ワキガの見分け方を徹底解説|セルフチェックから原因・治療まで

片腕を上げて脇を見る女性

「自分はワキガかもしれない」と気になっていても、なかなか人に相談しづらいと感じている方は多いのではないでしょうか。ワキガは医学的には「腋臭症(えきしゅうしょう)」と呼ばれる状態で、脇の下にあるアポクリン汗腺から分泌される汗が皮膚表面の細菌によって分解されることで独特の臭いを発します。ワキガかどうかを自分で判断するのは難しいですが、いくつかのチェックポイントを知っておくことで、ある程度セルフチェックすることが可能です。本記事では、ワキガの見分け方や原因、そして治療法までわかりやすく解説します。


目次

  1. ワキガとは何か?基本的な仕組みを知ろう
  2. ワキガの見分け方|セルフチェックのポイント7選
  3. ワキガを見分ける際の注意点
  4. ワキガになりやすい人の特徴と原因
  5. ワキガと普通の汗の臭いはどう違う?
  6. ワキガの程度(重症度)を確認する方法
  7. ワキガの治療法・対処法
  8. クリニックで相談するタイミングと受診の流れ
  9. まとめ

この記事のポイント

ワキガ(腋臭症)はアポクリン汗腺が原因で、湿性耳垢・遺伝歴・衣服の黄ばみなど7項目でセルフチェック可能。治療はセルフケアからミラドライ・剪除法まで段階的に選択でき、アイシークリニック上野院では症状に合わせた診断・治療を提供している。

🎯 1. ワキガとは何か?基本的な仕組みを知ろう

ワキガ(腋臭症)を正しく理解するためには、まず汗腺の種類について知ることが大切です。人間の皮膚には、主に2種類の汗腺が存在します。

1つ目は「エクリン汗腺」です。エクリン汗腺は全身に分布しており、体温調節のために水分を多く含むさらりとした汗を分泌します。この汗はほぼ無臭で、皮膚の表面で細菌が繁殖しにくい性質を持っています。

2つ目は「アポクリン汗腺」です。アポクリン汗腺は脇の下・陰部・耳の中・乳輪まわりなど、特定の部位にのみ存在します。このアポクリン汗腺から分泌される汗は、タンパク質・脂質・糖質・アンモニアなどを含んだ粘り気のある汗で、皮膚の常在菌によって分解されると独特の臭い成分(3-メチル-2-ヘキセン酸など)が発生します。この臭いがワキガの原因となります。

つまり、ワキガはアポクリン汗腺が活発に働いている状態であり、汗そのものに臭いがあるわけではなく、汗と細菌の相互作用によって臭いが生じるのです。アポクリン汗腺の数には個人差があり、多い人ほどワキガの臭いが強くなる傾向があります。

また、アポクリン汗腺は思春期ごろから発達し、性ホルモンの影響を受けて活発になります。そのため、ワキガの症状は思春期以降に現れることがほとんどです。加齢とともにホルモンバランスが変化することで、症状が変わることもあります。

Q. ワキガの臭いが発生する仕組みはどうなっていますか?

ワキガ(腋臭症)は、脇の下に存在するアポクリン汗腺から分泌されるタンパク質・脂質などを含む汗が、皮膚の常在菌によって分解される際に独特の臭い成分(3-メチル-2-ヘキセン酸など)が生成されることで発生します。汗そのものに臭いがあるわけではありません。

📋 2. ワキガの見分け方|セルフチェックのポイント7選

ワキガかどうかを自分でチェックする方法はいくつかあります。以下の7つのポイントを確認してみましょう。ただし、これらはあくまでも目安であり、確定診断はクリニックで受けることが必要です。

🦠 チェック①:耳垢のタイプを確認する

ワキガの見分け方として最も信頼性が高いとされているのが、耳垢のタイプです。耳の中にも少数ですがアポクリン汗腺が存在しており、アポクリン汗腺の発達度合いが耳垢のタイプに反映されると考えられています。

耳垢には大きく2種類あります。乾燥してパラパラとした「乾性耳垢(かんせいじこう)」と、湿り気があってべたべたした「湿性耳垢(しっせいじこう)」です。湿性耳垢(いわゆる「ねば耳」「あめ耳」とも呼ばれます)の方はアポクリン汗腺が発達していることが多く、ワキガである可能性が高いとされています。

日本人の約16〜20%が湿性耳垢であると言われており、この割合はワキガ保有率と近似しています。一方、欧米人は湿性耳垢の割合が高く(約90%以上)、ワキガの発生率も日本人より高いことが知られています。これは遺伝子(ABCC11遺伝子)の違いによるものです。

👴 チェック②:脇の下の汗の状態を確認する

アポクリン汗腺から分泌される汗は、エクリン汗腺からの汗とは異なり、やや黄みがかった色をしていることがあります。白いTシャツや下着の脇の部分が黄ばんでいる場合、アポクリン汗腺の分泌が活発である可能性があります。

また、衣服の脇の部分が他の部分と比べて早く劣化したり、洗濯してもなかなか臭いが取れないという経験がある方も、ワキガを疑うサインの一つといえます。

🔸 チェック③:脇毛の状態を確認する

ワキガの方は脇毛が濃い・多い傾向があるとされています。これはアポクリン汗腺が毛包(もうほう)と呼ばれる毛の根元の部位に開口しているためで、アポクリン汗腺が多い方は毛根も発達していることが多いからです。

また、脇毛にワキガ特有の臭いが付着していることもあります。脇毛を処理した後に臭いが軽減したと感じる方は、脇毛への臭いの付着がワキガの症状の一因になっている可能性があります。

💧 チェック④:遺伝的背景を確認する

ワキガは遺伝的要因が非常に強い体質です。両親のどちらかがワキガの場合、子供がワキガになる確率は約50〜70%と言われています。両親ともにワキガの場合は、その確率はさらに高くなります。

家族(特に親)が「ワキガ」と診断されたことがある、あるいは家族の中で脇の臭いが強い方がいるという場合は、自分もワキガである可能性が高まります。

✨ チェック⑤:脇の臭いを直接確認する

最も直接的な方法は、自分の脇の臭いを確認することです。ただし、自分の体臭は慣れてしまっているため、自覚しにくいという問題があります。入浴直後ではなく、日常生活の中で少し汗をかいた後の状態(特に夕方以降)に確認するとわかりやすいでしょう。

具体的には、清潔なコットンやティッシュを脇に当て、しばらく置いた後に臭いを嗅いでみる方法が有効です。動物的な臭い、酸っぱい臭い、独特のスパイシーな臭いを感じた場合はワキガの可能性があります。

📌 チェック⑥:周囲の人の反応を観察する

前述のように、自分ではなかなか気づきにくいのがワキガの難点です。信頼できる家族や友人に率直に聞いてみることも、一つの方法です。また、密閉した空間(電車内など)で周囲の人が鼻を触ったり、少し距離を置くような行動をとることが気になる場合は、ワキガの臭いが漏れているサインかもしれません。

▶️ チェック⑦:市販の臭いチェッカーを使用する

近年では、体臭・ワキガの臭いをチェックできる市販のキットや機器も登場しています。自宅で手軽に確認できるため、恥ずかしさを感じることなく試すことができます。ただし、精度はクリニックでの検査と比べると限定的であることを念頭に置いておきましょう。

💊 3. ワキガを見分ける際の注意点

セルフチェックをする際には、いくつかの点に注意が必要です。

まず、体調や体の状態によって臭いは変化します。睡眠不足・食生活の乱れ・ストレス・飲酒などによって一時的に体臭が強くなることがあります。これらの要因によって臭いが強くなっている場合は、ワキガではなく生活習慣による体臭の可能性もあります。

また、前日に強い臭いのある食べ物(ニンニク・ネギ・スパイスなど)を食べた場合も、体臭が一時的に変化することがあります。正確にセルフチェックするためには、こうした要因を排除した状態で確認することが大切です。

さらに、ワキガの臭いに慣れてしまった家族は、気づかないこともあります。長年一緒に生活している家族の反応だけを参考にすると、正確な判断ができない場合があります。できれば、日常的に接触の少ない人に確認してもらうほうが客観的な意見を得やすいでしょう。

「自分はワキガではないか」と強く気にしすぎることで、実際の臭いよりも精神的なストレスが強くなり、日常生活に支障をきたす「自己臭恐怖症」という状態に陥ることもあります。セルフチェックはあくまでも参考程度にとどめ、気になる場合はクリニックで専門的な診断を受けることをおすすめします。

Q. ワキガのセルフチェックで最も信頼性が高い方法は何ですか?

ワキガのセルフチェックで最も信頼性が高いとされるのは耳垢のタイプ確認です。湿り気のある湿性耳垢(ねば耳)の方はアポクリン汗腺が発達している傾向があり、ワキガの可能性が高いとされています。日本人の約16〜20%が湿性耳垢で、この割合はワキガ保有率と近似しています。

🏥 4. ワキガになりやすい人の特徴と原因

ワキガになりやすい人にはいくつかの共通した特徴があります。以下に主な要因をまとめます。

🔹 遺伝的要因

ワキガの最も大きな原因は遺伝です。アポクリン汗腺の数や活動量は遺伝的に決まる部分が大きく、家族にワキガの方がいる場合は注意が必要です。前述のとおり、ABCC11という遺伝子の変異がアポクリン汗腺の活性と湿性耳垢に関連していることが科学的に示されています。

📍 ホルモンバランスの変化

アポクリン汗腺は性ホルモンの影響を強く受けます。思春期になると性ホルモンの分泌が増加し、アポクリン汗腺が発達・活性化するため、ワキガの症状が現れやすくなります。また、妊娠・出産・更年期などホルモンバランスが大きく変わるライフイベントの際にも、臭いが変化することがあります。

💫 食生活

脂肪分・動物性タンパク質を多く含む食事(肉類・乳製品など)を摂りすぎると、アポクリン汗腺からの分泌物が増加し、臭いが強くなる傾向があります。欧米型の食生活が広まった近代以降、日本人のワキガの臭いが強くなっているとも言われています。アルコール・ニンニク・ネギ類・スパイスなども一時的に体臭を強める要因となります。

🦠 ストレス・精神的緊張

ストレスや緊張状態にあると、自律神経が乱れ、アポクリン汗腺からの汗の分泌が増加します。そのため、ストレスの多い生活を送っている方や、緊張しやすい方はワキガの臭いが強まりやすい傾向があります。

👴 衛生状態・生活習慣

脇の下を清潔に保つことは臭いの抑制に重要です。汗をそのままにしておくと細菌が繁殖しやすくなり、臭いが強まります。また、脇毛が多い場合は汗や汚れが付着しやすくなるため、衛生管理が難しくなります。

⚠️ 5. ワキガと普通の汗の臭いはどう違う?

ワキガの臭いと、一般的な汗の臭い(体臭)を混同している方も多くいます。両者の違いを理解することで、より正確にワキガかどうかを判断できます。

一般的な汗の臭いは、エクリン汗腺から分泌された汗(主に水分・塩分)が皮膚表面の細菌によって分解されることで生じる、やや酸っぱい臭いが特徴です。この臭いは「汗臭い」と表現されることが多く、入浴や着替えによって比較的容易に解消できます。

一方、ワキガの臭いはアポクリン汗腺からの分泌物(タンパク質・脂質・フェロモン様物質など)が細菌によって分解された際に発生するもので、独特の動物的・スパイシーな臭いが特徴です。具体的には「カレー」「スパイス」「動物の体臭」「獣の臭い」などに例えられることがあります。また、この臭いは衣服に染み込みやすく、洗濯後も残りやすい傾向があります。

ワキガの臭いの主成分として研究されているのは、「3-メチル-2-ヘキセン酸(3M2H)」「3-ヒドロキシ-3-メチルヘキサン酸(HMHA)」「2-メチルブタン酸(2MBA)」などの有機酸です。これらの物質はアポクリン汗腺の分泌物に由来する前駆体が細菌によって代謝されることで生成されます。

なお、加齢臭は「ノネナール」という物質が主な原因であり、ワキガとは異なる種類の体臭です。加齢臭は皮脂が酸化することで生じるもので、首の後ろや耳の後ろ、頭部などから発生することが多く、枯れ草のような青臭い臭いが特徴です。

Q. ワキガの臭いと普通の汗の臭いはどう違いますか?

一般的な汗の臭いはやや酸っぱく、入浴や着替えで比較的簡単に解消できます。一方ワキガの臭いは「カレー」「動物の体臭」「獣の臭い」などに例えられるスパイシーで独特な臭いが特徴です。衣服に染み込みやすく、洗濯後も残りやすい点が主な違いの目安となります。

🔍 6. ワキガの程度(重症度)を確認する方法

ワキガには軽度から重度まで幅があり、医療機関では臭いの強さを段階的に評価する指標が用いられます。代表的なものに「臭気測定法」や「臭気強度スコア」があります。

一般的なクリニックでは、以下のような基準でワキガの程度を評価することがあります。

グレード1(軽度)は、近くに寄ると臭いを感じる程度で、日常生活においては他者に気づかれにくい状態です。

グレード2(中等度)は、通常の会話ができる距離(1〜2メートル程度)で臭いを感じる状態です。夏場や運動後には特に臭いが強くなります。

グレード3(重度)は、少し離れた場所からでも臭いを感じる状態で、衣服にも強く臭いが染み込みます。日常生活や対人関係に影響が出ることがあります。

クリニックでは、専門のスタッフが実際に臭いを嗅いで評価したり、皮膚の表面を採取して細菌の状態を確認したりする方法で診断が行われます。自己判断だけでなく、専門家による客観的な評価を受けることが最も正確です。

また、近年では「においセンサー」を用いた機器による客観的な臭いの測定も一部のクリニックで行われており、数値として臭いの強さを確認できるようになっています。

📝 7. ワキガの治療法・対処法

ワキガの治療・対処法は、症状の程度や希望に応じてさまざまな選択肢があります。大きく「日常的なケア」「保存的治療」「医療的治療」の3つに分けて説明します。

🔸 日常的なケア(軽度〜中等度向け)

まず基本となるのが、日常的な衛生管理です。毎日入浴し、脇の下を丁寧に洗うことが重要です。石けんやボディーソープで優しく洗い、細菌の繁殖を抑えることで臭いを軽減できます。

デオドラント製品(制汗剤・消臭スプレーなど)を活用することも有効です。脇の下に塗布・スプレーすることで、汗の分泌量を抑えたり、細菌の繁殖を抑制したりする効果があります。ただし、あくまでも臭いを一時的に抑えるものであり、根本的な治療にはなりません。

脇毛の処理も、臭いを軽減するために有効な方法です。脇毛は汗や臭い成分が付着しやすく、臭いを増強させる要因となります。除毛・脱毛によって臭いを軽減できることがあります。

食生活の改善も忘れてはいけません。動物性脂肪・アルコール・ニンニクなど臭いを強める食品を控え、野菜・果物を積極的に摂ることで体臭を穏やかにする効果が期待できます。

💧 保存的治療(クリニックでの処置)

医療機関では、手術をせずにワキガの症状を改善する方法もあります。

ボトックス注射(ボツリヌストキシン注射)は、汗腺の活動を抑制する神経毒素を脇の下に注射する方法です。アポクリン汗腺だけでなくエクリン汗腺にも作用し、発汗量を減らすことで臭いを抑えます。効果は一時的(約6〜12ヶ月程度)であるため、定期的な施術が必要です。

✨ 医療的治療(手術・医療機器による治療)

ワキガを根本的に改善するためには、アポクリン汗腺そのものを除去または破壊する医療的治療が有効です。

剪除法(せんじょほう)は、脇の下を切開してアポクリン汗腺を直接除去する手術です。根本的な治療として最も確実な方法の一つとされており、保険適用になる場合もあります。ただし、入院が必要な場合もあり、術後のダウンタイムがある点に注意が必要です。

吸引法・シェービング法は、皮膚の下に細い管を入れてアポクリン汗腺を吸引・削り取る方法です。傷口が小さく、回復も比較的早いとされています。

ミラドライ(マイクロ波治療)は、マイクロ波(電磁波)を照射してアポクリン汗腺を破壊する方法です。切開が不要なため、傷跡が残りにくく、ダウンタイムも少ないのが特徴です。1〜2回の施術で高い効果が期待できるとされています。

レーザー治療は、レーザーを照射してアポクリン汗腺を破壊する方法で、切開が不要なため身体への負担が少ない治療法です。

それぞれの治療法にはメリット・デメリットがあり、症状の程度・年齢・生活スタイルなどを考慮して選択することが重要です。治療法の選択については、必ずクリニックで医師に相談の上、自分に合った方法を選ぶようにしましょう。

Q. ワキガの治療はどのような選択肢がありますか?

ワキガの治療は症状の程度に応じて段階的に選択できます。軽度はデオドラント使用や脇毛処理などのセルフケア、中等度以上はボトックス注射による保存的治療が有効です。根本治療としてはミラドライ(マイクロ波治療)・レーザー治療・剪除法などがあり、アイシークリニック上野院では症状に合わせた最適な治療法を提案しています。

💡 8. クリニックで相談するタイミングと受診の流れ

セルフチェックでワキガの疑いがある場合や、日常生活・人間関係に支障が出ていると感じる場合は、早めにクリニックを受診することをおすすめします。

📌 受診を検討するタイミング

市販のデオドラント製品を使用してもなかなか臭いが改善されない場合は、クリニックへの相談を考えましょう。また、周囲の人から臭いを指摘されたことがある場合や、臭いを気にするあまり対人関係に不安を感じるようになった場合も受診の目安となります。衣服の脇の部分に黄ばみが残り、洗濯しても取れない場合も受診のサインです。

▶️ 受診先の選び方

ワキガの診療は、皮膚科・形成外科・美容外科・美容クリニックで受けることができます。保険適用の治療を希望する場合は皮膚科や形成外科が適しており、自由診療による最新の治療法を希望する場合は美容クリニックが適していることが多いです。

アイシークリニック上野院では、ワキガの診断から治療まで一貫したサポートを提供しています。専門の医師によるカウンセリングを通じて、患者様一人ひとりの状態に合った最適な治療法をご提案します。

🔹 初診時の受診の流れ

初めてクリニックを受診する際の一般的な流れは以下の通りです。

まず、問診票に症状・経過・家族歴・現在使用している市販薬やデオドラント製品などを記入します。その後、医師による診察が行われ、脇の下の状態・臭いの確認・皮膚の状態などを確認します。必要に応じて、臭い測定機器を使った検査が行われる場合もあります。

診察結果をもとに、医師から治療方針の説明があります。治療内容・費用・リスク・ダウンタイムなどについて丁寧に説明を受け、納得した上で治療を開始するかどうかを決めることができます。

受診前には、できれば入浴・シャワーを済ませておくことが望ましいですが、臭いの確認のために「敢えて入浴前に受診してほしい」と指示するクリニックもあります。事前に確認しておくとよいでしょう。また、デオドラント製品は受診前に使用しないほうが正確な診断につながります。

ワキガは決して恥ずかしい病気ではありません。医学的に確立された治療法があり、適切な治療によって症状を大きく改善することが可能です。一人で悩まず、専門家に相談することが最善の選択です。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、ワキガ(腋臭症)のご相談にいらっしゃる患者様の多くが、長期間一人で悩まれた末に受診されるケースが多く、まず正確な診断を受けることで不安が大きく和らぐとおっしゃっていただけます。耳垢のタイプや遺伝的背景など、記事でご紹介しているセルフチェックは参考になりますが、自己臭恐怖症のように過度な不安につながる場合もあるため、気になる症状があれば早めに専門家にご相談いただくことをおすすめします。症状の程度に応じて日常的なケアから手術まで幅広い選択肢がありますので、患者様のライフスタイルやご希望に寄り添いながら、最適な治療法を一緒に考えてまいります。」

✨ よくある質問

耳垢がべたべたしているとワキガの可能性が高いですか?

湿性耳垢(ねば耳・あめ耳)の方は、アポクリン汗腺が発達している傾向があり、ワキガである可能性が高いとされています。日本人の約16〜20%が湿性耳垢であり、この割合はワキガの保有率と近似しています。ただし、耳垢のタイプはあくまで参考であり、確定診断にはクリニックでの専門的な診察が必要です。

ワキガは遺伝しますか?親がワキガだと子もなりやすいですか?

ワキガは遺伝的要因が非常に強く、両親のどちらかがワキガの場合、子がワキガになる確率は約50〜70%といわれています。両親ともにワキガの場合はさらに確率が高まります。ABCC11という遺伝子の変異がアポクリン汗腺の活性と関連していることが科学的に示されています。

ワキガと普通の汗の臭いはどう見分ければいいですか?

一般的な汗の臭いはやや酸っぱい臭いで、入浴や着替えで比較的簡単に解消できます。一方、ワキガの臭いは「カレー」「動物の体臭」「獣の臭い」などに例えられる独特のスパイシーな臭いが特徴で、衣服に染み込みやすく洗濯後も残りやすい傾向があります。臭いの質と持続性が主な違いの目安となります。

ワキガの治療は手術しか選択肢がありませんか?

いいえ、症状の程度に応じてさまざまな選択肢があります。軽度〜中等度であれば、デオドラント製品の使用や脇毛の処理、食生活の改善などのセルフケアで対応できる場合があります。クリニックではボトックス注射(保存的治療)や、ミラドライ・レーザー治療・剪除法などの手術的治療も提供しており、当院では患者様の状態に合わせた治療法をご提案しています。

クリニックを受診する際、事前に準備することはありますか?

受診前はデオドラント製品の使用を控えると、より正確な診断につながります。入浴については、クリニックによって「入浴前に来てほしい」と指示する場合もあるため、事前に確認することをおすすめします。また、家族のワキガ歴や症状の経過を整理しておくと、問診がスムーズに進みます。当院では初診時に丁寧なカウンセリングを行っています。

📌 まとめ

ワキガ(腋臭症)は、脇の下のアポクリン汗腺が活発に働くことで生じる体臭の一種です。遺伝的要因が強く、日本人の約16〜20%が該当すると言われています。

セルフチェックの方法としては、耳垢のタイプ(湿性耳垢かどうか)・衣服の脇の黄ばみ・脇毛の状態・遺伝的背景・臭いの直接確認・周囲の反応などを確認することで、ワキガかどうかのおおよその見当がつきます。ただし、確定診断にはクリニックでの専門的な診察が必要です。

ワキガの治療法は、日常的なケアから医療的な手術まで幅広く存在し、症状の程度や生活スタイルに応じて最適な方法を選ぶことができます。軽度であれば日常的なセルフケアで対応できる場合もありますが、中等度以上の場合はクリニックへの相談をおすすめします。

ワキガに悩んでいる方は、一人で抱え込まずに専門のクリニックへご相談ください。アイシークリニック上野院では、丁寧なカウンセリングと適切な治療で、患者様の悩みに寄り添います。まずはお気軽にご相談ください。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – 腋臭症(ワキガ)の診断基準・治療ガイドラインおよびアポクリン汗腺の仕組みに関する専門的情報
  • 日本形成外科学会 – 剪除法・吸引法などワキガの外科的治療法(手術療法)の適応・術式・保険診療に関する情報
  • PubMed – ABCC11遺伝子変異とアポクリン汗腺活性・湿性耳垢・腋臭症の関連性に関する国際的な査読済み研究文献

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

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佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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