💬 「気づいたらおでこにこぶが…これって大丈夫?」そんな不安を感じているあなたへ。
おでこのこぶは、打撲による血腫・粉瘤・脂肪腫・骨腫など、原因がさまざまで、正しく見極めることがとても大切です。この記事を読めば、「受診すべきか・様子を見ていいか」が自分でわかるようになります。
🚨 こんな方は今すぐ読んでください!
- 📌 ぶつけた覚えがないのにこぶができた
- 📌 こぶが急に大きくなってきた
- 📌 触ると硬くて動かない
- 📌 頭痛・めまいなど他の症状もある
⚠️ 放置すると重大な病気を見逃す危険があります
💡 この記事でわかること
- ✅ おでこのこぶの種類と見分け方
- ✅ すぐ受診すべき危険なサイン
- ✅ 病院での治療法と自宅でできるケア
目次
- おでこのこぶとはどんな状態?
- 突然できるおでこのこぶの主な原因
- 打撲以外で起こる「こぶ」の種類と特徴
- こぶの見た目や触った感触で原因を見分けるポイント
- 子どものおでこのこぶと大人のおでこのこぶの違い
- こんな症状があったらすぐ受診を
- おでこのこぶの診断と検査
- おでこのこぶの治療法
- 自宅でできるケアと注意点
- まとめ
この記事のポイント
おでこのこぶは打撲による血腫、粉瘤、脂肪腫、骨腫など多様な原因で生じる。急速な増大・硬さ・神経症状を伴う場合は早急に受診が必要で、当院では機能面と美容的配慮を両立した治療を提供している。
💡 おでこのこぶとはどんな状態?
おでこ(前額部)にできる「こぶ」とは、皮膚の表面や皮膚の下にある組織が何らかの理由で盛り上がった状態を指します。医学的には「腫瘤(しゅりゅう)」や「隆起病変」と呼ばれることもあります。
こぶといえば、多くの方がまず思い浮かべるのは「頭をぶつけたときに盛り上がってくる血腫」ではないでしょうか。しかし実際には、打撲によるものだけでなく、皮膚の中に嚢胞(のうほう)ができるケース、脂肪の塊が増殖するケース、骨が一部隆起するケースなど、多岐にわたる原因が存在します。
おでこは皮膚が比較的薄く、下には前頭骨という骨があるため、ほかの部位と比べて皮下の変化が外から見えやすい場所です。そのため、ほかの部位なら気づかないような小さな変化も目立ちやすく、「突然こぶができた」と感じやすい部位でもあります。
こぶの大きさは数ミリのものから数センチに達するものまでさまざまで、痛みを伴うものと伴わないものがあります。また、突然大きくなるものもあれば、長年にわたってゆっくり成長するものもあります。自分でこぶの存在に気づくきっかけは、鏡で見て気づく場合や、洗顔・スキンケアの際に触れて気づく場合など様々です。
Q. おでこのこぶが突然できる主な原因は何ですか?
おでこのこぶが突然現れる原因として最多は打撲による皮下血腫(たんこぶ)ですが、以前から存在していた粉瘤や脂肪腫が炎症・感染をきっかけに急激に腫れるケースも多くみられます。骨腫がある時点で気づかれる場合もあります。
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📌 突然できるおでこのこぶの主な原因
おでこに突然こぶが現れる場合、最も多い原因は「打撲(外傷)」です。転倒や衝突などでおでこをぶつけると、皮下の血管が切れて血液が溜まり、数分から十数分のうちに急速に盛り上がってきます。これを「皮下血腫」または俗にいう「たんこぶ」と呼びます。
おでこの皮膚は非常に血管が豊富であり、かつ皮下に脂肪層が少ないため、打撲を受けると血液が逃げ場を失って外側(皮膚の表面方向)へ盛り上がってきます。これが見た目にも大きなこぶとなって現れる理由です。
一方で、「ぶつけた覚えがないのに突然こぶができた」と感じるケースも珍しくありません。この場合、以下のような原因が考えられます。
まず、本人が気づかないうちに軽くぶつけていたケースです。日常生活の中で頭部を軽くぶつけることはよくありますが、痛みが弱い場合は記憶に残らないこともあります。しかし皮下では出血が起きており、後から腫れとして現れることがあります。
次に、粉瘤(ふんりゅう)や脂肪腫などが急激に大きくなったケースです。これらは以前からゆっくりと存在していたものの、炎症や感染をきっかけに急に腫れることがあります。「昨日まではなかったのに」と感じるような急速な腫大が起こることも珍しくありません。
さらに、骨膜反応や骨の隆起(骨腫)が進行して外見上に変化をきたすケースも存在します。これらは通常ゆっくり進行しますが、ある時点でふと気づくという形で「突然」と感じられることがあります。
✨ 打撲以外で起こる「こぶ」の種類と特徴
打撲以外でおでこにこぶが生じる原因は複数あります。それぞれの特徴を知っておくことで、受診の際に役立てることができます。
✅ 粉瘤(アテローム)
粉瘤は、皮膚の下に袋状の構造物ができ、その中に角質や皮脂が溜まることで生じる良性の腫瘤です。おでこを含む顔面はこの粉瘤が発生しやすい部位のひとつです。通常は痛みがなく、触ると皮膚の下に丸いかたまりとして触れます。中央部に黒っぽい点(開口部)が見えることがあるのも特徴的です。
粉瘤が細菌に感染すると「炎症性粉瘤」となり、赤く腫れて強い痛みを伴うようになります。この状態では急速に大きくなることがあり、突然こぶができたように感じられます。
📝 脂肪腫(リポーマ)
脂肪腫は皮下脂肪が増殖してできる良性の腫瘤で、やわらかく、動かすと少し動く感触があります。痛みはほとんどなく、成長もゆっくりであることが多いです。おでこに発生することもありますが、どちらかというと体幹や四肢に多い傾向があります。
🔸 骨腫(こつしゅ)
骨腫は骨の一部が過剰に増殖して硬いこぶとなる良性の骨腫瘍です。触れると非常に硬く、まるで骨の一部がそのまま飛び出ているような感触です。おでこの骨(前頭骨)に生じることがあります。成長は非常に遅く、多くの場合は無症状です。
⚡ 石灰化上皮腫(毛母腫)
石灰化上皮腫は毛包の細胞から生じる良性の腫瘤で、皮膚の下に硬いかたまりとして触れます。石灰化しているためにとても硬い感触があり、「石が入っているような」と表現する患者さんもいます。子どもや若い成人に多く見られます。
🌟 皮膚線維腫
皮膚線維腫は皮膚の繊維組織が増殖してできる良性腫瘤です。やや硬く、皮膚に固着しているような感触があります。多くの場合は無症状ですが、圧迫すると痛みを感じることがあります。
💬 神経線維腫
神経線維腫は神経の鞘(さや)から生じる腫瘤で、やわらかいことが多く、押すとピリッとした感覚(放散痛)が走ることがあります。単発で生じることもありますが、「神経線維腫症(フォン・レックリングハウゼン病)」という遺伝性疾患の一症状として複数発生することもあります。
✅ 血管腫・リンパ管腫
血管やリンパ管が異常に増殖してこぶのように見える場合もあります。血管腫は青みがかったり赤みがかったりすることが多く、圧迫すると一時的に色が変わることがあります。
📝 悪性腫瘍
まれではありますが、皮膚がんや軟部肉腫、骨肉腫などの悪性疾患がおでこのこぶとして現れることもあります。急速に大きくなる、硬くて動かない、痛みがある、表面が潰瘍化するなどの特徴がある場合には悪性を疑う必要があります。
Q. おでこのこぶはどんな特徴があると危険サインですか?
おでこのこぶで早急な受診が必要なのは、数日以内に急速に大きくなる、硬くて動かない、境界が不明瞭、表面が潰瘍化している、強い痛みや発熱を伴う、頭痛・めまい・視力変化など神経症状を伴うといった特徴がある場合です。
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🔍 こぶの見た目や触った感触で原因を見分けるポイント
専門的な診断は医師に委ねる必要がありますが、こぶの特徴を観察することで原因をある程度絞り込む手がかりになります。
こぶが柔らかく、境界が不明瞭で皮膚の色と変わらない場合、打撲による血腫や脂肪腫が考えられます。一方、表面に黒い点があって半球状に盛り上がっている場合は粉瘤が疑われます。石のように硬い感触があれば骨腫や石灰化上皮腫の可能性があります。
色の変化も重要な観察ポイントです。打撲直後は赤みや紫色がかった変色が見られます。赤く腫れて熱感がある場合は炎症や感染が起きているサインです。皮膚の色が変わらずに盛り上がっているだけの場合は、慢性的な良性腫瘤の可能性が高まります。
動き方も参考になります。皮膚と一緒に動く(皮膚と癒着している)場合は粉瘤が疑われ、皮膚の下で独立して動く場合は脂肪腫が考えられます。全く動かず固定されている場合は骨腫や骨膜に由来するものが疑われます。
痛みについても重要です。打撲後の急性期には痛みがありますが、多くの良性腫瘤は無痛です。急に痛みが増した場合は炎症や感染を示している可能性があります。押したときに放散痛(別の場所にひびく痛み)がある場合は神経由来の腫瘤が疑われます。
ただし、これらはあくまでも参考情報です。見た目だけで確定診断はできませんし、良性に見えても悪性のケースや、その逆もあります。自己判断で放置せず、気になる場合は医療機関を受診することをお勧めします。
💪 子どものおでこのこぶと大人のおでこのこぶの違い
おでこのこぶは年齢によっても傾向が異なります。子どもと大人でよく見られる原因が違うことを知っておくと、より適切な対応が可能になります。
子どもの場合、最も多いのは打撲による血腫、いわゆる「たんこぶ」です。子どもは転倒しやすく、おでこをぶつける機会が多いため、親御さんが心配されるケースは非常に多いです。たんこぶ自体は多くの場合数日で吸収されて消えますが、頭部への衝撃があった場合には脳への影響がないかどうかの確認が重要です。
子どもに比較的多く見られる腫瘤としては、石灰化上皮腫(毛母腫)があります。これは主に10代以下の若年層に多く、頭頸部や顔面に好発します。良性ではありますが、自然に消えることはないため外科的切除が行われます。
大人の場合は、粉瘤や脂肪腫などの頻度が増えてきます。粉瘤は特に20〜40代の働き盛りの年代に多く、顔面や体幹によく見られます。また、中高年以降では骨腫のリスクも考慮する必要があります。
高齢者では、皮膚の変化(老人性疣贅など)がこぶのように見えることもありますし、基礎疾患や服薬の影響で血腫ができやすくなっている場合もあります。
また、子ども・大人を問わず稀ではありますが、頭蓋骨を通じて脳の病変がおでこのこぶとして現れるケース(頭蓋内に病変がある場合の外板への影響)も存在します。このような場合は速やかな専門医への受診が必要です。
Q. おでこのたんこぶに対して自宅でできるケアは?
打撲後24時間以内はタオルで包んだ保冷剤を1回15〜20分程度当てて冷やすことが基本です。受傷から48時間以降は温めると吸収促進が期待できます。こぶを強く押したり針で刺したりする行為は感染リスクが高まるため厳禁です。
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🎯 こんな症状があったらすぐ受診を
おでこのこぶが生じたとき、様子を見てよい場合とすぐに受診すべき場合があります。特に以下のような症状が見られる場合には、速やかに医療機関を受診することが重要です。
頭部を強くぶつけた後にこぶが生じた場合、こぶ自体は血腫であることが多いですが、脳への影響がないかどうかを確認する必要があります。意識を失った、頭痛が強い、嘔吐した、ぼんやりしている、手足に力が入らないなどの症状がある場合は、脳震盪や脳内出血の可能性があり、救急受診が必要です。
こぶが急速に大きくなっている場合も受診のサインです。数日以内に明らかに大きくなっているようであれば、感染や炎症、あるいは悪性疾患の可能性があります。
こぶが硬く、動かない、境界が不明瞭であるといった特徴がある場合も注意が必要です。これらは悪性腫瘤に多い特徴です。特に40歳以上で新たに出現したこぶで、このような性状がある場合は早めの受診を勧めます。
こぶが赤く腫れて熱感があり、強い痛みを伴う場合は、感染を起こしている可能性があります。特に発熱を伴う場合は全身への感染拡大を防ぐためにも早急な受診が必要です。
こぶの表面が破れて浸出液や血液が出ている場合、または皮膚の潰瘍が生じている場合も放置してはいけません。感染のリスクが高まるだけでなく、悪性疾患の可能性も考慮する必要があります。
頭痛、視力の変化、めまいなど神経症状を伴うこぶは、頭蓋内の異常と関連している可能性があるため、速やかに脳神経外科や神経内科を受診してください。
一方、外傷後のたんこぶで意識は清明、痛みも徐々に軽減しており、こぶも大きさが変わらないか小さくなっている場合は、数日間の経過観察が可能なこともあります。ただし、子どもや高齢者は変化が出やすいため、慎重に観察する必要があります。
💡 おでこのこぶの診断と検査
おでこのこぶで医療機関を受診した場合、どのような診断・検査が行われるのかを理解しておくと安心です。
最初に行われるのは問診です。いつから気づいたか、何かぶつけたかどうか、こぶの変化(大きくなっているか、痛みの変化など)、随伴症状(頭痛・嘔気・視力変化など)、以前から似たようなものがあったか、既往歴や服用中の薬などについて確認されます。
続いて視診と触診が行われます。医師はこぶの大きさ、形状、色、表面の状態、皮膚との癒着の有無、硬さ、圧痛の有無などを確認します。多くの場合、熟練した医師であれば視診・触診だけである程度の鑑別が可能です。
必要に応じて画像検査が行われます。超音波検査(エコー)は被曝がなく、リアルタイムで腫瘤の内部構造や深さ、血流の有無を確認できるため、皮下腫瘤の診断に広く用いられます。粉瘤、脂肪腫、血腫などの鑑別に役立ちます。
骨腫や骨に関わる病変が疑われる場合には、X線(レントゲン)撮影が行われます。骨の構造変化や石灰化の有無が確認できます。より詳細な情報が必要な場合にはCT検査が行われます。
頭部への強い外傷があった場合や、神経症状を伴う場合には頭部CTや頭部MRIが施行されます。これにより脳内の出血や損傷の有無を確認します。
悪性腫瘍が疑われる場合や、確定診断のために組織の一部を採取して病理検査(生検)を行うことがあります。この検査で腫瘤を構成する細胞の性質を調べ、良性か悪性かを判断します。
血液検査は、感染が疑われる場合(炎症反応の確認)や、出血傾向を調べる必要がある場合に行われることがあります。
受診する診療科については、外傷後や神経症状を伴う場合は救急科・脳神経外科、皮膚の腫瘤が疑われる場合は皮膚科・形成外科・美容外科、骨の病変が疑われる場合は整形外科が適切です。迷う場合は最初にかかりつけ医や内科・外科を受診し、紹介してもらうのもよい方法です。
Q. おでこのこぶの治療は診療科によって違いますか?
打撲後や神経症状がある場合は脳神経外科・救急科、粉瘤・脂肪腫などの皮膚腫瘤は皮膚科・形成外科が適切です。おでこは顔の目立つ部位のため、形成外科・美容外科では機能面と術後の傷跡への美容的配慮を両立した治療が行われます。
📌 おでこのこぶの治療法
おでこのこぶの治療法は、その原因によって大きく異なります。主な治療法について説明します。
🔸 打撲による血腫(たんこぶ)の治療
打撲による血腫は多くの場合、特別な治療をしなくても1〜2週間程度で自然に吸収されて消えます。急性期(受傷後24時間以内)は冷やすことで腫れを抑える効果があります。保冷剤をタオルに包んで患部に当てるなどの冷却が有効です。痛みが強い場合は内服の鎮痛薬を使用することもあります。
血腫が大きくなかなか吸収されない場合や、血腫が硬化してしまった場合には、穿刺吸引(注射器で血液を吸い出す)や外科的切開排液が行われることがあります。
⚡ 粉瘤の治療
粉瘤の根本的な治療は外科的切除です。袋(嚢胞壁)ごと完全に切除しないと再発するため、袋を残さずに取り除くことが重要です。炎症がない場合は小さな切開で切除できますが、炎症を起こしている場合(炎症性粉瘤)は、まず抗菌薬で炎症を抑えてから切除するか、緊急的に切開排膿(膿を出す処置)を行うことがあります。
おでこは顔面の目立つ部分であるため、できるだけ傷跡が残らないよう丁寧な縫合が求められます。形成外科や美容外科では、美容的な側面も考慮した処置が行われます。
🌟 脂肪腫の治療

脂肪腫も外科的切除が基本です。皮膚を切開して脂肪腫を取り出します。小さなものは局所麻酔下で外来処置として行うことが可能です。おでこにある脂肪腫は比較的表在性であることが多く、切除自体は難しくありませんが、やはり傷跡の処理には美容的配慮が必要です。
💬 骨腫の治療
骨腫は無症状であれば経過観察となることが多いです。美容的に気になる場合や、大きくなって周囲の組織に影響を与えている場合には手術による切除が選択されます。骨腫の切除は骨を削る処置が必要となるため、専門的な技術が求められます。
✅ 石灰化上皮腫の治療
石灰化上皮腫は自然消退しないため、治療は外科的切除となります。比較的境界明瞭で摘出しやすいことが多いですが、おでこや顔面の場合は傷跡の最小化を心がけた処置が行われます。
📝 炎症・感染を伴う場合の治療
こぶが感染を起こしている場合には、抗菌薬の内服または点滴による治療が行われます。膿が溜まっている場合には切開して膿を排出する処置(切開排膿)が必要となります。
🔸 悪性腫瘍の場合
悪性腫瘍と診断された場合は、腫瘍の種類・進行度に応じて外科的切除、放射線療法、化学療法などが組み合わせて行われます。専門の腫瘍科・形成外科・脳神経外科などと連携した治療が行われます。
✨ 自宅でできるケアと注意点
おでこにこぶができたとき、受診するまでの間や受診後のホームケアについて正しく知っておくことが大切です。
打撲直後のたんこぶに対しては、冷やすことが基本です。氷や保冷剤をそのまま肌に当てると凍傷になる可能性があるため、タオルなどで包んでから患部に当ててください。1回15〜20分程度を目安に、腫れが引くまで数時間ごとに繰り返すと効果的です。受傷から24〜48時間が経過したら、逆に温めて血液循環を促進することで吸収を早める効果が期待できます。
こぶを無理に押したり、もんだりすることは避けてください。外から圧力をかけることで内部の血腫が広がったり、感染のリスクが高まったりする可能性があります。特に炎症を起こしているこぶへの刺激は症状を悪化させます。
自分でこぶを針などで刺したり、中身を絞り出そうとしたりする行為は絶対に避けてください。感染のリスクが非常に高くなるだけでなく、傷跡が残ったり、状態を悪化させたりする危険があります。
市販の鎮痛薬(アセトアミノフェンやイブプロフェンなど)は痛み止めとして使用できますが、アスピリン系の薬剤は血液を固まりにくくする作用があるため、打撲直後の使用は出血を増やす可能性があります。使用前に薬剤師や医師に確認することをお勧めします。
受診後に医師から処方された外用薬(軟膏など)や内服薬がある場合は、指示通りに使用してください。自己判断で市販薬を追加したり、処方薬の使用を途中でやめたりすることは避けてください。
粉瘤などの手術後は、傷跡のケアが重要です。医師の指示に従ってテーピングや保湿ケアを続けることで、傷跡が目立ちにくくなる場合があります。おでこは日光にさらされやすい部位であるため、傷跡が紫外線で色素沈着を起こさないよう日焼け止めの使用が推奨されます。
経過観察の指示を受けた場合は、こぶの変化(大きさ・形・色・痛みなど)を日々記録しておくと、次回の受診時に役立ちます。スマートフォンで写真を撮って変化を記録しておくことも有効です。
心配なことがあればためらわずに再受診することが大切です。「こんな些細なことで受診してよいのか」と思う必要はありません。早期発見・早期対処が最終的には治療の負担を軽くします。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、おでこのこぶを主訴にご来院される患者様の多くは、打撲による血腫(たんこぶ)か粉瘤・脂肪腫などの良性腫瘤であることがほとんどですが、「ぶつけた覚えがないのに急に腫れた」という場合でも、炎症を起こした粉瘤が原因であるケースが少なくありません。おでこは顔の中でも特に目立つ部位ですので、機能面だけでなく術後の傷跡にも十分配慮した治療をご提案しています。気になるこぶがあれば自己判断で様子を見続けることなく、まずはお気軽にご相談いただければと思います。」
🔍 よくある質問
打撲による血腫(たんこぶ)は多くの場合、1〜2週間程度で自然に吸収されます。ただし、粉瘤・脂肪腫・骨腫・石灰化上皮腫などは自然に消えることはなく、外科的切除が必要です。こぶが大きくなる・硬い・痛みがあるといった場合は放置せず、医療機関への受診をお勧めします。
記憶に残らない程度の軽い打撲で皮下出血が起きているケースのほか、以前から存在していた粉瘤や脂肪腫が炎症・感染をきっかけに急激に腫れるケースが多く見られます。「昨日までなかった」と感じるような急激な腫大でも、炎症性粉瘤が原因であることは少なくありません。
外傷後や頭痛・めまいなど神経症状を伴う場合は脳神経外科・救急科、粉瘤や脂肪腫などの皮膚腫瘤が疑われる場合は皮膚科・形成外科が適切です。迷う場合はかかりつけ医や内科・外科を最初に受診し、専門科への紹介を依頼する方法もあります。
自己判断での確定診断は困難ですが、「急速に大きくなる」「硬くて動かない」「境界が不明瞭」「表面が潰瘍化している」といった特徴は悪性腫瘍に多く見られるサインです。特に40歳以上で新たに出現したこぶにこれらの特徴がある場合は、早めに医療機関を受診してください。
受傷後24時間以内は、タオルで包んだ保冷剤を1回15〜20分程度当てて冷やすことが基本です。直接肌に当てると凍傷になるため注意してください。受傷から48時間以降は温めると吸収が促進されます。こぶを強く押したり針で刺したりする行為は感染リスクが高まるため絶対に避けてください。
💪 まとめ
おでこに突然こぶができると、驚いて不安になるのは当然のことです。しかし、原因は打撲による血腫から良性の皮膚腫瘤、骨の変化まで多岐にわたり、多くの場合は適切な治療で改善が期待できます。
大切なのは、こぶの性状(硬さ・動き・色・痛みなど)をよく観察すること、そして必要なタイミングで迷わず医療機関を受診することです。特に頭部への強い衝撃後や神経症状がある場合、こぶが急速に大きくなっている場合、硬くて動かない場合には早急な受診が必要です。
おでこは顔の中でも目立つ部位であるため、こぶの治療にあたっては機能面だけでなく美容的な側面への配慮も重要です。形成外科や美容外科では、傷跡を最小限に抑えた処置が行われます。気になるおでこのこぶがある方は、ぜひ専門医にご相談ください。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 粉瘤(表皮嚢腫)・脂肪腫・皮膚線維腫・石灰化上皮腫などの皮膚腫瘤の診断基準・治療ガイドラインに関する情報
- 日本形成外科学会 – おでこを含む顔面の皮下腫瘤(粉瘤・脂肪腫・骨腫など)の外科的切除・術後傷跡ケア・美容的配慮を含む治療方針に関する情報
- PubMed – 前額部皮下腫瘤(血腫・粉瘤・脂肪腫・石灰化上皮腫・骨腫など)の診断・治療に関する国際的な臨床研究・症例報告の文献情報
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務