「子どもの頃は気にならなかったのに、最近になって脇のにおいが気になり始めた」「ワキガって生まれつきのものだと思っていたけれど、大人になってから発症することもあるの?」そんな疑問を抱いたことはありませんか。実は、ワキガは生まれつきの体質だけでなく、後天的な要因によっても引き起こされることがあります。生活習慣の変化やホルモンバランスの乱れ、食生活の偏りなど、さまざまな要因が重なることでワキガのような症状が現れるケースも少なくありません。この記事では、後天的なワキガの原因やセルフチェックの方法、そして改善・治療の選択肢についてわかりやすくご説明します。正しい知識を持つことが、においの悩みを解消するための第一歩です。
目次
- ワキガとはどのような状態か
- ワキガは後天的に発症するのか
- 後天的なワキガの主な原因
- 自分でできるワキガのセルフチェック
- 後天的なワキガは治るのか
- 日常生活でできる改善策
- 医療機関での治療方法
- 治療を選ぶ際のポイント
- まとめ
この記事のポイント
ワキガは遺伝だけでなく、食生活・ホルモン乱れ・ストレス・睡眠不足などの後天的要因でも発症・悪化する。生活習慣の改善で軽減できるケースもあるが、根本的解決には医療機関での外用薬・ボトックス・手術などの治療が有効。
🎯 ワキガとはどのような状態か
ワキガは、医学的には「腋臭症(えきしゅうしょう)」と呼ばれる状態です。脇の下にはエクリン汗腺とアポクリン汗腺という2種類の汗腺があります。エクリン汗腺は体温調節のために全身に分布しており、水分や塩分を多く含んだ無臭に近い汗を分泌します。一方、アポクリン汗腺は脇の下や乳輪周辺、耳の中など特定の場所にのみ存在し、タンパク質や脂質を多く含んだ粘度の高い汗を分泌します。
アポクリン汗腺から分泌される汗そのものは、分泌直後はほとんどにおいがありません。しかし、皮膚の表面に常在する細菌がこの汗を分解することで、独特の強いにおいが発生します。このにおいが他者にも気になるほど強い状態をワキガと呼んでいます。
アポクリン汗腺の数や大きさは遺伝的な要因に大きく影響されており、親がワキガであれば子どもにも同じ体質が受け継がれやすいとされています。日本人の場合、ワキガ体質を持つ方の割合は欧米人と比べると少ないといわれていますが、決して珍しい体質ではありません。また、近年は食生活の欧米化などの影響もあり、においに悩む方が増えているとも指摘されています。
Q. ワキガは遺伝だけが原因ですか?
ワキガは遺伝的な体質だけでなく、後天的な要因でも発症・悪化します。食生活の欧米化による動物性脂肪の増加、ホルモンバランスの乱れ、慢性的なストレス、睡眠不足、肥満などが複合的に重なることで、潜在的な体質が顕在化したり症状が強まったりするケースが多くあります。
📋 ワキガは後天的に発症するのか
「ワキガは遺伝で決まるもの」というイメージを持つ方も多いですが、実際には後天的な要因によってワキガのような症状が現れたり、もともとの体質が悪化したりすることがあります。ここでは、後天的なワキガについて正しく理解するために、その仕組みをご説明します。
アポクリン汗腺は性ホルモンの影響を強く受けています。思春期に性ホルモンの分泌が増えることで、アポクリン汗腺が発達し活発に働くようになります。そのため、子どもの頃にはあまりにおいが気にならなかった方でも、思春期を迎えると急ににおいが強くなるケースがあります。これは後天的な変化の代表例といえます。
また、ワキガ体質を持っていても、生活習慣が整っていたり体内環境が良好だったりする間は強いにおいが出にくい場合があります。逆に、食生活の乱れやストレス、睡眠不足などが続くと、においが急に強くなることがあります。つまり、「潜在的にワキガ体質を持ちながらも、長年症状が出ていなかったところ、何らかのきっかけで発症する」というパターンが後天的なワキガの多くを占めています。
さらに、ワキガ体質が遺伝していなくても、においを強くする後天的な要因が複数重なることで、ワキガに似た症状(においが気になる状態)が現れることもあります。完全に新たにアポクリン汗腺が増えるわけではありませんが、既存の汗腺の働きが活性化されたり、皮膚常在菌のバランスが変化したりすることで、においの問題が生じるのです。
💊 後天的なワキガの主な原因
後天的にワキガの症状が現れたり悪化したりする背景には、いくつかの主要な原因があります。それぞれを詳しく見ていきましょう。
🦠 食生活の変化
食生活はアポクリン汗腺の分泌物の質に大きく影響します。特に、動物性脂肪の多い食事(肉類や乳製品など)を多く摂取すると、アポクリン汗腺から分泌される汗に含まれる脂質やタンパク質の量が増え、皮膚常在菌による分解がより強いにおいを生み出しやすくなります。日本の伝統的な和食中心の食生活から、欧米型の食生活に変わることで、においが強くなったと感じる方も少なくありません。
また、アルコールの摂取も汗腺の活動を活発にするため、飲酒習慣のある方はにおいが増強されやすい傾向があります。ニンニクや玉ねぎ、スパイス類も汗に含まれる成分に影響を与えることがあります。
👴 ホルモンバランスの乱れ
先にも述べたとおり、アポクリン汗腺は性ホルモンの影響を受けやすい器官です。思春期だけでなく、女性の場合は月経周期や妊娠・出産、更年期といったライフステージの変化に伴ってホルモンバランスが大きく変動します。このタイミングでアポクリン汗腺の活動が活性化され、においが強くなることがあります。
男性の場合も、テストステロンの分泌量の変化や、更年期障害によってホルモンバランスが乱れることがあり、においの変化を感じることがあります。ストレスはホルモン分泌にも影響するため、精神的な負担が大きい時期ににおいが強くなるケースもあります。
🔸 ストレスと自律神経の乱れ
ストレスは汗腺の活動を直接的にも間接的にも刺激します。緊張や不安、精神的なプレッシャーを感じると、自律神経が乱れ、汗腺が刺激されて汗をかきやすくなります。汗の量が増えれば増えるほど、皮膚常在菌との接触量も増え、においが強くなりやすくなります。
また、慢性的なストレス状態はホルモンバランスの乱れにもつながるため、においの問題をさらに複雑化させます。現代社会ではストレスを完全に排除することは難しいですが、適切なストレスマネジメントがにおい対策にもつながることを覚えておくと良いでしょう。
💧 睡眠不足や生活リズムの乱れ
睡眠不足が続くと、免疫機能が低下するだけでなく、皮膚の常在菌バランスが崩れることがあります。また、睡眠中に分泌される成長ホルモンは皮膚の修復や免疫維持に関わっており、これが不足することで皮膚環境が悪化します。皮膚の環境が悪化すると、においを生み出す細菌が増殖しやすくなり、結果としてワキガのにおいが強まる可能性があります。
✨ 肥満・体重増加
体重が増加すると、脇の下に脂肪がつきやすくなり、皮膚同士が密着しやすくなります。密閉された環境は湿度が高まり、細菌が繁殖しやすい状態になります。その結果、においが強くなる傾向があります。また、脂肪組織はホルモン産生にも関与しているため、肥満が続くとホルモンバランスへの影響も考えられます。
📌 衣服や素材による影響
化学繊維などの通気性の悪い素材の衣服を長時間着用していると、脇の下が蒸れやすくなり、細菌の繁殖を助長します。特に夏場や運動時などは汗の量も増えるため、においが強くなりやすい状況が生まれます。衣服の素材や清潔さも、においの問題に関係していることを理解しておくことが大切です。
Q. 自宅でワキガかどうか確認する方法は?
ワキガのセルフチェックには主に4つの方法があります。耳垢が湿っている(湿性耳垢)かどうか、白い衣服の脇部分が黄色く変色していないか、入浴後の翌朝に脇の下に独特のにおいがあるか、信頼できる家族ににおいを確認してもらうことです。ただし正確な診断は医療機関で受けることが推奨されます。
🏥 自分でできるワキガのセルフチェック
「自分はワキガなのかどうか」と不安に感じている方のために、セルフチェックの方法をご紹介します。ただし、自己判断には限界がありますので、はっきりとした診断は医療機関で受けることをおすすめします。
▶️ 耳垢の状態を確認する
ワキガ体質かどうかを判断するひとつの目安として、耳垢の状態があります。アポクリン汗腺は耳の中(外耳道)にも存在するため、ワキガ体質の方は耳垢が湿っている(ネコ耳垢・湿性耳垢)ことが多いとされています。日本人の場合、乾いた耳垢(乾性耳垢)の方が多く、湿っている耳垢の方は少数派です。自分の耳垢が湿っている場合は、ワキガ体質の可能性が高いといえます。
🔹 衣服のわき部分の変色を確認する
白い衣服の脇部分が黄色く変色している場合、アポクリン汗腺からの分泌物が衣服に付着している可能性があります。エクリン汗腺からの汗は比較的無色透明ですが、アポクリン汗腺からの分泌物はタンパク質や脂質を含むため、黄色い汚れとして残りやすい特徴があります。
📍 脇の下の毛の状態を確認する
ワキガ体質の方は、脇毛が太く多い傾向があるといわれています。また、アポクリン汗腺の分泌物が脇毛に付着すると、においがより残りやすくなります。脇毛の処理が不十分だとにおいが強くなる場合があるため、確認しておくとよいでしょう。
💫 朝起きた直後のにおいを確認する
入浴後に寝て、翌朝起きた直後に脇のにおいを嗅いでみる方法もあります。入浴直後はにおいが少ない状態ですが、就寝中もアポクリン汗腺は分泌を続けるため、朝起きたときに特有のにおいがあれば、ワキガ体質の可能性があります。ただし、自分自身のにおいには慣れてしまう(嗅覚順応)ため、正確な判断が難しいこともあります。
🦠 家族の意見を聞く
自分のにおいを客観的に判断することは難しいため、信頼できる家族に確認してもらうことも有効です。ワキガのにおいは独特の酸っぱさや動物的なにおいとして表現されることが多く、汗臭さとは異なる特徴があります。家族がワキガ体質であれば、自分もその可能性が高まります。
⚠️ 後天的なワキガは治るのか
「後天的なワキガは治るのか」という問いに対して、答えは「原因や程度によって異なる」というものになります。ここでは、改善の可能性についてケース別に解説します。
👴 生活習慣が原因の場合
食生活の偏りやストレス、睡眠不足、肥満などが原因でにおいが強くなっている場合は、これらの要因を改善することで症状が軽減される可能性が高いです。食事のバランスを整え、適度な運動をして体重を管理し、十分な睡眠をとることで、においが気にならない程度まで改善するケースも多くあります。この場合は、いわゆる「治る」に近い状態まで持っていくことが期待できます。
🔸 ホルモンバランスの乱れが原因の場合
思春期や更年期などのライフステージの変化によってホルモンバランスが乱れ、においが強くなっている場合は、ホルモンバランスが安定してくるとともにおいが落ち着くケースがあります。ただし、この間の不快感を軽減するために、医療機関への相談や生活習慣の改善が役立つことがあります。
💧 もともとのワキガ体質がある場合
遺伝的にアポクリン汗腺が多く・大きい方の場合、生活習慣の改善だけでにおいを完全になくすことは難しい場合があります。ただし、においを軽減することは可能であり、日常的なケアと組み合わせることで、周囲を気にせず生活できるレベルまで改善することは十分に目指せます。根本的な解決を目指す場合は、医療機関での治療が有効です。
✨ 医療機関での治療なら根本的な解決が期待できる
日常的なケアや生活習慣の改善には限界がある場合、医療機関での治療が最も効果的な選択肢になります。アポクリン汗腺を物理的に除去または破壊する治療法を選択することで、においの根本的な原因にアプローチすることができます。治療方法によって効果の持続性や侵襲性が異なるため、自分の症状や生活スタイルに合った方法を選ぶことが大切です。
Q. ワキガを手術せずに改善する方法はありますか?
手術以外にも複数の改善策があります。日常生活では、こまめな清潔ケア・脇毛の処理・デオドラント製品の活用・食生活の見直し・ストレス管理が有効です。医療機関では、塩化アルミニウム液の外用薬やボツリヌストキシン注射、レーザーなどの医療機器による治療も選択肢となります。症状の程度に応じて専門医への相談が重要です。
🔍 日常生活でできる改善策
医療機関での治療と並行して、あるいは治療を受ける前の段階として、日常生活でできるにおいの改善策をご紹介します。これらを継続することで、においを軽減できる可能性があります。
📌 こまめな清潔ケア
においの原因の一つは皮膚常在菌による汗の分解ですので、こまめに脇を清潔に保つことが基本的なケアになります。入浴時には脇の下を丁寧に洗い、細菌の増殖を抑えましょう。ただし、洗いすぎは皮膚のバリア機能を低下させ、かえって細菌が繁殖しやすい環境を作ることがあるため、適切な洗浄が重要です。抗菌作用のある石けんを使用することも効果的です。
▶️ 脇毛の処理
脇毛はアポクリン汗腺からの分泌物が付着しやすく、においを増幅させる要因になります。定期的に脇毛を処理することで、においが軽減されることがあります。ただし、脇毛の処理には肌荒れや毛嚢炎のリスクもあるため、自分の肌質に合った方法で行うことが大切です。
🔹 デオドラント製品の活用
市販のデオドラント製品には、制汗効果(汗の量を抑える)や抗菌効果(においを生み出す細菌の繁殖を抑える)、消臭効果(においを吸着・中和する)などの種類があります。ワキガのにおいには、制汗成分のクロルヒドロキシアルミニウムや抗菌成分が配合された製品が一定の効果を示すことがあります。ただし、市販品では重症のワキガを完全にカバーすることは難しい場合もあります。医療機関で処方される高濃度の制汗剤(塩化アルミニウム液など)の方がより高い効果を得られることもあります。
📍 食生活の見直し
動物性脂肪の摂りすぎに注意し、野菜や海藻、魚介類を中心としたバランスの良い食事を心がけましょう。にんにくや玉ねぎ、スパイスの多い食品は汗のにおいに影響することがあるため、食べすぎに注意することも有効です。また、アルコールの摂取量を控えることも、においの軽減につながることがあります。
💫 ストレス管理と十分な睡眠
ストレスは汗腺の活動を活発にし、ホルモンバランスを乱す原因になります。適度な運動、趣味の時間、リラクゼーション法(深呼吸、ヨガ、瞑想など)を取り入れ、ストレスをうまく発散するよう努めましょう。また、毎日7〜8時間程度の十分な睡眠を確保することも、皮膚の健康維持とにおい対策に役立ちます。
🦠 通気性の良い衣服を選ぶ
コットンやリネンなどの天然素材は通気性が高く、脇の下が蒸れにくい特性があります。化学繊維の衣服よりも天然素材のものを選ぶことで、細菌の繁殖を抑えやすくなります。また、下着や衣服をこまめに洗濯し清潔に保つことも重要です。においが染み付いた衣服は、においの再付着の原因になります。
📝 医療機関での治療方法
日常生活でのケアでは十分な改善が見られない場合や、根本的な解決を求める場合は、医療機関での治療が有効です。現在、ワキガに対してはさまざまな治療方法が提供されています。それぞれの特徴を理解して、自分に合った治療を選択することが大切です。
👴 外用薬(塩化アルミニウム液)

医療機関では、高濃度の塩化アルミニウム液を処方してもらえることがあります。汗腺の開口部(汗孔)を塞ぐ作用があり、アポクリン汗腺からの分泌量を減らすことで、においを抑える効果が期待できます。手術などの侵襲的な治療が怖い方や、まずは保存的な治療を試してみたい方に向いています。ただし、効果は一時的なものであり、使用をやめると元の状態に戻ることが多いです。定期的な使用が必要になります。
🔸 ボツリヌストキシン注射
ボツリヌストキシン(ボトックス)を脇の下に注射することで、汗腺を支配する神経の働きを一時的に抑制し、汗の分泌量を大幅に減らすことができます。手術は不要で、注射のみで施術できるため、身体的な負担が比較的少ない治療法です。効果の持続期間は一般的に6か月〜1年程度で、効果が薄れてきたら再度注射が必要になります。においを即効的に抑えたい方や、手術に抵抗がある方に選ばれることが多い方法です。
💧 レーザー治療・医療機器による治療
レーザーや特殊な医療機器を使って、皮膚の外側からアポクリン汗腺に熱エネルギーを照射し、汗腺を破壊する方法です。メスを使わないため傷跡が残りにくく、ダウンタイムも比較的少ないとされています。代表的な機器として、マイクロ波エネルギーを利用するものや、高周波を利用するものなどがあります。手術に比べて侵襲性は低いですが、複数回の施術が必要な場合もあります。また、手術ほどの根本的な除去は難しい場合もあるため、症状の程度によって適応が異なります。
✨ 剪除法(せんじょほう)・吸引法
外科的な手術によってアポクリン汗腺を物理的に除去する方法です。剪除法では、脇の下を小さく切開し、皮膚の裏側に存在するアポクリン汗腺をハサミや専用の器具で直接取り除きます。吸引法は、専用の器具で汗腺を吸引して除去する方法です。これらの手術は、アポクリン汗腺を根本的に除去するため、長期的な効果が期待できる治療法です。ただし、手術後にはしばらくの安静や傷跡のケアが必要になります。適切に行われた手術では高い改善効果が得られますが、担当する医師の技術や経験によって結果に差が出ることもあるため、信頼できる医療機関を選ぶことが重要です。
📌 皮弁法・切除法
重症のワキガに対して行われる外科的な手術で、においの原因となる皮膚ごとアポクリン汗腺を切除する方法です。効果は非常に高いですが、切除範囲が広い場合は傷跡が目立つことや、腕の動きに制限が生じる可能性があります。現在では、傷跡の目立ちにくい剪除法や吸引法が主流になっており、切除法が選択されるケースは以前よりも減少しています。
Q. ワキガ治療に保険は適用されますか?
ワキガの治療は方法によって保険適用の可否が異なります。剪除法などの外科的手術は保険適用になるケースがある一方、ボツリヌストキシン注射やレーザー治療などは自由診療となることが多いです。アイシークリニックでも、カウンセリング時に費用や保険適用について詳しくご説明しておりますので、事前にご確認ください。
💡 治療を選ぶ際のポイント
ワキガの治療にはさまざまな選択肢がありますが、どの方法が自分に最適かは、症状の程度や生活状況、希望する効果の持続性などによって異なります。以下のポイントを参考に、医師とよく相談したうえで治療方法を選びましょう。
▶️ 症状の程度を正確に把握する
ワキガの症状は軽度から重度まで幅広く、軽度の場合はデオドラント製品や生活習慣の改善で対応できることもあります。一方、重度の場合は医療機関での治療が必要になります。まずは医師に診察してもらい、自分のワキガの程度を客観的に評価してもらうことが第一歩です。
🔹 ダウンタイムと日常生活への影響を考える
仕事や日常生活への影響を最小限にしたい場合は、注射系の治療や医療機器による治療が向いています。これらはダウンタイムが比較的短く、施術後すぐに通常の生活に戻れることが多いです。一方、手術による治療は根本的な解決が期待できますが、術後の回復期間が必要になるため、予定に合わせてスケジュールを組む必要があります。
📍 効果の持続性を考慮する
一度の治療で長期的な効果を求めるのか、繰り返し治療を受けることを前提とするのかによって、適した治療法が変わります。外科的な手術は一度でアポクリン汗腺を根本的に除去できるため、長期的な効果が期待できます。ボツリヌストキシン注射は効果が出るまでの期間が短く即効性がありますが、定期的な再治療が必要です。
💫 費用を検討する
ワキガの治療は、保険適用になるものと自由診療(保険外)になるものがあります。一般的に、剪除法などの外科的手術は保険適用になるケースがありますが、レーザー治療やボツリヌストキシン注射などは自由診療になることが多いです。費用については、事前に医療機関に確認することをおすすめします。
🦠 信頼できる医師・医療機関を選ぶ
ワキガの治療において、医師の技術や経験は治療結果に大きく影響します。特に外科的な手術を選ぶ場合は、実績のある医師のもとで治療を受けることが安心です。カウンセリングで丁寧に説明を行い、疑問点に答えてくれる医師・医療機関を選ぶことが重要です。複数のクリニックでカウンセリングを受けてみることも、自分に合った医療機関を見つけるために役立ちます。
👴 精神的なケアも大切にする
ワキガはにおいの問題だけでなく、精神的な苦痛を伴うことも少なくありません。「においを気にして人前に出るのが怖い」「人間関係に支障が出ている」という場合は、医師に率直に伝えることが大切です。医療機関ではにおいの改善だけでなく、精神的なサポートも含めた総合的なアドバイスを受けられることがあります。一人で悩まず、専門家に相談することを勧めます。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、「子どもの頃は気にならなかったのに、大人になってからにおいが気になり始めた」というご相談を多くいただいており、後天的な要因によってワキガの症状が現れるケースは決して珍しくありません。食生活の乱れやホルモンバランスの変化、ストレスといった原因が複合的に重なっていることが多いため、まずは丁寧なカウンセリングを通じて症状の背景を一緒に整理することを大切にしています。においの悩みは生活の質に大きく影響しますので、一人で抱え込まず、お気軽にご相談ください。」
✨ よくある質問
原因によって異なります。食生活の乱れやストレス、睡眠不足が主な原因であれば、生活習慣の改善で症状が軽減されるケースも多くあります。一方、遺伝的なワキガ体質がある場合は、医療機関での治療が根本的な解決に有効です。まずは専門医に相談し、ご自身の症状に合った対応を検討することをおすすめします。
いくつかのセルフチェック方法があります。耳垢が湿っている(湿性耳垢)、白い衣服の脇部分が黄色く変色している、入浴後の翌朝に脇の下に独特のにおいがある、といった点が確認のポイントです。ただし自己判断には限界があるため、正確な診断は医療機関で受けることをおすすめします。
食生活の欧米化(動物性脂肪の増加)、ホルモンバランスの乱れ(思春期・更年期・妊娠など)、慢性的なストレス、睡眠不足、体重増加などが主な原因として考えられます。これらの要因が複合的に重なることで、潜在的なワキガ体質が顕在化したり、症状が悪化したりするケースが多くあります。
手術以外にも複数の選択肢があります。日常生活では、こまめな清潔ケア・脇毛の処理・デオドラント製品の活用・食生活の見直し・ストレス管理などが有効です。医療機関では、塩化アルミニウム液の外用薬やボツリヌストキシン注射、レーザーなどの医療機器による治療も選択肢となります。症状の程度に応じて医師にご相談ください。
治療法によって異なります。剪除法などの外科的手術は保険適用になるケースがある一方、ボツリヌストキシン注射やレーザー治療などは自由診療(保険外)となることが多いです。費用や保険適用の可否については、受診される医療機関に事前にご確認いただくことをおすすめします。アイシークリニックでもカウンセリング時にご説明しております。
📌 まとめ
ワキガは遺伝的な体質だけでなく、食生活の変化、ホルモンバランスの乱れ、ストレス、睡眠不足、肥満など、さまざまな後天的な要因によっても引き起こされたり悪化したりすることがあります。後天的な原因が主体である場合は、生活習慣の見直しによって症状が軽減される可能性があり、改善の余地は十分にあります。
一方で、もともとワキガ体質を持っている方の場合、生活習慣の改善だけでは根本的な解決が難しいケースもあります。その場合は、医療機関での治療が有効な選択肢になります。外用薬による保存的治療から、注射療法、医療機器による治療、外科的手術まで、症状の程度や希望に合わせたさまざまな治療法が存在します。
大切なのは、自分一人で悩みを抱え込まず、専門の医療機関に相談することです。においの悩みは生活の質(QOL)に大きく影響するため、適切なアドバイスと治療を受けることで、においを気にせず自信を持って生活できるようになることが期待できます。アイシークリニック上野院では、ワキガに関するご相談を承っております。においの悩みを抱えている方は、まずはカウンセリングでお気軽にご相談ください。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 腋臭症(ワキガ)の診断基準・病態・治療方針に関する皮膚科学的な専門情報(アポクリン汗腺の構造・機能、皮膚常在菌との関係、治療法の適応など)
- 日本形成外科学会 – 剪除法・吸引法・切除法などワキガの外科的治療法に関する情報、手術適応・術後ケア・ダウンタイムに関する専門的解説
- 厚生労働省 – ボツリヌストキシン製剤の使用に関する薬事情報、保険診療と自由診療の区分、医薬品・医療機器の承認状況に関する公式情報
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務