まんこ(女性器、外陰部)にしこりができる原因とは?症状別の考えられる疾患と受診の目安を医師が解説

外陰部にしこりやできものを発見したとき、不安を感じる方は少なくありません。デリケートゾーンの症状は相談しにくく、つい放置してしまいがちですが、原因によっては早期の治療が必要なケースもあります。本記事では、外陰部にできるしこりの原因として考えられる疾患について、症状の特徴や受診の目安、治療法まで詳しく解説します。正しい知識を身につけ、適切なタイミングで医療機関を受診しましょう。

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目次

  1. まんこ(外陰部)のしこりとは
  2. まんこ(外陰部)にしこりができる主な原因
  3. 症状別に考えられる疾患
  4. すぐに受診すべき症状とは
  5. 婦人科での検査・診断方法
  6. 疾患別の治療方法
  7. 日常生活での予防とケア
  8. よくある質問
  9. まとめ

📝 1. まんこ(外陰部)のしこりとは

まんこ(外陰部)とは、女性器の外側に位置する部分を指します。具体的には、恥丘(ちきゅう)、大陰唇、小陰唇、陰核、腟前庭、会陰などが含まれます。この部位は粘膜や分泌腺が多く存在し、下着による摩擦や蒸れ、月経時のナプキン使用などによって刺激を受けやすい環境にあります。

外陰部のしこりは、その原因によって大きく「感染症によるもの」と「腫瘍性のもの」に分類されます。感染症には性感染症だけでなく、デリケートゾーンに常在する細菌が過剰に増殖したり、小さな傷から侵入して生じるものもあります。一方、腫瘍性のものには良性と悪性の両方が含まれますが、外陰部に発生する悪性腫瘍は比較的まれな疾患です。

しこりの大きさは数ミリ程度の小さなものから、卵大に腫れ上がるものまでさまざまです。痛みの有無も疾患によって異なり、痛みがないからといって安心できるわけではありません。しこりが大きくなる場合や、徐々に変化する場合は、婦人科を受診して適切な診断を受けることが大切です。


🦠 2. まんこ(外陰部)にしこりができる主な原因

まんこ(外陰部)にしこりやできものが生じる原因は多岐にわたります。ここでは代表的な疾患について、それぞれの特徴を詳しく解説します。

💧 2-1. バルトリン腺嚢胞・バルトリン腺膿瘍

バルトリン腺は腟口の左右に一対存在する小さな分泌腺で、性交時に潤滑液を分泌する働きを担っています。このバルトリン腺の開口部が何らかの原因で詰まり、分泌液が内部にたまって袋状に腫れた状態を「バルトリン腺嚢胞」といいます。

バルトリン腺嚢胞の特徴として、ほとんどの場合は腟口付近の左右どちらか一方にのみしこりができます。嚢胞が小さいうちは痛みなどの自覚症状はほとんどありませんが、大きくなると違和感を覚えたり、歩行時や性交時に圧迫感や痛みを感じることがあります。嚢胞のサイズは豆粒大から鶏卵大までさまざまで、まれに卵ほどの大きさにまで腫れ上がることもあります。

嚢胞に細菌が感染すると「バルトリン腺膿瘍」へと進展します。この状態になると、しこりが急速に大きくなり、激しい痛みや熱感、発赤を伴います。38度以上の発熱がみられることもあり、座る・歩くといった日常動作にも支障をきたすことがあります。

バルトリン腺嚢胞が生じる原因ははっきりとわかっていませんが、以下の要因が関係していると考えられています:

  • 炎症や機械的な刺激(自転車での長時間の圧迫、きつい下着など)
  • 感染の原因菌:大腸菌やブドウ球菌、連鎖球菌などの一般的な細菌
  • 性感染症病原体:淋菌やクラミジアなど

治療については、嚢胞が小さく無症状の場合は経過観察となることが多いです。症状がある場合は抗菌薬の投与や、針を刺して内容液を吸引する穿刺術、切開して排膿する処置が行われます。再発を繰り返す場合には、嚢胞に新たな開口部を作る造袋術(開窓術)や、バルトリン腺そのものを摘出する手術が検討されます。

🔴 2-2. 毛嚢炎(もうのうえん)・せつ

毛嚢炎は、毛穴の奥にある毛根を包む毛包に細菌が感染して炎症を起こした状態です。外陰部は毛が生えている部分も多く、蒸れやすい環境にあるため、毛嚢炎が発生しやすい場所といえます。

症状としては、毛穴を中心に赤みのある発疹や、膿を持った小さな膿疱ができます。痛みの程度は比較的軽度で、うずくような痛みと表現されることが多いです。単一の毛穴に炎症が限局している場合は「せつ(おでき)」と呼ばれ、複数の毛穴に炎症が広がると「せつ腫症」、さらに拡大すると「よう」と呼ばれます。

原因菌として最も多いのは黄色ブドウ球菌で、表皮ブドウ球菌や溶血性連鎖球菌なども原因となります。ムダ毛の自己処理による小さな傷、発汗による蒸れ、ステロイド外用薬の長期使用などが誘因となることがあります。

⚫ 2-3. 粉瘤(ふんりゅう・アテローム)

粉瘤は、皮膚の下に袋状の構造物(嚢胞)ができ、その中に角質や皮脂などの老廃物がたまった良性腫瘍です。アテローム、表皮嚢腫とも呼ばれ、体のどこにでもできる可能性がありますが、外陰部も好発部位の一つです。

粉瘤の特徴として、しこりの中心部に小さな黒い点(へそ・開口部)が認められることがあります。触ると皮膚と一緒に動き、通常は痛みやかゆみを伴いません。しこりを圧迫すると、この開口部から粘り気があり独特の臭いのある内容物が出ることがあります。

粉瘤は放置していても自然に治ることはなく、時間の経過とともに徐々に大きくなる傾向があります。また、嚢胞内に細菌が感染すると「炎症性粉瘤」となり、赤く腫れて痛みを伴うようになります。

高桑康太 医師・当院治療責任者

外陰部のしこりは多くの女性が経験する症状ですが、自己判断による放置は危険です。特に粉瘤は完全摘出しないと再発しやすく、感染を起こすと治療が複雑になります。また、性感染症が原因の場合、パートナーへの感染防止も重要です。恥ずかしさから受診を躊躇される方も多いですが、早期診断・適切な治療により良好な予後が期待できますので、気になる症状があれば遠慮なくご相談ください。

💧 2-4. 性器ヘルペス

性器ヘルペスは、単純ヘルペスウイルス(HSV)の感染によって外陰部に水疱(水ぶくれ)や浅い潰瘍ができる性感染症です。主に性行為によって感染しますが、ウイルスが付着した手指や器具に触れることでも感染することがあります。

感染から発症までの潜伏期間は2日から10日程度です。初めて感染した場合(初感染)は症状が重くなる傾向があり、外陰部に激しい痛みを伴う水疱が多数出現します。水疱は破れやすく、破れると浅い潰瘍を形成します。潰瘍は左右対称にできることが多く、歩行や排尿が困難になるほどの強い痛みを伴うこともあります。

初感染時の症状:

  • 外陰部の激しい痛みを伴う水疱・潰瘍
  • 発熱や頭痛、倦怠感などの全身症状
  • 鼠径部(足の付け根)のリンパ節腫脹
  • 排尿困難、歩行困難

治療を行わなくても2週間から4週間程度で症状は自然に治まりますが、ウイルスは体内から完全に排除されず、神経節に潜伏します。そのため、免疫力が低下したときや疲労・ストレスがたまったときなどに再発を繰り返すことがあります。

🌺 2-5. 尖圭コンジローマ

尖圭コンジローマは、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によって外陰部や肛門周辺にイボ状のできものが生じる性感染症です。原因となるのは主にHPV6型や11型で、子宮頸がんの原因となる高リスク型HPVとは異なるタイプです。

感染から発症までの潜伏期間は数週間から8カ月と長く、感染源の特定が難しいことも少なくありません。症状としては、外陰部や肛門周囲に先端が尖った小さなイボができます。イボの色は白、ピンク、褐色、黒色とさまざまで、大きさは直径1ミリから3ミリ程度が多いです。

初期は小さなイボですが、放置するとイボが大きくなったり数が増えていきます。さらに進行すると、イボ同士がくっついてカリフラワー状やニワトリのトサカ状になることもあります。基本的に痛みはありませんが、かゆみや違和感を覚えることはあります。

尖圭コンジローマの人と性行為をすると、60パーセントから80パーセントの高い確率で感染するといわれています。また、妊娠中に感染している場合、出産時に産道で赤ちゃんに感染し、赤ちゃんの喉にイボ(多発性咽頭乳頭腫)ができることがまれにあります。

🌹 2-6. 梅毒

梅毒は、梅毒トレポネーマという細菌に感染することで発症する性感染症です。性行為(オーラルセックスやキスを含む)によって粘膜や皮膚から感染します。近年、日本国内での感染者数が急増しており、特に若い世代を中心に注意が必要な状況が続いています。

梅毒の症状は感染からの時期によって段階的に変化します。

第1期(感染から約3週間後):

  • 硬いしこり(初期硬結)が感染部位にできる
  • 軟骨のような硬さで、痛みやかゆみはほとんどない
  • 中心部がただれて潰瘍(硬性下疳)を形成することもある
  • 治療しなくても数週間で自然消失(治ったわけではない)

第2期(感染から3カ月程度経過):

  • 全身に赤い発疹が現れる
  • 手のひらや足の裏を含む広範囲にバラ疹
  • 肛門周囲や外陰部に扁平コンジローマ(湿り気のあるイボ)

梅毒の治療には抗菌薬(ペニシリン系薬剤)が非常に有効で、早期に適切な治療を受ければ完治が期待できます。ただし、症状が自然に消えるため治ったと勘違いして放置されやすく、注意が必要です。

🎗️ 2-7. 外陰がん

外陰がんは、外陰部(大陰唇、小陰唇、陰核など)に発生する悪性腫瘍です。婦人科がんの中では比較的まれで、全体の3パーセントから5パーセント程度を占めます。年間の発生頻度は腟がんと合わせても100万人に5人から10人程度とされています。

外陰がんは高齢者に多く、診断時の平均年齢は70歳といわれていますが、近年では若年者での発症も増加傾向にあります。発症の要因としては、ヒトパピローマウイルス(HPV)への感染や喫煙が挙げられています。

外陰がんの症状:

  • 外陰部にしこりやただれ
  • 長引くかゆみ、熱感、痛み
  • 出血、おりものの変化
  • 皮膚の色が部分的に白くなったり色素沈着

早期に発見して適切な治療を受けた場合、5年生存率は比較的良好です。外陰部のしこりやかゆみが長く続く場合は、早めに婦人科を受診することが大切です。

🔍 2-8. その他の疾患

上記以外にも、外陰部にしこりやできものが生じる疾患はいくつかあります。

  • 尿道カルンクル:尿道の出口に赤い豆粒のようなできもの、更年期以降の女性に多い
  • 脂肪腫:脂肪組織が腫瘍化した柔らかいしこり、良性で通常は治療不要
  • 線維腫・筋腫:まれだが外陰部に発生することがある
  • 接触性皮膚炎(かぶれ):下着やナプキン、石鹸などが原因で外陰部が腫れる

🔍 3. 症状別に考えられる疾患

外陰部のしこりは、その症状の特徴によってある程度原因を推測することができます。ただし、自己判断は危険ですので、気になる症状がある場合は必ず医療機関を受診してください。

😣 3-1. 痛みを伴うしこり

強い痛みを伴うしこりの原因として多いのは以下の疾患です:

  • バルトリン腺膿瘍:腟口の左右どちらかに急速に大きくなるしこり、激しい痛みと熱感
  • 性器ヘルペス:多数の水疱→浅い潰瘍、刺されるような強い痛み、排尿時痛
  • 炎症性粉瘤:もともと痛みのなかったしこりが細菌感染で赤く腫れ痛む
  • 毛嚢炎(せつ):毛穴中心の赤い発疹、うずくような痛み

😐 3-2. 痛みのないしこり

痛みを伴わないしこりには以下があります:

  • バルトリン腺嚢胞(感染前):柔らかめから弾力のあるしこり
  • 粉瘤(炎症前):中心に黒い点、皮膚と一緒に動く
  • 尖圭コンジローマ:先端が尖ったイボ状、かゆみを感じることも
  • 梅毒の初期硬結:軟骨のように硬いしこり、数週間で自然消失
  • 脂肪腫:柔らかいしこり
  • 外陰がん:初期は痛みがないことが多い

痛みがないからといって安心はできません。特に梅毒や外陰がんは痛みがなくても進行する可能性があるため、気になるしこりがある場合は早めに受診することが大切です。

😖 3-3. かゆみを伴うしこり

かゆみを伴う場合は、以下の疾患が考えられます:

  • 外陰がん:長期間にわたる慢性的なかゆみが特徴的
  • 尖圭コンジローマ:イボ自体に痛みはないが、かゆみや違和感
  • 接触性皮膚炎:原因物質に触れた部位に湿疹やかゆみ
  • カンジダ腟炎:外陰部のかゆみ+ヨーグルト状の白いおりもの

🌸 3-4. イボ状のしこり

イボのような形状をしたしこりには以下があります:

  • 尖圭コンジローマ:先端が尖った形状、進行するとカリフラワー状
  • 梅毒の扁平コンジローマ:第2期梅毒症状、湿り気のある平らなイボ
  • 腟前庭部乳頭:腟の入口付近の小さな突起、約1パーセントの女性に見られる生理的なもの

🚨 4. すぐに受診すべき症状とは

以下のような症状がある場合は、できるだけ早く婦人科を受診することをおすすめします。

  • 強い痛みや発熱を伴う場合
    激しい痛みに加えて38度以上の発熱(バルトリン腺膿瘍、性器ヘルペス初感染など)
  • しこりが急速に大きくなっている場合
    数日から1週間程度で急激に大きくなる場合
  • 出血やおりものの異常を伴う場合
    しこり部分からの出血や異常なおりもの
  • 色が黒っぽいしこりや形が不規則なしこり
    悪性黒色腫(メラノーマ)の可能性
  • 長期間(数週間以上)改善しないしこり
    再発を繰り返すしこりも要注意
  • 全身に発疹が出ている場合
    手のひらや足の裏を含む全身の赤い発疹(梅毒第2期の可能性)

🔬 5. 婦人科での検査・診断方法

外陰部のしこりで婦人科を受診すると、まず問診と視診・触診が行われます。

問診で伝えるべきポイント:

  • いつからしこりに気づいたか
  • 痛みやかゆみなどの症状があるか
  • しこりの大きさに変化があるか
  • パートナーに同様の症状があるか

視診・触診で確認すること:

  • しこりの位置、大きさ、形状、色
  • 硬さ、可動性(動くかどうか)
  • 痛みの有無
  • 皮膚との癒着の状態

疾患別の検査方法:

  • 性感染症:血液検査や病変部からの検体採取
  • 性器ヘルペス:潰瘍部からウイルス検出検査
  • 梅毒:血液中の抗体検査
  • バルトリン腺嚢胞・膿瘍:視診・触診+必要に応じて細菌培養検査
  • 外陰がん疑い:コルポスコープ観察+生検、CT・MRI・PET検査
  • 粉瘤:触診・視診+必要に応じて超音波検査

特に40歳以上の女性で外陰部に新たにできたしこりがある場合は、がんの可能性を除外するために生検が推奨されています。


💊 6. 疾患別の治療方法

外陰部のしこりの治療法は、その原因となる疾患によって異なります。主な疾患の治療法について解説します。

🏥 6-1. バルトリン腺嚢胞・膿瘍の治療

保存的治療:

  • 小さく無症状の場合:経過観察
  • 座浴:ぬるま湯に患部を浸す(1日2回、10-15分)
  • 薬物療法:抗菌薬と消炎鎮痛剤の内服

外科的治療:

  • 穿刺・切開排膿:注射器で内容液を吸引、切開して膿を排出
  • 造袋術(開窓術):嚢胞に穴を開けて分泌機能を残しながら再発率を下げる
  • バルトリン腺摘出術:バルトリン腺そのものを摘出、再発はほぼなし

🔧 6-2. 毛嚢炎・粉瘤の治療

毛嚢炎の治療:

  • 抗菌薬の外用または内服
  • 膿がたまっている場合:切開排膿
  • 患部を清潔に保ち、刺激を避ける

粉瘤の治療:

  • 根治には手術で袋状の組織ごと摘出が必要
  • 炎症性粉瘤:まず切開排膿+抗菌薬→炎症鎮静後に摘出手術
  • 手術方法:切開法、くり抜き法
  • 局所麻酔で施行、入院不要

💉 6-3. 性器ヘルペスの治療

薬物療法:

  • 抗ウイルス薬(アシクロビル、バラシクロビル、ファムシクロビル)の内服
  • 初感染時:5-10日間程度の服用
  • 再発時:5日間程度の服用
  • 症状出始めの早期開始が効果的

再発抑制療法:

  • 年6回以上再発する場合
  • 毎日少量の抗ウイルス薬を服用
  • 再発頻度減少+パートナーへの感染リスク低下

🌿 6-4. 尖圭コンジローマの治療

外用療法:

  • イミキモド(ベセルナクリーム):1日1回、週3回、就寝前に塗布
  • 免疫を活性化させてウイルスの増殖を抑制
  • 赤みやただれなどの副作用あり

その他の治療法:

  • 液体窒素による凍結療法:1-2週間に1回のペースで繰り返し
  • 外科的治療:炭酸ガスレーザー、電気メス、切除術
  • いずれの治療法でも再発率約25パーセント
  • 治療後3-6カ月は経過観察が必要

💊 6-5. 梅毒の治療

薬物療法:

  • ペニシリン系抗菌薬が第一選択
  • 第1期梅毒:2-4週間の内服
  • 第2期梅毒:4-8週間の内服
  • ペニシリンアレルギー:他の抗菌薬を使用

重要なポイント:

  • 早期治療で完治が期待できる
  • 症状消失後も自己判断で治療中断は禁止
  • 治療終了後も定期的な血液検査で経過観察
  • 一度治癒しても免疫は獲得されない(再感染の可能性あり)
  • パートナーも同時に検査・治療が重要

⚔️ 6-6. 外陰がんの治療

外科治療(基本治療):

  • 早期がん:局所広範囲切除(腫瘍+周囲正常組織)
  • 進行がん:広汎外陰切除術(外陰の広範囲または全体切除)
  • リンパ節対策:鼠径リンパ節の郭清、センチネルリンパ節生検
  • 再建手術:切除範囲が大きい場合、形成外科と連携

その他の治療:

  • 進行例・再発例:放射線療法、化学療法の併用
  • 早期発見・適切治療で良好な予後が期待できる

🛡️ 7. 日常生活での予防とケア

外陰部のしこりやできものを予防するために、日常生活で心がけたいポイントを紹介します。

🧼 7-1. デリケートゾーンを清潔に保つ

  • 入浴時には外陰部の汚れをやさしく洗い流す
  • 石鹸でゴシゴシこすりすぎるのは逆効果
  • ぬるま湯で軽くすすぐ程度で十分
  • 柔らかいタオルで水分をやさしく拭き取る
  • 排尿・排便後は前から後ろに向かって拭く
  • 月経時はこまめにナプキンやタンポンを交換

👙 7-2. 通気性のよい下着を選ぶ

  • 締め付けの強い下着やストッキング、タイトなパンツは避ける
  • 通気性のよい綿素材の下着を選ぶ
  • ゆとりのあるサイズを心がける
  • 柔軟剤の使用は控えめに(肌が敏感な方)

💪 7-3. 免疫力を維持する

性器ヘルペスや尖圭コンジローマなどのウイルス性疾患は、免疫力が低下すると発症・再発しやすくなります

  • 十分な睡眠
  • バランスのとれた食事
  • 適度な運動
  • ストレスをためすぎない
  • 過労や風邪をひいたときは特に注意

🔒 7-4. 性感染症の予防

  • コンドームの正しい使用(ただし完全に予防できるわけではない)
  • 不特定多数との性行為を避ける
  • パートナーと一緒に定期的に性感染症検査を受ける
  • 症状がある場合は性行為を控える
  • HPVワクチンの接種(尖圭コンジローマ、子宮頸がん予防)

🏥 7-5. 定期的な婦人科検診

  • 入浴時などに手鏡を使って外陰部を観察する習慣をつける
  • 自分の体を知っておくことで異変に早く気づく
  • 年に1回程度の婦人科検診を受ける
  • 自分では気づきにくい異常の早期発見

🏥 7-5. 定期的な婦人科検診

❓ 8. よくある質問

Q1. まんこ(陰部)にしこりがあるのですが、婦人科と皮膚科どちらを受診すべきですか?

基本的には婦人科の受診をおすすめします。外陰部は腟や子宮・卵巣などの女性器と密接に関連しており、詳しく診察するためには婦人科の設備が必要です。また、内診台がないと処置が難しい場合もあります。ただし、明らかに皮膚の問題(ニキビのようなできもの、かぶれなど)と思われる場合や、かかりつけの皮膚科がある場合は、そちらで相談するのもよいでしょう。

Q2. まんこ(外陰部)のしこりは自然に治りますか?

疾患によって異なります。性器ヘルペスの症状は治療しなくても数週間で自然に治まりますが、ウイルスは体内に残り再発します。梅毒の初期症状も自然に消失しますが、病気自体は進行し続けます。粉瘤は自然に治ることはなく、手術による摘出が必要です。バルトリン腺嚢胞も軽度なら自然軽快することがありますが、膿瘍になった場合は治療が必要です。自己判断せず、医療機関で診察を受けることをおすすめします。

Q3. 痛みがないしこりでも受診した方がよいですか?

はい、痛みがないしこりでも受診することをおすすめします。梅毒の初期硬結や外陰がんの初期は痛みがないことが多いです。また、尖圭コンジローマも痛みがなく、放置すると増殖して治療が長期化したり、パートナーに感染させてしまう可能性があります。痛みの有無は症状の重篤さとは必ずしも関係しませんので、しこりに気づいたら婦人科で相談してください。

Q4. 市販薬で治療できますか?

外陰部のしこりの多くは、市販薬だけでは根本的な治療ができません。性器ヘルペスの治療薬は医師の処方が必要ですし、尖圭コンジローマの塗り薬(イミキモド)も処方薬です。粉瘤は手術でしか治せません。軽度の毛嚢炎であれば抗菌薬入りの軟膏で改善することもありますが、自己判断での治療には限界があります。まずは医療機関を受診して正確な診断を受け、適切な治療を受けることが大切です。

Q5. パートナーも一緒に検査・治療を受けるべきですか?

性感染症が原因の場合は、パートナーも一緒に検査・治療を受けることが重要です。一方だけが治療しても、感染しているパートナーから再び感染してしまう「ピンポン感染」が起こる可能性があります。お互いの健康のために、勇気を出してパートナーにも受診を勧めてください。

Q6. 妊娠中に外陰部にしこりができた場合はどうすればよいですか?

妊娠中でも遠慮なく産婦人科を受

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

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佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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