花粉症による目のかゆみは皮膚科で診てもらえる?原因と治療法を解説

春になると目がかゆくて仕方ない、まぶたが赤くなってひりひりする――そんな症状に悩んでいる方は少なくありません。花粉症といえば「眼科」や「耳鼻科」を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、まぶたの皮膚が炎症を起こしていたり、目の周りが荒れていたりする場合には、実は皮膚科の出番でもあります。この記事では、花粉症による目のかゆみのメカニズムや、皮膚科で受けられる診療の内容、自宅でできるケアの方法まで、幅広くわかりやすくお伝えします。


目次

  1. 花粉症とはどんな病気か
  2. 花粉症で目がかゆくなるメカニズム
  3. 目のかゆみに関わる主な症状の種類
  4. まぶたの皮膚炎:皮膚科が担当する領域
  5. 眼科と皮膚科、どちらを受診すべきか
  6. 皮膚科での診断・検査の流れ
  7. 皮膚科で行われる治療法
  8. 花粉シーズンの目周りのスキンケア
  9. 日常生活での花粉対策
  10. まとめ

この記事のポイント

花粉症による目周りのかゆみや湿疹など「眼瞼皮膚炎」は皮膚科が適応。ステロイド外用薬・抗ヒスタミン薬・保湿剤で治療し、アレルギー検査で原因特定も可能。白目の充血は眼科、まぶたの皮膚症状は皮膚科が担当する。

🎯 1. 花粉症とはどんな病気か

花粉症は、スギやヒノキ、ブタクサなどの植物が飛散させる花粉に対して、免疫が過剰に反応することで起こるアレルギー疾患です。医学的には「季節性アレルギー性鼻炎」とも呼ばれますが、症状は鼻だけにとどまらず、目・皮膚・のどなど全身に及ぶことがあります。

日本では、スギ花粉が最も多くの人に影響を与えており、毎年2月頃から飛散が始まり、3〜4月にかけてピークを迎えます。その後、ヒノキ花粉が続き、夏にはイネ科、秋にはブタクサやヨモギといった花粉も飛散します。花粉の種類によって症状が出やすい時期が異なるため、年間を通じて苦しむ方も珍しくありません。

花粉症の患者数は年々増加しており、日本人の約4割が何らかの花粉アレルギーを持つと推計されている調査もあります。以前は「花粉症は子どもにはなりにくい」と言われていましたが、近年では幼い子どもや高齢者でも発症が増えており、もはや年齢を問わない国民病ともいえる状況です。

花粉症の発症には遺伝的な素因と環境要因の両方が関わっており、アトピー性皮膚炎や喘息、食物アレルギーなど他のアレルギー疾患を持つ人が発症しやすい傾向があります。また、長年にわたって花粉を吸い込み続けることで「感作」が進み、ある時点から突然症状が出始めるケースもあります。

Q. 花粉症の目のかゆみで皮膚科を受診すべき症状は?

まぶたの皮膚が赤くなる・湿疹ができる・皮むけやかさぶたができるといった「眼瞼皮膚炎」の症状がある場合は皮膚科の受診が適しています。白目の充血や目やにが中心なら眼科が適切です。両方の症状がある場合は併用受診が理想的です。

📋 2. 花粉症で目がかゆくなるメカニズム

花粉が目に入ると、体内では「IgE抗体」と呼ばれるアレルギー反応を引き起こす抗体が関与したメカニズムが動き出します。過去に花粉を浴びて感作された人の場合、再び花粉が目の結膜に触れると、肥満細胞(マスト細胞)からヒスタミンなどの化学伝達物質が大量に放出されます。

ヒスタミンは神経を刺激してかゆみを引き起こすとともに、血管を拡張させて充血や腫れをもたらします。これがアレルギー性結膜炎の正体です。目の周囲にある結膜は粘膜が薄くて敏感なため、ヒスタミンの刺激に対して非常に反応しやすい部位です。

また、目をこする行為がさらに状況を悪化させます。かゆいからといって手で目をこすると、物理的な刺激が加わって炎症が強まるだけでなく、手指に付着した花粉や細菌が結膜や皮膚に押し込まれてしまいます。これがまぶたの皮膚の荒れや二次感染のリスクを高める原因にもなります。

さらに、涙が多く出ることで目の周りの皮膚が濡れた状態が続き、皮膚バリア機能が低下します。皮膚バリアが崩れると花粉などの外部刺激が皮膚に入り込みやすくなり、まぶたや目の周囲にかゆみや赤み、湿疹が生じやすくなります。このような状態を「眼瞼皮膚炎(がんけんひふえん)」と呼び、眼科よりも皮膚科での対応が適しているケースが多くあります。

💊 3. 目のかゆみに関わる主な症状の種類

花粉症による目のかゆみと一口に言っても、症状はさまざまなパターンがあります。それぞれ原因が異なるため、適切な診療科を選ぶためにも症状の特徴を把握しておくことが大切です。

まず最も代表的なのが「アレルギー性結膜炎」です。結膜(白目の表面を覆う薄い粘膜)に炎症が起きている状態で、目の内側から感じるかゆみ、白目の充血、涙や目やにが増えるといった症状が特徴です。かゆみが強く、目をこすりたくなる衝動に駆られますが、こすることでさらに悪化します。

次に「春季カタル」があります。アレルギー性結膜炎の中でも重症タイプで、上まぶたの裏側に石垣状の突起(乳頭増殖)が生じるのが特徴です。強いかゆみや異物感のほか、角膜にまで影響が及ぶことがあり、子どもに多く見られます。眼科での専門的な治療が必要です。

そして皮膚科が特に重要な役割を担う症状が「眼瞼皮膚炎(アイリッドダーマタイティス)」です。まぶたの皮膚が赤くなる、かゆくなる、ざらざらする、乾燥してひび割れる、湿疹ができるといった症状が出ます。花粉によるアレルギーだけでなく、化粧品や目薬に含まれる成分に対する接触性皮膚炎が原因になることもあります。

また、「アトピー性皮膚炎」の悪化として目周りの症状が出ることもあります。アトピー素因を持つ方は花粉シーズンに皮膚症状が悪化しやすく、まぶたが黒ずんだり(色素沈着)、皮膚が厚くなったりするケースも見られます。このような場合は皮膚科での適切な管理が必要です。

Q. まぶたの皮膚炎が花粉シーズンに悪化しやすい理由は?

まぶたの皮膚は厚さ約0.5〜1ミリと全身で最も薄い部位のひとつです。涙で皮膚が濡れた状態が続くとバリア機能が低下し、花粉などのアレルゲンが侵入しやすくなります。さらに目をこする行為が炎症を悪化させ、眼瞼皮膚炎を引き起こしやすくします。

🏥 4. まぶたの皮膚炎:皮膚科が担当する領域

まぶたは顔の中でも特に皮膚が薄く、デリケートな部位です。全身の皮膚の厚さが平均2〜3ミリ程度あるのに対し、まぶたの皮膚はわずか0.5〜1ミリほどしかなく、外からの刺激を受けやすい構造になっています。そのため、花粉や化粧品、こすれなどの刺激を受けると炎症を起こしやすいのです。

花粉シーズンに多く見られるまぶたの皮膚炎には、大きく分けてアレルギー性のものと刺激性のものがあります。アレルギー性の場合は花粉や特定の成分に免疫が反応しているため、原因物質を避けることが根本的な対策になります。刺激性の場合は繰り返し目をこする行為や、洗顔・アイメイクなどによる物理的・化学的刺激が主な原因です。

眼瞼皮膚炎の具体的な症状としては、まぶたの発赤(赤み)、浮腫(むくみ)、鱗屑(ふけのような皮むけ)、ひび割れ、水疱、かさぶたなどが挙げられます。ひどくなると、まぶたの縁に沿って亀裂が入ったり、色素沈着で皮膚が黒ずんだりすることもあります。

これらの症状は眼科では直接的な治療が難しく、皮膚科でステロイド外用薬やタクロリムス外用薬などを処方してもらうことで改善が見込めます。また、原因物質を特定するためのパッチテスト(貼付試験)も皮膚科で行えます。花粉だけでなく、普段使っている目薬の防腐剤や化粧品の成分が原因になっていることも多く、正確な診断が重要です。

アトピー性皮膚炎を持っている方にとって、花粉シーズンはまぶたの炎症が悪化しやすい時期でもあります。花粉がアレルゲンとして皮膚から侵入しやすくなること、かゆみで目をこする頻度が増えることなどが重なり、まぶたの色素沈着や苔癬化(皮膚が厚くなること)が進みやすくなります。皮膚科での定期的な診察と、適切なスキンケア指導を受けることが大切です。

⚠️ 5. 眼科と皮膚科、どちらを受診すべきか

「目のかゆみは眼科に行けばいい」と思っている方が多いかもしれませんが、実際には症状の性質によって受診すべき科が異なります。以下の目安を参考にしてみてください。

眼科への受診が適しているのは、目の内側(結膜や角膜)に症状の中心がある場合です。具体的には、白目の充血が強い、目の中に砂が入ったような異物感がある、涙や目やにが多い、視力の低下やまぶしさを感じる、といった症状が当てはまります。アレルギー性結膜炎や春季カタルが疑われる場合は眼科で診てもらいましょう。

一方、皮膚科への受診が適しているのは、まぶたの皮膚が赤くなっている、湿疹やかさぶたができている、皮むけやひび割れがある、まぶたがむくんでいる、といった皮膚に主な問題がある場合です。また、アトピー性皮膚炎との合併が疑われる場合や、化粧品・外用薬などに対する接触性皮膚炎が疑われる場合も皮膚科が適しています。

実際には、「結膜炎+眼瞼皮膚炎」のように両方を同時に抱えているケースも多くあります。その場合は眼科と皮膚科を併用することが理想的です。まず症状が重い方の科を受診し、必要であれば他科への紹介を受けるのが現実的な対応といえます。

なお、近年は「アレルギー科」を標榜するクリニックも増えており、花粉症全般を一括して診てもらえる場合があります。複数の症状を抱えている方はアレルギー専門医に相談するのも一つの方法です。

Q. 皮膚科では花粉によるまぶたの皮膚炎にどんな治療をする?

皮膚科では主に外用ステロイド薬で炎症を抑えますが、まぶたは薬の吸収が良いため使用強度と期間を医師が慎重に管理します。ステロイドが使いにくい場合はタクロリムス外用薬を用います。かゆみには抗ヒスタミン薬の内服、皮膚バリア補強に保湿外用薬も処方されます。

🔍 6. 皮膚科での診断・検査の流れ

皮膚科を受診した際には、まず問診から始まります。いつ頃から症状が出たか、どんな状況で悪化するか、使っている化粧品や目薬の種類、アトピー性皮膚炎や喘息などアレルギー疾患の既往があるかどうか、花粉症の診断を以前に受けたことがあるかどうかなどを聞かれます。これらの情報は正確な診断のために非常に重要なので、できるだけ詳しく伝えるようにしましょう。

次に視診(目で見て確認する診察)が行われます。まぶたの皮膚の状態、発赤の程度、湿疹や鱗屑の有無、色素沈着の状況などを観察します。皮膚科医はこれらの所見から、アレルギー性皮膚炎か刺激性皮膚炎か、アトピー性皮膚炎の合併があるかどうかなどを判断します。

必要に応じて、以下のような検査が行われることがあります。

血液検査(特異的IgE抗体検査)は、花粉をはじめとした各種アレルゲンに対するIgE抗体の量を測定する検査です。スギ・ヒノキ・ブタクサなど複数の花粉に対するアレルギーの有無を一度に調べることができます。採血のみで実施でき、結果は通常1〜2週間後に出ます。

パッチテスト(貼付試験)は、接触性皮膚炎の原因物質を特定するための検査です。疑わしい物質を含んだパッチを背中や腕に48時間貼り付け、反応を観察します。化粧品や外用薬の成分が原因として疑われる場合に特に有用です。

プリックテストは皮膚に少量のアレルゲンを垂らして針で軽く刺し、膨疹(はれ)が出るかどうかを確認する検査で、即時型アレルギーの診断に使われます。

これらの検査結果をもとに、医師が診断を確定し、治療方針を決定します。初診では問診と視診だけで治療を開始し、必要に応じて後日検査を行うケースもあります。

📝 7. 皮膚科で行われる治療法

皮膚科では、まぶたの皮膚炎やアレルギー性の目周り症状に対して、以下のような治療が行われます。

外用ステロイド薬は、炎症を抑える効果が高く、まぶたの皮膚炎の治療で中心的な役割を担います。ただし、まぶたは皮膚が薄く薬の吸収が非常に良い部位であるため、使用できるステロイドの強さや使用期間には制限があります。長期使用は眼圧上昇や白内障のリスクを伴う可能性があるため、医師の指示通りに使用することが非常に大切です。

タクロリムス外用薬(プロトピック)は、ステロイドとは異なる作用機序で免疫反応を抑える薬です。ステロイドの長期使用が難しい場合や、アトピー性皮膚炎に合併したまぶたの皮膚炎に用いられることがあります。まぶたへの使用も可能で、眼圧上昇などの副作用リスクがないことがメリットです。ただし、使用初期に灼熱感やかゆみを感じることがあります。

抗ヒスタミン薬の内服は、かゆみを全身的に抑えるために使われます。眠気の少ない第二世代抗ヒスタミン薬が主に使用され、花粉シーズン中は継続的に服用することで症状をコントロールします。花粉の飛散が始まる2週間ほど前から服用を始める「初期療法」が効果的とされており、花粉シーズンを前に受診することをおすすめします。

抗アレルギー薬(クロモグリク酸など)は、肥満細胞からの化学伝達物質の放出を抑えることで、アレルギー反応そのものを予防する薬です。点眼薬として眼科でよく使われますが、皮膚科でも内服薬として処方されることがあります。

保湿外用薬は、皮膚バリア機能を補う目的で使用されます。まぶたの皮膚が乾燥してバリアが壊れていると、花粉などのアレルゲンが皮膚から侵入しやすくなるため、保湿を維持することは治療と予防の両面で重要です。ワセリンや非ステロイド系の保湿クリームなどが処方されます。

アレルゲン免疫療法(舌下免疫療法・皮下免疫療法)は、花粉症の根本的な体質改善を目指す治療法です。少量のアレルゲンを定期的に体内に取り込むことで、過剰な免疫反応を徐々に抑えていきます。効果が出るまでに数年かかることや、毎日の舌下投与が必要なこと(舌下免疫療法の場合)などの注意点がありますが、症状の長期的な軽減や薬の使用量の減少が期待できます。アレルギー科・耳鼻科・皮膚科などで相談できます。

Q. 花粉症の根本的な体質改善治療とはどんなもの?

アレルゲン免疫療法(舌下免疫療法・皮下免疫療法)が根本的な体質改善を目指す治療法です。少量の花粉アレルゲンを継続的に取り込み、免疫の過剰反応を徐々に抑えていきます。効果が出るまで数年かかりますが、症状の長期的な軽減や薬の使用量減少が期待でき、皮膚科でも相談可能です。

💡 8. 花粉シーズンの目周りのスキンケア

目周りのケアは、花粉症による皮膚症状の予防と悪化防止に大きな役割を果たします。以下のポイントを日常的に意識してみてください。

洗顔は優しく行うことが基本です。まぶたの皮膚はとても薄いため、ゴシゴシこすると摩擦で炎症が悪化します。洗顔フォームをしっかり泡立て、泡でなでるように洗い、ぬるめのお湯でよく流します。タオルで拭くときも、軽く押さえるようにしましょう。

洗顔後はすぐに保湿を行います。まぶたが濡れた状態では経皮水分蒸散量が増えて乾燥しやすくなるため、洗顔後すぐにスキンケアを行うことが重要です。目の周りに使える低刺激の保湿剤を選び、まぶたにも優しく塗布します。

花粉シーズン中はアイメイクを控えめにするか、低刺激・ノンコメドジェニックのものを選ぶことをおすすめします。アイシャドウやアイライナーのラインを引くときに目の縁に触れると刺激になりますし、化粧品の成分が接触性皮膚炎を引き起こすことがあります。また、メイクオフは必ずクレンジングで行い、摩擦をできるだけ減らすようにします。

コンタクトレンズの使用には注意が必要です。花粉シーズン中にコンタクトレンズを使用すると、レンズに花粉が付着して結膜への刺激が増します。可能であればメガネに切り替えることが望ましいですが、コンタクト使用が必要な場合は1日使い捨てタイプを選び、長時間の使用を避けましょう。

目を触らない習慣をつけることも大切です。どうしてもかゆいときは、清潔な指で軽く押さえる(こすらない)か、冷たいタオルを目に当てて冷やすと一時的にかゆみが和らぎます。市販の人工涙液(防腐剤フリーのもの)を点眼して花粉を洗い流す方法も有効です。

食生活の面では、腸内環境を整えることがアレルギー症状の軽減につながるという報告があります。乳酸菌を含む食品(ヨーグルトや発酵食品)を積極的に取り入れること、ビタミンCやポリフェノールなど抗酸化作用のある栄養素を含む食品をバランスよく摂ることを心がけましょう。

✨ 9. 日常生活での花粉対策

花粉症の症状を抑えるためには、医療機関での治療に加えて、日常生活での花粉曝露を減らす工夫が非常に効果的です。

外出時の対策として、まず花粉情報をこまめにチェックする習慣をつけましょう。天気予報と連動した花粉飛散情報アプリやウェブサービスが多数あります。花粉の飛散量が多い日は外出を控えるか、外出時間を短くすることが理想です。

外出するときはメガネやゴーグルを着用すると、目に入る花粉を大幅に減らすことができます。通常のメガネでも花粉の侵入を約40%減らせるとされており、花粉防止用の専用メガネであればさらに効果的です。マスクは鼻と口への花粉侵入を防ぐほか、まぶたの周りへの花粉付着を減らす効果もあります。

帰宅時には、玄関で衣類や髪についた花粉を払い落としてから家に入ります。花粉は衣類、特にウールやフリースのような毛羽立った素材に付着しやすいため、花粉シーズン中はツルツルした素材のアウターを選ぶのも一つの工夫です。帰宅後すぐに洗顔や手洗い、うがいを行い、シャワーで体についた花粉を洗い流すことも大切です。

室内環境を整えることも忘れてはいけません。花粉の多い日は窓を閉め、空気清浄機を活用しましょう。洗濯物は室内に干すか、外干し後にしっかり花粉を取り除いてから取り込みます。掃除はこまめに行い、特に床や棚の上に積もった花粉を丁寧に除去します。

花粉が特に多く飛散する時間帯があります。一般的に、晴れた日の昼前後と、夕方16〜20時頃に飛散量が増える傾向があります。この時間帯の外出を避けるか、特に念入りに対策を行うようにしましょう。雨の日や風のない日は比較的花粉が少ないため、外出を雨の日に計画するのも一つの手です。

睡眠の質を高めることや、過度な飲酒・喫煙を避けることも、免疫機能を整えてアレルギー症状を悪化させないために重要です。疲労やストレスはアレルギー反応を悪化させる要因となることが知られており、規則正しい生活リズムを維持することが花粉症対策にもつながります。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、花粉シーズンになると「目のかゆみで眼科を受診したが、まぶたの皮膚の荒れは診てもらえなかった」とおっしゃって来院される患者さまが多くいらっしゃいます。まぶたの皮膚炎はステロイド外用薬やタクロリムス外用薬など皮膚科的なアプローチで改善が期待できますので、目周りの赤みや湿疹が気になる方はぜひお気軽にご相談ください。最近の傾向として、アトピー性皮膚炎をお持ちの方が花粉シーズンに症状が悪化するケースも多く見受けられますので、早めの受診と適切なスキンケアの指導を合わせて行うことを大切にしています。」

📌 よくある質問

花粉症の目のかゆみは皮膚科で診てもらえますか?

はい、症状によっては皮膚科が適しています。白目の充血や目やにが主な症状であれば眼科が適切ですが、まぶたの皮膚が赤くなる・湿疹ができる・皮むけするといった「眼瞼皮膚炎」の症状がある場合は皮膚科での診断と治療が適しています。アイシークリニック上野院でも目周りの皮膚トラブルを診察しています。

まぶたの皮膚炎に、皮膚科ではどんな治療をしますか?

主にステロイド外用薬で炎症を抑える治療を行います。まぶたは皮膚が薄く薬の吸収が良いため、使用できる強さや期間には医師が慎重に判断します。ステロイドが使いにくい場合はタクロリムス外用薬を用いることもあります。また、かゆみを抑える抗ヒスタミン薬の内服や、皮膚バリアを補う保湿外用薬も組み合わせて処方されます。

眼科と皮膚科、どちらを先に受診すればいいですか?

症状の中心がどこにあるかで判断しましょう。目の内側のかゆみ・充血・異物感・目やには眼科、まぶたの皮膚の赤み・湿疹・かさぶた・皮むけは皮膚科が適しています。両方の症状がある場合は、より気になる症状の科を先に受診し、必要に応じて両科を併用することが理想的です。アレルギー科でまとめて相談する方法もあります。

花粉症シーズン中、まぶたのケアで気をつけることは何ですか?

まず「目をこすらない」ことが最も重要です。こすると炎症が悪化し花粉や細菌が皮膚に入り込みます。洗顔は泡で優しくなで洗いし、洗顔後はすぐに低刺激の保湿剤をまぶたにも塗布してください。アイメイクは控えめにし、コンタクトよりメガネの使用が望ましいです。どうしてもかゆいときは冷たいタオルで冷やすと和らぎます。

花粉症の根本的な体質改善はできますか?

アレルゲン免疫療法(舌下免疫療法・皮下免疫療法)が根本的な体質改善を目指す治療法として知られています。少量のアレルゲンを継続的に取り込むことで免疫の過剰反応を徐々に抑えていく方法で、症状の長期的な軽減や薬の使用量減少が期待できます。ただし効果が出るまで数年かかります。アレルギー科・耳鼻科・皮膚科などで相談できますので、気になる方はお気軽にご相談ください。

🎯 10. まとめ

花粉症による目のかゆみは、単なる「目の問題」ではなく、まぶたの皮膚にまで影響が及ぶことが少なくありません。目の内側(結膜)の症状は眼科が専門ですが、まぶたの皮膚が赤くなったり、湿疹ができたり、かさぶたになったりする「眼瞼皮膚炎」については皮膚科での診断と治療が適しています。

皮膚科では、外用ステロイド薬やタクロリムス外用薬、抗ヒスタミン薬の内服、保湿外用薬などを組み合わせて治療を行います。必要に応じてアレルギー検査やパッチテストで原因を特定し、より的確な治療につなげることができます。

また、花粉シーズンを乗り越えるためには医療的な治療だけでなく、日常的なスキンケアや花粉曝露を減らす工夫が欠かせません。目をこすらない習慣、適切な保湿、メガネやマスクの活用、帰宅後の洗顔などを組み合わせることで、症状のコントロールがしやすくなります。

「目のかゆみが続いている」「まぶたの皮膚が荒れている」「市販薬を使っても改善しない」という方は、ぜひ一度皮膚科を受診してみてください。アイシークリニック上野院では、花粉症に関連した目周りの皮膚トラブルについても丁寧に診察しています。症状の原因を正確に把握したうえで、一人ひとりに合った治療法をご提案しますので、お気軽にご相談ください。

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📚 参考文献

  • 厚生労働省 – 花粉症の基本情報(定義・患者数・飛散時期・予防対策など)に関する公式情報として参照
  • 日本皮膚科学会 – 眼瞼皮膚炎・アトピー性皮膚炎のまぶた症状・ステロイド外用薬やタクロリムス外用薬による治療方針に関する学会公式情報として参照
  • PubMed – アレルギー性結膜炎および眼瞼皮膚炎のメカニズム・IgE抗体・ヒスタミン・免疫療法に関する国際的な医学的根拠として参照

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

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佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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