年齢はあくまで一般的な目安です。個人のリスク要因によっては、推奨年齢より前から積極的に検診を受けることが勧められます。
がんのリスクを高める主な要因としては、次のようなものが挙げられます。
遺伝的要因として、家族(特に近親者)にがんの患者がいる場合、特定のがんにかかりやすい遺伝子変異(BRCA遺伝子、Lynch症候群など)を持っている場合があります。これらは「遺伝性がん」と呼ばれ、通常よりも若い年齢でがんが発症することがあります。家族にがん患者が多い場合は、遺伝カウンセリングを受けることも検討してみてください。
生活習慣に関するリスク要因としては、喫煙(肺がん、食道がん、膀胱がんなど多くのがんに関連)、過度な飲酒(肝臓がん、食道がん、大腸がんなどに関連)、肥満(大腸がん、子宮体がん、乳がんなどに関連)などがあります。これらの生活習慣を持っている方は、より若い年齢から定期的な検診を受けることを検討してください。
職業的・環境的な要因としては、アスベスト(石綿)に曝露したことがある方は中皮腫や肺がんのリスクが高いとされています。化学物質や放射線に長期間さらされた職歴がある方も、がんのリスクが通常よりも高い場合があります。
既往症や基礎疾患として、B型・C型肝炎ウイルスに感染している方は肝細胞がんのリスクが高いです。炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病)の方は大腸がんのリスクが高く、長期間の経過観察が必要です。子宮内膜症の方は卵巣がんのリスクが高まる可能性があります。
リスク要因がある方は、かかりつけ医や専門医に相談し、自分に適した検診スケジュールを作成することが大切です。「推奨年齢に達していないから」と検診を後回しにせず、積極的に医療機関を受診することをお勧めします。

📌 職域検診・人間ドックとがん検診の違い
会社員の方の多くは、毎年職場での健康診断(定期健康診断)を受けていると思います。しかし、職場の健康診断とがん検診は目的が異なるため、職場の健診だけでは不十分な場合があります。
職場の定期健康診断は、主に生活習慣病(高血圧、糖尿病、高脂血症など)の発見や労働安全衛生法に基づく検査項目が中心であり、がんの発見を主目的としていません。検査項目に胸部X線が含まれていることが多いですが、胃がんや大腸がん、乳がんなどの検査は含まれていないことがほとんどです。
一方、人間ドックは健康診断よりも多くの検査項目が含まれており、がん検診を組み合わせることができます。胃内視鏡検査や大腸内視鏡検査、腫瘍マーカー検査などを組み合わせた「がん検診コース」を設けているクリニックや病院も多くあります。費用は自費負担になることが多いですが、より詳細な検査を希望する場合に適しています。
自治体が実施するがん検診は、科学的根拠に基づく必要最低限の検査で構成されており、費用が安く(場合によっては無料)、受診しやすいというメリットがあります。お住まいの市区町村の広報誌やホームページで、がん検診の実施日や費用、申し込み方法を確認してみてください。多くの自治体では対象年齢の住民に受診券(クーポン)を送付しています。
整理すると、がん検診の受け方としては、まず自治体のがん検診を活用して推奨されている基本的な検診を受け、さらに詳しく調べたい場合や追加の検査を希望する場合は人間ドックを利用する、というのが理にかなった方法と言えます。
🎯 がん検診を受けやすくするための工夫
「がん検診を受けたほうがいいとはわかっているけど、なかなか時間が取れない」「費用が心配」「検査が怖い」という方も多いでしょう。ここでは、がん検診をより受けやすくするためのポイントを紹介します。
まず、費用面についてです。自治体が実施するがん検診は、住民税非課税世帯の方や生活保護受給者の方は無料で受けられることが多く、それ以外の方も数百円〜数千円程度の自己負担で受けられます。また、特定の年齢の節目(40歳、50歳など)に無料クーポンが配布される検診もあります。職場の健康保険組合が独自にがん検診の費用補助をしているケースもあるので、確認してみる価値があります。
次に、時間の確保についてです。自治体のがん検診は平日のみ実施されている場合も多いですが、土日や夜間に対応しているクリニックや検診センターも増えています。また、職場の定期健康診断と同時にがん検診を受けられるよう、オプションとして追加できる場合もあります。
検査への不安については、事前にどのような検査が行われるかを知っておくことで、恐怖心が軽減されることがあります。たとえば、胃内視鏡検査では鎮静剤を使うことで眠った状態で検査を受けられ、苦しさを感じにくくなります。大腸内視鏡検査では前日からの食事制限や下剤の服用が必要ですが、最近は飲みやすい下剤が開発されており、以前に比べてつらさが軽減されています。
「検診で何か見つかったらどうしよう」という不安から受診を避ける方もいますが、もし異常が見つかったとしても、早期に発見されたほうが治療の選択肢が増え、完治の可能性が高まります。怖いからこそ、早めに確認することが大切です。
また、「去年受けたから今年はいいや」という考えも注意が必要です。がんは短期間で発生・進行することもあるため、各検診の推奨頻度(年1回または2年に1回)に従って定期的に受診することが重要です。特に便潜血検査や子宮頸がん細胞診は年1〜2回のペースで継続することに意味があります。
日常の忙しさの中で検診を習慣化するためには、「毎年誕生月に受ける」「お盆明けに受ける」など、自分なりのルールを決めておくと続けやすくなります。家族と一緒に受診する計画を立てることも、受診率向上に効果的です。

👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、「症状がないから大丈夫」とがん検診を後回しにされていた方が、いざ受診されると早期のがんが発見されるケースも珍しくなく、定期的な検診の重要性を改めて実感しています。最近の傾向として、検診への関心は高まっているものの、「何歳から」「どの検査を」受ければよいか迷われている方が多くいらっしゃるため、まずはかかりつけ医にご自身のリスクや生活習慣をお伝えいただき、自分に合った検診プランを一緒に考えることをお勧めします。早期発見は治療の選択肢を大きく広げますので、推奨年齢に達している方はもちろん、ご家族にがん患者さんがいる方なども、ためらわずにお気軽にご相談ください。」
📋 よくある質問
検診の種類によって異なります。大腸がん・肺がん検診は40歳以上、乳がん検診は40歳以上の女性、子宮頸がん検診は20歳以上の女性、胃がん検診は50歳以上(胃部X線は40歳以上も可)が国の推奨する目安です。ただし、家族歴や生活習慣などのリスク要因がある場合は、推奨年齢より前から受診することが勧められます。
職場の定期健康診断は生活習慣病の発見が主な目的であり、胃がん・大腸がん・乳がんなどの検査は基本的に含まれていません。胸部X線は含まれる場合が多いですが、それだけでは不十分です。自治体のがん検診や人間ドックを別途受診し、推奨されている検診を確実に受けることが大切です。
はい、むしろ症状がないうちに受けることこそがん検診の目的です。がんは初期段階ではほとんど自覚症状がなく、症状が出たときにはすでに進行しているケースも少なくありません。早期発見できれば治療の選択肢が広がり、完治の可能性も高まります。「症状がないから大丈夫」という考えは禁物です。
自治体が実施するがん検診は、数百円〜数千円程度の自己負担で受けられます。住民税非課税世帯や生活保護受給者は無料になる場合も多く、節目の年齢(40歳・50歳など)に無料クーポンが配布される検診もあります。職場の健康保険組合が独自に費用補助をしているケースもあるため、加入している保険組合に確認してみることをお勧めします。
近親者にがん患者がいる場合、遺伝的要因によりがんリスクが通常より高い可能性があります。特に近親者が若い年齢でがんと診断されたケースでは注意が必要です。推奨年齢を待たず早めの受診や、追加検査の検討が勧められます。当院では、ご自身のリスクや家族歴についての相談も承っていますので、お気軽にご相談ください。
💊 まとめ
がん検診を受けるべき年齢は、検診の種類によって異なりますが、大腸がん・肺がん検診は40歳以上、乳がん検診は40歳以上、子宮頸がん検診は20歳以上、胃がん検診は50歳以上(一部40歳以上)が国の推奨する目安です。ただし、これらはあくまで一般的な基準であり、遺伝的素因や生活習慣、過去の病歴などによって個人差があることを忘れないでください。
がんの早期発見は、治療の成功率を高め、生活の質を守ることにつながります。「自分はまだ若いから大丈夫」「症状がないから問題ない」という過信は禁物です。推奨年齢に達したら、または推奨年齢前でもリスク要因がある場合は、ためらわずに医療機関を受診するようにしましょう。
アイシークリニック上野院では、がんに関するご相談や各種検査のご案内を行っています。「どの検診を受ければいいかわからない」「自分のリスクについて相談したい」という方は、お気軽にご相談ください。ご自身とご家族の健康を守るために、今日からがん検診を受ける一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
📚 関連記事
📚 参考文献
- 厚生労働省 – 国が推奨するがん検診の種類・対象年齢・検査方法(胃・大腸・肺・乳・子宮頸がん検診)に関する公式情報。対策型検診の科学的根拠や推奨頻度の根拠として参照。
- WHO(世界保健機関) – がんの世界的な疫学データ、早期発見・検診の重要性、HPVワクチンを含むがん予防に関する国際的な見解として参照。
- PubMed – 低線量CT検査による肺がん検診の有効性、マンモグラフィの精度、PSA検査の過剰診断リスク、BRCA遺伝子変異など、記事内で言及した各検診の科学的根拠となる査読済み研究論文の参照元として使用。
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務