💬 「赤ちゃんの肌にシミみたいな跡がある…これって大丈夫?」
そう不安に思っているパパ・ママへ。赤ちゃんのシミには「自然に消えるもの」と「早めに治療が必要なもの」があります。種類を知らないと、適切な対応が遅れてしまうことも。この記事を読めば、わが子のシミが何なのか・どう対応すればいいかが、スッキリわかります。
🚨 こんな不安、ありませんか?
- 📌 生まれたときから気になる色の部分がある
- 📌 シミが大きくなってきた気がする
- 📌 病院に行くべきか、様子を見ていいか判断できない
放置していいシミと、放置してはいけないシミがあるので、まずは正しい知識を持つことが大切です。
💡 この記事でわかること
- ✅ 蒙古斑・カフェオレ斑・血管腫・太田母斑など代表的なシミの種類
- ✅ 自然に消えるシミと消えないシミの見分け方
- ✅ 治療が必要かどうかの判断基準
- ✅ いつ病院へ行けばいいかのタイミング
目次
- 赤ちゃんのシミとはどんなもの?
- 赤ちゃんに見られる代表的なシミの種類
- 蒙古斑について詳しく知ろう
- カフェオレ斑とはどのような状態か
- 血管腫(赤あざ)の特徴と経過
- メラノサイトーシス・太田母斑について
- 先天性色素性母斑(大きなほくろ)について
- 自然に消えるシミと消えないシミの見分け方
- 赤ちゃんのシミに治療は必要か?
- 治療の種類と時期について
- 日常生活でのスキンケアと紫外線対策
- いつ病院へ相談すればよいか
- まとめ
この記事のポイント
赤ちゃんのシミには蒙古斑・カフェオレ斑・血管腫・太田母斑など種類があり、自然消退するものと治療が必要なものがある。種類により原因・経過・治療法が異なるため、気になる場合は早めに皮膚科・小児科へ相談することが推奨される。
💡 赤ちゃんのシミとはどんなもの?
赤ちゃんの肌は大人に比べて薄く、皮膚の構造がまだ十分に発達していません。そのため、皮膚内のメラニン色素の分布や血管の状態が外から見えやすく、さまざまな色素斑や変色として現れることがあります。
大人の「シミ」と聞くと、紫外線ダメージによる老人性色素斑(いわゆる日光性黒子)を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし赤ちゃんの場合、紫外線の蓄積によるシミはほとんど存在せず、多くは先天的なもの、つまり生まれつき持っている皮膚の状態が原因です。
医学的には「母斑(ぼはん)」と呼ばれるものが多く、これは皮膚を構成する細胞の一部が正常とは異なる状態で存在することで生じます。母斑には良性のものが大部分を占めますが、種類によっては将来的に悪性化するリスクがあるものや、内臓疾患と関連するものもあるため、専門家による診断が重要です。
赤ちゃんのシミを見つけたときにまず大切なのは、「どんな色か」「どんな形か」「どのくらいの大きさか」「生まれたときからあったか、後から出てきたか」を観察することです。これらの情報は医師が診断する際に非常に重要な手がかりになります。
Q. 蒙古斑が青く見える理由は何ですか?
蒙古斑が青く見えるのは、メラノサイト(色素細胞)が皮膚の深い真皮層に残ってしまうことが原因です。真皮に留まった色素細胞が光の屈折を起こす「チンダル現象」という光学的効果により、青みがかった灰色として見えます。日本人の赤ちゃんの約90%以上に見られる自然な現象です。
📌 赤ちゃんに見られる代表的なシミの種類
赤ちゃんに見られるシミや色素斑にはいくつかの代表的なものがあります。それぞれ見た目の特徴や原因、経過が異なりますので、まずは種類の概要を把握しておきましょう。
代表的なものとして、蒙古斑(もうこはん)、カフェオレ斑、血管腫(赤あざ)、太田母斑(おおたぼはん)、先天性色素性母斑(大きなほくろ)などが挙げられます。また、比較的まれではありますが、伊藤母斑や白斑と呼ばれるものも赤ちゃんに見られることがあります。
これらは大きく分けると、メラニン色素に関係する「色素性母斑」と、血管の異常によって生じる「血管性病変(血管腫)」の2種類に分類できます。どちらも良性であることがほとんどですが、治療の必要性や適切な時期はそれぞれ異なります。
✨ 蒙古斑について詳しく知ろう
蒙古斑は日本人の赤ちゃんの多くに見られる、青みがかった灰色のシミです。主にお尻や腰のあたりに現れますが、背中や肩甲骨周辺に広がることもあります。生まれつきあることが多く、生後数日以内に気づかれることがほとんどです。
蒙古斑の原因は、メラノサイト(色素細胞)が皮膚の深い部分(真皮層)に残ってしまうことです。本来、メラノサイトは胎児の発育過程で皮膚の表面(表皮)へと移動するのですが、その過程が途中で止まってしまい、一部が真皮に留まることで青みがかった色として見えます。これは光の屈折の仕組みによるもので、「チンダル現象」と呼ばれる光学的効果によって青く見えます。
蒙古斑の大部分は、成長とともに自然に薄くなり、多くの場合10歳前後までに目立たなくなります。日本人の赤ちゃんの約90%以上に見られ、アジア系・アフリカ系の人種に多く、ヨーロッパ系では少ない傾向があります。
ただし、「異所性蒙古斑」と呼ばれる、通常のお尻や腰以外の場所(腕や顔など)に現れる蒙古斑は、自然に消えにくいことがあります。異所性蒙古斑は通常の蒙古斑より色が濃く残りやすいため、場合によっては治療を検討することもあります。また、非常にまれですが、広範囲にわたる蒙古斑はムコ多糖症などの代謝疾患と関連することがあるため、専門医による診断を受けることが大切です。
🔍 カフェオレ斑とはどのような状態か
カフェオレ斑は、その名の通りコーヒーにミルクを混ぜたような淡い茶色のシミです。皮膚の表面が均一な色をしており、平らで境界がはっきりしているのが特徴です。体のどこにでも現れる可能性があり、大きさはさまざまで、数ミリから数センチ以上になることもあります。
カフェオレ斑自体は単独で存在する場合も多く、その場合は特に心配はありません。しかし、体のあちこちに複数のカフェオレ斑がある場合は注意が必要です。特に6個以上のカフェオレ斑が存在する場合は、「神経線維腫症1型(レックリングハウゼン病)」と呼ばれる遺伝性疾患の可能性があります。
神経線維腫症1型は、皮膚だけでなく神経系や骨などさまざまな部位に影響を及ぼす可能性のある疾患で、早期診断と定期的なフォローアップが重要です。6個未満であっても、カフェオレ斑が大きい・急激に増えている・子供に神経症状がある場合は、早めに小児科や皮膚科を受診することをお勧めします。
カフェオレ斑そのものは基本的に自然に消えることはなく、一生残ります。治療を希望する場合はレーザー治療が選択肢となりますが、神経線維腫症1型に伴うカフェオレ斑はレーザー治療後に再発しやすい傾向があります。
Q. カフェオレ斑が何個以上あると病気の疑いがありますか?
カフェオレ斑が6個以上ある場合は、神経線維腫症1型(レックリングハウゼン病)という遺伝性疾患の可能性があるため、早めに皮膚科や小児科を受診することが推奨されます。6個未満であっても、シミが大きい・急増している・神経症状を伴う場合は早期受診が重要です。
💪 血管腫(赤あざ)の特徴と経過
血管腫は皮膚の血管が異常に増殖することで生じる赤いシミや膨らみです。赤ちゃんに見られる血管腫にはいくつかの種類があります。
乳児血管腫(いちご状血管腫)は最も一般的な血管腫で、生後数週間以内に現れ、生後半年〜1年をピークに急速に大きくなります。表面がいちごのような赤い色をしており、盛り上がっているのが特徴です。多くの場合、5〜7歳ごろまでに自然に縮小し、消えていきます。ただし、消えた後に皮膚の変形や跡が残ることもあります。また、顔や気道の近くにある場合は視力や呼吸に影響を与えることがあるため、早めの対処が必要です。
ポートワイン母斑(単純性血管腫)は、生まれたときから見られる扁平な赤紫色のシミです。乳児血管腫とは異なり、自然に消えることはありません。顔に生じた場合は外見上の問題になることがあり、また「スタージ・ウェーバー症候群」と呼ばれる神経系の疾患と関連することがあるため、医師による評価が必要です。
サーモンパッチ(正中部母斑)は、まぶた・眉間・後頭部などに見られるうすいピンク色のシミで、泣いたときに色が濃くなるのが特徴です。多くの場合1〜2歳ごろまでに自然に消えますが、後頭部のものは残ることがあります。
🎯 メラノサイトーシス・太田母斑について
太田母斑は、顔の片側に現れる青みがかった灰色や茶色のシミで、主に眼の周囲・頬・額・鼻・こめかみなどに見られます。生まれたときからある場合と、思春期ごろに現れる場合とがあります。日本人をはじめとするアジア系の人種に多く、女性に多い傾向があります。
太田母斑の原因は蒙古斑と同様に、真皮層にメラノサイトが残ることですが、蒙古斑と異なり自然に消えることはありません。また、眼球や口腔内の粘膜にも色素沈着が及ぶことがあります。非常にまれですが、悪性黒色腫(メラノーマ)への変化が報告されているため、定期的な経過観察が推奨されています。
治療にはQスイッチレーザーが有効で、早期から治療を開始すると効果が高いとされています。太田母斑は外見上目立ちやすい場所に生じることが多いため、精神的な負担を考慮して治療時期を検討することも重要です。
伊藤母斑は太田母斑と似た状態で、肩や腕の外側に現れることが多いです。治療アプローチも太田母斑と同様です。

💡 先天性色素性母斑(大きなほくろ)について
先天性色素性母斑とは、生まれつき存在するほくろのことで、メラノサイトが集まることで生じます。大きさは数ミリの小さなものから、体の広い範囲を覆う「巨大先天性色素性母斑」まで様々です。
小さいものは多くの場合問題になりませんが、直径20cm以上の巨大先天性色素性母斑では、将来的に悪性黒色腫(メラノーマ)に変化するリスクが通常より高いとされています。このリスクは母斑の大きさが大きいほど高くなる傾向があり、また神経系に関連する「神経皮膚メラノーシス」という合併症を伴うこともあります。
そのため、大きな先天性色素性母斑がある場合は、皮膚科専門医による定期的な経過観察が非常に重要です。治療法としては外科的切除が主ですが、大きさや場所によって複数回の手術が必要になることもあります。
一方、成人後に発生するほくろ(後天性色素性母斑)と比べて、先天性のものは一般的に大きい傾向があり、また毛が生えていることが多いのも特徴です。定期的な観察で形・色・大きさの変化がないかを確認することが大切です。
Q. 乳児血管腫の治療にはどんな薬が使われますか?
乳児血管腫(いちご状血管腫)には、プロプラノロールというβブロッカー系の内服薬が使用されることがあります。血管腫の縮小に高い効果が認められていますが、心拍数の低下や低血糖などの副作用が生じる可能性があるため、必ず専門医の管理のもとで使用する必要があります。
📌 自然に消えるシミと消えないシミの見分け方
赤ちゃんのシミを心配する保護者の方にとって、「このシミは自然に消えるのか?」という疑問は最も気になるところではないでしょうか。以下に、種類別の経過をまとめます。
自然に消えやすいシミとしては、まず蒙古斑があります。大部分は10歳前後までに消えますが、異所性蒙古斑は残りやすいです。次に乳児血管腫(いちご状血管腫)は5〜7歳ごろまでに多くが自然に縮小します。サーモンパッチも1〜2歳ごろまでに消えることが多いです。
一方、自然には消えないシミとしては、カフェオレ斑、太田母斑・伊藤母斑、ポートワイン母斑、先天性色素性母斑などが挙げられます。これらは成長とともに自然消退することはなく、むしろ成長に伴って大きくなったり色が濃くなったりすることがあります。
見分けるポイントとして、色が青みがかっている場合は蒙古斑である可能性が高く、お尻や腰にあれば自然消退を期待できます。赤い色をしていて生後急速に大きくなる場合は乳児血管腫が疑われます。茶色の均一なシミはカフェオレ斑の可能性があります。
ただし、見た目だけで確実に種類を判断することは難しく、専門医による診断が最も確実です。特に以下のような場合は早めに受診することをお勧めします。
・シミが急速に大きくなっている
・色や形が変わってきた
・出血や潰瘍(ただれ)を伴っている
・複数のシミが体のあちこちにある
・シミの上に硬い部分や凹凸がある
✨ 赤ちゃんのシミに治療は必要か?
赤ちゃんのシミに治療が必要かどうかは、シミの種類・大きさ・場所・症状・将来的なリスクによって異なります。大きく分けると、「医学的に治療が必要なもの」「治療は任意だが推奨されるもの」「経過観察でよいもの」の3つに分類できます。
医学的に治療が必要なケースとしては、乳児血管腫が顔・目の周囲・気道・肛門など機能に影響する部位にある場合、ポートワイン母斑に神経系の症状(スタージ・ウェーバー症候群)を伴う場合、カフェオレ斑が6個以上あり神経線維腫症1型が疑われる場合、先天性色素性母斑が大きく悪性化リスクがある場合などが挙げられます。
治療は任意だが早期治療が有利なケースとしては、太田母斑や異所性蒙古斑があります。これらはレーザー治療の効果が高く、早期に治療を開始するほど効果的です。また、乳児血管腫が顔に大きくある場合も、将来の跡を最小限にするために早期治療が推奨されることがあります。
経過観察でよいケースとしては、通常部位にある蒙古斑、小さなカフェオレ斑(6個未満)、サーモンパッチ、小さな先天性色素性母斑などが該当します。これらは定期的に観察し、変化があれば医師に相談することが推奨されます。
大切なのは、「自然に消えると思って放置していたら、実は治療が必要だった」という事態を避けることです。心配なシミがあれば、まずは皮膚科や小児科に相談しましょう。
🔍 治療の種類と時期について
赤ちゃんのシミの治療には、主にレーザー治療、外科的切除、薬物療法などがあります。それぞれの特徴と適応について説明します。
レーザー治療は現在、多くの色素斑や血管腫に対して最も一般的に行われる治療法です。色素性病変(蒙古斑・太田母斑・カフェオレ斑など)には主にQスイッチレーザーが使用されます。このレーザーは特定の波長の光を照射することで、メラニン色素を選択的に破壊し、周囲の正常な皮膚へのダメージを最小限に抑えます。血管腫(赤あざ)にはパルス色素レーザーなどが有効です。
レーザー治療は複数回の施術が必要なことが多く、また小さなお子さんの場合は全身麻酔が必要になることもあります。治療の間隔は一般的に3〜6ヶ月程度空けることが多いです。
治療時期については、一般的に早期治療の方が効果が高い病変もあれば、ある程度成長してから治療する方がよい場合もあり、一概には言えません。例えば太田母斑は、皮膚が薄く色素が浅い乳幼児期から治療を開始すると効果が高いとされています。一方、乳児血管腫は自然消退を期待しながら経過観察することが多いですが、成長に伴う問題が生じる場合は早期介入が必要です。
外科的切除は、先天性色素性母斑(特に大きなもの)に対して行われることがあります。悪性化リスクがある場合は早期に切除することが推奨されます。ただし、顔など目立つ場所の場合は傷跡の問題も考慮する必要があります。
薬物療法については、乳児血管腫に対してプロプラノロール(βブロッカー)という薬が使用されることがあります。これは内服薬で、血管腫の縮小に高い効果があることが示されています。副作用として心拍数の低下や低血糖などが起こる可能性があるため、専門医の管理のもとで使用されます。
いずれの治療においても、赤ちゃん・お子さんへの心身の負担を考慮しながら、専門医と保護者が十分に話し合って治療方針を決めることが重要です。
Q. 赤ちゃんに日焼け止めはいつから使えますか?
生後6ヶ月未満の赤ちゃんへの日焼け止め使用は一般的に推奨されておらず、この時期は直射日光を避け、帽子や衣類で物理的に肌を守ることが基本です。生後6ヶ月を過ぎたら赤ちゃん専用の低刺激日焼け止めを使用できますが、事前に少量でパッチテストを行うなど、肌への刺激に十分注意が必要です。
💪 日常生活でのスキンケアと紫外線対策
赤ちゃんのシミに対して、日常生活で保護者ができることについても知っておきましょう。
まず、赤ちゃんの肌は非常にデリケートであるため、適切なスキンケアが基本です。肌の乾燥を防ぐために保湿剤を使用することは、バリア機能を保ち、外からの刺激から肌を守ることにつながります。入浴後は水分をやさしくふき取り、保湿剤を丁寧に塗ることが大切です。
紫外線対策についても触れておきます。赤ちゃんの肌は紫外線に対する防御機能が未発達で、日焼けしやすい状態にあります。紫外線は色素性母斑の色を濃くしたり、将来的な皮膚への悪影響(皮膚がんリスクの増加など)につながることがあります。
ただし、生後6ヶ月未満の赤ちゃんには日焼け止めの使用は一般的に推奨されていません。この時期は直射日光を避けること、帽子や衣類で物理的に肌を守ることが基本となります。生後6ヶ月を過ぎたら、赤ちゃん専用の低刺激の日焼け止めを使用することができますが、使用前には少量をテストするなど皮膚への刺激に注意が必要です。
シミのある部分を無理に擦ったり刺激したりすることは避けましょう。皮膚への刺激が症状を悪化させることがあります。洋服の素材も肌への刺激が少ない綿素材などを選ぶとよいでしょう。
また、シミをカバーするためにメイクやコンシーラーを使用することは、一般的に赤ちゃんの肌には適していません。皮膚への刺激や吸収のリスクがあるため、特に乳幼児期はこうした使用は避けるべきです。外見上気になる場合は、専門医に治療の選択肢を相談することをお勧めします。

🎯 いつ病院へ相談すればよいか
赤ちゃんのシミについて、どのタイミングで病院へ相談すればよいか迷う保護者の方も多いと思います。基本的には、気になることがあればいつでも受診して構いませんが、特に以下の状況では早めに医師への相談をお勧めします。
一つ目は、シミが急速に大きくなっている場合です。特に乳児血管腫は急速に増大することがありますが、その変化のスピードや場所によっては早期治療が必要になります。
二つ目は、シミの色や形に変化がある場合です。色が急に濃くなった、形の輪郭が不規則になった、表面が凸凹になったなどの変化は要注意のサインです。
三つ目は、シミが顔や首・目の周囲にある場合です。これらの部位のシミは機能や外見に影響することがあり、また一部は全身疾患と関連することがあります。
四つ目は、体にシミが複数個所にある場合です。カフェオレ斑が6個以上ある、体のあちこちに異なる種類の色素斑がある場合は、全身疾患との関連を確認するために専門医への受診が重要です。
五つ目は、シミに出血・ただれ・かさぶたなどを伴う場合です。これらは炎症や二次感染、あるいは悪性変化のサインである可能性があります。
受診先としては、まず小児科や皮膚科が適しています。より専門的な診断・治療が必要な場合は、大学病院の皮膚科や形成外科、またはレーザー治療専門のクリニックを紹介してもらうことができます。
「こんな些細なことで受診してよいのだろうか」と遠慮する必要はありません。赤ちゃんのシミに不安を感じたら、まずは専門家に相談することが安心への第一歩です。早期に適切な診断を受けることで、必要な場合は最適なタイミングで治療を開始できます。
なお、レーザー治療を含む専門的な治療を検討する場合は、小児の皮膚病変の治療経験が豊富なクリニックを選ぶことが大切です。治療内容、副作用、費用、治療回数などについて事前に十分な説明を受け、納得した上で治療を進めましょう。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、赤ちゃんのシミやあざを心配されて来院されるご両親が多く、「自然に消えるのか」「治療が必要なのか」というご不安の声を日々お聞きしています。蒙古斑のように経過観察でよいものもありますが、太田母斑やカフェオレ斑のように早期に診断・治療を開始した方が良好な結果につながるケースも多いため、「少し様子を見てから」と思わず、気になった時点でお気軽にご相談いただくことをお勧めします。お子さんの肌の状態を正確に見極め、ご家族が安心して治療方針を選べるよう、丁寧にご説明することを大切にしています。」
💡 よくある質問
お尻や腰にある通常の蒙古斑は、多くの場合10歳前後までに自然に目立たなくなるため、基本的に経過観察で問題ありません。ただし、腕や顔など通常とは異なる場所に現れる「異所性蒙古斑」は消えにくいことがあり、その場合はレーザー治療を検討することがあります。気になる場合はお気軽にご相談ください。
カフェオレ斑が6個以上ある場合は、「神経線維腫症1型(レックリングハウゼン病)」という遺伝性疾患の可能性があるため、早めに皮膚科や小児科を受診することをお勧めします。6個未満であっても、シミが大きい・急激に増えている・お子さんに神経症状がある場合は、早めの受診が推奨されます。
乳児血管腫(いちご状血管腫)は多くの場合、5〜7歳ごろまでに自然に縮小します。ただし、目の周囲・顔・気道など機能に影響する部位にある場合は早期治療が必要です。また、大きく残った場合に皮膚の変形が生じることもあるため、場所や大きさによっては専門医への相談をお勧めします。
太田母斑は皮膚が薄く色素が浅い乳幼児期から治療を開始すると、Qスイッチレーザーによる効果が高いとされています。太田母斑は自然に消えることがなく、顔の目立つ場所に生じることが多いため、精神的な負担も考慮しながら早期に専門医へご相談いただくことをお勧めします。当院でもご相談を承っております。
以下のような変化がある場合は早めに受診してください。①シミが急速に大きくなっている、②色や形・輪郭に変化がある、③出血・ただれ・かさぶたを伴っている、④体の複数箇所にシミがある、⑤シミが顔や目の周囲にある。「些細なことで」と遠慮せず、気になった時点でお気軽にご相談ください。
📌 まとめ
赤ちゃんのシミには、蒙古斑・カフェオレ斑・血管腫・太田母斑・先天性色素性母斑など様々な種類があります。それぞれ原因も経過も異なり、自然に消えるものもあれば、治療が必要なものもあります。
蒙古斑のように多くの赤ちゃんに見られ自然に消えるものがある一方、太田母斑やカフェオレ斑(複数ある場合)のように専門医への相談が推奨されるものもあります。また、大きな先天性色素性母斑のように定期的な経過観察と適切な治療介入が重要なものもあります。
治療法についても、レーザー治療・外科的切除・薬物療法など種類があり、シミの種類・大きさ・場所・年齢などを考慮して最適な方法と時期を選ぶ必要があります。
日常のスキンケアや紫外線対策も赤ちゃんの肌を守る上で重要ですが、気になるシミがあれば自己判断せず専門医に相談することが最も大切です。赤ちゃんのシミに不安を感じたときは、早めに皮膚科や小児科を受診し、適切なアドバイスを受けるようにしましょう。
アイシークリニック上野院では、赤ちゃんや子供の皮膚の色素斑・あざに関するご相談を承っております。お子さんの肌に気になるシミやあざがある場合は、お気軽にご相談ください。専門スタッフが丁寧に診察し、最適な治療方針についてご説明します。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 蒙古斑・太田母斑・カフェオレ斑・血管腫などの色素性母斑および血管性病変の診断基準・治療ガイドラインに関する情報
- 日本形成外科学会 – 先天性色素性母斑・乳児血管腫・ポートワイン母斑などのあざの種類・治療法(レーザー治療・外科的切除)および治療時期に関する情報
- PubMed – 乳児血管腫に対するプロプラノロール治療の有効性・安全性、および先天性色素性母斑の悪性化リスクに関する臨床研究・査読済み論文
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務