ふと気づいたら皮膚に赤いできものがある。痛みはないけれど、いったい何なのだろうと気になっている方は多いのではないでしょうか。
🚨 こんな経験ありませんか?
💬 「消えないし、大きくなってる気がする…」
💬 「痛くないから放置してたけど、大丈夫?」
→ 実は”痛みがない”ことが最も危険なサインのひとつです。
📌 この記事を読むとわかること
✅ 痛くない赤いできものの14種類の原因と見分け方
✅ 絶対に放置してはいけない危険なサイン
✅ 今すぐ受診すべきか判断できるチェックポイント
⚡ 読まないとこうなるかも…
「ただの赤みだと思っていたら皮膚がんだった」というケースが実際にあります。早期発見が命を左右します。
目次
- 痛くない赤いできものとは?まず知っておきたい基本
- 血管腫(けっかんしゅ)
- 老人性血管腫(チェリー血管腫)
- 毛細血管拡張症
- 蜘蛛状血管腫(くもじょうけっかんしゅ)
- 脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)の赤みを帯びたタイプ
- 基底細胞がん
- 有棘細胞がん(ゆうきょくさいぼうがん)の初期
- ボーエン病
- 血管肉腫(けっかんにくしゅ)
- 毛包炎・毛嚢炎(もうほうえん)の初期段階
- 乾癬(かんせん)
- 多形性紅斑(たけいせいこうはん)
- アレルギー反応・じんましん
- 受診のタイミングと診療科の選び方
- まとめ
この記事のポイント
皮膚の痛くない赤いできものは、老人性血管腫などの良性病変から皮膚がんまで原因が多岐にわたる。痛みがなくても安全とは限らず、2〜4週間以上消えない・大きくなる場合は皮膚科への早期受診が重要。
💡 痛くない赤いできものとは?まず知っておきたい基本
皮膚にできる赤いできものは、医学的には「皮膚腫瘤(ひふしゅりゅう)」や「皮膚腫瘍(ひふしゅよう)」、あるいは「皮膚病変」などと呼ばれることがあります。「赤い」という色の特徴からは、血管が関与していることが多いことが示唆されます。血管は全身に張り巡らされており、何らかの原因で皮膚の血管が拡張したり、新たに血管が増殖したりすることで赤みのある病変が形成されます。
「痛くない」というのも重要な特徴です。一般的に、炎症が強い場合や細菌感染が起きている場合は痛みを伴いやすいですが、腫瘍性の病変や血管性の病変、免疫反応による病変などでは痛みが出にくいことがあります。ただし、痛みがないからといって必ずしも問題がないわけではありません。皮膚がんの一部も初期段階では痛みを伴わないことが多く、見た目だけで安易に判断するのは危険です。
赤いできものの性状を確認するうえで、以下のポイントを押さえておくと受診時の参考になります。
- できものの大きさ(数ミリか、1センチ以上か)
- 形(丸いか、不規則か)
- 表面の状態(つるっとしているか、ざらざらしているか、かさぶたがあるか)
- 色の均一性(全体的に赤いか、部分的に色が異なるか)
- 硬さ(押すと柔らかいか、硬いか)
- できた時期と変化の速さ
- 体の部位(顔、首、体幹、四肢など)
これらの情報を整理しておくと、医師の診断がスムーズになります。それでは、具体的な疾患について見ていきましょう。
Q. 痛みのない赤いできものでも皮膚がんの可能性はありますか?
はい、可能性があります。基底細胞がんや有棘細胞がんなどの皮膚がんは、初期段階では痛みを伴わないことが多く、一見無害なできものと区別がつきにくい場合があります。2〜4週間以上消えない・大きくなるなどの変化がある場合は、早めに皮膚科を受診することが重要です。
📌 血管腫(けっかんしゅ)
血管腫は、皮膚や皮下組織の血管が異常に増殖してできる良性の腫瘍です。赤みが強く、押すと一時的に色が薄くなる(退色する)のが特徴です。乳児血管腫(イチゴ状血管腫)は生後数週間から数か月の間に現れ、急速に大きくなったあと、多くは5〜7歳ごろまでに自然退縮します。
成人でも血管腫が見られることはあり、その場合は老人性血管腫や毛細血管拡張症などと呼ばれるものが多いです。血管腫そのものは基本的に良性であり、痛みを伴わないことがほとんどです。しかし大きさや位置によっては機能障害を引き起こすこともあるため、専門医への相談が推奨されます。
治療が必要な場合は、レーザー治療(特にパルス色素レーザー)、硬化療法、外科的切除などが選択肢となります。乳児血管腫では内服薬(プロプラノロール)による治療が行われることもあります。
✨ 老人性血管腫(チェリー血管腫)
老人性血管腫は、30代以降から見られ始め、加齢とともに増加する良性の血管増殖性病変です。別名「チェリー血管腫」とも呼ばれ、その名のとおりさくらんぼのような鮮やかな赤色が特徴です。直径は数ミリ以下から5ミリ程度のものが多く、体幹(胸や腹)を中心にできやすいですが、顔や腕など全身のどこにでも現れます。
表面はつるっとしており、やや盛り上がっていることが多いです。押すと一時的に退色することもあります。痛みやかゆみはほとんどなく、悪性化することもないため、医学的には治療の必要性は低い病変です。
ただし、見た目が気になる場合や、衣類や物理的な刺激で出血を繰り返す場合には治療を検討することがあります。治療法としては、レーザー治療や電気凝固術(電気メスによる焼灼)が一般的です。自己判断で削ったり引っかいたりすると出血や感染のリスクがあるため、皮膚科での処置をおすすめします。
🔍 毛細血管拡張症
毛細血管拡張症は、皮膚の表面近くにある細い血管(毛細血管)が異常に拡張し、皮膚の上から赤い細い線や網目状のパターンとして見える状態です。腫瘤というよりは、赤い模様や斑点として見えることが多いですが、拡張した部位が盛り上がって見えることもあります。
原因としては、紫外線の長期曝露、加齢、ロザセア(酒さ)、遺伝的素因、肝疾患、エストロゲンの影響などさまざまです。顔(特に鼻や頬周辺)、脚(太もも裏や膝の内側)にできやすく、痛みを伴わないことがほとんどです。
良性の変化ではありますが、遺伝性出血性毛細血管拡張症(オスラー・ウェーバー・ランデュ病)のように消化管出血などを引き起こす可能性のある疾患が背景にあることもまれにあります。見た目が気になる場合や急速に広がる場合は皮膚科を受診しましょう。治療にはレーザー治療や硬化療法が用いられます。
Q. 老人性血管腫(チェリー血管腫)の特徴と治療の必要性は?
老人性血管腫は30代以降から見られ始め、さくらんぼのような鮮やかな赤色で直径数ミリ程度のつるっとした盛り上がりが特徴です。悪性化しないため医学的治療の必要性は低いですが、見た目が気になる場合や出血を繰り返す場合はレーザー治療や電気凝固術での対応が可能です。
💪 蜘蛛状血管腫(くもじょうけっかんしゅ)
蜘蛛状血管腫(スパイダーネバス)は、中心に小さな赤い点があり、そこから放射状に血管が広がって見える病変です。まるで蜘蛛の巣のような形状から、この名前がつけられました。中心を強く押すと一時的に全体が退色し、圧迫を解くと中心から末梢に向かって再び赤くなるのが特徴的です。
妊娠中や肝疾患(特に肝硬変)がある方に多く見られますが、健康な小児や成人でも見られることがあります。多数存在する場合は肝臓の機能に問題がある可能性があるため、内科的な精査も必要です。
痛みはほとんどなく、良性ですが美容的に気になる場合はレーザー治療が選択されることがあります。数が多い場合や急に増えた場合は皮膚科と内科の両方で診てもらうことが大切です。
🎯 脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)の赤みを帯びたタイプ
脂漏性角化症は、中高年以降に多く見られる良性の皮膚腫瘍で、俗に「老人性イボ」と呼ばれることもあります。一般的には茶褐色から黒色のものが多いですが、炎症を起こしていたり、初期段階だったりする場合には赤みがかって見えることがあります。
表面はざらざらしており、まるでいぼ状に盛り上がっているのが特徴です。顔面(特に額や頬)、頭皮、体幹など、日光が当たりやすい部位を中心に発生します。紫外線の影響が主要な原因と考えられていますが、遺伝的素因も関係していると言われています。
基本的に痛みやかゆみは少なく、悪性化することもまれです。ただし、見た目が悪性のメラノーマ(悪性黒色腫)や基底細胞がんと似ている場合があるため、自己判断は禁物です。急激に多数のできものが増えた場合(レーザー・トレラ症候)は、内臓悪性腫瘍が隠れていることがまれにあります。皮膚科でダーモスコープを用いた検査を受けることをおすすめします。
💡 基底細胞がん
基底細胞がんは、日本人に最も多い皮膚がんのひとつです。皮膚の最も外側にある表皮の基底層の細胞ががん化したものです。一般的には光沢のある黒っぽいまたは暗褐色のできものとして描写されることが多いですが、早期段階や一部の亜型では赤みを帯びて見えることもあります。表面に浅い潰瘍(ただれ)や痂皮(かさぶた)を伴うこともあります。
顔面、特に鼻や目の周囲、額などに好発します。紫外線が主要な危険因子とされており、高齢者に多い傾向があります。基底細胞がんは遠隔転移(他の臓器への広がり)を起こすことはほとんどありませんが、局所での浸潤(周囲組織への侵食)が問題となります。
初期は痛みを伴わないことが多く、「ただのイボだろう」と放置してしまう方も少なくありません。赤みのある病変が長期間消えない、じわじわと大きくなっているという場合は要注意です。皮膚科でのダーモスコープ検査や生検(組織を採取して病理検査)による確定診断が重要です。治療は外科的切除が基本で、場合によっては放射線療法や薬物療法が選択されます。
📌 有棘細胞がん(ゆうきくさいぼうがん)の初期
有棘細胞がんは、表皮の有棘細胞ががん化したもので、基底細胞がんに次いで多い皮膚がんです。初期段階では、赤みのあるかさかさした小さな病変として現れることが多く、「乾燥した赤いできもの」のように見えることがあります。進行すると、潰瘍(ただれ)が形成されたり、硬いしこりとして触れたりするようになります。
耳介(耳のふち)、下唇、手の甲など、慢性的に紫外線が当たる部位に多く見られます。また、慢性的な炎症や瘢痕(傷あと)、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染なども有棘細胞がんの原因となり得ます。基底細胞がんと異なり、リンパ節や遠隔臓器への転移が起こる可能性があるため、より早期の診断と治療が重要です。
初期段階では痛みがないことが多く、日光角化症(前がん病変)から進展するケースも多いため、赤くてかさかさした病変が長く続く場合は皮膚科を受診することが大切です。治療は外科的切除を中心に、センチネルリンパ節生検やリンパ節郭清が必要になることもあります。
Q. 蜘蛛状血管腫が多数ある場合、内臓疾患との関連はありますか?
蜘蛛状血管腫(スパイダーネバス)は健康な方にも見られますが、多数存在する場合は肝硬変などの肝疾患が背景にある可能性があります。単発・少数であれば経過観察が多いですが、急に数が増えた場合は皮膚科に加えて内科での精査も合わせて受けることが大切です。
✨ ボーエン病
ボーエン病は、表皮内に限局した扁平上皮がん(上皮内がん)であり、皮膚がんの前段階とも言えます。皮膚の表面から外側にはがん細胞が広がっていない「表皮内がん」という段階のため、この段階では転移のリスクはほとんどありません。ただし、放置すると有棘細胞がんへと進展する可能性があります。
見た目は赤みがかった、鱗屑(りんせつ=細かいかさぶたやフケのような皮膚)を伴う境界明瞭なやや盛り上がった病変として現れます。円形や不規則な形をしており、直径は数ミリから数センチに及ぶこともあります。体幹や四肢に多く見られますが、顔面や性器周囲にも生じることがあります。
痛みやかゆみは軽度で、「湿疹だろう」「乾燥肌だろう」と放置されがちです。特に湿疹やカンジダ症と見た目が似ているため、適切な治療を受けずに長期間経過してしまうケースも少なくありません。皮膚科での生検が診断の決め手となります。治療は外科的切除のほか、液体窒素による凍結療法、5-フルオロウラシル(5-FU)軟膏や光線力学療法(PDT)が用いられることもあります。
🔍 血管肉腫(けっかんにくしゅ)
血管肉腫は比較的まれな悪性腫瘍で、血管内皮細胞や血管周皮細胞から発生します。高齢者の頭部や顔面(特に頭皮)に好発することが知られており、初期には青紫色や赤みがかった打撲傷のような見た目で現れることがあります。痛みが少ない場合も多く、「ぶつけたかな」「老人性の皮膚変化かな」と見過ごされることがあります。
血管肉腫は進行が速く、浸潤しやすいため早期発見と早期治療が非常に重要です。リンパ浮腫(リンパ節郭清後などに起こる手足のむくみ)のある部位に生じるリンパ浮腫関連血管肉腫(スチュワート・トリーブス症候群)も存在します。
頭皮や顔に青紫色または赤みがかった病変が現れた場合、特に急速に広がる場合は早急に皮膚科を受診してください。治療は外科的切除が基本ですが、病変が広範囲であることが多いため放射線療法や化学療法(タキサン系薬剤など)を組み合わせることが一般的です。
💪 毛包炎・毛嚢炎(もうほうえん)の初期段階
毛包炎(毛嚢炎)は、毛包(毛根を包む組織)に細菌や真菌が感染して起こる炎症です。一般的には赤みと痛みを伴うことが多いですが、ごく初期段階や免疫力が比較的保たれている場合には痛みが軽微で、赤いぶつぶつとしか感じられないことがあります。
毛包炎は、毛が生えている場所であればどこにでも生じますが、顔(ひげ周辺)、頭皮、太もも、臀部(おしり)などに多い傾向があります。原因菌として黄色ブドウ球菌が最も多く、高温多湿の環境や、剃毛後、摩擦、免疫低下などが発症の誘因となります。
軽症の毛包炎は自然治癒することもありますが、再発を繰り返す場合や広範囲に及ぶ場合は抗菌薬(抗生物質)の外用や内服が必要です。また、毛包炎と思っていたものが実は他の疾患(例えば毛孔性苔癬や乾癬など)であることもあるため、なかなか治らない場合は皮膚科を受診してください。
🎯 乾癬(かんせん)
乾癬は慢性炎症性の皮膚疾患で、表皮の角化サイクルが過剰に亢進することによって起こります。典型的な症状は、銀白色の鱗屑(うろこ状の皮膚)を伴う赤い隆起した皮疹(こうはん)ですが、鱗屑が目立たない初期や軽症の段階では「赤いできもの」として認識されることがあります。
乾癬は全人口の約1〜3%に見られる比較的一般的な疾患です。肘や膝などの関節部位、頭皮、腰部(仙骨部)などに好発します。かゆみを伴うことが多いですが、かゆみが軽い場合や痛みがない場合も多く、赤いできものとして認識されることがあります。
乾癬は皮膚症状だけでなく、関節炎(乾癬性関節炎)を伴うこともあり、全身性の炎症疾患として理解されています。治療には外用薬(ステロイド、ビタミンD3誘導体)、光線療法(UVB療法)、内服薬、生物学的製剤など多様な選択肢があります。適切な治療により、症状を大幅に改善できる疾患ですので、皮膚科への受診をおすすめします。
Q. ボーエン病はどんな疾患で、放置するとどうなりますか?
ボーエン病は表皮内に限局した扁平上皮がん(上皮内がん)で、この段階では転移リスクはほとんどありません。しかし放置すると有棘細胞がんへ進展する可能性があります。湿疹や乾燥肌と見た目が似て見落とされやすく、皮膚科での生検による正確な診断と早期治療が重要です。
💡 多形性紅斑(たけいせいこうはん)

多形性紅斑は、免疫反応によって皮膚や粘膜に炎症が起きる疾患です。ウイルス感染(特に単純ヘルペスウイルス)や薬剤が引き金となることが多く、赤みのある様々な形の皮疹(紅斑)が体の広い範囲に現れます。典型的には、中心が暗赤色または水疱(みずぶくれ)で、周囲が赤く「的(まと)」のような同心円状のパターン(標的病変)を示します。
多くの場合、手のひらや手の甲、足の甲などから始まり、体幹に広がっていきます。痛みよりもかゆみや灼熱感(ひりひりした感じ)を訴える方が多く、純粋に「痛くない」とは言い切れませんが、痛みの程度が軽い場合もあります。
軽症であれば数週間で自然に治ることが多いですが、スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)や中毒性表皮壊死症(TEN)など重篤な病型に進展することがまれにあります。これらは粘膜(口や目など)の強い炎症や皮膚の広範な剥脱を伴う重篤な状態です。薬を服用後に皮疹が出現した場合は、内服を中止し速やかに受診してください。
📌 アレルギー反応・じんましん
じんましん(蕁麻疹)は、皮膚に突然赤い膨らみ(膨疹)が現れる状態です。食物、薬物、植物、虫刺され、ストレス、温度変化など様々な原因で引き起こされます。膨疹は数十分から数時間で消えることが多く、「気づいたら赤いできものがある」「しかしすぐに消える」という経過が特徴的です。かゆみを伴うことが多いですが、かゆみが軽い場合もあります。
アレルギー反応として現れる皮疹(皮膚炎)には、接触皮膚炎(かぶれ)なども含まれます。特定のものに触れた後に赤みや膨らみが出た場合は、接触皮膚炎が疑われます。アトピー性皮膚炎の急性増悪も赤みの強い病変を生じますが、通常はかゆみが強く伴います。
じんましんや接触皮膚炎の治療には、原因の特定と回避が最も重要です。症状緩和には抗ヒスタミン薬が用いられます。アナフィラキシー(全身性のアレルギー反応)の一症状として皮疹が現れることもあり、その場合はめまい、息苦しさ、血圧低下なども伴うため、緊急対応が必要です。
✨ 受診のタイミングと診療科の選び方
皮膚にできた赤いできものが痛くない場合、どのタイミングで受診すればよいのでしょうか。以下のような場合は早めに皮膚科を受診することをおすすめします。
- できものが2〜4週間以上経過しても消えない、または大きくなっている
- 形が不規則で、色が不均一(部分的に色が濃い箇所がある)
- 表面が崩れたり(潰瘍)、血が滲んだりする
- 急速に大きくなっている(数週間で倍以上になった)
- できものの数が急激に増えた
- 頭皮や顔面に青紫色・赤みを帯びた病変が現れた
- 全身に病変が広がっている
- 紫外線をよく浴びる仕事や趣味をしており、皮膚がんのリスクが高い
- 免疫を抑制する薬(ステロイドや免疫抑制剤)を服用している
- 家族に皮膚がんの既往がある
一方、以下のような場合は様子を見ることも選択肢のひとつですが、心配であれば受診して確認することが最も安全です。
- 数時間〜数日で自然に消える(じんましんの可能性)
- 明らかな原因(虫刺され、かぶれ)があり、それに一致する経過をたどっている
- 健康診断などで定期的に皮膚の状態をチェックしていて、専門医が経過観察を指示している
受診する診療科について迷う方も多いと思いますが、皮膚のできものに関しては皮膚科が最も適切な窓口です。特に悪性腫瘍が疑われる場合や、治療に専門的な知識が必要な場合は、形成外科や皮膚科・形成外科を標榜しているクリニックや病院での受診が有効です。
診察では、まずよく観察(視診)が行われ、必要に応じてダーモスコープ(皮膚の拡大鏡)を用いた精密検査が行われます。悪性腫瘍が疑われる場合は生検(組織の一部を採取して顕微鏡で調べる病理検査)が行われます。血液検査や画像検査(超音波、CT、MRI)が必要になることもあります。
大切なのは、「痛くないから大丈夫」「小さいから大丈夫」と自己判断せず、気になったら専門医に診てもらうことです。皮膚がんを含む多くの皮膚疾患は、早期発見・早期治療によって治療の選択肢が広がり、良好な経過が期待できます。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、「痛みがないから大丈夫だろう」と長期間様子を見た後に受診される患者様が多く、なかには早期に診断・治療していればより低侵襲で対応できたケースも見受けられます。赤いできものは老人性血管腫のような良性のものから皮膚がんまで原因が幅広く、見た目だけでの自己判断は非常に難しいため、気になった段階でお早めにご相談いただくことをお勧めします。ダーモスコープによる精密な観察を通じて正確な診断を行い、患者様一人ひとりに最適な治療法をご提案できますので、どうぞ安心してご来院ください。」
🔍 よくある質問
はい、可能性があります。基底細胞がんや有棘細胞がんなどの皮膚がんは、初期段階では痛みを伴わないことが多く、一見無害なできものと区別がつきにくい場合があります。「痛くないから大丈夫」と自己判断せず、できものが長期間消えない・大きくなっているなどの場合は早めに皮膚科を受診することが重要です。
老人性血管腫(チェリー血管腫)は、さくらんぼのような鮮やかな赤色で、直径数ミリ程度のつるっとした盛り上がりが特徴です。悪性化しないため医学的な治療の必要性は低いですが、見た目が気になる場合や出血を繰り返す場合は、レーザー治療や電気凝固術で対応できます。自己処置は出血・感染のリスクがあるため避けてください。
皮膚のできものは皮膚科が最も適切な窓口です。悪性腫瘍が疑われる場合は、形成外科を併設するクリニックや病院も有効です。当院では視診のほかダーモスコープによる精密検査を行い、必要に応じて生検(組織を採取する病理検査)で正確な診断を実施しています。気になる段階でお早めにご相談ください。
関係する可能性があります。蜘蛛状血管腫(スパイダーネバス)は健康な方にも見られますが、多数存在する場合は肝硬変などの肝疾患が背景にある可能性があります。単発・少数であれば経過観察で問題ないことが多いですが、急に数が増えた場合は皮膚科だけでなく内科での精査も合わせて受けることが大切です。
以下のような場合は早めに皮膚科を受診することをおすすめします。①2〜4週間以上経過しても消えない・大きくなっている、②形が不規則で色が不均一、③表面が崩れたり血が滲んだりする、④急速に大きくなっている、⑤頭皮や顔に青紫色・赤みの病変が現れた場合などです。早期発見・早期治療が治療の選択肢を広げることにつながります。
💪 まとめ
皮膚にできる赤いできもので痛みがない場合、その原因は実に多岐にわたります。老人性血管腫や毛細血管拡張症のような良性の血管性病変から、基底細胞がん、有棘細胞がん、血管肉腫などの悪性腫瘍まで、見た目だけでは判断が難しい疾患も含まれています。
「痛くないから大丈夫」という考え方は危険です。皮膚がんの多くは初期段階では痛みを伴わず、見た目も一見無害なできものと変わらないことがあります。特に、できものが長期間消えない、大きくなっている、形や色が不規則であるなどの特徴がある場合は、早めに皮膚科を受診することが重要です。
皮膚科では、視診やダーモスコープ検査、生検などを通じて正確な診断を行い、それぞれの疾患に応じた最適な治療を提案してくれます。アイシークリニック上野院では、皮膚のできものに関するご相談を随時受け付けております。「これは何だろう?」と気になるできものがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。早期の受診が、安心と適切な治療につながります。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 皮膚腫瘍(基底細胞がん・有棘細胞がん・血管肉腫・ボーエン病など)の診断基準・治療ガイドライン
- 日本皮膚科学会 – 乾癬の診療ガイドライン(乾癬の病態・症状・治療選択肢に関する情報)
- 厚生労働省 – 皮膚がんを含むがん対策に関する情報(早期発見・受診の重要性に関する根拠)
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務