粉瘤手術の費用を徹底解説!安く抑えるコツと注意点【アイシークリニック上野院】

はじめに

「背中にしこりができた」「耳たぶが腫れている」そんな症状で病院を受診したら「粉瘤(アテローム)ですね」と診断されることがあります。手術が必要と言われて、真っ先に気になるのが費用のことではないでしょうか。

粉瘤は良性の腫瘍ですが、放置すると徐々に大きくなったり、炎症を起こして痛みや膿が出ることもあるため、適切なタイミングでの治療が推奨されています。しかし「手術費用が高いのでは」「できるだけ安く治療したい」という不安から、治療をためらう方も少なくありません。

本記事では、粉瘤手術にかかる費用の相場、保険適用の条件、費用を抑えるためのポイント、そして「安さ」だけで医療機関を選ぶことのリスクについて、詳しく解説していきます。正しい知識を持つことで、経済的な負担を抑えながらも、安全で効果的な治療を受けることができるはずです。

粉瘤(アテローム)とは?

粉瘤の基本的な特徴

粉瘤は、皮膚の下に袋状の構造物(嚢腫)ができ、その中に角質や皮脂などの老廃物が溜まってしまう良性腫瘍です。医学的には「表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)」または「アテローム」と呼ばれます。

日本皮膚科学会によると、粉瘤は皮膚科で最も頻繁に遭遇する良性腫瘍の一つとされています。年齢や性別に関係なく誰にでも発症する可能性があり、特に20代から50代の方に多く見られます。

粉瘤ができやすい場所

粉瘤は体のどこにでもできる可能性がありますが、特に以下の部位によく発生します:

  • :頬、額、こめかみ、耳たぶ
  • 首や肩:首の後ろ、肩周辺
  • 背中:肩甲骨の間、腰部
  • お尻:臀部
  • 陰部周辺:鼠径部

これらの部位は皮脂腺が発達していたり、摩擦が起こりやすかったりするため、粉瘤が形成されやすいと考えられています。

粉瘤の症状

粉瘤の典型的な症状は以下の通りです:

  1. 皮下のしこり:触ると丸くて硬い腫瘤が感じられます
  2. 中心部の開口部:よく見ると、中心に黒い点(開口部)が見えることがあります
  3. 悪臭のある内容物:圧迫すると白いドロドロした物質が出ることがあり、独特の臭いがします
  4. 徐々に大きくなる:自然に消えることはなく、数ヶ月から数年かけて成長します

炎症性粉瘤(感染性粉瘤)

粉瘤が細菌感染を起こすと、「炎症性粉瘤」または「感染性粉瘤」と呼ばれる状態になります:

  • 患部が赤く腫れる
  • 激しい痛みを伴う
  • 熱を持つ
  • 膿が溜まり、破裂することもある

炎症を起こした粉瘤は、通常の粉瘤よりも治療が複雑になり、費用も高くなる傾向があります。そのため、炎症を起こす前の早期治療が推奨されます。

粉瘤手術の種類と方法

粉瘤の根治的な治療法は外科的切除です。内服薬や外用薬では粉瘤の袋(嚢腫壁)を取り除くことができないため、完治させるには手術が必要になります。

従来法(切開法)

最も一般的な粉瘤の手術方法で、粉瘤を含む皮膚を紡錘形に切開し、嚢腫を完全に摘出する方法です。

メリット

  • 再発率が低い(適切に行えば1-2%程度)
  • 大きな粉瘤や複雑な形状の粉瘤にも対応可能
  • 保険適用で比較的安価

デメリット

  • 切開線が長くなるため、傷跡が目立つ可能性がある
  • 縫合が必要で、抜糸のための通院が必要

くりぬき法(へそ抜き法)

粉瘤の中心部を円形のメスで小さくくり抜き、そこから嚢腫の内容物と袋を取り出す方法です。

メリット

  • 切開線が小さいため、傷跡が目立ちにくい
  • 縫合が不要または最小限で済む場合が多い
  • 手術時間が短い

デメリット

  • 大きな粉瘤には適用が難しい場合がある
  • 従来法に比べてやや再発率が高いという報告もある
  • 保険適用可能だが、施設によって技術差がある

炎症性粉瘤の治療

粉瘤が炎症を起こしている場合、通常は以下のような段階的な治療が行われます:

  1. 第一段階:切開排膿(せっかいはいのう)
    • 炎症が強い状態では根治手術ができないため、まず膿を出して炎症を抑えます
    • 抗生物質の投与も併用します
  2. 第二段階:根治手術
    • 炎症が落ち着いた後(通常2-3ヶ月後)に、嚢腫を完全に摘出する手術を行います

このように2段階の治療が必要になるため、費用も通常の粉瘤手術より高くなります。

粉瘤手術の費用相場

多くの患者さんが最も気になるのが、粉瘤手術にかかる費用でしょう。ここでは保険適用の場合と自費診療の場合に分けて、詳しく解説します。

保険適用の場合の費用

粉瘤の手術は基本的に健康保険が適用されます。患者さんが実際に負担する金額は、保険の自己負担割合によって異なります。

3割負担の場合の目安

粉瘤の大きさ(露出部)費用の目安
2cm未満約4,000円〜6,000円
2cm以上4cm未満約10,000円〜14,000円
4cm以上約13,000円〜17,000円
粉瘤の大きさ(露出部以外)費用の目安
3cm未満約3,500円〜5,500円
3cm以上6cm未満約10,000円〜13,000円
6cm以上12cm未満約12,000円〜16,000円
12cm以上約20,000円〜25,000円

※露出部:頭部、顔面、頸部、肘関節以下の上肢、膝関節以下の下肢 ※露出部以外:その他の部位(背中、胸、お尻など)

これらの費用には、初診料・再診料、手術料、病理検査料(組織を顕微鏡で調べる検査)、処方箋料などが含まれます。ただし、薬局で購入する薬代は別途必要です。

1割負担・2割負担の場合

  • 1割負担(高齢者など):上記の約3分の1の金額
  • 2割負担(一部の高齢者など):上記の約3分の2の金額

炎症性粉瘤の場合の追加費用

炎症を起こした粉瘤の場合、以下の追加費用がかかります:

  1. 切開排膿:3割負担で約2,000円〜3,000円
  2. 抗生物質などの薬代:約1,000円〜2,000円
  3. 根治手術:通常の粉瘤手術と同額

合計すると、炎症性粉瘤の完治には、通常の粉瘤手術の1.5倍〜2倍程度の費用がかかることになります。

自費診療の場合

一部の美容皮膚科やクリニックでは、自費診療での粉瘤治療を行っている場合があります。

自費診療の費用相場:30,000円〜100,000円程度

自費診療が選ばれる理由としては:

  • より目立たない手術方法(特殊な縫合技術など)
  • レーザーなどの先進的な治療法
  • 美容的配慮を最優先した治療

ただし、これらの方法の多くは、保険診療でも十分に対応可能です。特に顔などの目立つ部位であっても、保険診療で丁寧な縫合を行えば、傷跡はほとんど目立たなくなります。

その他の関連費用

手術費用以外にも、以下のような費用が発生する可能性があります:

  • 術前検査(必要な場合):約2,000円〜5,000円
  • 薬代(抗生物質、痛み止めなど):約500円〜1,500円
  • 再診料(抜糸、経過観察など):1回あたり約700円〜1,000円(3割負担)

保険適用の条件と注意点

粉瘤手術は基本的に保険適用となりますが、いくつかの条件と注意点があります。

保険適用となる条件

厚生労働省の定める診療報酬制度において、粉瘤(表皮嚢腫)の手術は「皮膚、皮下腫瘍摘出術」として保険適用の対象となっています。

保険適用の基本的な条件

  1. 医師が医学的に手術が必要と判断した場合
  2. 保険医療機関(保険診療を行える医療機関)での治療
  3. 健康保険証を提示して受診

保険適用にならない場合

以下のような場合は、保険適用外(自費診療)となることがあります:

  1. 美容目的のみの場合
    • 症状がなく、見た目だけを理由に手術を希望する場合
    • ただし、顔の粉瘤など日常生活に支障がある場合は保険適用となります
  2. 特殊な治療法を希望する場合
    • レーザー治療など、保険適用外の治療法を選択した場合
    • 保険診療と自費診療を混合すること(混合診療)は原則禁止されています
  3. 医師が保険適用外と判断した場合
    • 極めて小さく、経過観察で十分と判断された場合など

医療費控除の活用

粉瘤手術の費用は、確定申告の際に医療費控除の対象となります。

医療費控除とは: 1年間(1月1日〜12月31日)に支払った医療費が一定額を超えた場合、確定申告をすることで所得税の一部が還付される制度です。

控除の対象となる金額

  • 年間の医療費合計が10万円を超えた部分
  • (総所得金額が200万円未満の場合は、総所得金額の5%を超えた部分)

対象となる費用

  • 診察料、手術料
  • 処方された薬代
  • 通院のための交通費(公共交通機関)

領収書は必ず保管しておき、確定申告時に提出または提示できるようにしましょう。

国税庁の医療費控除に関する情報も参考にしてください。

粉瘤手術の費用を抑えるポイント

経済的な負担を少しでも軽減したい方のために、合法的かつ適切な方法で費用を抑えるポイントをご紹介します。

1. 早期治療を心がける

最も重要なポイントは、粉瘤が小さいうちに治療を受けることです。

早期治療のメリット

  • 小さい粉瘤ほど手術費用が安い
  • 手術時間が短く、体への負担も少ない
  • 傷跡が小さく、目立ちにくい
  • 炎症を起こすリスクが低い

前述の通り、炎症性粉瘤になると治療費が1.5倍〜2倍に増えるだけでなく、治療期間も長くなります。「少し腫れているだけ」と放置せず、早めに皮膚科を受診することをおすすめします。

2. 保険診療を行う医療機関を選ぶ

保険診療と自費診療では費用が大きく異なります。

確認すべきポイント

  • 事前に電話などで保険診療が可能か確認する
  • 初診時に健康保険証を必ず持参する
  • 見積もりを出してもらう

「粉瘤 保険適用」などのキーワードで医療機関を検索するのも良いでしょう。

3. 複数の医療機関で相談する(セカンドオピニオン)

保険診療であれば、同じ大きさの粉瘤なら基本的にどの医療機関でも費用はほぼ同じです。しかし、以下の点で差が出ることがあります:

  • 再診の回数(経過観察の方針)
  • 追加で行う検査の有無
  • 処方される薬の種類や量

複数の医療機関で相談し、治療方針や全体的な費用を比較検討することも一つの方法です。

4. 高額療養費制度の活用

複数の粉瘤を同時に手術する場合や、他の治療と合わせて医療費が高額になる場合は、高額療養費制度が利用できることがあります。

高額療養費制度とは: 1ヶ月(同じ月内)の医療費が一定額を超えた場合、超過分が払い戻される制度です。

自己負担限度額(70歳未満の場合の例):

  • 年収約370万円〜約770万円:約80,100円+(医療費-267,000円)×1%
  • 年収約370万円以下:57,600円

ただし、通常の粉瘤手術1個だけであれば、高額療養費制度の対象となることは稀です。

厚生労働省の高額療養費制度の詳細も確認してみてください。

5. 限度額適用認定証の事前申請

手術前に医療費が高額になることが予想される場合は、加入している健康保険に「限度額適用認定証」を申請しておくことで、窓口での支払いを自己負担限度額までに抑えることができます。

メリット

  • 一時的な高額支払いを避けられる
  • 払い戻しの手続きが不要

6. 日帰り手術を選択する

粉瘤手術は基本的に日帰りで行えます。入院が必要になるのは、非常に大きな粉瘤や特殊な部位の粉瘤に限られます。

日帰り手術のメリット

  • 入院費用がかからない
  • 仕事や日常生活への影響が最小限
  • 精神的な負担が少ない

7. ジェネリック医薬品の選択

処方される薬には、先発医薬品とジェネリック医薬品(後発医薬品)があります。

ジェネリック医薬品の特徴

  • 有効成分は先発医薬品と同じ
  • 価格が先発医薬品の約3〜5割程度
  • 効果と安全性は先発医薬品と同等

医師や薬剤師に「ジェネリック医薬品を希望します」と伝えることで、薬代を抑えることができます。

「安い」だけで選ぶことのリスク

費用を抑えることは大切ですが、「安さ」だけを基準に医療機関を選ぶことには注意が必要です。

保険診療では費用に大きな差はない

前述の通り、保険診療で行う粉瘤手術の費用は、診療報酬制度によって全国ほぼ一律です。同じ大きさの粉瘤であれば、都内の大学病院でも地方のクリニックでも、手術費用自体はほとんど変わりません。

もし「他院より格段に安い」という広告を見たら、以下の可能性を考慮すべきです:

  1. 自費診療の価格設定
    • 実は保険診療ではなく、自費診療の価格かもしれません
    • 一見安く見えても、保険適用よりは高額なことが多い
  2. 不完全な治療
    • 嚢腫壁を完全に取り除かない簡易的な治療
    • 再発リスクが高く、結果的に何度も治療が必要になることも
  3. 広告の誤解を招く表現
    • 最小サイズの粉瘤の費用のみを強調している
    • 追加費用が明記されていない

技術力と経験の重要性

粉瘤手術は比較的一般的な処置ですが、医師の技術力や経験によって結果に差が出ます。

技術力が重要な理由

  1. 再発率の差
    • 嚢腫壁を完全に取り除かないと再発します
    • 経験豊富な医師は、複雑な形状の粉瘤でも確実に摘出できます
  2. 傷跡の美しさ
    • 縫合技術によって傷跡の目立ちやすさが変わります
    • 特に顔など目立つ部位では、形成外科的な配慮が重要です
  3. 合併症のリスク管理
    • 血管や神経の位置を把握した安全な手術
    • 感染症などの合併症を防ぐ適切な処置

再発のコストと負担

不完全な治療で粉瘤が再発した場合、以下のような問題が生じます:

  • 再度の手術費用がかかる
  • 通院の時間と手間
  • 精神的なストレス
  • 再発した粉瘤は初回よりも大きくなっていることが多い

初回の治療でわずかな費用を節約しても、再発によって結果的に多くの費用と時間を失うことになりかねません。

衛生管理と感染症リスク

医療機関の衛生管理レベルも重要なチェックポイントです。

確認すべき衛生管理

  • 器具の滅菌処理が適切に行われているか
  • 手術室や処置室の清潔さ
  • スタッフの感染対策への意識

手術後の感染症は、治療の長期化や傷跡の悪化につながります。

適切な医療機関の選び方

費用と質のバランスを考えた医療機関選びのポイント:

  1. 保険診療を行っていることを確認
  2. 皮膚科専門医または形成外科専門医が在籍
  3. 粉瘤治療の実績が豊富
  4. 術前に丁寧な説明がある
  5. 口コミや評判を参考にする(ただし鵜呑みにしない)
  6. アクセスの良さ(術後の通院も考慮)
  7. 清潔な院内環境

日本皮膚科学会の専門医検索ページなども参考になります。

アイシークリニック上野院での粉瘤治療

当院の特徴

アイシークリニック上野院では、粉瘤をはじめとする皮膚・皮下腫瘍の日帰り手術を専門的に行っています。

当院の強み

  1. 豊富な手術実績
    • 年間数千件の粉瘤手術を実施
    • さまざまな部位・大きさの粉瘤に対応
  2. 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医による診療
    • 確実な診断と適切な治療方針の提案
    • 安全で確実な手術技術
  3. 保険診療による適正価格
    • 健康保険適用で経済的負担を軽減
    • 事前に費用の目安を明確にご提示
  4. 日帰り手術に対応
    • ほとんどの粉瘤は当日手術が可能
    • 仕事や日常生活への影響を最小限に
  5. くりぬき法にも対応
    • 傷跡を目立たせたくない方にも配慮
    • 患者さんの希望と医学的判断を踏まえて最適な方法を選択
  6. 徹底した衛生管理
    • 最新の滅菌設備を完備
    • 感染症リスクを最小限に

診療の流れ

初診時

  1. 問診・視診・触診による診察
  2. 必要に応じて超音波検査などの画像診断
  3. 治療方針と費用の説明
  4. 手術日の予約(当日手術も可能な場合あり)

手術当日

  1. 局所麻酔(痛みを最小限に抑える工夫)
  2. 手術(通常15〜30分程度)
  3. 術後の説明と注意事項の確認
  4. 帰宅

術後

  1. 数日後:経過観察(必要に応じて)
  2. 約1〜2週間後:抜糸(縫合した場合)
  3. 病理検査結果の説明

費用の透明性

当院では、初診時に手術費用の明確な見積もりをご提示します。追加費用が発生する可能性がある場合も、事前にしっかりとご説明いたします。

費用に含まれるもの

  • 診察料
  • 手術料
  • 病理検査料
  • 処方箋料

別途必要なもの

  • 薬代(薬局でのお支払い)
  • 術後の再診料(経過観察、抜糸など)

アクセス

アイシークリニック上野院

  • 所在地:東京都台東区(上野駅から徒歩圏内)
  • 診療時間:[営業時間を記載]
  • 休診日:[休診日を記載]

JR上野駅、東京メトロ各線からアクセス良好で、通院にも便利な立地です。

よくある質問(FAQ)

Q1: 粉瘤の手術は痛いですか?

A: 手術は局所麻酔下で行いますので、手術中の痛みはほとんどありません。麻酔注射の際にチクッとした痛みはありますが、細い針を使用し、麻酔液の注入速度を調整するなど、痛みを最小限にする工夫をしています。
術後は、麻酔が切れると多少の痛みや違和感がありますが、処方される痛み止めで十分コントロールできる程度です。多くの患者さんは「思ったより痛くなかった」とおっしゃいます。

Q2: 粉瘤は放置しても大丈夫ですか?

A: 粉瘤は良性腫瘍なので、すぐに命に関わることはありません。しかし、放置すると以下のようなリスクがあります:

  • 徐々に大きくなり、手術の規模が大きくなる
  • 炎症を起こして痛みや膿が出る
  • 炎症を繰り返すと、周囲の組織と癒着して手術が難しくなる
  • 日常生活に支障をきたす

小さいうちに治療を受けることをおすすめします。

Q3: 手術後、仕事や日常生活に支障はありますか?

A: 手術部位や大きさにもよりますが、多くの場合、翌日から通常の日常生活が可能です。

注意が必要な期間

  • デスクワークなど軽い仕事:翌日から可能
  • 激しい運動や重労働:1〜2週間程度控える
  • 入浴:手術当日は避け、翌日以降はシャワーのみ。患部を濡らさないよう注意
  • 飲酒:術後2〜3日は控える

Q4: 傷跡は残りますか?

A: 手術である以上、傷跡が全く残らないということはありません。しかし、適切な手術と術後ケアにより、傷跡は時間とともに目立たなくなります。

傷跡を目立たなくするポイント

  • 皮膚の自然なシワに沿った切開
  • 丁寧な縫合技術
  • 術後のテーピングや紫外線対策

顔などの目立つ部位の場合は、形成外科的な配慮をした手術を行います。

Q5: 粉瘤は再発しますか?

A: 適切に手術が行われ、嚢腫壁が完全に取り除かれた場合、同じ場所に再発することはほとんどありません(1〜2%程度)。

ただし、体質的に粉瘤ができやすい方は、別の場所に新しい粉瘤ができることはあります。これは「再発」ではなく「新生」です。

Q6: 保険証を忘れてしまった場合はどうなりますか?

A: 保険証がない場合、一旦全額(10割)をお支払いいただき、後日保険証を持参して精算する形になります。または、加入している健康保険に連絡して手続きを行うことで、差額分が返金されます。

保険証は必ず忘れずにお持ちください。

Q7: 他のクリニックで「経過観察で良い」と言われたのですが…

A: 医師によって判断が異なることはあります。粉瘤が非常に小さい場合や、患者さんが手術を希望しない場合、経過観察を提案することもあります。

ただし、粉瘤は自然に消えることはなく、放置すれば大きくなる可能性があります。心配な場合は、セカンドオピニオンとして別の医師の意見を聞くことをおすすめします。

Q8: 複数の粉瘤を同時に手術できますか?

A: 可能です。部位や大きさにもよりますが、複数の粉瘤を一度に手術することで、通院回数を減らすことができます。ただし、手術時間が長くなり、体への負担も大きくなるため、医師と相談して決定します。

Q9: 病理検査は必ず必要ですか?

A: 保険診療では、摘出した組織は基本的に病理検査に提出します。これには以下の理由があります:

  • 粉瘤であることの確定診断
  • 悪性腫瘍でないことの確認
  • 炎症の程度の評価

ごく稀に、粉瘤と思われた腫瘍が別の疾患だったということもあるため、病理検査は重要な検査です。

Q10: クレジットカードは使えますか?

A: 多くの医療機関では現金払いが基本ですが、最近ではクレジットカードや電子マネーに対応している施設も増えています。受診予定の医療機関に事前に確認することをおすすめします。

(アイシークリニック上野院の支払い方法については、ご来院前にお問い合わせください)

まとめ

粉瘤手術の費用について、ここまで詳しく解説してきました。最後に重要なポイントをまとめます。

費用に関する要点

  1. 保険適用で手術可能
    • 3割負担で約4,000円〜25,000円程度(大きさによる)
    • 全国ほぼ一律の費用設定
  2. 早期治療がコスト削減のカギ
    • 小さい粉瘤ほど費用が安い
    • 炎症を起こすと費用が1.5〜2倍に
  3. 保険診療を選択することが最も経済的
    • 自費診療の3〜10分の1程度の費用
  4. 医療費控除の活用
    • 年間医療費が10万円超で税金の還付

医療機関選びのポイント

  1. 保険診療を行っていること
  2. 専門医による診療
  3. 豊富な手術実績
  4. 明確な費用説明
  5. 清潔な医療環境

最も大切なこと

粉瘤治療において最も重要なのは、適切な時期に適切な治療を受けることです。

「費用が気になるから」と治療を先延ばしにすると:

  • 粉瘤が大きくなり、手術費用が高くなる
  • 炎症を起こして、治療が複雑化する
  • 日常生活に支障をきたす
  • 結果的に、時間的・経済的・精神的な負担が増大する

逆に、小さいうちに治療を受ければ:

  • 手術費用を最小限に抑えられる
  • 手術時間が短く、体への負担も少ない
  • 傷跡も目立ちにくい
  • 早く日常生活に戻れる

経済的負担を抑えながら適切な治療を

保険診療による粉瘤手術は、決して高額ではありません。また、分割払いや医療費控除などの制度も活用できます。

費用面での心配から治療をためらっている方は、まずは皮膚科を受診して、正確な診断と費用の見積もりを聞いてみることをおすすめします。多くの場合、「思っていたより安く治療できる」と感じるはずです。

アイシークリニック上野院へのご相談

アイシークリニック上野院では、粉瘤治療に関する相談も行っています。費用や治療方法について、不安や疑問がある方は、お気軽にお問い合わせください。

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  • 保険証をお持ちください
  • 事前予約をおすすめします
  • 費用に関する質問も遠慮なくお尋ねください

粉瘤は適切に治療すれば完治する疾患です。「もっと早く治療すればよかった」と後悔する前に、早めの受診を心がけましょう。

参考文献

本記事は以下の信頼できる医学的情報源を参考に作成しました:

  1. 日本皮膚科学会ホームページ
    https://www.dermatol.or.jp/
  2. 厚生労働省ホームページ
    https://www.mhlw.go.jp/
  3. 国税庁「医療費控除について」
    https://www.nta.go.jp/
  4. 日本形成外科学会ホームページ
    https://www.jsprs.or.jp/

監修者医師

高桑 康太 医師

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任

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佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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