老人性血管腫の写真で見る特徴・原因・治療法を徹底解説

頬に手を当てて微笑む女性

鏡を見ていたら体に小さな赤い点ができていた…そんな経験ありませんか?

💬 「これってほくろ?それとも何か悪いもの?」
💬 「放置しても大丈夫?消えることってあるの?」

その赤い点、「老人性血管腫」かもしれません。
良性ではありますが、自然に消えることはほぼなく、放置すると数が増えたり目立ってきたりすることも。

この記事を読めば、ほくろとの見分け方・治療法・受診タイミングまで全部わかります。
「なんとなく気になっていたけど放置していた」方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

🚨 こんな方はすぐチェック!

✅ 最近、赤い点が急に大きくなった・数が増えた
✅ 触ると出血する・じゅくじゅくする
✅ 形がいびつ・色が黒っぽく変色してきた
✅ 20〜40代なのに赤い点が複数できている


目次

  1. 老人性血管腫とは何か
  2. 老人性血管腫の写真で見る見た目の特徴
  3. 老人性血管腫ができやすい部位
  4. 老人性血管腫の原因と発症メカニズム
  5. 老人性血管腫とほくろの違い・見分け方
  6. 老人性血管腫と混同しやすい皮膚疾患
  7. 老人性血管腫は自然に消えるのか
  8. 老人性血管腫の治療法
  9. 老人性血管腫を放置した場合のリスク
  10. 受診のタイミングと受診先の選び方
  11. まとめ

この記事のポイント

老人性血管腫は加齢により生じる赤色ドーム状の良性皮膚病変で自然治癒はほぼなく、治療にはレーザーが有効。急速な変化や繰り返す出血は皮膚科専門医への早期受診が必要。

💡 老人性血管腫とは何か

老人性血管腫(ろうじんせいけっかんしゅ)は、皮膚の浅い部分にある毛細血管が異常に増殖・拡張することで生じる良性の皮膚病変です。英語では「Cherry Angioma(チェリー血管腫)」とも呼ばれ、その名のとおりサクランボのような赤い色が特徴的です。また「老人性」という名称が使われていますが、必ずしもお年寄りにだけ現れるわけではなく、30代以降から発症が増え始め、加齢とともにその数や大きさが変化していく傾向があります。

老人性血管腫は皮膚科の外来でも頻繁に見られる非常に一般的な皮膚の変化のひとつであり、日本人を含む多くの民族に共通して見られます。外見上は目立つことがありますが、悪性に転化するリスクはほぼないとされており、命に関わるような病気ではありません。ただし、見た目が気になる、数が増えてきた、出血するようになったなどの変化がある場合には、医師による診断を受けることをおすすめします。

なお、「老人性血管腫」という呼び方のほかに、「チェリー血管腫」「Campbell de Morgan spot(キャンベル・ド・モルガン斑)」「毛細血管拡張性肉芽腫」など複数の呼称が存在しますが、これらは多くの場合同じ病変を指しています。ただし毛細血管拡張性肉芽腫は別の疾患概念として区別されることもあるため、診断の際には専門医の判断が重要です。

Q. 老人性血管腫の見た目にはどんな特徴がありますか?

老人性血管腫は直径1〜6ミリ程度の赤色〜赤紫色の皮膚病変で、ドーム状に盛り上がりはっきりとした境界を持ちます。スライドガラスで圧迫すると赤みが薄れる「退色」が見られるのが特徴で、ほくろなどの色素性病変との重要な鑑別ポイントになります。

📌 老人性血管腫の写真で見る見た目の特徴

老人性血管腫は、その外観がとてもわかりやすい皮膚病変のひとつです。ここでは、写真を見るときに確認すべき代表的な見た目の特徴を詳しく解説します。

✅ 色調:鮮やかな赤色〜暗赤色

老人性血管腫の最も特徴的な点は、その色です。鮮やかな赤色から暗赤色(濃い赤〜赤紫)まで幅があり、発生したばかりの初期段階では鮮やかな赤色を呈することが多く、年数が経つにつれて暗赤色や赤紫色に変化することがあります。写真で確認すると、周囲の正常な皮膚と比べて明らかに色が違うため、発見しやすい病変といえます。

📝 大きさ:数ミリ程度の小さな病変

初期のものは直径1〜2ミリ程度の非常に小さな点状のものが多く、まるで赤いインクを1滴垂らしたような印象を受けます。時間の経過とともに直径5〜6ミリ程度まで大きくなることもありますが、通常はそれ以上に大きくなることは少ないとされています。写真で見ると、ほくろや他の色素性病変と比較して比較的小さく、境界がはっきりしているのが確認できます。

🔸 形状:丸くドーム状に盛り上がる

老人性血管腫のもうひとつの大きな特徴は、皮膚表面からわずかに盛り上がっていることです。小さいうちは平坦に見えることもありますが、成熟するとドーム状(半球状)に盛り上がり、触るとぷっくりとした感触があります。写真で見ると、光の当たり具合によっては表面に艶がある丸い突起物として確認できます。まれに表面が乾燥してかさぶた状になることもあります。

⚡ 輪郭:はっきりとした境界線

老人性血管腫は周囲の正常皮膚との境界が比較的明瞭で、ぼんやりとにじんだような広がり方はしません。この点は、悪性腫瘍の特徴のひとつである「不規則な境界」と対照的であり、写真で見るとくっきりとした輪郭が確認できます。ただし、皮膚科的な診断においては写真だけでなく実際の診察が必要です。

🌟 出血しやすさ:外力が加わると出血することがある

老人性血管腫の内部には多くの毛細血管が集まっているため、爪で引っかいたり衣服に擦れたりすると出血することがあります。この出血は止血しやすいことが多いですが、繰り返すようであれば皮膚科への受診を検討しましょう。写真では見えにくい特徴ですが、触診や問診によって確認できます。

✨ 老人性血管腫ができやすい部位

老人性血管腫は体のさまざまな部位に発生しますが、特にできやすい部位があります。最も多いのは体幹(胴体部分)で、胸・腹・背中などに多発する傾向があります。次いで上腕・前腕などの上肢にもよく見られます。顔や頭部にも発生することがあり、特に耳の周辺や首に現れることもあります。

一方、手のひら・足の裏・口の中の粘膜などにはほとんど現れないとされています。これは皮膚の構造や血管分布の違いによるものと考えられています。

また、老人性血管腫は単発で生じることもありますが、多くの場合は複数の病変が同時または経時的に増えていく傾向があります。年齢が上がるにつれて体のあちこちに増えていったという方の話はよく聞かれます。複数の血管腫が体幹や四肢に散在している写真を見ると、まるで赤い点描のように見えることがあります。

Q. 老人性血管腫はなぜできるのですか?

老人性血管腫の主な原因は加齢による毛細血管の拡張・増殖です。そのほか、紫外線によるダメージ、遺伝的素因、女性ホルモン(エストロゲン)のバランス変化なども発症に関与するとされています。40代以降から増加し、70代では多くの方に見られます

🔍 老人性血管腫の原因と発症メカニズム

老人性血管腫がなぜできるのかについては、まだ完全には解明されていない部分もありますが、いくつかの要因が関与していると考えられています。

💬 加齢による血管変化

最も大きな原因とされているのが加齢です。年齢を重ねることで皮膚の毛細血管が拡張・増殖しやすくなり、老人性血管腫が生じやすくなると考えられています。実際に、40代以降で発症が急増し、70代では非常に高い割合の人に見られるというデータもあります。加齢による血管壁の変化や、皮膚のターンオーバーの低下なども影響していると推測されています。

✅ 紫外線の影響

紫外線による皮膚へのダメージも、老人性血管腫の発生と関係があるとされています。紫外線は皮膚の血管内皮細胞にダメージを与え、血管の異常増殖を引き起こす一因になると考えられています。ただし、紫外線があまり当たらない体幹にも多発することから、紫外線だけが主因ではないと考えられています。

📝 遺伝的素因

家族に老人性血管腫が多い場合、その体質が遺伝する可能性があると指摘されています。実際に「親や祖父母も同じようなものが体中にある」という話を聞くことがあります。遺伝的な血管の形成に関わる遺伝子の変異が関係している可能性も研究されています。

🔸 ホルモンバランスの変化

女性ホルモン(エストロゲン)との関係も示唆されており、妊娠中に老人性血管腫が増えたり大きくなったりすることが報告されています。また、閉経後に変化することもあるとされており、ホルモンバランスが血管の増殖に影響を与えることが考えられています。

⚡ その他の要因

免疫機能の変化や、特定の化学物質・薬剤への曝露なども、老人性血管腫の発生に関与する可能性が指摘されています。また、臓器移植後の免疫抑制薬使用者に多く見られるという報告もあり、免疫系との関係も研究対象となっています。

💪 老人性血管腫とほくろの違い・見分け方

老人性血管腫を見た患者様から最もよく聞かれる疑問が「ほくろとどう違うのか」というものです。写真や目視だけでは判断が難しいケースもありますが、主な違いを以下に整理します。

🌟 色の違い

老人性血管腫は赤色〜赤紫色が基本です。ほくろ(色素性母斑)は茶色〜黒色が基本で、この色の違いが最もわかりやすい区別点です。ただし、老人性血管腫が古くなると暗赤色に変化し、一見黒ずんで見えることもあるため注意が必要です。

💬 触感の違い

老人性血管腫はドーム状に盛り上がっており、触るとやや弾力のある感触があります。ほくろは平坦なものから盛り上がるものまでさまざまですが、触感が異なることがあります。また、老人性血管腫はスライドガラスなどで圧迫すると赤みが消える(退色する)特徴があります(圧迫試験)。これは血管内の血液が押し出されるためで、色素性病変(ほくろなど)では退色しません。

✅ 出血のしやすさ

老人性血管腫は毛細血管の集まりであるため、軽い外力で出血しやすい特徴があります。通常のほくろでは擦った程度では出血しません。

📝 発生年齢と経過

ほくろは子どもの頃から生じることが多く、老人性血管腫は中高年以降に新たに現れることが多いという傾向があります。ただし、これだけで判断するのは難しいため、気になる場合は皮膚科を受診して医師に確認してもらうことが最も確実です。

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🎯 老人性血管腫と混同しやすい皮膚疾患

老人性血管腫と見た目が似ていて混同しやすい皮膚疾患がいくつかあります。写真だけで自己判断するのが難しい理由のひとつもここにあります。代表的なものを紹介します。

🔸 毛細血管拡張性肉芽腫(化膿性肉芽腫)

毛細血管拡張性肉芽腫は、老人性血管腫と非常によく似た外観を持ちますが、より急速に成長し、出血しやすく、より大きくなることがある病変です。外傷や感染を契機に発生することが多く、子どもや若年層にも見られます。表面が鮮やかな赤色でもろく、少し触れただけで大量に出血することがあります。老人性血管腫との鑑別は皮膚科医による診察が必要です。

⚡ 悪性黒色腫(メラノーマ)

悪性黒色腫は皮膚のメラニン産生細胞が悪性化したもので、命に関わる重篤な皮膚がんです。通常は黒色〜褐色ですが、まれに赤みを帯びた病変もあります。老人性血管腫と混同されることは少ないですが、色の変化や不規則な形状がある場合は必ず専門医を受診する必要があります。自己判断で放置することは非常に危険です

🌟 カポジ肉腫

カポジ肉腫は血管内皮細胞由来の悪性腫瘍で、HIV感染者や免疫抑制状態の患者に多く見られます。赤紫色の斑点や結節として皮膚に現れ、老人性血管腫と混同されることがあります。カポジ肉腫は悪性であり、早期診断と治療が必要です。

💬 血管角化腫

血管角化腫は皮膚の毛細血管が拡張するとともに、表皮が角質化した状態で、外観が老人性血管腫と類似することがあります。黒ずんだ赤色を呈し、表面がやや粗い場合があります。陰嚢部や外陰部などに多発するタイプ(Fordyce型)では特にほくろや老人性血管腫と鑑別が必要です。

✅ 蜘蛛状血管腫(クモ状血管腫)

クモ状血管腫は、中心部に赤い点があり、そこから放射状に細い血管が広がるタイプの血管病変で、見た目がクモの巣のように見えます。老人性血管腫とは形状が異なりますが、赤い色が共通しているため混同されることがあります。肝臓疾患や妊娠との関連が指摘されています

Q. 老人性血管腫はどのような治療法がありますか?

老人性血管腫の主な治療法にはレーザー治療・液体窒素による冷凍療法・電気凝固法・外科的切除があります。中でも色素レーザーやNd:YAGレーザーを用いたレーザー治療は周囲の皮膚へのダメージが少なくダウンタイムも短いため、広く用いられています。美容目的の治療は自由診療となるのが一般的です

💡 老人性血管腫は自然に消えるのか

「老人性血管腫は放っておけば自然に消えますか?」というのも、患者様からよく聞かれる質問です。残念ながら、一般的に老人性血管腫は自然に消えることはほとんどないとされています。一度できた血管腫は、医療的な処置をしなければそのまま残り続けるケースがほとんどです。

また、加齢とともに病変の数が増えたり、既存の病変が少しずつ大きくなったりすることがあります。特に体幹部に多発している方では、年々数が増えていくことを実感されている方も多くいます。

一方で、老人性血管腫はほぼ良性であり、放置しても健康上の大きなリスクはないとされています。そのため、見た目が気にならない場合や、生活に支障がない場合は、経過観察を選択することも一つの選択肢です。ただし、見た目の変化(大きくなった、色が変わった、出血するようになったなど)がある場合は、悪性病変との鑑別のために皮膚科を受診することをおすすめします。

📌 老人性血管腫の治療法

老人性血管腫は良性病変であるため、必ずしも治療が必要なわけではありませんが、見た目が気になる・衣服に擦れて出血する・数が増えてきたなどの理由で治療を希望される方も多くいます。代表的な治療法を紹介します。

📝 レーザー治療

老人性血管腫の治療において最も広く用いられているのがレーザー治療です。血管内のヘモグロビン(血液の赤色成分)に選択的に吸収される波長のレーザー光を照射することで、血管腫内部の血管を凝固させて縮小・消退させます。

代表的なレーザーとしては、色素レーザー(Pulsed Dye Laser、PDL)やNd:YAGレーザーなどがあります。これらは周囲の正常な皮膚へのダメージを最小限に抑えながら、血管病変を選択的にターゲットにできる点が優れています。

治療は通常、局所麻酔なしまたは表面麻酔を使用して行われ、照射後は一時的に赤みや内出血(紫斑)が生じることがありますが、数週間で改善することが多いです。小さな病変であれば1〜2回の照射で治療が完了することもあります

🔸 液体窒素による冷凍療法(クライオセラピー)

液体窒素を使って病変を凍結させ、壊死させることで除去する方法です。比較的手軽で安価な治療法ですが、処置後に水疱や色素沈着、色素脱失(白いあと)が残ることがあるため、顔など目立つ部位への使用には慎重な判断が必要です。小さな老人性血管腫には有効なことがありますが、深部まで到達しにくいため、大きな病変や厚みのある病変には適さないこともあります。

⚡ 電気凝固法(電気焼灼術)

電気メスなどを使って病変を焼灼する方法です。比較的簡便で確実性が高い方法ですが、焼灼後に瘢痕(傷あと)が残る可能性があるため、部位や病変の大きさによって適応が判断されます。局所麻酔を使用することが多く、処置後はかさぶたができ、数週間で脱落します。

🌟 外科的切除

病変をメスで切除し、縫合する方法です。老人性血管腫に対して行われることは比較的少なく、大きな病変や他の方法で十分な効果が得られない場合などに選択されることがあります。切除後には縫合線(傷あと)が残ることがありますが、病理検査に組織を提出できるという利点があります

💬 IPL(集中光線)治療

IPL(Intense Pulsed Light)は特定の波長を含む光を照射する治療で、レーザーとは異なりますが、血管病変の治療にも用いられることがあります。老人性血管腫に対しても一定の効果が報告されていますが、レーザーと比較して効果が劣ることもあるため、担当医との相談が重要です

✅ 治療後のケアについて

どの治療法を選択した場合も、処置後は紫外線対策が重要です。治療部位に紫外線が当たると色素沈着が起きやすくなるため、日焼け止めの使用や物理的な遮光を心がけましょう。また、処置後の保湿ケアも皮膚の回復を助けます。具体的なケアの方法は担当医の指示に従ってください。

Q. 老人性血管腫でどんな症状があれば受診が必要ですか?

老人性血管腫が短期間で急速に大きくなった場合、色・形・輪郭に明らかな変化がある場合、出血を繰り返す場合、かゆみや痛みがある場合、周囲に小さな病変が散在し始めた場合は、速やかに皮膚科を受診してください。これらは悪性病変の可能性があり、自己判断は危険です。

✨ 老人性血管腫を放置した場合のリスク

前述のとおり、老人性血管腫は基本的に良性であり、放置しても命に関わるリスクはほとんどないとされています。しかし、放置することで生じうるいくつかの問題点についても理解しておく必要があります。

📝 出血のリスク

老人性血管腫は毛細血管が密集した病変であるため、衣服との摩擦や爪による引っかき、ひどい場合は睡眠中に無意識に触れることでも出血することがあります。出血自体は少量であることがほとんどで、圧迫によって止血できますが、繰り返す出血は生活の不便さにつながります。

🔸 他の病変との鑑別が難しくなる

老人性血管腫の見た目が変化した場合(大きくなった、色が変わった、形が変わったなど)、それが老人性血管腫の自然な経過なのか、あるいは別の皮膚疾患に変わったのかを自己判断することは難しいです。放置することで悪性病変との鑑別が難しくなる可能性もあります。特に以下のような変化がある場合は速やかに皮膚科を受診することをおすすめします。

短期間で急速に大きくなった場合、色が不均一になってきた場合、輪郭が不規則になった場合、周囲に衛星病変(周りに小さな病変が散在する)が現れた場合などは、悪性腫瘍との鑑別が必要になることがあります。

⚡ 精神的な負担

見た目が気になる病変を放置することで、入浴時・着替え時・他者との接触時などに精神的な不安やストレスを感じる方もいます。治療によって病変が改善されることで生活の質(QOL)が向上するケースも少なくありません

🔍 受診のタイミングと受診先の選び方

老人性血管腫が疑われる皮膚の変化があった場合、どのタイミングで受診すればよいのかについても整理しておきましょう。

🌟 すぐに受診すべき症状

以下に該当する場合は、速やかに皮膚科を受診することを強くおすすめします。病変が短期間(数週間〜数カ月)で急速に大きくなっている場合、病変の色・形・輪郭に明らかな変化がある場合、出血を繰り返す場合、かゆみや痛みがある場合、病変の周囲に衛星病変が現れた場合、これらは良性ではない病変の可能性を示唆することがあるため、専門医による診断が必要です。

💬 余裕を持って受診すべき場合

一方で、急激な変化がなく「何となく気になる」という程度であれば、急いで受診する必要はありませんが、次のような場合は定期的な受診を検討しましょう。体のあちこちに赤い点が増えてきた場合、既存の病変が衣服に擦れて不快感がある場合、見た目が気になって精神的な負担を感じている場合などが該当します。

✅ 受診先の選び方

老人性血管腫が疑われる場合は、皮膚科または皮膚科を標榜するクリニックを受診しましょう。皮膚科専門医による診察では、肉眼的な観察のほか、ダーモスコピー(皮膚鏡)という拡大鏡を使った精密な観察が行われることがあります。ダーモスコピーでは老人性血管腫に特徴的な所見(赤みのある小葉状構造など)を確認でき、悪性病変との鑑別精度が向上します。

治療を希望する場合は、レーザー治療が可能な皮膚科クリニックや美容皮膚科を選ぶとよいでしょう。ただし、まず診断を確定させることが最優先です。保険診療と自由診療(保険適用外)のどちらで受けるかによっても費用が変わるため、事前に確認することをおすすめします。老人性血管腫の治療は、美容目的で行う場合は自由診療となることが一般的です

📝 ダーモスコピーによる診断

ダーモスコピーは皮膚科専門医が使用する非侵襲的な拡大観察器具で、皮膚病変の内部構造まで詳しく観察できます。老人性血管腫では「ラクーン(大型の赤みのある小葉)」と呼ばれる特徴的な構造が確認されることがあり、これにより悪性黒色腫や血管角化腫などとの鑑別精度が格段に上がります。写真での見た目だけでは判断が難しい場合も、ダーモスコピーを用いることで正確な診断が可能になります

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、「気づいたら体に赤い点が増えていた」とご心配されて来院される患者様が多く、老人性血管腫と診断されてほっと安心される方が少なくありません。良性病変ではありますが、自然に消えることはほぼないため、見た目が気になる方や衣服との摩擦で繰り返し出血する方には、ダウンタイムの少ないレーザー治療をご提案しています。一方で、短期間での急な変化や出血が続く場合は悪性病変との鑑別が必要となりますので、気になる変化があった際にはどうぞお早めにご相談ください。」

💪 よくある質問

老人性血管腫は自然に消えることはありますか?

残念ながら、老人性血管腫が自然に消えることはほとんどありません。一度できた病変は医療的な処置をしない限り残り続け、加齢とともに数が増えたり大きくなったりすることもあります。見た目が気になる方や生活に支障がある方は、皮膚科への相談をご検討ください。

老人性血管腫とほくろはどうやって見分けますか?

最もわかりやすい違いは色です。老人性血管腫は赤色〜赤紫色、ほくろは茶色〜黒色が基本です。また、老人性血管腫はスライドガラス等で圧迫すると赤みが消える(退色する)特徴があります。ただし自己判断は難しいため、気になる場合は皮膚科専門医への受診をおすすめします。

老人性血管腫の治療はどんな方法がありますか?

主な治療法として、レーザー治療・液体窒素による冷凍療法・電気凝固法・外科的切除などがあります。中でもレーザー治療は周囲の皮膚へのダメージが少なく、ダウンタイムも比較的短いため広く用いられています。当院でも見た目が気になる方にはレーザー治療をご提案しています。

すぐに皮膚科を受診すべき症状はどんなときですか?

以下の場合は速やかな受診をおすすめします。①短期間で急速に大きくなった、②色・形・輪郭に明らかな変化がある、③出血を繰り返す、④かゆみや痛みがある、⑤周囲に小さな病変が散在するようになった。これらは悪性病変の可能性もあるため、自己判断せず専門医に診てもらうことが重要です。

老人性血管腫の治療は保険適用されますか?

老人性血管腫の治療は、美容目的で行う場合は自由診療(保険適用外)となるのが一般的です。一方、診断目的の診察はケースによって保険診療が適用されることがあります。費用や適用範囲はクリニックによって異なるため、当院を含む受診先に事前に確認されることをおすすめします。

🎯 まとめ

老人性血管腫は、鮮やかな赤色〜赤紫色でドーム状に盛り上がる小さな皮膚病変で、加齢とともに体幹を中心に発生することが多い良性の皮膚変化です。見た目の特徴としては、はっきりとした境界を持つ直径数ミリの赤い隆起物であり、圧迫すると色が薄くなる(退色する)特性があります

ほくろや毛細血管拡張性肉芽腫、血管角化腫などの他の皮膚疾患と混同されることがあるため、写真や見た目だけで自己判断するのではなく、気になる変化があった場合は皮膚科専門医による診察を受けることが重要です。特に短期間で急速に変化した場合や出血を繰り返す場合は、速やかに受診しましょう

治療が必要な場合は、レーザー治療が最も有効な選択肢のひとつであり、ダウンタイムも比較的少なく済みます。老人性血管腫の自然治癒はほぼ期待できないため、見た目が気になる方や生活に支障が出ている方は、医療機関への相談を検討してみてください。アイシークリニック上野院では、皮膚のお悩みに対して丁寧な診察と適切な治療法のご提案を行っております。老人性血管腫についてご不安なことがあれば、お気軽にご相談ください。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – 老人性血管腫(チェリー血管腫)の定義・診断基準・治療方針に関する皮膚科専門医による解説および皮膚疾患の鑑別診断の根拠として参照
  • PubMed – 老人性血管腫の原因・発症メカニズム・レーザー治療効果・ダーモスコピー所見に関する国際的な査読済み医学文献の根拠として参照
  • 日本形成外科学会 – 血管腫を含む良性皮膚腫瘍に対するレーザー治療・冷凍療法・電気凝固法・外科的切除などの治療法の適応と手技に関する根拠として参照

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

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佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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