🪞 ふと鏡を見たとき、「あれ、こんなところにホクロがあったっけ?」と感じたことはありませんか?
- ⚡ ホクロが急に増えてきた・大きくなってきた
- ⚡ これって普通のホクロ?それとも病気のサイン?
- ⚡ 何科に行けばいいのか、いつ受診すればいいのかわからない
- ✅ ホクロができる本当の理由(メカニズム)
- ✅ 危険なホクロを見分けるABCDEルール
- ✅ 今日からできる予防・対処法
- ✅ ホクロの除去方法と受診タイミングの目安
正しい知識があれば、早期発見・早期対処ができますよ。
悪性黒色腫(メラノーマ)は早期発見が生死を分けるとも言われる疾患です。「ただのホクロだろう」と放置していると、手遅れになるケースも。正しい知識で、あなた自身と家族を守りましょう。
目次
- ホクロとは何か?基本的なしくみ
- ホクロができる主なメカニズム
- ホクロの種類と特徴
- ホクロができやすい原因・リスク因子
- 年齢・ライフステージとホクロの関係
- ホクロが増える・大きくなる理由
- 注意が必要なホクロのサインとは
- ホクロを予防・目立たなくするための対策
- ホクロの除去方法について
- まとめ
この記事のポイント
ホクロは色素細胞が皮膚に集積したもので、紫外線・遺伝・ホルモン変化が主因。ABCDEルールで悪性との鑑別が可能。非対称・境界不整・色ムラ・6mm超・急変化は皮膚科受診を推奨。日焼け止めなど紫外線対策が予防の基本。
💡 ホクロとは何か?基本的なしくみ
ホクロは医学的には「色素性母斑(しきそせいぼはん)」または「母斑細胞母斑(ぼはんさいぼうぼはん)」と呼ばれます。一般的に「ホクロ」と呼ばれているものは、皮膚の中にある「メラノサイト(色素細胞)」に由来する細胞が集まってできたものです。
人間の皮膚には、表皮の最も深い層(基底層)にメラノサイトという細胞が存在しています。このメラノサイトは、紫外線などの外的刺激から皮膚を守るために「メラニン色素」を産生・分配する役割を担っています。通常、メラノサイトは均等に分散しているのですが、何らかの理由でこの細胞やその変化した細胞(母斑細胞)が一か所に集まって増殖すると、皮膚の表面から褐色や黒色の点として見えるようになります。これがいわゆる「ホクロ」です。
ホクロの色が茶色や黒色に見えるのは、集まった母斑細胞がメラニン色素を含んでいるためです。色の濃さはメラニンの量や細胞の深さによって異なり、同じ人でも場所によって色調が異なることがあります。
ホクロの大きさは直径数ミリ程度のものがほとんどですが、中には1センチを超えるものもあります。また、皮膚の表面と平らになっているものから、盛り上がっているものまで形も様々です。ほとんどのホクロは良性であり、健康上の問題はありませんが、一部には経過観察や治療が必要なケースもあるため、基本的な知識を持つことが大切です。
Q. ホクロは医学的にどのようなものですか?
ホクロは医学的に「色素性母斑」または「母斑細胞母斑」と呼ばれます。皮膚の基底層に存在するメラノサイト(色素細胞)に由来する母斑細胞が一か所に集まって増殖した状態で、メラニン色素を含むため茶色や黒色に見えます。ほとんどは良性です。
📌 ホクロができる主なメカニズム
ホクロができる根本的な原因は、メラノサイトやその変化した細胞(母斑細胞)が皮膚の一か所に局所的に集積することです。では、なぜそのような集積が起きるのでしょうか。
胎児期の発生段階において、メラノサイトの前駆細胞(神経堤細胞)が皮膚へと移動・分化する過程で、何らかのエラーが生じると、特定の場所に細胞が多く留まることがあります。これが先天性のホクロの形成に関係していると考えられています。先天性のホクロは生まれつきあるもので、成長とともに大きくなる場合があります。
一方、後天的にできるホクロ(後天性母斑)は、生後から成人期にかけて形成されます。このメカニズムには、紫外線によるDNA損傷、皮膚への慢性的な刺激、ホルモンバランスの変化、遺伝的要因などが複合的に関与しています。
特に重要なのが紫外線の影響です。紫外線(UVAおよびUVB)は皮膚細胞のDNAを損傷させ、メラノサイトの異常増殖を引き起こすことがあります。メラノサイトは本来、紫外線から皮膚を守るためにメラニンを産生しますが、過剰な紫外線暴露が続くと制御を失い、局所的に集積するようになります。これが紫外線暴露が多い人にホクロが増えやすい理由のひとつです。
また、皮膚の幹細胞に関わる遺伝子変異が、ホクロ形成のきっかけになることも研究で明らかになっています。特にBRAF遺伝子やNRAS遺伝子の変異がホクロの形成に関与していることが知られており、これらの変異は多くの場合良性の経過をたどりますが、一部では悪性黒色腫(メラノーマ)につながる可能性もあるため、医学的に注目されています。
✨ ホクロの種類と特徴
ホクロと一口に言っても、医学的にはいくつかの種類に分類されます。それぞれ特徴や形成される場所が異なるため、正しく理解しておくことが大切です。
✅ 接合部母斑(せつごうぶぼはん)
表皮と真皮の境界部分(基底層)に母斑細胞が集まってできるホクロです。表面は平らで色が均一なことが多く、茶色から黒色をしています。子どものころにできるホクロの多くはこのタイプです。
📝 複合母斑(ふくごうぼはん)
表皮と真皮の両方に母斑細胞が存在するタイプです。接合部母斑がさらに発達した状態ともいえます。やや盛り上がっていることが多く、表面が滑らかなものからやや凹凸があるものまでさまざまです。
🔸 真皮内母斑(しんぴないぼはん)
真皮の中に母斑細胞が存在するタイプです。成人になってから見られることが多く、ドーム型に盛り上がっていることが特徴です。色は薄いことが多く、茶色から肌色に近いものもあります。毛が生えていることもあります。
⚡ 青色母斑(せいしょくぼはん)
真皮の深い部分にメラノサイトが存在するタイプで、青みがかった色に見えるのが特徴です。光の散乱(チンダル現象)によってこのような色に見えます。比較的まれなタイプですが、頭や顔、手の甲などに見られることが多いです。
🌟 先天性巨大母斑(せんてんせいきょだいぼはん)
生まれつき大きなホクロがある状態で、直径20センチ以上になることもあります。悪性化のリスクがやや高いとされており、皮膚科での定期的な観察が推奨されます。
💬 異型母斑(いけいぼはん)・発育異常母斑
形が不整形で、色も均一でないホクロです。大きさが6ミリ以上のものもあります。家族性に多発することもあり、悪性黒色腫(メラノーマ)との鑑別が必要な場合があります。定期的な皮膚科での観察が重要です。
Q. ホクロができやすい人の特徴やリスク因子は?
ホクロができやすいリスク因子には、紫外線への長期暴露、遺伝的要因(両親にホクロが多い場合)、色白の肌質、ホルモンバランスの変化(思春期・妊娠・ピル服用など)、皮膚への慢性的な刺激、免疫機能の低下などがあります。これらの要因が複合的に関与しています。
🔍 ホクロができやすい原因・リスク因子
ホクロができやすいかどうかには、いくつかの要因が影響しています。以下に主なリスク因子を詳しく説明します。
✅ 紫外線(UV)暴露
紫外線はホクロ形成における最も重要な環境因子のひとつです。紫外線を浴びると、皮膚はダメージから身を守るためにメラニン色素を増産します。このとき、メラノサイトが活性化・増殖しやすくなり、ホクロができやすい環境が整います。幼少期から青年期にかけての紫外線暴露量が多いほど、将来のホクロ数が増えやすいとする研究もあります。
特に日焼けをくり返した経験がある人や、屋外での活動が多い人は、紫外線によるホクロ増加のリスクが高いといえます。また、人工的な紫外線(日焼けサロンなど)も同様のリスクをもたらします。
📝 遺伝的要因
ホクロの数や形成しやすさには、遺伝的な影響が大きく関わっています。両親にホクロが多い場合、子どもにもホクロが多い傾向があることが知られています。また、肌の色が白い(色白)人は、メラノサイトが刺激に反応しやすいため、ホクロができやすい体質といえます。
遺伝子レベルでは、MC1R遺伝子(メラノコルチン1受容体遺伝子)の変異がホクロの数と関連していることが研究で示されています。この遺伝子は皮膚や毛髪の色素沈着に関与しており、特定の変異を持つ人はホクロが多くなりやすいとされています。
🔸 ホルモンバランスの変化
ホルモンはメラノサイトの活性に影響を与えます。特に女性ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)はメラノサイトを刺激する働きがあるため、思春期、妊娠中、授乳中、ピルの服用中などホルモンが大きく変動する時期には、ホクロが増えたり濃くなったりすることがあります。
また、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)や甲状腺ホルモンの変動も、色素沈着に影響することがあります。急激なホルモン変化が疑われる場合は医療機関への相談が望ましいです。
⚡ 皮膚への慢性的な刺激
皮膚が繰り返し刺激を受けると、その部位のメラノサイトが活性化してホクロができやすくなることがあります。衣服のこすれ、アクセサリーとの接触、習慣的に触れる部位などが該当します。また、皮膚に傷ができた後に、修復過程でホクロのような色素沈着が起こることもあります。
🌟 免疫機能の低下
免疫機能が低下すると、皮膚細胞の異常な増殖をコントロールする力が弱まり、ホクロができやすくなることがあります。臓器移植後の免疫抑制療法を受けている患者さんや、HIV感染などで免疫機能が低下している方では、ホクロが増えやすいことが報告されています。
💪 年齢・ライフステージとホクロの関係
ホクロは一生を通じて変化し続けます。年齢やライフステージによってホクロの数や形状がどのように変化するのかを理解しておくと、異常なサインに気づきやすくなります。
💬 乳幼児期から児童期
生まれつき(先天性)のホクロを除き、ほとんどのホクロは生後6か月以降に出現し始めます。幼児期から小学生にかけて、日光に当たる機会が増えるとともにホクロも少しずつ増えていきます。この時期のホクロは小さく、平らなものがほとんどです。
✅ 思春期・青年期
ホクロの数が最も増えるのは、思春期から20代にかけてです。この時期は成長ホルモンや性ホルモンが急増し、メラノサイトが活性化しやすい環境になっています。また、日焼けをする機会も多い年齢層であることから、紫外線の影響も重なります。平均的には、成人の体には20〜30個程度のホクロがあるとされています。
📝 妊娠・出産期
妊娠中はエストロゲンとプロゲステロンの分泌が急増するため、既存のホクロが濃くなったり大きくなったりすることがあります。また、新しいホクロが出現することもあります。妊娠中に生じた変化の多くは出産後に元に戻りますが、すべてが元通りになるわけではありません。急激な変化が見られる場合は皮膚科に相談することをお勧めします。
🔸 中年期
30〜50代になると、ホクロの数はやや安定してくる一方で、長年の紫外線ダメージや皮膚の老化により、色素班(シミ)やイボのような皮膚変化も増えてきます。ホクロと混同されやすい「脂漏性角化症(老人性イボ)」なども出現し始める時期です。これは良性の皮膚変化ですが、見た目がホクロに似ているため混乱することがあります。
⚡ 高齢期
高齢になると、若いころにあったホクロが薄くなったり、消えたりすることもあります。一方で、長年の紫外線蓄積による皮膚がんのリスクが高まる時期でもあるため、皮膚の変化には注意が必要です。高齢者で急にホクロの形や色が変わった場合は、専門医を受診することが勧められます。
Q. 悪性のホクロを見分けるABCDEルールとは?
ABCDEルールはホクロの悪性を判断するセルフチェック指標です。A(非対称)・B(境界が不規則)・C(色が不均一)・D(直径6mm以上)・E(短期間での変化)のいずれかに当てはまる場合は要注意です。出血・かゆみ・痛みがある場合も早めに皮膚科専門医を受診してください。

🎯 ホクロが増える・大きくなる理由
「最近ホクロが増えた気がする」「以前より大きくなっている」という悩みを持つ方は多いです。ホクロが増えたり大きくなったりする主な理由を整理してみましょう。
日常的な紫外線暴露の蓄積は、長期的にホクロを増やす大きな要因です。若いころの日焼けが数年後にホクロとして現れることもあります。特に夏場の強い日差しを繰り返し浴びることで、皮膚内のメラノサイトが活性化し続け、新しいホクロが形成されていきます。
また、既存のホクロが大きくなる場合は、その中の母斑細胞が増殖しているサインです。多くの場合は成長に伴う自然な変化ですが、急激な変化や不整形な広がりが見られる場合は注意が必要です。
妊娠やホルモン療法(ピルなど)によるホルモン変化も、ホクロの拡大に影響することがあります。エストロゲンはメラノサイトを刺激する受容体を持っているため、ホルモン濃度の上昇によって既存のホクロが活性化することがあります。
さらに、ストレスや睡眠不足、栄養不足による免疫機能の低下も、皮膚細胞のコントロールに影響し、ホクロの変化を引き起こす可能性があります。全身の健康状態が皮膚に反映されるという点は見落とされがちですが、重要な視点です。
💡 注意が必要なホクロのサインとは
ほとんどのホクロは良性で、特別な治療を必要としません。しかし、一部のホクロは悪性黒色腫(メラノーマ)などの皮膚がんと鑑別が必要な場合があります。セルフチェックの指標として、皮膚科では「ABCDEルール」が広く用いられています。
Aは「Asymmetry(非対称性)」です。ホクロの形が左右非対称で、半分に折り重ねてもぴったり合わない場合は注意が必要です。良性のホクロは比較的丸くて対称的な形をしていることが多いです。
Bは「Border(境界)」です。ホクロの境界がギザギザしていたり、不規則でぼやけていたりする場合は要注意です。良性のホクロは境界がはっきりしていることが多いです。
Cは「Color(色調)」です。一つのホクロの中に複数の色(黒、茶、赤、白、青など)が混在している場合は注意が必要です。色が均一でないホクロには注意しましょう。
Dは「Diameter(直径)」です。直径6ミリ以上のホクロは専門医による確認が推奨されます。鉛筆の消しゴム程度の大きさが目安です。ただし、大きさだけで良悪性を判断することはできません。
Eは「Evolution(変化)」です。短期間でホクロの大きさ・形・色・盛り上がりが変化している場合は、早めに皮膚科を受診することをお勧めします。出血したりかゆみや痛みが生じたりする場合も受診のサインです。
これらのサインがひとつでも当てはまる場合は、自己判断せずに皮膚科専門医に診てもらうことが大切です。早期発見・早期治療が予後を大きく左右します。
なお、日本人を含むアジア人では、手のひらや足の裏、爪の下(爪甲下)にできるメラノーマが比較的多いとされています。これらの部位は普段目が届きにくいため、定期的な自己チェックや皮膚科での診察が重要です。
Q. ホクロの除去方法にはどんな種類がありますか?
ホクロの主な除去方法には、メラニンに反応するレーザー治療、組織を蒸散させる炭酸ガスレーザー、メスで切除して縫合する切除縫合法、専用器具でくり抜くパンチ法の4種類があります。ホクロの大きさや深さ・部位によって最適な方法が異なるため、専門医への相談が重要です。
📌 ホクロを予防・目立たなくするための対策
ホクロの形成を完全に防ぐことは難しいですが、特に紫外線に関連する後天性のホクロについては、日常のケアで増加を抑えることが期待できます。
🌟 紫外線対策を徹底する

最も効果的かつ重要な予防策は、紫外線から皮膚を守ることです。日焼け止め(サンスクリーン)はSPF30以上、PA+++以上のものを選び、外出前30分に塗布し、2〜3時間ごとに塗り直すことが推奨されます。日差しの強い時間帯(特に午前10時〜午後3時)の外出を避けることも有効です。
帽子、サングラス、UVカット機能のある衣服なども積極的に活用しましょう。子どものころからの紫外線対策が、将来のホクロの数に大きく影響することが研究で示されています。幼少期から適切な紫外線対策を習慣づけることが、長期的な皮膚の健康につながります。
💬 皮膚への刺激を避ける
ホクロを爪でかいたり、無意識に触り続けたりすることは避けましょう。繰り返しの刺激がホクロの変化や色素沈着を促進することがあります。また、きつい衣服やアクセサリーがホクロに当たり続けると、その部位が刺激を受けやすくなります。衣服の選び方やアクセサリーの着用に工夫をすることも予防の一つです。
✅ バランスのよい食生活と生活習慣
ビタミンCやビタミンEは抗酸化作用を持ち、紫外線による皮膚ダメージを軽減する効果が期待できます。これらを多く含む食品(柑橘類、緑黄色野菜、ナッツ類など)を意識的に摂取することが、皮膚の健康維持に役立ちます。
また、十分な睡眠とストレス管理は免疫機能を維持するうえで欠かせません。免疫機能が適切に働くことで、皮膚細胞の異常な増殖を抑制する働きが保たれます。日常の生活習慣全体を整えることが、皮膚の健康を守ることにつながります。
📝 定期的なセルフチェックと皮膚科受診
予防と同様に重要なのが、定期的な観察です。月に一度は全身の皮膚を鏡でチェックし、ホクロの変化に気づく習慣をつけましょう。自分では見えにくい背中や頭皮は、家族に確認してもらうのも一つの方法です。
年に一度は皮膚科を受診し、専門家の目でチェックしてもらうことで、自己判断では気づきにくい変化も早期に発見できます。特にホクロの数が多い方や、異型母斑が見られる方は定期的な皮膚科受診が強く推奨されます。
✨ ホクロの除去方法について
美容上の理由や、悪性化のリスクがある場合など、ホクロを除去したいと考える方も多くいます。ホクロの除去には複数の方法があり、それぞれ特徴と適応があります。
🔸 レーザー治療
メラニン色素に反応するレーザー(Qスイッチルビーレーザー、Qスイッチアレキサンドライトレーザーなど)を照射してホクロを除去する方法です。メスを使わず、比較的ダウンタイムが少ないため、美容目的の除去に多く用いられます。ただし、深いホクロや大きなホクロには複数回の照射が必要な場合があり、完全に除去できないこともあります。レーザー治療は保険適用外となることが多く、費用がかかる点も考慮が必要です。
⚡ 炭酸ガス(CO2)レーザー
水分に吸収されやすい炭酸ガスレーザーを使って、ホクロを蒸散・削り取る方法です。盛り上がったホクロや大きめのホクロに適しており、1回の施術で除去できることも多いです。施術後はしばらくかさぶたができますが、治癒とともに傷跡が目立ちにくくなります。
🌟 切除縫合法
メスでホクロを含む皮膚を切除し、縫い合わせる方法です。大きなホクロや深いホクロ、悪性が疑われるホクロの除去に適しています。切除した組織を病理検査に提出できるため、確実な診断が可能です。保険適用になるケースもあります。縫合跡が残る可能性はありますが、形成外科的な縫合技術により目立ちにくくすることが可能です。
💬 くり抜き法(パンチ法)
円形のパンチ(専用器具)でホクロをくり抜く方法です。比較的小さなホクロに適しており、傷跡が丸く小さくなることが特徴です。縫合する場合としない場合があります。
いずれの方法を選択するにしても、まず皮膚科専門医や形成外科医・美容外科医の診察を受け、ホクロの性状や深さ、部位、希望する仕上がりなどを踏まえて最適な方法を選ぶことが重要です。自己判断での除去(民間療法、市販品の使用など)はリスクがあるため避けるべきです。特に、悪性が疑われるホクロを適切な診断なしに除去してしまうと、再発や転移のリスクが高まる可能性があります。
また、除去後の皮膚ケアも非常に重要です。施術後は紫外線を強く避け、処方された外用薬を適切に使用することで、傷跡を最小限に抑えることができます。施術を担当した医師の指示に従ったアフターケアを丁寧に行いましょう。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、「最近ホクロが増えた」「形や色が変わった気がする」というご不安を抱えて来院される患者様が多くいらっしゃいます。ほとんどのホクロは良性ですが、ABCDEルールに当てはまるような変化や、手のひら・足の裏・爪の下など見えにくい部位のホクロは、自己判断せずにぜひ一度専門医にご相談ください。早期発見・早期対応が皮膚の健康を守る最善の方法ですので、気になることがあれば、どうぞお気軽にお越しいただければと思います。」
🔍 よくある質問
ホクロは、メラノサイト(色素細胞)や母斑細胞が皮膚の一か所に集まることでできます。主な原因として、紫外線暴露・遺伝的要因・ホルモンバランスの変化・皮膚への慢性的な刺激・免疫機能の低下などが複合的に関与しています。特に紫外線はホクロ形成に大きく影響します。
大人になってからのホクロ増加には、日常的な紫外線の蓄積、ホルモンバランスの変化(妊娠・ピル服用など)、ストレスや睡眠不足による免疫機能の低下などが関係しています。若いころの日焼けが数年後にホクロとして現れるケースもあります。気になる変化があれば皮膚科への相談をお勧めします。
皮膚科では「ABCDEルール」を活用します。A(非対称)・B(境界が不規則)・C(色が不均一)・D(直径6mm以上)・E(短期間での変化)のいずれかに当てはまる場合は要注意です。出血・かゆみ・痛みがある場合も含め、自己判断せず早めに専門医を受診してください。
後天性のホクロは、日常のケアである程度増加を抑えることが期待できます。SPF30以上の日焼け止めを正しく使用し、紫外線を避ける習慣が最も効果的です。また、ビタミンC・Eを含む食事、十分な睡眠、ストレス管理など生活習慣全体を整えることも皮膚の健康維持につながります。
ホクロの除去方法には、レーザー治療・炭酸ガスレーザー・切除縫合法・くり抜き法(パンチ法)などがあります。ホクロの大きさ・深さ・部位によって最適な方法が異なります。当院では専門医が患者さんの状況に合わせて丁寧にご提案しておりますので、まずはお気軽にご相談ください。
💪 まとめ
ホクロができる理由は、メラノサイト(色素細胞)や母斑細胞が皮膚の一か所に集まることによるもので、紫外線暴露・遺伝・ホルモン変化・皮膚への刺激・免疫機能の低下など、さまざまな要因が複合的に関与しています。ホクロは誰にでもできる非常に身近な皮膚の変化ですが、その種類や形成メカニズムを正しく理解しておくことが、異常なサインを見逃さないために大切です。
ほとんどのホクロは良性で日常生活に支障をきたすものではありませんが、ABCDEルールを参考にしたセルフチェックを習慣づけ、変化に気づいたら早めに皮膚科専門医を受診することが重要です。特に短期間での急な変化、出血、かゆみ、痛みがある場合は、自己判断せずに医療機関を受診してください。
また、日々の紫外線対策や生活習慣の見直しによって、ホクロの増加を抑えることも可能です。皮膚は全身の健康状態を反映する鏡でもあります。日常のスキンケアと定期的な皮膚科受診を組み合わせて、長期的な皮膚の健康を守っていきましょう。気になるホクロがある方や、ホクロの除去を検討されている方は、まず専門の医療機関に相談されることをお勧めします。アイシークリニック上野院では、皮膚の専門的な診察から、適切な治療方針のご提案まで、患者さんお一人おひとりのご状況に合わせて丁寧に対応しております。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 色素性母斑(ホクロ)の定義・分類・ABCDEルールによる悪性黒色腫との鑑別・診療ガイドラインに関する情報
- 日本形成外科学会 – ホクロの切除縫合法・くり抜き法・レーザー治療などの除去方法と適応・術後ケアに関する情報
- PubMed – メラノサイトの局所集積メカニズム・BRAF/NRAS遺伝子変異・紫外線暴露とホクロ形成の関連に関する査読済み研究論文
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務