肘にしこりができて押すと痛い原因と治療法を徹底解説

クリニックでカウンセリングを受ける患者と女性医師

🚨 肘にしこり+押すと痛い…それ、放置すると悪化するかもしれません。

🤔

「肘にしこりがある…これって何?」
「押すと痛いけど、ほっといて大丈夫?」

👨‍⚕️

肘のしこりには粉瘤・滑液包炎・ガングリオンなど複数の原因があります。この記事を読めば、自分の症状に近い原因がわかり、受診すべきか判断できます!

🚨 こんなリスクがあります

  • ⚡ 放置すると痛みが慢性化・悪化する可能性あり
  • ⚡ まれに悪性腫瘍のケースもあり、自己判断は危険
  • ⚡ 早期受診で治療の選択肢が広がります

肘は日常的に曲げ伸ばしを繰り返す部位で、皮膚の下にはさまざまな組織が集まっています。そのため、しこりが生じる原因も多岐にわたります。良性のものであれば経過観察で済む場合もありますが、中には早めの治療が必要な状態もあります。この記事では、肘にしこりができて押すと痛い場合に考えられる主な原因と、それぞれの特徴・治療法について詳しくご説明します。


目次

  1. 📌 肘にしこりができる仕組みとは
  2. 📌 考えられる原因①:粉瘤(アテローマ)
  3. 📌 考えられる原因②:肘頭滑液包炎(エルボーバーサイティス)
  4. 📌 考えられる原因③:脂肪腫
  5. 📌 考えられる原因④:ガングリオン
  6. 📌 考えられる原因⑤:石灰化腱炎・痛風結節
  7. 📌 考えられる原因⑥:リンパ節の腫れ・その他の腫瘍
  8. 📌 しこりの「押したときの痛み」が示すサイン
  9. 📌 受診すべき診療科と検査内容
  10. 📌 治療法の選択肢
  11. 📌 放置するリスクと早期受診の重要性
  12. 📌 まとめ

💡 この記事のポイント

肘のしこりで押すと痛い原因には粉瘤・滑液包炎・ガングリオン・脂肪腫・痛風結節などがあり、多くは良性だが悪性の可能性もあるため自己判断せず皮膚科・整形外科への早期受診が重要。

💡 肘にしこりができる仕組みとは

肘の周囲には、皮膚・皮下脂肪・筋肉・腱・関節包・滑液包・骨など多くの組織が層状に存在しています。これらのうちいずれかに異常が生じると、「しこり」として体表から触れるようになります。

しこりとは、皮膚の下に生じた異常な組織の塊を指します。その正体は液体が溜まった袋(嚢胞)のこともありますし、細胞が異常増殖した腫瘍のこともあります。また、炎症による腫れが硬いかたまりのように触れることもあります。

特に肘は、デスクワークや肘をつく習慣など日常生活での摩擦・圧迫を受けやすい部位です。加えて、スポーツや重労働など繰り返しの動作でダメージが蓄積しやすい箇所でもあります。こうした外的刺激が引き金となって、さまざまなしこりが形成されることがあります。

また、しこりの位置(肘の外側・内側・後ろ側など)や性状(硬さ・動き方・痛みの有無)によって、原因となっている疾患がある程度絞り込めます。以下では代表的な原因をひとつずつ詳しく見ていきましょう。

Q. 肘にしこりができて押すと痛い主な原因は何ですか?

肘にしこりができて押すと痛い原因には、粉瘤(アテローマ)・肘頭滑液包炎・脂肪腫・ガングリオン・石灰化腱炎・痛風結節・リンパ節の腫れなどがあります。多くは良性疾患ですが、稀に悪性腫瘍の場合もあるため、自己判断せず専門医への受診が推奨されます。

📌 考えられる原因①:粉瘤(アテローマ)

肘にできるしこりの中で非常に多く見られるのが、粉瘤(ふんりゅう)です。医学的にはアテローマとも呼ばれ、皮膚の表面にある毛穴や皮脂腺が何らかの原因で塞がり、その内部に角質や皮脂などの老廃物が溜まることで形成される嚢胞性の腫瘍です。

粉瘤は身体のどこにでも発生しますが、摩擦や刺激を受けやすい肘の皮膚にも生じやすい傾向があります。見た目はドーム状に盛り上がった滑らかな半球形で、中心部に黒い点(開口部)が見られることがあります。内部には白っぽいドロドロした内容物(角質塊)が詰まっており、独特のにおいを放つこともあります。

通常の粉瘤は痛みが少ないか、まったくないことがほとんどです。しかし、細菌感染を起こすと「炎症性粉瘤」という状態になり、患部が赤く腫れて強い痛みを伴うようになります。「肘のしこりを押すと痛い」という場合、この炎症性粉瘤の可能性が高いことがあります。

炎症が進行すると膿が溜まり、自然に破れて膿が出ることもあります。この状態(膿瘍形成)になると痛みが非常に強くなるため、早めに医療機関を受診することが大切です。

治療については、炎症のない状態であれば外科的な摘出手術が根治療法となります。袋(嚢胞壁)ごと取り除かなければ再発するため、経験のある医師による丁寧な手術が必要です。炎症を起こしている場合は、まず抗生剤の投与や切開排膿で炎症を鎮めてから、改めて摘出手術を行うケースが多いです。

✨ 考えられる原因②:肘頭滑液包炎(エルボーバーサイティス)

肘の後ろ側(尺骨肘頭部)に柔らかいしこりができている場合に多いのが、肘頭滑液包炎です。滑液包(バーサ)とは、関節や骨の突起部分に存在するクッションの役割を果たす小さな袋状の構造で、内部に少量の液体(滑液)が入っています。

この滑液包が何らかの理由で炎症を起こすと、内部に液体が過剰に溜まり膨らんでくることがあります。これが肘頭滑液包炎であり、肘の後面に丸く柔らかい腫れとして確認でき、軽く押すと痛みを感じることが多く、腫れの部分はプヨプヨとした感触であることが特徴です。

原因としては主に次の3つが挙げられます。まず、肘を机や床にぶつけるなどの外傷や、長時間肘をついて作業するなどの慢性的な摩擦・圧迫です。次に、痛風やリウマチなどの全身性疾患に伴う炎症です。そして、細菌感染による化膿性(感染性)滑液包炎です。感染を伴う場合は、痛みが強くなり、発赤・熱感・発熱などの症状が加わることがあります。

治療は、原因によって異なります。外傷や摩擦が原因の場合は安静・局所の圧迫・消炎鎮痛剤の使用が基本です。液体が大量に溜まっている場合は、注射器で抜液することもあります。感染が疑われる場合は抗生剤の投与が必要になり、場合によっては外科的な切開排膿が行われます。繰り返す場合や慢性化した場合は、滑液包そのものを切除する手術が検討されます。

Q. 肘頭滑液包炎とはどのような病気ですか?

肘頭滑液包炎は、肘の後ろ側にある滑液包(クッション役の袋)に炎症が起き、液体が過剰に溜まる疾患です。原因は慢性的な摩擦・痛風・細菌感染などで、プヨプヨとした柔らかい腫れと圧痛が特徴です。感染を伴う場合は発熱や強い痛みが生じ、抗生剤投与や切開処置が必要になります。

🔍 考えられる原因③:脂肪腫

脂肪腫は、皮下脂肪の細胞が良性に増殖してできる腫瘍で、身体中のどこにでも発生します。肘の周囲にも生じることがあり、触ると柔らかくて弾力性があり、皮膚の下でスルスルと動く感触があります。

一般的な脂肪腫は痛みを伴わないことがほとんどですが、神経の近くに生じたり大きくなったりすることで周囲の組織を圧迫し、押したときに鈍い痛みや違和感を感じることがあります。肘の内側や外側に発生した場合、肘を曲げるたびに神経や筋肉に触れて痛みを引き起こすこともあります。

脂肪腫の大きさはさまざまで、数センチ程度のものから10センチを超えるものまであります。ゆっくりと大きくなっていく傾向があり、急激に大きくなる場合は他の疾患との鑑別が必要です。

良性であることが多く、小さくて症状のないものは経過観察とされることもありますが、痛みや日常生活への支障がある場合、あるいは悪性との鑑別が必要な場合は外科的摘出手術が行われます。手術は通常、局所麻酔で行うことが可能で、日帰りや短期間の入院で済むことが多いです。

💪 考えられる原因④:ガングリオン

ガングリオンは、関節包や腱鞘から生じるゼリー状の液体が詰まった嚢胞性のしこりです。手首や指に多く見られますが、肘の関節周囲にも発生することがあります。

ガングリオンの特徴は、半球形または球形の比較的硬いしこりが皮膚の下に形成される点です。内部には関節液が変性したゼリー状の物質が入っているため、触れると硬く感じることが多く、骨のように硬いと表現されることもあります。

通常は痛みが少ないですが、関節の動作に伴ってしこりが引っ張られたり神経を圧迫したりすると、押したときの痛みや運動時の違和感を生じることがあります。また、肘の関節に生じた場合は、関節の可動域が制限されるような感覚を覚えることもあります。

ガングリオンは自然に消失することもあるため、症状が軽い場合は経過観察が選択されます。症状が続く場合や大きい場合は、注射器で内容物を抜く穿刺吸引や、外科的摘出手術が行われます。穿刺吸引のみでは再発率が高いため、根治を希望する場合は手術が推奨されます。

🎯 考えられる原因⑤:石灰化腱炎・痛風結節

肘周囲には複数の腱が走行しており、これらの腱にカルシウムが沈着して石灰化することがあります。これを石灰化腱炎と呼び、硬いしこりとして触れることがあります。動かしたときや押したときに強い痛みを伴うことが特徴で、急性期には炎症が強くなって腫れや熱感を伴うこともあります。

一方、痛風は尿酸が体内に蓄積することで関節や軟部組織に尿酸結晶が沈着する疾患ですが、肘周囲にも尿酸結晶が塊状に沈着して「痛風結節(トーファス)」を形成することがあります。痛風結節は白っぽい硬いしこりとして皮膚の下や皮膚上に生じ、押すと痛みを感じることがあります。また、尿酸結晶が滑液包に沈着して肘頭滑液包炎を引き起こすこともあります。

痛風は高尿酸血症を基盤としており、肥満・過剰なアルコール摂取・食生活の乱れなどが危険因子とされています。肘に硬いしこりがあり、足の親指など他の関節にも発作的な強い痛みの既往がある方は、痛風結節の可能性を念頭に置いて受診することをお勧めします。

治療は、石灰化腱炎では消炎鎮痛剤や体外衝撃波治療、超音波ガイド下での穿刺・洗浄などが行われます。痛風結節では尿酸値を下げる薬物療法が中心となり、大きな結節は外科的に切除することもあります。

Q. 肘のしこりで緊急受診が必要な症状はどれですか?

肘のしこりで早急な受診が必要なサインは、1〜2ヶ月以内の急激な増大・発熱や全身倦怠感・周囲の発赤と熱感・しびれや電気が走るような痛み・夜間痛・しこりが硬く周囲組織と固定されている感覚などです。これらは悪性腫瘍や重篤な感染症の可能性があるため、迅速な専門医受診が重要です。

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💡 考えられる原因⑥:リンパ節の腫れ・その他の腫瘍

肘の内側(上腕骨内側上顆の近く)には、滑車上リンパ節と呼ばれるリンパ節が存在します。感染症や炎症が起こっている際にこのリンパ節が反応して腫れることがあり、硬めのしこりとして触れることがあります。押すと痛みを伴うことも多く、特に感染症に関連した腫れでは圧痛が強く出る傾向があります。

通常、感染や炎症が治まれば自然に縮小しますが、長期間縮小しない場合や急激に大きくなる場合はリンパ腫などの悪性疾患の可能性も否定できないため、医療機関での精密検査が必要です。

また、稀ではありますが肘周囲に悪性腫瘍が発生することもあります。軟部肉腫という悪性腫瘍は皮下の軟部組織から発生し、初期は痛みが少ないことも多いですが、増大するにつれて痛みや機能障害を引き起こします。短期間で急激に大きくなるしこり・夜間痛のある場合・硬くて動きにくいしこりなどは注意が必要なサインです。

「良性だろう」と自己判断して放置するのではなく、気になるしこりについては専門医に診てもらうことが重要です。早期発見・早期治療が予後を大きく左右します。

📌 しこりの「押したときの痛み」が示すサイン

しこりを押したときに痛みがある場合、そのしこりの性質を理解するうえで重要な手がかりになります。ここでは、押したときの痛みが何を示しているのかについて整理します。

まず、炎症が起きているサインです。感染・摩擦・外傷などによって組織に炎症が生じている場合、その部位は赤みを帯び・温かく・腫れて・痛みを伴うという特徴が現れます(炎症の四徴と呼ばれます)。押したときの痛みが強い場合、特に発赤や熱感を伴う場合は炎症が活発であることを示しています。

次に、神経への圧迫が考えられます。肘には尺骨神経・橈骨神経・正中神経など重要な神経が走行しています。しこりがこれらの神経の近くに位置している場合、しこりを押すことで神経が一時的に圧迫され、電気が走るような痛みやしびれを感じることがあります。このような神経症状がある場合は早めに受診してください。

また、しこりの内部に圧力がかかっている場合も押したときの痛みを生じます。嚢胞や滑液包の中に液体が溜まっている場合、外部から押すと内圧が高まって痛みを感じることがあります。

反対に、痛みがまったくないしこりについても安心しすぎは禁物です。一部の悪性腫瘍は初期段階で痛みが少ないことがあるため、痛みの有無だけで良性・悪性を判断することはできません。

特に以下のような特徴がある場合は、早めに医療機関を受診することを強くお勧めします。しこりが急に大きくなってきた、夜間に痛みが強くなる、しこりの硬さが非常に強い、皮膚に潰瘍や変色が見られる、発熱や全身倦怠感など全身症状を伴う、といったケースです。

✨ 受診すべき診療科と検査内容

肘にしこりができて押すと痛い場合、どの診療科を受診すればよいか迷う方も多いと思います。基本的には以下のような基準で受診先を選ぶとよいでしょう。

皮膚の表面に近いしこりで、炎症の可能性がある場合(粉瘤・脂肪腫・皮膚感染など)は、皮膚科または形成外科が適しています。肘の関節に近い場所に生じたしこりや、関節の動きに影響がある場合(滑液包炎・ガングリオンなど)は、整形外科が適しています。しこりの性質が不明で悪性腫瘍が心配な場合は、整形外科(軟部腫瘍専門)または外科(腫瘍外科)が適しています。

受診の際は、いつ頃からしこりに気づいたか・大きさの変化・痛みの程度や変化・発熱や全身症状の有無・外傷の既往・他の関節の痛みの有無などを医師に伝えると、診断がスムーズに進みます。

検査については、まず視診・触診による評価が行われます。その後、必要に応じてさまざまな検査が追加されます。超音波検査(エコー)は、しこりの内部の構造(液体か固形か)や血流の状態を評価するのに有用で、被曝もなく体への負担が少ない検査です。X線検査(レントゲン)では骨の変化や石灰化の有無を確認します。MRI検査は、軟部組織の詳細な情報が得られ、悪性腫瘍との鑑別に特に有用です。血液検査では尿酸値・炎症反応(CRP)・リウマチ因子などが確認されます。場合によっては、穿刺吸引による内容物の採取や、組織の一部を採取する生検(バイオプシー)が行われることもあります。

Q. 肘のしこりはどのような治療法がありますか?

肘のしこりの治療法は原因・症状の程度によって異なります。軽症では経過観察、感染・炎症には抗生剤や消炎鎮痛薬などの薬物療法、嚢胞や滑液包には穿刺吸引が選択されます。根治を目指す場合は外科的摘出手術が行われ、多くは局所麻酔による日帰り対応が可能です。切除組織は病理検査で悪性かどうかを確認します。

🔍 治療法の選択肢

肘のしこりに対する治療は、その原因・大きさ・症状の程度・患者さんの希望などを総合的に判断して選択されます。主な治療法の選択肢について解説します。

経過観察は、症状が軽微で悪性の可能性が低い場合に選択されます。ガングリオンや小さな脂肪腫などが該当します。定期的に大きさや性状の変化を確認しながら、問題がなければそのまま様子を見ます。しかし、経過観察中に増大・症状悪化が見られた場合は治療方針を変更します。

薬物療法は、炎症・感染・痛みなどの症状を緩和するために使用されます。細菌感染が疑われる場合は抗生剤が投与されます。炎症や痛みに対しては非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が処方されることが多く、局所への副腎皮質ステロイド注射が行われることもあります。痛風に対しては尿酸降下薬や発作予防薬が使用されます。

穿刺吸引は、嚢胞や滑液包に溜まった液体を注射器で抜く処置です。外来で比較的簡単に行えますが、再発しやすいという欠点があります。繰り返し再発する場合や、原因となる袋ごと取り除く必要がある場合は手術が検討されます。

外科的手術(摘出術)は根治的な治療法です。粉瘤・脂肪腫・ガングリオン・慢性の滑液包炎などに対して行われます。多くの場合、局所麻酔下で外来または日帰り手術として実施でき、比較的体への負担が少ない治療です。切除したものは病理検査に提出して、悪性でないかどうかを確認します。

粉瘤の摘出手術については、近年「くり抜き法(トレフィン法)」と呼ばれる低侵襲な方法が広く行われるようになっています。従来の紡錘形切開と比較して、傷が小さく縫合が不要なケースも多いため、回復が早い点がメリットとして挙げられます。ただし、嚢胞の大きさや炎症の有無によっては従来法が選択されることもあります。

悪性腫瘍が疑われる場合は専門施設での精密検査・適切な治療計画の立案が必要となります。治療には外科的切除のほか、放射線療法・化学療法などが組み合わされることがあります。

💪 放置するリスクと早期受診の重要性

「少し痛いだけだから様子を見よう」「しこりがあるのはわかっているけど、生活に大きな支障はないから放っておこう」——そう考えて受診をためらう方は多くいらっしゃいます。しかし、放置することによって問題が大きくなるケースもあるため、慎重な対応が求められます。

粉瘤を放置した場合、感染を繰り返すことで袋の壁が周囲と癒着してしまい、手術による摘出が困難になることがあります。また、感染が皮下脂肪層や筋肉にまで広がれば、蜂窩織炎(ほうかしきえん)という重篤な感染症に発展するリスクもあります。

肘頭滑液包炎を放置した場合は、慢性化によって滑液包の壁が肥厚・線維化し、内部に液体が溜まりやすい状態が持続します。また、感染性の滑液包炎を見逃して放置すると、細菌が関節内に侵入して化膿性関節炎に発展する危険性があります。

痛風結節については、適切な尿酸管理を行わずに放置すると結節がどんどん大きくなり、関節の破壊や腎臓への障害が進行することがあります。

最も深刻なリスクは、悪性腫瘍の見逃しです。軟部肉腫などの悪性腫瘍は初期段階では症状が乏しいことがあり、「良性だろう」と自己判断して放置している間に進行してしまうケースがあります。早期に発見・治療を開始できれば予後が大きく改善される疾患も多いため、気になるしこりは専門医に診てもらうことが大切です。

特に以下に当てはまる方は早めに受診することをお勧めします。しこりが1〜2ヶ月以内に急速に大きくなっている方、押すと電気が走るような痛みやしびれがある方、発熱や全身倦怠感など全身症状を伴う方、しこりの周囲が赤く腫れて熱を帯びている方、夜中に痛みで目が覚めるような方、しこりが硬くて皮膚や周囲の組織と固定されている感じがある方、以前に悪性腫瘍の既往がある方などです。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、肘のしこりを主訴にご来院される患者様のうち、粉瘤(アテローマ)や肘頭滑液包炎が原因であるケースが多く見られます。「押すと痛い」「最近大きくなってきた気がする」とご不安を抱えたまま長期間様子を見ていらっしゃる方も少なくありませんが、炎症が進行するほど治療が複雑になる場合もあるため、気になった時点でお早めにご相談いただくことをお勧めしています。最近の傾向として、早期にご受診いただいた患者様ほど、より体への負担が少ない方法で治療を完結できるケースが多く、どうかひとりで抱え込まずにお気軽にご来院ください。」

🎯 よくある質問

肘のしこりを押すと痛いのはなぜですか?

押したときの痛みは、主に「炎症のサイン」「神経への圧迫」「内部の圧力上昇」の3つが原因として考えられます。特に赤みや熱感を伴う痛みは炎症が活発なことを示しています。また、電気が走るような痛みやしびれがある場合は神経への圧迫が疑われ、早めの受診が推奨されます。

肘のしこりは放置しても大丈夫ですか?

原因によっては放置によってリスクが高まる場合があります。例えば粉瘤は感染を繰り返すと摘出手術が困難になり、感染性の滑液包炎は化膿性関節炎に発展する危険性があります。また、稀に悪性腫瘍が隠れているケースもあるため、気になるしこりは自己判断せず専門医への相談をお勧めします。

肘のしこりは何科を受診すればよいですか?

しこりの性質によって異なります。皮膚表面に近い粉瘤や脂肪腫は「皮膚科・形成外科」、関節に近い滑液包炎やガングリオンは「整形外科」が適しています。悪性腫瘍が心配な場合は「整形外科(軟部腫瘍専門)」や「腫瘍外科」への受診が推奨されます。アイシークリニックでは皮膚のしこりに関するご相談を承っています。

肘のしこりはどんな治療法がありますか?

原因や症状の程度によって治療法は異なります。主な選択肢として、軽症の場合は「経過観察」、感染や炎症には「抗生剤・消炎鎮痛薬などの薬物療法」、嚢胞や滑液包への「穿刺吸引(液体を抜く処置)」、根治を目指す場合は「外科的摘出手術」があります。多くの手術は局所麻酔で日帰り対応が可能です。

急いで受診すべき肘のしこりの症状はどれですか?

以下の症状がある場合は早めの受診をお勧めします。「1〜2ヶ月以内に急激に大きくなっている」「発熱や全身倦怠感を伴う」「しこりの周囲が赤く腫れて熱感がある」「しびれや電気が走るような痛みがある」「夜間痛で目が覚める」「しこりが硬く周囲と固定されている感じがする」などのケースは特に注意が必要です。

💡 まとめ

肘にしこりができて押すと痛い場合、その原因としては粉瘤・肘頭滑液包炎・脂肪腫・ガングリオン・石灰化腱炎・痛風結節・リンパ節の腫れなど、さまざまな疾患が考えられます。多くは良性の疾患ですが、中には早期対応が必要なものや、稀に悪性のものも含まれます。

しこりの位置・大きさ・硬さ・動き方・痛みの性質・経過などが診断の重要な手がかりになります。自己判断で放置するのではなく、気になる症状が続く場合は皮膚科・形成外科・整形外科などの専門医を受診し、適切な検査と診断を受けることをお勧めします。

特に、しこりが急に大きくなっている・発熱を伴う・強い痛みがある・しびれや感覚異常がある、といった場合は早めに医療機関を受診してください。正確な診断のもとで適切な治療を受けることが、症状の改善・合併症の予防・そして安心した日常生活への第一歩となります。アイシークリニック上野院では、皮膚のしこりに関するご相談を承っておりますので、お気軽にご相談ください。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – 粉瘤(アテローマ)の診断基準・治療方針および炎症性粉瘤への対応に関する情報として参照
  • 日本形成外科学会 – 粉瘤・脂肪腫・ガングリオンなど良性皮膚軟部腫瘍の外科的摘出手術(くり抜き法を含む)の適応・方法・術後管理に関する情報として参照
  • 厚生労働省 – 痛風・高尿酸血症の診断・治療・生活習慣改善(肘周囲の痛風結節・尿酸降下薬療法を含む)に関する情報として参照

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

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佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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