💬 「18金なのになんで肌が荒れるの?」そう思ったことはありませんか?
実は、金(ゴールド)は高価=安全というイメージとは裏腹に、アレルギーを起こしやすい金属のひとつです。ピアス・ネックレスはもちろん、歯科治療で使われる金属補綴物でも発症することがあります。
「歯科治療後から口の中に違和感がある…」それ、金アレルギーのサインかもしれません。
この記事を読めば、原因・症状・検査方法・治療法までがまるっとわかります。放置すると症状が慢性化するリスクもあるので、気になる症状がある方はぜひ最後までチェックしてください。
- 📌 アクセサリーをつけた部分が赤くなる・かゆい
- 📌 歯科治療後から口の中に違和感・炎症がある
- 📌 原因不明の湿疹・かぶれが繰り返す
- 📌 高価な18金・24金でも症状が出る
⬇️ 当てはまる方は、この記事で原因を確認して早めの受診を!
✨ 症状が気になるなら、まず専門医へ
パッチテストで原因金属を特定→適切な治療へ
目次
- 金アレルギーとはどんなアレルギーか
- 金アレルギーの原因とメカニズム
- 金アレルギーの主な症状
- 金アレルギーが起こりやすい場面・製品
- 金アレルギーの検査方法
- 金アレルギーの治療・対処法
- 金アレルギーと歯科治療の関係
- 金アレルギーを予防するためのポイント
- まとめ
この記事のポイント
金アレルギーは純金(24金)でも発症し得る遅延型接触アレルギーで、アクセサリーや歯科金属が原因となる。パッチテストで原因を特定し、原因金属の回避と薬物療法が基本治療となる。
💡 金アレルギーとはどんなアレルギーか
金アレルギーとは、金(ゴールド・Au)という金属に対して免疫系が過敏に反応することで起こるアレルギーの一種です。正式には「接触過敏症(接触アレルギー)」あるいは「金属接触皮膚炎」と呼ばれるカテゴリに属します。金が皮膚や粘膜に接触したり、体内に取り込まれることで、免疫システムが金イオンを「異物」と認識し、過剰な免疫反応を引き起こします。
一般的に「金属アレルギー」といえばニッケルやコバルトが有名ですが、金もアレルギーを引き起こす金属として報告が増えています。特に欧米の研究では、金は接触アレルギーの原因金属として上位に入ることが多く、日本でも認識が広まりつつあります。「純金は安全」というイメージがある一方で、純度の高い金でもアレルギー反応が起きることがあり、24金(純金)でさえアレルギーの原因になり得るとされています。
金属アレルギーの多くはIV型(遅延型)アレルギーに分類されます。これは、アレルゲンに接触してから症状が現れるまでに数時間から数日かかる「遅延型」の反応です。そのため、「アクセサリーをつけた翌日に皮膚が赤くなった」というように、原因と症状の結びつきを見えにくくすることがあります。このことが、金アレルギーに気づきにくい要因のひとつでもあります。
Q. 金アレルギーの仕組みと発症までの流れは?
金アレルギーはIV型(遅延型)アレルギーに分類されます。汗や唾液で溶け出した金イオンが皮膚タンパク質と結合し、免疫細胞が異物と認識して「感作」が成立します。感作後に再び金に触れると炎症反応が起き、接触から症状出現まで数時間〜数日かかるため、原因に気づきにくい特徴があります。
📌 金アレルギーの原因とメカニズム
金アレルギーが起こる根本的な原因は、皮膚や粘膜から溶け出した金イオン(Au³⁺など)が体内に吸収され、免疫系がこれを外敵と認識することにあります。金属は固体の状態では反応しませんが、汗や唾液、皮脂などの影響によって微量の金属イオンが溶け出します。この溶け出した金属イオンが皮膚のタンパク質と結合して「ハプテン」という複合体を形成し、免疫細胞(T細胞)がこれを異物と判断してアレルギー反応が始まります。
最初に金属イオンにさらされた際にはまだ症状は出ず、免疫系が「感作(かんさ)」という状態になります。感作とは、免疫系がある物質を記憶し、次回以降に同じ物質と出会ったときに素早く反応できる状態になることを指します。この感作が成立した後、再度金に接触することで炎症反応(アレルギー反応)が引き起こされます。感作が成立するまでの期間は個人差があり、数週間から数年にわたることもあります。
金アレルギーのリスクを高める要因としては、以下のようなものが挙げられます。
まず、遺伝的な素因があります。アトピー性皮膚炎や花粉症など、他のアレルギー疾患を持っている方は、金属アレルギーも発症しやすいとされています。皮膚のバリア機能が低下していると、金属イオンが体内に侵入しやすくなるためです。
次に、長期間・高頻度の接触があります。ピアスホールやネックレスを日常的に装着し続けることで、徐々に感作が進むケースが多く見られます。特にピアスホールは皮膚に直接開口部があるため、金属イオンが吸収されやすい状態になっています。
また、合金の組成も影響します。「18金(K18)」や「14金(K14)」と呼ばれるアクセサリーは、金に他の金属を混ぜた合金です。18金は金が75%、残りの25%にはニッケル、銅、銀、パラジウムなどが含まれることがあります。金アレルギーそのものだけでなく、合金に含まれる他の金属(特にニッケル)に対するアレルギーが金アレルギーと思われているケースも少なくありません。
さらに、歯科治療による全身感作という経路もあります。歯の詰め物や被せ物として使われる金合金が口腔内に長期間存在することで、唾液を介して継続的に金属イオンにさらされ、感作が成立することがあります。
✨ 金アレルギーの主な症状
金アレルギーの症状は、接触した部位やアレルギーの程度によって異なりますが、大きく「皮膚症状」と「全身症状(口腔内・粘膜症状を含む)」に分けることができます。
✅ 皮膚症状
最も一般的な症状は、接触した部位に現れる皮膚症状です。典型的なものとしては、接触した部分の赤み(発赤)、かゆみ、腫れ、水疱(水ぶくれ)、ただれ、皮膚がざらつく・ごわごわする感覚、皮膚の乾燥・ひび割れなどが挙げられます。
アクセサリーによる金アレルギーでは、ピアスホール周囲、耳たぶ、首の後ろや前(ネックレスが触れる部分)、手首(ブレスレット部分)、指(指輪部分)などに症状が出やすいです。症状は「接触性皮膚炎」と呼ばれ、湿疹のような見た目になることが多いです。
注意が必要なのは、症状が接触部位だけに限らない場合があることです。金属イオンが体内に吸収されると、接触していない部位、例えば手のひら、足の裏、わきの下などにも湿疹が広がることがあります(汗疱・掌蹠膿疱症様の症状)。これを「全身型金属アレルギー」と呼ぶこともあります。
📝 口腔・粘膜症状
歯科治療で金合金を使用している場合には、口腔内に症状が現れることがあります。口腔粘膜の赤みや腫れ、舌の炎症(舌炎)、口内炎が繰り返し起こる、口の中の灼熱感(バーニングマウス症候群と呼ばれることもある)などが代表的です。また、扁平苔癬(へんぺいたいせん)と呼ばれる白色の網目状病変が口腔粘膜に現れることも知られています。
🔸 全身症状
まれではありますが、全身的なアレルギー症状が現れることもあります。全身にわたる皮疹、倦怠感、関節痛、リンパ節の腫れなどが報告されています。特に歯科治療による全身型金属アレルギーでは、手のひらや足の裏に繰り返し小さな水疱が生じる「掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)」との関連も指摘されています。
症状の重さは個人によって大きく異なります。軽いかゆみ程度で済む人もいれば、日常生活に支障をきたすほどの皮膚炎になる人もいます。また、一度感作が成立すると、ごく微量の金接触でも反応が起きることがあるため、注意が必要です。
Q. 金アレルギーの検査方法と診断の流れは?
金アレルギーの標準的な検査は「パッチテスト(貼付試験)」です。金チオ硫酸ナトリウムを含むパッチを皮膚に貼り、48時間後・96時間後・1週間後に反応を確認します。金は反応が遅れやすいため複数回の読み取りが重要です。血液検査(DLST)をパッチテストと組み合わせて診断精度を高めることもあります。

🔍 金アレルギーが起こりやすい場面・製品
金アレルギーが問題になりやすい場面は日常生活の中に多く潜んでいます。金属と聞いてすぐに思い浮かぶアクセサリー類のほかにも、意外なところに金が使われていることがあります。
⚡ アクセサリー・ジュエリー類
最もよく見られる原因は、ピアス、イヤリング、ネックレス、ブレスレット、指輪などのアクセサリー類です。特にピアスは皮膚に直接穴を開けて装着するため、金属イオンが直接体内に入りやすく、アレルギーが発症しやすい状況です。「18金なら大丈夫」と思っていても、合金に含まれる他の金属や、コーティングが剥がれた部分から金属イオンが溶け出すことがあります。
🌟 歯科用金属補綴物
虫歯治療で使われる詰め物(インレー)や被せ物(クラウン)、ブリッジなどに使われる金合金は、口腔内という唾液に常にさらされる環境に置かれるため、金属イオンが溶け出しやすい状況にあります。長年にわたって少量ずつ金属イオンを体内に取り込み続けることで、ある日突然アレルギー症状が現れるケースがあります。
💬 医療用デバイス・医薬品
関節炎の治療に使われる「金製剤(金チオリンゴ酸ナトリウムなど)」は、関節リウマチの治療薬として過去に広く使用されていました。この薬剤の副作用として皮膚炎や皮疹が起こることがあり、これが金アレルギーとして認識されるきっかけになった歴史があります。現在でも一部の治療で使用されることがあります。
✅ 美容・化粧品
近年、美容施術やスキンケア製品に「ゴールド」「24金」などを配合したものが登場しています。金箔パック、金粒子配合化粧品、金を用いた美容鍼(きんのはり)など、美容目的で金を皮膚に直接適用する機会が増えています。これらも金アレルギーを発症・悪化させるリスクがある点に注意が必要です。
📝 電子機器・日用品
スマートフォンや時計のフレームなど、電子機器の一部にも金めっきが使用されているものがあります。長時間皮膚に触れる機会があると、微量ながらアレルギーのリスクが生じることがあります。

💪 金アレルギーの検査方法
金アレルギーの診断には、専門医による問診・視診に加え、いくつかの検査が行われます。自分が金アレルギーかどうかを確認したい場合は、皮膚科や歯科口腔外科、アレルギー科を受診することが大切です。
🔸 パッチテスト(貼付試験)
金属アレルギーの診断において最も標準的な検査がパッチテスト(貼付試験)です。アレルギーが疑われる金属の成分を含んだパッチ(絆創膏のようなもの)を背中や前腕の皮膚に貼り付け、48時間後・96時間後・1週間後などに反応を観察します。
金の場合、「金チオ硫酸ナトリウム(0.5%または2%)」をパッチテスト用試薬として使用することが多いです。陽性(アレルギーあり)と判定された場合、貼り付けた部位に赤み、腫れ、水疱などの反応が認められます。
ただし、パッチテストにはいくつかの注意点があります。まず、金はパッチテストの反応が遅れる傾向があり、48時間後ではなく96時間〜1週間後に初めて反応が現れることがあります。このため、読み取り時間を複数設けることが重要です。また、パッチテストは皮膚状態が安定しているときに行う必要があり、ステロイド薬を使用している場合は結果に影響することがあります。検査は必ず医療機関で専門医の管理のもと実施してください。
⚡ 血液検査(リンパ球刺激試験)
DLST(薬物リンパ球刺激試験)と呼ばれる血液検査によって、特定の金属に対するリンパ球の反応を見ることができます。これはIV型アレルギーの診断補助として用いられ、採血のみで検査できるという利点があります。ただし、パッチテストと比較して感度・特異度が異なるため、パッチテストとの組み合わせで用いられることが多いです。
🌟 問診・視診
検査と並行して、医師による丁寧な問診が診断の大きな手がかりになります。いつから症状が出始めたか、どのような金属製品を使用しているか、歯科治療の既往があるか、アトピーや他のアレルギーの有無など、詳細な情報をもとに診断が進められます。症状の部位や外観を確認する視診も重要です。
💬 口腔内所見の確認
歯科治療との関連が疑われる場合は、歯科口腔外科での診察も重要です。口腔内に使われている金属補綴物の種類と量、口腔粘膜の状態(扁平苔癬、潰瘍など)を確認します。X線検査や補綴物の成分分析が行われることもあります。
Q. 歯科治療の金属が金アレルギーを引き起こすことはある?
歯科用金合金や金銀パラジウム合金は、唾液や温度変化により金属イオンが継続的に溶け出し、全身を循環してアレルギー症状を引き起こすことがあります。手のひら・足の裏に水疱が繰り返しできる掌蹠膿疱症や口腔扁平苔癬との関連も指摘されており、皮膚科と歯科が連携して治療にあたることが重要です。
🎯 金アレルギーの治療・対処法
金アレルギーの治療の基本は「原因となる金属との接触を避けること(回避)」です。アレルギー体質そのものを根本的に治す方法は現時点では確立されていないため、原因を特定して除去することが最も重要な対処法となります。
✅ 原因となるアクセサリー・製品の使用中止
金含有のアクセサリーや金属製品との接触をやめることが第一歩です。ピアスや指輪など、金を含む装飾品の使用を一時的に中止し、症状が改善するかどうかを観察します。代替品としては、チタン製、プラチナ製(純度の高いもの)、医療用ステンレス製のアクセサリーが比較的アレルギーを起こしにくいとされていますが、これらでもアレルギーが起こることはあります。
📝 歯科金属の除去・代替
歯科用金合金が原因と考えられる場合は、歯科医師と相談の上、金属補綴物を除去してセラミック(陶材)やジルコニアなど金属を使わない材料に置き換えることを検討します。ただし、歯科金属の除去は歯への影響もあるため、慎重に判断する必要があります。また、金属を除去した後も症状がすぐに改善するとは限らず、改善までに数か月かかることもあります。
🔸 薬物療法(症状の緩和)
皮膚症状が出ている間は、症状を和らげるための薬物療法が行われます。主な治療薬として、ステロイド外用薬(塗り薬)が皮膚の炎症を抑えるために処方されます。かゆみが強い場合は抗ヒスタミン薬(内服)が用いられることもあります。症状が重篤な場合は、ステロイドの内服薬が必要になることもあります。
これらの薬はあくまで症状を緩和するものであり、アレルギーの原因自体を取り除くものではありません。薬を使いながら、並行して原因金属との接触をなくすことが根本的な解決につながります。
⚡ スキンケアと保湿
皮膚のバリア機能を維持・回復させることも大切です。乾燥した肌は金属イオンが侵入しやすくなるため、適切な保湿ケアが予防・改善の助けになります。低刺激性の保湿剤を使い、皮膚の乾燥を防ぎましょう。また、汗をかいたらこまめに洗い流し、金属製品との接触時間を短くすることも効果的です。
💡 金アレルギーと歯科治療の関係

金アレルギーと歯科治療の関係は、近年医療界でも注目されている重要なテーマです。日本の歯科治療では、虫歯治療に保険適用の金属(金銀パラジウム合金など)が広く使われてきた歴史がありますが、これらの金属が全身的な金属アレルギーの原因になる可能性が指摘されています。
歯科治療で使われる「金合金」や「金銀パラジウム合金」は、それぞれ金の純度や組成が異なります。純度の高い金合金(いわゆる「ゴールドクラウン」)はアレルギーリスクが比較的低いとされていましたが、実際には金そのものがアレルゲンとなるケースが報告されています。また、金銀パラジウム合金には金のほかに銀、パラジウム、銅などが含まれており、各成分がアレルゲンになり得ます。
口腔内に金属補綴物がある場合、唾液のpHや温度変化、食事中の機械的刺激などにより、金属イオンが継続的に溶け出すことがわかっています。これが全身を循環し、皮膚・粘膜などさまざまな場所でアレルギー症状を引き起こすことがあります。
特に注目されているのが「掌蹠膿疱症(PPP)」との関連です。掌蹠膿疱症は手のひらや足の裏に無菌性の膿疱(うみのような水疱)が繰り返しできる皮膚疾患で、原因のひとつとして金属アレルギー(特に歯科金属)が挙げられています。歯科金属を除去することで症状が改善したという報告が複数あり、皮膚科と歯科が連携して治療を行うことの重要性が認識されています。
また、口腔扁平苔癬(こうくうへんぺいたいせん)も金属アレルギーとの関連が指摘されています。これは口腔粘膜に白色病変や びらんが生じる疾患で、歯科金属の除去後に改善するケースが報告されています。
歯科金属の問題に対処する方法としては、金属を使わない「メタルフリー」治療が選択肢として挙げられます。セラミック(陶材)、ジルコニア、コンポジットレジン(樹脂材料)など、金属を含まない補綴材料を使用することで、口腔内の金属イオン溶出を根本的に防ぐことができます。ただし、これらは保険適用外となる場合が多く、費用面での検討が必要です。
歯科金属アレルギーが疑われる場合は、まず皮膚科でパッチテストを受けて原因金属を特定し、その後歯科医師と相談して除去・交換の計画を立てることが勧められます。自己判断で補綴物を外すことは歯や口腔の健康に影響するため、必ず専門家の指示に従ってください。
Q. 金アレルギーを予防するために日常でできることは?
金アレルギーの予防には、チタンや医療用ステンレス(316L)など比較的アレルギーを起こしにくい素材のアクセサリーを選ぶことが重要です。また、汗をかいたらこまめに洗い流して金属イオンの溶出を抑え、保湿ケアで皮膚バリアを維持することも有効です。歯科治療前には医師にアレルギーの有無を必ず伝えましょう。
📌 金アレルギーを予防するためのポイント
金アレルギーは一度感作が成立すると完全に治すことが難しいため、なるべく発症・悪化を防ぐことが重要です。以下に、日常生活で実践できる予防・悪化防止のポイントをまとめます。
🌟 アクセサリーの素材を慎重に選ぶ
新しいピアスや指輪を購入する際は、素材の確認を徹底しましょう。チタン、プラチナ(純度950以上)、医療用ステンレス(316Lステンレス)は金属アレルギーを起こしにくい素材として知られています。一方で、「金メッキ」「ゴールドカラー」と表記されているものの多くは下地の金属がニッケルであることが多く、コーティングが剥がれると直接金属に触れることになるため注意が必要です。また、金属アレルギーを既に持っている方は、アクセサリーに「金が含まれていないか」という視点でも確認することが大切です。
💬 ピアスのケアを徹底する
ピアスホールは金属イオンの侵入口になりやすいため、清潔に保つことが重要です。ピアスホールは毎日洗浄し、汗や皮脂が溜まらないようにしましょう。新しくピアスホールを開ける際は、ファーストピアスとして医療用チタンや外科用ステンレスを使用することが推奨されます。ホールが完成する前に金属アレルギーのリスクが高い素材を使用することは避けましょう。
✅ 汗をかいたらすぐに拭く・洗い流す
汗は金属の腐食(金属イオンの溶け出し)を促進する作用があります。運動後や暑い時期には汗をかきやすいため、金属製品が肌に触れている部分はこまめに清潔にすることが大切です。入浴時や就寝時はアクセサリーを外す習慣をつけることも、金属イオンへの曝露時間を減らすうえで効果的です。
📝 皮膚のバリア機能を守る
皮膚が乾燥したり傷ついたりすると、金属イオンが侵入しやすくなります。日頃から保湿ケアを行い、皮膚のバリア機能を健全に保つことが金属アレルギーの予防につながります。特に手荒れがある場合は、手袋の使用や保湿剤のこまめな塗布が勧められます。
🔸 歯科治療前にアレルギーを確認する
歯科治療を受ける際には、治療前に歯科医師に金属アレルギーの有無や疑いを伝えることが重要です。金属アレルギーがある場合は、金属を含まない補綴材料(セラミック、ジルコニアなど)を選択することを相談しましょう。また、これまで金属アレルギーがなかった方でも、長期間にわたって多くの歯科金属を口腔内に持ち続けることはリスクとなり得ます。定期的な歯科検診で口腔内の状態を確認することも大切です。
⚡ 美容施術・化粧品の選択に注意する
金箔パックや金配合の化粧品など、美容目的で金を皮膚に直接使用する製品・施術に対しては慎重に判断することが必要です。特に金属アレルギーが疑われる方や、皮膚のバリア機能が低下している方(アトピー性皮膚炎など)は、このような製品の使用によってアレルギーが新たに引き起こされたり、悪化したりするリスクがあります。美容施術前にアレルギーについて確認し、パッチテストを行うことを検討してください。
🌟 専門医への相談を早めに行う
「アクセサリーをつけると赤くなる」「繰り返す口内炎がある」「手のひらや足の裏に湿疹が出る」といった症状がある場合は、自己判断せずに皮膚科や歯科口腔外科などの専門医に相談することが大切です。原因を特定せずに対症療法だけを続けていると、症状の慢性化や悪化につながる可能性があります。パッチテストで原因金属を特定することで、より効果的な対処が可能になります。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、ピアスや指輪などのアクセサリーによる皮膚トラブルをきっかけに受診される患者様の中に、金アレルギーが確認されるケースが少なくありません。「高価な金だから安全なはず」と思い込まれている方も多いのですが、金そのものがアレルゲンとなり得ること、また症状が遅延型で現れるため原因に気づきにくい点には十分なご注意が必要です。気になる症状がある場合は自己判断せず、パッチテストによる原因の特定から始めることが、適切な治療への大切な第一歩となりますので、どうぞお気軽にご相談ください。」
✨ よくある質問
はい、純金(24金)でもアレルギー反応が起きることがあります。「高価な金だから安全」というイメージがありますが、金そのものがアレルゲンとなり得ます。また、18金や14金などの合金には他の金属(ニッケルなど)が含まれており、それらが原因となるケースもあるため、注意が必要です。
金アレルギーはIV型(遅延型)アレルギーに分類されるため、接触してから症状が現れるまでに数時間から数日かかることがあります。また、最初の接触では症状が出ず、繰り返し接触することで徐々に感作が進み、ある日突然症状が現れる場合もあります。このため原因に気づきにくいことが特徴です。
最も標準的な検査は「パッチテスト(貼付試験)」です。金の成分を含むパッチを皮膚に貼り付け、48時間後・96時間後などに反応を観察します。金は反応が遅れる傾向があるため、複数回の読み取りが重要です。また、血液検査(DLST)をパッチテストと組み合わせることもあります。当院でもご相談を承っております。
はい、歯科用の金合金や金銀パラジウム合金が原因となるケースがあります。口腔内では唾液や温度変化によって金属イオンが継続的に溶け出し、全身を循環してアレルギー症状を引き起こすことがあります。手のひら・足の裏に水疱が繰り返しできる「掌蹠膿疱症」との関連も指摘されています。歯科医師への相談が大切です。
チタン、純度950以上のプラチナ、医療用ステンレス(316L)は、金属アレルギーを起こしにくい素材として知られています。一方、「金メッキ」や「ゴールドカラー」の製品は下地にニッケルが使われていることが多く、コーティングが剥がれると直接金属に触れるリスクがあります。ただし、どの素材でもアレルギーが起きる可能性はゼロではありません。
🔍 まとめ
金アレルギーは、金(ゴールド)という私たちにとって身近な金属によって引き起こされる接触アレルギーであり、アクセサリー、歯科用補綴物、美容製品など多様な経路で発症し得ます。症状は接触部位の皮膚炎から始まり、重症例では全身の皮疹や口腔粘膜の異常まで及ぶことがあります。
「高価な金だから安全」というわけではなく、金自体がアレルゲンとなり得ることを理解しておくことが大切です。特にアクセサリーを頻繁に使用する方や、長年にわたって歯科用金属補綴物を使用している方は、金アレルギーのリスクを念頭に置いておく必要があります。
金アレルギーが疑われる場合は、パッチテストをはじめとする専門的な検査で原因を特定することが診断の第一歩です。原因金属との接触を避け、必要に応じて薬物療法や歯科金属の置き換えを検討することが治療の基本となります。
何か気になる症状がある場合や、アレルギー検査に関するご相談は、皮膚科・アレルギー科の専門医にお気軽にご相談ください。アイシークリニック上野院でも、皮膚トラブルに関するご相談を承っております。症状が軽いうちに適切な対処を行うことが、快適な日常生活を取り戻す近道です。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 金属接触皮膚炎・接触アレルギーの診断基準、パッチテストの実施方法、治療ガイドラインに関する情報
- 厚生労働省 – 歯科用金属アレルギーに関する注意喚起、金属補綴物と全身アレルギー症状の関連についての公式情報
- PubMed – 金アレルギーの疫学・メカニズム・パッチテスト診断・掌蹠膿疱症および口腔扁平苔癬との関連に関する国際的な査読済み研究論文
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務