自転車に乗っていると、知らず知らずのうちに強い紫外線を浴び続けています。ウォーキングや軽いジョギングと比べて、自転車は長距離を移動するため、紫外線にさらされる時間が長くなりがちです。また、走行中は風を感じるため「そこまで暑くない」と感じやすく、日焼けに気づくのが遅れるケースも少なくありません。本記事では、自転車に乗る方のための日焼け対策を、紫外線の基礎知識から実践的なケア方法まで幅広くご紹介します。日々のサイクリングを楽しみながら、紫外線ダメージから肌をしっかり守りましょう。
目次
- 自転車乗りが日焼けしやすい理由
- 紫外線が肌に与えるダメージとは
- 自転車に乗る際の日焼け止めの選び方
- 日焼け止めの正しい塗り方と塗り直しのタイミング
- 服装・装備で日焼けを防ぐ方法
- 走行時間帯と紫外線の関係
- 走行後のアフターケア
- 日焼けしやすいパーツ別の対策
- 日焼けによるシミ・色素沈着が気になる場合
- まとめ
この記事のポイント
自転車走行中は長時間の紫外線曝露・同一姿勢による集中ダメージ・照り返しのリスクがある。対策はSPF50以上・PA+++以上のウォータープルーフ日焼け止めの2〜3時間ごとの塗り直しと、UVカットウェア・アームカバー・サングラスの併用が基本。シミ・色素沈着が気になる場合はアイシークリニックへの相談を推奨。
🎯 1. 自転車乗りが日焼けしやすい理由
自転車に乗る人が特に日焼けしやすい理由は、いくつかの要因が重なっています。
まず、走行時間の長さが挙げられます。通勤や通学でも片道15〜30分以上かかるケースは多く、趣味のサイクリングであれば1〜数時間にわたって屋外にいることになります。その間、紫外線を浴び続けるのですから、蓄積されるダメージは相当なものです。
次に、体感温度の問題があります。自転車で走行していると、風が体に当たることで涼しさを感じやすく、「今日はそれほど暑くないから大丈夫」と油断しがちです。しかし紫外線の強さと気温は必ずしも比例しているわけではなく、曇りの日でも紫外線の約80%は雲を通過して地表に降り注ぎます。涼しさを感じているだけで、紫外線はしっかり届いているのです。
さらに、同じ姿勢・同じ角度で走り続けることも大きな要因です。自転車に乗るとき、腕は前方に伸ばし、顔は正面〜やや下向きを向いていることが多く、腕の甲側・首の後ろ・フォームによっては額周辺が一定角度で紫外線を受け続けます。同じ部位に紫外線が集中することで、特定の箇所だけが黒くなったり、ムラのある日焼けが起こりやすくなります。
また、地面からの照り返し(反射光)も見逃せません。アスファルトや白いコンクリートは紫外線を反射しやすく、日焼け止めを塗っていても下からの反射光によって肌がダメージを受けることがあります。特に路面温度が高くなる夏場は、この照り返しの影響が一層強まります。
Q. 自転車乗りが日焼けしやすい主な理由は何ですか?
自転車乗りが日焼けしやすい理由は主に4つです。走行時間が長く紫外線曝露が蓄積しやすい点、風で涼しく感じ日焼けに気づきにくい点、腕や首など同じ部位に紫外線が集中する点、アスファルトの照り返しによる反射光を受ける点が挙げられます。
📋 2. 紫外線が肌に与えるダメージとは
紫外線は波長によってUVA、UVB、UVCの3種類に分類されます。地表に届くのはUVAとUVBのみで、それぞれ肌への影響が異なります。
UVAは波長が長く、肌の奥深くの真皮層まで到達します。一度にかかるダメージは比較的穏やかですが、長期間にわたって浴び続けることでコラーゲンやエラスチンを傷つけ、しわやたるみ、くすみの原因になります。窓ガラスも通過するため、室内にいても完全にはシャットアウトできません。また、日焼けのジリジリとした感覚がないため、知らないうちにダメージが蓄積されやすいのが特徴です。
UVBは波長が短く、主に肌の表皮層に作用します。照射されるとメラニン色素の生成が促進され、黒くなる「サンタン」や、赤く炎症を起こす「サンバーン(日焼け)」が生じます。過度に浴びると皮膚がんのリスクも上がることが知られており、肌の赤みやヒリヒリ感の主な原因がUVBです。
自転車で長時間走行した場合、UVBによる急性の日焼けとUVAによる慢性的なエイジングダメージ、両方を受けることになります。「なんとなく腕が黒くなってきた」「最近シミが気になる」と感じている方は、日々の自転車走行による紫外線の影響が積み重なっている可能性があります。
紫外線によるダメージは蓄積型であり、若いころから対策を講じることが将来の肌状態を大きく左右します。特に30代以降は肌のターンオーバーが遅くなり、シミや色素沈着が残りやすくなるため、早めの対策が賢明です。
💊 3. 自転車に乗る際の日焼け止めの選び方
日焼け止めを選ぶ際、まず確認したいのがSPFとPAという2つの指標です。
SPF(Sun Protection Factor)は主にUVBを防ぐ効果を示した数値で、数字が大きいほど防御力が高くなります。一般的なデイリーケアではSPF20〜30程度で十分とされていますが、屋外で長時間自転車に乗る場合はSPF50以上のものを選ぶのがおすすめです。
PA(Protection Grade of UVA)はUVAを防ぐ効果を示しており、「+」の数が多いほど効果が高く、最大で「PA++++」(4つプラス)となります。自転車での長時間走行はUVAへの露出時間も長くなるため、PA+++以上を目安に選ぶと安心です。
自転車走行時には汗をかきやすいという事情もあるため、「ウォータープルーフ」や「耐汗性」をうたった日焼け止めを選ぶことをおすすめします。汗をかくと通常の日焼け止めはすぐに流れてしまい、塗ったつもりが効果を発揮できていない状態になりがちです。
テクスチャー(質感)についても考慮が必要です。クリームタイプはしっかりとした密着感があり、乾燥肌の方にもなじみやすいというメリットがあります。一方でべたつきが気になる方にはジェルタイプやミルクタイプが向いています。スプレータイプは塗り直しが手軽で、サイクリング中にスッと使えるメリットがある一方、均一に塗りにくいというデメリットもあります。基本の塗布はクリーム・ジェルタイプ、塗り直しにスプレーを活用するという組み合わせが実用的です。
また、自転車に乗る際は顔だけでなく腕・首・足なども露出しやすいため、ボディ用と顔用を使い分けるのもひとつの方法です。顔用は保湿成分が配合されていることが多く、ニキビや肌荒れが気になる方には肌への負担が少ないタイプを選ぶとよいでしょう。
Q. 自転車走行時に適した日焼け止めの選び方は?
自転車走行時はSPF50以上・PA+++以上のウォータープルーフ対応の日焼け止めを選ぶことが推奨されます。汗で流れやすい環境のため耐汗性も重要です。基本塗布はクリーム・ジェルタイプ、塗り直しにはスプレータイプを併用すると実用的です。
🏥 4. 日焼け止めの正しい塗り方と塗り直しのタイミング
日焼け止めの効果を最大限に発揮させるためには、正しい量と塗り方が重要です。
顔に塗る際は、おでこ・鼻・両頬・あごの5点に適量を置き、内側から外側に向けて丁寧に伸ばすのが基本です。量が少なすぎると、表示されているSPF・PAの効果が十分に発揮されないことがわかっています。乳液タイプで小さじ1杯(約2mg/cm²)が目安とされており、実際にはその半分程度しか塗れていないケースが多いとも言われています。「多いかな」と思うくらいの量を塗ることが大切です。
腕や足などのボディ部分は面積が広いため、クリームやミルクを適量手に取り、しっかりと広げてください。特に手の甲・前腕の外側(日差しを受ける側)、手首の周辺は日焼けが目立ちやすいため、丁寧に塗布しましょう。
出発の15〜30分前に塗ることが推奨されています。これは日焼け止めが皮膚に密着し、十分な効果を発揮するまでに少し時間がかかるためです。出発直前に塗ると、まだ効果が安定していない状態で紫外線にさらされることになります。
塗り直しのタイミングは、汗をかいた後・水に濡れた後・2〜3時間ごとを目安にするとよいでしょう。特に夏場のサイクリングでは汗で日焼け止めが落ちやすいため、こまめな塗り直しが必要です。走行途中の休憩中に塗り直す習慣をつけましょう。
なお、塗り直す前に汗を拭き取ることも重要です。汗の上から塗っても密着しにくいため、タオルや汗拭きシートで汗を軽く拭き取ってから塗り直してください。顔の場合は、なるべくメイクの上から使えるUVパウダーやスプレー型の日焼け止めが便利です。
⚠️ 5. 服装・装備で日焼けを防ぐ方法
日焼け止めと並んで重要なのが、服装や装備による物理的な紫外線カットです。日焼け止めだけに頼るよりも、ウェアや小物を組み合わせることで、より高い防御効果が得られます。
UVカット機能付きのウェアを活用しましょう。近年はサイクリング用のUVカットジャージやアームカバー、レッグカバーなど、運動中にも動きやすく設計されたUV防護ウェアが多数販売されています。これらは素材レベルで紫外線を遮断するよう加工されており、UPF50+と表記されたものは、紫外線透過率が2%以下であり、非常に高い防護効果を持っています。
アームカバーは手首から二の腕まで覆うアイテムで、自転車乗りにとって非常に実用的な日焼け対策グッズです。通気性の良い素材を選べば夏場でも蒸れにくく、汗をかいても不快感が少なくなっています。また、着脱が簡単なので気温の変化に応じて調整しやすいのも利点です。
グローブも必須のアイテムです。手の甲は走行中ずっと上を向いて日差しを受け続けるため、日焼けしやすい部位のひとつです。指先まで覆うフルフィンガーグローブを選ぶと、手全体をカバーできます。夏場は通気性とUVカット機能を備えたグローブが各メーカーから販売されています。
ヘルメットの下にUVカット機能付きのインナーキャップを着用することも効果的です。また、ヘルメットのつばや帽子のひさしで顔への日差しを遮ることもできます。ロードバイク系のヘルメットはベンチレーションが多く、頭頂部への日焼けが起きやすいため、インナーキャップは特に有効です。
サングラスも目と目周りを守るために大切です。紫外線は目にも影響を与え、白内障のリスクを高めるとされています。また、目に強い紫外線が当たることでメラニン生成が促進され、顔のシミにつながる可能性もあると言われています。UV400対応(波長400nm以下の紫外線を99%以上カット)のサングラスを選びましょう。
顔の下半分が気になる方は、フェイスカバーやネックゲイターを使う方法もあります。スポーツ用のフェイスカバーは吸汗速乾・UVカット機能が備わったものが多く、首から顎にかけてすっぽりと覆うことができます。
Q. 自転車走行後の肌アフターケアの正しい方法は?
走行後はまず優しく洗顔・洗体して汗や日焼け止めを丁寧に落とします。その後、セラミドやヒアルロン酸配合の化粧水・乳液で素早く保湿し、バリア機能を回復させます。赤みや熱感がある場合は布で包んだ保冷剤や冷やした化粧水で肌を冷却すると炎症緩和に効果的です。
🔍 6. 走行時間帯と紫外線の関係
紫外線の強さは一日の中で変動しており、時間帯を意識することも日焼け対策のひとつになります。
一般的に、紫外線が最も強くなるのは10時〜14時の間とされています。この時間帯は太陽が高い位置にあり、紫外線が大気中を通過する距離が短いため、地表に届く量が増えます。可能であれば、この時間帯は屋外での長時間の走行を避けるか、万全の対策をとった上で走ることをおすすめします。
朝のサイクリングは紫外線が比較的弱く、気温も低めで快適に走れることが多いです。趣味でサイクリングを楽しむ方には、早朝の時間帯がおすすめです。ただし、日の出直後でも紫外線はゼロではなく、特に夏の朝は7〜8時頃からUVインデックスが上昇し始めるため、油断は禁物です。
夕方の走行も紫外線が弱まる時間帯ですが、16〜17時以降でも紫外線が完全になくなるわけではありません。また、西日が水平方向から差し込むため、顔の側面や目に紫外線が当たりやすくなります。夕方走行時もサングラスの着用を忘れずに。
季節によっても紫外線量は大きく変わります。日本では5月〜8月にかけて紫外線が強くなり、特に6〜8月がピークです。しかし、3月頃から紫外線量はぐっと増え始め、秋も10月頃まではそれなりに強い紫外線が降り注ぎます。「冬だから大丈夫」と思ってしまいがちですが、雪が積もるような環境では雪面からの反射で紫外線量が増えることもあるため、一年中対策を怠らないことが大切です。
曇りや雨の日も油断できません。曇りの日でも紫外線の7〜8割が雲を通過するとされており、「今日は曇りだから」という判断は危険です。長時間の走行であれば、天気に関わらず日焼け止めを塗る習慣をつけましょう。
📝 7. 走行後のアフターケア
日焼け対策は走行前・走行中だけではありません。走行後のアフターケアも、肌へのダメージを最小限に抑えるために非常に重要です。
走行後、まず行いたいのが丁寧な洗顔・洗体です。汗や皮脂、日焼け止めの成分が肌に残った状態では、毛穴詰まりや肌荒れの原因になります。ただし、刺激の強いクレンジングや洗浄料でゴシゴシ洗うのは逆効果です。紫外線を浴びた肌はすでにダメージを受けているため、優しく洗い流すことを意識しましょう。
洗顔・洗体後はできるだけ早く保湿を行いましょう。紫外線を浴びた肌は乾燥しやすくなっており、バリア機能が低下しています。化粧水・乳液・クリームなどを用いて、水分と油分をしっかり補給することが大切です。セラミドやヒアルロン酸、ナイアシンアミドが配合された製品は、バリア機能の修復を助ける成分として知られています。
肌に赤みや熱感がある場合は、炎症が起きているサインです。このような状態のときは、冷たい濡れタオルや保冷剤(直接当てず布で包む)などで肌を冷やすと炎症を和らげる効果があります。また、刺激の少ない化粧水を冷やして使うのもひとつの方法です。
日焼け後の肌には、抗酸化作用のある成分を外から補給することも有効です。ビタミンCは紫外線による酸化ストレスを和らげ、メラニンの生成を抑制する働きがあるとされており、ビタミンC配合のセラムや化粧水を取り入れると効果的です。
内側からのケアも大切です。紫外線を浴びた後は体内でフリーラジカル(活性酸素)が増え、細胞にダメージを与えます。ビタミンCやビタミンEを豊富に含む食事(果物・野菜・ナッツなど)を意識して摂取することで、内側からのアンチエイジングケアにつながります。水分補給も忘れずに、走行後は十分な水分を摂って肌と体の回復を助けましょう。
Q. サイクリングによるシミや色素沈着はどう対処すればよいですか?
自宅ケアではビタミンC誘導体・トラネキサム酸・ナイアシンアミドなど美白成分配合の化粧品を継続使用することが基本です。ただし市販品の効果には限界があります。シミが濃い・広がるなどの場合は自己判断せず、アイシークリニックを含む皮膚科・美容皮膚科への早めの相談を推奨します。
💡 8. 日焼けしやすいパーツ別の対策
自転車に乗る場合、体のどの部分が特に日焼けしやすいか把握しておくと、ピンポイントで対策が取れます。
腕(手の甲・前腕)は最も日焼けが目立ちやすい部位です。自転車のハンドルを握っている間、手の甲と前腕の外側はずっと上を向いており、強い紫外線を受け続けます。日焼け止めをたっぷり塗った上でアームカバーを重ねるのが理想的です。手の甲は特に忘れがちなので、グローブの選択もしっかり行いましょう。
顔(額・鼻・頬)も日焼けしやすい箇所です。ヘルメットのひさしがない場合、額から鼻、頬の高いところにかけて直射日光が当たります。UVカット機能付きのサングラスと日焼け止めを組み合わせ、フェイスカバーの活用も検討してください。
首の後ろ(うなじ)は、下を向いて走行するスポーツバイク(ロードバイクやクロスバイク)に乗る場合に特に日焼けしやすい部位です。ヘルメットがあっても首の後ろは無防備になりがちです。ネックゲイターやUVカット機能付きのサイクルジャージの後ろ衿が高いものを選ぶと効果的です。
足(膝・すね)は、半パンツや短いサイクルショーツを着用する場合に日焼けしやすくなります。走行中はペダルをこぐため足が動き続けるため、日焼け止めが落ちやすい部位でもあります。ウォータープルーフのものをしっかり塗布し、長距離走行の場合はレッグカバーの使用も検討しましょう。
唇も日焼けで乾燥・色素沈着が起きやすい部位です。走行中は口を開けて呼吸することも多く、乾燥しやすい状態になります。UVカット機能付きのリップクリームを走行前に塗り、こまめに補給しましょう。
耳の周り・耳たぶも見落としがちな部位です。ヘルメットのストラップが耳の周囲を通るため、日焼け止めが塗りにくいこともありますが、意識して塗布するようにしましょう。特に耳たぶは皮膚が薄く、サンバーンが生じやすい箇所です。
✨ 9. 日焼けによるシミ・色素沈着が気になる場合

日々のサイクリングによって蓄積した紫外線ダメージが、シミや色素沈着として現れることがあります。「いつの間にか腕にシミができていた」「顔の色ムラが気になる」という悩みを持つ方は少なくありません。
シミや色素沈着が生じるメカニズムを簡単に説明すると、紫外線が肌に当たるとメラニン色素を作るメラノサイトという細胞が活性化し、大量のメラニンが生成されます。通常は肌のターンオーバー(新陳代謝)によって排出されていきますが、ターンオーバーが乱れたり、過剰なメラニンが真皮層まで沈着したりすることで、シミとして残ってしまいます。
日焼けによるシミは「日光性色素斑(日光黒子)」と呼ばれ、中高年に多く見られますが、若い世代でも繰り返す日焼けによって発症することがあります。形は比較的はっきりした境界を持ち、顔や手の甲など、日光の当たりやすい部位に集中して現れます。
自宅でのケアとしては、美白成分(ビタミンC誘導体、トラネキサム酸、アルブチン、ナイアシンアミドなど)が配合された化粧品を継続的に使用することが有効です。これらの成分はメラニンの生成を抑制したり、すでにできたメラニンを薄くするはたらきがあるとされています。ただし、市販の化粧品による効果には限界があり、濃いシミには医療機関での治療が必要になることもあります。
医療機関では、シミの種類や深さに応じてレーザー治療、フォトフェイシャル(光治療)、ピーリング、トレチノイン・ハイドロキノンを用いた外用療法などが選択肢として挙げられます。日光性色素斑にはQスイッチレーザーや皮秒レーザーが有効とされることが多く、複数回の施術で改善が見込めます。シミが気になり始めたら、まず皮膚科や美容皮膚科に相談することをおすすめします。
ただし、自己判断でシミと決めつけるのは危険です。シミに似た皮膚疾患(肝斑、脂漏性角化症、悪性黒色腫など)もあるため、「いつの間にかできていた」「広がっている気がする」「色が濃くなっている」といった場合は、自己ケアに頼らず、早めに医師の診断を受けることが重要です。
また、シミや色素沈着の治療と並行して、日焼け対策の徹底が不可欠です。治療でシミを薄くしても、日焼けを繰り返すと再び色素沈着が起きやすくなります。治療中・治療後も日焼け止めの使用やUVカットウェアの着用を継続してください。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、サイクリングを日課にされている患者様から「腕や首の後ろだけが気になるほど黒くなってしまった」「気づいたらシミが増えていた」というご相談を多くいただきます。自転車走行中は風による体感温度の低下で紫外線への意識が薄れやすく、同じ部位に紫外線が集中しやすいという特性から、ムラのある色素沈着が生じやすい点には特に注意が必要です。日焼け止めとUVカットウェアを組み合わせた予防を徹底していただくことが大切ですが、すでにシミや色素沈着が気になる場合はセルフケアだけで判断せず、お気軽にご相談ください。」
📌 よくある質問
汗をかいた後・水に濡れた後・2〜3時間ごとを目安に塗り直すことが推奨されます。夏場のサイクリングは特に汗で日焼け止めが落ちやすいため、走行途中の休憩中に塗り直す習慣をつけましょう。塗り直す前は汗拭きシートやタオルで汗を軽く拭き取ってから行うと、より密着しやすくなります。
屋外で長時間自転車に乗る場合は、SPF50以上・PA+++以上のものを選ぶのが目安です。また、走行中は汗をかきやすいため、「ウォータープルーフ」や「耐汗性」をうたった製品を選ぶと効果が持続しやすくなります。基本塗布はクリーム・ジェルタイプ、塗り直しにはスプレータイプを活用するのが実用的です。
必要です。曇りの日でも紫外線の約7〜8割が雲を通過して地表に届くため、「曇りだから大丈夫」という判断は危険です。また、走行時間が長くなるほど紫外線の蓄積ダメージも増します。天気に関わらず、長時間の走行であれば日焼け止めを塗る習慣をつけることが大切です。
ビタミンC誘導体・トラネキサム酸・アルブチン・ナイアシンアミドなどの美白成分が配合された化粧品を継続使用することが自宅ケアの基本です。ただし、市販品の効果には限界があります。シミが濃い・広がっている・色が変わってきたなどの場合は、自己判断せず皮膚科や美容皮膚科への相談をおすすめします。アイシークリニックでもお気軽にご相談いただけます。
まず優しく洗顔・洗体を行い、汗や日焼け止めの残留物を丁寧に落としましょう。その後、セラミドやヒアルロン酸配合の化粧水・乳液で素早く保湿し、肌のバリア機能を回復させることが重要です。肌に赤みや熱感がある場合は、布で包んだ保冷剤や冷やした化粧水で肌を冷やすと炎症を和らげる効果が期待できます。
🎯 まとめ
自転車は移動手段としても趣味としても日常に溶け込んでいる乗り物ですが、知らず知らずのうちに紫外線にさらされる時間が長くなりがちです。風が当たって涼しく感じても、紫外線は確実に肌にダメージを与えています。
日焼け対策の基本は、日焼け止め(SPF50以上・PA+++以上、ウォータープルーフ)の十分な量の塗布と定期的な塗り直し、UVカット機能付きのウェア・アームカバー・グローブ・サングラスなどによる物理的な防御の組み合わせです。特に腕の甲側・顔・首の後ろ・足など、部位ごとの特性を踏まえた対策を意識することが大切です。
走行の時間帯にも気を配り、紫外線が強い10時〜14時の長時間走行はできるだけ避けるか、対策を万全にして臨みましょう。走行後のアフターケアも忘れずに行い、保湿と抗酸化ケアで肌の回復を助けてください。
すでにシミや色素沈着が気になっている方は、市販の美白ケアと合わせて皮膚科・美容皮膚科への相談を検討してみてください。アイシークリニック上野院では、肌に関するお悩みの相談から適切な治療のご提案まで対応しております。日々のサイクリングをより安心して楽しむために、ぜひ紫外線対策をライフスタイルに取り入れてみてください。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 紫外線によるシミ・色素沈着(日光性色素斑)の診断・治療ガイドライン、UVA/UVBの肌への影響、メラニン生成メカニズム、レーザー治療・外用療法などの医学的根拠として参照
- WHO(世界保健機関) – 紫外線(UV)の種類(UVA・UVB・UVC)の分類と健康影響、UVインデックスの定義、皮膚がんリスクに関する国際的根拠として参照
- 厚生労働省 – 日焼け止め製品のSPF・PA表示に関する薬事規制、紫外線対策に関する国内公衆衛生的推奨事項の根拠として参照
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務