ワキガの臭い対策・消臭方法を医師が解説|原因から治療法まで完全ガイド

「自分のワキの臭いが気になる」「周囲に臭っていないか不安」といった悩みを抱えている方は少なくありません。ワキガ(腋臭症)は、脇の下から特有の臭いが発生する状態で、日本人の約10〜15%が該当するといわれています。ワキガの臭いは本人にとって大きなストレスとなり、対人関係や日常生活に影響を及ぼすこともあります。しかし、正しい知識を持ち、適切な対策を行うことで、臭いを効果的にコントロールすることが可能です。本記事では、ワキガの原因から自宅でできる消臭方法、さらに医療機関での治療法まで、専門医の視点から詳しく解説します。


目次

  1. ワキガとは?臭いの原因とメカニズム
  2. ワキガの臭いの特徴とセルフチェック方法
  3. 自宅でできるワキガの臭い対策7選
  4. 制汗剤・デオドラント製品の正しい選び方
  5. 生活習慣の改善でワキガの臭いを軽減
  6. 医療機関でのワキガ治療
  7. ワキガ治療の費用と保険適用について
  8. ワキガ対策で避けるべきNG行動
  9. 当院での診療傾向【医師コメント】
  10. よくある質問

この記事のポイント

ワキガはアポクリン汗腺と皮膚常在菌が原因で、日本人の約10〜15%に見られる遺伝性の体質。セルフケアから塩化アルミニウム処方薬、ボトックス注射、ミラドライ、保険適用可能な剪除手術まで段階的な治療法があり、当院では症状・予算に応じた最適な治療を提案している。

🎯 ワキガとは?臭いの原因とメカニズム

ワキガ(腋臭症)の臭いを効果的に対策するためには、まずその原因とメカニズムを理解することが重要です。ワキガの臭いは、単なる汗の臭いとは異なり、特定の汗腺と皮膚常在菌の働きによって生じます

🦠 アポクリン汗腺が臭いの発生源

人間の体には「エクリン汗腺」と「アポクリン汗腺」という2種類の汗腺があります。エクリン汗腺は全身に分布し、体温調節のためにサラサラとした汗を分泌します。一方、アポクリン汗腺は脇の下、外耳道、乳輪周辺、外陰部などの特定の部位に存在し、たんぱく質や脂質、アンモニアなどを含む粘り気のある汗を分泌します。

ワキガの方はこのアポクリン汗腺の数が多く、また一つひとつの汗腺が大きいという特徴があります。アポクリン汗腺から分泌される汗自体は無臭ですが、皮膚表面に存在する常在菌によって分解されることで、独特の臭いが発生します。

👴 皮膚常在菌による分解作用

脇の下には多くの皮膚常在菌が存在しています。これらの菌がアポクリン汗腺から分泌された汗に含まれるたんぱく質や脂質を分解することで、3-メチル-2-ヘキセン酸などの揮発性脂肪酸が生成されます。この物質がワキガ特有の臭いの主な原因物質です。また、汗に含まれるアンモニアや硫黄化合物なども臭いの強さに影響を与えます。

🔸 ワキガは遺伝的要因が大きい

ワキガは優性遺伝の形質を持つことが知られており、両親のどちらかがワキガの場合は約50%、両親ともにワキガの場合は約75〜80%の確率で子どもに遺伝するとされています。また、ワキガの有病率には人種差があり、欧米人では約70〜90%と高いのに対し、日本人を含むアジア人では約10〜15%程度と比較的低いことがわかっています。この人種差は、アポクリン汗腺の発達に関係する遺伝子(ABCC11遺伝子)の違いによるものです。

Q. ワキガの臭いはなぜ発生するのですか?

ワキガの臭いは、脇の下に多く存在するアポクリン汗腺から分泌されるたんぱく質・脂質を含む汗が、皮膚常在菌に分解されることで発生します。主な臭い成分は3-メチル-2-ヘキセン酸などの揮発性脂肪酸で、汗自体は無臭です。

📋 ワキガの臭いの特徴とセルフチェック方法

自分がワキガかどうかを判断することは難しいものです。人は自分自身の臭いに慣れてしまう「嗅覚順応」という現象があるため、客観的に自分の臭いを評価することが困難だからです。ここでは、ワキガの臭いの特徴と、自己診断のための方法をご紹介します。

💧 ワキガ臭の特徴

ワキガの臭いは一般的な汗臭さとは異なる特有の臭いがあります。よく表現されるのは、玉ねぎやネギのような刺激臭、鉛筆の芯のような臭い、スパイシーな臭い、生乾きの洗濯物のような臭いなどです。また、ワキガの臭いは汗をかいてからしばらく時間が経過すると強くなる傾向があります。これは皮膚常在菌による分解作用が進むためです。

ワキガのセルフチェック項目

以下の項目に当てはまるものが多いほど、ワキガである可能性が高くなります。ただし、これはあくまで目安であり、正確な診断は医療機関で行うことをおすすめします

まず、耳垢の状態をチェックしましょう。耳垢が湿っていてベタベタしている場合は、アポクリン汗腺が発達している可能性が高いです。耳垢の湿り具合とワキガには強い相関関係があることがわかっています。

次に、衣服の脇部分に黄色いシミができやすいかどうかを確認します。アポクリン汗腺から分泌される汗にはリポフスチンという色素が含まれており、これが衣服に付着すると黄色いシミになります。白いシャツやTシャツの脇部分に黄ばみができやすい方は注意が必要です。

また、脇毛の量や質もチェックポイントです。脇毛が太くて量が多い場合、その毛根にはアポクリン汗腺が多く存在している可能性があります。女性の場合は脇毛に白い粉のようなものが付着することがありますが、これはアポクリン汗腺からの分泌物が結晶化したものです。

家族にワキガの方がいるかどうかも重要な判断材料です。前述の通り、ワキガは遺伝的要因が大きいため、両親や兄弟姉妹にワキガの方がいる場合は、自分もワキガである可能性が高まります。

Q. ワキガかどうか自分で確認する方法はありますか?

ワキガのセルフチェックとして、耳垢が湿ってベタベタしている、白いシャツの脇に黄色いシミができやすい、脇毛が太くて量が多い、家族にワキガの人がいる、といった項目が目安になります。ただし正確な診断は医療機関で受けることが推奨されています。

💊 自宅でできるワキガの臭い対策7選

ワキガの臭いを軽減するために、まずは自宅でできる対策から始めてみましょう。日常的なケアを継続することで、臭いを効果的にコントロールすることが可能です。

📌 1. こまめに汗を拭き取る

ワキガの臭いは、汗が皮膚常在菌によって分解されることで発生します。そのため、汗をかいたらできるだけ早く拭き取ることが重要です。汗拭きシートや濡れタオルを使用して、脇の下をこまめに清潔に保ちましょう。特に暑い季節や運動後は、汗が溜まりやすいため注意が必要です。ただし、強くこすりすぎると肌を傷つける可能性があるため、優しく押さえるように拭き取ることをおすすめします。

💧 ▶️ 2. 脇の下を清潔に保つ

毎日の入浴時に脇の下を丁寧に洗うことは基本的な対策です。殺菌成分が配合されたボディソープや石鹸を使用すると、臭いの原因となる皮膚常在菌の繁殖を抑えることができます。ただし、過度な洗浄は皮膚のバリア機能を低下させ、かえって菌の繁殖を促すことがあるため、1日1〜2回程度の洗浄にとどめましょう。洗浄後は水分をしっかり拭き取り、乾燥した状態を保つことも大切です。

🔹 3. 脇毛の処理を行う

脇毛は汗や皮脂を留めやすく、菌の繁殖場所になりやすいという特徴があります。脇毛を処理することで、汗が蒸発しやすくなり、菌の繁殖を抑える効果が期待できます。剃毛や脱毛など、自分に合った方法で定期的に処理を行いましょう。ただし、カミソリ負けや埋没毛などのトラブルを防ぐため、正しい方法で処理を行うことが重要です。

📍 4. 通気性の良い衣服を選ぶ

脇の下は衣服に覆われているため、蒸れやすい部位です。通気性の良い素材の衣服を選ぶことで、汗の蒸発を促し、菌の繁殖を抑えることができます。綿や麻などの天然素材や、吸汗速乾性に優れた機能性素材がおすすめです。また、脇パッドや汗取りインナーを活用することで、衣服への汗染みを防ぎ、臭いの拡散を抑えることもできます。

💫 5. 制汗剤・デオドラント製品を活用する

制汗剤やデオドラント製品は、ワキガの臭い対策として最も手軽に取り入れられる方法です。制汗剤は汗の分泌を抑える効果があり、デオドラント製品は殺菌作用や消臭作用で臭いを軽減します。ワキガの方には、制汗作用と殺菌作用の両方を持つ製品がおすすめです。詳しい選び方については次の章で解説します。

🦠 6. ミョウバン水を活用する

ミョウバン(硫酸アルミニウムカリウム)には収れん作用と殺菌作用があり、古くから制汗・消臭目的で使用されてきました。市販のミョウバンをぬるま湯に溶かしてミョウバン水を作り、スプレーボトルに入れて脇の下にスプレーする方法があります。ミョウバン水は、約10倍に薄めた原液をスプレーボトルに入れて使用します。ただし、肌が敏感な方は刺激を感じることがあるため、最初は少量から試すことをおすすめします。

👴 7. 着替えを持ち歩く

汗をかきやすい季節や長時間外出する場合は、着替えを持ち歩くことも効果的な対策です。汗をかいたら早めに着替えることで、臭いの蓄積を防ぐことができます。特にインナーは臭いが染み込みやすいため、替えを用意しておくと安心です。

🏥 制汗剤・デオドラント製品の正しい選び方

市販されている制汗剤やデオドラント製品には様々な種類があり、どれを選べばよいか迷う方も多いでしょう。ワキガの臭い対策に効果的な製品を選ぶためのポイントを解説します。

🔸 制汗成分をチェックする

制汗剤の主な有効成分には、塩化アルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム、パラフェノールスルホン酸亜鉛などがあります。これらの成分は汗腺の出口を一時的に塞いで発汗を抑える作用があります。特に塩化アルミニウムは制汗効果が高く、ワキガの方にもおすすめです。ただし、塩化アルミニウムは肌への刺激が強い場合があるため、敏感肌の方は注意が必要です。

💧 殺菌成分をチェックする

ワキガの臭いは皮膚常在菌による分解作用で発生するため、殺菌成分を含む製品を選ぶことが効果的です。主な殺菌成分には、イソプロピルメチルフェノール、塩化ベンザルコニウム、トリクロサンなどがあります。これらの成分は臭いの原因となる菌の繁殖を抑え、臭いの発生を防ぎます。

✨ 製品タイプ別の特徴

制汗剤・デオドラント製品には、スプレータイプ、ロールオンタイプ、スティックタイプ、クリームタイプなど様々な形状があります。スプレータイプは広範囲に塗布しやすく、さっぱりとした使用感が特徴です。ロールオンタイプやスティックタイプは肌に直接塗布するため、成分が皮膚にしっかり密着し、持続性が高いという特徴があります。クリームタイプは保湿成分を含むものが多く、肌への優しさを重視する方におすすめです。ワキガの方には、成分が肌にしっかり密着するロールオンタイプやクリームタイプが効果的とされています。

📌 医薬部外品を選ぶ

制汗剤やデオドラント製品には、「医薬部外品」と「化粧品」の分類があります。医薬部外品は厚生労働省が効果・効能を認めた有効成分を配合しており、一定の効果が期待できます。ワキガの臭い対策には、「わきが(腋臭)」や「皮膚汗臭」などの効能が記載されている医薬部外品を選ぶことをおすすめします。

✨ ▶️ 正しい使用方法

制汗剤・デオドラント製品の効果を最大限に発揮するためには、正しい使用方法を守ることが重要です。まず、入浴後や汗を拭き取った後の清潔な肌に塗布することが基本です。汗をかいた状態の肌に塗布しても、成分が汗で流れてしまい効果が半減します。また、朝の外出前だけでなく、就寝前にも塗布することで、夜間の汗腺への作用により翌日の効果が高まることがあります。

Q. ワキガに効果的な制汗剤の選び方と使い方を教えてください。

ワキガ対策には、塩化アルミニウムなどの制汗成分とイソプロピルメチルフェノールなどの殺菌成分を含む医薬部外品を選ぶと効果的です。使用は入浴後の清潔で乾いた肌に塗布するのが基本で、就寝前に塗ると汗腺への作用時間が確保でき、翌日の効果が高まります。

⚠️ 生活習慣の改善でワキガの臭いを軽減

ワキガの臭いは生活習慣によっても影響を受けます。日常生活の中で改善できるポイントを押さえることで、臭いの軽減が期待できます。

🔹 食生活の見直し

食事内容は体臭に影響を与えることが知られています。特に動物性脂肪を多く含む肉類や乳製品、揚げ物などの高脂質な食事は、アポクリン汗腺からの分泌物を増加させ、臭いを強くする可能性があります。また、にんにくやねぎ、香辛料などの刺激物も体臭に影響を与えることがあります。

一方で、野菜や果物、海藻類、発酵食品などを積極的に摂取することで、体臭の軽減が期待できます。特に、食物繊維が豊富な食品は腸内環境を整え、体内の老廃物の排出を促進します。緑茶に含まれるカテキンには抗酸化作用や殺菌作用があり、体臭予防に効果的とされています。バランスの良い食事を心がけることが、臭い対策の基本となります。

📍 ストレス管理

ストレスや緊張を感じると、自律神経の働きにより発汗量が増加します。特に精神性発汗はアポクリン汗腺からの分泌を促すことがあり、ワキガの臭いが強くなる原因となります。適度な運動や趣味の時間を持つなど、自分なりのストレス解消法を見つけることが大切です。また、十分な睡眠をとることも、自律神経のバランスを整え、発汗のコントロールに役立ちます。

💫 適度な運動習慣

定期的な運動は、汗腺の機能を正常化し、質の良い汗をかきやすくする効果があります。運動習慣がない方は、汗をかく機会が少ないため、汗腺の機能が低下し、濃度の高いベタベタした汗をかきやすくなります。このような汗は臭いの原因になりやすいとされています。週に数回、軽いジョギングやウォーキングなどの有酸素運動を取り入れることで、サラサラとした臭いの少ない汗をかきやすくなります。

🦠 禁煙・節酒

喫煙は血管を収縮させ、自律神経のバランスを乱すことで、発汗に影響を与えます。また、タバコの煙に含まれる物質が体内で代謝されることで、体臭に影響を与えることがあります。アルコールも同様に、体内で代謝される過程でアセトアルデヒドが生成され、これが汗とともに排出されることで体臭が強くなることがあります。ワキガの臭いを軽減するためには、禁煙や節酒を心がけることも効果的です。

🔍 医療機関でのワキガ治療法

セルフケアだけでは臭いのコントロールが難しい場合や、根本的な治療を希望する場合は、医療機関での治療を検討しましょう。ワキガの治療法には様々な選択肢があり、症状の程度や希望に応じて適切な方法を選ぶことができます。

👴 塗り薬・処方薬による治療

医療機関では、市販品よりも高濃度の塩化アルミニウム液などを処方してもらうことができます。塩化アルミニウムは汗腺の出口を塞ぐことで発汗を抑制し、臭いの発生を軽減します。濃度が高いほど効果は強いですが、皮膚への刺激も強くなるため、医師の指示に従って使用することが重要です。また、抗菌作用のある外用薬を併用することで、より効果的な臭い対策が可能になる場合があります。

🔸 ボトックス注射(ボツリヌス毒素注射)

ボトックス注射は、ボツリヌス毒素を脇の下に注射することで、エクリン汗腺からの発汗を抑制する治療法です。汗の量を減らすことで、臭いの軽減も期待できます。施術は約15〜30分程度で完了し、ダウンタイムもほとんどありません効果は個人差がありますが、通常4〜9ヶ月程度持続します。ただし、アポクリン汗腺に対する効果は限定的であるため、重度のワキガの方には効果が十分でない場合があります。重度の原発性腋窩多汗症と診断された場合には保険適用となることがあります。

💧 ミラドライ(マイクロ波治療)

ミラドライは、マイクロ波(電磁波)のエネルギーを利用して汗腺を破壊する治療法です。皮膚を切開せずに行える非侵襲的な治療として注目されています。マイクロ波は水分に吸収されやすい性質があり、汗腺に選択的にダメージを与えることができます。1回の施術で汗腺の70〜80%程度を破壊できるとされており、効果は半永久的に持続します。施術時間は約60〜90分程度で、局所麻酔を使用して行います。術後は腫れや痛みが生じることがありますが、通常1〜2週間程度で落ち着きます。

✨ 手術療法(剪除法・皮弁法)

手術療法は、ワキガの根本的な治療法として最も確実な方法です。剪除法(皮弁法)は、脇の下を数センチ切開し、皮膚を裏返してアポクリン汗腺を直接目視しながら除去する方法です。熟練した医師が行うことで、アポクリン汗腺のほとんどを除去することができ、高い効果が期待できます。ただし、傷跡が残ることや、術後1〜2週間程度の安静が必要となるなどのデメリットがあります。保険適用で受けられる場合があり、費用面でのメリットもあります。

📌 吸引法・超音波吸引法

吸引法は、小さな切開口から細い管を挿入し、汗腺を吸引して除去する方法です。超音波吸引法は、超音波の振動で汗腺を破壊しながら吸引します。剪除法に比べて傷跡が小さく、ダウンタイムも短いというメリットがありますが、汗腺の除去率は剪除法より低くなる傾向があります。

Q. ワキガの医療機関での主な治療法と費用は?

ワキガの治療法には、処方薬(高濃度塩化アルミニウム液)、ボトックス注射(両脇5〜15万円程度)、ミラドライ(両脇20〜40万円程度)、手術療法(剪除法)があります。剪除法は保険適用で3割負担なら両脇約2〜5万円が目安で、最も根本的な治療法とされています。

📝 ワキガ治療の費用と保険適用について

ワキガの治療を検討する際、費用は重要な判断材料となります。治療法によって費用は大きく異なり、保険適用の有無も異なります。

📌 ▶️ 保険適用となる治療

ワキガ(腋臭症)は健康保険の適用疾患として認められており、一定の条件を満たせば保険診療で治療を受けることができます。保険適用となる主な治療法は、剪除法(皮弁法)による手術です。保険適用の場合、3割負担で約2〜5万円程度(両脇)となることが多いです。ただし、保険適用の可否は医療機関や症状の程度によって異なるため、事前に確認することをおすすめします。また、ボトックス注射は「重度の原発性腋窩多汗症」と診断された場合に保険適用となることがありますが、ワキガ単独では保険適用にならないことが多いです。

🔹 自由診療の費用目安

自由診療(保険適用外)の場合、費用は医療機関によって異なりますが、おおよその目安は以下の通りです。ボトックス注射は両脇で約5〜15万円程度、ミラドライは両脇で約20〜40万円程度、自由診療での手術は約20〜40万円程度となることが多いです。自由診療は高額になる傾向がありますが、最新の機器や技術を使用できることや、仕上がりの美しさにこだわれるなどのメリットがあります。

💡 ワキガ対策で避けるべきNG行動

ワキガの臭いを対策しようとして、逆効果になってしまう行動があります。正しい知識を持ち、効果的な対策を行いましょう。

📍 過度な洗浄

臭いを気にするあまり、1日に何度も石鹸で脇を洗ったり、強くこすったりすることは避けましょう。過度な洗浄は皮膚のバリア機能を低下させ、かえって菌の繁殖を促すことがあります。また、皮膚が乾燥すると、それを補おうとして皮脂の分泌が増加し、臭いが強くなることもあります。適度な洗浄と保湿を心がけることが大切です。

💫 香水やフレグランスで臭いを隠す

ワキガの臭いを香水やフレグランスでカバーしようとする方がいますが、これは逆効果になることが多いです。ワキガの臭いと香水の香りが混ざることで、より不快な臭いになってしまうことがあります。臭い対策には、香りでごまかすのではなく、原因に対処することが重要です。無香料の制汗剤やデオドラント製品を使用することをおすすめします。

🦠 制汗剤の使いすぎ

制汗剤を大量に使用したり、1日に何度も塗り直したりすることは、肌トラブルの原因になることがあります。特に塩化アルミニウムを含む製品は、過度に使用すると皮膚のかぶれやかゆみを引き起こすことがあります。使用量や使用回数は製品の説明書に従い、適切に使用しましょう。

👴 汗を止めようとしすぎる

汗は体温調節に必要な生理現象です。汗を完全に止めようとすることは、体に負担をかける可能性があります。特に夏場や運動時に汗をかけない状態は、熱中症のリスクを高めることにもなります。臭い対策は大切ですが、健康を損なわない範囲で行うことが重要です。

🔸 自己判断での民間療法

インターネット上には様々なワキガ対策の情報が溢れていますが、中には科学的根拠のない民間療法や、安全性が確認されていない方法も含まれています。効果が確認されていない方法を試すことで、時間や費用を無駄にしたり、肌トラブルを起こしたりする可能性があります。効果的な対策を行うためには、医学的根拠のある方法を選び、必要に応じて医療機関に相談することが大切です。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太医師(当院治療責任者)より

「当院にワキガのご相談でいらっしゃる患者様の傾向として、20代〜40代の働き盛りの方が多く、職場での対人関係への不安から受診されるケースが目立ちます。特に夏場に向けた時期はご相談が例年の約1.5倍に増加する傾向があります。ワキガは体質的な問題であり、決して不衛生が原因ではありません。セルフケアで十分な効果が得られない場合は、一人で悩まずに医療機関にご相談ください。当院では患者様の症状の程度やライフスタイル、ご予算に応じて、最適な治療法をご提案しています。治療法の選択に迷われる方も多いですが、まずはカウンセリングで詳しくご説明させていただきますので、お気軽にお越しください。」

✨ よくある質問

ワキガは完全に治すことができますか?

手術療法(剪除法)でアポクリン汗腺を除去することで、ワキガを根本的に治療することが可能です。ただし、汗腺を100%除去することは難しく、多少の臭いが残ることもあります。また、ミラドライなどの非侵襲的な治療でも高い効果が得られますが、効果には個人差があります。治療法の選択は症状の程度や希望に応じて医師と相談して決めることをおすすめします。

ワキガは急に発症することがありますか?

ワキガの体質自体は遺伝によるものですが、臭いが気になり始めるのは思春期以降であることが多いです。これは、アポクリン汗腺が性ホルモンの影響で発達するためです。また、ホルモンバランスの変化(妊娠・出産・更年期など)や、食生活の変化、ストレスの増加などにより、臭いが強くなったと感じることがあります。急に臭いが気になるようになった場合は、生活習慣を見直すとともに、医療機関で相談されることをおすすめします。

子どものワキガは何歳から治療できますか?

ワキガの症状が出始めるのは一般的に思春期(10〜15歳頃)からですが、早い場合は小学校低学年で症状が現れることもあります。治療については、成長期に手術を行うと、残った汗腺が再発達して臭いが戻る可能性があるため、多くの医療機関では成長が落ち着く16歳以降の手術を推奨しています。それまでは制汗剤やボトックス注射など、一時的な対策で対応することが一般的です。ただし、症状が重度で日常生活に支障がある場合は、早期の治療を検討することもあります。

ワキガ手術後に臭いが再発することはありますか?

手術療法でアポクリン汗腺を除去しても、完全に除去しきれなかった汗腺から臭いが発生したり、取り残した汗腺が再発達したりすることで、臭いが再発する可能性はあります。再発率は手術方法や医師の技術によって異なりますが、一般的に剪除法(皮弁法)で経験豊富な医師が行った場合は再発率が低いとされています。術後に臭いが気になる場合は、追加の治療(再手術やミラドライなど)を検討することもできます。

ワキガと多汗症の違いは何ですか?

ワキガ(腋臭症)はアポクリン汗腺からの分泌物が原因で特有の臭いが発生する状態であり、多汗症はエクリン汗腺からの発汗量が異常に多い状態です。両者は別の症状ですが、同時に存在することもあります。ワキガは臭いが主な問題であり、多汗症は汗の量が主な問題となります。治療法もそれぞれ異なり、ワキガはアポクリン汗腺を対象とした治療、多汗症はエクリン汗腺を対象とした治療が行われます。ボトックス注射は主に多汗症に効果的ですが、汗の量を減らすことでワキガの臭いも軽減できることがあります。

制汗剤はいつ塗るのが効果的ですか?

制汗剤は清潔で乾いた肌に塗布することで、最も効果を発揮します。入浴後の清潔な状態で塗布するのが理想的です。また、夜寝る前に塗布する方法も効果的とされています。就寝中は発汗量が少なく、制汗剤の成分が汗腺にしっかり作用する時間が確保できるためです。朝起きたら軽く拭き取り、必要に応じて追加で塗布することで、日中の効果を持続させることができます。汗をかいた状態で塗布しても成分が流れてしまうため、まずは汗を拭き取ってから使用しましょう。


参考文献

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

プロフィールを見る

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

プロフィールを見る

電話予約
0120-000-702
1分で入力完了
簡単Web予約
運営:医療法人社団鉄結会