💬 「頬骨のあたりに青みがかった褐色のシミがある」「ファンデーションで隠れないくすみが気になる」…そのシミ、実は 市販のスキンケアでは絶対に消えない「ADM」かもしれません。
ADMは一般的なシミとは発生の仕組みが根本的に異なるため、どれだけ美白ケアを続けても改善しません。この記事を読まずにセルフケアを続けると、時間もお金も無駄になるだけでなく、症状が悪化するリスクもあります。
🚨 この記事を読むべき人
- 📌 頬骨・こめかみ周辺に青みがかった茶色いシミがある
- 📌 ファンデーションで隠れないくすみ・シミが気になる
- 📌 市販の美白アイテムを試してもまったく効果がない
- 📌 20〜30代なのにシミが増えてきた気がする
「シミにいいって聞いたビタミンC美容液、もう半年使ってるけど全然変わらない…もしかして私のシミって普通じゃないの?」
それ、ADMの可能性が高いです。ADMは皮膚の深い層にあるシミなので、どんな市販ケアも届きません。専門のレーザー治療が必要です。
⚡ この記事でわかること
- ✅ ADMが市販ケアで消えない本当の理由
- ✅ 他のシミとの見分け方・違いがわかる
- ✅ 唯一効果的な治療法が明確になる
- ✅ 自分がADMかどうかチェックできる
目次
- ADMとはどんなシミなのか
- ADMの症状と見た目の特徴
- ADMと他のシミの違い
- ADMが発生する原因
- ADMになりやすい人の特徴
- ADMの診断方法
- ADMの治療法
- ADMの治療における注意点
- ADMの予防とセルフケアの限界
- まとめ
この記事のポイント
ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)は真皮にメラノサイトが存在する青みがかった褐色のシミで、市販の美白ケアは効果が届かず、Qスイッチレーザーやピコ秒レーザーによる専門的治療が必要。正確な診断が治療成功の鍵となる。
💡 ADMとはどんなシミなのか
ADMとは、「Acquired Dermal Melanocytosis(後天性真皮メラノサイトーシス)」の略称です。日本語では「後天性真皮メラノサイトーシス」と呼ばれますが、医療現場や美容クリニックではADMという略語が広く使われています。
ADMが一般的なシミと大きく異なる点は、色素(メラニン)が存在する場所にあります。通常のシミ、たとえば老人性色素斑と呼ばれる日光性のシミは、表皮(皮膚の浅い層)にメラニンが過剰に蓄積することで生じます。しかしADMの場合は、メラニンを産生するメラノサイトという細胞が、より深い層である真皮の中に存在していることが特徴です。
真皮とは表皮の下に位置する皮膚の層であり、コラーゲンや弾性繊維が豊富に含まれています。通常、メラノサイトは表皮の基底層に存在しており、真皮には存在しないのが正常な状態です。ところがADMでは、何らかの原因によって真皮の中にメラノサイトが迷い込み、そこでメラニンを産生し続けるために色素沈着が起こります。
この「真皮」という深い層に色素があることが、ADMの治療を難しくするとともに、一般的なスキンケアでは効果が得られない理由でもあります。表皮に作用するビタミンC誘導体や美白成分は、真皮にある色素には届かないため、いくら丁寧なスキンケアを続けても根本的な改善にはつながりません。
Q. ADMとは何か、一般的なシミとどう違うのか?
ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)は、メラニンを産生するメラノサイトが表皮より深い「真皮」に存在することで生じる青みがかった褐色のシミです。一般的なシミは表皮に色素が蓄積しますが、ADMは真皮に色素があるため、市販の美白化粧品の成分が届かず、専門的な治療が必要となります。
📌 ADMの症状と見た目の特徴
ADMには、視覚的に確認できるいくつかの特徴的な症状があります。これらの特徴を把握しておくことで、自分のシミがADMである可能性を判断する手がかりになります。ただし、最終的な診断は必ず医療機関で受けてください。
まず色についてです。ADMは青みを帯びた褐色、または灰褐色に見えることが多く、これが一般的なシミとは異なる特徴の一つです。この独特の色味は、メラニンが真皮という深い層に存在するために生じます。光が皮膚を透過する際に散乱することで、青みがかって見える「チンダル効果」という光学的な現象が起きるためです。
次に形と大きさについてです。ADMは境界が比較的はっきりしていますが、形は不規則なことが多く、丸いスポット状というよりも、斑状に広がるケースが多く見られます。大きさはさまざまですが、数ミリから数センチに及ぶこともあります。
発生部位については、頬骨のあたりに好発することが多く、日本人を含むアジア人に見られるADMでは左右対称に現れることがあります。ただし必ずしも左右対称とは限らず、片側のみに現れるケースもあります。額や鼻周囲に出ることもあり、顔全体に散在するように見られることもあります。
また、ADMは肌の表面が滑らかなことも特徴の一つです。老人性疣贅(脂漏性角化症)のようにザラザラしたり盛り上がったりすることはなく、皮膚の表面はほぼフラットです。触っても質感の変化を感じないため、「肌の中に色が埋まっている」ような印象を与えます。
ADMが出現する年齢は10代後半から20代が多いとされており、思春期以降に気づくことが多いのが特徴です。若い年代にも現れるシミであることを知らずに、長年気になりながら放置していたというケースも珍しくありません。
✨ ADMと他のシミの違い
シミにはさまざまな種類があり、それぞれ原因も治療法も異なります。ADMを正しく理解するために、混同されやすい他のシミとの違いを整理しておきましょう。
まず、老人性色素斑(日光黒子)との違いです。老人性色素斑は最も一般的なシミで、紫外線ダメージの蓄積によって表皮にメラニンが過剰に蓄積することで生じます。茶色から黒褐色の色調で、ほぼ丸い輪郭を持ち、加齢とともに増えていくのが特徴です。ADMとの大きな違いは、色素が存在する深さです。老人性色素斑は表皮に存在するため、レーザートーニングやQスイッチレーザーに対して比較的良好に反応します。
次に、肝斑との違いです。肝斑はホルモンバランスの変化が関係するシミで、主に女性の頬骨周辺に左右対称に現れることが多く、ADMとよく混同されます。肝斑の色は茶色または薄い褐色で、ADMのような青みはありません。また肝斑はホルモンや紫外線の影響で濃くなったり薄くなったりと変化することがあります。一方ADMは基本的に色の変動が少ないのが特徴です。
そばかす(雀卵斑)とも見た目で混同されることがあります。そばかすは遺伝的な要因が大きく、鼻周囲や頬に小さな淡褐色の色素斑として現れます。紫外線を浴びると濃くなり、冬には薄くなるという季節変動があります。ADMは季節による変動が少なく、そばかすよりも青みがかった色調を持つことで区別できます。
太田母斑もADMと混同されやすい疾患です。太田母斑は主に生まれつき、もしくは生後まもなく現れる先天性の色素斑であり、眼周囲から頬にかけて青みがかった色素沈着を生じます。ADMは後天性(Acquired)という名称が示す通り、思春期以降に出現するシミですので、この点で太田母斑と区別されます。ただし外見上の類似点が多く、専門的な診察が必要です。
このように、ADMは他のシミと外見上の類似点を持つことが多いため、自己判断での治療は効果がないばかりか、悪化を招くこともあります。正確な診断のもとで治療を進めることが不可欠です。
Q. ADMが発症しやすい人の特徴は?
ADMは日本人を含む東アジア系の女性に多く発症し、男性にはほとんど見られません。発症年齢は10代後半から30代前後が多く、家族にADMや太田母斑がある方は遺伝的素因によりリスクが高まります。また、日常的に顔を強くこする習慣がある方や、ホルモンバランスが乱れやすい方も悪化しやすいとされています。
🔍 ADMが発生する原因
ADMがなぜ発生するのか、そのメカニズムはまだ完全には解明されていません。しかし現在の研究や臨床の知見から、いくつかの要因が関与していると考えられています。
まず、遺伝的素因が関係していると考えられています。ADMは日本人を含む東アジア系の人に多く見られる傾向があり、体質的にメラノサイトが真皮に迷入しやすい素因を持っている可能性が示唆されています。家族内に同様のシミを持つ人がいるケースも報告されており、遺伝的な背景がある程度関与していると考えられています。
次に、ホルモンの変化が関係しているという見解もあります。ADMが思春期以降に現れることが多い点や、妊娠・出産後に新たに発生または悪化したという報告があることから、女性ホルモンの変動が発症のトリガーになる場合があると考えられています。実際に経口避妊薬(ピル)の使用がADMの出現に影響を与えたとする報告も存在します。
紫外線の影響については、ADMの悪化因子として認識されていますが、直接の原因ではないと考えられています。紫外線はメラノサイトを刺激してメラニン産生を促進するため、すでにADMが存在する場合には色素を濃くする可能性があります。しかし紫外線そのものがADMを発生させるわけではなく、元々の素因を持つ人が紫外線を浴びることで増悪するという捉え方が一般的です。
また、摩擦や刺激が関与しているという指摘もあります。日常的に強くこすって洗顔したり、クレンジング時に顔を引っ張るようにして摩擦をかけることで、皮膚に慢性的な炎症が起こり、メラノサイトを活性化させる可能性があります。このことはADMのみならず、他の色素異常にも共通するリスク因子です。
さらに、心身のストレスや睡眠不足、栄養バランスの乱れなども、ホルモンバランスや免疫系に影響を与えることで、間接的にADMの発現や悪化に関与している可能性も考えられています。
💪 ADMになりやすい人の特徴
ADMはすべての人に等しく起こるわけではなく、特定の特徴を持つ方に多く見られる傾向があります。以下にADMになりやすいとされる特徴を挙げます。
まず、日本人を含む東アジア系(アジア系)の女性に多く見られます。白人や黒人系と比較して、アジア人はADMが発生しやすい肌質や遺伝的背景を持つと考えられています。また圧倒的に女性に多く、男性にはほとんど見られないとされています。
年齢的には10代後半から30代前後に多く発症するとされており、若い女性にも多いシミです。「学生のころからずっとある」「20代前半に気になりはじめた」という声も多く寄せられます。
家族にADMや太田母斑のある方がいる場合も、発症リスクが高まる可能性があります。遺伝的な体質が関与していると考えられているためです。
日常的に強い摩擦を皮膚に加えている方も注意が必要です。毎日のクレンジングや洗顔で強くこする習慣がある方、ナイロンタオルなどで顔を拭く習慣がある方などは、皮膚への慢性的な刺激がADMを悪化させるリスクがあります。
また、紫外線対策を怠っている方や、ホルモンバランスが乱れやすい方(不規則な生活、ストレスが多い方など)も、ADMが悪化しやすい環境にあるといえます。
Q. ADMの治療にはどんなレーザーが使われるか?
ADMの治療には、Qスイッチレーザーまたはピコ秒レーザーが最も有効とされています。これらは短いパルス幅で真皮のメラニンを選択的に破壊します。特にピコ秒レーザーは周囲組織へのダメージが少なく、治療後の炎症後色素沈着が起こりにくい点が特徴です。一般的に数回から10回程度の照射を1〜3か月間隔で繰り返すことで改善が期待できます。

🎯 ADMの診断方法
ADMの診断は、皮膚科や美容皮膚科の専門医による視診と問診が基本となります。見た目の特徴や発症時期、家族歴、生活習慣などを詳しく確認することで、ADMかどうかを判断していきます。
視診に加えて、ダーモスコピー(ダーマスコープ)と呼ばれる専用の拡大鏡を使った診察が行われることがあります。ダーモスコピーは皮膚の表面を拡大して観察するための医療機器で、色素の分布パターンや深さをより詳しく評価することができます。ADMの場合は真皮に色素があるため、特徴的な所見が得られます。
さらに、VISIA(ビジア)などの肌解析機器を使用することで、肌の表面だけでなく深部の色素沈着の状態を可視化できるクリニックもあります。こうした機器を活用することで、ADMと肝斑・老人性色素斑・そばかすなどが混在している複合型のシミを識別するのに役立ちます。
ADMの診断が難しいのは、複数のシミが同時に存在することがある点です。例えばADMと肝斑が同じ部位に重なって存在するケースでは、それぞれに最適な治療法が異なるため、まず正確に分類することが治療成功の鍵となります。自己判断で市販のシミ取りケアを行うと、肝斑が悪化したり、ADMへの効果が見られなかったりすることがあるため、必ず専門医への相談をおすすめします。
💡 ADMの治療法
ADMは表皮ではなく真皮に色素が存在するため、市販のスキンケア製品や美白化粧品だけでは改善が困難です。有効な治療法として、現在最も広く用いられているのがレーザー治療です。
✅ Qスイッチレーザー・ピコ秒レーザー
ADMに対して最も効果的とされているのが、Qスイッチレーザーまたはピコ秒レーザーによる治療です。これらのレーザーは、非常に短いパルス幅(光の照射時間)でエネルギーを皮膚に届けることができ、メラニン色素を選択的に破壊する「選択的光熱分解」という原理を利用しています。
Qスイッチレーザーにはルビーレーザー(694nm)、アレキサンドライトレーザー(755nm)、Nd:YAGレーザー(1064nm)などの種類があり、それぞれ使用する波長が異なります。ADMに対しては、真皮まで届きやすい波長を持つものが特に有効とされています。
ピコ秒レーザーは、従来のQスイッチレーザー(ナノ秒オーダー)よりもさらに短いパルス幅(ピコ秒オーダー)でレーザーを照射できる機器で、より精密にメラニンを破砕することが可能です。周囲の組織へのダメージが少なく、炎症後色素沈着(PIH)と呼ばれる治療後の一時的な色素沈着が起こりにくいとされており、近年の美容医療において主流になりつつある治療法です。
ADMへのレーザー治療は通常、複数回の照射が必要です。1回の治療で完全に消えることは少なく、数回から10回程度の照射を繰り返すことで徐々に薄くなっていきます。治療間隔は肌の回復を待ちながら設定するため、一般的に1〜3か月ごとに行われます。
📝 治療の流れと施術中の感覚
レーザー治療の当日は、まずクレンジングと洗顔を行い、肌を清潔な状態に整えます。その後、必要に応じて麻酔クリームを塗布してから施術が行われます。照射中は輪ゴムで弾かれるような軽い痛みや熱感を感じることがありますが、麻酔クリームを使用することで不快感を和らげることができます。
施術後は赤みや軽い腫れが生じることがありますが、通常は数日以内に落ち着きます。色素の濃さによっては、照射部位に一時的に色素が濃くなる「かさぶた」のような反応が出ることがありますが、これは治療経過として正常な反応です。自然に剥がれるのを待つことが大切で、無理にこすったり剥がしたりすることは避けてください。
🔸 内服薬・外用薬による補助療法
レーザー治療と並行して、または治療後のケアとして、内服薬や外用薬が処方されることもあります。
トラネキサム酸(トランサミン)は、メラニン産生を抑制する効果があるとされる内服薬で、ADMの補助治療として使用されることがあります。ただしトラネキサム酸はADMよりも肝斑への効果がより明確であるとされており、ADMに対する効果は個人差があります。
ビタミンCの内服(高用量)は、抗酸化作用を通じてメラニン産生の連鎖を抑制し、肌全体のトーンを整える効果があるとされています。ADMの直接治療にはなりませんが、肌の状態を整える補助的な役割として継続することが勧められることがあります。
外用薬としては、ハイドロキノンクリームが処方されることがあります。ハイドロキノンはメラニン産生酵素(チロシナーゼ)を阻害することで色素を薄くする効果がある成分で、レーザー治療の前後に使用することで治療効果を高める目的で使用されます。ただし長期使用や高濃度での使用には副作用のリスクがあるため、必ず医師の指導のもとで使用する必要があります。
Q. ADMのレーザー治療後に注意すべきことは?
ADMのレーザー治療後は、照射部位に炎症後色素沈着(PIH)が生じる場合があるため、日焼け止めを使った徹底的な紫外線対策が必要です。また、かさぶた状の反応が出ても無理に剥がさず自然に待つことが重要です。肝斑が混在している場合、強いレーザー照射により肝斑が悪化するリスクもあるため、専門医による慎重な治療計画が不可欠です。
📌 ADMの治療における注意点
ADMのレーザー治療を受けるうえで、知っておきたいいくつかの注意点があります。正しい知識を持って治療に臨むことが、より良い治療結果につながります。
まず、炎症後色素沈着(PIH)のリスクについてです。レーザー照射後、一時的に照射部位に色素沈着が生じることがあります。これはPIH(Post Inflammatory Hyperpigmentation)と呼ばれ、皮膚への刺激によってメラノサイトが活性化した結果として起こります。特に肌色が濃い方や、ターンオーバーが乱れている方に起こりやすい傾向があります。PIHは時間の経過とともに改善されることが多いですが、治療後の適切なスキンケアと紫外線対策が重要です。
次に、再発の可能性についてです。ADMは真皮にあるメラノサイト自体が原因であるため、レーザーによってメラニンを破壊しても、メラノサイトが完全に除去されなければ再発する可能性があります。複数回の治療が必要な理由の一つもここにあります。治療終了後も定期的な経過観察と継続的な紫外線対策が大切です。
また、肝斑との混在には特に注意が必要です。ADMと肝斑が同じ部位に重なって存在する場合、ADMに有効なレーザーの出力や照射方法が、肝斑には悪影響を及ぼすことがあります。肝斑がある状態で強いレーザー照射を行うと、肝斑が悪化することが知られています。そのためADMと肝斑が混在するケースでは、まず肝斑を十分に改善してからADMのレーザー治療に移行する、あるいはレーザートーニングなどの低エネルギー照射から段階的に進めるなど、慎重な治療計画が求められます。
治療の間隔と回数については、担当医の指示に従うことが重要です。効果を急ぐあまりに短い間隔で頻繁に照射を繰り返すと、皮膚への負担が大きくなり、炎症後色素沈着を引き起こすリスクが高まります。適切なインターバルを守りながら継続的に治療を受けることが、長期的に良い結果をもたらします。
さらに、治療後のダウンタイムについても事前に把握しておくことをおすすめします。施術後数日は赤みや軽い腫れが生じる可能性があり、人前に出ることが難しい場合もあります。重要なイベントや予定の前後にはスケジュールの調整が必要なこともあります。

✨ ADMの予防とセルフケアの限界
ADMは遺伝的な素因や体質が大きく関与するため、完全に予防することは難しいとされています。しかし日常生活の中でできるケアを積み重ねることで、悪化を防いだり、発症を遅らせたりする可能性があります。
最も重要なのが紫外線対策です。ADMは紫外線によって悪化することがあるため、日焼け止めの毎日の使用は欠かせません。SPF30以上のものを選び、外出前に十分な量を塗布し、日中は適宜塗り直すことが効果的です。帽子や日傘、UV加工のサングラスなどを組み合わせて、物理的に紫外線を遮断することも有効です。
摩擦を避けることも大切なポイントです。洗顔やクレンジングの際に強くこすることは皮膚への刺激となり、メラノサイトを活性化させる可能性があります。洗顔は泡を使って優しく撫でるように行い、タオルで拭く際も強くこすらずに、そっと押さえるように水分を取るようにしましょう。
バランスの良い食事と十分な睡眠も、肌の状態を整えるために重要です。ビタミンCやビタミンE、亜鉛などの抗酸化栄養素を積極的に摂取することで、メラニン産生を促進する活性酸素を抑える効果が期待できます。
ただし、こうしたセルフケアはあくまでも補助的なものであり、すでに発生したADMの色素を薄くする効果は限定的です。市販の美白化粧品に含まれる成分(アルブチン、ビタミンC誘導体など)は表皮に働きかけるものが多く、真皮に存在するADMの色素には届きません。「美白化粧品をいくら使っても効果がない」と感じている方は、ADMである可能性を疑ってみてください。
また、自己判断でADM向けとされるケアを行うことも注意が必要です。誤った判断のもとで適切でない治療を続けることで、肝斑などの他のシミが悪化したり、肌への不必要な刺激が蓄積したりすることがあります。気になるシミがある場合は早めに専門医に相談することが、最も確実で安全な対処法です。
アイシークリニック上野院では、肌の状態を丁寧に分析し、ADMを含むさまざまなシミに対して一人ひとりに合った治療プランをご提案しています。「自分のシミがどの種類なのかわからない」「長年気になっていたけれど何もできていない」という方も、まずはお気軽にご相談ください。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、「長年シミが気になっていたけれど、何をしても改善しなかった」とおっしゃる患者様が多くご来院されますが、診察の結果ADMと診断されるケースは少なくありません。ADMは真皮という深い層に色素が存在するため、市販の美白ケアでは届かず、正確な診断のもとで適切なレーザー治療を行うことが改善への近道です。ご自身のシミの種類に迷われている方は、まずお気軽にご相談いただければ、一人ひとりの肌状態に合わせた治療プランをご提案いたします。」
🔍 よくある質問
市販の美白化粧品に含まれるビタミンC誘導体やアルブチンなどの成分は、表皮に作用するものがほとんどです。ADMの色素は表皮より深い「真皮」に存在するため、これらの成分は届かず、改善効果は期待できません。気になる場合は、専門医によるレーザー治療などの適切な治療を受けることをおすすめします。
ADMは青みがかった灰褐色で色の変動が少ないのが特徴です。一方、肝斑は茶色または薄い褐色で、ホルモンや紫外線の影響で濃淡が変化することがあります。ただし外見上の判断には限界があり、ダーモスコピーや肌解析機器を用いた専門医の診察で正確に見分けることが重要です。
個人差はありますが、1回の照射で完全に消えることは少なく、一般的に数回から10回程度の照射を繰り返すことで徐々に薄くなっていきます。治療間隔は肌の回復を考慮して通常1〜3か月ごとに設定されます。当院では肌の状態に合わせて、適切な治療回数・間隔をご提案しています。
ADMは日本人を含む東アジア系の女性に多く見られ、男性にはほとんど発症しません。年齢的には10代後半から30代前後に多く、家族にADMや太田母斑がある方は発症リスクが高い傾向があります。また、日常的に強い摩擦を皮膚に加える習慣がある方や、ホルモンバランスが乱れやすい方も注意が必要です。
治療後は炎症後色素沈着(PIH)が生じる場合があるため、紫外線対策の徹底が非常に重要です。また、施術部位をこすったり、かさぶたを無理に剥がしたりしないようにしてください。肝斑が混在している場合、強いレーザー照射で肝斑が悪化するリスクもあるため、当院では患者様ごとに慎重な治療計画を立てています。
💪 まとめ
ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)は、真皮にメラノサイトが存在することで生じる青みがかった褐色のシミです。一般的なシミとは発生メカニズムが異なるため、市販のスキンケアでは対処が難しく、専門的なレーザー治療が必要になります。以下に、この記事でお伝えした内容を整理します。
- ADMとは「後天性真皮メラノサイトーシス」の略で、真皮にメラノサイトが迷入することで色素沈着が生じるシミである
- 青みがかった褐色の色調が特徴で、頬骨周辺に好発することが多く、10代後半〜30代の女性に多く見られる
- 老人性色素斑・肝斑・そばかす・太田母斑と混同されやすく、正確な診断が治療成功の鍵となる
- 原因は遺伝的素因・ホルモン変化・紫外線・摩擦などが関与していると考えられているが、完全には解明されていない
- ダーモスコピーや肌解析機器を使った専門的な診察で診断される
- Qスイッチレーザーやピコ秒レーザーが最も有効な治療法であり、複数回の照射が必要
- 炎症後色素沈着や肝斑との混在など、治療時には注意が必要なポイントがある
- 市販の美白化粧品はADMには効果が届かないため、気になる方は早めに専門医に相談することが大切
シミは種類によって適切な治療法がまったく異なります。「このシミはどうして薄くならないのだろう」と感じている方は、ぜひ一度専門の医師に診てもらうことをおすすめします。正確な診断と適切な治療を受けることで、長年悩んできたシミの改善につながる可能性があります。
📚 関連記事
- 上野でシミ取りをするなら知っておきたい治療法と選び方ガイド
- 色素沈着を治す方法を徹底解説|原因から治療・ケアまで
- ハイドロキノンでニキビ跡を改善する経過と効果的な使い方
- 扁平母斑を消したい方へ|原因・治療法・レーザー効果を解説
- 異所性蒙古斑の原因とは?仕組みや消えない理由をわかりやすく解説
📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – ADMを含む色素性疾患(後天性真皮メラノサイトーシス、太田母斑、肝斑など)の診断基準・治療ガイドラインに関する情報
- PubMed – ADMの発症メカニズム、レーザー治療(Qスイッチレーザー・ピコ秒レーザー)の有効性および炎症後色素沈着(PIH)に関する国際的な査読済み臨床研究・論文
- 日本形成外科学会 – 太田母斑・ADMなど真皮メラノサイトーシスに分類される色素性疾患の形成外科的治療方針およびレーザー治療に関する情報
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務