「唇に赤い膨らみができた」「青紫色のぽつんとした盛り上がりが気になる」そんな経験はありませんか?唇にできる血管腫は、見た目が気になるだけでなく、「これは何だろう?」「悪いものではないか?」と不安になる方も多いものです。唇は顔の中でも非常に目立つ部位であるため、小さな変化でも気になりやすく、鏡を見るたびに気分が落ち込むという方も少なくありません。この記事では、唇の血管腫がどのような状態なのか、どんな見た目をしているのか、そして治療の選択肢にはどのようなものがあるのかを、できる限りわかりやすく解説します。
目次
- 血管腫とは何か?基礎知識を整理しよう
- 唇に血管腫ができる理由
- 唇の血管腫の見た目・写真イメージで理解する症状の特徴
- 唇の血管腫の種類と分類
- 血管腫と間違いやすい唇のトラブル
- 唇の血管腫は自然に治る?経過観察の考え方
- 唇の血管腫の診断方法
- 唇の血管腫の治療法
- 治療後のケアと注意点
- アイシークリニック上野院での対応について
- まとめ
この記事のポイント
唇の血管腫は乳児血管腫・静脈湖などの良性病変で、青紫色の膨らみや圧迫退色が特徴。悪性疾患との鑑別が重要であり、レーザー治療・硬化療法・薬物療法など種類に応じた治療法が存在する。自己判断せず専門医への早期相談が推奨される。
🎯 1. 血管腫とは何か?基礎知識を整理しよう
血管腫(けっかんしゅ)とは、血管が異常に増殖・拡張することによって生じる腫瘤(しこり)や変色の総称です。医学的には「良性の血管性腫瘍」として分類されており、ほとんどの場合は悪性ではないため、命に関わるケースは非常にまれです。ただし、「腫瘍」という言葉が入っているために怖いイメージを持たれやすく、患者さんが不安になることも多い疾患のひとつです。
血管腫は体のあらゆる部位に発生しますが、皮膚や粘膜の表面に近い部分にできやすいという特徴があります。唇は皮膚と粘膜の境界部分にあたるため、血管腫が発生しやすい部位のひとつとされています。血管腫の中でも種類によって性質が異なり、乳幼児期に急速に大きくなってその後縮小していくタイプもあれば、大人になってから発生して自然には消えにくいタイプもあります。
血管腫という言葉には広い意味が含まれており、医療の現場では「血管腫」と「血管奇形」を区別して考えることが増えてきました。血管腫は細胞が増殖することで生じる病変であるのに対し、血管奇形は血管の構造自体に異常があって生じる病変です。しかし一般的には両方とも「血管腫」と呼ばれることが多く、患者さんが混乱することもあります。この記事では一般的な意味での「唇の血管腫」を対象として解説していきます。
Q. 唇の血管腫はどのような見た目をしていますか?
唇の血管腫は、赤・青紫・暗紫色の変色が特徴で、数ミリ〜1センチ程度の大きさが多いです。表面はなめらかまたはいちご状で、指で押すと色が薄くなる「圧迫退色」が見られます。これが血管腫を見分ける重要な特徴の一つです。
📋 2. 唇に血管腫ができる理由
唇に血管腫ができる原因は一概には言えませんが、いくつかの要因が関係していると考えられています。
まず、先天的な要因として、胎児の血管形成の過程で何らかの異常が生じることが挙げられます。乳幼児に多い「乳児血管腫(いちご状血管腫)」は生後すぐから発症し、血管内皮細胞の増殖が主な原因とされています。遺伝的な要因が関係することもありますが、特定の遺伝子との関連はまだ完全には解明されていません。
成人に多い「静脈性血管腫(静脈湖)」については、慢性的な紫外線への暴露が大きな要因とされています。唇、特に下唇は紫外線を受けやすい部位であり、長年の日光ダメージによって血管が変性し、血管腫が形成されやすくなると考えられています。そのため、屋外で作業することが多い方や日焼け対策をあまりしてこなかった方に多い傾向があります。
また、外傷や炎症が誘因となるケースも報告されています。唇を繰り返し噛む習慣がある方や、歯科治療の際に傷ができたことで血管腫が発生することもあります。ホルモンバランスの変化(妊娠中など)も血管腫の形成に影響することがあります。
なお、唇の血管腫の多くは単独で発生しますが、まれに全身性の疾患(遺伝性出血性毛細血管拡張症など)の一部として現れることもあります。唇以外の部位にも似たような病変がある場合は、専門医への受診が勧められます。
💊 3. 唇の血管腫の見た目・写真イメージで理解する症状の特徴
唇の血管腫は、その種類や発症時期によって見た目が異なります。ここでは、実際に写真を見たときにどのような特徴を確認できるかを、文章でわかりやすく説明します。
🦠 色の特徴
唇の血管腫の色は、病変の深さや血管の種類によって大きく異なります。表面に近い部分の血管が関与している場合は、鮮やかな赤色から濃い赤色に見えることが多いです。一方、やや深い部分に血管の拡張がある場合は、青色・青紫色・暗紫色に見えることがあります。静脈湖(じょうみゃくこ)と呼ばれる成人に多いタイプは、濃い青紫色をしていることが多く、一見するとあざや内出血のように見えることがあります。
色の特徴として重要なのは、「圧迫すると色が薄くなる(退色する)」という点です。これは、病変の内部が血液を含んだ血管の空間であることを示しており、血管腫の大きな特徴のひとつです。指でそっと押したときに色が変わるかどうかを確認することで、血管腫らしいかどうかをある程度判断できます(ただし自己診断には限界がありますので、必ず医師に診てもらうことが大切です)。
👴 形と大きさの特徴
唇の血管腫の形は、丸い・楕円形・やや不規則な形など様々です。大きさは数ミリから1センチ程度のものが多く、それ以上に大きくなることもあります。乳幼児に発症する乳児血管腫は、生後数ヶ月で急速に大きくなり、いちごのような表面を持つ赤い膨らみとして現れるのが特徴です。
成人に多い静脈湖は、1センチ以下のものが多く、表面はなめらかで光沢があることが多いです。盛り上がりはあまり目立たないものから、はっきりと隆起しているものまでさまざまです。
🔸 表面・質感の特徴
乳児血管腫の表面は、いちごのようにでこぼこしていることが多く、触ると柔らかくスポンジのような感触がします。静脈湖は表面がなめらかで、ゴム風船のような弾力があることが多いです。触ると柔らかく、圧迫で容易につぶれる感触があります。
これらの特徴をまとめると、唇の血管腫の写真を見たときには、「赤・青紫・暗紫の変色」「なめらかまたはいちご状の表面」「数ミリ〜1センチ程度の大きさ」「押すと色が変わる」という点がポイントになります。
Q. 唇の血管腫ができる主な原因は何ですか?
唇の血管腫の原因は種類によって異なります。乳児血管腫は胎児期の血管形成異常が原因とされ、成人に多い静脈湖は長年の紫外線ダメージが主因とされています。また、外傷・炎症・ホルモンバランスの変化が誘因となるケースも報告されています。
🏥 4. 唇の血管腫の種類と分類
唇に発生する血管腫にはいくつかの種類があります。それぞれの特徴を理解することが、適切な治療を選ぶうえで重要です。
💧 乳児血管腫(いちご状血管腫)
乳児血管腫は、生後1〜4週頃から現れ始め、生後1〜3ヶ月にかけて急速に大きくなる血管腫です。表面がいちごのように赤くでこぼこしているためこの名前がついています。発生頻度は新生児の約1〜2%とされており、女児に多い傾向があります。顔面、特に唇周囲に発生しやすいことも知られています。
乳児血管腫の特徴的な経過として、増殖期(急速に大きくなる時期)の後に退縮期(徐々に小さくなる時期)が訪れます。多くの場合、7歳頃までに自然退縮することが多く、かつては「経過観察でよい」とされることもありました。しかし現在では、唇などの顔面に大きくできている場合や、機能的・美容的に問題がある場合には早期に治療介入する考え方が主流となっています。
✨ 毛細血管拡張症
毛細血管拡張症は、皮膚や粘膜の表面近くにある毛細血管が拡張・増加した状態です。唇では、細い赤い線が広がって見えたり、点状の赤みとして現れることがあります。太陽光への長期暴露や加齢、ステロイドの使用などが原因となることがあります。自然には治りにくいため、治療を希望する場合はレーザー治療などが選択されます。
📌 静脈湖(じょうみゃくこ)
静脈湖は、成人(特に中高年)に多く見られる血管腫の一種で、静脈が拡張して湖のように血液が溜まった状態です。唇(特に下唇)に多く発生し、青紫色または暗紫色の丸い膨らみとして現れます。大きさは通常5〜10ミリ程度で、表面はなめらかです。日光への長期暴露が主な原因とされています。痛みはほとんどなく、時に触れると違和感を感じる程度です。悪性化することはほぼなく、良性病変ですが、見た目の改善を希望して治療を受けるケースが多いです。
▶️ 海綿状血管腫(静脈奇形)
海綿状血管腫は、大きな異常血管の塊が皮膚の深い部分や粘膜下に形成されるものです。唇に発生した場合、唇全体が大きく腫れているように見えることがあります。表面の色の変化が目立ちにくいこともあり、MRIなどの画像検査が診断に役立ちます。現在では「静脈奇形」と呼ばれることが増えており、血管腫の中でも治療が難しいタイプのひとつです。
🔹 化膿性肉芽腫(毛細血管拡張性肉芽腫)
化膿性肉芽腫は、外傷や妊娠をきっかけに急速に成長する血管性の病変で、唇にもできることがあります。出血しやすく、表面が赤くぷっくりと盛り上がっているのが特徴です。名前に「化膿性」とありますが、実際には感染が原因ではなく血管の増殖が主体です。治療としては外科的切除やレーザー治療が行われます。
⚠️ 5. 血管腫と間違いやすい唇のトラブル
唇の血管腫は、他の疾患と見た目が似ていることがあり、自己判断が難しい場合があります。以下のような状態との鑑別が必要になることがあります。
📍 粘液嚢胞(ねんえきのうほう)
粘液嚢胞は、唇の内側(粘膜側)によく見られる透明〜白っぽい膨らみで、唇を噛んだときなどに唾液腺の管が傷ついて生じます。色が透明〜青白く見えることがあり、血管腫の青紫色と間違われることがあります。圧迫すると色は変わりにくく、内部に粘液を含んでいます。
💫 メラノーシス(メラノーシス)
メラノーシスは、唇の色素沈着で、茶色〜黒褐色の変色として現れます。色が似ている場合には血管腫と間違えることがありますが、メラノーシスは隆起しないことが多く、圧迫しても色は変わりません。まれに悪性黒色腫(メラノーマ)の初期と見分けることが必要なケースもあります。
🦠 口唇ヘルペス
口唇ヘルペスは、ヘルペスウイルスの感染によって唇に水疱(みずぶくれ)が生じる状態です。赤みや腫れを伴うため血管腫と間違われることもありますが、ヘルペスは強いかゆみ・痛みを伴い、数日で水疱が形成されてかさぶたになるという経過をたどります。経過が非常に短く、再発を繰り返す傾向があります。
👴 悪性黒色腫(メラノーマ)
まれに、唇にできた黒〜青紫色の病変が悪性黒色腫である場合があります。悪性黒色腫は見た目が血管腫と似ていることがあるため、確実な診断には皮膚科・形成外科専門医による診察と、必要であれば病理検査(生検)が不可欠です。「色の均一性がない」「境界が不明瞭」「急に大きくなった」などの特徴がある場合は早急に専門医を受診してください。
🔸 扁平苔癬・白板症
扁平苔癬や白板症は唇や口腔粘膜にできる疾患で、白い網目状の変化や白い斑として現れます。血管腫との見た目の差は比較的わかりやすいですが、炎症を伴うと赤みが出ることがあります。白板症はまれに前がん病変であることがあるため、注意が必要です。
🔍 6. 唇の血管腫は自然に治る?経過観察の考え方
「血管腫は自然に治る」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、これは血管腫の種類によって大きく異なります。
乳児血管腫(いちご状血管腫)は、前述のように多くの場合7歳頃までに自然退縮することが知られています。ただし、退縮したとしても皮膚が伸びたまま残ったり、変色や瘢痕が残ったりすることがあります。また、唇という顔の中心部に発生している場合は、退縮を待つ間の心理的な影響も無視できません。現在の医学では、早期から治療することで退縮後の皮膚の状態が改善することがわかっており、適切な時期に治療介入することが推奨されています。
一方、成人の静脈湖や海綿状血管腫、毛細血管拡張症は自然には消えないことがほとんどです。これらは血管の構造的な変化であるため、体の自然治癒力では修復されにくいのです。放置しても悪化することは少ないですが、外見上の悩みが続くことになります。
経過観察が適切かどうかは、血管腫の種類・年齢・大きさ・発生部位・症状などによって異なります。自己判断せずに専門医に相談することをおすすめします。
Q. 唇の血管腫と悪性黒色腫はどう見分けますか?
悪性黒色腫は血管腫と見た目が似ることがあり、自己判断は困難です。「色の均一性がない」「境界が不明瞭」「急に大きくなった」などの特徴がある場合は要注意です。確実な鑑別には、専門医による視診・ダーモスコピー検査、必要に応じた病理検査(生検)が不可欠です。
📝 7. 唇の血管腫の診断方法
唇の血管腫が疑われる場合、どのような診断が行われるのかを理解しておくと、受診前の不安が和らぎます。
💧 視診と触診
まず医師は、病変の色・形・大きさ・表面の状態・境界の明確さなどを視診で確認します。次に触診(直接触れての検査)で、柔らかさ・弾力性・圧迫による変色の有無などを確認します。血管腫の場合、圧迫すると色が薄くなる(退色する)ことが多く、これが診断の重要な手がかりになります。
✨ ダーモスコピー(皮膚鏡検査)
ダーモスコピーは、皮膚科・形成外科でよく使われる拡大鏡による検査です。皮膚表面を高倍率で観察することで、血管のパターン・色の分布・構造などを詳しく確認できます。血管腫特有のパターン(ラクーン様構造など)を確認することで、悪性病変との鑑別に役立てることができます。
📌 超音波検査(エコー検査)
超音波検査は、病変の深さや広がり、血流の状態を確認するために用いられます。特に、海綿状血管腫や静脈奇形のように深い部分に病変がある場合や、病変が大きい場合に有用です。ドップラー超音波を用いると、病変内の血流速度や方向を可視化することができます。
▶️ MRI・CT検査
病変が大きい場合や、深部への広がりが疑われる場合、また手術前の評価が必要な場合にはMRIやCT検査が行われることがあります。特にMRIは血管腫の評価に優れており、病変の広がりや周囲組織との関係を把握するのに役立ちます。
🔹 病理検査(生検)
悪性疾患が疑われる場合や、診断が確定しない場合には、病変の一部を採取して顕微鏡で調べる病理検査が行われることがあります。血管腫と悪性黒色腫の鑑別が難しいケースでは、生検による確定診断が非常に重要です。
💡 8. 唇の血管腫の治療法
唇の血管腫の治療法は、血管腫の種類・大きさ・患者さんの年齢・治療への希望などによって異なります。主な治療法を以下に解説します。
📍 レーザー治療

現在、唇の血管腫に対して最もよく用いられる治療法のひとつがレーザー治療です。血管に選択的に吸収される波長のレーザーを照射することで、正常な組織を傷つけることなく病変の血管を選択的に破壊することができます。
唇の血管腫に対して使われる主なレーザーには以下のようなものがあります。
Nd:YAGレーザー(ネオジムヤグレーザー)は、波長1064nmのレーザーで、深部の血管にも到達できるという特徴があります。静脈湖や海綿状血管腫など、やや深い部分の血管腫に効果的とされています。施術後に内出血(紫斑)が生じることがありますが、1〜2週間で改善することが多いです。
パルス色素レーザー(PDL)は、波長595nmのレーザーで、表面に近い毛細血管の治療に適しています。乳児血管腫の増殖期に使われることがあり、比較的副作用が少ないとされています。
炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)は、組織を蒸散させることで病変を除去するレーザーです。化膿性肉芽腫など、隆起した血管性病変に対して用いられることがあります。
レーザー治療は基本的に外来で行え、入院の必要がないことが多いです。ただし、病変の大きさや種類によっては複数回の治療が必要になることがあります。
💫 硬化療法
硬化療法は、血管腫の内部に硬化剤(ポリドカノールや無水エタノールなど)を直接注射することで、血管を硬化・閉塞させる治療法です。静脈湖や海綿状血管腫(静脈奇形)に対して有効とされています。注射のみで行えるため、傷跡が残りにくいという利点があります。ただし、効果が出るまでに数週間かかることや、複数回の施術が必要なことがあります。
🦠 外科的切除
外科的切除は、血管腫を手術で直接取り除く方法です。病変が大きい場合や他の治療が効果不十分な場合に選択されることがあります。唇という部位の特性上、切除後の縫合や傷跡の残り方について事前にしっかり話し合う必要があります。形成外科的な技術を駆使することで、目立ちにくい傷跡に仕上げることが可能です。
👴 薬物療法
乳児血管腫に対しては、プロプラノロール(ヘマンジオル)という薬剤の内服治療が保険適用として認可されています。プロプラノロールはβ遮断薬で、血管腫の増殖を抑制し退縮を促す効果があります。特に、唇などの顔面に発症した場合や、大きく急速に増大している場合に有効です。副作用の管理が必要なため、専門医のもとで使用されます。
また、ステロイドの局所注射や全身投与が使われることもありましたが、プロプラノロールの登場以降は使用頻度が減っています。
🔸 経過観察
特に乳幼児の乳児血管腫で、小さく機能的・美容的な問題が少ない場合には経過観察が選択されることもあります。ただし、定期的に受診して大きさや状態を確認することが重要です。
Q. 唇の血管腫の治療後に再発を防ぐには?
静脈湖など紫外線が原因の血管腫は、治療後もUV対策を怠ると再発する可能性があります。日焼け止め入りリップクリームの使用や帽子・日傘の活用が有効です。また、唇を噛む習慣がある方はその改善も再発予防につながります。アイシークリニックでは治療後のケア指導も行っています。
✨ 9. 治療後のケアと注意点
唇の血管腫の治療を受けた後は、適切なアフターケアが回復を早め、きれいな仕上がりを得るために重要です。
💧 レーザー治療後のケア
レーザー治療後は、照射部位に赤み・腫れ・紫斑(内出血)が生じることがあります。これらは一般的に数日〜2週間程度で改善していきます。治療直後はクーリング(冷却)を行い、炎症を抑えることが大切です。処方された軟膏を適切に塗布し、照射部位を清潔に保つことが回復を促します。
唇は食事や会話の際に動かすことが多い部位であるため、治療後しばらくは刺激の少ない食事を心がけることが望ましいです。また、紫外線への暴露が再発を促す可能性があるため、治癒後もUV対策(日焼け止め入りのリップクリームの使用など)を継続することが推奨されます。
✨ 硬化療法後のケア
硬化療法後は、注射部位の腫れや痛み、変色が生じることがあります。腫れは数日で引くことが多いですが、硬化剤が効いて血管が閉塞するまでには数週間かかることがあります。この間は過度に患部を触らず、清潔を保つことが大切です。
📌 外科的切除後のケア
手術後は縫合した部分の清潔を保ち、抜糸まで水や刺激物が直接触れないよう注意が必要です。処方された抗生剤や鎮痛剤を指示通りに服用し、定期的に受診して傷の経過を確認します。唇の傷は比較的治りやすい部位ですが、瘢痕(傷跡)が気になる場合は担当医に相談してください。
▶️ 再発予防のために
静脈湖など日光が原因の血管腫は、治療後も紫外線対策を怠ると再発することがあります。外出時はリップクリームタイプのUVケアを使用し、日傘や帽子なども活用することをおすすめします。また、唇を噛む習癖がある方は、その習慣を改善することで再発リスクを下げることができます。
📌 10. アイシークリニック上野院での対応について
唇の血管腫は、見た目の問題だけでなく、日常生活においても気になる存在となりやすいものです。「病院に行くほどのことではないかも」と思って放置されている方も多いですが、専門医に早めに相談することで、より効果的・効率的な治療が可能になります。
アイシークリニック上野院では、唇の血管腫をはじめとするさまざまな皮膚・粘膜の病変に対応しています。経験豊富な医師が丁寧に診察を行い、血管腫の種類・大きさ・患者さんのご希望に合わせた最適な治療法をご提案します。レーザー治療をはじめとする最新の治療機器を取り揃えており、できる限り低侵襲で効果的な治療を提供することを目指しています。
「唇に気になる膨らみがある」「血管腫かどうか診てほしい」「治療したいけれど傷が残らないか心配」など、どんなご相談でもお気軽にお越しください。事前のカウンセリングでしっかりとご説明した上で、治療方針を一緒に決めていきますのでご安心ください。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、唇にできた青紫色の膨らみを「ただのあざかもしれない」と長期間放置された後にご来院される患者様が少なくありませんが、静脈湖をはじめとする唇の血管腫は早めにご相談いただくほど治療の選択肢が広がります。悪性黒色腫など見た目の似た疾患との鑑別も含め、まず専門医が丁寧に診察することが大切ですので、「気になりはじめた」という段階でどうぞお気軽にお越しください。レーザー治療など低侵襲な方法で改善できるケースも多く、患者様お一人おひとりのご希望に寄り添いながら最適な治療プランをご提案いたします。」
🎯 よくある質問
唇の血管腫のほとんどは良性であり、悪性化することはほぼありません。ただし、悪性黒色腫(メラノーマ)など見た目が似た悪性疾患と区別することが重要です。「色が不均一」「境界が不明瞭」「急に大きくなった」などの特徴がある場合は、早めに専門医を受診してください。
血管腫の内部は血液を含んだ血管の空間で構成されているため、指で圧迫すると血液が押し出されて色が薄くなります。この「圧迫退色」は血管腫の大きな特徴のひとつです。ただし自己診断には限界があるため、気になる場合は必ず専門医に診てもらうことをおすすめします。
種類によって異なります。乳幼児に多い乳児血管腫は7歳頃までに自然退縮することが多いですが、退縮後に皮膚の変色や瘢痕が残る場合もあります。一方、成人に多い静脈湖や毛細血管拡張症は自然には消えないことがほとんどです。経過観察が適切かどうかは専門医にご相談ください。
主な治療法として、レーザー治療・硬化療法・外科的切除・薬物療法などがあります。たとえば静脈湖にはNd:YAGレーザーや硬化療法が、乳児血管腫にはプロプラノロールの内服やレーザー治療が用いられます。血管腫の種類・大きさ・患者さんのご希望に合わせて、アイシークリニックで最適な治療法をご提案します。
治療後は患部を清潔に保ち、処方された軟膏を適切に使用することが大切です。また、静脈湖など紫外線が原因の血管腫は、治療後も日焼け止め入りリップクリームや帽子などのUV対策を継続しないと再発する可能性があります。唇を噛む習慣がある方は、その改善も再発予防につながります。
📋 まとめ
唇の血管腫は、乳児血管腫・静脈湖・海綿状血管腫・毛細血管拡張症・化膿性肉芽腫など様々な種類があり、それぞれ見た目の特徴や治療法が異なります。共通する特徴として、赤・青紫・暗紫色の変色、圧迫すると色が薄くなる、柔らかい手触りなどが挙げられます。
血管腫のほとんどは良性であり、命に関わることはほぼありませんが、悪性疾患との鑑別が重要なため、自己判断せずに専門医に診てもらうことが大切です。治療法としては、レーザー治療・硬化療法・外科的切除・薬物療法などがあり、患者さんの状態や希望に合わせて選択されます。
唇は顔の中でも非常に目立つ部位であるため、血管腫による外見上の悩みは精神的な負担にもなりやすいものです。しかし現在では効果的な治療法が存在しており、適切な治療を受けることで改善が期待できます。「気になっているけれど受診を迷っている」という方も、まずは専門医に相談することから始めてみましょう。アイシークリニック上野院では、患者さんひとりひとりのお悩みに寄り添った丁寧な診療を心がけています。唇の血管腫についてお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 血管腫・血管奇形の分類、診断基準、治療ガイドラインに関する情報(静脈湖、乳児血管腫、毛細血管拡張症などの皮膚科的観点からの診断・治療指針)
- 日本形成外科学会 – 唇の血管腫に対するレーザー治療・外科的切除・硬化療法などの治療法、および乳児血管腫に対するプロプラノロール療法を含む形成外科的アプローチに関する情報
- 厚生労働省 – 乳児血管腫治療薬(ヘマンジオル:プロプラノロール)の保険適用承認に関する情報、および良性腫瘍の診療に関わる医療制度・患者向け情報
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務