顔がカサカサして皮がむける症状に悩んでいる方は多いのではないでしょうか。特に季節の変わり目や冬場になると、肌の乾燥が進み、メイクのノリが悪くなったり、ヒリヒリとした不快感を感じたりすることがあります。顔の皮むけは見た目の問題だけでなく、肌のバリア機能が低下しているサインでもあり、放置すると様々な肌トラブルにつながる可能性があります。本記事では、顔のカサカサや皮むけが起こる原因を詳しく解説するとともに、正しいスキンケア方法や生活習慣の改善ポイントについて、医学的根拠に基づいた情報をお伝えします。適切なケアを行うことで、健やかで潤いのある肌を取り戻しましょう。

目次
- 顔のカサカサ・皮むけとは
- 顔がカサカサになる主な原因
- 皮むけを引き起こす肌のメカニズム
- 顔のカサカサ・皮むけが起こりやすい部位
- 正しいスキンケア方法
- 生活習慣の改善ポイント
- 季節別の対策方法
- 皮膚科を受診すべき症状
- よくある質問
- 参考文献
この記事のポイント
顔のカサカサ・皮むけは乾燥やバリア機能低下が主因。正しい洗顔・保湿・生活習慣の改善で多くは改善できるが、2週間以上続く場合は皮膚科受診が推奨される。
🔍 顔のカサカサ・皮むけとは
顔のカサカサや皮むけは、医学的には「乾燥性皮膚炎」や「乾皮症」と呼ばれる状態に関連しています。健康な肌は適度な水分と油分を保持していますが、何らかの原因でこのバランスが崩れると、肌表面が乾燥してカサカサした状態になります。さらに症状が進むと、角質層が正常にはがれ落ちず、白い粉をふいたような状態や、薄い皮がめくれる「皮むけ」が生じます。
💧 乾燥肌の定義と特徴
乾燥肌とは、肌の水分量と皮脂量が低下し、肌表面のなめらかさや柔軟性が失われた状態を指します。通常、健康な肌の角質層には約20〜30%の水分が含まれていますが、乾燥肌ではこの水分量が10%以下に低下していることが多いとされています。
乾燥肌の特徴としては以下が挙げられます:
- 肌のつっぱり感
- ザラザラした手触り
- 白い粉をふいたような見た目
- かゆみ
- 赤み
🪂 皮むけの種類
皮むけには大きく分けて、乾燥による自然な角質のはがれと、炎症を伴う病的な皮むけがあります。乾燥による皮むけは、主に角質層の保湿機能が低下することで起こり、適切なスキンケアで改善が期待できます。一方、炎症を伴う皮むけは、アトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、接触性皮膚炎などの皮膚疾患が原因となっている可能性があり、専門的な治療が必要な場合があります。
Q. 顔の皮むけが起こる肌のメカニズムとは?
顔の皮むけは、肌の角質層のバリア機能が低下し、ターンオーバーが乱れることで起こります。通常28日周期で新しい細胞が生まれ古い角質が剥がれますが、乾燥やストレス・加齢により乱れると、古い角質が蓄積したり未熟な細胞が表面に出てカサつきや皮むけが生じます。
⚠️ 顔がカサカサになる主な原因
顔がカサカサになる原因は多岐にわたります。外的要因と内的要因の両方が関係しており、これらが複合的に作用することで乾燥が進行します。原因を正しく理解することが、効果的な対策への第一歩となります。
🌬️ 外的要因
外的要因として最も大きな影響を与えるのが空気の乾燥です。特に冬場は湿度が低下し、肌から水分が蒸発しやすくなります。また、エアコンの使用も室内の湿度を下げ、肌の乾燥を促進します。
主な外的要因:
- 空気の乾燥(冬場、エアコン使用)
- 紫外線による肌ダメージ
- 花粉やPM2.5などの大気汚染物質
- 強い風や気温の変化
紫外線も重要な外的要因の一つです。紫外線は肌のバリア機能を低下させ、乾燥を引き起こすだけでなく、光老化を進行させます。
🚿 間違ったスキンケア
間違ったスキンケアも顔のカサカサの大きな原因となります。
NGなスキンケア行為:
- 洗顔のしすぎ
- 熱いお湯での洗顔
- 強い洗浄力の洗顔料の使用
- ゴシゴシと強くこする洗い方
- タオルでの強い摩擦
- 保湿が不十分
- 肌に合わない化粧品の使用
これらの行為は肌に必要な皮脂まで洗い流してしまい、バリア機能を損ないます。
😴 生活習慣の乱れ
日常の生活習慣も肌の状態に大きく影響します:
- 睡眠不足
- 偏った食生活
- 過度なストレス
- 喫煙
- 過度な飲酒
睡眠中には成長ホルモンが分泌され、肌の修復が行われるため、睡眠不足は肌のターンオーバーを乱します。栄養バランスの偏りは肌の健康維持に必要なビタミンやミネラルの不足を招きます。
🕐 加齢による変化
加齢に伴い、肌の皮脂分泌量は徐々に減少します。特に女性は更年期以降、女性ホルモンの減少により皮脂量が大きく低下します。また、加齢により天然保湿因子(NMF)やセラミドなどの角質細胞間脂質の産生量も減少し、肌の保水力が低下します。
🏥 皮膚疾患の可能性
単なる乾燥だけでなく、皮膚疾患が原因となっている場合もあります:
- アトピー性皮膚炎:遺伝的な素因とバリア機能の低下により、強い乾燥とかゆみが特徴
- 脂漏性皮膚炎:皮脂の多い部位に発生する炎症性疾患で、赤みとかゆみを伴う皮むけが特徴
- 乾癬:角化の異常により厚い鱗屑(りんせつ)を伴う皮膚疾患
これらの疾患が疑われる場合は、早めに皮膚科を受診することが重要です。
🔬 皮むけを引き起こす肌のメカニズム
皮むけがなぜ起こるのかを理解するためには、肌の構造とターンオーバーのメカニズムを知ることが大切です。
🧱 肌の構造と角質層の役割
皮膚は外側から表皮、真皮、皮下組織の3層構造になっています。表皮の最も外側にある角質層は、約0.02mmという非常に薄い層ですが、外部刺激から体を守るバリア機能と、水分の蒸発を防ぐ保水機能を担う重要な役割を果たしています。
角質層は、角質細胞がレンガのように積み重なり、その間をセラミドなどの細胞間脂質がモルタルのように埋めるという「レンガとモルタル構造」をしています。この構造が正常に保たれることで、肌は潤いを保つことができます。
🔄 ターンオーバーの乱れ
肌のターンオーバーとは、表皮の細胞が基底層で生まれ、徐々に表面に押し上げられ、最終的に角質として剥がれ落ちるまでのサイクルのことです。通常、このサイクルは約28日かかりますが、加齢やストレス、乾燥などにより乱れることがあります。
ターンオーバーが乱れると:
- 古い角質がうまく剥がれ落ちずに肌表面に蓄積
- 未熟な細胞が表面に出てきてしまう
- 皮むけやカサつきの原因となる
🛡️ バリア機能の低下
肌のバリア機能が低下すると、肌内部の水分が蒸発しやすくなり、外部からの刺激物質が侵入しやすくなります。バリア機能の低下は、セラミドや天然保湿因子の減少、皮脂膜の形成不全などが原因で起こります。バリア機能が低下した肌は、少しの刺激でも炎症を起こしやすくなり、かゆみや赤みを伴う皮むけにつながることがあります。
Q. 洗顔で顔の乾燥を悪化させないコツは?
顔の乾燥を防ぐ洗顔では、32〜34度のぬるま湯を使い、十分に泡立てた洗顔料の泡を肌に直接指が触れないよう乗せ、1分程度で優しく洗うことが重要です。タオルで拭く際もゴシゴシこすらず押さえるように水分を取り、洗顔後3分以内に保湿ケアを開始しましょう。
📍 顔のカサカサ・皮むけが起こりやすい部位
顔の中でも特にカサカサや皮むけが起こりやすい部位があります。それぞれの部位の特徴を理解し、重点的にケアすることが大切です。
👁️ 目の周り
目の周りの皮膚は、顔の他の部位と比べて約3分の1程度の薄さしかありません。皮脂腺も少なく、皮脂膜が形成されにくいため、非常に乾燥しやすい部位です。また、まばたきやアイメイクの刺激、クレンジング時の摩擦なども影響し、カサカサや小じわが生じやすくなっています。
👄 口周り
口周りは、食事や会話による動きが多く、摩擦を受けやすい部位です。また、唾液が付着することで乾燥が促進されることもあります。口紅やリップクリームの成分が合わないと、かぶれを起こして皮むけの原因となることもあります。特に口角は乾燥しやすく、ひび割れや皮むけが生じやすい部位です。
😊 頬
頬は顔の中でも面積が広く、外気にさらされやすい部位です。紫外線や風、乾燥した空気の影響を直接受けるため、ダメージを受けやすくなっています。特に頬骨の高い部分は乾燥しやすく、カサカサになりがちです。
👃 鼻周り
鼻周りは一見皮脂が多いように思われますが、小鼻の脇や鼻の付け根などは乾燥しやすい部位です。花粉症やアレルギー性鼻炎の方は、ティッシュで鼻をかむ際の摩擦により、鼻周りの皮膚がダメージを受けて皮むけが起こりやすくなります。
🤔 額・眉間
額は皮脂分泌が盛んな部位ですが、乾燥することもあります。特に眉間は表情の動きにより負担がかかりやすく、カサカサになることがあります。過度な皮脂対策により必要な油分まで取り除いてしまうと、かえって乾燥を招くこともあります。
✨ 正しいスキンケア方法
顔のカサカサや皮むけを改善するためには、正しいスキンケアが不可欠です。クレンジングから保湿まで、各ステップのポイントを詳しく解説します。
🧴 クレンジングの選び方と方法
乾燥肌や皮むけがある場合は、肌への負担が少ないクレンジング剤を選ぶことが重要です。
クレンジング剤の選び方:
- おすすめ:ミルクタイプ、クリームタイプ、ジェルタイプ
- 避ける:クレンジングオイル、拭き取りタイプ(洗浄力が強い)
クレンジングの手順:
- 手のひらで温めてから顔全体に優しくなじませる
- こすらずに指の腹で円を描くように丁寧に落とす
- 目元や口元は専用のポイントメイクリムーバーを使用
- ぬるま湯(32〜34度程度)ですすぐ
🫧 洗顔のポイント
洗顔は肌の汚れを落とすために必要ですが、やりすぎは禁物です。
正しい洗顔方法:
- 朝は水またはぬるま湯だけ、もしくはマイルドな洗顔料を使用
- 洗顔料は十分に泡立て、きめ細かい泡で包み込むように洗う
- 泡をクッションにして、直接肌に指が触れないようにする
- 洗顔時間は1分程度
- すすぎはしっかりと、ゴシゴシこすらない
- タオルで拭く際は押さえるようにして水分を吸い取る
💧 化粧水の使い方
洗顔後は、できるだけ早く化粧水で水分を補給することが大切です。時間が経つと肌から水分が蒸発してしまうため、洗顔後3分以内を目安に保湿ケアを始めましょう。
化粧水の使用手順:
- 手のひらに適量を取り、両手で温める
- 顔全体に優しくプレスするように浸透させる
- 乾燥が気になる部位には重ね付け
- アルコールフリーで保湿成分配合の製品を選ぶ
🌟 美容液・乳液・クリームの役割
化粧水で水分を補給した後は、美容液、乳液、クリームの順番で保湿を行います。
各アイテムの役割:
- 美容液:セラミドやヒアルロン酸などの有効成分を高濃度で配合
- 乳液:水分と油分をバランスよく含み、肌を柔らかく整える
- クリーム:油分が多く、水分が蒸発するのを防ぐ蓋の役割
乾燥がひどい場合は、最後にワセリンやバームを重ねると、より効果的に水分を閉じ込めることができます。
🧪 保湿成分の種類と選び方
保湿成分には大きく分けて、水分を抱え込む成分と水分の蒸発を防ぐ成分があります。
水分を抱え込む成分:
- ヒアルロン酸
- コラーゲン
- アミノ酸
- 尿素
水分の蒸発を防ぐ成分:
- セラミド
- スクワラン
- ワセリン
- シアバター
特にセラミドは、肌のバリア機能を担う細胞間脂質の主成分であり、乾燥肌の改善に効果的とされています。
☀️ 日焼け止めの重要性
紫外線は肌のバリア機能を低下させ、乾燥を促進する要因の一つです。曇りの日でも紫外線は降り注いでいるため、1年を通して日焼け止めを使用することが大切です。
日焼け止めの選び方:
- 保湿成分が配合された製品
- 肌への負担が少ない紫外線吸収剤フリーの製品
- SPF30・PA++程度を日常使い
- 外出時間や季節に応じてSPF・PA値を調整
Q. 乾燥肌の改善に効果的な保湿成分は何ですか?
乾燥肌の改善には、セラミド・ヒアルロン酸・アミノ酸・スクワランなどの保湿成分が配合された化粧品が有効です。セラミドは肌の細胞間脂質の主成分でバリア機能を高め、ヒアルロン酸は水分を抱え込む役割を担います。仕上げにワセリンを薄く重ねると、水分の蒸発をより効果的に防げます。
🌱 生活習慣の改善ポイント
スキンケアだけでなく、日常の生活習慣も肌の状態に大きく影響します。内側からのケアも心がけることで、より効果的に乾燥肌を改善できます。
🥗 バランスの良い食事
肌の健康を維持するためには、栄養バランスの取れた食事が重要です。
肌に良い栄養素と食材:
- ビタミンA:にんじん、かぼちゃ、レバー(皮膚や粘膜の健康維持)
- ビタミンC:柑橘類、いちご、ブロッコリー(コラーゲン生成を助ける)
- ビタミンE:アーモンド、アボカド、植物油(抗酸化作用)
- オメガ3脂肪酸:青魚(肌のバリア機能を高める)
💧 十分な水分摂取
体内の水分が不足すると、肌も乾燥しやすくなります。1日に1.5〜2リットル程度の水分を摂取することを目安にしましょう。
水分摂取のポイント:
- 水やカフェインの少ないお茶を中心に摂取
- コーヒーやアルコールは利尿作用があるため注意
- 一度に大量ではなく、こまめに少しずつ
😴 質の良い睡眠
睡眠中には成長ホルモンが分泌され、肌のターンオーバーが促進されます。特に入眠後3〜4時間は成長ホルモンの分泌が盛んになるため、この時間帯に質の良い睡眠を取ることが大切です。
良質な睡眠のコツ:
- 6〜8時間の睡眠時間を確保
- 就寝前のスマートフォン使用を控える
- 寝室の環境を整える
- 規則正しい睡眠リズムを心がける
😌 ストレス管理
ストレスは自律神経のバランスを乱し、血行不良やホルモンバランスの乱れを引き起こします。これにより肌のターンオーバーが乱れ、乾燥や肌荒れが起こりやすくなります。
ストレス解消法:
- 適度な運動
- 趣味の時間
- リラックスできる入浴
- 深呼吸やストレッチ
- 瞑想
🚶♀️ 適度な運動
適度な運動は血行を促進し、肌に栄養と酸素を届けやすくします。また、発汗により老廃物の排出が促され、肌のターンオーバーが整う効果も期待できます。
おすすめの運動:
- ウォーキング
- ヨガ
- ストレッチ
- 軽いジョギング
運動後は汗をしっかりと拭き取り、保湿ケアを忘れずに行いましょう。
🏠 室内環境の整備
室内の湿度管理は肌の乾燥対策として非常に重要です。理想的な室内湿度は50〜60%とされています。
湿度を保つ工夫:
- 加湿器の使用
- 洗濯物を室内に干す
- 観葉植物を置く
- エアコンの風が直接顔に当たらないよう位置を調整
🗓️ 季節別の対策方法
季節によって肌を取り巻く環境は大きく変化します。それぞれの季節に合わせたスキンケアを行うことで、より効果的に乾燥を予防できます。
🌸 春の対策
春は気温の上昇とともに皮脂分泌が増える一方で、花粉や黄砂などのアレルゲンが肌に付着しやすい季節です。また、紫外線量も徐々に増加します。
春のスキンケアポイント:
- 帰宅後は早めにクレンジングと洗顔
- 花粉症の方は鼻周りの皮むけに注意
- 日焼け止めの使用を始める
- 新しい化粧品の使用は控えめに
☀️ 夏の対策
夏は高温多湿で皮脂分泌が盛んになりますが、エアコンによる乾燥や紫外線ダメージにより、肌内部は乾燥していることがあります。これを「インナードライ」と呼びます。
夏のスキンケアポイント:
- ベタつきを感じても保湿ケアを怠らない
- 軽いテクスチャーの保湿アイテムを使用
- 日焼け止めはこまめに塗り直す
- 冷房の効いた室内では加湿を心がける
- ミストタイプの化粧水で日中の保湿
🍂 秋の対策
秋は夏の紫外線ダメージが肌に現れやすく、また気温と湿度の低下により乾燥が始まる季節です。
秋のスキンケアポイント:
- 夏のダメージケアを行う
- 徐々に保湿力の高いアイテムに切り替え
- 冬に向けてしっかりとした保湿ケアを開始
- 適度な角質ケアで化粧水の浸透を良くする
❄️ 冬の対策
冬は1年で最も乾燥が厳しい季節です。気温の低下により皮脂分泌が減少し、暖房の使用で室内の湿度も下がります。
冬のスキンケアポイント:
- 化粧水の重ね付け
- 保湿力の高い美容液やクリームの使用
- オイルやバームによる蓋をするケア
- 入浴はぬるめのお湯で短時間
- 入浴後は5分以内に保湿
- 外出時はマスクやマフラーで顔を保護
Q. 顔のカサカサで皮膚科を受診すべき目安は?
顔のカサカサや皮むけが2週間以上続いて改善しない場合や、強いかゆみ・赤み・腫れ・ジュクジュクとした分泌物を伴う場合は皮膚科の受診が推奨されます。アトピー性皮膚炎・脂漏性皮膚炎・接触性皮膚炎・乾癬などの皮膚疾患が原因の可能性があり、専門的な診断と治療が必要です。
🏥 皮膚科を受診すべき症状
セルフケアを行っても改善しない場合や、以下のような症状がある場合は、皮膚科の受診を検討しましょう。
⚠️ 受診の目安となる症状
以下の症状がある場合は皮膚科を受診することをおすすめします:
- カサカサや皮むけが2週間以上続いて改善しない
- 強いかゆみを伴う
- 赤みや腫れがある
- ジュクジュクとした分泌物が出る
- 皮膚が厚くなったりひび割れたりしている
- 顔以外の部位にも同様の症状がある
- 発熱などの全身症状を伴う
🔍 考えられる皮膚疾患
顔のカサカサや皮むけの原因となる皮膚疾患:
- アトピー性皮膚炎:遺伝的な要因と環境因子が関係する慢性の炎症性疾患で、強いかゆみと乾燥が特徴
- 脂漏性皮膚炎:皮脂の多い部位に発生する炎症で、赤みとフケのような皮むけが見られる
- 接触性皮膚炎:化粧品や金属などのアレルゲンに接触することで起こるアレルギー反応
- 乾癬:角化の異常により厚い鱗屑を伴う皮膚疾患
- 酒さ:顔の中央部に慢性的な赤みが生じる疾患
これらの疾患は、専門的な診断と治療が必要です。
💊 皮膚科での治療
皮膚科では、症状に応じて以下の治療が行われます:
- 保湿剤の処方:ヘパリン類似物質、尿素含有製剤、ワセリンなど
- ステロイド外用薬:炎症が強い場合(顔は弱めのランクのものを使用)
- 非ステロイド性抗炎症薬
- 抗ヒスタミン薬:かゆみが強い場合
医師の指示に従って正しく使用することが大切です。

❓ よくある質問
原因や症状の程度によって異なりますが、軽度の乾燥による皮むけであれば、正しいスキンケアを続けることで1〜2週間程度で改善が見られることが多いです。ただし、皮膚疾患が原因の場合は、専門的な治療が必要となり、改善までに時間がかかることがあります。2週間以上改善が見られない場合は、皮膚科を受診することをおすすめします。
軽度の乾燥による皮むけであれば、保湿をしっかり行った上でメイクをすることは可能です。ただし、刺激の少ない化粧品を選び、厚塗りは避けましょう。むける皮を無理に剥がさないよう注意し、クレンジングは優しく行うことが大切です。炎症やかゆみを伴う皮むけの場合は、メイクを控えて肌を休ませることをおすすめします。
ワセリンは肌表面に油膜を作り、水分の蒸発を防ぐ効果があります。化粧水や乳液で水分を補給した後に、仕上げとしてワセリンを薄く塗ると、保湿効果を高めることができます。ただし、ワセリン自体に水分を与える作用はないため、ワセリンだけでは不十分です。また、厚く塗りすぎると毛穴を塞いでニキビの原因になることもあるため、薄く伸ばして使用しましょう。
乾燥肌には、セラミド、ヒアルロン酸、コラーゲン、アミノ酸、スクワランなどの保湿成分が配合された化粧品がおすすめです。特にセラミドは肌のバリア機能を高める効果があり、乾燥肌の改善に効果的とされています。また、アルコールや香料などの刺激成分が少ない、敏感肌向けの製品を選ぶと肌への負担を軽減できます。
皮むけがある状態での角質ケアは、基本的に避けることをおすすめします。ピーリングやスクラブなどの角質ケアは、健康な肌のターンオーバーを促す効果がありますが、すでに皮むけしている肌に行うと、さらなる刺激となり症状を悪化させる可能性があります。まずは保湿ケアで肌の状態を整え、皮むけが落ち着いてから、様子を見ながら角質ケアを再開しましょう。
📚 参考文献
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
乾燥肌の背景には様々な要因が複合的に関わっています。特に現代社会では、エアコンの普及や生活習慣の変化により、一年を通して肌の乾燥に悩む方が増えています。原因を正しく理解し、適切なケアを行うことで多くの場合改善が期待できます。症状が長期間続く場合や炎症を伴う場合は、皮膚科での専門的な診断を受けることをおすすめします。