大量の汗をかく病気とは?原因・症状・治療法を詳しく解説

クリニックでカウンセリングを受ける患者と男性医師

💦 手のひらがびっしょり…夜中に寝汗で目が覚める…それ、ただの「汗っかき」じゃないかもしれません。

この記事を読めば、あなたの「大量の汗」が何の病気のサインなのか、どう対処すればいいのかが丸わかりです。

⚠️ 放置すると悪化・見逃すと怖い全身疾患のサインになることも。まず30秒だけ読んでみてください。

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→ それ、多汗症や甲状腺疾患などの病気が原因かもしれません!

💡 この記事でわかること

✅ 大量の汗をかく病気の種類と特徴的な症状

「受診すべき危険なサイン」の見分け方

✅ 塩化アルミニウム・ボトックス・イオントフォレーシスなど最新の治療法

何科を受診すればいいかまで徹底解説

🚨 読まないとこんなリスクが…

🔸 実は悪性腫瘍・甲状腺疾患のサインを見逃すことも

🔸 適切な治療をしないまま症状が悪化するケースも多数

🔸 「ただの汗っかき」と思い込んで何年も我慢してしまう


目次

  1. 汗のしくみと正常な発汗について
  2. 大量の汗をかく「多汗症」とは
  3. 多汗症の種類と発症部位
  4. 大量の汗をかく原因となる主な病気
  5. 病的な発汗を疑うサイン
  6. 多汗症・発汗異常の診断の流れ
  7. 大量の汗をかく病気の治療法
  8. 日常生活でできるセルフケア
  9. 何科を受診すればよいか
  10. まとめ

この記事のポイント

大量の発汗は原発性多汗症や甲状腺疾患・悪性腫瘍など多様な疾患が原因となりうる。夜間の盗汗や体重減少・動悸を伴う場合は全身疾患の可能性があり早期受診が重要。治療は塩化アルミニウム外用薬・イオントフォレーシス・ボトックス注射など症状に応じて選択する。

💡 汗のしくみと正常な発汗について

汗は、皮膚に存在する汗腺(エクリン腺・アポクリン腺)から分泌される体液です。体温が上昇したとき、皮膚表面で汗が蒸発することで気化熱を奪い、体温を下げる働きをしています。これは生命維持のために非常に重要なメカニズムです。

汗腺には主に2種類あります。エクリン腺は全身に約200〜400万個存在し、体温調節に関わる汗を分泌します。一方、アポクリン腺は脇の下や陰部など限られた部位にあり、特有のにおいと関係しています。日常生活における「汗」の大部分はエクリン腺から分泌されるものです。

通常、人は1日に約0.5〜1リットル程度の汗をかくといわれています。気温が高い環境での運動中や入浴後などは、これを大幅に超えることもありますが、それ自体は正常な反応です。問題となるのは、そのような状況でもないのに大量の汗が出る、あるいは特定の部位に過剰な発汗が繰り返される場合です。

発汗は自律神経(交感神経)によってコントロールされています。緊張や不安などの精神的な刺激も汗を誘発しますが、これも生理的な範囲内の反応です。ただし、精神的な刺激とは関係なく過剰な汗が出る場合や、何らかの全身疾患の症状として発汗が起きている場合は、医療機関への相談が必要です。

Q. 多汗症の原発性と続発性の違いは何ですか?

多汗症は「原発性」と「続発性」に分類されます。原発性多汗症は基礎疾患がなくそれ自体が独立した疾患で、全体の約9割を占めます。続発性多汗症は甲状腺疾患や悪性腫瘍など別の病気が原因で起こる発汗過多であり、原因疾患の治療が根本的な対処法となります。

📌 大量の汗をかく「多汗症」とは

多汗症とは、体温調節に必要な量をはるかに超えた汗が、日常的に分泌される状態を指します。特に汗の量が多いだけでなく、それによって日常生活や社会生活に支障をきたすという点が重要な特徴です。握手を避けるようになる、書類が汗で濡れる、衣服に汗染みができて人前に出づらい、などの困りごとを抱える方が多くいます。

多汗症は決して稀な疾患ではなく、日本では人口の約5〜10%程度に認められるという報告もあります。本人が恥ずかしさから受診をためらうケースも多く、実際の患者数はさらに多い可能性があるとされています。また、多汗症は思春期から20代にかけて発症することが多く、若い世代に特に多い傾向があります。

多汗症は大きく「原発性多汗症」と「続発性多汗症」の2種類に分類されます。原発性多汗症は特定の基礎疾患がなく、それ自体が独立した疾患として発症するもので、多汗症全体の約9割を占めます。一方、続発性多汗症は何らかの病気や薬の影響によって引き起こされる発汗過多で、原因となる疾患を治療することが根本的な対処法になります。

✨ 多汗症の種類と発症部位

原発性多汗症は、発汗が過剰になる部位によってさらに細かく分類されます。代表的なものをご紹介します。

✅ 手掌多汗症(手のひらの多汗症)

手のひらに大量の汗をかくタイプで、多汗症の中でも特に多い病態です。手が常に湿っている状態になるため、握手や物を扱う作業、パソコン作業などに支障をきたします。精神的な緊張で悪化しやすく、学校や職場での場面で特に困る方が多くいます。重症の場合は、汗が滴り落ちるほどになることもあります。

📝 腋窩多汗症(脇の多汗症)

脇の下に過剰な発汗が起きるタイプで、衣服の脇部分に大きな汗染みができることが特徴です。日常生活での困りごととして最も訴えが多い部位の一つで、白や淡色の衣服を着ることをためらったり、腕を上げることを避けたりするなど、行動が制限されやすくなります。ワキガ(腋臭症)と併発するケースもあります。

🔸 足底多汗症(足の裏の多汗症)

足の裏に大量の汗をかくタイプです。靴の中が濡れた状態になりやすく、靴下や靴が蒸れて不快感が続きます。また、足の裏の湿潤した環境は水虫(白癬菌)が繁殖しやすい状態をつくるため、皮膚感染症を合併しやすいという問題もあります。

⚡ 顔面・頭部多汗症

顔や頭部に過剰な汗をかくタイプです。食事中に顔に大量の汗をかく「味覚性発汗」もこの一種です。人前で汗が顔から滴り落ちることへの羞恥心から、外食を避けたり対人関係に支障をきたすことがあります。

🌟 全身性多汗症

特定の部位だけでなく、全身に過剰な発汗が起こる状態です。全身性の場合は原発性よりも続発性(基礎疾患が原因)であることが多く、内分泌疾患や感染症、悪性腫瘍などの重篤な疾患が隠れている場合があるため、慎重な鑑別が必要です。

Q. 夜間に大量の寝汗をかく場合に疑われる病気は?

夜間に繰り返し大量の寝汗(盗汗)をかく場合、結核などの感染症、ホジキンリンパ腫などの悪性腫瘍、甲状腺機能亢進症、更年期障害などが疑われます。体重減少・発熱・リンパ節の腫れを伴う場合は特に重篤な全身疾患のサインである可能性が高く、早期に内科を受診して精密検査を受けることが重要です。

🔍 大量の汗をかく原因となる主な病気

大量の発汗は多汗症だけでなく、さまざまな全身疾患の症状として現れることがあります。以下では、発汗過多と関連する主な病気について解説します。

💬 甲状腺機能亢進症(バセドウ病)

甲状腺ホルモンが過剰に分泌される疾患で、全身の代謝が異常に亢進した状態になります。その結果、体温が上昇しやすくなり、大量の発汗が起こります。汗とともに、動悸、手の震え、体重減少、眼球突出、倦怠感、月経不順(女性の場合)などの症状が見られることが多いです。若い女性に多く発症します。血液検査で甲状腺ホルモンの値を測定することで診断が可能です。

✅ 糖尿病

糖尿病では、自律神経障害が起きることによって発汗異常が生じることがあります。特に食事中に頭部や顔面に大量の汗をかく「味覚性発汗」や、低血糖が起きたときに伴う冷や汗は、糖尿病の合併症・症状として知られています。また、インスリン治療中に血糖値が下がりすぎた際に出る冷や汗は、緊急対応が必要なサインでもあります。

📝 褐色細胞腫

副腎髄質に発生する腫瘍で、アドレナリンやノルアドレナリンが過剰に分泌される疾患です。発作的な高血圧、動悸、頭痛、大量の発汗を引き起こします。比較的まれな疾患ですが、放置すると生命に関わることもあるため、見逃されると危険な病気の一つです。突発的な症状のパターンが特徴的で、血中・尿中カテコラミンの測定や画像検査で診断します。

🔸 更年期障害(ホットフラッシュ)

女性の更年期には、卵巣機能の低下によってエストロゲンの分泌が急減します。その影響で自律神経が乱れ、突然の熱感(ホットフラッシュ)と大量の発汗が起こることがあります。顔や上半身が急にほてり、汗が噴き出すような感覚が特徴で、夜間の寝汗として現れることも多いです。40〜50代の女性に多く見られ、ホルモン補充療法や漢方薬などで症状を緩和することができます。

⚡ 感染症・発熱性疾患

細菌やウイルスによる感染症では、発熱とともに大量の発汗が見られます。発熱が解熱する過程で大量に汗をかくことは生理的な現象ですが、繰り返す発熱と発汗が続く場合は結核や感染性心内膜炎などが疑われることもあります。また、HIVをはじめとする慢性感染症でも、夜間を中心とした発汗(盗汗)が生じることが知られています。

🌟 悪性腫瘍(がん)

リンパ腫(ホジキンリンパ腫・非ホジキンリンパ腫)や白血病などの血液がん、その他の悪性腫瘍では、腫瘍が産生する物質や免疫反応の影響で発熱と夜間の大量発汗(盗汗)が起こることがあります。体重減少や原因不明の発熱、リンパ節の腫れなどを伴う場合は、早急に精密検査を受けることが重要です。これらの症状の組み合わせは「B症状」と呼ばれ、悪性リンパ腫の診断基準の一つにもなっています。

💬 自律神経失調症・不安障害・パニック障害

精神的なストレスや不安が強いと、交感神経が過剰に刺激されて大量の発汗が起こることがあります。特定の状況や場所に対する強い恐怖や不安(社交不安障害など)でも発汗が誘発されることがあります。また、パニック発作の際には突然の動悸・息切れ・発汗・震えなどが生じることが特徴的です。

✅ 薬の副作用による発汗

一部の薬剤は副作用として発汗過多を引き起こすことがあります。代表的なものとして、抗うつ薬(特にSSRI・SNRIなど)、解熱鎮痛薬、一部の降圧薬、抗生物質などが挙げられます。薬を服用し始めてから発汗が増えたと感じる場合は、処方した医師や薬剤師に相談することが大切です。

📝 心臓疾患・心不全

心臓が十分な血液を全身に送り出せない状態(心不全)では、身体が代償反応として交感神経を過剰に活性化させることがあり、これにより大量の発汗が起こることがあります。冷や汗を伴う胸痛や息切れがある場合は、心筋梗塞などの重篤な心疾患の可能性もあり、すぐに救急受診が必要です。

🔸 低血糖症

血糖値が急激に下がると、身体は緊急の反応として交感神経を活性化させ、冷や汗・動悸・震えなどの症状が現れます。糖尿病の治療中の方のほか、食事を抜いた際やインスリノーマ(膵臓のインスリン産生腫瘍)によっても低血糖が起こることがあります。

💪 病的な発汗を疑うサイン

以下のような特徴がある場合は、病気が原因の発汗である可能性が高く、医療機関への受診を検討することが推奨されます。

まず、夜間の大量発汗(盗汗)が繰り返される場合です。睡眠中に大量の汗をかいてシーツや寝衣が濡れるほどになる状態が続くときは、感染症、悪性腫瘍、ホルモン異常などが隠れている可能性があります。

次に、発汗とともに他の症状が伴う場合です。体重が急激に減少している、原因不明の発熱が続く、リンパ節が腫れている、動悸・息切れ・手の震えなどがある、という場合は、全身疾患のサインとして見逃してはいけません。

また、発汗のパターンが急に変わった場合も注意が必要です。これまで問題なかったのに急に大量の汗をかくようになった、あるいは今まで汗をかいたことのない部位に発汗が起きるようになった場合は、何らかの体の変化が起きているサインかもしれません。

さらに、発汗が日常生活に大きく支障をきたしている場合も、受診の対象となります。多汗症として治療が必要な状態であっても、「汗をかくくらいで病院に行くのは大げさ」と感じて受診しない方が多いですが、生活の質(QOL)が著しく損なわれている場合は積極的に相談することが大切です。

Q. 多汗症のボトックス注射治療はどのようなものですか?

ボツリヌス毒素(ボトックス)注射は、神経から汗腺への信号伝達を一時的にブロックすることで発汗を抑える治療法です。脇の下の多汗症には2020年より保険適用となっており、1回の治療で数か月から半年程度効果が持続します。手のひらや足の裏への投与は自由診療となる場合が多く、即効性が高いことが特徴です。

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🎯 多汗症・発汗異常の診断の流れ

医療機関を受診した際には、まず詳しい問診が行われます。発汗が起きる部位、頻度、量、発症の時期、誘因(緊張・食事・気温など)、他の症状の有無、服用中の薬、家族歴などを詳しく伝えることが重要です。

原発性多汗症の診断には、国際的な診断基準が用いられています。主な基準としては、「明らかな原因のない過剰な発汗が6か月以上続いている」こと、さらに「左右対称の発汗部位がある」「週に1回以上発汗がある」「25歳以前に発症している」「家族に同様の症状がある」「睡眠中には発汗しない」「発汗によって日常生活に支障がある」といった項目の複数が当てはまる場合に診断されます。

発汗の重症度を評価するためのスケールとして「HDSS(Hyperhidrosis Disease Severity Scale)」が用いられることもあります。これは自分の発汗がどの程度日常生活に影響しているかを4段階で自己評価するものです。

続発性多汗症が疑われる場合は、血液検査(甲状腺ホルモン、血糖値、腫瘍マーカーなど)、尿検査、必要に応じて画像検査(超音波、CT、MRIなど)が行われます。夜間発汗が主症状の場合は、結核のツベルクリン反応やX線検査なども検討されます。

発汗の量を客観的に評価する検査として、ヨードデンプン反応(マイナー法)という方法があります。発汗した部位にヨードチンキを塗布し、デンプン末をふりかけることで汗の部位と量を可視化する検査で、手術適応の判断などに用いられることがあります。

💡 大量の汗をかく病気の治療法

治療法は、発汗の原因や部位、重症度によって異なります。続発性多汗症の場合は原因疾患の治療が最優先となります。ここでは主に原発性多汗症の治療について解説します。

⚡ 外用薬(塩化アルミニウム製剤)

多汗症の治療において最初に試みられることが多い方法です。塩化アルミニウムを含む外用薬を就寝前に患部に塗布することで、汗腺の開口部を物理的に塞いで発汗を抑える効果があります。市販品と処方薬があり、軽度から中等度の多汗症に適しています。皮膚への刺激感が出ることがあるため、最初は低濃度から試すことが一般的です。

🌟 イオントフォレーシス

水道水を入れた水槽に手のひらや足を浸した状態で微弱な電流を流すことで発汗を抑制する治療法です。主に手のひらや足の裏の多汗症に有効で、複数回の施術を繰り返すことで効果が現れます。自宅用の機器も普及しており、継続的に行うことで発汗を抑えることができます。副作用が少なく安全性が高い反面、効果の持続のために定期的な施術が必要です。

💬 ボツリヌス毒素注射(ボトックス注射)

ボツリヌス毒素(ボトックス)を発汗の多い部位に注射することで、神経から汗腺への信号伝達を一時的にブロックして発汗を抑える治療法です。脇の下の多汗症に対して保険適用となっており(2020年より)、1回の治療で数か月から半年程度の効果が持続します。手のひら、足の裏、顔面などへの投与は自由診療となる場合が多いです。注射の際の痛みはありますが、効果が高く即効性があることが特徴です。

✅ 内服薬(抗コリン薬)

プロパンテリンなどの抗コリン薬は、交感神経からの発汗指令を受け取る受容体をブロックすることで全身の発汗を抑える効果があります。全身性の多汗症や複数の部位に多汗症がある場合に有効です。ただし、口の渇き、視力のぼやけ、便秘、尿閉などの副作用が出ることがあるため、注意が必要です。近年は副作用の少ない新しい抗コリン薬も開発されています。

📝 外科的治療(ETS:内視鏡的胸部交感神経遮断術)

内視鏡を使って胸部の交感神経の一部を切断または焼灼する手術で、重症の手のひら多汗症に対して行われます。効果は高く永続的ですが、「代償性発汗」と呼ばれる副作用(手術後に背中や腹部などに大量の汗をかくようになる症状)が約70〜80%の患者に起こるとされており、その重さは個人差が大きいです。不可逆的な処置であるため、他の治療法を試みた上での最終手段として位置づけられています。

🔸 マイクロ波治療(miraDry)

マイクロ波エネルギーを用いて脇の下の汗腺を直接破壊する治療法です。脇の多汗症に対して1〜2回の治療で長期的な効果が得られるとされており、汗腺を物理的に破壊するため効果の持続性が高いことが特徴です。日本でも一部のクリニックで提供されており、ワキガの治療にも応用されています。

⚡ 精神療法・生活習慣の改善

精神的なストレスや不安が多汗症を悪化させている場合は、認知行動療法や自律訓練法などの心理的アプローチが補助的に有効な場合があります。また、食事の内容(辛いもの・アルコール・カフェインは発汗を促進しやすい)や衣服の素材(通気性のよい素材を選ぶ)を工夫することで症状をある程度コントロールできることもあります。

🌟 ホルモン補充療法(更年期障害の場合)

更年期に伴うホットフラッシュや盗汗に対しては、エストロゲンを補充するホルモン補充療法(HRT)が有効です。症状の程度や健康状態によって適応が異なりますが、ホットフラッシュに対する有効性はエビデンスが豊富です。ホルモン補充療法が難しい場合は、漢方薬(加味逍遙散、桂枝茯苓丸など)や低用量抗うつ薬なども選択肢になります。

Q. 発汗を悪化させる食べ物や飲み物はありますか?

辛い食べ物、アルコール、カフェインを含む飲み物、および熱い食事や飲み物は、発汗を促進する作用があります。多汗症や発汗過多が気になる場合はこれらを控えることが有効なセルフケアの一つです。ただし食事制限だけでは症状が改善しない場合も多く、日常生活に支障をきたすほどの発汗が続く場合は医療機関への受診を検討してください。

📌 日常生活でできるセルフケア

医療機関での治療と並行して、日常生活での工夫も発汗の不快感を和らげるのに役立ちます。

衣服の選択については、綿やリネンなどの通気性・吸湿性に優れた天然素材、または機能性素材の吸湿速乾素材を選ぶことで、汗をかいてもべたつきにくくなります。また、色の濃い衣服や黒、あるいはグレーの濃いものは汗染みが目立ちやすいため、避けることも選択肢です。

食事や飲料については、辛い食べ物、アルコール、カフェインを含む飲み物は発汗を促進させる作用があるため、症状が気になるときは控えめにするとよいでしょう。熱い食べ物や飲み物も同様に発汗を誘発しやすいとされています。

スキンケアの面では、汗をかいた後はこまめに拭き取り、皮膚を清潔に保つことが大切です。汗が皮膚に長時間残ると、細菌が繁殖してにおいの原因になったり、かぶれや皮膚炎を起こすことがあります。市販の制汗剤(デオドラント)も補助的に使用することができますが、症状が重い場合は医療機関での治療が必要です。

ストレス管理も重要な要素です。過度なストレスや緊張は交感神経を刺激して発汗を増やすため、適度な運動、十分な睡眠、趣味の時間を確保するなど、心身のリラックスを心がけることが有効です。ヨガや瞑想、深呼吸なども自律神経を整えるのに役立つといわれています。

✨ 何科を受診すればよいか

大量の汗が気になる場合、どの診療科を受診すればよいか迷う方も多いでしょう。受診先の選択は、症状の性質によって変わってきます。

手のひら・脇・足の裏など特定の部位に限局した発汗過多で、他に体の異常がない場合は、皮膚科が主な受診先となります。多汗症の専門的な診断と治療(塩化アルミニウム外用薬、イオントフォレーシス、ボトックス注射など)を受けることができます。

動悸、体重減少、手の震えなど甲状腺疾患が疑われる症状を伴う場合は、内科または内分泌・代謝科への受診が適しています。同様に、全身的な症状(発熱、体重減少、リンパ節腫脹など)が伴う場合も内科を受診して原因検索を行う必要があります。

夜間の大量発汗(盗汗)が主症状の場合も、まずは内科やかかりつけ医に相談して、基礎疾患がないかを確認してもらうことが大切です。

更年期に伴うホットフラッシュが疑われる女性の場合は、婦人科または女性外来で相談するのが適切です。

精神的なストレスや不安との関連が強い場合は、心療内科や精神科への受診も選択肢となります。

また、多汗症の専門的な治療(特にボトックス注射やマイクロ波治療など)を希望する場合は、多汗症治療に対応した美容皮膚科クリニックを受診するという選択肢もあります。アイシークリニック上野院では、多汗症に関する相談も対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、「汗が気になるけれど受診するほどでもないかも」とためらいながらご来院される方が多く、実際に診察してみると適切な治療で症状が大きく改善するケースが少なくありません。多汗症は原発性・続発性によって対応が異なりますが、夜間の盗汗や体重減少・動悸などを伴う場合は全身疾患が隠れている可能性もあるため、自己判断せず早めにご相談いただくことが大切です。発汗の悩みは生活の質に直結しますので、「これくらいで…」と遠慮せず、どうぞ気軽にお声がけください。」

🔍 よくある質問

多汗症とはどのような病気ですか?

多汗症とは、体温調節に必要な量をはるかに超えた汗が日常的に分泌される状態です。手のひら・脇・足の裏・顔面などの特定部位、または全身に過剰な発汗が起こり、日常生活や社会生活に支障をきたすことが特徴です。日本では人口の約5〜10%に認められるとされており、決して稀な疾患ではありません。

多汗症と他の病気による発汗はどう見分けますか?

夜間に大量の寝汗が繰り返される、発汗とともに体重減少・動悸・発熱・リンパ節の腫れなど他の症状を伴う、急に発汗のパターンが変わったといった場合は、甲状腺疾患や悪性腫瘍などの全身疾患が原因の可能性があります。このようなサインがある場合は自己判断せず、早めに医療機関を受診してください。

多汗症の治療法にはどのようなものがありますか?

多汗症の主な治療法には、塩化アルミニウム外用薬の塗布、水に電流を流すイオントフォレーシス、ボツリヌス毒素(ボトックス)注射、抗コリン薬の内服、重症例には内視鏡的胸部交感神経遮断術(ETS)などがあります。症状の部位や重症度によって適切な治療法が異なるため、医師と相談して選択することが大切です。

大量の汗が気になる場合、何科を受診すればよいですか?

手のひら・脇・足の裏など特定部位の発汗過多は皮膚科が適しています。動悸・体重減少・手の震えなど全身症状を伴う場合は内科・内分泌科、更年期のほてりや発汗は婦人科、ストレスや不安が強い場合は心療内科が適切です。アイシークリニックでは多汗症のご相談にも対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

日常生活で発汗の不快感を和らげる方法はありますか?

通気性・吸湿性に優れた綿やリネンなどの素材の衣服を選ぶ、辛い食べ物・アルコール・カフェインを控える、汗をかいた後はこまめに拭いて皮膚を清潔に保つ、適度な運動や十分な睡眠でストレスを管理するといった工夫が有効です。ただし症状が重い場合はセルフケアだけでなく、医療機関での治療を検討してください。

💪 まとめ

大量の汗をかくことには、原発性多汗症から甲状腺疾患、糖尿病、更年期障害、悪性腫瘍にいたるまで、さまざまな原因が考えられます。発汗の部位や量、他の症状の有無、発症のタイミングなどを総合的に判断することが、正確な診断への近道となります。

特定の部位だけに過剰な発汗がある場合は原発性多汗症が疑われ、皮膚科での診断・治療が有効です。一方、全身的な発汗が突然始まった場合や、夜間の盗汗、発熱・体重減少・リンパ節腫脹などを伴う場合は、全身疾患のサインである可能性があるため、早めに内科を受診して精密検査を受けることが重要です。

「汗をかく程度のことで受診するのは恥ずかしい」「大げさかもしれない」と思いがちですが、多汗症は生活の質に大きく影響する疾患であり、現在では効果的な治療法が多数存在しています。日常生活や人間関係に支障をきたすほどの発汗が続いている方は、ぜひ医療機関への受診を検討してみてください。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – 原発性局所多汗症の診断基準・重症度評価(HDSS)・治療法(塩化アルミニウム外用薬、イオントフォレーシス、ボツリヌス毒素注射、ETS手術など)に関する診療ガイドライン
  • 厚生労働省 – 甲状腺機能亢進症・糖尿病・褐色細胞腫・悪性腫瘍など、続発性多汗症の原因となりうる全身疾患に関する疾患情報および受診勧奨に関する公式情報
  • PubMed – 原発性多汗症の有病率・診断基準・各治療法(ボツリヌス毒素注射・マイクロ波治療・抗コリン薬など)の有効性と安全性に関する国際的な査読済み臨床研究・エビデンス

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

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佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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