アレキサンドライトレーザーとは?効果・仕組み・注意点を徹底解説

クリニックで診察を受ける患者と女性医師

アレキサンドライトレーザーという言葉を聞いたことはあるでしょうか。医療脱毛やシミ治療の場面でよく登場するこのレーザーは、特定の波長の光を用いて皮膚の悩みにアプローチする医療機器のひとつです。名前は少し聞き慣れないかもしれませんが、美容皮膚科や形成外科のクリニックでは長年にわたって使用されてきた実績ある治療法です。「自分の肌に合うのだろうか」「どんな効果があるのか」「痛みや副作用が心配」といった疑問を持つ方も多いでしょう。この記事では、アレキサンドライトレーザーの仕組みや特徴、適応となる症状、施術の流れ、気をつけたい注意点まで、医療的な観点からわかりやすくお伝えします。


目次

  1. アレキサンドライトレーザーとは
  2. アレキサンドライトレーザーの仕組み
  3. アレキサンドライトレーザーで対応できる主な症状・悩み
  4. 医療脱毛におけるアレキサンドライトレーザーの役割
  5. シミ・色素沈着へのアプローチ
  6. 他のレーザーとの比較
  7. 施術の流れと準備
  8. 副作用とダウンタイムについて
  9. アレキサンドライトレーザーが向いている人・向いていない人
  10. 施術を受ける際の注意点
  11. まとめ

この記事のポイント

アレキサンドライトレーザーは755nmの波長でメラニンを選択的に破壊し、医療脱毛やシミ治療に活用される医療機器。日本人の肌色との相性がよく、アイシークリニックでも中心的な治療として提供されているが、肌色や症状によって最適な機器は異なるため、医師による診察と適切な選択が安全・効果の鍵となる。

🎯 1. アレキサンドライトレーザーとは

アレキサンドライトレーザーは、アレキサンドライトという天然鉱石(クリソベリルの一種)を媒体として発生させるレーザー光を利用した医療機器です。発振される光の波長は755ナノメートル(nm)で、近赤外線領域に属します。この波長帯は人間の目には見えない光ですが、皮膚の中にあるメラニン色素に吸収されやすいという特性を持っています。

レーザー治療において波長は非常に重要な要素です。波長が異なれば、皮膚のどの深さまで届くか、どの色素にどれほど反応するかが変わってきます。755nmという波長は、メラニン色素への親和性が高く、毛根部分のメラニンや皮膚表面から比較的深い部位にあるシミにも届くことができるため、脱毛やシミ治療の両面で活用されてきました。

医療機器としての歴史は比較的長く、1990年代から臨床応用が始まりました。その後、機器の改良が繰り返され、現在ではより精度の高い照射が可能になっています。日本国内でも多くの医療機関が導入しており、特に医療脱毛の分野では長らく主要な選択肢のひとつとして位置づけられてきました。

Q. アレキサンドライトレーザーの仕組みを教えてください

アレキサンドライトレーザーは「選択的光熱融解」という原理で機能します。755nmの波長がメラニン色素に選択的に吸収され、熱エネルギーに変換されることで、周囲の正常組織を傷つけずに毛包や色素の塊だけを破壊します。パルス幅の調整により治療目的に応じた精密な設定が可能です。

📋 2. アレキサンドライトレーザーの仕組み

アレキサンドライトレーザーが皮膚に作用するメカニズムの核心となるのが、「選択的光熱融解(Selective Photothermolysis)」という原理です。この原理は、特定の波長の光を特定のターゲット(標的)だけに選択的に吸収させ、周囲の正常な組織を傷つけることなくターゲットのみを熱で破壊するという考え方に基づいています。

脱毛を例に挙げると、毛包(毛根を包む組織)の周囲にはメラニン色素を含む細胞が集まっています。アレキサンドライトレーザーの光はこのメラニンに選択的に吸収され、熱エネルギーへと変換されます。その熱が毛包周辺の組織、特に毛の成長を司る「毛母細胞」や「毛包幹細胞」にダメージを与えることで、毛の再生能力を低下させるというのが医療脱毛の基本的な仕組みです。

シミの治療においても同様の原理が働きます。シミを構成するメラニン色素の塊がレーザー光を吸収し、熱によって破壊されます。破壊されたメラニン粒子は免疫細胞(マクロファージなど)によって取り込まれ、時間をかけて体外へと排出されることでシミが薄くなっていきます。

照射時のパルス幅(光を照射する時間の長さ)も重要なパラメーターです。短いパルス幅でより高いエネルギーを集中させることで、周囲の組織へのダメージを最小限に抑えながらターゲットを効率的に破壊することができます。アレキサンドライトレーザーはこのパルス幅を調整できる機器が多く、治療目的に応じた細かな設定が可能です。

💊 3. アレキサンドライトレーザーで対応できる主な症状・悩み

アレキサンドライトレーザーが適応となる主な皮膚の悩みや症状には以下のようなものがあります。

まず最も広く知られているのが医療脱毛です。腕、脚、脇、顔、背中、ビキニライン(VIO)など全身のほぼあらゆる部位に対応しており、永続的な減毛・脱毛効果が期待できます。

次にシミ(老人性色素斑)の治療があります。紫外線による色素沈着が原因で生じる一般的なシミに対して有効です。肝斑(かんぱん)についてはレーザーの種類や照射方法によって悪化するリスクがあるため、専門医による慎重な判断が必要です。

そのほかにも、そばかす(雀卵斑)、扁平母斑(生まれつきある茶褐色の平らなあざ)、太田母斑(青みがかった色のあざ)、外傷性色素沈着など、色素性疾患と呼ばれる皮膚の悩みに幅広く対応しています。ただし、症状の種類や深さ、範囲によって最適な機器やパラメーターが異なるため、医師による診察と判断が不可欠です。

また、静脈瘤など一部の血管病変に対しても使用されることがありますが、血管病変にはより適した別波長のレーザーが存在するため、アレキサンドライトレーザーが第一選択になるケースは限られます。

Q. 医療脱毛に複数回の施術が必要な理由は何ですか

毛には「成長期・退行期・休止期」のサイクルがあり、アレキサンドライトレーザーが最も効果を発揮するのは毛包のメラニンが豊富な成長期のみです。退行期・休止期の毛は反応しにくいため、4〜8週間の間隔を空けながら一般的に6〜8回の施術を繰り返し、成長期の毛を段階的に減らす必要があります。

🏥 4. 医療脱毛におけるアレキサンドライトレーザーの役割

医療脱毛の世界において、アレキサンドライトレーザーは長い歴史と豊富なエビデンスを持つ機器のひとつです。755nmという波長はメラニンへの吸収率が高く、日本人を含むアジア系の肌色(フィッツパトリック分類でスケールI〜IVに相当する比較的色素の薄い肌)を持つ方にとって、毛のメラニンに効果的にエネルギーを届けやすいという特徴があります。

医療脱毛が永続的な効果を持つ理由は、毛包の構造にあります。毛には「成長期」「退行期」「休止期」というサイクルがあり、レーザーが最も効果を発揮するのは毛包が活発に活動している成長期です。成長期の毛は毛包内のメラニンが豊富であるため、レーザーのエネルギーをより多く吸収し、毛母細胞へのダメージが大きくなります。逆に退行期・休止期の毛は毛包内のメラニンが少なく、効果が出にくい状態です。

体の部位によっても毛周期の長さは異なります。例えば、腋(わき)は比較的サイクルが短く複数回の施術で変化を感じやすい部位ですが、VIOや背中などは毛周期が長い傾向にあります。そのため、医療脱毛は基本的に複数回の施術(一般的に6〜8回程度が目安とされることが多い)を一定の間隔を空けて行うことで、成長期の毛を段階的に減らしていくことが求められます。

アレキサンドライトレーザーによる医療脱毛の1回あたりの照射時間は、部位の広さにもよりますが、両脚全体で30〜60分程度が目安となることが多いです。スポットサイズ(照射口の大きさ)が比較的大きい機種もあり、広範囲を効率的に照射できる点も特徴のひとつといえます。

⚠️ 5. シミ・色素沈着へのアプローチ

シミの治療にアレキサンドライトレーザーを使用する場合、照射のパラメーター設定が脱毛とは大きく異なります。シミ治療では一般的に、より短いパルス幅でエネルギーを集中させ、メラニンの塊を効率よく破砕することが目標となります。

照射後しばらくはシミの部分がやや濃くなったり、かさぶた状になったりすることがあります。これは治療の正常な経過であり、時間とともにかさぶたが自然に剥がれ落ちることでシミが薄くなっていきます。このかさぶたを無理にはがすと色素沈着が生じやすくなるため、自然に剥落するのを待つことが大切です。

シミの種類によっては1回の施術で明瞭な改善が見られることもありますが、複数回の照射が必要な場合もあります。また、シミと見た目が似ていても実は異なる皮膚疾患(脂漏性角化症、悪性黒色腫など)である可能性もあるため、自己判断でレーザー治療を求めるのではなく、必ず皮膚科専門医や美容皮膚科医による診察を受けることが重要です。

肝斑は他のシミと異なり、紫外線や女性ホルモンの影響を受けやすい独特の性質を持ちます。アレキサンドライトレーザーを肝斑に高出力で照射すると、かえって炎症後色素沈着を引き起こして悪化させてしまうリスクがあります。このため、肝斑の治療には専用のトーニング治療(Qスイッチレーザーなどを用いた低フルエンス照射)が推奨されるケースが多く、アレキサンドライトレーザーの使用には慎重な判断が必要です。

🔍 6. 他のレーザーとの比較

医療現場では複数種類のレーザーが脱毛やシミ治療に用いられています。アレキサンドライトレーザーの特徴をよりよく理解するために、主要な他のレーザーと比較してみましょう。

ダイオードレーザー(808〜810nm)は現在、医療脱毛で非常に広く使われているレーザーのひとつです。アレキサンドライトレーザーより長い波長を持つため、皮膚の深い部分まで到達しやすいとされています。メラニンへの吸収率はアレキサンドライトレーザーよりやや低いものの、肌の色が濃い方(フィッツパトリック分類でスケールV〜VI)に対しても比較的安全に使用できる利点があります。また、機器によっては照射速度が速いものがあり、広範囲の施術時間を短縮できることもあります。

Nd:YAGレーザー(1064nm)は最も波長が長く、皮膚の深部まで届きます。肌の色が濃い方や、深部にある血管病変などへのアプローチに適しています。一方で、メラニンへの吸収率はアレキサンドライトレーザーよりも低いため、脱毛における効果は一般的にやや劣るとされています。日焼けした肌への施術では、表皮のメラニンへの影響を抑えつつ深部にアプローチできる特性から選択されることがあります。

IPL(インテンス・パルス・ライト)はレーザーではなく光(フラッシュランプ光)を用いた機器で、単一波長のレーザーとは異なりさまざまな波長の光を同時に照射します。エステサロンなどでも使用される機器がある一方、医療機関では医療グレードの高出力機が使われます。脱毛効果はアレキサンドライトレーザーよりも穏やかとされることが多く、永久脱毛を目的とするよりは減毛を目的として用いられるケースが多いです。

Qスイッチレーザーはナノ秒単位の極めて短いパルスを照射するレーザーで、シミや刺青(タトゥー)の除去に使われます。Qスイッチアレキサンドライトレーザーも存在し、755nmの波長でシミや太田母斑などの色素性疾患に対して高い効果を発揮します。近年はさらに短いピコ秒単位で照射するピコ秒レーザー(ピコレーザー)も登場しており、より少ないダウンタイムでシミを治療できると注目されています。

つまり、どのレーザーが最適かは治療する悩みの種類・部位・肌の色・求める効果などによって異なります。医師が複数の機器を組み合わせて治療計画を立てることもあり、患者一人ひとりに合わせたアプローチが重要です。

Q. 肝斑にアレキサンドライトレーザーは使えますか

肝斑へのアレキサンドライトレーザーによる高出力照射は、炎症後色素沈着を引き起こし症状を悪化させるリスクがあるため、一般的には推奨されません。肝斑にはQスイッチレーザーを用いたトーニング治療など専用のアプローチが適しています。シミと肝斑は見た目が似るため、必ず医師の診察を受けることが重要です。

📝 7. 施術の流れと準備

アレキサンドライトレーザーを用いた施術を初めて受ける場合、どのような流れで進むのか不安に思う方も多いでしょう。一般的な流れをステップごとに説明します。

カウンセリング・診察では、医師や看護師が肌の状態、悩みの内容、既往歴、内服薬・外用薬の使用状況、日焼けの有無などを確認します。光線過敏症や特定の薬剤を使用している場合は施術が適さないこともあるため、正直に伝えることが大切です。医療脱毛の場合は、使用する機器の説明、施術回数の目安、費用なども説明されます。

施術前の準備として、脱毛の場合は施術部位のムダ毛を剃毛(シェービング)しておく必要があります。自己処理を行う場合は施術前日までに済ませておくことが一般的です。ワックス脱毛や毛抜きによる自己処理はレーザーのターゲットとなる毛根部分のメラニンを減らしてしまうため、施術の数週間前から控えてもらうよう指示される場合があります。また、施術部位への日焼けは色素沈着や火傷のリスクを高めるため、少なくとも1〜2か月は強い紫外線への露出を避け、日焼け止めを使用することが勧められます。

施術当日は、クレンジングや洗顔で施術部位の化粧や汚れを落とした後、必要に応じて麻酔クリーム(局所麻酔薬含有クリーム)を塗布します。麻酔クリームは塗布してから30〜60分程度の時間をおいて浸透させる必要があるため、施術時間より前に来院を求められるクリニックもあります。

照射は医師または医師の指示のもと看護師が行います。施術者とともに保護メガネを着用し、レーザーが照射されます。照射の感覚は部位や個人の感受性によって異なりますが、輪ゴムで弾いたような弾く感じや、ちくっとした熱感として表現されることが多いです。麻酔クリームを使用することで痛みを軽減できます。

照射後は、冷却(クーリング)を行います。皮膚の熱感を和らげ、炎症を抑えるために冷却パッドや冷やしたジェルなどで照射部位を冷やします。施術後の注意事項の説明を受け、必要に応じてアフターケア用の外用薬などを処方されることもあります。

💡 8. 副作用とダウンタイムについて

アレキサンドライトレーザーによる施術は適切な設定と手技のもとで行われれば比較的安全な治療法ですが、副作用やダウンタイムについて事前に理解しておくことが大切です。

施術直後に多くみられる反応として、照射部位の赤みや熱感があります。これは一時的な炎症反応であり、多くの場合数時間から1日程度でおさまります。また、脱毛後には毛包周囲の皮膚が一時的に盛り上がる「毛包反応」(毛囊炎様の変化)が見られることがあり、これは治療効果が出ているサインであることが多いです。

色素沈着(炎症後色素沈着)は、照射によって生じた炎症の結果として、施術部位に一時的な色素の沈着が起こることがあります。肌の色が濃い方や、日焼けした状態での施術ではリスクが高まるとされています。適切なアフターケア(保湿・紫外線対策)を行い、ビタミンC誘導体などを含む外用薬が処方されることもあります。多くの場合は数か月で自然に薄くなっていきますが、長引く場合もあります。

色素脱失(白抜け)はまれな副作用ですが、照射した部位のメラニン色素が過剰に破壊されることで皮膚が白くなることがあります。特に肌の色が濃い方や日焼けした状態での施術でリスクが高まるとされており、適切なパラメーター設定と医師の慎重な判断が重要です。

熱傷(やけど)は施術の設定が不適切であったり、日焼けや肌の乾燥などの状態で施術を受けた場合に起こる可能性があります。水疱(水ぶくれ)が生じることもあり、適切な処置が必要です。信頼できる医療機関で、医師の管理のもと施術を受けることがこのリスクを低減します。

シミ治療の場合、照射直後から数日はかさぶた(痂皮)が形成されます。かさぶたが剥がれるまでの期間(概ね1〜2週間程度)がダウンタイムとなります。この間は日焼け止めと保湿を徹底し、メイクなどで摩擦を与えないよう注意が必要です。

なお、光線過敏症の方、感光性薬剤(テトラサイクリン系抗生物質、フェノチアジン系薬剤、一部の利尿薬など)を服用している方は施術前に必ず医師に申告してください。これらの薬剤は光に対する皮膚の反応を強める可能性があり、施術の適否を医師が判断します。

Q. アレキサンドライトレーザーとNd:YAGレーザーの違いは何ですか

アレキサンドライトレーザーは波長755nmでメラニンへの吸収率が高く、比較的明るい肌色(フィッツパトリック分類I〜IV)の方の脱毛やシミ治療に適しています。一方、Nd:YAGレーザーは波長1064nmと深達性が高く、肌の色が濃い方や日焼け肌への施術に向いていますが、脱毛効果はアレキサンドライトレーザーよりやや劣るとされています。

✨ 9. アレキサンドライトレーザーが向いている人・向いていない人

アレキサンドライトレーザーは多くの方にとって有効な治療選択肢ですが、向き・不向きがあります。自分に合うかどうかを理解した上で、医師に相談することが大切です。

アレキサンドライトレーザーが特に向いているとされる方の特徴を見てみましょう。まず、肌の色が比較的明るく(フィッツパトリック分類でスケールI〜IV程度)、毛が濃い方です。肌の色と毛の色のコントラストが大きいほど、レーザーが毛のメラニンに選択的に反応しやすくなるためです。次に、老人性色素斑(日光性黒子)と呼ばれる明瞭なシミがある方も適応となりやすいです。また、そばかすや扁平母斑、太田母斑など色素性疾患を抱える方にも対応できるケースがあります。

一方で、慎重な判断が必要な方・向いていない可能性がある方については以下の点が挙げられます。日焼けをしている方・色の濃い肌(フィッツパトリック分類でスケールV〜VI)の方は、表皮のメラニンが多いためレーザーが毛や色素以外の部分にも過剰に反応し、熱傷や色素沈着のリスクが上がることがあります。この場合、より長い波長のNd:YAGレーザーなどが向いていることがあります。

また、毛の色が薄い(白髪・金髪・赤みがかった毛など)方は、毛包に含まれるメラニンが少ないため、レーザーが反応しにくく十分な脱毛効果が得にくい場合があります。妊娠中の方については、レーザー治療の胎児への影響について十分なエビデンスがないため、一般的には施術を避けることが推奨されます。光線過敏症の診断を受けている方、または感光性薬剤を服用中の方も施術前に必ず医師への申告と判断を仰ぐ必要があります。さらに、ケロイドや肥厚性瘢痕の既往がある方は施術後の傷跡についてリスクが高まることがあるため、医師との十分な相談が必要です。

📌 10. 施術を受ける際の注意点

アレキサンドライトレーザーの施術を安全に、かつ満足のいく形で受けるために、知っておきたい注意点をまとめます。

医療機関の選び方は非常に重要です。アレキサンドライトレーザーは医療機器であり、適切な診察・設定・管理を行えるのは医師です。エステサロンなどではなく、医師が常駐する医療機関(クリニック・病院)を選ぶようにしましょう。カウンセリングの際には、施術する医師の経験や資格、使用する機器の種類、アフターフォローの体制なども確認することをおすすめします。

紫外線対策は施術前後を通じて欠かせません。施術前に日焼けしていると副作用のリスクが増します。また、施術後の肌はデリケートであるため、施術後も少なくとも1か月は日焼け止めを丁寧に塗り、強い紫外線を避けることが重要です。

内服薬・外用薬の申告は必ず行ってください。感光性薬剤の使用はレーザー治療の安全性に影響します。また、抗凝固薬や一部のサプリメント(ビタミンEなど)も施術に影響する場合があるため、使用している薬やサプリメントをすべて医師に伝えましょう。

アフターケアの徹底も大切です。施術後は保湿と紫外線対策が基本のケアとなります。照射後の皮膚はバリア機能が一時的に低下しているため、刺激の少ない保湿剤を使用し、摩擦を避けるようにしてください。施術後に異常(強い痛み、広範な水疱、感染の兆候など)が見られた場合はすぐにクリニックに連絡しましょう。

効果を過信しないことも重要です。医療脱毛においてアレキサンドライトレーザーは高い有効性を持ちますが、毛の状態や個人差によって効果には幅があります。1回の施術で完全に毛がなくなるわけではなく、複数回の施術が必要です。また、毛が全くゼロになることを保証するものではなく、産毛程度が残る場合もあります。施術を始める前に効果の目安について医師から十分な説明を受け、現実的な期待値を持つようにしましょう。

施術の間隔は医師の指示に従うことが大切です。毛周期に合わせて効率よく施術するためには、適切な間隔(通常は4〜8週間程度が多い)で通院することが必要です。シミ治療の場合も、皮膚の回復状態を見ながら次回の照射タイミングを医師が判断しますので、自己判断で間隔を短くしたりしないようにしましょう。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「アレキサンドライトレーザーを医療脱毛やシミ治療の中心的な選択肢としてご提供しており、特に日本人の肌色との相性のよさから多くの患者様に満足いただいております。ただし、肌の状態や毛質、治療目的によって最適な機器は異なりますので、カウンセリングでは一人ひとりの状況をしっかり確認した上で治療計画をご提案するよう心がけています。」

🎯 よくある質問

アレキサンドライトレーザーとは何ですか?

アレキサンドライトという天然鉱石を媒体として発生させる755nmの波長のレーザーです。この波長はメラニン色素に吸収されやすい特性を持ち、医療脱毛やシミ・色素性疾患の治療に広く活用されています。1990年代から臨床応用が始まった歴史ある医療機器で、当院でも中心的な治療選択肢として提供しています。

医療脱毛は何回受ければ効果が出ますか?

一般的に6〜8回程度の施術が目安とされています。毛には「成長期・退行期・休止期」のサイクルがあり、レーザーが最も効果を発揮するのは成長期のみです。そのため、通常4〜8週間の間隔を空けながら複数回通院し、成長期の毛を段階的に減らしていく必要があります。部位によって毛周期が異なるため、医師にご相談ください。

施術後に副作用やダウンタイムはありますか?

施術直後は照射部位に赤みや熱感が生じることがありますが、多くの場合は数時間〜1日程度でおさまります。まれに一時的な色素沈着や、不適切な設定・日焼け状態での施術による熱傷が生じることもあります。シミ治療後は1〜2週間程度かさぶたができる場合があり、保湿と紫外線対策を徹底することが大切です。

肌の色が濃い人や日焼けした肌でも施術できますか?

アレキサンドライトレーザーは比較的明るい肌色(フィッツパトリック分類でスケールI〜IV程度)の方に向いており、肌の色が濃い方や日焼けした状態での施術は熱傷・色素沈着のリスクが高まります。その場合はNd:YAGレーザー(1064nm)など別の機器が適することがあります。当院ではカウンセリングで肌の状態を確認した上で最適な治療法をご提案します。

肝斑(かんぱん)にも効果がありますか?

肝斑へのアレキサンドライトレーザーの高出力照射は、かえって炎症後色素沈着を引き起こし悪化させるリスクがあるため、一般的には推奨されません。肝斑の治療にはQスイッチレーザーを用いたトーニング治療など専用のアプローチが適しているケースが多いです。シミと肝斑は見た目が似ていることもあるため、自己判断せず必ず医師の診察を受けてください。

📋 まとめ

アレキサンドライトレーザーは755nmという波長の特性を活かし、メラニン色素を選択的に標的とすることで脱毛やシミをはじめとする色素性疾患の治療に広く活用されてきたレーザーです。その歴史と臨床実績の豊富さは大きな強みであり、日本人の肌色(比較的明るい肌)との相性のよさから、医療脱毛においては特に支持されてきました。

一方で、レーザー治療は万能ではなく、肌の色・毛の性質・治療する症状の種類によって最適な機器やアプローチが変わります。ダイオードレーザー、Nd:YAGレーザー、ピコレーザーなど様々な選択肢の中から、医師が患者さん一人ひとりの状態に合わせた判断をすることが安全で効果的な治療につながります。

副作用のリスクを最小限に抑え、満足のいる結果を得るためには、医師が常駐する信頼できる医療機関を選ぶこと、施術前後の注意事項をしっかり守ること、そして医師との十分なコミュニケーションを取ることが何より重要です。アレキサンドライトレーザーに興味のある方は、ぜひ一度、医師によるカウンセリングを受けてみてください。

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📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – レーザー治療・色素性疾患(シミ・太田母斑・扁平母斑など)の診療ガイドラインおよび皮膚科専門医による治療基準に関する情報
  • 日本美容外科学会 – 医療脱毛・美容レーザー治療における適応・安全性・副作用に関する患者向け情報および学会としての見解
  • PubMed – 選択的光熱融解理論・アレキサンドライトレーザーの臨床効果・安全性・他レーザーとの比較に関する査読済み国際学術論文

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

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佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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