赤ちゃんの苺状血管腫初期症状と治療法|早期発見・早期治療が大切

頬に手を当てている女性

🍓 赤ちゃんのお肌に突然赤いふくらみが現れて、不安になっていませんか?

🗨️

「これって何のあざ?」
「どんどん大きくなってる気がする…」
「病院、行くべき?いつ行けばいい?」

👨‍⚕️

それ、「苺状血管腫」かもしれません。
この記事を読めば、原因・経過・治療法がすべてわかります!

⚡ この記事を読むとわかること

  • ✅ 苺状血管腫の初期サインと見分け方
  • ✅ 自然に消えるの?消えないの?正直な答え
  • 有効率90%以上の治療法の最新情報
  • ✅ 受診すべきタイミングと病院の選び方

🚨 読まないと起こるかもしれないこと

  • 🔸 治療開始が遅れて、あとから後悔するケースがあります
  • 🔸 「自然に消えるから大丈夫」と放置→跡が残ってしまうことも
  • 🔸 目・鼻・口への影響で視力・呼吸に関わるリスク

赤ちゃんに見られる赤いあざのひとつが「苺状血管腫(いちごじょうけっかんしゅ)」です。名前のとおり、表面がイチゴのようにでこぼことした赤いかたまりで、生後数週間から数ヶ月のあいだに出現し、急速に大きくなることが特徴です。最新の医学的知見にもとづいてわかりやすく解説します。

📌 この記事のポイント(30秒でわかる要約)

  • 🔸 乳幼児の5〜10%に発生する良性血管腫
  • 🔸 プロプラノロール内服療法は有効率90%以上
  • 🔸 生後2〜3ヶ月以内に専門医受診が強く推奨される

目次

  1. 苺状血管腫とはどんな病気か
  2. 苺状血管腫の初期症状の特徴
  3. 苺状血管腫が出やすい部位と形状
  4. 苺状血管腫の成長経過(増殖期・退縮期)
  5. 自然に消えるって本当?自然退縮について知っておくこと
  6. 早期治療が必要なケースとは
  7. 苺状血管腫の主な治療法
  8. プロプラノロール内服療法について詳しく解説
  9. レーザー治療について詳しく解説
  10. 受診のタイミングと診てもらえる医療機関
  11. 日常生活で気をつけたいこと
  12. まとめ

この記事のポイント

苺状血管腫は乳幼児の5〜10%に発生する良性血管腫で、生後急速に増大する。プロプラノロール内服療法は有効率90%以上。自然退縮を待たず、生後2〜3ヶ月以内に専門医への受診が推奨される。

💡 1. 苺状血管腫とはどんな病気か

苺状血管腫は、乳児血管腫(にゅうじけっかんしゅ)とも呼ばれ、乳幼児期に最も多くみられる良性の血管腫瘍のひとつです。皮膚や皮下組織の血管内皮細胞が異常に増殖することで形成され、表面がイチゴの果実のような赤みとでこぼこした質感を持つことからその名が付きました。

日本では新生児・乳児の約5〜10パーセントに発生するとされており、決してまれな状態ではありません。女の子に多く、男の子の約3倍の頻度で発症するといわれています。また、早産児や低出生体重児、多胎児(双子など)においても発症率がやや高い傾向があることがわかっています。

苺状血管腫は先天性(生まれつき)のあざとは異なり、生まれた直後はほとんど目立たないか、わずかな赤みや白っぽい変色として確認される程度です。生後数週間から数ヶ月のあいだに急速に大きくなることが最大の特徴で、このスピードの速さが親御さんを不安にさせる大きな原因となっています。

原因についてはまだ完全には解明されていませんが、低酸素状態や女性ホルモンの関与、胎盤由来の細胞が関係しているという説が有力視されています。遺伝的要因との関連も研究されていますが、明確な遺伝性は確認されていないとされています。

Q. 苺状血管腫はどのような赤ちゃんに発生しやすいですか?

苺状血管腫は日本の新生児・乳児の約5〜10%に発生する良性の血管腫で、女の子に多く男の子の約3倍の頻度で発症します。早産児・低出生体重児・多胎児でも発症率がやや高い傾向があります。生まれつきのあざではなく、生後数週間から急速に大きくなることが特徴です。

📌 2. 苺状血管腫の初期症状の特徴

苺状血管腫の初期は、多くの場合、生まれた直後から生後1〜2週間のあいだに現れます。この時期の症状は非常に目立たないため、見落とされることも少なくありません。初期に見られる主なサインとして以下のようなものがあります。

まず、皮膚のわずかな変色です。淡い赤みや、逆に青白い・白っぽい斑点として現れることがあります。毛細血管拡張型の苺状血管腫では、細い血管が蜘蛛の巣のように見えるような状態で始まることもあります。

次に、皮膚のごく軽いふくらみです。生後すぐの時点では平坦もしくは非常にわずかなふくらみですが、日が経つにつれて徐々に隆起してきます。触ってみると、周辺の皮膚より少し硬い感触があることもあります。

また、赤みの部分が日ごとに広がっていくことも初期の特徴です。「昨日より赤くなった」「範囲が広がっている」と気づく親御さんが多く、このスピード感が受診のきっかけになることがよくあります。

苺状血管腫は通常1個だけ発生しますが、まれに複数の部位に同時発生することもあります(多発性乳児血管腫)。この場合は、皮膚の外だけでなく内臓にも血管腫が存在する可能性があるため、より慎重な経過観察が必要です。

初期の段階では虫刺されや湿疹と区別がつきにくいこともありますが、湿疹は治療によって変化するのに対し、苺状血管腫はどんなケアをしても同じペースで大きくなり続けるという点が大きな違いです。また、かゆみや痛みを伴うことは基本的にはありませんが、急速に増大している時期に患部が熱を持ったような感覚がある場合もあります。

✨ 3. 苺状血管腫が出やすい部位と形状

苺状血管腫は体のどこにでも発生しますが、特に頭頸部(頭・顔・首)に多く発生するとされており、全体の約60パーセントが頭頸部に集中しています。次いで体幹(胸・腹・背中)が約25パーセント、四肢(手足)が約15パーセントとなっています。

まぶた・唇・鼻・耳周囲など、機能的に重要な部位に生じた場合は、視力・聴力・呼吸などへの影響が懸念されるため、早急な対応が求められます。

形状による分類としては、大きく3種類があります。表在性(表面型)は皮膚の表面に出てくるもので、イチゴのような鮮やかな赤色が特徴です。深在性(皮下型)は皮膚の深いところに形成されるため、表面は正常に見えるか、やや青みがかったふくらみとして現れます。混合型はその両方の特徴を持つタイプです。

表在性は目で見てわかりやすいのに対し、深在性は表面からは分かりにくく、ふくらみが大きくなってから気づかれることもあります。超音波検査(エコー)を行うと深在性の血管腫の状態を確認しやすくなります。

Q. 苺状血管腫の増殖期と退縮期の経過を教えてください。

苺状血管腫は生後1〜2週間から増殖が始まり、生後3〜6ヶ月が最も急激に大きくなる時期です。生後9〜12ヶ月ごろに増殖がほぼ停止し、その後退縮期に入ります。退縮の目安は「4歳で40%、7歳で70%」とされますが、完全消失は半数以下で、皮膚のたるみや色素変化が残ることもあります。

🔍 4. 苺状血管腫の成長経過(増殖期・退縮期)

苺状血管腫には大まかな成長サイクルがあり、増殖期と退縮期の二つの段階に分けられます。それぞれの時期について理解しておくことで、お子さんの状態を適切に把握しやすくなります。

増殖期は、生後1〜2週間から始まり、生後3〜6ヶ月ごろが最も激しく大きくなる時期です。この時期は血管内皮細胞が急速に増えるため、腫瘤(しゅりゅう)の大きさが週単位で変化することもあります。増殖のピークは生後3ヶ月ごろとされており、その後は成長速度がゆっくりになっていきます。ほとんどの血管腫は生後9〜12ヶ月ごろまでには増殖がほぼ停止します。

退縮期はその後に訪れます。色が鮮やかな赤から灰色がかったくすんだ赤へと変わり始め、硬さもやわらかくなってきます。退縮は一般的にゆっくりと進み、1歳から数年かけて縮小していきます。退縮の目安としてよく言われるのが「4歳で40パーセント、5歳で50パーセント、7歳で70パーセントが退縮する」という統計データで、10歳ごろまでにはほとんどの症例で何らかの退縮がみられます。

ただし、完全に消えてしまうわけではなく、退縮後も皮膚のたるみ・瘢痕(はんこん)・毛細血管拡張・色素変化などが残ることがあります。特に大きな血管腫ほど、退縮後の皮膚変化が目立ちやすい傾向があります。このような後遺症を最小限にするためにも、増殖期の早い段階で適切な治療を開始することが重要視されています。

💪 5. 自然に消えるって本当?自然退縮について知っておくこと

「苺状血管腫は自然に消える」という情報を耳にしたことがある方も多いかもしれません。確かに、苺状血管腫は多くのケースで自然退縮が起こります。しかし、「自然に消えるから放置しても大丈夫」とは必ずしも言えません。

まず、自然退縮はすべての症例で起きるわけではなく、完全に消失するケースは全体の半数以下ともいわれています。退縮したとしても、皮膚のたるみや赤みが残ることが多く、特に大きな血管腫や顔面の目立つ部位にできた血管腫では、退縮後も整容的(美容的)な問題が残ることがあります。

また、退縮を待っているあいだに潰瘍化(かいようか)が起きることがあります。血管腫の表面が傷ついてただれた状態になることで、痛みや感染のリスクが高まります。特に口唇・おむつ当たりの部位・体の曲がる部位(首・肘・膝の内側など)に発生した場合は潰瘍化しやすいため注意が必要です。

さらに、機能的な問題を引き起こすこともあります。まぶたにできた場合は視力の発達を妨げる弱視(廃用性弱視)の原因になり得ますし、鼻・口付近や気道周辺にできた場合は呼吸困難につながることもあります。こうした場合には積極的な治療が必要です。

自然退縮を期待して経過観察することが適切なケースもありますが、そのためにはまず専門家による正確な評価が欠かせません。「自然に消えるから」と自己判断で様子を見続けることは、治療の機会を逃すことにつながる可能性があります。

🎯 6. 早期治療が必要なケースとは

すべての苺状血管腫に治療が必要なわけではありませんが、以下のような状況では早期治療の開始が強く推奨されます

一つ目は、機能障害を引き起こす可能性がある場合です。まぶたに発生して視力の発達を妨げるリスクがある場合、耳道を塞いで聴力に影響が出る場合、鼻腔や咽頭部分に生じて呼吸を困難にする場合、口腔内に発生して授乳や食事を妨げる場合などが該当します。こうした場合は速やかな治療開始が必要です。

二つ目は、潰瘍化(かいよう)が起きている・起きそうな場合です。潰瘍化した血管腫は感染・出血・瘢痕形成のリスクが高まります。潰瘍化は自然退縮を待っているあいだにも発生することがあるため、ハイリスクな部位(口唇・外陰部・おむつ当たりの部分など)に発生した場合は早めに対処することが望ましいとされています。

三つ目は、急速に大きくなっている場合です。増殖のスピードが非常に速い場合、退縮後の皮膚変化が大きくなる可能性が高く、治療介入によって最終的な外観の改善が見込めます。

四つ目は、顔面の目立つ部位にある場合です。鼻の先端・口唇・耳など、退縮後も皮膚変化が残りやすい部位にある場合、審美的な観点から早期治療が考慮されることがあります。

五つ目は、心理的・社会的影響が懸念される場合です。幼少期の容貌に関わる問題は、本人だけでなく親御さんや周囲にも心理的な影響を与えることがあります。このような場合も、治療の選択肢として検討する価値があります。

治療の要否・種類・タイミングは、専門の医師が血管腫の大きさ・部位・成長速度・お子さんの年齢や全身状態などを総合的に判断した上で決定します。

Q. プロプラノロール内服療法はどんな治療法ですか?

プロプラノロール内服療法は苺状血管腫の第一選択治療で、2016年に日本でも適応が認められています。血管収縮・血管内皮細胞の増殖抑制・アポトーシス促進の3つの作用で血管腫を縮小させ、有効率は90%以上と報告されています。治療期間は6ヶ月以上が一般的で、低血糖などの副作用管理のため必ず医師の指導のもとで行います。

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💡 7. 苺状血管腫の主な治療法

苺状血管腫に対する治療法はいくつかあります。それぞれに特徴・適応・メリット・デメリットがあり、お子さんの状態に合わせて選択されます。主な治療法としては、プロプラノロール内服療法、レーザー治療、外用薬(チモロールゲル)、外科的手術、経過観察(待機療法)があります。

現在の医療現場では、プロプラノロール内服療法が第一選択の治療法として広く用いられており、有効性と安全性において高い評価を得ています。レーザー治療は補助的に用いられることが多く、外科的手術は他の治療法が困難な場合や退縮後の皮膚変化の修正に用いられます。

外用薬として使われるチモロールゲル(点眼薬を転用したもの)は、小さくて表在性の血管腫に対して一定の効果が期待でき、内服薬のような全身への影響が少ないことから、条件が合えば選択される場合があります。ただし、日本では保険適用外となっていることが多いため、医療機関によって取り扱いが異なります。

いずれの治療法も、開始時期・継続期間・副作用・費用などの点で異なるため、専門の医師と十分に相談した上で方針を決めることが大切です。

📌 8. プロプラノロール内服療法について詳しく解説

プロプラノロールはもともと心臓の病気や高血圧の治療に使われてきた薬(ベータ遮断薬)ですが、2008年にフランスの研究者が苺状血管腫に対する著明な効果を偶然発見して以来、世界中で急速に普及しました。日本でも2016年に乳児血管腫に対する適応が認められています(商品名:ヘマンジオル内服液)。

プロプラノロールの苺状血管腫に対する主な作用機序としては、血管収縮による赤みの減少、血管内皮細胞の増殖を抑制する作用、血管内皮細胞の死(アポトーシス)を促す作用の3つが考えられています。これらの作用が組み合わさることで、血管腫の縮小・色の改善・硬さの変化などが期待できます。

治療の効果は非常に高く、適切に使用した場合の有効率は90パーセント以上と報告されています。治療を開始すると、数日以内に色の変化(赤みが薄まる)が現れ始め、その後徐々に血管腫が縮小していきます。治療期間は通常6ヶ月以上と長く、多くの場合は1歳以降まで継続します。

投与量は体重に応じて調整され、通常は低用量から開始して徐々に増量します。服薬の際に注意すべき点として、低血糖・低血圧・徐脈(心拍数の低下)・気管支収縮などの副作用があります。これらのリスクを最小限にするために、治療開始時は入院して経過を確認することが推奨される場合もあります。

また、食後に服用することで低血糖のリスクを減らすことができます。授乳期の赤ちゃんの場合は、授乳の際に服用させるなど、具体的な指導を医師から受けることが大切です。気管支喘息や先天性心疾患(特定のタイプ)がある場合は使用できないため、治療前に詳細な診察が行われます。

治療終了後に血管腫が再増殖することがあるため、治療終了後も一定期間の経過観察が必要です。再増殖が見られた場合は、治療の延長や再開が検討されます。

✨ 9. レーザー治療について詳しく解説

レーザー治療は苺状血管腫に対してかつては第一選択として用いられていましたが、プロプラノロール内服療法の普及に伴い、現在では主に補助的な役割を担うことが多くなっています。それでも、特定の状況ではレーザー治療が非常に有効であり、単独または内服療法と組み合わせて使用されます

苺状血管腫の治療に使われる主なレーザーはパルス色素レーザー(PDL)です。特定の波長の光が血管内のヘモグロビン(赤血球中の色素)に選択的に吸収されることで、血管のみを破壊する仕組みです。周囲の皮膚へのダメージを最小限に抑えながら治療できることが特徴です。

レーザー治療が特に有効とされるのは以下のような場合です。まず、潰瘍化した血管腫や退縮後に残った毛細血管拡張・赤みに対する治療として有効です。また、薄く平坦な表在性の血管腫に対しては、増殖期の早い段階からのレーザー照射により、進行を抑制できる場合があります。退縮後に残った皮膚の変化(赤みや血管拡張)を改善するためにも用いられます。

一方で、深在性の血管腫や大きく隆起した血管腫に対してはレーザーの効果が届きにくいという限界があります。このような場合はプロプラノロール内服療法との組み合わせが検討されます。

治療の際の痛みについてですが、乳幼児は治療中に動いてしまうため、安全に治療を行うために全身麻酔や鎮静薬を使用することがあります。これは治療のリスクと便益を慎重に検討した上で判断されます。

治療回数は血管腫の大きさや状態によって異なり、複数回の照射が必要になることがほとんどです。照射後には数日間、赤みや腫れ、内出血(紫斑)が生じることがありますが、これらは通常1〜2週間で改善します。

費用については、保険適用の可否が医療機関や治療の目的によって異なります。美容目的と判断された場合は自由診療(自費)となりますが、機能的な問題がある場合や病的な状態としての治療は保険適用となることがあります。事前に医療機関へ確認することが重要です。

Q. 苺状血管腫はいつ頃受診すべきですか?

苺状血管腫は生後2〜3ヶ月以内に専門医を受診することが推奨されます。増殖のピークを迎える前に治療を開始できると効果が高まりやすいためです。まぶた・鼻・口など機能的に重要な部位にできている場合や、表面がただれている場合は特に早急な受診が必要です。アイシークリニック上野院でも皮膚のトラブルに関するご相談を承っています。

🔍 10. 受診のタイミングと診てもらえる医療機関

苺状血管腫が疑われる場合、できるだけ早めに専門の医療機関を受診することをおすすめします。特に、生後2〜3ヶ月のあいだに受診できると、増殖のピークを迎える前に治療を開始できる可能性があり、治療効果も高くなりやすいとされています。

以下のような場合は特に早急な受診が必要です。まぶた・鼻・口・気道周辺などの機能的に重要な部位にできている場合、急速に大きくなっている場合、表面がただれたり出血している場合、複数の血管腫が全身に散在している場合(5個以上の場合は内臓の血管腫も疑う必要があります)などが挙げられます。

受診先としては、皮膚科・形成外科・小児科などが考えられます。苺状血管腫の専門的な治療経験を持つ医師がいる医療機関を選ぶことが理想的です。大学病院や皮膚科・形成外科の専門クリニックでは、プロプラノロール内服療法やレーザー治療を含む総合的な対応が可能な場合があります。

かかりつけの小児科で相談してから専門医に紹介してもらうという流れも一般的です。「赤いあざができた」「最近急に大きくなってきた」などの症状を具体的に伝えてください。受診時には、変化の経過がわかるよう、気になり始めた時期から現在までの写真を撮っておくと、診断の助けになります。

アイシークリニック上野院では、皮膚のトラブルに関する専門的な相談に対応しています。お子さんの皮膚に気になる変化があれば、まずはご相談ください。

💪 11. 日常生活で気をつけたいこと

苺状血管腫があるお子さんの日常ケアについて、いくつかの注意点をご紹介します。

まず、患部への刺激をなるべく避けることが大切です。特に増殖期には表面が傷つきやすい状態になっています。衣類やおむつ、抱っこひもなどが直接擦れないよう、工夫できると理想的です。ただし、過度に気にしすぎて日常生活を制限する必要はありません。

皮膚の清潔を保つことも重要です。特に潰瘍化のリスクがある部位では、傷ができた場合に感染しないよう、清潔なガーゼで保護したり、医師から処方された軟膏を使用するなどのケアが必要です。潰瘍化が起きた場合は自己判断でケアするのではなく、速やかに医療機関に相談してください。

日光(紫外線)への曝露についても注意が必要です。患部が日光に長時間さらされると、退縮後の色素変化が残りやすくなることがあります。外出時には帽子や衣類で日焼けを防ぐことが望ましいとされています。ただし、乳幼児への日焼け止めクリームの使用については、製品の年齢制限を確認した上で医師に相談してください。

プロプラノロール内服中の場合は、特に低血糖のリスクに注意が必要です。授乳を飛ばさないようにし、お子さんが体調不良で食欲がないときや嘔吐が続くときは服薬を中断して医師に連絡するよう指示されることが多いです。また、インフルエンザなどの発熱性疾患がある際も同様の注意が必要です。

親御さんの心理的なサポートについても触れておきます。赤ちゃんの顔や体に目立つあざがあることは、親御さんにとって大きな心配の種になります。周囲の視線が気になる、外出が不安という声もよく聞かれます。こうした感情は自然なことであり、医師や看護師、心理士などに相談しながら、必要であれば心理的なサポートを受けることも大切です。同じ悩みを持つ親御さんのコミュニティに参加することで、情報交換や精神的な支えを得られることもあります。

また、治療を行う場合は定期的な通院が必要になります。内服療法中は月に1回程度、レーザー治療では数ヶ月に1回程度の通院が一般的です。治療経過をしっかり記録しておくことで、変化を客観的に確認しやすくなります。写真を定期的に撮って記録しておくと、変化が分かりやすく医師との情報共有にも役立ちます。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、赤ちゃんのお肌の赤いふくらみを心配されて来院される親御さんが多く、早期にご相談いただくことで増殖ピークを迎える前に治療を開始できるケースも少なくありません。苺状血管腫はプロプラノロール内服療法をはじめとした効果的な治療法が確立されており、部位や進行状況に応じて最適な方針をご提案することが可能です。「自然に消えるから」と長期間様子を見るのではなく、生後2〜3ヶ月のうちにぜひ一度専門医にご相談いただくことを強くお勧めします。

🎯 よくある質問

苺状血管腫は自然に消えるので放置しても大丈夫ですか?

自然退縮は多くのケースで起こりますが、完全に消失するのは全体の半数以下とされています。放置中に潰瘍化や機能障害が生じるリスクもあるため、「自然に消えるから大丈夫」と自己判断せず、生後2〜3ヶ月のうちに専門医へご相談いただくことを強くおすすめします。

苺状血管腫はいつ頃から病院に受診すべきですか?

生後2〜3ヶ月のあいだに受診することが理想的です。この時期に専門医の評価を受けることで、増殖のピークを迎える前に治療を開始できる可能性があり、治療効果も高くなりやすいとされています。まぶた・鼻・口など機能的に重要な部位にできている場合は特に早急な受診が必要です。

プロプラノロール内服療法はどのくらいの効果がありますか?

適切に使用した場合の有効率は90パーセント以上と報告されています。治療開始後数日以内に赤みが薄まり始め、その後徐々に血管腫が縮小していきます。治療期間は通常6ヶ月以上と長く、多くの場合1歳以降まで継続します。効果は高い一方で、低血糖などの副作用管理のため医師の指導のもとで行う必要があります。

苺状血管腫のレーザー治療は保険適用になりますか?

治療の目的や医療機関によって異なります。機能的な問題がある場合や病的な状態としての治療は保険適用となることがありますが、美容目的と判断された場合は自由診療(自費)となります。アイシークリニック上野院を含め、受診前に各医療機関へ事前確認されることを推奨します。

苺状血管腫が複数箇所にできている場合、何か注意点はありますか?

5個以上の血管腫が全身に散在している場合は、皮膚だけでなく内臓にも血管腫が存在する可能性があるため、より慎重な経過観察が必要です。このような多発性乳児血管腫が疑われる場合は、速やかに専門医を受診し、超音波検査などによる詳しい評価を受けることが重要です。

💡 まとめ

苺状血管腫は赤ちゃんに比較的多くみられる良性の腫瘍で、生後まもなく現れ、急速に大きくなった後、ゆっくりと退縮していくという特徴的な経過をたどります。自然退縮が期待できる一方で、部位・大きさ・成長速度によっては早期治療が強く推奨されるケースもあります。

現在はプロプラノロール内服療法という非常に有効な治療法が普及しており、適切なタイミングで治療を開始することで、血管腫の縮小と退縮後の皮膚変化の最小化が期待できます。レーザー治療も状況に応じて効果的に活用されています。

最も大切なことは、「自然に消えるから大丈夫」と自己判断して長期間放置することなく、早めに専門の医師に相談することです。特に生後2〜3ヶ月のあいだは増殖が著しい時期であり、この時期に専門医の評価を受けることが、その後の経過にとって非常に重要な意味を持ちます。

お子さんの皮膚の変化に気づいたら、まずはかかりつけ医やお近くの専門医に相談することを強くおすすめします。アイシークリニック上野院でも、皮膚のトラブルに関するご相談を承っています。ひとりで不安を抱え込まず、専門家に相談しながら最適な対応を見つけていきましょう。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – 苺状血管腫(乳児血管腫)の診断基準・治療ガイドライン、プロプラノロール内服療法の適応に関する学会見解
  • 日本形成外科学会 – 血管腫・血管奇形の分類、治療法(レーザー治療・外科的治療)および診療指針に関する情報
  • 厚生労働省 – ヘマンジオル内服液(プロプラノロール)の乳児血管腫に対する薬事承認(2016年)および医薬品安全性情報

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

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佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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