膝にできものができて痛みもある…「これって何?」「病院行くべき?」と不安になっていませんか?
実は膝のできものは原因がさまざまで、放置すると悪化するケースもあります。この記事を読めば、あなたの症状に合った原因と対処法がわかります。
- 📌 膝にぷっくりとしたふくらみがある
- 📌 押すと痛い・歩くと違和感がある
- 📌 いつから?なぜできた?放置してOK?がわからない
- ⚡ 悪化して手術が必要になる場合がある
- ⚡ まれに悪性腫瘍のケースも(早期発見が命取り)
- ⚡ 痛みが慢性化して日常生活に支障が出る
- ✅ 膝のできものの種類と見分け方
- ✅ 痛みがある場合に疑うべき疾患
- ✅ 受診すべき科・検査・治療法
- ✅ 今すぐ病院に行くべきサイン
目次
- 膝にできるものの種類と特徴
- ベーカー嚢腫(膝窩嚢腫)
- ガングリオン
- 滑液包炎(バーサイティス)
- 半月板嚢腫
- 脂肪腫
- 粉瘤(表皮嚢腫)
- 色素性絨毛結節性滑膜炎(PVNS)
- 悪性腫瘍の可能性について
- 膝のできものが痛い場合に受診すべき診療科
- 診断方法と検査について
- 治療法の選択肢
- 日常生活での注意点と予防策
- まとめ
この記事のポイント
膝のできものはベーカー嚢腫・滑液包炎・粉瘤など原因が多様で、急速増大や夜間痛がある場合は悪性腫瘍の可能性もあるため早期受診が重要。粉瘤はアイシークリニック上野院でも対応可能。
💡 膝にできるものの種類と特徴
膝は日常的に大きな負荷がかかる関節であり、さまざまな組織が集まっています。皮膚・皮下組織・滑液包・関節包・半月板・靭帯・骨など、多くの構造物が存在するため、できものが生じる原因も多岐にわたります。
膝にできるものを大きく分類すると、関節内の液体が溜まることで生じる嚢腫性疾患、組織の増殖によって生じる腫瘍性疾患、炎症によって生じる炎症性疾患などがあります。それぞれで症状や治療法が異なるため、正確な診断が重要です。
また、できものの場所も重要な手がかりになります。膝の裏側(膝窩部)にできるものはベーカー嚢腫が多く、膝の前面(膝蓋骨周囲)にできるものは滑液包炎や粉瘤が多い傾向があります。膝の側面や関節の周囲にできるものはガングリオンや半月板嚢腫なども考えられます。
Q. 膝の裏側にできるしこりの主な原因は何ですか?
膝の裏側(膝窩部)にできるしこりは、ベーカー嚢腫(膝窩嚢腫)が最も多い原因です。膝関節内で余分に産生された関節液が裏側の滑液包に流れ込んで溜まることで形成されます。変形性膝関節症や半月板損傷などを背景に発症するケースが多く、整形外科への受診が推奨されます。
📌 ベーカー嚢腫(膝窩嚢腫)
ベーカー嚢腫は、膝の裏側(膝窩部)に生じる袋状のできものです。膝関節の中で余分に産生された関節液が、関節の裏側にある滑液包に流れ込んで溜まることで形成されます。膝のできものの中では比較的よく見られる疾患の一つです。
ベーカー嚢腫の主な症状は、膝の裏側に感じる膨らみや圧迫感です。小さいうちは無症状のことも多いですが、大きくなると膝を曲げたときに突っ張り感や痛みが生じることがあります。嚢腫が破裂すると、膝や下腿(ふくらはぎ)に突然の激しい痛みと腫れが起こることもあります。
ベーカー嚢腫は、変形性膝関節症・関節リウマチ・半月板損傷など、膝関節内に炎症や損傷がある場合に続発して生じることが多いです。そのため、嚢腫自体の治療とともに、根本となる膝の疾患の治療が重要です。
治療法としては、まず経過観察が行われることもあります。嚢腫が小さく症状が軽い場合は、膝への負担を減らすことで自然に縮小することがあります。症状が強い場合は、注射器を用いて嚢腫内の液体を吸引する処置が行われます。ただし、原因となる関節内の問題が解決しない限り再発することが多いため、根本的な治療として関節鏡視下手術が選択されることもあります。
✨ ガングリオン
ガングリオンは、関節包や腱鞘から生じるゼリー状の内容物を含む嚢腫です。手首や足首に多く見られますが、膝関節周囲にも生じることがあります。膝でのガングリオンは、関節の側面や前十字靭帯・後十字靭帯の周囲などに発生することが知られています。
ガングリオンは表面が滑らかで、弾力のある硬さの腫瘤として触れることが多いです。痛みがないこともありますが、神経や周辺の組織を圧迫すると痛みやしびれが生じることがあります。膝の周囲に生じたガングリオンが腓骨神経を圧迫すると、足先のしびれや麻痺が起こる場合もあります。
ガングリオンの発生原因は完全には解明されていませんが、関節への繰り返しの刺激や外傷が関与すると考えられています。30〜50代の女性に多く見られる傾向がありますが、男性や若い世代にも発症します。
治療については、症状がない場合は経過観察で対応することもあります。注射針で穿刺して内容物を吸引する方法もありますが、再発率が比較的高いという特徴があります。根治を目指す場合は外科的切除が有効ですが、関節内に生じたガングリオンに対しては関節鏡手術が行われることもあります。
🔍 滑液包炎(バーサイティス)
滑液包とは、骨や腱・皮膚の間にある薄い袋状の組織で、摩擦を軽減するクッションの役割を果たしています。膝周囲にはいくつかの滑液包があり、これらが炎症を起こして液体が溜まった状態を滑液包炎といいます。
膝でよく見られる滑液包炎としては、以下のものがあります。
膝蓋前滑液包炎は、膝蓋骨(膝のお皿)の前面にある滑液包の炎症です。膝を床についての作業が多い方(タイル職人・清掃員・庭師など)に多く見られることから、「メイドの膝」と呼ばれることもあります。膝蓋骨の前面が腫れて、膝をつくと強い痛みが生じます。
鵞足滑液包炎は、膝の内側やや下方(鵞足部)の炎症です。鵞足とは、縫工筋・薄筋・半腱様筋の3つの腱が脛骨に付着する部位で、その形状がガチョウの足に似ていることからこの名がついています。中高年の女性や膝に変形がある方、ランナーに多く見られます。
膝蓋下滑液包炎は、膝蓋腱の周囲にある滑液包の炎症で、ジャンプ動作を繰り返すスポーツ選手(バレーボール・バスケットボールなど)に多い傾向があります。
滑液包炎の治療は、まず安静にして炎症を鎮めることが基本です。アイシング(冷却)や非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)の使用が有効です。症状が強い場合は、滑液包内へのステロイド注射が行われることもあります。感染性の滑液包炎の場合は抗生物質による治療が必要で、膿が溜まった場合は外科的ドレナージが必要となることもあります。
Q. 膝の滑液包炎はどんな人に起こりやすいですか?
膝の滑液包炎は、生活習慣や職業・スポーツと深く関係します。膝蓋前滑液包炎はタイル職人や清掃員など膝をつく作業が多い人に、鵞足滑液包炎は中高年女性やランナーに、膝蓋下滑液包炎はバレーボールやバスケットボールなどジャンプ動作を繰り返すスポーツ選手に多く見られます。
💪 半月板嚢腫
半月板嚢腫は、膝関節内にある半月板(内側半月板または外側半月板)に発生する嚢腫です。半月板の損傷(特に水平断裂)に関節液が入り込むことで形成されることが多く、外側半月板に生じることが内側半月板より多い傾向があります。
半月板嚢腫の特徴的な症状は、膝の側方(特に外側)に生じる膨らみと痛みです。膝を少し屈曲した状態(屈曲30〜45度程度)で腫瘤が最も目立ちやすく、膝を伸ばしたり深く曲げたりすると腫瘤が小さくなるという特徴があります。歩行時や階段の昇降時に痛みを感じることもあります。
若いスポーツ選手から中高年まで幅広い年齢層に見られますが、半月板損傷を伴うことが多いため、スポーツによる膝の外傷の既往がある方に多く見られます。
治療については、嚢腫が小さく症状が軽度の場合は保存療法(安静・消炎鎮痛剤など)が試みられることもありますが、根本的には半月板の損傷を治療することが重要です。多くの場合、関節鏡を用いた手術によって半月板の修復または切除と嚢腫の処置が行われます。
🎯 脂肪腫
脂肪腫は、脂肪細胞が増殖した良性の腫瘍です。体のさまざまな場所に生じますが、膝周囲の皮下脂肪組織にも発生することがあります。脂肪腫は一般的に柔らかく弾力があり、皮膚の上から動かすことができるのが特徴です。
多くの脂肪腫は無症状ですが、大きくなると周囲の神経や組織を圧迫して痛みや不快感を生じることがあります。膝周囲の脂肪腫が膝の動きを妨げたり、神経を圧迫したりする場合は治療の対象となります。
脂肪腫の治療は基本的に外科的切除です。良性腫瘍であるため、症状がない小さなものは経過観察とすることもあります。ただし、急に大きくなったり、硬さが変化したり、痛みが増強したりするような場合は、悪性腫瘍(脂肪肉腫)との鑑別のために詳しい検査が必要です。
💡 粉瘤(表皮嚢腫)
粉瘤(ふんりゅう)は、皮膚の表皮が真皮内に袋を作り、その中に角質などが溜まった嚢腫です。体のどこにでも生じますが、膝周囲の皮膚にも発生することがあります。表面には黒い点(開口部)が見られることがあり、これが粉瘤の特徴の一つです。
通常の粉瘤は無痛ですが、細菌感染を起こすと赤く腫れて強い痛みを生じます(感染性粉瘤)。感染した粉瘤は急速に大きくなり、熱感を伴うことが多いです。
粉瘤の治療は外科的切除が基本です。感染を起こしている場合は、まず切開排膿(膿を出す処置)を行って炎症を鎮めてから、落ち着いた時期に嚢腫の壁ごと切除する手術を行います。粉瘤は嚢腫の壁が残ると再発するため、袋ごと完全に摘出することが重要です。
アイシークリニック上野院では、粉瘤の外科的切除に対応しています。感染を起こしていない粉瘤に対しては、くり抜き法(トレフィン法)という小さな穴から内容物と嚢腫壁を摘出する低侵襲な手術も選択肢の一つです。傷が小さく、術後の回復が早いというメリットがあります。
Q. 膝のできものが悪性腫瘍のサインとなる特徴は?
膝のできものに以下の特徴がある場合は悪性腫瘍の可能性があるため、早急に専門医を受診してください。短期間での急激な増大、安静時・夜間の強い痛み、しこりが硬く動かない、皮膚が赤紫色に変化している、発熱や体重減少などの全身症状を伴っているケースは特に注意が必要です。

📌 色素性絨毛結節性滑膜炎(PVNS)
色素性絨毛結節性滑膜炎(Pigmented Villonodular Synovitis:PVNS)は、関節の滑膜が異常増殖する比較的まれな疾患です。滑膜が絨毛状・結節状に増殖し、関節内に血性の関節液が溜まります。膝関節に最も多く生じますが、股関節・足関節・肩関節にも発生することがあります。
PVNSの主な症状は、関節の腫れと痛みです。関節が腫れることで動きが制限されたり、関節内で引っかかり感が生じたりすることもあります。症状は緩やかに進行することが多く、10〜40代の比較的若い世代に多く見られます。
PVNSは良性疾患ですが、放置すると滑膜の増殖が進み、骨や軟骨を侵食することがあるため、適切な治療が必要です。治療は関節鏡または開放手術による滑膜切除が基本となります。再発することもあるため、術後の経過観察が重要です。
✨ 悪性腫瘍の可能性について
膝にできたものが悪性腫瘍(がん)である可能性は低いですが、完全にゼロではありません。骨に発生する悪性腫瘍として骨肉腫、軟骨に発生するものとして軟骨肉腫、脂肪組織に発生する脂肪肉腫、滑膜に発生する滑膜肉腫などがあります。
以下のような特徴がある場合は、悪性腫瘍の可能性を念頭に置いて早めに専門医を受診することが大切です。
急速に大きくなっているできものは注意が必要です。良性のできものでも大きくなることはありますが、短期間で急激に増大する場合は悪性の可能性を疑う必要があります。また、安静にしていても強い痛みがある場合や、夜間に痛みが増強する場合も要注意のサインです。できものが非常に硬く固定されている(動かない)場合、皮膚の色が変化している(赤紫色になっている)場合、発熱や体重減少などの全身症状を伴っている場合も、専門的な検査が必要です。
骨肉腫は10〜20代の若い世代に多く見られ、骨に激しい痛みと腫れが生じます。膝周囲(大腿骨遠位端や脛骨近位端)は骨肉腫が好発する部位の一つであるため、若い世代で膝周囲の骨に痛みのある腫れがある場合は特に注意が必要です。
悪性腫瘍が疑われる場合は、MRI・CTなどの画像検査や、必要に応じて生検(組織を採取して顕微鏡で調べる検査)が行われます。早期発見・早期治療が予後に大きく影響するため、気になる症状がある場合は躊躇せず医療機関を受診することをお勧めします。
🔍 膝のできものが痛い場合に受診すべき診療科
膝にできものがあって痛みを伴う場合、どの診療科を受診すればよいか迷う方も多いと思います。基本的には以下の診療科への受診を検討してください。
整形外科は、膝のできものに関する最初の受診先として最も適切な診療科です。ベーカー嚢腫・半月板嚢腫・滑液包炎・ガングリオン(関節周囲)・脂肪腫・PVNSなど、膝関節や周囲の組織に関連するほとんどの疾患に対応しています。骨や関節に関連する悪性腫瘍が疑われる場合も整形外科(特に腫瘍専門)で診療されます。
皮膚科または形成外科・外科は、粉瘤など皮膚に関連するできものに対応しています。膝の皮膚にできたできもので、感染の兆候がある場合(赤く腫れて痛い、熱感がある)はこれらの診療科への受診が適切です。アイシークリニック上野院のような形成外科・美容外科クリニックでも、粉瘤の切除手術に対応している場合があります。
かかりつけ医や内科への相談も選択肢の一つです。まずかかりつけ医に相談して、適切な専門科を紹介してもらうという方法もよいでしょう。
Q. 膝にできた粉瘤の治療法と受診先を教えてください
膝の粉瘤(表皮嚢腫)の基本治療は外科的切除です。感染を起こしている場合はまず切開排膿で炎症を抑え、落ち着いた後に嚢腫の壁ごと摘出します。感染のない粉瘤には、小さな穴から摘出するくり抜き法(トレフィン法)という低侵襲手術も選択できます。アイシークリニック上野院でも粉瘤の診察・切除手術に対応しています。
💪 診断方法と検査について
膝のできものを正確に診断するためには、問診・視診・触診に加えて、必要に応じてさまざまな検査が行われます。どのような検査が行われるかを事前に知っておくと、受診の際の安心感につながるでしょう。
問診では、できものがいつ頃からあるか、どのように変化してきたか、痛みの性質(安静時痛・運動時痛・夜間痛など)、過去の外傷歴やスポーツ歴、仕事の内容(膝をよく使う作業など)、全身疾患(関節リウマチ・痛風など)の有無などについて質問されます。
視診・触診では、できものの場所・大きさ・形・硬さ・可動性(動くかどうか)・皮膚の変化・圧痛(押したときの痛み)などを確認します。これだけでもある程度の診断の見当がつくことがあります。
画像検査としては、まずX線(レントゲン)検査が行われることが多いです。X線では骨の変化(変形性膝関節症・骨腫瘍など)を確認できますが、軟部組織のできものの詳細はわかりにくいです。
超音波(エコー)検査は、嚢腫内の液体の有無・嚢腫の範囲・血流の状態などを確認するのに有用です。放射線被曝がなく、リアルタイムで観察できるという利点があります。
MRI(磁気共鳴画像)検査は、軟部組織の詳細な評価に最も優れた画像検査です。嚢腫・腫瘍・半月板・靭帯・軟骨など、関節周囲のあらゆる構造物を評価することができます。悪性腫瘍が疑われる場合や、手術前の詳細な評価が必要な場合に用いられることが多いです。
CT検査は、骨の詳細な評価や骨腫瘍の評価に有用です。骨に関連するできものが疑われる場合に行われることがあります。
血液検査は、関節リウマチ・痛風・感染症など、全身疾患に関連した膝の問題を評価する際に行われることがあります。
関節液検査は、膝関節内に液体が溜まっている場合に、その液体を採取して分析する検査です。液体の色・濁り・細胞数・細菌の有無などを調べることで、炎症の原因(感染・痛風・リウマチなど)を特定する手がかりになります。
生検は、腫瘍の一部の組織を採取して顕微鏡で詳しく調べる検査です。良性・悪性の判定や腫瘍の種類を確定するために行われます。悪性腫瘍が疑われる場合などに実施されます。
🎯 治療法の選択肢

膝のできものの治療法は、その原因・大きさ・症状の程度によって異なります。大きく分けると、保存療法と手術療法があります。
保存療法としては、まず安静と活動制限があります。できものの原因となっている刺激や負担を減らすことで、症状が改善することがあります。たとえばベーカー嚢腫や滑液包炎では、膝を酷使する活動を控えることが症状の軽減につながります。
薬物療法では、痛みや炎症を抑えるために非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)の内服や外用(湿布・クリームなど)が用いられます。関節リウマチが原因の場合は抗リウマチ薬による治療も行われます。
注射療法には、ステロイド注射と穿刺吸引があります。ステロイド注射は炎症を強力に抑える効果がありますが、繰り返し行うと副作用(組織の萎縮・感染リスクの増加など)が生じる可能性があります。穿刺吸引は、嚢腫内の液体を注射器で吸い出す処置で、ベーカー嚢腫やガングリオンなどに行われます。簡便な処置ですが、再発率が高いという問題があります。
理学療法(リハビリテーション)では、膝周囲の筋力強化・柔軟性の改善・関節への負担を軽減するための運動指導などが行われます。特に変形性膝関節症などが原因となっている場合は、リハビリテーションが症状改善に有効です。
手術療法には、主に以下のものがあります。
切除手術(開放手術)は、できものを直接切除する方法です。粉瘤・脂肪腫・ガングリオンなど、皮下のできものに対して主に行われます。局所麻酔で行えることが多く、比較的短時間で終わります。
関節鏡手術は、膝に小さな穴を開けてカメラと器具を挿入し、関節内を観察しながら治療を行う低侵襲な手術です。ベーカー嚢腫・半月板嚢腫・ガングリオン(関節内)・PVNS・滑液包炎などに対して行われます。切開が小さく、術後の回復が早いという利点があります。
悪性腫瘍が確認された場合は、腫瘍専門のチームによる広範切除術・化学療法・放射線療法などの集学的治療が行われます。
💡 日常生活での注意点と予防策
膝のできものや痛みを予防・管理するための日常生活での注意点についてまとめます。
体重管理は、膝への負担を軽減する上で非常に重要です。体重が1kg増えると、歩行時には膝関節に約3〜4kgの余分な負担がかかると言われています。適切な体重を維持することで、変形性膝関節症の進行を抑え、ベーカー嚢腫や滑液包炎などの二次的な問題の発生を予防することができます。
適切な運動習慣は、膝周囲の筋肉(特に大腿四頭筋)を強化し、膝関節を安定させる効果があります。ただし、膝に痛みがある場合は無理な運動は禁物です。水中歩行や水泳など、膝への負担が少ない有酸素運動を取り入れることをお勧めします。
膝をつく作業が多い職業の方は、膝プロテクターや膝パッドを使用することで、膝蓋前滑液包炎などの予防になります。また、作業姿勢を工夫して膝への慢性的な圧迫を減らすことも大切です。
スポーツをしている方は、適切なウォームアップとクールダウンを行い、オーバートレーニングを避けることが重要です。膝に痛みや腫れを感じたら早めに休息を取り、必要に応じて医療機関を受診することをお勧めします。
膝に何かできものを発見したときは、そのまま放置せず、変化をよく観察することが大切です。大きくなってきた、痛みが増してきた、皮膚の色が変わってきたなど、気になる変化があれば早めに医療機関を受診するようにしましょう。
また、関節リウマチや痛風などの全身疾患がある場合は、それらの疾患をきちんとコントロールすることが、膝のできもの(ベーカー嚢腫など)の再発防止につながります。定期的な通院と処方された薬をきちんと服用することが大切です。
普段から柔軟性を保つためのストレッチを習慣にすることも有効です。特にハムストリングス(太ももの裏側の筋肉)や大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)の柔軟性は、膝関節への負担を軽減する上で重要です。
靴の選択も膝の健康に影響します。クッション性が高く、足に合ったサイズの靴を選ぶことで、歩行時の膝への衝撃を軽減できます。ハイヒールや靴底が薄い靴は膝への負担が大きくなるため、日常的に長時間歩く機会が多い方は避けることをお勧めします。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、膝のできものを「様子を見ていたが、なかなか良くならない」とご相談に来られる患者さまが多く、その原因は粉瘤や脂肪腫から滑液包炎まで実にさまざまです。大切なのは自己判断で放置せず、早めに専門医へご相談いただくことで、適切な診断と治療方針をご提案できる可能性が高まります。気になるできものや痛みがあれば、どうぞお気軽に当院へお越しください。」
📌 よくある質問
膝の裏側(膝窩部)にできたしこりは、ベーカー嚢腫(膝窩嚢腫)が最も多く考えられます。膝関節内で余分に産生された関節液が裏側に流れ込んで溜まることで形成されます。小さいうちは無症状でも、大きくなると膝を曲げた際に突っ張り感や痛みが生じることがあります。まずは整形外科への受診をお勧めします。
できものの種類によっては自然に縮小・消失することがあります。たとえばベーカー嚢腫は、膝への負担を減らすことで自然に小さくなる場合があります。ただし、原因となる疾患が残っている限り再発しやすく、放置すると悪化するケースもあります。自己判断で様子を見続けるのではなく、まず専門医に診てもらうことが大切です。
以下のような特徴がある場合は悪性腫瘍の可能性があるため、早急に専門医を受診してください。①短期間で急激に大きくなっている、②安静時や夜間にも強い痛みがある、③しこりが非常に硬く動かない、④皮膚が赤紫色に変化している、⑤発熱や体重減少などの全身症状を伴っている、といったケースは特に注意が必要です。
できものの種類によって適切な診療科が異なります。ベーカー嚢腫・滑液包炎・半月板嚢腫・ガングリオンなど関節や骨に関連するものは整形外科が適切です。一方、粉瘤(表皮嚢腫)など皮膚に関連するできものは、皮膚科・形成外科・外科が対応しています。アイシークリニック上野院でも粉瘤の診察・治療を行っていますので、お気軽にご相談ください。
できものの種類や症状の程度によって、手術をせずに治療できる場合もあります。安静・消炎鎮痛剤の使用・ステロイド注射・注射器による液体の吸引(穿刺吸引)・理学療法(リハビリ)といった保存療法が有効なケースも多くあります。ただし再発リスクや根本的な原因によっては、関節鏡手術や切除手術が必要となる場合もあります。担当医とよく相談して治療方針を決めましょう。
✨ まとめ
膝にできものができて痛みを伴う場合、その原因はベーカー嚢腫・ガングリオン・滑液包炎・半月板嚢腫・脂肪腫・粉瘤・PVNSなど多岐にわたります。それぞれの疾患によって、できものの場所・硬さ・痛みの特徴・経過が異なります。
大切なのは、できものを発見したらまず専門医に診てもらうことです。自己判断で「大したことはない」と放置すると、症状が悪化したり、適切な治療のタイミングを逃したりする可能性があります。特に、急速に大きくなる・安静時や夜間にも強い痛みがある・全身症状(発熱・体重減少など)を伴うといった場合は、早急に医療機関を受診することが重要です。
一方で、粉瘤のような皮膚のできものに関しては、形成外科や外科のクリニックで対応できることも多いです。アイシークリニック上野院では、粉瘤をはじめとする皮膚のできものの診察・治療を行っています。膝の皮膚にできものができて気になる方、痛みや腫れがある方は、お気軽にご相談ください。
膝の健康を守るためには、日頃からの体重管理・適切な運動習慣・正しい姿勢や動作の習得が大切です。そして、何か気になる症状があれば、早めに専門医に相談することが、長期にわたる膝の健康維持につながります。
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📚 参考文献
- 厚生労働省 – 悪性腫瘍(骨肉腫・脂肪肉腫・滑膜肉腫など)の早期発見・治療に関する情報、およびがん対策の公式情報として参照
- 日本形成外科学会 – 粉瘤(表皮嚢腫)・脂肪腫などの皮膚・皮下腫瘍の診断および外科的切除治療法に関する学会公式情報として参照
- 日本皮膚科学会 – 粉瘤(表皮嚢腫)・感染性粉瘤の症状・診断・治療方針(切開排膿・摘出手術)に関する公式情報として参照
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務