鼻の付け根が赤い原因と対処法|症状別に医師が解説

クリニックでカウンセリングを受ける患者と男性医師

💡 鼻の付け根の赤み、「疲れかな?」と放置していませんか?
実は皮膚科的な治療が必要な疾患が隠れているケースも少なくありません。この記事を読めば、あなたの赤みの原因と正しい対処法がわかります。

😟

こんな状態で放置するとどうなるの?

🔸 赤みが慢性化・悪化して治りにくくなる
🔸 酒さ・脂漏性皮膚炎など放置厳禁の疾患を見逃すリスク
🔸 SLE(全身性エリテマトーデス)など全身疾患のサインを見落とす危険も

この記事を読むとわかること

📌 鼻の付け根が赤くなる原因を症状別に解説
📌 今すぐできるセルフケアの正しい方法
📌 病院に行くべきタイミングの見極め方

😟 鼻の付け根がずっと赤いんだけど、これって病気なのかな…?
🩺 原因によっては医療機関での治療が必要なケースもあるよ!2週間以上続く赤みは要注意だよ。
😮 そうなんだ!どんな原因があるか教えてほしい!

目次

  1. 鼻の付け根が赤くなる主な原因
  2. 酒さ(ロザセア)による赤み
  3. 脂漏性皮膚炎による赤み
  4. ニキビ・毛嚢炎による赤み
  5. アレルギー性鼻炎・花粉症による赤み
  6. 接触性皮膚炎による赤み
  7. その他の原因(SLE・蜂窩織炎など)
  8. 鼻の付け根の赤みに対するセルフケアの方法
  9. 病院に行くべき症状の見極め方
  10. 受診する診療科と治療の選択肢
  11. まとめ

この記事のポイント

鼻の付け根の赤みは、酒さ・脂漏性皮膚炎・ニキビ・接触性皮膚炎・アレルギー性鼻炎・SLEなど多様な原因が考えられ、2週間以上持続する場合や全身症状を伴う場合は早期受診が推奨される。

💡 1. 鼻の付け根が赤くなる主な原因

鼻の付け根(鼻根部)は顔の中でも目立つ部分であるため、赤みが生じると気になる方が多いでしょう。この部位は皮脂腺が多く、乾燥しやすい鼻周辺の中でも摩擦を受けやすい場所です。また、眼鏡をかけている方にとっては、フレームが当たる部分でもあります。

鼻の付け根が赤くなる原因としては、大きく次のようなカテゴリーに分けることができます。

  • 皮膚科的疾患(酒さ、脂漏性皮膚炎、ニキビ、接触性皮膚炎など)
  • アレルギー・炎症性疾患(アレルギー性鼻炎、花粉症など)
  • 全身性疾患の皮膚症状(全身性エリテマトーデス、蜂窩織炎など)
  • 物理的刺激・外的要因(眼鏡の圧迫、紫外線、乾燥など)

赤みの程度や持続時間、伴う症状によって原因が異なります。単に一時的な紅潮や日焼けであれば自然に改善することも多いですが、慢性的に繰り返したり、他の症状を伴う場合は専門家への相談が必要です。

また、鼻の付け根は顔の中でも皮膚が薄く敏感な部位のひとつです。刺激を受けやすい分、炎症が起きやすく、また炎症が目立ちやすい場所でもあります。以下では、それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。

Q. 酒さ(ロザセア)の主な症状と原因は何ですか?

酒さ(ロザセア)は、鼻の付け根から両頬・おでこにかけて慢性的な赤みや毛細血管拡張が生じる皮膚疾患です。遺伝的素因や皮膚常在ダニの増殖、免疫異常が関与し、アルコール・紫外線・ストレスが症状を悪化させます。自然治癒はほぼなく、皮膚科での治療が必要です。

📌 2. 酒さ(ロザセア)による赤み

酒さ(ロザセア)は、顔の中心部を中心に慢性的な赤みや炎症が生じる皮膚疾患です。鼻の付け根から両頬、おでこ、あごにかけてがよく影響を受ける部位とされており、「なぜかいつも鼻の付け根が赤い」という方の場合、酒さが原因となっているケースが少なくありません。

酒さの主な症状としては、以下のものが挙げられます。

  • 顔の中心部(鼻、頬、おでこ)に生じる持続的な赤み
  • 細い血管が皮膚表面に透けて見える(毛細血管拡張)
  • 赤いぶつぶつや膿を持った小さなできもの(ニキビに似た皮疹)
  • 顔がほてる・熱く感じる
  • 目の充血や乾燥感を伴うこともある(眼型酒さ)

酒さは30〜50代の成人、特に女性に多く見られますが、男性にも発症します。男性の場合は「鼻瘤(びりゅう)」と呼ばれる鼻の先端や鼻の付け根が肥大する状態(W・C・フィールズ鼻とも呼ばれます)に進行することがあり、これも酒さの一型と考えられています。

酒さの詳しい原因はまだ完全には解明されていませんが、遺伝的な素因、日光への過剰反応、皮膚に常在するダニ(デモデックス)の増殖、免疫系の異常などが関与していると考えられています。また、アルコール摂取、辛い食べ物、気温の変化、紫外線、ストレスなどが症状を悪化させるトリガーとなることが知られています。

酒さは自然に治ることはほとんどなく、適切な治療なしには慢性的に経過することが多い疾患です。治療には、メトロニダゾール外用薬、アゼライン酸、ブリモニジン酒石酸塩ゲルなどの外用薬や、抗生物質(ドキシサイクリンなど)の内服が用いられます。また、レーザーや光治療が毛細血管拡張の改善に効果的な場合があります。

「鼻の付け根がいつも赤い」「アルコールを飲むと特に赤くなる」「スキンケアをしても改善しない」という方は、酒さを疑って皮膚科を受診することをお勧めします。

✨ 3. 脂漏性皮膚炎による赤み

脂漏性皮膚炎は、皮脂の分泌が多い部位に生じる慢性的な炎症性皮膚疾患です。頭皮、顔(とくに眉毛・鼻の付け根・小鼻の周囲)、耳の周囲、胸部などに好発し、フケのような鱗屑(りんせつ)と赤みを特徴とします。

鼻の付け根が赤く、かゆみを伴い、白いフケのようなものが付着している場合は脂漏性皮膚炎の可能性があります。この疾患は、皮脂腺の活動が活発な部位に生息するマラセチアというカビ(真菌)が関与していると考えられています。マラセチアは皮脂を栄養源として増殖し、その代謝産物が皮膚に炎症を引き起こします。

脂漏性皮膚炎の主な症状は次のとおりです。

  • 皮脂腺が多い部位(眉間・鼻の付け根・小鼻周囲)の赤み
  • 黄白色の脂性のフケ(鱗屑)の付着
  • かゆみ(個人差あり)
  • 慢性的に繰り返す経過

脂漏性皮膚炎は成人男性に多く、ストレス、睡眠不足、免疫機能の低下などで悪化しやすい傾向があります。また、パーキンソン病やHIV感染症など、一部の全身疾患でも脂漏性皮膚炎が生じやすいことが知られています。

治療としては、抗真菌薬(ケトコナゾールなど)の外用や、ステロイド外用薬が使われます。頭皮に症状がある場合は抗真菌成分が入ったシャンプーも有効です。脂漏性皮膚炎は完治が難しく、再発を繰り返す慢性疾患ですが、適切なケアと治療によって症状をコントロールすることが可能です。

なお、眉毛の内側から鼻の付け根、小鼻の脇にかけての範囲が赤く、フケのようなものが目立つ場合は特に脂漏性皮膚炎の可能性が高いと言えます。スキンケアで改善しない場合は皮膚科への受診をご検討ください。

Q. 脂漏性皮膚炎による鼻の付け根の赤みの特徴は?

脂漏性皮膚炎では、鼻の付け根や眉間・小鼻周囲に赤みが生じ、黄白色の脂性フケ(鱗屑)の付着とかゆみを伴うのが特徴です。原因はマラセチアという真菌の増殖で、ストレスや睡眠不足で悪化します。再発を繰り返す慢性疾患のため、皮膚科での継続的な管理が重要です。

🔍 4. ニキビ・毛嚢炎による赤み

鼻の付け根にニキビができると、炎症を起こして赤く目立つことがあります。ニキビは毛包(毛穴)に皮脂や角質が詰まり、アクネ菌が増殖して炎症を引き起こす状態です。鼻周辺はTゾーンと呼ばれる皮脂分泌が多い部位であり、ニキビが生じやすい場所のひとつです。

ニキビのステージとしては、白ニキビ(コメド・閉鎖型)、黒ニキビ(コメド・開放型)、赤ニキビ(丘疹)、黄ニキビ(膿疱)と段階があり、炎症が強い赤ニキビや黄ニキビの状態では周囲に赤みが広がって見えることがあります。

毛嚢炎は毛包に細菌(主に黄色ブドウ球菌など)が感染することで起こる炎症で、ニキビと見た目が似ていることがありますが、原因菌が異なります。毛嚢炎は毛根を取り囲むように赤い丘疹や膿疱ができるのが特徴で、ひげそりの後に鼻の付け根や周囲にできることもあります。

ニキビ・毛嚢炎による赤みの特徴としては、次のものが挙げられます。

  • 鼻の付け根に赤い盛り上がりがある
  • 触れると痛みや圧痛がある
  • 中心部に白い膿が見えることがある
  • 自然に改善することもあるが、繰り返すことが多い

ニキビに対するセルフケアとしては、刺激の少ない洗顔料で優しく洗顔すること、過剰な皮脂をコントロールすること、手で触れないようにすることが基本です。市販のニキビ治療薬(イオウ・カンフル剤、サリチル酸配合製品など)が一定の効果を示すこともありますが、炎症が強い場合や繰り返す場合は皮膚科への受診が推奨されます。

皮膚科では、アダパレンや過酸化ベンゾイルといった保険診療内で使用できる外用薬のほか、抗生物質の内服などを組み合わせた治療が行われます。また、美容皮膚科ではケミカルピーリングやレーザー治療なども選択肢となります。

💪 5. アレルギー性鼻炎・花粉症による赤み

アレルギー性鼻炎や花粉症で鼻水が多く出る季節に、鼻の付け根が赤くなるというのは多くの方が経験することです。これはアレルギー反応そのものによる皮膚への影響と、ティッシュや手で繰り返し鼻を触れることによる物理的な刺激が主な原因です。

アレルギー性鼻炎の方は鼻のかゆみがあるため、鼻の付け根を手でこすったり押したりすることが多く、それが摩擦となって皮膚が赤くなります。また、ティッシュで繰り返し鼻をかむことで、鼻の下だけでなく鼻の付け根にも摩擦性の赤みが生じやすくなります。

さらに、アレルギー反応に伴って鼻腔内の粘膜が腫れると、血流が増加して鼻の外皮にも赤みが生じることがあります。特に重度のアレルギー反応では、顔全体が赤くほてることもあります。

アレルギー性鼻炎・花粉症による赤みの特徴としては以下の点が挙げられます。

  • 花粉の飛散時期や特定のアレルゲンに接触した時期に赤みが強くなる
  • くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの鼻炎症状を伴う
  • 鼻の付け根を触れると赤みが悪化する
  • アレルギー症状が落ち着くと赤みも改善することが多い

対処としては、まずアレルギー性鼻炎自体の治療を行うことが重要です。抗ヒスタミン薬や鼻腔内ステロイドスプレーなどでアレルギー症状をコントロールすることで、鼻をかむ回数が減り、摩擦による赤みも改善します。また、ティッシュはできるだけ柔らかいものを使用し、こすらずに優しく押さえるようにする工夫も有効です。

鼻の付け根周囲の皮膚が荒れている場合は、低刺激の保湿クリームを使用して肌のバリア機能を守ることも大切です。ワセリンなどのシンプルな保湿剤が肌への刺激が少なくお勧めです。

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🎯 6. 接触性皮膚炎による赤み

接触性皮膚炎とは、皮膚に接触した物質によって引き起こされる炎症性皮膚疾患です。鼻の付け根に生じる接触性皮膚炎の原因としては、以下のものが考えられます。

  • 眼鏡フレームの金属(ニッケルなど)や樹脂素材によるアレルギー反応
  • 日焼け止め・化粧品・スキンケア製品の成分に対するアレルギー反応
  • マスクの素材(特に不織布や金属ワイヤー部分)との接触
  • 鼻炎薬やスプレーの成分に対する反応

接触性皮膚炎には、刺激物が直接皮膚を傷める「刺激性接触性皮膚炎」と、特定の物質に対するアレルギー反応が原因の「アレルギー性接触性皮膚炎」の2種類があります。

眼鏡をかけている方では、眼鏡フレームが当たる鼻の付け根部分が赤くなることがよくあります。これは金属アレルギー(特にニッケルアレルギー)や、樹脂素材の化学物質による刺激が原因となっていることが多いです。眼鏡を外している時間は症状が改善し、着用すると悪化するというパターンが特徴的です。

また、新型コロナウイルス感染症対策としてマスクの着用が長期化した時期に、マスクの金属ワイヤーが当たる鼻の付け根部分に赤みや皮膚トラブルが生じた方も多かったようです。

接触性皮膚炎の症状は以下のとおりです。

  • 接触した部位に一致した赤み・かゆみ・湿疹
  • 水疱(水ぶくれ)が生じることもある
  • 原因物質との接触を避けると改善する
  • 再度接触すると症状が再発する

治療の基本は原因物質を特定して避けることです。アレルゲンを特定するためにはパッチテストが有用で、皮膚科で行うことができます。症状が強い場合はステロイド外用薬を使用し、炎症を抑えます。眼鏡による金属アレルギーがある場合は、チタン製フレームやプラスチック製フレームへの変更が根本的な解決策となります。

Q. SLEの蝶形紅斑とはどのような症状ですか?

全身性エリテマトーデス(SLE)の蝶形紅斑は、鼻の付け根から両頬にかけて蝶が羽を広げたような形で左右対称に広がる赤みです。紫外線で悪化し、発熱・関節痛・倦怠感などの全身症状を伴うことが多いです。疑われる場合は速やかに皮膚科または内科・リウマチ科を受診してください。

💡 7. その他の原因(SLE・蜂窩織炎など)

鼻の付け根の赤みの中には、全身性の疾患が原因となっているケースもあります。特に注意が必要なものをいくつかご紹介します。

全身性エリテマトーデス(SLE)による蝶形紅斑

全身性エリテマトーデス(SLE)は、自己免疫疾患のひとつで、身体のさまざまな臓器に炎症が生じます。SLEの特徴的な皮膚症状として、蝶が羽を広げたような形の赤みが鼻の付け根から両頬にかけて広がる「蝶形紅斑(ちょうけいこうはん)」があります。この赤みは日光にさらされると悪化する傾向があります。

蝶形紅斑の特徴としては以下が挙げられます。

  • 鼻の付け根から両頬にかけて左右対称に広がる赤み
  • 日光(紫外線)によって悪化する
  • 発熱、関節痛、倦怠感などの全身症状を伴うことが多い
  • 血液検査で自己抗体(抗核抗体など)が陽性になる

SLEは主に20〜40代の女性に多く見られます。蝶形紅斑が見られた場合は速やかに内科または皮膚科、リウマチ科を受診することが重要です。早期診断と適切な治療が予後に影響します。

蜂窩織炎(ほうかしきえん)

蜂窩織炎は皮膚の深い層(真皮・皮下組織)に細菌が感染して生じる炎症です。鼻の付け根周囲が急速に赤くなり、腫れ・痛み・熱感を伴う場合は蜂窩織炎の可能性があります。

蜂窩織炎は抗生物質による治療が必要であり、重症の場合は入院が必要になることもあります。特に顔面の蜂窩織炎は、目の周囲や脳への炎症波及のリスクがあるため、早期の医療機関への受診が不可欠です。

多形性紅斑・薬疹

一部の薬剤や感染症(特にヘルペスウイルス)によって、顔を含む皮膚に赤い発疹(多形性紅斑)が生じることがあります。新しい薬を服用し始めた後に顔に赤みが出た場合は、薬剤との関連を疑う必要があります。

紫外線(日焼け)による赤み

強い紫外線を浴びた後、鼻の付け根は顔の中でも特に突出した部位のため日焼けしやすく、赤みが出やすい箇所です。日焼けによる赤みは通常数日で改善しますが、繰り返し日焼けをすることで色素沈着や皮膚のダメージが蓄積します。適切な紫外線対策が重要です。

📌 8. 鼻の付け根の赤みに対するセルフケアの方法

医療機関を受診する前、あるいは受診と並行して行えるセルフケアについてご紹介します。ただし、セルフケアはあくまでも症状の悪化を防いだり軽度の症状を和らげるためのものであり、疾患の根本的な治療にはなりません。症状が改善しない場合や悪化する場合は医師への相談が必要です。

洗顔の注意点

鼻の付け根が赤みを帯びているときは、刺激を最小限にすることが基本です。洗顔は低刺激・無添加の洗顔料を使い、泡立てて優しく洗いましょう。ゴシゴシこすることは禁物です。洗顔後はすすぎ残しがないよう、ぬるま湯で丁寧に流します。洗顔後は清潔なタオルで優しく押さえるように水分を取り除きます。

保湿ケア

皮膚のバリア機能が低下すると炎症が起きやすくなります。アレルギー性鼻炎や接触性皮膚炎などで皮膚が荒れている場合は、保湿をしっかり行うことが大切です。セラミドやヒアルロン酸配合の保湿剤、あるいはワセリンなどのシンプルな基剤が刺激が少なくお勧めです。スキンケア製品を選ぶ際は、アルコール・香料・防腐剤(パラベンなど)が含まれていないものを選ぶと安心です。

紫外線対策

酒さやSLEによる蝶形紅斑では紫外線が症状を悪化させることが知られています。日常的にSPF30以上の日焼け止めを使用し、帽子やサングラスでも紫外線を遮ることが大切です。日焼け止め自体が肌に合わない場合は、皮膚科医に相談してみてください。

生活習慣の見直し

皮膚の炎症は睡眠不足やストレス、偏った食生活によって悪化することがあります。十分な睡眠を確保し、バランスの取れた食事を心がけることが皮膚の健康を保つ基本です。アルコールや辛い食べ物は血管を拡張させ、酒さなどの赤みを悪化させることがあるため、気になる方は摂取量を控えることも一つの選択肢です。

眼鏡・マスクの見直し

眼鏡フレームが当たる部分に赤みが出ている場合は、フレームの素材を確認し、金属アレルギーが疑われる場合はチタン製やプラスチック製への変更を検討しましょう。また、マスクの素材や形状を変えることで、鼻の付け根への刺激を軽減できることもあります。

触れない・こすらない

鼻の付け根の赤みが気になっても、手で触れたりこすったりすることは炎症を悪化させる大きな原因となります。意識して触れないようにすることが大切です。

Q. 鼻の付け根の赤みに対するセルフケアの基本は?

鼻の付け根の赤みには、低刺激・無添加の洗顔料で優しく泡洗顔すること、セラミドやワセリンで保湿してバリア機能を守ること、SPF30以上の日焼け止めで紫外線を防ぐこと、そして患部を手で触れたりこすったりしないことが基本です。ただし症状が2週間以上続く場合は医療機関への受診を推奨します。

✨ 9. 病院に行くべき症状の見極め方

鼻の付け根の赤みで病院に行くべきかどうか迷う方も多いでしょう。以下のような症状がある場合は、セルフケアだけで対処しようとせず、早めに医療機関を受診することをお勧めします。

すぐに受診すべきサイン

  • 赤みが急速に広がっている・腫れ・熱感・激しい痛みを伴う(蜂窩織炎の可能性)
  • 発熱・倦怠感・関節痛など全身症状を伴っている
  • 鼻の付け根から両頬にかけて左右対称の赤みがある(SLEの蝶形紅斑の可能性)
  • 目の周囲にまで赤みや腫れが広がっている
  • ニキビのような症状が化膿して悪化している

数日〜1週間以内に受診を検討すべきサイン

  • 赤みが2週間以上続いており改善の兆候がない
  • 市販薬やセルフケアを試みたが効果がない
  • 赤みに加えてかゆみ・鱗屑・湿疹を伴う
  • 新しいスキンケア製品や薬を使い始めた後に赤みが出た
  • アルコール摂取や温度変化に伴って赤みが出るようになった
  • 鼻の付け根の皮膚が肥大・変形してきた気がする

一方、以下のような場合は比較的緊急性が低いと考えられますが、それでも長引く場合は受診を検討してください。

  • 日焼けによる一時的な赤みで、数日で改善しつつある
  • 花粉症の時期のみ赤みが出て、アレルギー症状と一致している
  • 眼鏡の跡程度の軽い赤みで、眼鏡を外すと改善する

自己判断で「大したことはない」と思っていても、実は治療が必要な疾患が隠れていることがあります。赤みが継続している場合や他の症状を伴う場合は、専門家に診てもらうことが安心への近道です。

🔍 10. 受診する診療科と治療の選択肢

鼻の付け根の赤みに対してどの診療科を受診すれば良いか、症状別にご案内します。

皮膚科

ほとんどの皮膚的な原因(酒さ、脂漏性皮膚炎、ニキビ、接触性皮膚炎など)は皮膚科が対応します。皮膚科では問診・視診に加えて、必要に応じてパッチテスト(接触性皮膚炎の原因物質を特定するための検査)やウッド灯検査(真菌の有無を確認)などの検査が行われます。診断に基づいた外用薬・内服薬の処方が主な治療となります。

酒さや脂漏性皮膚炎は慢性疾患であるため、皮膚科での継続的な管理が重要です。酒さの治療には最近では保険適用外の薬剤もありますが、症状によっては保険診療の範囲内で対応可能です。

美容皮膚科・美容クリニック

赤みが慢性的で、レーザーや光治療などを希望する方は美容皮膚科・美容クリニックの受診も選択肢のひとつです。特に酒さによる毛細血管拡張に対しては、Vビームレーザーや光治療(IPL)が効果的とされています。これらは保険適用外であることが多く、費用については事前にクリニックに確認することをお勧めします。

アイシークリニック上野院でも、肌の赤みや色素沈着に対する光治療やレーザー治療について相談を受け付けています。まずはカウンセリングでご自身の肌の状態を確認してみることをお勧めします。

耳鼻咽喉科・アレルギー科

アレルギー性鼻炎・花粉症が原因と考えられる場合は耳鼻咽喉科やアレルギー科の受診が適しています。根本的なアレルギー症状を治療することで、鼻をかむ回数が減り、摩擦による皮膚トラブルも改善します。アレルゲン免疫療法(舌下免疫療法など)も選択肢のひとつです。

内科・リウマチ科

SLEや他の全身性の自己免疫疾患が疑われる場合は、内科またはリウマチ科への受診が必要です。血液検査で自己抗体を調べ、診断を確定することが重要です。早期に診断・治療を開始することで、腎臓や心臓などの重要臓器へのダメージを防ぐことができます。

治療の選択肢(まとめ)

鼻の付け根の赤みに対する治療の選択肢を原因別にまとめます。

  • 酒さ:外用薬(メトロニダゾール、アゼライン酸など)、内服薬(ドキシサイクリンなど)、レーザー・光治療、生活習慣の改善
  • 脂漏性皮膚炎:抗真菌薬外用、ステロイド外用薬、抗真菌シャンプー
  • ニキビ:外用薬(アダパレン、過酸化ベンゾイルなど)、内服薬(抗生物質、漢方など)、ケミカルピーリング、レーザー
  • 接触性皮膚炎:原因物質の回避、ステロイド外用薬
  • アレルギー性鼻炎:抗ヒスタミン薬、鼻腔内ステロイドスプレー、免疫療法
  • SLE:ヒドロキシクロロキン、ステロイド、免疫抑制薬など(専門医による管理が必要)
  • 蜂窩織炎:抗生物質(経口または点滴)

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、「鼻の付け根がずっと赤い」というお悩みで来院される方の中に、酒さ(ロザセア)や脂漏性皮膚炎など、セルフケアだけでは改善しにくい疾患が隠れているケースが少なくありません。最近の傾向として、スキンケアを丁寧に行っているにもかかわらず改善しないとお悩みの方が増えており、早めにご相談いただくことで適切な治療につなげられることも多いです。鼻の付け根の赤みは「たいしたことではない」と放置されがちですが、全身性エリテマトーデスのように早期対応が重要な疾患が原因となる場合もありますので、赤みが続く場合はどうぞ遠慮なくご相談ください。

💪 よくある質問

鼻の付け根がずっと赤いのは病気のサインですか?

慢性的な赤みには、酒さ(ロザセア)や脂漏性皮膚炎など、セルフケアだけでは改善しにくい皮膚疾患が隠れている場合があります。また、まれに全身性エリテマトーデス(SLE)のような全身性疾患が原因のこともあります。2週間以上赤みが続く場合は、自己判断せず皮膚科への受診をお勧めします。

眼鏡をかけると鼻の付け根が赤くなるのはなぜですか?

眼鏡フレームが当たることで、金属アレルギー(特にニッケルアレルギー)や樹脂素材の化学物質による接触性皮膚炎が起こる場合があります。眼鏡を外すと改善し、着用すると悪化するパターンが特徴的です。チタン製やプラスチック製フレームへの変更が根本的な解決策となることがあります。

花粉症の時期に鼻の付け根が赤くなるのはなぜですか?

主な原因は2つあります。一つはアレルギー反応による血流増加、もう一つはティッシュや手で鼻を繰り返しこする摩擦刺激です。抗ヒスタミン薬などでアレルギー症状をコントロールして鼻をかむ回数を減らすことや、柔らかいティッシュを使って優しく押さえるようにすることで、赤みの改善が期待できます。

鼻の付け根の赤みに対して自宅でできるケアは何ですか?

低刺激・無添加の洗顔料で優しく洗顔すること、セラミドやワセリンなどで保湿を行うこと、SPF30以上の日焼け止めで紫外線を防ぐこと、そして赤みが気になっても手で触れたりこすったりしないことが基本です。ただしセルフケアはあくまで補助的なものであり、症状が改善しない場合は医療機関への受診が必要です。

鼻の付け根の赤みで、すぐに病院へ行くべき症状はどれですか?

以下の症状がある場合は速やかに受診してください。①赤みが急速に広がり、腫れ・熱感・激しい痛みを伴う(蜂窩織炎の疑い)、②発熱や関節痛など全身症状を伴う、③鼻の付け根から両頬にかけて左右対称の赤みがある(SLEの蝶形紅斑の疑い)、④目の周囲にまで赤みや腫れが広がっている場合です。

🎯 まとめ

鼻の付け根の赤みは、日常的によく見られる症状ですが、その原因は非常に多岐にわたります。酒さ、脂漏性皮膚炎、ニキビ、接触性皮膚炎、アレルギー性鼻炎といった皮膚科的・アレルギー科的な疾患から、全身性エリテマトーデスや蜂窩織炎のようなより深刻な疾患まで、幅広い可能性を頭に置いておくことが大切です。

「赤いだけだから大丈夫」と自己判断せず、赤みが2週間以上続く場合、他の症状を伴う場合、急速に悪化する場合には早めに医療機関を受診することをお勧めします。

また、日常のセルフケアとして、刺激を避けた洗顔、適切な保湿、紫外線対策、触れない・こすらないことを心がけることで症状の悪化を防ぐことができます。生活習慣の見直しも皮膚の健康を保つ上で重要な要素です。

アイシークリニック上野院では、肌の赤みや炎症に悩む方のご相談を受け付けています。専門のスタッフが丁寧にカウンセリングを行い、患者様一人ひとりの肌の状態に合わせた最適な治療法をご提案します。鼻の付け根の赤みでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – 酒さ(ロザセア)・脂漏性皮膚炎・接触性皮膚炎・ニキビ(尋常性痤瘡)などの診断基準・治療ガイドラインの参照
  • 厚生労働省 – 皮膚疾患に関する基本的な情報および全身性エリテマトーデス(SLE)を含む難病・免疫疾患の疾患情報の参照
  • PubMed – 酒さ・脂漏性皮膚炎・接触性皮膚炎・SLEの蝶形紅斑に関する国際的な臨床研究・治療エビデンスの参照

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

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佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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