📌 太ももにしこりがある、しかも触っても痛くない…「これって何だろう?」と気になりつつも、痛みがないから大丈夫だろうと受診をためらっていませんか?
🚨 痛みがない=安全、は大間違いです
実は痛みのないしこりほど、悪性腫瘍のサインであることがあるのをご存じですか?この記事を読まずに放置すると、手遅れになるリスクがあります。
✅ 良性 or 悪性の見分け方がわかる
✅ すぐ病院へ行くべきサインがわかる
✅ 何科を受診すればいいかわかる
🔸 悪性腫瘍の発見が遅れる可能性
🔸 治療の選択肢が狭まるリスク
🔸 「もっと早く来れば」と後悔することに
目次
- 太ももにしこりができる仕組みとは
- 太ももの痛くないしこりの原因となる主な疾患
- 良性のしこりと悪性のしこりの違いを知る
- 太ももの解剖学的特徴とリンパ節との関係
- 自己チェックで確認すべきポイント
- 受診すべきタイミングと診療科の選び方
- 診察・検査の流れ
- 日常生活で気をつけること
- まとめ
💡 この記事のポイント
太ももの痛くないしこりは脂肪腫・粉瘤など良性が多いが、軟部肉腫などの悪性腫瘍も存在する。痛みがないことは安全の証明にならず、5センチ超・急速増大・硬くて動かない場合は早急な受診が必要。
💡 太ももにしこりができる仕組みとは
太ももは人体の中でも特に筋肉量が豊富な部位であり、皮下脂肪、リンパ節、血管、神経、骨、筋膜など多様な組織が密集しています。「しこり」とは、皮膚の下や筋肉の中に生じた塊状の異常組織のことを指し、その成り立ちはさまざまです。
しこりが形成される主なメカニズムとしては、以下のようなものがあります。まず、組織内に余分な脂肪細胞が増殖して塊になるケース、次に、体液や皮脂などが袋状の組織に閉じ込められてふくらむケース、そして何らかの刺激や炎症で細胞が増殖するケースなどが挙げられます。良性の場合は成長がゆっくりで境界がはっきりしていることが多く、悪性の場合は急速に大きくなる傾向があります。
特に「痛くない」という特徴は、しこりの性質を考えるうえで重要なヒントになります。痛みを伴わないしこりは、神経への直接的な刺激が少ない部位にあることが多く、一見すると無害に思えることもあります。しかし、悪性腫瘍の初期においても痛みが生じないことがあるため、痛くないことが安全の証明にはなりません。
Q. 太ももの痛くないしこりは安全と考えてよいですか?
太もものしこりに痛みがないことは、安全の証明にはなりません。悪性腫瘍は初期段階において痛みを伴わないケースが多く、痛みがないために発見が遅れる事例も存在します。「痛くないから大丈夫」という自己判断は危険であり、気になる場合は医療機関での評価を受けることが重要です。 —
📌 太ももの痛くないしこりの原因となる主な疾患
太ももに痛みのないしこりが生じる疾患はいくつかあります。それぞれの特徴を把握しておくことで、医療機関を受診する際の参考になります。
✅ 脂肪腫(リポーマ)
脂肪腫は、皮膚の下にある脂肪組織が過剰に増殖して塊となったものです。太ももをはじめ、背中、腕、肩など脂肪組織が多い部位に多く発生し、体表面に近い浅い層にできる場合と、筋肉の深い層にできる場合があります。触ると柔らかく、指で押すと少し動くのが特徴です。通常は痛みがなく、ゆっくりと成長します。数センチ以下の小さなものが多いですが、まれに10センチを超えることもあります。
脂肪腫はほとんどの場合良性であり、生命を脅かすことはほとんどありません。ただし、急に大きくなる場合や、硬さが変わった場合、筋肉の奥深くにある場合は、異型脂肪腫や脂肪肉腫の可能性を否定するために精密検査が必要になることがあります。
📝 粉瘤(アテローム)
粉瘤は、皮膚の中に皮脂や角質が蓄積してできる袋状の腫瘤です。表面には小さな点状の開口部(へそ)が見られることがあります。通常は痛みがなく、ゆっくりと大きくなっていきます。感染を起こすと急に赤くなって痛みが生じますが、感染前の状態では痛みを伴わないことが多いです。太もも、背中、顔、頭皮などに多く見られます。
粉瘤は自然には消えないことがほとんどであり、大きくなったり、感染を繰り返したりする場合は外科的な摘出が選択されます。悪性化することは非常にまれですが、長期間放置すると大きくなり、摘出が難しくなる場合もあります。
🔸 リンパ節の腫れ(リンパ節腫脹)
太ももの付け根(鼠径部)にはリンパ節が集まっており、このリンパ節が腫れると、しこりのように感じられることがあります。鼠径リンパ節は、下肢や外陰部からのリンパ液を受け取るため、これらの部位に感染や炎症があると反応して腫れることがあります。
感染症などの炎症性のリンパ節腫脹は通常やわらかく、圧痛(押すと痛い)を伴うことが多いですが、まれに痛みを感じないこともあります。一方、悪性リンパ腫や転移性リンパ節では硬く、痛みがないことが多いです。発熱、体重減少、寝汗などの全身症状を伴う場合は特に注意が必要です。
⚡ ガングリオン
ガングリオンは、関節や腱鞘の周囲にゼリー状の液体が貯まってできる嚢胞性の腫瘤です。手首や足首に多く見られますが、太ももの関節付近にも生じることがあります。表面はなめらかで、やや硬い弾性を持ちます。通常は無症状で、痛みも伴わないことが多いです。
🌟 血管腫・静脈瘤
太ももの内側に血管腫(毛細血管や静脈が異常増殖したもの)や、表在性の静脈が拡張した静脈瘤が生じると、皮膚の下にしこりのような膨らみを感じることがあります。多くの場合は痛みを伴わず、皮膚の表面に青紫色の変色が見られることがあります。
💬 神経鞘腫(シュワン細胞腫)・神経線維腫
末梢神経を包むシュワン細胞や神経の線維組織が増殖してできる腫瘤で、神経鞘腫や神経線維腫と呼ばれます。柔らかめで弾力があり、神経に沿って存在することが多いです。通常は無症状ですが、圧迫するとしびれや放散痛が生じることもあります。多くは良性ですが、神経線維腫症(レックリングハウゼン病)との関連が疑われる場合は専門的な評価が必要です。
✅ 軟部腫瘍(悪性を含む)
太ももは軟部肉腫(軟部組織に発生する悪性腫瘍)が好発する部位の一つです。軟部肉腫には脂肪肉腫、滑膜肉腫、横紋筋肉腫など様々な種類があります。これらは初期において痛みを伴わないことが多く、徐々に大きくなっていく点が特徴です。硬くて動かない、急速に大きくなる、5センチを超えるといった特徴がある場合には悪性の可能性を疑う必要があります。
✨ 良性のしこりと悪性のしこりの違いを知る
しこりに気づいたとき、多くの方が最初に気になるのは「これは悪いもの(悪性)なのか、良いもの(良性)なのか」という点でしょう。自己判断で確実に見分けることはできませんが、一般的に良性と悪性のしこりにはいくつかの違いがあるとされています。
良性のしこりの特徴としては、表面がなめらかで境界がはっきりしている、指でつまむと動く(可動性がある)、ゆっくりと成長する、皮膚の浅い層にある、などが挙げられます。脂肪腫や粉瘤がこれに当てはまることが多いです。
一方、悪性のしこりは、境界が不明瞭で表面がでこぼこしている、触っても動かない(可動性が乏しい)、急速に大きくなる、5センチ以上ある、筋肉の深い層にある、周囲の組織と癒着しているように感じる、などの特徴が指摘されます。ただし、これらはあくまでも傾向であり、良性でも硬く感じることがあったり、悪性でも柔らかく感じることがあったりします。
特に注意すべきは、痛みがないことをもって安心してしまうことです。悪性腫瘍の初期においても痛みがないことは珍しくありません。外見や触感だけで良悪性を判断することは専門家でも困難であり、画像検査や病理検査が必要です。
Q. 太ももの悪性しこりを疑うべき特徴は何ですか?
太もものしこりで悪性を疑うべき主な特徴は、①大きさが5センチを超える、②数週間〜数ヶ月で急速に大きくなる、③硬くて指で動かせない、④表面がでこぼこしている、⑤筋肉の深い層にある、の5点です。これらに該当する場合は痛みがなくても早急な受診が必要です。 —
🔍 太ももの解剖学的特徴とリンパ節との関係
太ももは体の中でも複雑な構造を持つ部位のひとつです。前面には大腿四頭筋、後面にはハムストリングス(大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋)、内側には内転筋群という大きな筋肉群があります。これらの筋肉の間には脂肪組織、血管(大腿動脈・静脈)、神経(大腿神経・坐骨神経)、リンパ管が走っています。
太ももの付け根(鼠径部)に位置する鼠径リンパ節は、太ももや下腿、外陰部からのリンパ液が集まる要所です。この部位のリンパ節は通常触れることができませんが、何らかの原因で腫れると、鼠径部にしこりとして感じることがあります。鼠径部のしこりは、リンパ節腫脹以外にも、鼠径ヘルニア(腸の一部が鼠径部に飛び出す病気)との鑑別が必要になることもあります。
また、太もも深部の筋肉の間(筋間)には多くの軟部組織があり、ここに腫瘤が生じると表面からは見えにくく、触れても位置や大きさが把握しにくい場合があります。深部の腫瘤は表面にできるしこりに比べて悪性の割合が高いとされており、MRI検査などの画像診断が重要になります。
💪 自己チェックで確認すべきポイント
医療機関を受診する前に、自分でしこりの特徴をある程度把握しておくことは、診察の際に医師に正確な情報を伝えるうえで非常に役立ちます。以下のポイントを確認しておきましょう。
📝 しこりの位置
太ももの前面、内側、外側、後面、または付け根(鼠径部)のどこにあるかを確認します。また、皮膚のすぐ下にある(浅い)のか、奥深くにある(深い)のかも確かめましょう。
🔸 しこりの大きさ
目視または指で触れて、大体の大きさを把握しておきます。5センチを超えるしこりは専門的な評価が特に重要とされています。また、初めに気づいた時期と現在の大きさを比較し、変化しているかどうかを確認しましょう。
⚡ しこりの硬さと形状
やわらかい(ゴム状)か、硬い(石のよう)か、弾力があるかを確認します。また、表面がなめらかか、でこぼこしているかも重要な情報です。
🌟 可動性(動くかどうか)
しこりを指でつまんで動かしてみましょう。よく動くものは良性の可能性が高く、周囲の組織に固定されていて動かないものは注意が必要です。
💬 痛みの有無と変化
現在は痛みがなくても、以前は痛みがあったか、最近痛みが出てきたかを確認しましょう。痛みが増してきた場合は、感染や急速な増大のサインかもしれません。
✅ 皮膚の変化
しこりの上の皮膚に赤みや青紫色の変色、熱感、皮膚の引きつれ(オレンジの皮のようになっている)、びらんや潰瘍などがないか確認します。皮膚の変化がある場合は皮膚科への受診も検討しましょう。
📝 全身症状の有無
発熱、体重減少(意図しない痩せ)、夜間の大量発汗、全身倦怠感、食欲不振などの症状が同時にある場合は、リンパ腫など全身性の疾患が疑われることがあります。これらの症状を伴う場合は、早急に受診することが大切です。

🎯 受診すべきタイミングと診療科の選び方
太ももにしこりを見つけたとき、どのタイミングで受診すればよいかを知っておくことは重要です。以下の状況に当てはまる場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
まず、しこりの大きさが5センチを超えている場合は、早急な専門的評価が推奨されます。次に、しこりが急速に大きくなっている(数週間〜数ヶ月で明らかに増大している)場合も受診が必要です。また、しこりが硬くて動かない、皮膚に変色や潰瘍が生じている、発熱・体重減少・夜間発汗などの全身症状を伴っている、しびれや感覚異常・運動障害が出ている、といったケースでは急いで受診してください。
一方、小さくて柔らかく、長期間変化していない場合も、一度は医師に診てもらうことをおすすめします。「痛くないから大丈夫だろう」という自己判断は危険で、医師の評価を受けることで安心して経過を見ることができます。
🔸 どの診療科を受診すればよいか
太もものしこりを最初に受診する科としては、一般的に以下の選択肢があります。
皮膚や皮下の浅い層にあると思われるしこりであれば、皮膚科または形成外科が適しています。粉瘤や表在性の脂肪腫などの診察・治療が行われます。
筋肉の奥深くにあったり、大きかったり、急速に増大しているしこりには、整形外科(特に腫瘍専門医のいる施設)や外科への受診が望ましいです。軟部腫瘍の評価・手術が専門的に行われます。
鼠径部のしこりはリンパ節の可能性があるため、内科・血液内科への受診が選択肢になります。また、鼠径ヘルニアとの鑑別が必要な場合は外科に相談します。
どの科に行けばよいか迷う場合は、まずかかりつけ医や内科・外科を受診し、必要に応じて専門科に紹介してもらう方法もあります。
アイシークリニック上野院では、しこりに関するご相談も承っており、適切な診療科への案内も行っています。気になる症状がある方はお気軽にご相談ください。
Q. 太ももにできる脂肪腫と脂肪肉腫の違いは何ですか?
脂肪腫は脂肪組織が良性増殖したもので、柔らかく境界明瞭でゆっくり成長します。一方、脂肪肉腫は悪性腫瘍であり、急速な増大や筋肉深部への発生が特徴です。ただし触感だけでは区別が困難な場合もあるため、超音波検査やMRI検査による画像診断での確認が不可欠です。 —
💡 診察・検査の流れ
医療機関でしこりを診てもらう際には、どのような検査が行われるのかを事前に知っておくと安心です。
⚡ 問診
最初に、いつからしこりに気づいたか、大きさの変化はあるか、痛みや他の症状はあるか、過去に同様のしこりができたことがあるか、家族歴(家族にがんなどの腫瘍の病歴があるか)、職業・生活習慣などを聞かれます。これらの情報が診断の重要な手がかりになります。
🌟 視診・触診
医師が直接しこりを見て触れて評価します。大きさ、硬さ、表面の性状、可動性、周囲の皮膚の変化などを確認します。この段階である程度の目星をつけたうえで、次の検査が計画されます。
💬 超音波(エコー)検査
超音波検査は放射線を使わず、体に害がない検査で、しこりの内部が液体か固形か、境界の明瞭さ、血流の有無などを評価します。表在性のしこりに対して特に有用で、外来でその場で行えることが多いです。
✅ MRI検査
MRI(磁気共鳴画像)検査は、太ももの深部にある腫瘤の評価に非常に有用です。腫瘤の大きさ、位置、周囲の組織との関係、内部の性状などを詳細に評価できます。軟部腫瘍の疑いがある場合には、MRI検査が標準的な検査として行われます。
📝 CT検査
CT(コンピュータ断層撮影)検査は、骨への浸潤や遠隔転移の評価に用いられます。悪性が疑われる場合や、手術前の評価として行われることがあります。
🔸 生検(組織検査)
画像検査だけでは確定診断ができない場合、腫瘤の組織の一部を採取して顕微鏡で詳しく調べる生検が行われることがあります。針を刺して組織を採取する針生検や、切開して組織の一部を取り出す切開生検などの方法があります。生検の結果によって、良性か悪性か、どのような種類の腫瘤かが確定します。
⚡ 血液検査
炎症の程度を示すCRPや白血球数、腫瘍マーカー、LDH(乳酸脱水素酵素)などが参考として測定されることがあります。リンパ腫が疑われる場合は特定の血液検査が重要になります。
📌 日常生活で気をつけること

しこりが見つかった際に日常生活で意識しておくべきことをまとめます。
🌟 しこりを強く押したり揉んだりしない
しこりの性質を確かめようとして強く押したり、揉んだりすることは避けてください。粉瘤であれば内容物が押し出されて炎症を起こすことがありますし、腫瘍であれば組織にダメージを与えることにもなりかねません。触れる場合は優しく、必要最小限にとどめましょう。
💬 定期的に変化を記録する
受診前や経過観察中には、しこりの大きさや見た目の変化を記録しておくことが有用です。スマートフォンで写真を撮っておくと、受診時に医師に変化を伝えやすくなります。しこりの横にものさしや硬貨などを置いて大きさの目安を記録するとより分かりやすいです。
✅ 自己判断で放置しない
「痛くないから大丈夫」「触った感じが柔らかいから脂肪腫だろう」という自己判断は危険です。良性か悪性かの判断は触診だけでは困難であり、画像検査や病理検査が必要です。特に急速に大きくなる場合や、5センチを超えるしこりは、迷わず早期に受診することが大切です。
📝 バランスの良い生活を心がける
免疫機能を正常に保つためには、バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動が重要です。過度なストレスや疲労は免疫機能を低下させることがあるため、生活習慣全般を整えることも大切です。ただし、生活習慣だけでしこりを治療できるわけではなく、医療機関での適切な評価と治療が基本となります。
🔸 定期的な健康診断を受ける
しこりに限らず、定期的な健康診断を受けることで身体の異常を早期に発見しやすくなります。健診の機会に気になる症状を相談することも一つの方法です。
Q. 太もものしこりはどの診療科を受診すべきですか?
太ももの皮膚直下にある浅いしこりは皮膚科・形成外科が適しており、粉瘤や表在性脂肪腫の診察・治療が行われます。筋肉深部にある大きなしこりや急速増大するしこりは整形外科(腫瘍専門)や外科が適切です。受診先に迷う場合は、かかりつけ医に相談し専門科への紹介を依頼する方法もあります。
✨ 太もものしこりに関するよくある誤解
しこりについて、一般的によく見られる誤解をいくつかご紹介します。
一つ目の誤解は「痛くなければ悪性ではない」というものです。実際には悪性腫瘍の多くが初期において無症状・無痛であることが多く、痛みの有無は良悪性の判断材料にはなりません。むしろ、痛みがないために発見が遅れるケースも少なくありません。
二つ目の誤解は「柔らかければ脂肪腫だから安全」というものです。脂肪腫は一般的に柔らかい触感を持ちますが、脂肪肉腫(悪性)でも柔らかく感じることがあります。また、深部にある脂肪腫は表面から触れると硬く感じることもあります。
三つ目の誤解は「長年変化していないから問題ない」というものです。確かに長期間変化がない場合は良性の可能性が高いですが、一度は医師に評価してもらうことが重要です。また、長期間変化がなかったしこりが突然増大し始めるケースもあります。
四つ目の誤解は「若いから悪性腫瘍にはならない」というものです。軟部肉腫は若年層にも発生することがあり、年齢だけで悪性を否定することはできません。横紋筋肉腫などは若年層に多い悪性腫瘍です。
🔍 治療の選択肢について
しこりの治療方針は、診断の結果によって大きく異なります。代表的な治療の考え方をご紹介します。
⚡ 経過観察
小さくて確実に良性と診断されたしこり(例えば小さな脂肪腫)は、すぐに治療せずに定期的に経過を見ることが選択されることがあります。大きさの変化や症状の出現がないかを定期的に確認します。
🌟 外科的切除
粉瘤、脂肪腫、神経鞘腫などの良性腫瘍は、日常生活への影響がある場合や、大きくなっている場合に外科的切除が行われます。多くの場合は局所麻酔で外来手術として行うことができます。悪性腫瘍の場合は、より広範囲の切除が必要になることがあります。
💬 薬物療法・放射線療法
悪性リンパ腫や、転移を伴う悪性腫瘍では、化学療法(抗がん剤)や放射線療法が選択されることがあります。軟部肉腫の場合も、手術と組み合わせて放射線療法が行われることがあります。
✅ 感染への対応
炎症を起こした粉瘤などでは、まず抗生物質で感染をコントロールし、炎症が落ち着いてから外科的切除が行われることが多いです。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、太もものしこりを「痛みがないから」と長期間放置された後に受診される方も少なくなく、早期に診ていれば対応がより容易だったケースも経験しています。痛みのないしこりでも、大きさや硬さ、増大のスピードによっては悪性腫瘍を否定するための精密検査が必要になることがありますので、「様子を見ていれば大丈夫」と自己判断せず、気になった時点でお気軽にご相談いただくことが大切です。最近の傾向として、早期にご来院いただいた患者様ほど治療の選択肢も広がりやすく、安心して経過を見ていただけるケースが多いと感じています。」
💪 よくある質問
痛みがないことは必ずしも安全の証明にはなりません。悪性腫瘍の初期においても痛みが生じないことは珍しくなく、痛みがないために発見が遅れるケースもあります。「痛くないから大丈夫」という自己判断は避け、気になる場合は医療機関での評価を受けることをおすすめします。
自己判断で確実に見分けることは困難です。ただし、硬くて動かない・急速に大きくなる・5センチを超える・表面がでこぼこしているといった特徴は悪性を疑うサインとされています。最終的な判断には超音波検査やMRI検査、場合によっては生検(組織検査)が必要です。
皮膚のすぐ下にある浅いしこりは皮膚科・形成外科、筋肉の奥深くにある大きなしこりは整形外科(腫瘍専門)や外科が適しています。どの科に行くか迷う場合は、まずかかりつけ医やアイシークリニック上野院にご相談いただければ、適切な診療科へご案内します。
柔らかい触感は脂肪腫の特徴のひとつですが、悪性の脂肪肉腫でも柔らかく感じることがあります。また、深部にある脂肪腫は硬く感じることもあります。触感だけで脂肪腫と断定するのは危険であり、一度医師による視診・触診や画像検査で確認することが大切です。
以下の場合は早急に受診してください。①しこりが5センチを超える、②数週間〜数ヶ月で急速に大きくなっている、③硬くて動かない、④皮膚に変色や潰瘍がある、⑤発熱・体重減少・夜間の大量発汗などの全身症状を伴う、⑥しびれや運動障害が出ている。これらに該当する場合は、痛みがなくても迷わず受診しましょう。
🎯 まとめ
太ももにできた痛くないしこりは、脂肪腫・粉瘤・ガングリオン・リンパ節腫脹・血管腫・神経鞘腫など良性のものが多いですが、なかには軟部肉腫などの悪性腫瘍が含まれることもあります。痛みがないこと、柔らかいこと、長期間変化がないことなどは、必ずしも安全性の証明にはなりません。
特に、しこりが5センチを超える場合、急速に大きくなっている場合、硬くて動かない場合、発熱や体重減少などの全身症状を伴う場合は、早急に医療機関を受診することが重要です。
受診先としては、皮膚や皮下の浅いしこりなら皮膚科・形成外科、深部の大きなしこりなら整形外科(腫瘍専門)や外科が適しています。迷う場合はかかりつけ医やアイシークリニック上野院にご相談いただき、適切な専門科へのご案内も含めて対応いたします。
しこりの自己判断は難しく、「なんとなく大丈夫そう」という感覚で放置するのは避けてください。早期発見・早期治療が予後を大きく左右することがありますので、気になるしこりがある場合は、ためらわずに医療機関を受診されることをおすすめします。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 粉瘤(アテローム)や脂肪腫などの皮膚・皮下腫瘤の定義、特徴、診断・治療方針に関する専門的情報の参照
- 日本形成外科学会 – 脂肪腫・粉瘤・神経鞘腫などの良性軟部腫瘍の種類と外科的切除を含む治療選択肢に関する情報の参照
- 厚生労働省 – 悪性軟部腫瘍(軟部肉腫)・悪性リンパ腫を含むがんの早期発見・早期受診の重要性および診療体制に関する情報の参照
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務