ストレス社会といわれる現代において、こころの健康に不安を感じる方は少なくありません。「最近眠れない」「気分が晴れない」「原因不明の体調不良が続く」といった症状を抱えながら、心療内科の受診を検討している方も多いのではないでしょうか。しかし、インターネットで検索すると「心療内科に行ってはいけない人」というキーワードが目に入り、受診をためらってしまうこともあるかもしれません。
実際のところ、「絶対に心療内科に行ってはいけない人」は存在しません。ただし、症状や状況によっては、心療内科よりも先に他の診療科を受診したほうが適切なケースや、セルフケアで様子を見てもよい段階の方がいることも事実です。本記事では、心療内科と精神科の違いから、受診を検討すべきサイン、受診に関する不安への対処法まで、わかりやすく解説します。ご自身の状態を客観的に見つめ直し、適切な対処法を見つける一助となれば幸いです。

目次
- 「心療内科に行ってはいけない人」とは本当にいるのか
- 心療内科と精神科の違いを正しく理解する
- 心療内科よりも先に他科の受診が適切なケース
- 心療内科の受診を急がなくてもよいケース
- 心療内科を受診すべき人の特徴とサイン
- 心療内科受診のデメリットと不安への対処法
- 心療内科以外の相談先を知っておこう
- 後悔しない心療内科選びのポイント
- まとめ
この記事のポイント
「心療内科に行ってはいけない人」は存在せず、症状に応じて適切な診療科を選ぶことが重要。こころや身体の不調が2週間以上続く場合は早期受診が推奨される。
❓ 「心療内科に行ってはいけない人」とは本当にいるのか
インターネット上で「心療内科に行ってはいけない人」「心療内科に向いていない人」といった言葉を目にすることがあります。こうした表現は不安をあおり、本来受診すべき方が医療機関への足を遠ざけてしまう原因にもなりかねません。
結論から申し上げると、「絶対に心療内科に行ってはいけない人」は存在しません。心療内科は、ストレスや心理的な要因が身体の不調として現れたり、こころの不調と体の不調が絡み合っているときに力を発揮する診療科です。少しでも「つらい」と感じたら相談して問題ない場所であり、症状の重さに関わらず受診できます。
では、なぜ「行ってはいけない人」という検索キーワードが生まれるのでしょうか。その背景には、主に以下のような要因が考えられます。
まず、過去に心療内科を受診した方の体験談や不満から生まれた誤解があります。
- 「自分の症状は大したことないと言われた」
- 「薬だけ出されて終わった」
- 「迷惑をかけるのでは」といった不安
しかし、これらは医療の失敗ではなく、症状の軽重や診療スタイルの違いが原因である場合が多いのです。
また、「心療内科に行くと薬漬けになる」「精神科に通っていることを知られたくない」といった誤解や偏見が、受診へのハードルを上げてしまうこともあります。
「心療内科に行ってはいけない」と言われる場合、その多くは「別の診療科や相談窓口のほうが適している」ケースを指しています。つまり「行ってはいけない人」という言い方は誤解であり、正しくは「心療内科よりも他の窓口を利用するほうが効果的な場合がある」ということです。大切なのは、自分の症状に合った専門家に早めに相談することなのです。
Q. 心療内科に行ってはいけない人は本当に存在するのか?
「絶対に心療内科に行ってはいけない人」は存在しません。ただし、症状によっては心療内科より先に内科や精神科を受診すべきケースがあります。「行ってはいけない」という表現は誤解であり、正しくは「他の窓口のほうが適している場合がある」という意味です。
🔍 心療内科と精神科の違いを正しく理解する
心療内科への受診を検討する際、「心療内科と精神科の違いがわからない」という方は少なくありません。両者は似ているようで、専門とする領域が異なります。どちらを受診すべきか迷ったときの参考として、それぞれの特徴を理解しておきましょう。
💫 心療内科とは
心療内科は、ストレスなど心理的な要因によって身体に症状が現れる「心身症」を主な対象とする診療科です。厚生労働省によると、「心療内科とは緊張やストレスなどの心理的な影響が原因で起こる身体の疾患(心身症)を、従来の身体的な治療のみならず、併せて心理面での治療やケアを行うことを目的とした心身医学を母体とする診療科」と定義されています。
心療内科で主に扱う疾患としては以下があります:
- 過敏性腸症候群
- 機能性胃腸症
- ストレス性の胃潰瘍
- 緊張型頭痛
- 自律神経失調症
- 心因性の動悸や息切れ
検査をしても身体に明らかな異常が見つからないにもかかわらず、身体の不調が続いている場合に適した診療科といえます。
🧠 精神科とは
一方、精神科は精神疾患、つまり「こころの病気」そのものを専門に扱う診療科です。
精神科で扱う主な疾患:
- うつ病
- 双極性障害(躁うつ病)
- 統合失調症
- パニック障害
- 不安障害
- 強迫性障害
- 発達障害
- 依存症
精神科では、こころの症状が主となる場合に専門的なアプローチが期待できます。気分の落ち込み、強い不安感、幻覚や妄想、自分を傷つけたい気持ちなど、精神的な症状が前面に出ている場合は精神科が適しています。
📋 両者の違いをシンプルに整理すると
心療内科と精神科の最も大きな違いは、心療内科は「こころが原因で生じた身体の不調」に、精神科は「こころの不調そのもの」に対処するという点です。
たとえば:
- 心療内科:職場のストレスで胃が痛む、緊張すると下痢をする
- 精神科:気分が落ち込んで何もする気になれない、強い不安に襲われる、幻聴が聞こえる
ただし実際には、こころの症状と身体の症状は密接に関連しており、明確に線引きできないケースも多くあります。最近では心療内科と精神科の両方を標榜しているクリニックも増えており、どちらを受診しても適切な診療科へ案内してもらえることがほとんどです。迷った場合は、「精神科・心療内科」両方を掲げている医療機関を選ぶと安心でしょう。
なお、日本における心療内科専門医の数は約300人程度と非常に少なく、「心療内科」を標榜していても実際は精神科医が診療しているケースが多いのが現状です。これは決して悪いことではなく、精神科医も心身の不調に幅広く対応できる研修を受けています。
🏥 心療内科よりも先に他科の受診が適切なケース
心療内科は心身の不調を幅広く診る診療科ですが、症状によっては最初の入り口として他科が適切な場合があります。これは心療内科が不適切というわけではなく、危険度と即時性の観点から、より安全で効果的な入口を選ぶほうが回復への近道だからです。
🩺 身体的な疾患が疑われる場合
頭痛、めまい、動悸、倦怠感などの症状がある場合、まずは身体的な原因を除外することが重要です。
以下のような場合は内科や専門科での検査を優先しましょう:
- 気分の落ち込みの裏に甲状腺機能異常や貧血が隠れている
- 睡眠の不調の背景に睡眠時無呼吸症候群がある
- 物忘れや道に迷う症状に認知症やてんかんが関係している
強い頭痛や倦怠感が主な症状であれば、まず内科や脳神経内科を受診したほうが適切です。心療内科でも身体的なスクリーニングを行うことはありますが、より専門的な検査が必要な場合は、適切な診療科への受診を案内されます。
🚨 緊急性が高い身体症状がある場合
以下のような症状は救急外来や内科を先に受診してください:
- 胸の強い痛み
- 高熱
- 意識障害
- その他命に関わりうる急性症状
こうした症状は、心臓や脳の病気など、緊急の治療が必要な身体疾患が原因である可能性があります。
🧠 重度の精神症状がある場合
幻覚や妄想が前面にある場合、強い自殺念慮が続く場合は、心療内科よりも精神科での迅速な評価と安全確保が必要です。
以下のような症状は精神科での評価と治療が基本になります:
- 実際には存在しない声がはっきり聞こえる
- あり得ない疑いに強い確信を持つ
- 著しい混乱や支離滅裂な言動が続く
- 眠らずに多動になる
ご本人が受診に抵抗を示す場合でも、ご家族や周囲の方が状況を記録し、できる範囲で同伴して受診先へ情報を伝えると、適切な支援につながりやすくなります。
🍽️ 摂食障害の身体的重症度が高い場合
拒食症や過食症などの摂食障害で以下の状態の場合は、消化器内科や精神科、あるいは摂食障害の専門病院での治療が必要です:
- 体重が著しく減少している
- 電解質異常がある
- 心臓や腎臓に影響が出ている
摂食障害は心と身体の両面からの治療が欠かせないため、専門性の高い医療機関を選ぶことが重要です。
Q. 心療内科と精神科の違いは何か?
心療内科は「こころが原因で生じた身体の不調(心身症)」を専門とし、精神科は「こころの不調そのもの」を専門とします。例えば、ストレスで胃が痛む場合は心療内科、気分の落ち込みや幻聴がある場合は精神科が適しています。現在は両方を標榜するクリニックも多く存在します。
⏰ 心療内科の受診を急がなくてもよいケース
一方で、必ずしも今すぐ心療内科を受診する必要がないケースもあります。以下のような状況であれば、まずはセルフケアや環境調整で様子を見ることも選択肢の一つです。
📊 一時的なストレスによる不調
明確なストレス要因があり、それによって一時的に気分が落ち込んだり体調を崩したりしている場合は、原因となるストレスが解消されれば自然と回復することがあります。
例:
- 職場の繁忙期が終われば気分の落ち込みが軽減する
- 試験が終われば不眠が改善する
- 人間関係のトラブルが解決する見込みがある
こうした一時的な不調であれば、十分な休息、趣味の時間、友人との交流、適度な運動などのセルフケアで症状が改善することも少なくありません。
ただし、ストレス要因が解消されても2週間以上症状が続く場合や、日常生活に支障が出ている場合は、専門家への相談を検討しましょう。
🎯 原因と解決策が明確な場合
精神的な不調や身体の不調の原因が明確で、その原因に対する具体的な解決策が見えている場合も、心療内科の受診が最優先ではないことがあります。
例:
- 職場の特定の人間関係が強いストレスになっているが、部署異動が決まっている
- 転職活動が順調に進んでおり、状況が改善される見込みが高い
ただし、原因がはっきりしていても、そのストレスがあまりにも強く、すでに心身に大きな影響(重度の不眠、食欲不振、強い不安など)が出ている場合は、解決策が見えていても専門家のサポートが必要になることがあります。
😴 軽度の不眠や気分の波
人間誰しも、眠れない夜があったり、気分が晴れない日があったりするものです。こうした軽度の不調が数日程度で改善する場合は、すぐに心療内科を受診する必要はありません。
改善のための工夫:
- 睡眠環境を整える
- 規則正しい生活リズムを心がける
- カフェインやアルコールを控える
- 適度な運動を取り入れる
生活習慣の見直しで改善が期待できることもあります。
⚠️ 心療内科を受診すべき人の特徴とサイン
それでは、どのようなときに心療内科や精神科の受診を検討すべきなのでしょうか。以下のようなサインや症状が見られる場合は、専門家への相談をお勧めします。早期発見・早期治療が回復への近道です。
📅 こころの症状が2週間以上続いている
人は誰でも失敗したり悲しいことが起きたりすると気分が落ち込みますが、通常は数日もすれば少しずつ前向きな気持ちを取り戻せるものです。しかし、以下のようなこころの症状が2週間以上ほぼ毎日続いている場合は、うつ病やその他の精神疾患の可能性があります。
チェックすべき症状:
- 気分が晴れない、憂うつな気持ちが続く
- 何事にも興味や喜びを感じられない
- 今まで楽しめていたことが楽しめなくなる
- 強い不安感や心配が頭から離れない
- 些細なことでイライラする、怒りっぽくなる
- 自分を責める・悲観的に物事を考えてしまう
- 集中力や判断力が低下する
- 死にたい・消えてしまいたいと思うことがある
厚生労働省によると、うつ病は日本人の約15人に1人が一生のうちにかかる非常にありふれた病気です。決して怠けているわけでも、気の持ちようで何とかなるものでもありません。早めに適切な治療を受けることが必要です。
🔬 原因不明の身体症状が続いている
内科や他の専門科で検査を受けても異常が見つからないにもかかわらず、以下のような身体の不調が長く続いている場合は、ストレスや心理的な要因が影響している可能性があります(心身症の可能性)。
心身症の主な症状:
- 慢性的な疲労感や倦怠感(どれだけ休んでも疲れが取れない)
- 睡眠の問題(眠れない、途中で何度も目が覚める、寝すぎてしまう)
- 食欲の変化(食欲がわかない、または逆に食べ過ぎてしまう)
- 頭痛、肩こり、背中や腰の痛み
- 動悸や息切れ、胸の圧迫感
- めまい、耳鳴り
- 吐き気、腹痛や下痢・便秘
これらの症状が日常生活に影響を与えている場合は、心療内科で相談することを検討しましょう。
🚩 日常生活や仕事に支障が出ている
以下のような変化が見られる場合は、早めの受診をお勧めします:
- 仕事や学校に行けない日が増えている
- 遅刻や欠勤が多くなった
- 以前は当たり前にできていたことができなくなった
- ミスが増えた
- 家事や身の回りのことがおっくうで手につかない
- 人と会うのを避けるようになった
- 外出することが億劫になった
👥 周囲から変化を指摘される
こころの不調は、自分では気づきにくいことも少なくありません。家族や友人、職場の同僚から「最近元気がない」「様子がおかしい」「顔色が悪い」などと指摘された場合は、ご自身の状態を客観的に見つめ直すきっかけにしてください。
✅ 受診を迷ったときのチェックリスト
以下の項目に複数当てはまる場合は、受診を検討してみてください:
- イライラすることが多い
- 不安な気持ちが続く
- 憂うつな気分になる
- 常に落ち着かない
- よく眠れない
- 体調不良が続いている
- 仕事や学業でミスが増えた
- やる気が出ない
- 眠気が強い
「これくらいで行ってもいいのか」と悩む方は多いですが、それを判断するために不調を感じたら受診するものだと考えてください。受診した結果「病気ではありません」と言われることもあるかもしれませんが、その場合は「心の病気ではなくて良かった」と思えばよいのです。自分自身が安心できたら、それだけで受診した価値があります。
Q. 心療内科の受診を検討すべき症状やサインは何か?
気分の落ち込みや強い不安・不眠・原因不明の身体症状が2週間以上ほぼ毎日続く場合や、仕事や日常生活に支障が出ている場合は心療内科や精神科への受診を検討すべきです。周囲から「様子がおかしい」と指摘された場合も、受診を判断するきっかけとして活用してください。
⚖️ 心療内科受診のデメリットと不安への対処法
心療内科や精神科の受診をためらう理由として、さまざまな不安やデメリットを心配される方がいます。ここでは、よくある不安とその実際について解説します。
🏦 保険や住宅ローンへの影響
心療内科への通院歴があると、生命保険への加入や住宅ローンの審査に影響があるのではないかと心配される方が多くいます。
確かに、生命保険に加入する際には、現在の健康状態や過去の病歴を保険会社に告知する義務があります。心療内科への通院歴がある場合、保険会社によっては加入が難しくなったり、条件が付いたりすることがあります。
ただし、重要なのは「過去5年以内」という期間です。多くの保険会社では、最終通院から5年以上経過していれば告知義務がなくなり、通常の保険に加入できる可能性があります。また、治療が完了して医師から完治の証明を受けている場合は、5年未満でも加入できるケースがあります。
住宅ローンについても同様で、団体信用生命保険(団信)への加入が必要な場合、通院歴が審査に影響することがあります。しかし、完治後一定期間が経過していれば審査に通る可能性がありますし、以下の選択肢もあります:
- 加入条件が緩和された「ワイド団信」の利用
- 団信への加入が必須ではない「フラット35」の利用
保険やローンへの不安から受診を先延ばしにして症状が悪化するほうが、長期的に見ればはるかに大きなリスクです。
🤐 会社や周囲にバレるのではないかという不安
心療内科に通っていることが会社や家族に知られてしまうのではないかと心配される方も多くいます。
結論から言えば、通院歴は個人情報であり、本人の同意なく第三者に開示されることはありません。
安心できるポイント:
- 健康保険を使って受診しても、会社の担当者が通院先を知ることはできない
- 年に一度届く医療費通知も封がされており、本人以外が内容を確認することはできない
- 転職時に通院歴を尋ねられることもほとんどない
- 厚生労働省のガイドラインでは、精神疾患に関する質問は原則として禁止
診断書の提出や傷病手当金の申請など、何らかの手続きで会社に情報を伝える必要が生じる場合はありますが、それは本人の判断で行うことです。
💊 薬漬けになるのではないかという不安
「心療内科に行くと薬漬けにされる」というイメージを持っている方もいますが、これは誤解です。心療内科の治療は、対話による評価や生活リズムの調整、必要に応じた薬物療法や心理的支援を組み合わせて行われます。
薬物療法について:
- 薬物療法が行われる場合も、症状の改善に合わせて徐々に減薬していくことが一般的
- 処方された薬の副作用や服用期間について不安がある場合は、遠慮なく医師に相談可能
- 薬を使わない治療(カウンセリング、認知行動療法、自律訓練法など)も行われている
- 心理療法を中心とした治療を希望する場合は、その旨を医師に伝えることができる
💰 通院にかかる費用の負担
心療内科の通院は、他の診療科に比べて医療費が多くかかる傾向があります:
- 初診料:2,500円から5,000円程度
- 再診料:1,500円から2,500円程度
- 薬代:1,000円から10,000円程度
ただし、継続的な通院が必要な場合は「自立支援医療制度」を利用することで、医療費の自己負担を1割に軽減できる場合があります。収入に応じて月あたりの負担上限額も設定されるため、経済的な不安がある方は医療機関や市区町村の窓口で相談してみてください。
🌟 早期受診のメリットは大きい
ここまでデメリットや不安について解説してきましたが、早期に受診することのメリットは非常に大きいものです。
早期受診のメリット:
- 治療期間が短くなり、回復も早くなる
- 症状の慢性化を防げる
- 再発率を下げることができる
- 日常生活への影響を最小限に抑えられる
うつ病の場合、未治療のまま放置すると症状が慢性化したり、再発率が高くなったりするリスクがあります。一方、早期に適切な治療を開始すれば、多くの場合3カ月程度で回復に向かいます。
デメリットを恐れて受診を先延ばしにするよりも、早めに専門家に相談して適切な治療を受けることが、長期的に見て最善の選択といえるでしょう。
📞 心療内科以外の相談先を知っておこう
心療内科を受診する前に、まず誰かに相談したいという方もいるでしょう。また、心療内科以外の選択肢を知っておくことで、より自分に合った支援を受けられる場合もあります。
🏛️ 公的な相談窓口
こころの健康状態が気になるけれども、医療機関を受診すべきかどうかわからないときは、公的な相談窓口を利用してみましょう。相談は無料で、秘密は厳守されます。
保健所・保健センター
以下の相談を受け付けています:
- 不眠、うつなどこころの病気に関する不安や悩み
- 家庭内暴力やひきこもり、不登校など思春期の問題
- アルコール・薬物などの依存症に関する相談
- 医師などのこころの専門家への相談
精神保健福祉センター
各都道府県・政令指定都市ごとに設置されており、「こころの健康センター」などと呼ばれていることもあります:
- こころの健康相談から精神医療に関わる相談
- アルコール・薬物乱用の相談
- 思春期・青年期の相談
- 近隣の医療機関の紹介
こころの健康相談統一ダイヤル
厚生労働省では「こころの健康相談統一ダイヤル」(電話番号:0570-064-556)を設けており、電話をかけた所在地の公的な相談機関に接続されます。
💬 カウンセリング
心療内科は医師による診察と投薬が主ですが、カウンセリングは臨床心理士や公認心理師といった専門家が、対話を通じて問題解決をサポートします。
カウンセリングが適している方:
- 薬を使わずに自分のペースで心の整理をしたい方
- 特定の悩みについて深く掘り下げていきたい方
ただし、カウンセリングは保険適用外で全額自己負担となることが多い点には注意が必要です。費用は1回あたり5,000円から15,000円程度が相場です。
🏢 職場の相談窓口
職場にある相談先:
- 産業医や保健師:体調だけでなく、悩みや精神面の問題も相談可能
- 従業員支援プログラム(EAP):外部の専門機関に無料で相談できる場合がある
- 地域産業保健センター(地さんぽ):従業員50人未満の事業場で産業医に相談できない場合に利用可能
Q. 心療内科の通院歴は会社や保険に影響するのか?
通院歴は個人情報であり、本人の同意なく第三者へ開示されることはありません。生命保険は最終通院から5年以上経過すれば告知義務がなくなるケースが多いです。不安を理由に受診を先延ばしにして症状が悪化するほうが、長期的には大きなリスクになると専門家は指摘しています。
🎯 後悔しない心療内科選びのポイント
心療内科を受診することを決めたら、次はどのクリニックを選ぶかが重要になります。医師との相性は治療効果にも影響を与えるため、自分に合った医療機関を選ぶことが大切です。
🚗 通いやすさを重視する
心療内科は継続して通院することが多いため、自宅や職場から通いやすい場所にあることは重要なポイントです。
チェックポイント:
- 自宅や職場からのアクセス
- 診療時間や曜日が自分の生活スタイルに合っているか
- 土日や夜間の診療の有無
- 駐車場の有無
🎓 専門分野を確認する
心療内科の中でも、医師によって専門分野が異なる場合があります:
- うつ病
- 不安障害
- 睡眠障害
- 発達障害
- 摂食障害
- 依存症
自分の症状に合った専門性を持つクリニックを選ぶと、より適切な治療を受けられる可能性が高まります。
📋 治療方針を事前に確認する
クリニックによって治療方針に違いがあります:
- 薬物療法中心:症状の改善を薬によってサポート
- カウンセリング重視:対話を通じた心理的支援を中心
- 総合的アプローチ:薬物療法と心理療法を組み合わせ
自分がどのような治療を希望するかを考えた上で、クリニックのホームページなどで治療方針を確認しておくと良いでしょう。不明な点は、予約時や初診時に遠慮なく質問してください。
🔄 初診後に合わないと感じたら
初診を受けてみて「この医師とは合わない」「別のクリニックを試したい」と感じることもあるかもしれません。そのような場合は、無理に通い続ける必要はありません。
対処法:
- セカンドオピニオンを求める
- 別のクリニックに変更する
- 現在の医師に不安や疑問を伝えてみる
ただし、頻繁に医療機関を変えることは、一貫した治療を受けられなくなるリスクもあります。まずは現在の医師に不安や疑問を伝えてみることも大切です。

📝 まとめ
「心療内科に行ってはいけない人」という言葉がインターネット上で見られることがありますが、実際には「絶対に行ってはいけない人」は存在しません。ただし、症状によっては心療内科よりも先に内科や精神科などを受診したほうが適切な場合や、セルフケアで様子を見てもよい段階の方がいることも事実です。
心療内科は、ストレスや心理的な要因によって身体に不調が現れる「心身症」を主な対象とする診療科です。原因不明の身体症状が続いている場合や、こころの不調と身体の不調が絡み合っている場合に力を発揮します。一方、こころの症状が前面に出ている場合は精神科が適していますが、最近では両方を標榜しているクリニックも多く、迷った場合はどちらを受診しても適切な対応を受けられます。
精神疾患は早期発見・早期治療が重要です。気分の落ち込みや不眠、原因不明の身体症状などが2週間以上続いている場合や、日常生活に支障が出ている場合は、早めに専門家に相談することをお勧めします。
保険やローンへの影響、会社にバレるのではないかといった不安を抱える方もいますが、これらのデメリットを恐れて受診を先延ばしにするよりも、適切な治療を早く受けることが長期的に見て最善の選択です。
心療内科を受診するかどうか迷っている方は、まず公的な相談窓口を利用してみるのも良いでしょう。保健所、保健センター、精神保健福祉センターなどで、無料で相談することができます。
こころの健康は、日々の生活の質を大きく左右します。一人で抱え込まず、必要に応じて専門家のサポートを積極的に活用してください。この記事が、適切な判断と行動の一助となれば幸いです。
📚 参考文献
- こころを専門に診る病院の種類は?|厚生労働省
- うつ病|こころもメンテしよう|厚生労働省
- こころの相談の窓口について|厚生労働省
- 身近にある地域の相談窓口|厚生労働省
- うつ病に関してまとめたページ|こころの耳:厚生労働省
- 全国医療機関検索|こころの耳:厚生労働省
- 相談しあう・支えあう|国立精神・神経医療研究センター
- うつ病を知る|厚生労働省
- うつ病とは|すまいるナビゲーター|大塚製薬
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
心療内科と精神科の違いについて悩む患者さんは多いですが、実際の臨床現場では両者の境界は曖昧で、患者さんの症状に応じて包括的なアプローチを行うことが重要です。当院では心身両面からの評価を大切にし、患者さんが安心して相談できる環境づくりを心がけています。