ピアスを開けた後、穴の周辺に小さなしこりができて気になっている方は多いのではないでしょうか。
放置で悪化するケースも多数あります!
⚡ ケロイド化・感染悪化・粉瘤の拡大など、
早期対処で防げるトラブルを見逃さないで。
📌 自宅でできるケア方法と絶対NGな行動
📌 クリニックに行くべきサインの見極め方
📌 医療機関での治療法まで丸ごと解説!
目次
- ピアスのしこりとはどういう状態?
- ピアスのしこりができる主な原因
- ピアスのしこりの種類と特徴
- しこりのタイプ別:自宅でできるケア方法
- やってはいけないNG行動
- クリニックへの受診が必要なサインとは
- クリニックでの治療方法について
- ピアスのしこりを予防するためのポイント
- まとめ
この記事のポイント
ピアスのしこりには肉芽腫・ケロイド・粉瘤・感染など種類があり対処法が異なる。軽度はソルトソークなどホームケアが有効だが、膿・急速な増大・2〜3ヶ月以上の改善なしはアイシークリニックなど医療機関への受診が必要。
💡 ピアスのしこりとはどういう状態?
ピアスのしこりとは、ピアスホールの周辺にできる皮膚の盛り上がりや硬くなった組織のことを指します。大きさは米粒程度のものから、数センチに達するものまでさまざまで、触ると痛みを伴う場合もあれば、まったく痛みのないものもあります。
ピアスを開けた直後に生じるものもあれば、ピアスを開けてからしばらくたった後にじわじわと現れるものもあります。しこりの正体は、皮膚の炎症反応、皮膚下に蓄積した皮脂や老廃物、過剰な瘢痕(はんこん)形成など、原因によって異なります。そのため、まずは「自分のしこりがどのタイプなのか」を見極めることが、適切な対処の第一歩となります。
なお、ピアスのしこりは耳たぶだけでなく、耳の軟骨部分(ヘリックスやトラガスなど)、鼻、へそ、唇など、ボディピアスを開けた部位にも生じることがあります。軟骨ピアスは耳たぶと比べて血流が乏しく、傷が治りにくいためしこりが起きやすい傾向があります。
Q. ピアスのしこりにはどんな種類がありますか?
ピアスのしこりには主に4種類あります。慢性炎症による赤みと滲出液を伴う「肉芽腫」、過剰なコラーゲンで生じる硬い「ケロイド・肥厚性瘢痕」、皮脂が袋状に蓄積する「粉瘤」、細菌感染による腫れと膿を伴う「感染性しこり」です。種類によって治療法が大きく異なるため、正確な診断が重要です。
📌 ピアスのしこりができる主な原因
ピアスのしこりが形成される原因はひとつではなく、複数の要因が絡み合っていることがほとんどです。主な原因を詳しく見ていきましょう。
✅ ピアスホールの未完成・未熟な状態
ピアスを開けた後、ホールが完全に安定するまでには一定の期間が必要です。耳たぶであれば一般的に3〜6ヶ月、軟骨部位では1年以上かかることもあります。この期間中は皮膚が傷の修復過程にあるため、少しの刺激でも炎症が起きやすく、しこりが形成されやすい状態にあります。
📝 金属アレルギー
ピアスの素材が皮膚に合わない場合、金属アレルギー反応が起こることがあります。特にニッケル、コバルト、クロムなどを含む合金製のピアスは、アレルギーを引き起こしやすいとされています。アレルギー反応が続くと、皮膚が慢性的な炎症を起こし、しこりの原因となることがあります。かゆみや赤み、浸出液などの症状を伴うことが多いのが特徴です。
🔸 細菌感染(化膿)
ピアスホールは外部に開いた傷口であるため、雑菌が侵入しやすい部位です。手の汚れたままピアスを触ったり、清潔でないアクセサリーを使用したりすることで、黄色ブドウ球菌などの細菌が感染し、化膿することがあります。感染によるしこりは、赤く腫れていたり、膿が出てきたり、押すと強い痛みがある場合が多いです。
⚡ 物理的な刺激・外傷
ピアスが服や帽子、マスクなどに引っかかって引っ張られたり、寝ている間に枕に押し付けられたりすることで、ホール周辺の皮膚に継続的な負荷がかかります。こうした物理的な刺激が繰り返されると、皮膚が防御反応として増殖し、しこりになることがあります。
🌟 ピアスのサイズや形が合っていない
ポスト(軸)が短すぎる、またはキャッチが皮膚に食い込むほどきつく締まっている場合、ピアスが皮膚に常に圧迫を与えた状態になります。この圧迫が原因で炎症が起き、しこりが生じることがあります。またゲージ(太さ)が合っていないピアスも同様のリスクがあります。
💬 ホールのケア不足・過剰ケア
ピアスホールを洗わずに放置すると、皮脂や汚れが蓄積して感染やしこりの原因になります。一方で、過剰に消毒液を使用したり、ケアのたびに強くこすったりすると、皮膚に必要以上のダメージを与えてしこりが形成されることもあります。適切なケアのバランスが重要です。
✨ ピアスのしこりの種類と特徴
ピアスのしこりにはいくつかの種類があり、それぞれ見た目や症状、治療法が異なります。自分のしこりがどのタイプに当てはまるかを確認しましょう。
✅ 肉芽腫(にくげしゅ)
ピアスのしこりとして最もよく見られるのが肉芽腫です。慢性的な炎症に対する皮膚の反応として生じる増殖組織で、見た目は赤みがかったぷっくりとした突起物のような形状をしています。触るとやわらかく、じくじくと液体が染み出してくることもあります。ピアスホールの入り口や出口の端に発生することが多く、ピアスの素材や刺激が原因で起こりやすいとされています。
肉芽腫は軽度なものであれば、原因を取り除き適切なケアを続けることで徐々に縮小していくことがありますが、大きくなると自然消退が難しくなるため、早めの対処が大切です。
📝 ケロイド・肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)
傷が治る過程で、過剰なコラーゲンが産生されることで生じる硬いしこりです。ケロイドは傷の範囲を超えて周囲に広がる傾向があり、肥厚性瘢痕は傷の範囲内にとどまるという違いがあります。どちらも皮膚が盛り上がり、硬く触れるのが特徴で、かゆみや痛みを伴うことがあります。
ケロイドは体質的な要素が強く、特になりやすい人(ケロイド体質)がいます。耳たぶはケロイドが比較的起きやすい部位のひとつとして知られています。ケロイドは自然に消えることはほとんどなく、適切な医療的治療が必要です。
🔸 粉瘤(アテローム)
皮膚の内側に皮脂や老廃物が袋状にたまることで生じるしこりです。触るとゴロゴロと動く感触があり、中央に小さな黒い点(開口部)が見られることもあります。ピアスホールから皮膚の細胞が内側に入り込み、袋が形成されることで発生すると考えられています。感染していなければ痛みはないことが多いですが、細菌感染すると赤く腫れて膿が出てくることがあります。
粉瘤は自然に消えることはなく、完全に取り除くためには袋ごと摘出する外科的処置が必要です。
⚡ 感染・化膿によるしこり
細菌感染により組織が腫れ上がり、しこりのような状態になることがあります。赤み、熱感、痛み、膿の排出などの症状が見られる場合は感染が疑われます。重症化すると蜂窩織炎(ほうかしきえん)などに進展するリスクもあるため、早めの医療機関受診が必要です。
🌟 線維腫(せんいしゅ)
繊維組織が増殖してできる良性の腫瘍で、皮膚の表面に現れるものを皮膚線維腫と呼びます。ピアスによる刺激や傷が原因で形成されることがあります。硬く、皮膚に固着しているように感じられることが多く、色は皮膚色から薄い茶色のものが多いです。
Q. ピアスのしこりに消毒液を使ってよいですか?
イソジンやオキシドール、アルコール消毒液の日常的な使用はおすすめできません。これらは皮膚の回復に必要な新しい細胞まで傷つけ、治癒を妨げる恐れがあります。日常ケアには0.9%程度の生理食塩水を使ったソルトソーク(塩水洗浄)が適しており、消毒液は緊急時の一時的な使用にとどめましょう。
🔍 しこりのタイプ別:自宅でできるケア方法
しこりの種類や症状によって、自宅でのケア方法も異なります。ただし、以下のケアはあくまでも軽度な症状に対するものであり、症状が悪化している場合や判断に迷う場合は、必ず医療機関を受診してください。
💬 肉芽腫に対するケア
肉芽腫の原因となっているピアスの素材や刺激を取り除くことが最優先です。金属アレルギーが疑われる場合は、チタン、サージカルステンレス(316L)、ニオブなど、アレルギーが起きにくい素材のピアスに変更してみましょう。また、ゲージや長さが皮膚に合っているかどうかを確認し、必要であれば適切なサイズのものに変えることが大切です。
清潔を保つことも重要で、1日1〜2回、ぬるま湯や生理食塩水でホール周辺をやさしく洗い流すソルトソーク(塩水洗浄)が有効とされています。0.9%程度の食塩水を作り、コットンやガーゼに含ませてやさしく当てるようにしましょう。刺激の強い消毒液(イソジンやオキシドールなど)の頻繁な使用は皮膚を傷める可能性があるため、避けることが望ましいです。
✅ 軽度の炎症・赤みへのケア
炎症の初期段階であれば、清潔を保つことと、刺激を与えないことが基本対応となります。ピアスを不必要に動かしたり、触ったりする習慣をやめましょう。就寝中に圧迫されないよう、枕カバーを清潔なものに取り替える、穴の開いたドーナツ型の枕を使うといった工夫も有効です。
📝 ピアスホールの日常的なケア方法
日常的なケアとしては、入浴時にシャワーで石鹸の泡をピアスホール周辺に当て、やさしくなでるように洗い、十分にすすぐという方法が基本です。洗った後はタオルやティッシュでやさしく水分を取り除き、湿潤な状態を放置しないようにしましょう。ただし、完全に乾燥させすぎると皮膚が傷むことがあるため、適度な保湿を心がけることも重要です。
また、しこりが生じている期間中は、ピアスを外したままにしたいと思う方もいるかもしれませんが、ホールが未完成の状態でピアスを外すと、ホールが収縮してしまうことがあります。医師の指示がある場合を除いて、急にピアスを外すことは避けた方が無難です。

💪 やってはいけないNG行動
しこりができたときにやってしまいがちな行動の中には、症状を悪化させるリスクのあるものがあります。以下のNG行動は避けるようにしてください。
🔸 しこりを自分で潰す・つぶそうとする
肉芽腫や粉瘤のしこりを自分で押しつぶそうとしたり、針などで刺して中身を出そうとするのは絶対に避けてください。強い力を加えることで組織がさらに損傷し、炎症が悪化したり、細菌感染のリスクが高まったりします。また、粉瘤は袋ごと取り除かなければ再発するため、自己処置では根本的な解決になりません。
⚡ 市販の強い消毒液を頻繁に使う
イソジン(ポビドンヨード)やオキシドール(過酸化水素水)、アルコール消毒液などを頻繁に使うと、傷の治癒を助けるはずの新しく生まれた皮膚細胞まで傷めてしまいます。これらは緊急時の一時的な消毒には使えますが、日常的なケアには適していません。
🌟 ピアスを何度も動かしたり、外したり入れたりする
「動かした方が傷がふさがらない」「洗浄のために外した方がいい」と思って、頻繁にピアスを動かしたり着脱したりすることは、ホール内の皮膚に摩擦ダメージを与え、炎症を長引かせる原因になります。必要のない操作は最小限にとどめましょう。
💬 症状を放置して様子を見続ける
「そのうち治るだろう」と思って放置し続けることも危険です。感染が広がれば重篤な状態になることもありますし、ケロイドは早期に対処する方が治療効果が出やすい場合があります。症状が長引く、または悪化しているなと感じたら、早めに専門家に相談することが大切です。
✅ 民間療法を安易に試す
インターネット上には「ティーツリーオイルが効く」「アスピリンペーストを塗ると消える」など、さまざまな民間療法の情報がありますが、これらの方法は医学的に効果が証明されていないものがほとんどです。かえって皮膚に刺激を与えてしまい、症状を悪化させるリスクもあるため、安易に試すことは避けた方がよいでしょう。
Q. ピアスのしこりで病院を受診すべき目安は?
以下の場合は早めに皮膚科や形成外科を受診してください。①膿が出ている、または強い痛みがある、②しこりが数日〜数週間で急速に大きくなっている、③2〜3ヶ月以上ケアを続けても改善しない、④発熱やリンパ節の腫れなど全身症状を伴う場合です。アイシークリニックでも症状が軽い段階からご相談を承っています。
🎯 クリニックへの受診が必要なサインとは
自宅でのケアで対処できる軽度のしこりもありますが、以下のような症状が見られる場合は、早めに皮膚科や形成外科などの医療機関を受診することを強くおすすめします。
📝 膿が出ている・強い痛みがある
膿(うみ)が出ている、またはしこりを押すと強い痛みがある場合は、細菌感染が起きている可能性があります。感染が皮膚の深部に広がると蜂窩織炎と呼ばれる状態になることがあり、抗生剤による治療が必要です。自己判断で対処しようとせず、すみやかに受診してください。
🔸 しこりが急に大きくなっている
数日〜数週間で急速にしこりが大きくなっている場合は、感染の拡大やケロイドの進行などが考えられます。急速な増大は良性腫瘍の可能性もありますが、稀に悪性の疾患が隠れていることもあるため、専門家による診断が必要です。
⚡ 数ヶ月経っても改善しない
自宅でのケアを継続しているにもかかわらず、2〜3ヶ月以上たってもしこりが改善しない場合は、自然消退が難しい種類のしこりである可能性があります。このような場合は医療的な治療が必要なことが多く、早めに受診することで治療の選択肢が広がることもあります。
🌟 全身症状を伴う
発熱、リンパ節の腫れ、強いだるさなどの全身症状を伴う場合は、感染が全身に波及している可能性があり、緊急度が高い状態です。すぐに医療機関を受診してください。
💬 ケロイド体質の方
過去にケロイドができたことがある方、または家族にケロイド体質の人がいる方は、ピアスのしこりがケロイドに発展するリスクが高いといえます。しこりができた早い段階で皮膚科や形成外科に相談し、適切な治療方針を立てることをおすすめします。
💡 クリニックでの治療方法について
医療機関では、しこりの種類や重症度に応じてさまざまな治療法が選択されます。代表的な治療方法について解説します。
✅ ステロイド注射
肉芽腫やケロイド、肥厚性瘢痕に対してよく用いられる治療法です。ステロイド(トリアムシノロンアセトニドなど)をしこりに直接注射することで、過剰なコラーゲンの産生を抑制し、しこりを縮小させる効果が期待できます。数回の治療が必要になることが多く、副作用として色素沈着や皮膚の凹みが起こることもあります。
📝 外科的切除

粉瘤や線維腫、大きくなったしこりに対しては、局所麻酔下での外科的な切除が行われます。粉瘤の場合は袋ごと取り除くことが再発防止に重要です。傷が小さく済む「くり抜き法(くりぬきほう)」と呼ばれる手技が用いられることもあります。
🔸 冷凍凝固療法(液体窒素治療)
液体窒素でしこりを冷凍して組織を壊死させる方法で、主に肉芽腫や小さなケロイドに用いられることがあります。複数回の治療が必要なことが多く、治療後に色素沈着が残る場合もあります。
⚡ 放射線療法
難治性のケロイドに対して、外科的切除後に再発を予防する目的で放射線照射が行われることがあります。ケロイドの再発率を下げる効果が期待できますが、放射線科との連携が必要であり、すべての施設で対応しているわけではありません。
🌟 圧迫療法
ケロイドや肥厚性瘢痕に対して、専用の圧迫具やシリコンジェルシートを用いて持続的に圧力をかけることで、しこりの成長を抑制する方法です。自宅で継続的に行う必要があり、長期間にわたる根気強いケアが求められます。
💬 抗生剤の投与
細菌感染が確認された場合は、抗生剤(内服または外用)による治療が行われます。感染が広範囲に及んでいる場合は点滴による抗生剤投与が必要になることもあります。
✅ レーザー治療
ケロイドや肉芽腫の治療にレーザーが使われることもあります。色素レーザーや炭酸ガスレーザーなどが用いられ、組織の破壊や血管への作用によってしこりの縮小を図ります。ステロイド注射との併用で効果が高まる場合があります。
Q. ピアスのしこりを予防するにはどうすればよいですか?
しこり予防のポイントは5つです。①衛生管理が徹底された施設でピアスを開ける、②チタンやサージカルステンレス(316L)などアレルギーの起きにくい素材を選ぶ、③ホール安定までファーストピアスを外さない、④入浴時に石鹸の泡でやさしく洗う日常ケアを継続する、⑤異変を感じたら早めに専門家へ相談する、です。
📌 ピアスのしこりを予防するためのポイント
しこりが一度できてしまうと、治療に時間と手間がかかることもあるため、最初から予防することがとても重要です。以下のポイントを意識してピアスライフを楽しみましょう。
📝 信頼できる施術者・施設でピアスを開ける
ピアスを開ける際は、衛生管理が徹底された医療機関やピアスの専門ショップで行うことが大切です。自己穿孔(セルフピアッシング)や不衛生な環境での施術は、感染リスクが高く、しこりの原因になりやすいです。特に軟骨ピアスや特殊部位のピアスは、専門知識を持つ施術者に依頼することをおすすめします。
🔸 素材を慎重に選ぶ
ファーストピアスには、チタン、サージカルステンレス(316L)、ニオブ、純金(14カラット以上)、プラチナなど、アレルギーが起きにくい素材を選ぶようにしましょう。安価なファッションジュエリーに使われていることが多いニッケル合金やメッキ素材は、アレルギーのリスクがあるため、ホールが安定するまでは使用を避けるのが無難です。
⚡ ホールが安定するまでピアスを外さない
ピアスを開けた直後は、ホールが完全に安定するまでファーストピアスをつけ続けることが基本です。ホールが未完成の状態でピアスを頻繁に着脱すると、傷が修復される途中の組織を再び傷つけることになり、しこりや炎症の原因になります。
🌟 適切なケアを続ける
ホールが安定するまでの期間中は、適切な洗浄ケアを継続しましょう。入浴時に石鹸の泡でやさしく洗い、きれいにすすぐという基本的なケアを毎日続けることが、感染や炎症の予防につながります。市販のピアス専用のケア用品を活用するのも一つの方法です。
💬 ピアスに引っかかりやすい服装や行動に注意する
タートルネックセーターや帽子、マスクのゴム、ヘルメットなど、ピアスが引っかかりやすいものの着脱時には注意が必要です。特にホールが安定するまでの期間は、こうした刺激を最小限にとどめることが大切です。
✅ ケロイド体質の方はピアスを控える
過去にケロイドができたことがある方、体質的にケロイドができやすいと診断されている方は、ピアスを開けること自体がケロイドのリスクを高めます。ピアスを開けることを検討している場合は、事前に皮膚科や形成外科で相談してから判断されることをおすすめします。
📝 異変を感じたら早めに相談する
「少し赤い」「ちょっと触ると痛い」という小さな違和感を見逃さないことが大切です。初期の段階であれば、ケアの見直しや素材の変更だけで改善することも多いです。症状が軽いうちに対処することが、しこりを大きくしないための最善策です。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、ピアスのしこりを気にしながらもなかなか受診に踏み切れず、症状が進行してからご来院される患者様が少なくありません。しこりは種類によって治療法が大きく異なり、特にケロイドや粉瘤は早期に対処するほど治療の選択肢が広がりますので、「このくらいで受診してもよいのか」と迷われている場合でも、どうぞお気軽にご相談ください。最近の傾向として、セルフピアッシングや低品質な素材のピアス使用に起因するしこりが増えており、正しい知識と適切なケアがいかに大切かを日々の診療の中で実感しております。」
✨ よくある質問
しこりの種類によって異なります。軽度の肉芽腫であれば、原因となる刺激を取り除き適切なケアを続けることで縮小することがあります。一方、ケロイドはほぼ自然消退しません。粉瘤も自然には治らず、外科的処置が必要です。症状が数ヶ月改善しない場合は、皮膚科や形成外科への受診をおすすめします。
日常的な使用はおすすめできません。イソジンやオキシドール、アルコール消毒液を頻繁に使うと、皮膚の回復に必要な新しい細胞まで傷つけてしまいます。日常ケアには、ぬるま湯や生理食塩水でやさしく洗い流すソルトソークが適しています。消毒液は緊急時の一時的な使用にとどめましょう。
以下の症状がある場合は早めに受診してください。①膿が出ている、または強い痛みがある、②しこりが急速に大きくなっている、③2〜3ヶ月以上ケアを続けても改善しない、④発熱やリンパ節の腫れなど全身症状を伴う場合です。アイシークリニックでは、症状が軽い段階でのご相談も承っております。
ケロイド体質の方は、ピアスを開けることでケロイドが発生・拡大するリスクが高いため、注意が必要です。過去にケロイドができたことがある方や、家族にケロイド体質の方がいる場合は、ピアスを開ける前に皮膚科や形成外科に相談されることを強くおすすめします。アイシークリニックでも事前相談を受け付けております。
絶対に避けてください。しこりを自分で押しつぶしたり、針で刺して中身を出そうとすると、組織がさらに損傷し炎症の悪化や細菌感染のリスクが高まります。特に粉瘤は袋ごと取り除かなければ再発するため、自己処置では根本解決になりません。しこりへの処置は必ず医療機関で行いましょう。
🔍 まとめ
ピアスのしこりは、肉芽腫・ケロイド・粉瘤・感染など、さまざまな原因と種類があり、それぞれ対処法が異なります。軽度なものは適切なホームケアで改善することがありますが、しこりが大きくなっている、膿が出ている、長期間改善しないといった場合は、自己判断で対処しようとせず、皮膚科や形成外科などの医療機関を受診することが重要です。
ピアスのしこりの治し方について悩んでいる方は、アイシークリニック上野院にご相談ください。しこりの種類を正しく診断した上で、それぞれの症状に合った適切な治療を提案いたします。しこりの状態が軽いうちに対処することが、早期改善と再発予防のカギとなります。「これくらいなら大丈夫」と放置せず、気になる症状があればお早めにご相談ください。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – ケロイド・肥厚性瘢痕、粉瘤(アテローム)、金属アレルギーによる接触性皮膚炎などの診断基準・治療ガイドラインの参照
- 日本形成外科学会 – ケロイド・肥厚性瘢痕に対するステロイド注射・圧迫療法・放射線療法・外科的切除など治療法の根拠となる情報の参照
- 厚生労働省 – 金属アレルギーを引き起こしやすいニッケル等の素材規制・安全基準および医療機器としてのピアス関連の公的情報の参照
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務