ミョウバン水はワキガに効かない?原因と本当に効果的な対策を解説

片腕を上げて脇を見る女性

「ミョウバン水を試してみたけど、全然ニオイが改善しない」「どうしてワキガにはミョウバン水が効かないのだろう?」と疑問に思っている方は少なくありません。ミョウバン水は汗のニオイに対して一定の効果があると言われており、SNSやインターネット上でも広く紹介されています。しかし、ワキガ特有のニオイに対しては期待通りの効果が得られないケースが多く、「試したのに効果がなかった」という声も多く聞かれます。この記事では、ミョウバン水の仕組みから、ワキガに効かない理由、そして本当に効果的な対策方法まで、医療的な観点からわかりやすく解説していきます。


目次

  1. ミョウバン水とは何か?その成分と仕組み
  2. ワキガとは?一般的な汗臭との違いを理解しよう
  3. ミョウバン水がワキガに効かない理由
  4. ミョウバン水で効果を感じやすいニオイの種類
  5. ワキガの正しいセルフケア方法
  6. 市販のワキガ対策グッズの種類と選び方
  7. セルフケアで改善しない場合は医療機関の受診を
  8. ワキガの根本的な治療法について
  9. まとめ

この記事のポイント

ミョウバン水はエクリン腺由来の汗臭さには効果があるが、アポクリン腺が原因のワキガ臭には抑制・除去ともに作用が及ばず効果は限定的。セルフケアで改善しない場合は医療機関での診察・治療が推奨される。

🎯 ミョウバン水とは何か?その成分と仕組み

ミョウバン水とは、食品添加物や料理にも使われる「ミョウバン(硫酸アルミニウムカリウム)」を水に溶かして作った液体のことです。料理の世界では野菜のアク抜きや色止めに使われるほか、美容・衛生分野では汗やニオイ対策の手作りアイテムとして注目されています。

ミョウバン水が汗対策として活用される主な理由は、その収れん作用と抗菌作用にあります。収れん作用とは、肌のタンパク質を固め、汗腺の開口部を一時的に縮小させることで発汗を抑制する働きのことです。また、ミョウバンは弱酸性の性質を持っており、皮膚を弱酸性の状態に保つことで、ニオイの原因となる細菌の繁殖を抑える効果も期待できます。

一般的なデオドラント商品にも、ミョウバンと同じアルミニウム系の成分(クロルヒドロキシアルミニウムなど)が配合されていることがあります。このことからも、ミョウバンが汗対策において一定の科学的根拠を持つ成分であることがわかります。

ただし、ミョウバン水はあくまで「汗そのものを抑える」「皮膚表面の細菌を減らす」という方向でアプローチするものであり、ニオイの根本的な原因を取り除く作用はありません。この点が、ワキガへの効果に限界をもたらす要因となっています。

Q. ミョウバン水がワキガに効かない理由は何ですか?

ミョウバン水がワキガに効かない主な理由は3つあります。第一に、収れん作用はエクリン腺には働きますが、より深い層にあるアポクリン腺の分泌を抑制できません。第二に、抗菌力が穏やかすぎてワキガ臭を生む細菌を十分に除菌できません。第三に、すでに生成されたニオイ成分を中和・分解する作用がないためです。

📋 ワキガとは?一般的な汗臭との違いを理解しよう

ミョウバン水がワキガに効きにくい理由を理解するためには、まず「ワキガとは何か」「一般的な汗のニオイとどう違うのか」を正確に知ることが大切です。

人間の汗腺には大きく分けて2種類あります。一つは「エクリン腺」、もう一つは「アポクリン腺」です。

エクリン腺は全身に分布しており、体温調節のために汗を分泌します。エクリン腺から出る汗は99%以上が水分で、ほぼ無臭です。ただし、汗が皮膚の表面に残ることで、皮脂や角質を栄養源として繁殖した細菌が汗を分解し、不快なニオイを生じさせます。これが一般的な「汗臭さ」と呼ばれるものです。

一方、アポクリン腺は脇の下(腋窩)・乳輪周辺・陰部・外耳道などに集中して分布しており、タンパク質・脂質・糖質などを含む乳白色の粘性の高い汗を分泌します。このアポクリン腺から分泌された汗が皮膚表面の細菌(特にコリネバクテリウム属などの細菌)によって分解されると、「3-メチル-2-ヘキセン酸」という脂肪酸などが生成され、独特の強いニオイが発生します。これがワキガ(腋臭症)の本体です。

つまり、ワキガのニオイと一般的な汗臭さは、発生源も、ニオイの成分も、まったく異なります。ワキガのニオイは、エクリン腺の汗に由来するものではなく、アポクリン腺の分泌物が原因です。この違いを理解することが、ミョウバン水の限界を知る上で非常に重要なポイントになります。

また、ワキガかどうかを判断する一つの目安として、耳垢の状態があります。アポクリン腺は外耳道にも存在するため、ワキガの方は耳垢が湿った状態(湿性耳垢)になりやすい傾向があります。日本人の場合、湿性耳垢を持つ割合は少数派(約16%程度)であり、ワキガ体質との相関が高いとされています。

💊 ミョウバン水がワキガに効かない理由

ミョウバン水がワキガに対して効果を発揮しにくい理由は、大きく分けると次の3つに整理できます。

🦠 1. アポクリン腺の活動を抑制できない

ミョウバンの収れん作用は、主にエクリン腺(汗腺)の開口部を縮小させることで発汗を抑える効果があります。しかし、ワキガの原因となるアポクリン腺は、エクリン腺と構造が異なります。アポクリン腺は皮膚のより深い層に存在し、毛包に開口しています。そのため、皮膚表面に塗布するミョウバン水では、アポクリン腺の分泌そのものを抑制することが難しいのです。

ミョウバン水を塗ることで発汗量は多少抑えられるかもしれませんが、アポクリン腺からの分泌物(脂質・タンパク質を含む粘性のある汗)自体を止めることはできません。分泌物が毛穴から少量でも出続ける限り、細菌による分解は起こり、ニオイは発生し続けます。

👴 2. ワキガ臭の原因となる細菌への抗菌力が不十分

ミョウバン水には弱い抗菌作用があることは確かです。しかし、ワキガ臭の産生に深く関与するコリネバクテリウム属などの細菌は、皮膚の毛包内部や深部に定着していることが多く、皮膚表面に塗布するだけでは十分に除菌できません。

日常的なシャワーや入浴でも一時的に細菌数を減らすことはできますが、しばらく経つと再び増殖してしまいます。ミョウバン水の抗菌力は穏やかであり、医療用の消毒薬や強力な抗菌成分配合のデオドラント製品と比べると、細菌に対するアプローチとしては力不足と言わざるを得ません。

🔸 3. ニオイ成分そのものへの対処ができない

ワキガ特有のニオイ成分(3-メチル-2-ヘキセン酸などの脂肪酸)は、一度生成されてしまうと、ミョウバン水を塗布しても中和・分解されるわけではありません。ミョウバン水には、すでに発生したニオイ成分を消す作用はなく、その後の新たなニオイ発生を防ぐ効果も限定的です。

一般的なデオドラント剤には、消臭成分(酸化亜鉛、シクロデキストリンなど)や香料が配合されており、ニオイ成分を包み込んで臭いを感じさせにくくする工夫がされています。しかし、ミョウバン水にはそのような成分は含まれておらず、ニオイそのものへの対処力は弱いと言えます。

以上の理由から、ミョウバン水は汗の量を多少抑えたり、雑菌の増殖を緩やかに抑えたりすることはできても、ワキガ臭の根本的な原因であるアポクリン腺の分泌物に対しては有効なアプローチができず、「効かない」と感じる方が多いのは当然と言えます。

Q. ワキガと一般的な汗臭さはどう違いますか?

ワキガと一般的な汗臭さは発生源が異なります。一般的な汗臭さはエクリン腺から出たほぼ無臭の汗が皮膚の細菌に分解されて生じます。一方ワキガは、脇や乳輪周辺に集中するアポクリン腺から分泌された脂質・タンパク質を含む粘性の汗が、コリネバクテリウム属などの細菌によって分解され、3-メチル-2-ヘキセン酸などの強いニオイ成分が生成されることで起こります。

🏥 ミョウバン水で効果を感じやすいニオイの種類

ミョウバン水が全く意味がないというわけではありません。適切な使用状況を理解した上で活用することが大切です。

ミョウバン水が比較的効果を発揮しやすいのは、エクリン腺由来の汗が原因となるニオイ(いわゆる「汗臭さ」「加齢臭」「多汗症に伴う細菌繁殖によるニオイ」など)です。これらは主にエクリン腺の汗が皮膚の細菌と反応して生じるもので、ミョウバン水の収れん作用や抗菌作用が一定の効果を示せる範囲のニオイです。

例えば、足のニオイ(足汗)はエクリン腺が豊富な足裏からの発汗と細菌の繁殖が主な原因であり、ミョウバン水を足に使用することで改善した例は多く報告されています。同様に、体全体のムレによるニオイや、脇の汗臭さ(ワキガとは異なるエクリン腺由来のニオイ)にも、一定の効果が期待できます。

ただし、「ワキガ臭がするかどうか」の判断が難しい方もいます。自分の体臭が「ワキガ由来なのか」「エクリン腺由来の汗臭さなのか」を正確に判断できない場合は、ミョウバン水を試してみてニオイが改善するかどうかを確認するのも一つの方法です。ミョウバン水で十分改善する場合は、ワキガよりも汗臭さが主な問題であった可能性が高いと言えます。

⚠️ ワキガの正しいセルフケア方法

ミョウバン水だけでは対処しにくいワキガですが、日常的なセルフケアを丁寧に行うことで、ニオイをある程度コントロールすることは可能です。以下に、ワキガに対して科学的根拠のある正しいセルフケア方法を紹介します。

💧 こまめに洗う・清潔を保つ

ワキガ対策の基本は、アポクリン腺の分泌物が皮膚表面で細菌に分解される前に洗い流すことです。特に運動後や汗をかいた後は、できるだけ早くシャワーを浴びて脇の下を清潔に保つことが大切です。

洗う際は、ゴシゴシこすらず、泡立てた石鹸やボディソープを使って優しく洗うことを心がけましょう。強く擦りすぎると皮膚のバリア機能が損なわれ、かえって細菌が繁殖しやすい環境を作ってしまうことがあります。

✨ 衣服の素材と管理に気を配る

汗を吸収しやすい衣服はニオイの温床になることがあります。通気性の高いコットン素材や、速乾性・防臭機能を持つ素材の衣服を選ぶことで、ニオイの蓄積を軽減できます。特に繰り返し着用した衣服には細菌が定着しやすくなるため、毎回の洗濯が基本です。洗濯後もニオイが残る場合は、アルカリ性の洗剤や酸素系漂白剤を活用することも効果的です。

📌 食生活の見直し

食事の内容はアポクリン腺の分泌物の性質に影響を与えることがあります。動物性脂肪を多く含む食事(赤身肉、乳製品など)はアポクリン腺の分泌物を増加させたり、その成分を変化させたりする可能性があると言われています。また、ニンニク、玉ねぎ、スパイスの強い食材などは、体臭を強める要因になることがあります。

一方、野菜や果物を豊富に摂取することで腸内環境が整い、体臭が穏やかになるという報告もあります。食生活の改善は即効性はありませんが、長期的なニオイ対策として取り組む価値があります。

▶️ 脇の毛の処理

脇毛はアポクリン腺の分泌物や細菌が付着・繁殖しやすい環境を作ります。脇毛を処理することで、細菌の繁殖スペースを減らし、汗の蒸発を促進することができます。シェービングや除毛クリーム、脱毛サロン・医療脱毛などを活用して、脇を清潔に保つことがワキガ対策の一助となります。

Q. ワキガのセルフケアで効果的な方法を教えてください。

ワキガのセルフケアには複数のアプローチが有効です。汗をかいた後は素早くシャワーで脇を泡立てた石鹸で優しく洗い、清潔を保つことが基本です。脇毛を処理することで細菌の繁殖を抑えられます。食事面では動物性脂肪やニンニクを控え野菜を積極的に摂ることも助けになります。また制汗成分と消臭成分の両方を含む医薬部外品のデオドラント製品を活用することも推奨されます。

🔍 市販のワキガ対策グッズの種類と選び方

ワキガに対してミョウバン水よりも効果的なアプローチができる市販製品についても知っておきましょう。

🔹 制汗剤・デオドラント剤

市販の制汗デオドラント剤には、以下のような有効成分が含まれています。

クロルヒドロキシアルミニウムやアルミニウムクロリドは、汗腺の開口部を塞ぐことで発汗を抑制する「制汗成分」として広く使用されています。ミョウバンと同じアルミニウム系の成分ですが、ミョウバン水よりも高濃度・高純度に配合されており、発汗抑制効果はより強力です。

塩化アルミニウム配合の医薬品や高濃度デオドラント製品は、多汗症の治療にも使用されるほど強力な制汗効果を持っています。ワキガに対しても、アポクリン腺から出る汗の量を減らすことで、ニオイの発生をある程度抑制する効果が期待できます。

また、消臭成分として酸化亜鉛、柿渋エキス、緑茶エキスなどを配合した製品もあります。これらはニオイ成分と結合・分解することで消臭効果を発揮します。ワキガ対策には、制汗成分と消臭成分の両方を含む製品を選ぶと、より高い効果が期待できます。

📍 制汗剤の剤型の選択

制汗デオドラント剤にはスプレー・ロールオン・スティック・クリームなど様々な剤型があります。ワキガ対策としては、有効成分を直接皮膚に密着させて塗布できるロールオンやスティック、クリームタイプが効果的とされています。スプレータイプは手軽に使えますが、皮膚への密着度が低くなりやすい面もあります。

💫 ボディシートや制汗ウェットシート

外出先での応急処置として、制汗成分や抗菌成分を含むボディシートや制汗ウェットシートを活用することも有効です。こまめに汗と細菌を拭き取ることで、ニオイの発生を抑えることができます。

🦠 医薬部外品と化粧品の違い

市販製品を選ぶ際は、「医薬部外品」と表示されている製品を選ぶのがおすすめです。医薬部外品は有効成分の配合量と効果について、国の審査を受けた製品であり、単なる化粧品と比べて有効成分の効果が保証されています。パッケージに「制汗効果」「防臭効果」などが記載されている医薬部外品は、科学的根拠のある成分が配合されています。

📝 セルフケアで改善しない場合は医療機関の受診を

ミョウバン水や市販製品でのセルフケアを続けても、ワキガのニオイが気になる状態が改善しない場合は、医療機関(皮膚科や美容外科・形成外科クリニック)への受診を検討しましょう。

ワキガは生活に支障をきたすほどのニオイを引き起こすこともあり、精神的なストレスや社会生活への影響が大きい問題です。「自分のニオイが気になって電車に乗れない」「職場での人間関係に影響している」「常にニオイを意識して外出が億劫になる」といった場合は、医療的なアプローチを積極的に取り入れることが、生活の質の向上につながります。

医療機関では、まずワキガの程度を客観的に評価します。ワキガの重症度分類(ヘキスト分類など)を用いて、症状がどの程度であるかを確認した上で、適切な治療法を提案してくれます。

また、「自分がワキガかどうかわからない」「ワキガかもしれないけど他人に相談しにくい」という方にとっても、医療機関は客観的な診断を受けられる場所です。恥ずかしいと感じる方もいるかもしれませんが、ワキガは医療的に対処できる状態であり、専門の医師に相談することは適切な判断です。

Q. ワキガの医療的な治療法にはどんな種類がありますか?

ワキガの医療的治療には外科的治療と非外科的治療があります。外科的治療では、アポクリン腺を直接除去する剪除法や吸引法があり、保険適用となるケースもあります。非外科的治療には、汗腺の活動を数か月間抑制するボツリヌストキシン注射や、マイクロ波で汗腺を破壊するミラドライがあります。アイシークリニックでは症状の程度に応じてこれらの治療法を提案しており、まずカウンセリングで適切な方法を確認できます。

💡 ワキガの根本的な治療法について

医療機関で受けられるワキガの治療法には、大きく分けて「外科的治療」「非外科的治療(保存的治療)」の2種類があります。それぞれの特徴を理解して、自分に合った治療法を選択することが大切です。

👴 外科的治療(手術)

外科的治療は、アポクリン腺を物理的に除去・破壊することでワキガを根本から改善する方法です。代表的な術式として以下のものがあります。

剪除法(せんじょほう)は、脇の皮膚を切開してアポクリン腺を直接除去する手術です。アポクリン腺を直接確認しながら除去できるため、確実性が高く、ワキガの根本的な治療として最も高い効果が期待できます。ただし、切開を伴うため術後のダウンタイム(回復期間)が比較的長く、傷跡が残るリスクもあります。術後のケアをしっかり行う必要があります。

吸引法(サクション法)は、脇の皮膚に小さな穴を開け、専用の器具でアポクリン腺ごと脂肪を吸引する方法です。切開範囲が小さいため傷跡が目立ちにくく、回復も比較的早い特徴があります。ただし、アポクリン腺が全て除去できるかどうかは術者の技術や個人の解剖学的な構造によって異なります。

🔸 非外科的治療(保存的治療)

外科的治療に抵抗がある方や、手術を選択する前に試したい方には、非外科的治療の選択肢があります。

ボツリヌストキシン注射(ボトックス注射)は、脇の下の皮膚にボツリヌストキシンを注射することで、汗腺(エクリン腺・アポクリン腺)の活動を一時的に抑制する治療法です。発汗とともにアポクリン腺からの分泌も抑制されるため、ワキガのニオイを軽減する効果があります。注射の効果は数か月(個人差はありますが6か月〜1年程度)で徐々に消えるため、定期的な施術が必要です。切開を伴わず、ダウンタイムがほとんどないため、手術に比べて気軽に受けられる治療として人気があります。

マイクロ波治療(ミラドライなど)は、マイクロ波エネルギーを皮膚の外側から照射し、汗腺(エクリン腺・アポクリン腺)を熱で破壊する治療法です。切開不要で皮膚へのダメージが少なく、一度の治療で長期的な効果が期待できるとされています。ただし、施術後の赤みや腫れ、しびれ感などが一時的に生じることがあります。

塩化アルミニウム外用剤は、高濃度の塩化アルミニウムを配合した外用薬で、医師の処方のもとで使用されます。汗腺の開口部を塞ぐ効果が高く、多汗症やワキガの補助的な治療として使用されることがあります。市販の制汗剤よりも濃度が高いため、必ず医師の指示のもとで使用することが重要です。

💧 自分に合った治療法の選択

ワキガの治療法はいくつかありますが、どれが最も適しているかは、ワキガの重症度、ライフスタイル、体質、費用面などを考慮して判断する必要があります。

軽度から中等度のワキガであれば、まずボツリヌストキシン注射やミラドライなどの非外科的治療から始め、効果が不十分な場合に手術を検討するというアプローチが多くとられています。重症のワキガでは、最初から手術(剪除法)が根本的な解決策として勧められることもあります。

いずれの場合も、信頼できる専門のクリニックで医師に相談し、自分の状態に合った治療法を選択することが重要です。インターネット上の情報だけで判断せず、実際に診察を受けた上で治療法を決定することをお勧めします。

✨ ワキガ治療の費用と保険適用について

ワキガの治療費用は、治療法や医療機関によって異なります。手術(剪除法・吸引法)は保険適用となる場合があります。ワキガ(腋臭症)は保険診療の対象疾患であり、保険適用の条件を満たす場合は健康保険が使用でき、自己負担額を抑えることができます。ただし、保険適用の可否は症状の程度や医療機関の判断によります。

一方、ボツリヌストキシン注射やミラドライなどの自由診療(保険外診療)については、全額自己負担となります。費用は施術内容や医療機関によって幅がありますので、事前にカウンセリングで確認することが大切です。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、ミョウバン水を長期間試したものの効果が感じられず、初めてワキガと向き合われる患者様が多くいらっしゃいます。ワキガはアポクリン腺という特殊な汗腺が原因であるため、市販の対策では限界があることも多く、決してご自身のケアが不十分だったわけではありません。一人で悩まれる前に、まず専門の医師に相談していただくことで、症状に合った適切な治療法をご提案できますので、どうぞ気軽にカウンセリングにお越しください。」

✨ よくある質問

ミョウバン水はワキガに効果がありますか?

ミョウバン水はエクリン腺由来の一般的な汗臭さには一定の効果が期待できますが、ワキガには効果を感じにくいケースが多いです。ワキガの原因はアポクリン腺の分泌物であり、ミョウバン水ではアポクリン腺の活動を抑制することも、発生したニオイ成分を除去することもできないためです。

自分がワキガかどうか、どうやって判断できますか?

判断の目安の一つに耳垢の状態があります。ワキガ体質の方はアポクリン腺が外耳道にも存在するため、耳垢が湿った状態(湿性耳垢)になりやすい傾向があります。また、ミョウバン水を試してニオイが改善しない場合は、ワキガが主な原因である可能性があります。正確な診断は医療機関で受けることをおすすめします。

ワキガのセルフケアで効果的な方法を教えてください。

運動後や汗をかいた後に素早くシャワーで脇を清潔に保つこと、通気性の高い衣服を選ぶこと、脇毛を処理すること、動物性脂肪やニンニクなど体臭を強める食品を控えることが有効です。また、制汗成分と消臭成分の両方を含む医薬部外品のデオドラント製品を活用することも効果的です。

市販のデオドラント製品を選ぶ際のポイントは何ですか?

ワキガ対策には、制汗成分(クロルヒドロキシアルミニウムなど)と消臭成分(酸化亜鉛・柿渋エキスなど)の両方を含む製品を選ぶと効果的です。剤型はロールオン・スティック・クリームタイプが皮膚への密着度が高くおすすめです。また、有効成分の効果が保証されている「医薬部外品」表示の製品を選ぶとより安心です。

アイシークリニックではワキガにどのような治療が受けられますか?

当院では、症状の程度に応じてボツリヌストキシン注射(ダウンタイムが少なく手軽)、マイクロ波治療(切開不要で長期効果が期待できる)、外科的手術(剪除法・吸引法)など複数の治療法をご提案しています。手術は保険適用となる場合もあります。まずはカウンセリングで医師が症状を丁寧に診察した上で、最適な治療法をご案内します。

📌 まとめ

ミョウバン水は汗臭さ対策として一定の効果が期待できる成分ですが、ワキガ特有のニオイに対しては「効かない」と感じる方が多く、それには明確な理由があります。ワキガはアポクリン腺の分泌物が細菌によって分解されることで生じる特殊なニオイであり、ミョウバン水ではアポクリン腺の活動を抑制することも、ニオイ成分を除去することもできないためです。

ワキガ対策としては、日常的な清潔ケア、食生活の見直し、市販の制汗デオドラント製品の活用などのセルフケアが基本となります。ただし、セルフケアだけでは改善が難しい場合や、ワキガが日常生活に支障をきたしている場合には、医療機関での治療を積極的に検討することをお勧めします。

医療機関では、症状に応じてボツリヌストキシン注射・マイクロ波治療・外科的手術など、様々な治療法の中から適切な選択肢を提案してもらうことができます。ワキガは適切な治療によって大幅に改善が見込める状態ですので、一人で悩まずに専門家に相談することが最善の近道です。アイシークリニック上野院では、ワキガに関するお悩みを専門の医師が丁寧に診察し、一人ひとりに合った治療法をご提案しています。まずはカウンセリングから気軽にお声がけください。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – ワキガ(腋臭症)の診断基準・重症度分類(ヘキスト分類)、アポクリン腺・エクリン腺の構造と機能、皮膚科学的な治療指針に関する根拠として参照
  • 日本形成外科学会 – 剪除法・吸引法などワキガの外科的治療術式、保険適用の条件、術後ケアおよびダウンタイムに関する医療情報の根拠として参照
  • PubMed – 3-メチル-2-ヘキセン酸などワキガ臭の原因物質、コリネバクテリウム属細菌による分解メカニズム、ボツリヌストキシン注射・マイクロ波治療(ミラドライ)の有効性に関する国際的な研究文献の根拠として参照

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

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佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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