春になると進学・就職・転勤・引っ越しなど、生活環境が大きく変わる方が多くいます。新しい環境に飛び込む期待感がある一方で、慣れない生活リズムや人間関係から生じるストレスが、気づかないうちに肌にさまざまなトラブルを引き起こすことがあります。「いつもと同じスキンケアをしているのに急に肌荒れが続く」「ニキビができやすくなった」「肌がくすんで見える」といった変化を感じる方は、ストレスが原因の一つになっている可能性があります。本記事では、新生活のストレスがなぜ肌荒れを招くのか、そのメカニズムから日常でできる対策まで、医療的な観点を交えながらわかりやすく解説します。
目次
- 新生活に肌荒れが起きやすい理由
- ストレスが肌に与える具体的な影響
- 新生活で起こりやすい肌トラブルの種類
- ストレス性肌荒れのセルフチェックポイント
- 日常でできるスキンケアの見直しポイント
- 生活習慣を整えて肌荒れを防ぐ方法
- 食事・栄養で肌の状態をサポートする
- ストレスそのものをケアするアプローチ
- 肌荒れが続くときはクリニックへ相談を
- まとめ
この記事のポイント
新生活期のストレスはコルチゾール過剰分泌を招き、ニキビ・乾燥・くすみなど多様な肌トラブルを引き起こす。保湿・睡眠・食事・運動の改善が根本対策となり、2週間以上改善しない場合はクリニックへの相談が推奨される。

🎯 新生活に肌荒れが起きやすい理由
毎年4月を中心とする新生活シーズンは、皮膚科や美容クリニックへの相談が増える時期の一つです。その背景には、環境の変化がもたらす身体的・精神的な負担が複合的に重なっていることがあります。
まず、生活リズムの変化が挙げられます。新しい職場や学校に合わせて起床・就寝時間が変わり、食事のタイミングや内容も変化します。これまでの規則正しい生活から離れることで、体内時計が乱れやすくなります。体内時計の乱れは自律神経のバランスを崩し、その影響は皮膚にも及びます。
次に、気候の変化も見逃せない要素です。春は寒暖差が大きく、花粉が飛散し、湿度も不安定な季節です。外的刺激に対して肌のバリア機能が追いつかない状態になりやすく、もともと敏感肌でなかった方でも肌トラブルが起きることがあります。
さらに、精神的なプレッシャーもあります。新しい人間関係の構築、業務や学業の習得、住環境の変化など、心理的なストレス源が一時期に集中することが多い新生活期は、心身ともに疲弊しやすい状況にあります。こうした複合的な要因が重なって、肌荒れが起きやすくなるのです。
Q. 新生活のストレスが肌荒れを引き起こすメカニズムは?
ストレスを感じると副腎から「コルチゾール」が分泌され、慢性的に過剰になると皮脂分泌が増えてニキビが発生しやすくなる。また肌のバリア機能を担うセラミドや天然保湿因子の産生が減り、乾燥や赤みも生じやすくなる。自律神経の乱れによる血行不良はターンオーバーを妨げ、くすみの原因にもなる。
📋 ストレスが肌に与える具体的な影響
ストレスと肌荒れの関係は、単なる「気のせい」ではなく、体の中で起きる生理学的なメカニズムによるものです。ストレスを感じると、体はそれに対抗するために副腎からコルチゾールというホルモンを分泌します。コルチゾールは「ストレスホルモン」とも呼ばれ、短期的には体を守る働きをしますが、慢性的に分泌され続けると肌にさまざまな悪影響をもたらします。
コルチゾールが過剰に分泌されると、皮脂腺の活動が活発になります。皮脂の分泌量が増えることで毛穴が詰まりやすくなり、アクネ菌が繁殖してニキビが発生しやすい環境が整ってしまいます。特にTゾーン(おでこ・鼻)や顎まわりにニキビが増えた場合は、ホルモンバランスの乱れが関与していることが少なくありません。
また、ストレスは肌のバリア機能を低下させます。肌のバリア機能とは、外部からの刺激(細菌・紫外線・乾燥など)を防ぎ、水分を保持する働きのことです。ストレス状態が続くと、皮膚の角質層に含まれるセラミドや天然保湿因子の産生が減少し、バリア機能が弱まります。その結果、肌は乾燥しやすくなり、外部刺激への過敏反応(かゆみ・赤みなど)も起こりやすくなります。
さらに、ストレスは免疫系にも影響します。過度なストレスは免疫機能を変調させ、炎症を引き起こしやすい状態にすることがわかっています。これが肌に現れると、湿疹・じんましん・アトピー性皮膚炎の悪化といった症状につながることがあります。
自律神経の乱れも重要な要素です。ストレスによって交感神経が優位になると、血管が収縮して肌への血流が減少します。血流が滞ると、肌の細胞に栄養や酸素が届きにくくなり、肌のターンオーバー(新陳代謝)が乱れます。ターンオーバーが正常に機能しないと、古い角質が肌の表面に留まり、くすみや毛穴の詰まりの原因になります。
💊 新生活で起こりやすい肌トラブルの種類
新生活期に多く見られる肌トラブルには、いくつかの代表的なものがあります。それぞれの特徴を理解しておくことで、適切なケアを選びやすくなります。
🦠 ニキビ・吹き出物
ストレスや生活リズムの乱れによって皮脂分泌が増えると、毛穴詰まりが生じ、アクネ菌が増殖してニキビが発生します。新生活期には、特に顎・頬・フェイスライン周辺に集中するニキビが増える傾向があります。成人のニキビはホルモンバランスとの関連が強く、ストレスが誘因になりやすい点が特徴です。
👴 乾燥・かさつき
春は気温が上がり始める一方で、空気はまだ乾燥していることが多い季節です。加えて、ストレスによるバリア機能の低下が重なると、肌の水分蒸散が増えて乾燥が進みます。乾燥した肌は小じわが目立ちやすく、ファンデーションのノリが悪くなるなどのサインが現れます。
🔸 肌のくすみ・色ムラ
ストレスや睡眠不足によるターンオーバーの乱れは、古い角質の蓄積を招き、肌がくすんで見える原因になります。また、血行不良が続くと肌の透明感が失われ、くまが目立つようになることもあります。
💧 赤みや湿疹・かゆみ
バリア機能が低下した肌は外部刺激に敏感になるため、いつも使っているスキンケア製品や洗顔料でも刺激を感じやすくなります。接触性皮膚炎(かぶれ)や、アトピー性皮膚炎・脂漏性皮膚炎の悪化が見られることもあります。
✨ 口唇ヘルペスの再発
免疫機能の低下によって、潜伏していた単純ヘルペスウイルスが再活性化することがあります。口の周りに水疱や痛みが現れる口唇ヘルペスは、ストレスや疲労が誘因になることが多く、新生活期に繰り返し発症するケースも見られます。
Q. 新生活期に起こりやすい肌トラブルの種類は?
新生活期には主に5種類の肌トラブルが起こりやすい。①ストレスや皮脂過多によるニキビ・吹き出物、②バリア機能低下による乾燥・かさつき、③ターンオーバーの乱れによるくすみ・色ムラ、④外部刺激への過敏反応による赤みや湿疹・かゆみ、⑤免疫低下で再活性化する口唇ヘルペスが代表例として挙げられる。
🏥 ストレス性肌荒れのセルフチェックポイント
自分の肌荒れがストレスと関連しているかどうかを判断する際、以下のポイントを確認してみましょう。
まず、生活環境の変化と肌トラブルの出現タイミングが一致しているかどうかです。転職・進学・引っ越しなどのイベントを境に肌の状態が悪化した場合、ストレスが要因の一つになっている可能性が高いといえます。
睡眠の質の変化も重要なサインです。寝つきが悪くなった、夜中に目が覚める、眠りが浅いと感じるようになった、といった変化は自律神経の乱れを示しており、肌荒れとの関連が考えられます。
食生活の乱れも確認ポイントです。外食・コンビニ食が増えた、食事時間が不規則になった、食欲が減退した・または過食気味になったといった変化は、栄養バランスの偏りを招き、肌の材料となる栄養素が不足する原因になります。
スキンケアの内容を変えていないのに肌荒れが続いている場合も、外的要因より内的要因(ストレス・ホルモンバランス・免疫機能)を疑うサインです。逆に、スキンケア製品を変えたタイミングと肌荒れが重なる場合は、製品による接触性皮膚炎の可能性も考える必要があります。
ニキビの発生部位も参考になります。おでこや鼻まわりの皮脂分泌が多いTゾーンに集中する場合は生活習慣の乱れが、頬・顎・フェイスライン周辺の場合はホルモンバランスの乱れが関与しやすいといわれています。
⚠️ 日常でできるスキンケアの見直しポイント
ストレス性の肌荒れに対して、スキンケアの面からできることをいくつか紹介します。基本を丁寧に行うことが、肌の回復を後押しします。

📌 洗顔は優しく、洗いすぎない
皮脂が気になると、つい洗顔を何度も行ったり、強くこすったりしてしまいがちです。しかし洗いすぎは肌に必要な皮脂まで取り除いてしまい、バリア機能をさらに弱めることになります。洗顔は1日2回(朝・夜)を基本とし、泡立てた洗顔料で優しく洗うようにしましょう。洗顔後はぬるま湯でしっかりすすぐことも大切です。
▶️ 保湿を徹底する
バリア機能が低下している肌には、保湿が最優先のケアになります。洗顔後はできるだけ早く(理想は3分以内)化粧水で水分を補い、乳液やクリームで蓋をするステップを丁寧に行いましょう。セラミド・ヒアルロン酸・グリセリンなどの保湿成分を含む製品は、肌のバリア機能を補う効果が期待できます。
🔹 刺激の少ない製品を選ぶ
肌荒れが続いている時期は、フレグランス・アルコール・防腐剤などの添加物が少ない、低刺激性の製品を選ぶことをおすすめします。「敏感肌向け」「無香料・無着色」の表示がある製品は比較的刺激が少ないものが多いですが、製品によって成分構成は異なるため、気になる場合はパッチテストを行ってから使用するとよいでしょう。
📍 紫外線対策を欠かさない
春から夏にかけては紫外線量が増加します。紫外線は肌のターンオーバーを乱し、色素沈着やシミの原因にもなるため、ストレスで肌が弱っている時期こそ日焼け止めの使用を習慣化しましょう。肌への負担を考慮してSPF30程度のものから始め、外出時間に応じて使い分けるのが理想的です。
💫 ニキビを触らない・潰さない
ストレスや不安を感じているとき、無意識に顔を触る習慣がある方は注意が必要です。手には多くの雑菌が付着しており、顔を触ることで細菌感染のリスクが高まります。ニキビを無理に潰すと炎症が悪化し、色素沈着(ニキビ跡)が残りやすくなります。
Q. ストレス性肌荒れへの食事・栄養面での対策は?
肌の健康維持には4つの栄養素が特に重要だ。コラーゲン合成を助けるビタミンC(ブロッコリー・柑橘類)、皮膚と粘膜を守るビタミンB群(レバー・卵・納豆)、皮膚再生を促す亜鉛(牡蠣・大豆製品)、肌の材料となるタンパク質(肉・魚・卵)をバランスよく摂ることが大切だ。腸内環境を整える発酵食品も肌荒れ予防に有効とされている。
🔍 生活習慣を整えて肌荒れを防ぐ方法
肌の状態は、毎日の生活習慣を反映しています。新生活のストレスによる肌荒れを防ぐためには、生活の基盤となる睡眠・運動・入浴などを整えることが根本的な対策になります。
🦠 睡眠の質と量を確保する
肌の修復と再生は、主に睡眠中に行われます。特に入眠後数時間の深い睡眠(ノンレム睡眠)では成長ホルモンが多く分泌され、肌細胞の修復が活発になります。成人では1日7〜8時間程度の睡眠を確保することが理想とされています。
睡眠の質を上げるためには、就寝前1〜2時間はスマートフォンやパソコンの画面を見ないようにすることが効果的です。ブルーライトは睡眠を促すメラトニンの分泌を抑制するため、入眠の妨げになります。寝室を暗くして静かな環境を整えること、就寝・起床時間をできるだけ一定に保つことも体内時計の調整に役立ちます。
👴 適度な運動を取り入れる
運動にはストレスホルモン(コルチゾール)を低下させ、幸福感をもたらすエンドルフィンやセロトニンの分泌を促す効果があります。激しい運動でなくても、ウォーキング・ヨガ・ストレッチなど、1日20〜30分程度の軽い有酸素運動を習慣にするだけでも効果が期待できます。運動によって血行が促進されると、肌への酸素・栄養の供給も改善されます。
ただし、激しい運動後は汗をしっかり流すことが大切です。汗が肌に残ると雑菌の繁殖を招き、ニキビや肌荒れの原因になることがあります。
🔸 入浴でリラックスと血行促進を
ぬるめのお湯(38〜40℃程度)にゆっくりと浸かる入浴は、副交感神経を優位にし、心身のリラックスをもたらします。血行が促進されることで肌の代謝も高まります。熱すぎるお湯は皮脂を過剰に取り除き、肌の乾燥を招くため避けましょう。入浴後は保湿ケアを素早く行うことが肌荒れ予防に効果的です。
💧 過度なアルコール・喫煙を控える
新生活に伴う飲み会や付き合いなどでアルコール摂取量が増える方もいるかもしれませんが、過剰なアルコールは肌の乾燥や炎症を招きます。また喫煙はビタミンCを消費し、血管を収縮させることで肌の栄養不足・老化促進につながります。肌荒れが気になる時期は、アルコールの量を意識的に減らし、喫煙については控えることが肌の回復を助けます。
📝 食事・栄養で肌の状態をサポートする
肌は毎日食べるものから作られています。新生活で外食や偏った食事が増えると、肌に必要な栄養素が不足しやすくなります。特に以下の栄養素は肌の健康維持に重要な役割を果たしています。
✨ ビタミンC
コラーゲンの合成を助け、抗酸化作用によって肌のダメージを防ぎます。また、メラニン色素の生成を抑える働きもあるため、くすみやシミの予防にも役立ちます。ストレスを感じると体内のビタミンCが消費されやすいため、意識的に補給することが大切です。ビタミンCはブロッコリー・パプリカ・柑橘類・イチゴなどに豊富に含まれています。
📌 ビタミンB群
ビタミンB2(リボフラビン)は皮膚・粘膜の健康維持に関わり、ビタミンB6はホルモンバランスを整えるサポートをします。ビタミンB群はレバー・卵・納豆・乳製品・鶏肉・マグロなどに多く含まれています。糖質過多の食事が続くとビタミンB1の消費が増えるため、糖質の摂りすぎにも注意が必要です。
▶️ 亜鉛
亜鉛はタンパク質の合成・細胞分裂・免疫機能に関わるミネラルで、皮膚の再生や炎症の抑制にも重要です。亜鉛が不足すると肌荒れ・口内炎・髪のパサつきなどが起こりやすくなります。牡蠣・牛肉・大豆製品・ナッツ類などに多く含まれています。
🔹 タンパク質
肌の材料となるコラーゲンやケラチンはタンパク質から作られます。ダイエット中や食欲不振の状態が続くとタンパク質が不足しやすくなり、肌の弾力低下やターンオーバーの遅延につながります。肉・魚・大豆製品・卵などから、バランスよくタンパク質を摂るようにしましょう。
📍 腸内環境を整える食品
腸と肌には「腸肌相関」と呼ばれる深い関係があります。腸内環境が乱れると有害物質が血流に乗って全身に回り、肌荒れや炎症の原因になることがあります。ストレスは腸の動きにも影響するため、ヨーグルト・味噌・納豆・キムチなどの発酵食品や、食物繊維が豊富な野菜・豆類・海藻類を積極的に摂るとよいでしょう。
また、水分不足も肌の乾燥に直結します。1日を通じてこまめに水や白湯を飲む習慣をつけましょう。カフェインを多く含む飲料は利尿作用があるため、摂りすぎには注意が必要です。
Q. 肌荒れが続く場合はいつクリニックに相談すべき?
セルフケアや生活習慣の改善を続けても2週間以上ニキビや肌荒れが改善しない場合、または赤み・かゆみが強く広範囲に炎症が及ぶ場合は、皮膚科や美容クリニックへの相談が推奨される。アイシークリニック上野院では肌の状態を丁寧に診察したうえで、抗菌薬や外用薬の処方からレーザー治療まで、個人に合った治療プランを提案している。
💡 ストレスそのものをケアするアプローチ
肌荒れの根本にあるストレスそのものを軽減することも、大切なアプローチです。ストレスを完全になくすことは難しいですが、上手に付き合う方法を身につけることで、心身への悪影響を和らげることができます。
💫 呼吸法・マインドフルネス
深呼吸は副交感神経を活性化させ、緊張状態を和らげる効果があります。ゆっくりと鼻から息を吸い、口からゆっくりと吐くという腹式呼吸を繰り返すだけでも、自律神経のバランスが整います。マインドフルネスは「今この瞬間」に意識を向けることで、将来への不安や過去への後悔からくるストレスを軽減するアプローチです。専用のアプリを活用するのも一つの方法です。
🦠 趣味や好きな時間を確保する
好きな音楽を聴く・映画を観る・読書をするなど、自分がリラックスできる時間を意識的に作ることが大切です。新生活の忙しさの中でも、こうした「自分のための時間」を週に数回でも確保することが、ストレスの蓄積を防ぎます。
👴 誰かに話す・相談する
ストレスや悩みを一人で抱え込まず、信頼できる友人・家族・同僚などに話すことは、心の負担を軽くする効果があります。新しい環境では人間関係の構築に時間がかかりますが、職場の相談窓口・学生相談室・カウンセリングサービスなどを活用することも選択肢の一つです。
🔸 デジタルデトックスを意識する
SNSやニュースの過剰摂取は、知らないうちにストレスを蓄積させることがあります。特に就寝前のスマートフォン使用は睡眠の質を下げる原因にもなります。1日の中でスマートフォンを見ない時間帯を作るなど、意識的にデジタル機器から離れる時間を確保することをおすすめします。
💧 完璧主義を手放す
新しい環境でうまくやろうと頑張りすぎることが、かえってストレスを増幅させることがあります。「完璧にできなくても大丈夫」「慣れるのに時間がかかるのは当然」と自分に許可を出すことも、ストレスマネジメントの一つです。新生活は誰にとっても適応期間が必要であり、焦らず少しずつ環境に慣れていくことを自分に認めてあげましょう。

✨ 肌荒れが続くときはクリニックへ相談を
日常的なスキンケアや生活習慣の改善を試みても、肌荒れが改善しない場合や悪化する場合は、皮膚科や美容クリニックへの相談を検討しましょう。特に以下のような状態が続く場合は、医療機関での診察が推奨されます。
2週間以上にわたってニキビや肌荒れが改善しない場合、または次々と新しいニキビが出てくる場合は、市販のケアだけでは限界があることが多いです。医療機関では、原因に応じた適切な治療薬(抗菌薬・外用薬・ホルモン療法など)を処方することができます。
赤みやかゆみが強い、皮膚が広い範囲にわたって炎症を起こしているといった場合は、アレルギー性接触皮膚炎・脂漏性皮膚炎・アトピー性皮膚炎などの疾患が関与している可能性もあります。これらは自己判断が難しく、適切な診断と治療が必要です。
また、ニキビ跡(色素沈着・凹凸)が目立つ場合は、早めに対処することが跡を残さないために重要です。色素沈着には美白有効成分の外用や、医療機関でのレーザー治療・ケミカルピーリングなどが有効な場合があります。クレーター状の凹みには、フラクショナルレーザーやマイクロニードル治療など専門的な施術が選択肢となります。
アイシークリニック上野院では、肌荒れやニキビに関するお悩みの相談を承っています。患者さん一人ひとりの肌の状態を丁寧に診察したうえで、最適な治療プランをご提案しています。新生活のストレスで肌の変化が気になり始めたら、一人で悩まず専門家に相談することをおすすめします。

👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、4月前後になると「環境が変わってから急に肌荒れが続くようになった」というご相談が増える傾向にあり、ストレスや生活リズムの乱れが肌に与える影響の大きさを日々実感しています。ストレスによるコルチゾールの過剰分泌はバリア機能の低下や皮脂分泌の増加を招き、ニキビや乾燥・赤みといったさまざまなトラブルを引き起こしますが、スキンケアの見直しと生活習慣の改善を組み合わせることで多くの方に改善が見られます。セルフケアを続けても2週間以上症状が改善しない場合は、一人で抱え込まず、どうぞお気軽にご相談ください。」
📌 よくある質問
ストレスを感じると、副腎から「コルチゾール」というホルモンが分泌されます。このホルモンが慢性的に過剰分泌されると、皮脂分泌の増加・肌のバリア機能低下・免疫機能の変調・ターンオーバーの乱れが生じ、ニキビや乾燥、くすみ、赤みなどさまざまな肌トラブルを引き起こします。
新生活期には、ニキビ・吹き出物、肌の乾燥・かさつき、くすみ・色ムラ、赤みや湿疹・かゆみ、そして口唇ヘルペスの再発などが起きやすいとされています。特に顎・頬・フェイスライン周辺に集中するニキビは、ストレスによるホルモンバランスの乱れが関与していることが多いです。
以下のポイントを確認しましょう。①転職・進学などのイベントと肌荒れのタイミングが一致している、②睡眠の質が低下した、③食生活が乱れた、④スキンケアを変えていないのに肌荒れが続いている。これらが複数当てはまる場合は、ストレスが肌荒れの原因に関与している可能性があります。
基本のスキンケアを丁寧に行うことが重要です。洗顔は1日2回、泡立てた洗顔料で優しく洗い、洗顔後3分以内にセラミドやヒアルロン酸配合の保湿剤で水分と油分を補いましょう。肌が弱っている時期は無香料・無着色の低刺激製品を選び、紫外線対策も欠かさず行うことをおすすめします。
2週間以上スキンケアや生活習慣の改善を試みても症状が改善しない場合、または赤みやかゆみが強い場合は、皮膚科や美容クリニックへの相談をおすすめします。アイシークリニック上野院では、肌の状態を丁寧に診察したうえで、お一人おひとりに合った最適な治療プランをご提案しています。

🎯 まとめ
新生活期に起こりやすい肌荒れは、ストレス・生活リズムの乱れ・季節の変わり目など、さまざまな要因が複合的に絡み合っています。ストレスはコルチゾールの過剰分泌・バリア機能の低下・免疫変調・ターンオーバーの乱れなどを通じて、ニキビ・乾燥・くすみ・赤みといったさまざまな肌トラブルを引き起こします。
対策としては、スキンケアの基本(優しい洗顔・徹底した保湿・低刺激製品の選択・紫外線対策)を丁寧に行うことが第一歩です。それに加えて、睡眠・運動・入浴・食事といった生活習慣を整えることが、肌荒れの根本的な予防につながります。また、ストレスそのものをケアするために、深呼吸・趣味の時間・デジタルデトックス・誰かへの相談といったアプローチも有効です。
セルフケアで改善が見られない場合や、症状が悪化している場合は、早めに皮膚科や美容クリニックに相談することが大切です。新生活というデリケートな時期だからこそ、肌と心、両方のケアを丁寧に行いながら、新しい環境への適応を少しずつ進めていきましょう。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – ニキビ(尋常性痤瘡)の原因・メカニズム・治療に関する医学的根拠。ストレスによる皮脂分泌増加やバリア機能低下との関連、アトピー性皮膚炎・接触性皮膚炎などの皮膚疾患の診断と治療方針について参照
- 厚生労働省 – ストレスが心身に与える影響(コルチゾール分泌・自律神経の乱れ・免疫機能への影響)および生活習慣改善(睡眠・運動・食事・飲酒・喫煙)に関する公式情報として参照
- PubMed – ストレスホルモン(コルチゾール)と皮膚バリア機能低下・皮脂分泌増加・ターンオーバー乱れの関係、ならびにセラミド・天然保湿因子の産生抑制に関する国際的な皮膚科学・生理学研究論文として参照
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務