はじめに
「顔が赤くなりやすい」「頬の赤みが気になる」「肌の赤みが治らない」——こうした赤ら顔の悩みを抱えている方は少なくありません。赤ら顔は単なる一時的な症状ではなく、適切なケアと治療が必要な皮膚の状態です。
本記事では、赤ら顔の原因からスキンケア方法、医療機関での治療まで、専門医の視点から詳しく解説していきます。正しい知識を持つことで、赤ら顔の改善への第一歩を踏み出しましょう。

赤ら顔とは?基礎知識を理解する
赤ら顔の定義
赤ら顔とは、顔面の皮膚が慢性的に赤みを帯びている状態を指します。医学的には「顔面紅斑」と呼ばれることもあり、一時的な赤面とは異なり、持続的に赤みが続くのが特徴です。
特に頬、鼻、額、あごなどの顔の中心部に赤みが現れやすく、人によっては毛細血管が透けて見えたり、ほてり感を伴ったりすることもあります。
赤ら顔の症状の特徴
赤ら顔の主な症状には以下のようなものがあります:
視覚的な症状
- 顔全体または部分的な赤み
- 毛細血管が透けて見える
- 赤みのムラがある
- 炎症を伴う赤み
感覚的な症状
- ほてり感
- ヒリヒリする感覚
- かゆみ
- 乾燥感
心理的な影響
- 人前に出るのが億劫になる
- メイクで隠そうとして悪化する
- 自己肯定感の低下
赤ら顔の主な原因
赤ら顔にはさまざまな原因があり、原因によって適切なケア方法も異なります。ここでは代表的な原因を詳しく見ていきましょう。
1. 酒さ(しゅさ)
酒さは、赤ら顔の最も一般的な原因の一つです。30代以降の女性に多く見られ、顔面の中心部に慢性的な赤みが生じます。
酒さの特徴:
- 持続的な赤み
- ほてり感
- 症状の増悪と軽快を繰り返す
- 進行すると丘疹や膿疱ができることも
悪化要因:
- 温度変化(暑さ、寒さ)
- 辛い食べ物
- アルコール
- ストレス
- 紫外線
- 特定のスキンケア製品
酒さは慢性疾患であり、完治は難しいものの、適切な治療とケアで症状をコントロールすることが可能です。
2. 毛細血管拡張症
毛細血管拡張症は、皮膚の表面近くにある毛細血管が拡張し、赤い糸状の血管が透けて見える状態です。
特徴:
- 細い赤い線状の血管が見える
- 頬や鼻の側面に多い
- 痛みやかゆみは通常ない
- 遺伝的要因も関与
原因:
- 先天的な体質
- 長期間の紫外線曝露
- 加齢による皮膚の菲薄化
- ステロイド外用薬の長期使用
- 寒冷刺激への繰り返し曝露
3. 脂漏性皮膚炎
脂漏性皮膚炎は、皮脂の分泌が多い部位に起こる炎症性の皮�膚疾患です。
特徴:
- 赤みとともにフケのような落屑
- 皮脂分泌が多い部位(鼻、額、頬)に発症
- かゆみを伴うことが多い
- 再発しやすい
原因:
- マラセチア真菌の関与
- 皮脂の過剰分泌
- ストレス
- 睡眠不足
- ビタミンB群の不足
4. 接触皮膚炎(かぶれ)
化粧品やスキンケア製品、洗顔料などによるアレルギー反応や刺激により、顔が赤くなることがあります。
特徴:
- 特定の製品使用後に赤みが出る
- かゆみや湿疹を伴うことが多い
- 原因物質を避けると改善する
5. 皮膚の菲薄化(ひはくか)
長期間のステロイド外用薬の使用や加齢により、皮膚が薄くなり、血管が透けて見えやすくなります。
特徴:
- 皮膚が薄く透明感がある
- 毛細血管が透けて見える
- 外部刺激に敏感になる
- バリア機能が低下
6. その他の原因
生理的要因:
- 緊張や興奮による一時的な赤面
- 運動後の血行促進
- 入浴後の体温上昇
環境的要因:
- 寒暖差
- 乾燥
- 紫外線
- 大気汚染
内的要因:
- ホルモンバランスの変化
- 自律神経の乱れ
- 血行不良
- 栄養不足
赤ら顔のタイプ別分類と特徴
赤ら顔は大きく分けて以下の4つのタイプに分類できます。自分のタイプを理解することで、より効果的なケアが可能になります。
タイプ1:血管拡張型
特徴:
- 毛細血管が赤い糸のように見える
- 頬や鼻に多く現れる
- 寒暖差で症状が変化しやすい
- 皮膚が薄い人に多い
主な原因:
- 毛細血管拡張症
- 皮膚の菲薄化
- 遺伝的要因
ケアのポイント:
- 温度変化を避ける
- バリア機能を強化する
- レーザー治療が効果的な場合も
タイプ2:炎症型
特徴:
- 赤みとともに熱感がある
- ニキビや吹き出物を伴うことがある
- かゆみや痛みを感じることも
- 症状の波がある
主な原因:
- 酒さ
- 脂漏性皮膚炎
- アレルギー性皮膚炎
ケアのポイント:
- 炎症を抑える
- 刺激を避ける
- 医療機関での治療を検討
タイプ3:乾燥敏感型
特徴:
- 乾燥とともに赤みが出る
- 皮膚がヒリヒリする
- 季節の変わり目に悪化しやすい
- バリア機能が低下している
主な原因:
- 過度な洗顔
- 不適切なスキンケア
- 環境的要因(乾燥、寒さ)
ケアのポイント:
- 保湿を徹底する
- バリア機能を修復する
- 刺激の少ない製品を選ぶ
タイプ4:混合型
特徴:
- 複数のタイプの症状が混在
- 部位によって症状が異なる
- 原因が複雑
ケアのポイント:
- 総合的なアプローチが必要
- 専門医の診断を受ける
- 個別化されたケアプランを作成
赤ら顔のための正しいスキンケア方法
赤ら顔の改善には、日々の正しいスキンケアが欠かせません。ここでは、赤ら顔に効果的なスキンケアの方法を詳しく解説します。
洗顔の基本
1. 洗顔料の選び方
赤ら顔の方には、以下のような洗顔料がおすすめです:
- 低刺激性の洗顔料:香料や着色料、防腐剤が少ないもの
- 弱酸性の洗顔料:肌のpHバランスを保つ
- 保湿成分配合:セラミド、ヒアルロン酸など
- 泡立ちの良いもの:摩擦を減らせる
避けるべき成分:
- 強い界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウムなど)
- スクラブ剤
- アルコール(エタノール)
- 強い香料
2. 正しい洗顔の手順
- 手を清潔に洗う
- 雑菌を顔につけないため
- ぬるま湯で予洗い
- 温度は32〜34度程度
- 熱すぎるお湯は避ける
- 洗顔料を十分に泡立てる
- 泡立てネットを使用すると効果的
- キメ細かい泡を作る
- 優しく洗う
- 泡で包み込むように洗う
- 手が肌に直接触れないように
- Tゾーンから洗い始める
- 目元や口元は最後に
- 十分にすすぐ
- 20〜30回程度すすぐ
- 生え際やフェイスラインも忘れずに
- タオルで優しく押さえるように水分を取る
洗顔の頻度:
- 朝晩2回が基本
- 朝は軽めの洗顔でも可
- 過度な洗顔は避ける
保湿ケアの重要性
赤ら顔の改善には、適切な保湿が非常に重要です。
保湿の役割:
- バリア機能の強化
- 炎症の軽減
- 外部刺激からの保護
- 肌の修復促進
効果的な保湿成分:
- セラミド
- 皮膚のバリア機能に不可欠
- 水分保持能力が高い
- 特にヒト型セラミドが効果的
- ヒアルロン酸
- 高い保水力
- 肌表面を滑らかにする
- グリセリン
- 保湿効果が高い
- 刺激が少ない
- スクワラン
- 皮脂に近い成分
- 肌なじみが良い
- ナイアシンアミド(ビタミンB3)
- バリア機能改善
- 赤み軽減効果
- 抗炎症作用
- アラントイン
- 抗炎症作用
- 肌荒れ改善
保湿ケアの手順:
- 化粧水
- 洗顔後すぐに使用
- 手のひらで温めてから
- 優しくハンドプレス
- 何度か重ね付け
- 美容液(必要に応じて)
- 赤み対策成分配合のもの
- 集中的にケアしたい部分に
- 乳液またはクリーム
- 水分の蒸発を防ぐ
- 適量を顔全体になじませる
- 乾燥しやすい部分は重ね付け
季節別の保湿ケア:
春・夏:
- 軽めのテクスチャー
- さっぱりタイプの保湿剤
- 紫外線対策も忘れずに
秋・冬:
- こってりしたクリーム
- より集中的な保湿
- 加湿器の使用も効果的
紫外線対策
紫外線は赤ら顔を悪化させる大きな要因です。一年を通じた紫外線対策が必要です。
日焼け止めの選び方:
- SPF30〜50、PA+++以上を選ぶ
- 低刺激性のもの
- **ノンケミカル(紫外線散乱剤)**タイプがおすすめ
- 保湿成分配合のもの
- 白浮きしにくいもの
避けるべき成分:
- 強い紫外線吸収剤
- アルコール
- 香料
正しい使い方:
- 顔全体に均一に塗る
- 適量を守る(顔全体で500円玉大程度)
- 2〜3時間ごとに塗り直す
- 曇りの日も使用する
その他の紫外線対策:
- 帽子や日傘の活用
- サングラスの着用
- なるべく日陰を歩く
- 紫外線の強い時間帯(10〜14時)を避ける
スキンケア製品の選び方
赤ら顔の方がスキンケア製品を選ぶ際の重要なポイントをご紹介します。
チェックすべき表示:
- 「低刺激性」
- 「敏感肌用」
- 「無香料」
- 「無着色」
- 「パラベンフリー」
- 「アルコールフリー」
- 「パッチテスト済み」
赤み対策に効果的な成分:
- ビタミンK
- 血行改善
- 血管の健康維持
- アゼライン酸
- 抗炎症作用
- 酒さの治療にも使用
- トラネキサム酸
- 抗炎症作用
- 赤み軽減
- グリチルリチン酸2K
- 抗炎症作用
- 肌荒れ防止
- ツボクサエキス(CICA)
- 肌の鎮静
- バリア機能サポート
新しい製品を試す際の注意点:
- パッチテストを行う
- 腕の内側などで試す
- 24〜48時間様子を見る
- 一度に複数の新製品を使わない
- 問題が起きた時に原因を特定しやすい
- 最初は少量から
- 肌の反応を確認しながら使用
- 記録をつける
- 使用した製品と肌の状態を記録
- 改善や悪化の傾向を把握
避けるべきスキンケア習慣
赤ら顔を悪化させる可能性のある習慣を知り、避けることも重要です。
NGスキンケア行動
1. 過度な洗顔
- 1日に何度も洗顔する
- ゴシゴシ擦って洗う
- 熱いお湯で洗う
これらは皮膚のバリア機能を破壊し、赤みを悪化させます。
2. 強い摩擦
- タオルでゴシゴシ拭く
- コットンで強く拭き取る
- マッサージのしすぎ
摩擦は毛細血管を刺激し、炎症を引き起こします。
3. 不適切な製品の使用
- アルコール度数の高い化粧水
- スクラブ洗顔の頻繁な使用
- ピーリング剤の過度な使用
- 刺激の強い美白化粧品
4. 厚塗りメイク
- カバー力の強いファンデーションの重ね塗り
- 落ちにくいメイク製品の使用
肌への負担が大きく、クレンジングでも摩擦が増えます。
5. セルフケアのやりすぎ
- 頻繁な角質ケア
- 毛穴パックの多用
- 自己判断での治療薬使用
生活習慣での注意点
避けるべき食品・飲料:
- 辛い食べ物
- 熱すぎる食べ物や飲み物
- アルコール
- カフェインの摂りすぎ
避けるべき環境・行動:
- 急激な温度変化
- 長時間の入浴やサウナ
- 激しい運動の直後に冷やす
- 喫煙
- 過度なストレス
赤ら顔改善のための生活習慣
スキンケアだけでなく、生活習慣の改善も赤ら顔対策には重要です。
食生活の改善
積極的に摂りたい栄養素:
1. ビタミンC
- コラーゲン生成を促進
- 抗酸化作用
- 血管の健康維持
含まれる食品:柑橘類、いちご、キウイ、ブロッコリー、パプリカ
2. ビタミンE
- 抗酸化作用
- 血行促進
- 肌のバリア機能強化
含まれる食品:アーモンド、アボカド、ほうれん草、かぼちゃ
3. ビタミンB群
- 皮膚の代謝促進
- 炎症の軽減
含まれる食品:豚肉、レバー、納豆、玄米、卵
4. オメガ3脂肪酸
- 抗炎症作用
- 肌の健康維持
含まれる食品:青魚(サバ、イワシ、サンマ)、亜麻仁油、くるみ
5. 亜鉛
- 肌の修復促進
- 免疫機能サポート
含まれる食品:牡蠣、牛肉、納豆、卵
避けたい食品:
- 過度に辛い食べ物
- 加工食品
- 糖分の多い食品
- トランス脂肪酸を含む食品
食事のポイント:
- バランスの良い食事
- 規則正しい食事時間
- よく噛んで食べる
- 腹八分目を心がける
睡眠の質を高める
質の良い睡眠は肌の修復に不可欠です。
良質な睡眠のために:
- 就寝時間を一定にする
- 就寝前のスマホ・PC使用を控える
- 寝室の環境を整える(温度、湿度、明るさ)
- 就寝前のカフェイン摂取を避ける
- リラックスできる就寝前の習慣を作る
推奨睡眠時間:
- 7〜8時間が理想
- 質の良い睡眠を優先
ストレス管理
ストレスは自律神経を乱し、赤ら顔を悪化させる要因になります。
効果的なストレス対策:
1. リラクゼーション法
- 深呼吸
- 瞑想
- ヨガ
- ストレッチ
2. 趣味の時間を持つ
- 好きなことをする時間を確保
- 没頭できる活動を見つける
3. 適度な運動
- ウォーキング
- 軽いジョギング
- 水泳
- ダンス
4. 人とのつながり
- 友人や家族との時間
- 悩みを話せる相手を持つ
5. 十分な休息
- 疲れを感じたら休む
- 完璧を求めすぎない
運動と血行促進
適度な運動は血行を改善し、肌の健康にも良い影響を与えます。
おすすめの運動:
- 有酸素運動(ウォーキング、軽いジョギング)
- ヨガ
- ストレッチ
- 水泳
運動時の注意点:
- 激しすぎる運動は避ける
- 運動後は顔を冷やしすぎない
- 汗をかいたら優しく拭く
- 紫外線対策を忘れずに
医療機関での治療法
セルフケアで改善が見られない場合や、症状が重い場合は、医療機関での治療を検討しましょう。
皮膚科での診断
初診時の流れ:
- 問診(症状の経過、悪化要因など)
- 視診(肌の状態の確認)
- 必要に応じて検査
- 診断と治療方針の決定
診断される可能性のある疾患:
- 酒さ
- 毛細血管拡張症
- 脂漏性皮膚炎
- アトピー性皮膚炎
- 接触皮膚炎
内服薬・外用薬による治療
1. 抗生物質
- 酒さの炎症を抑える
- ミノサイクリン、ドキシサイクリンなど
2. 抗炎症薬
- 炎症を抑える外用薬
- タクロリムス軟膏など
3. メトロニダゾール外用薬
- 酒さの治療に使用
- 炎症と赤みを軽減
4. イベルメクチンクリーム
- 酒さの治療薬
- ニキビダニの抑制効果も
5. ビタミン剤
- ビタミンC、ビタミンEなど
- 内側からのケア
レーザー治療
毛細血管拡張症や酒さによる赤みには、レーザー治療が効果的です。
主なレーザー治療:
1. Vビームレーザー(パルスダイレーザー)
- 赤みに特化したレーザー
- 毛細血管にアプローチ
- ダウンタイムが比較的少ない
2. IPL(光治療)
- 広範囲の赤みに対応
- 複合的な肌トラブルにも効果的
- マイルドな治療
3. ロングパルスNd:YAGレーザー
- 深部の血管にアプローチ
- 太い血管にも効果的
レーザー治療の特徴:
- 複数回の治療が必要(通常3〜5回)
- 治療間隔は4〜8週間程度
- 効果は徐々に現れる
注意点:
- 治療後の紫外線対策が重要
- 一時的に赤みが増すことがある
- 費用は保険適用外の場合が多い
その他の治療法
1. 光線療法
- ナローバンドUVB
- 炎症性の皮膚疾患に効果
2. ケミカルピーリング
- 古い角質を除去
- 肌のターンオーバーを促進
- 酒さには注意が必要
3. イオン導入
- ビタミンCなどの有効成分を浸透
- 美容皮膚科で実施
メイクでの赤みカバー術
治療と並行して、メイクで上手に赤みをカバーする方法も知っておくと便利です。
下地とファンデーションの選び方
コントロールカラーの活用:
- グリーン系:赤みを中和する効果が高い
- イエロー系:くすみもカバー
- パープル系:透明感を出す
使い方:
- スキンケア後、日焼け止めを塗る
- 赤みが気になる部分にコントロールカラーを薄く塗る
- 顔全体に均一になじませる
ファンデーションの選び方:
- カバー力より肌への優しさを優先
- 薄づきでナチュラルに
- ミネラルファンデーションもおすすめ
- リキッドよりパウダーが軽い
メイクのポイント
赤みを目立たせないコツ:
- 厚塗りは避ける
- ポイントメイクで視線を分散
- ツヤ肌より少しマットに仕上げる
- 頬のチークは控えめに
クレンジングの注意:
- オイルクレンジングより、ミルクやクリームタイプ
- 優しく丁寧に落とす
- ダブル洗顔は必要最小限に
季節別のスキンケア対策
季節によって赤ら顔の症状は変化します。それぞれの季節に合わせたケアを行いましょう。
春のケア
特徴:
- 花粉やホコリで肌が敏感に
- 寒暖差が大きい
- 紫外線が急増
対策:
- バリア機能の強化
- 紫外線対策の開始
- 帰宅後は顔を洗って花粉を落とす
- 保湿はしっかりと
夏のケア
特徴:
- 強い紫外線
- 汗や皮脂の増加
- エアコンによる乾燥
対策:
- 徹底した紫外線対策
- さっぱりした保湿ケア
- 汗はこまめに優しく拭く
- 室内外の温度差に注意
秋のケア
特徴:
- 夏のダメージが表面化
- 乾燥が始まる
- 寒暖差
対策:
- 保湿を強化
- ダメージ修復ケア
- 夏の疲れた肌を労わる
- 徐々に保湿力の高い製品に切り替え
冬のケア
特徴:
- 極度の乾燥
- 冷たい空気と暖房の刺激
- 寒暖差による赤み悪化
対策:
- こってりした保湿剤の使用
- 加湿器の活用
- 温度変化を最小限に
- 防寒対策(マフラーなど)

よくある質問(Q&A)
A: 原因によって異なります。接触皮膚炎など原因を除去できるものは改善可能ですが、酒さや毛細血管拡張症は慢性疾患であり、完治は難しいことが多いです。ただし、適切な治療とケアで症状をコントロールし、目立たなくすることは十分可能です。
A: スキンケアの改善効果は通常2〜3ヶ月程度で実感できることが多いです。レーザー治療の場合は数回の施術で効果が現れます。焦らず継続することが大切です。
A: 軽度の赤みであれば、適切な市販のスキンケア製品で改善することもあります。ただし、症状が続く場合や悪化する場合は、皮膚科を受診することをおすすめします。
A: 毛細血管拡張症や酒さには遺伝的要因が関与することがあります。家族に同様の症状がある場合は、予防的なケアを心がけましょう。
A: はい、男性も赤ら顔になります。むしろ酒さは男性の方が重症化しやすい傾向があります。スキンケアを敬遠せず、適切なケアを行うことが重要です。
A: ビタミンC、ビタミンE、オメガ3脂肪酸などのサプリメントは補助的に有用ですが、これだけで治療できるものではありません。基本は食事からの摂取を心がけ、サプリメントは補助として使用しましょう。
A: 医師の処方があれば短期間の使用は問題ありませんが、長期使用は皮膚の菲薄化や赤ら顔の原因になります。自己判断での使用は避け、必ず医師の指示に従ってください。
まとめ:赤ら顔改善への道筋
赤ら顔の改善には、以下の3つの柱が重要です:
1. 正しい知識
- 自分の赤ら顔のタイプを理解する
- 原因を知る
- 悪化要因を把握する
2. 適切なスキンケア
- 優しい洗顔
- 十分な保湿
- 紫外線対策
- 刺激を避ける
3. 生活習慣の改善
- バランスの良い食事
- 質の良い睡眠
- ストレス管理
- 適度な運動
専門医への相談も重要
セルフケアで改善が見られない場合や、症状が重い場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。適切な診断と治療により、より効果的に症状を改善できます。
継続が鍵
赤ら顔の改善には時間がかかります。焦らず、正しいケアを継続することが大切です。毎日のスキンケアと生活習慣の改善を積み重ねることで、健やかな肌を取り戻すことができます。
参考文献
- 日本皮膚科学会「酒さ診療ガイドライン」 https://www.dermatol.or.jp/
- 厚生労働省「e-ヘルスネット」皮膚の健康について https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
- 日本化粧品工業連合会「化粧品の安全性に関する情報」 https://www.jcia.org/
- 日本臨床皮膚科医会「皮膚疾患情報」 https://www.jocd.org/
- 時事メディカル「皮膚科疾患の最新情報」 https://medical.jiji.com/
- 日本美容皮膚科学会「美容皮膚科診療指針」 https://www.aestheticdermatology.jp/
アイシークリニック上野院について
当院では、赤ら顔をはじめとする様々な皮膚のお悩みに対して、最新の医療機器と豊富な経験を持つ医師が、一人ひとりに合わせた最適な治療をご提案しています。
カウンセリングから治療、アフターケアまで、丁寧にサポートいたします。赤ら顔でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
監修者医師
高桑 康太 医師
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務