お正月や寒い季節に食べる機会が増える餅ですが、毎年多くの方が餅をのどに詰まらせる事故で救急搬送されています。特に高齢者や小さなお子様は窒息のリスクが高く、適切な対処法を知っておくことが命を守ることにつながります。この記事では、餅をつまらせた時の応急処置から、窒息を防ぐための食べ方のコツまで、医学的な観点から詳しく解説します。万が一の事態に備えて、ぜひ最後までお読みください。

目次
- 餅による窒息事故の現状と危険性
- 餅をつまらせた時の症状と見分け方
- 餅をつまらせた時の応急処置(成人の場合)
- 高齢者が餅をつまらせた時の対処法
- 子どもが餅をつまらせた時の対処法
- 救急車を呼ぶタイミングと通報時の伝え方
- やってはいけない間違った対処法
- 餅による窒息を防ぐための予防策
- 高齢者が安全に餅を食べるためのポイント
- 窒息事故が起きやすい食べ物と注意点
- よくある質問
- まとめ
この記事のポイント
餅による窒息時は背部叩打法・腹部突き上げ法を実施し、改善しない場合は即119番通報する。高齢者・小児は特にリスクが高く、小さく切る・よく噛む・水分と一緒に摂るなどの予防策が重要。
🚨 餅による窒息事故の現状と危険性
餅による窒息事故は、日本において毎年深刻な問題となっています。消費者庁や東京消防庁のデータによると、餅による窒息事故は特に年末年始に集中して発生し、その多くが65歳以上の高齢者です。
📊 餅による窒息事故の統計データ
東京消防庁の統計によると、毎年12月から1月にかけて餅による窒息事故で救急搬送される方が急増します。特に元日から3日間は事故が集中し、搬送者の約9割が65歳以上の高齢者となっています。また、窒息事故の死亡率は非常に高く、迅速な対応が求められます。
🔍 なぜ餅は窒息しやすいのか
餅が窒息を引き起こしやすい理由はいくつかあります:
- 粘り気が強く、のどや気道にへばりつきやすい
- 温かい状態では柔らかいが、口の中で冷えると硬くなる
- 噛み切りにくく、大きな塊のまま飲み込みやすい
- 気道を完全に塞ぐ形状になりやすい
👴 高齢者が特に危険な理由
高齢者は加齢に伴い、以下のような身体機能の低下が起こります:
- 咀嚼力(噛む力)の低下
- 嚥下機能(飲み込む力)の低下
- 唾液分泌量の減少
- のどの反射機能の低下
- 咳で異物を排出する力の低下
これらの要因が重なり、高齢者は餅による窒息リスクが特に高くなるのです。
Q. 餅をのどに詰まらせた時の応急処置の手順は?
餅による窒息時は、まず声が出せるか確認し、咳ができる場合は咳を続けさせる。声が出せない場合は「背部叩打法」で肩甲骨の間を手のひらの付け根で4〜5回強く叩く。効果がなければ「腹部突き上げ法」でおへその上を手前上方に突き上げる。改善しない場合は即座に119番通報する。 —
🔍 餅をつまらせた時の症状と見分け方
窒息が起きた場合、迅速な対応が生死を分けます。まずは窒息の症状を正しく見分けることが重要です。窒息の程度によって症状が異なりますので、それぞれの特徴を把握しておきましょう。
🟨 軽度の気道閉塞(部分的な詰まり)
気道が部分的に塞がれている場合、以下のような症状が見られます:
- 激しく咳き込む
- ゼーゼーという呼吸音がする
- 声が出せる
- 顔色がやや悪くなる
この段階では本人が咳をすることで異物を排出できる可能性があります。
🔴 重度の気道閉塞(完全な詰まり)
気道が完全に塞がれている場合は、より深刻な症状が現れます:
- 声が出せない
- 咳ができない
- のどを両手で押さえる(チョークサイン)
- 顔色が青紫色になる(チアノーゼ)
- 息ができない様子でもがく
- 意識がなくなる
この状態は非常に危険で、数分以内に適切な処置を行わないと命に関わります。
👀 窒息のサインを見逃さないために
食事中に突然苦しそうな様子を見せたり、急に静かになったりした場合は窒息を疑いましょう。特に高齢者は苦しさを訴えられないこともあるため、食事中は注意深く見守ることが大切です。
以下のサインも窒息の可能性があります:
- のどに手を当てる仕草
- 口をパクパクさせる動作
- 苦しそうに首を振る
- パニック状態になる
🆘 餅をつまらせた時の応急処置(成人の場合)
餅をつまらせた場合、一刻も早い対応が必要です。ここでは成人に対する応急処置の方法を詳しく解説します。落ち着いて、順序立てて対応しましょう。
1️⃣ まず確認すること
窒息が疑われる場合の初期対応:
- 本人に「のどに詰まりましたか?」と声をかけて確認
- 声が出せる場合や咳ができる場合は、本人に咳を続けてもらう
- 強い咳は異物を排出する最も効果的な方法
- 無理に背中を叩いたりせず、咳を促す
2️⃣ 背部叩打法の手順
声が出せない、咳ができないなど重度の気道閉塞の場合は、背部叩打法を行います:
- 本人の横に立ち、片手で胸を支えながら前かがみにさせる
- 手のひらの付け根(手掌基部)で準備
- 肩甲骨の間を力強く4〜5回叩く
- 異物が出てくるまで、または本人が咳や呼吸ができるようになるまで続ける
叩く位置は背中の中央、肩甲骨と肩甲骨の間が効果的です。
3️⃣ 腹部突き上げ法(ハイムリック法)の手順
背部叩打法で異物が出ない場合は、腹部突き上げ法を行います:
- 本人の後ろに回り、両腕を脇の下から通して抱きかかえる
- 片手で握りこぶしを作り、おへそのやや上、みぞおちの下に当てる
- もう片方の手でこぶしを握り、すばやく手前上方に向かって突き上げる
- 異物が出るまで繰り返す
⚠️ 注意:妊婦や肥満の方には腹部突き上げ法は行わず、胸部突き上げ法を用います。
4️⃣ 背部叩打法と腹部突き上げ法の交互実施
一つの方法で効果がない場合は、背部叩打法と腹部突き上げ法を交互に行います:
- それぞれ5回ずつ繰り返す
- 異物が除去できるか、本人が反応しなくなるまで続ける
- 反応がなくなった場合は、すぐに心肺蘇生法(CPR)を開始
- 同時に救急車を呼ぶ
Q. 高齢者が餅で窒息しやすい理由は何ですか?
高齢者は加齢により、咀嚼力(噛む力)・嚥下機能(飲み込む力)・唾液分泌量・のどの反射機能・咳で異物を排出する力がいずれも低下する。さらに餅は粘り気が強く気道を塞ぎやすいため、これらの機能低下が重なる高齢者は特に窒息リスクが高く、東京消防庁の統計では搬送者の約9割が65歳以上となっている。 —
👴 高齢者が餅をつまらせた時の対処法
高齢者が餅をつまらせた場合、基本的な対処法は成人と同様ですが、いくつかの注意点があります。高齢者特有の身体的特徴を考慮した対応が必要です。
🔄 高齢者への背部叩打法
高齢者は骨がもろくなっていることが多いため、背部叩打法を行う際は力加減に注意が必要です。ただし、窒息は命に関わる緊急事態ですので、骨折を恐れて弱く叩くのは逆効果です。
- 異物を除去することを最優先に、しっかりと叩く
- 椅子に座っている場合は、前かがみにして背部叩打法を行う
- 体を支えながら安定した姿勢で実施
🔄 高齢者への腹部突き上げ法
高齢者に腹部突き上げ法を行う場合の注意点:
- 内臓損傷のリスクを考慮しつつ、しっかりと実施
- 位置を正確に確認(おへそとみぞおちの間)
- 腹部突き上げ法を行った後は、必ず医療機関を受診
😵 意識がない場合の対応
高齢者が意識を失った場合の対処法:
- すぐに119番通報
- 心肺蘇生法を開始
- 仰向けに寝かせ、口の中を確認
- 見える異物があれば指でかき出す
- 見えない場合は無理に指を入れず、胸骨圧迫(心臓マッサージ)を行う
胸骨圧迫を行うことで、気道内の圧力が上がり、異物が排出されることがあります。
👶 子どもが餅をつまらせた時の対処法
子どもは気道が細く、嚥下機能も未発達なため、餅による窒息リスクが高い年齢層です。年齢によって対処法が異なりますので、正しい方法を理解しておきましょう。
🍼 1歳未満の乳児の場合
1歳未満の乳児には腹部突き上げ法は行いません。代わりに、背部叩打法と胸部突き上げ法を組み合わせて行います:
- 乳児をうつ伏せにして片腕に乗せ、頭を体より低くする
- 手のひらの付け根で背中の真ん中を5回叩く
- 次に、仰向けにして胸の真ん中を指2本で5回押す
- 異物が出るまで交互に繰り返す
🧒 1歳以上の幼児・小児の場合
1歳以上の子どもには、成人と同様の背部叩打法と腹部突き上げ法を行います:
- 子どもの体格に合わせて力加減を調整
- 小さな子どもの場合は、膝の上に乗せて前かがみにし、背部叩打法を行う
- 腹部突き上げ法は、子どもの後ろから抱え、成人と同じ手順で行う
🚫 子どもの窒息予防
そもそも3歳未満の子どもには餅を与えないことが推奨されています。3歳以上であっても、以下の配慮が必要です:
- 小さく切って与える
- 水分と一緒に食べさせる
- 大人が必ずそばで見守る
- 食事に集中させる(遊びながら食べさせない)
🚑 救急車を呼ぶタイミングと通報時の伝え方
窒息事故が起きた場合、救急車を呼ぶタイミングの判断は非常に重要です。迷った場合は、ためらわずに119番通報しましょう。
🔴 すぐに救急車を呼ぶべき状況
以下の状況では、直ちに119番通報してください:
- 声が出せない、咳ができない場合
- 顔色が青紫色になっている場合
- 意識がもうろうとしている、または意識がない場合
- 応急処置を行っても異物が取れない場合
- 呼吸が止まっている場合
⚠️ 重要:救急車を待つ間も応急処置を続けることが重要です。
📞 119番通報時の伝え方
119番に電話したら、以下の順序で報告してください:
- まず「救急です」と伝える
- 住所を正確に伝える(マンション名や部屋番号も含む)
- 「餅をのどに詰まらせて窒息しています」と状況を簡潔に説明
- 患者の年齢、性別、現在の状態(意識の有無、呼吸の状態など)を伝える
- 電話を切らずに、指示を仰ぎながら応急処置を続ける
⏰ 救急車が到着するまでにすべきこと
救急車の到着を待つ間の準備:
- 応急処置を継続
- 意識がない場合は心肺蘇生法を行う
- 玄関の鍵を開けておく
- 救急隊員を誘導する人を手配する
- AED(自動体外式除細動器)が近くにあれば用意しておく
Q. 餅による窒息事故でやってはいけない対処法は?
餅が詰まった際、指で無理に取り出そうとすると異物を奥に押し込む危険がある。水を飲ませると気道に水が入り窒息が悪化する恐れがある。背中を軽くさするだけでは効果がなく、掃除機で吸い出そうとする行為も効果がなく口腔内を傷つける。意識がある状態で仰向けに寝かせると異物がさらに奥へ移動するため避けるべきである。 —
❌ やってはいけない間違った対処法
窒息事故の際、焦りから間違った対処をしてしまうことがあります。かえって状況を悪化させる可能性があるため、以下の行為は避けてください。
👆 指を入れて無理に取り出そうとする
- 見えない異物を指で取り出そうとすると、かえって奥に押し込んでしまう危険がある
- 口の中を確認して、明らかに見える異物であれば指でかき出しても可
- 見えない場合は背部叩打法や腹部突き上げ法を行う
💧 水を飲ませる
- 餅が詰まっている状態で水を飲ませると、水分が気道に入り、さらに窒息を悪化させる
- 餅が水分を吸って膨張し、より取りにくくなる
- 異物が除去されるまで、飲食物は与えない
🤲 背中を強くさする
- 軽くさするだけでは異物は排出されない
- 背部叩打法を行う際は、手のひらの付け根でしっかりと叩く
- 遠慮して弱く叩いても効果がない
😴 仰向けに寝かせる
- 意識がある状態で仰向けに寝かせると、異物がさらに奥に移動する
- 嘔吐した際に吐しゃ物で窒息するリスクがある
- 意識がある場合は前かがみの姿勢を保つ
🔌 掃除機で吸い取ろうとする
- 家庭用の掃除機で異物を吸い取ろうとする方法は効果がない
- 口腔内や気道を傷つける恐れがある
- 窒息用の専用器具は医療機関で使用するもの
- 家庭では背部叩打法や腹部突き上げ法を行う
🛡️ 餅による窒息を防ぐための予防策
窒息事故は予防が最も重要です。餅を食べる際の注意点を守ることで、窒息リスクを大幅に減らすことができます。
✂️ 餅を小さく切って食べる
- 餅は一口大の小さなサイズに切ってから食べる
- 市販の切り餅でも、さらに小さく切ることを推奨
- 特に高齢者や子どもには、1〜2センチ角程度が適切
🦷 よく噛んで食べる
- 餅は粘り気があるため、しっかり噛んで細かくしてから飲み込む
- 噛む回数の目安は、一口につき30回以上
- 急いで食べたり、話しながら食べたりすることは避ける
🥤 水分と一緒に食べる
- 餅を食べる前や食べている途中で、お茶や汁物などの水分を摂る
- 口の中を潤すことで、餅が滑らかに食道へ送り込まれやすくなる
- 特に高齢者は唾液の分泌が少ないため、こまめな水分摂取が重要
👥 一人で食べない
- 餅を食べるときは、必ず誰かがそばにいる状態で食べる
- 一人で食べていて窒息した場合、自力で対処することは困難
- 家族や介護者がそばにいれば、万が一の際にもすぐに対応できる
⏱️ ゆっくり落ち着いて食べる
- 急いで食べると、噛む回数が減り、大きな塊のまま飲み込むリスクが高まる
- 食事には十分な時間をかける
- テレビを見ながらなど注意が散漫になる食べ方は避ける
Q. 高齢者が餅を安全に食べるためのポイントは?
高齢者が餅を安全に食べるには、1〜2センチ角に小さく切り、一口30回以上よく噛むことが基本である。お雑煮など汁物に入れると水分と一緒に摂取でき比較的安全とされる。食事中は背筋を伸ばしやや前かがみの姿勢を保ち、必ず家族や介護者がそばで見守ることが重要である。嚥下機能に不安がある場合は医師や言語聴覚士への相談を推奨する。
👴 高齢者が安全に餅を食べるためのポイント
高齢者は嚥下機能の低下により、餅による窒息リスクが特に高くなります。安全に餅を楽しむためには、以下のポイントを押さえておきましょう。
🍲 食べやすい調理法を選ぶ
餅は調理法によって食べやすさが変わります:
- お雑煮のように汁物に入れると、水分と一緒に摂取できるため比較的安全
- 焼き餅は冷えると硬くなりやすいので、温かいうちに少量ずつ食べる
- おろし餅やきな粉餅など、柔らかくして食べる方法も推奨
🔍 嚥下機能を確認する
- 普段から飲み込みにくさを感じている方、むせることが多い方は、餅を食べることを控えることも検討
- 嚥下機能に不安がある場合は、医師や言語聴覚士に相談
- 食べても大丈夫か専門家の判断を仰ぐ
🦷 入れ歯の状態を確認する
- 入れ歯が合っていないと、食べ物をしっかり噛むことができない
- 餅を食べる前に、入れ歯の状態を確認
- 入れ歯を外して餅を食べることは大変危険
- 必ず装着した状態で食べる
🪑 食事中の姿勢に気をつける
食事中の姿勢は嚥下に大きく影響します:
- 椅子に座って背筋を伸ばし、やや前かがみの姿勢で食べる
- 食べ物がスムーズに食道に流れやすくなる
- 寝転がりながら食べたり、極端に顔を上げて食べたりすることは避ける
👀 見守りと声かけ
- 高齢者が餅を食べるときは、家族や介護者がそばで見守る
- 「ゆっくり食べてね」「しっかり噛んでから飲み込んでね」と声をかける
- 異変に気づいたらすぐに対応できるよう、応急処置の方法を事前に確認
⚠️ 窒息事故が起きやすい食べ物と注意点
餅以外にも、窒息を起こしやすい食べ物があります。これらの食品を食べる際も、餅と同様の注意が必要です。
🔍 窒息しやすい食べ物の特徴
窒息しやすい食べ物には共通した特徴があります:
- 弾力があって噛み切りにくいもの
- 丸くてつるんとしているもの
- 粘り気が強いもの
- パサパサして口の中でまとまりにくいもの
- 硬くて砕けにくいもの
🚨 具体的な注意が必要な食品
餅のほかにも、以下の食品が窒息を起こしやすい食品として挙げられています:
- こんにゃくゼリー(特に危険)
- 白玉団子
- ミニトマト
- ぶどう
- ピーナッツ
- 飴玉
- りんご
- パン
特にこんにゃくゼリーは、弾力がありのどに詰まりやすいため、高齢者や子どもには与えないよう注意が必要です。
💡 安全に食べるための工夫
窒息しやすい食べ物を安全に食べるための工夫:
- 小さく切る
- 柔らかく調理する
- 水分と一緒に摂る
- よく噛む
- ゆっくり食べる
特に高齢者や子どもには、食べやすい形状や硬さに調整してから提供しましょう。

❓ よくある質問
家庭用の掃除機で餅を吸い出すことは推奨されていません。効果がないだけでなく、口腔内や気道を傷つける恐れがあります。背部叩打法や腹部突き上げ法を行い、それでも取れない場合は直ちに119番通報してください。
高齢者にも腹部突き上げ法を行うことができます。骨がもろい、内臓が弱いなどの心配があるかもしれませんが、窒息は命に関わる緊急事態です。ただし、腹部突き上げ法を行った後は内臓損傷の可能性があるため、必ず医療機関を受診してください。
一般的に、3歳未満の子どもには餅を与えないことが推奨されています。3歳以上であっても、小さく切って与える、大人がそばで見守る、よく噛むよう声かけするなどの配慮が必要です。子どもの噛む力や飲み込む力には個人差があるため、様子を見ながら慎重に判断してください。
意識を失った場合は、すぐに119番通報し、心肺蘇生法を開始してください。仰向けに寝かせ、口の中を確認し、見える異物があれば指でかき出します。その後、胸骨圧迫(心臓マッサージ)を行います。胸骨圧迫により気道内の圧力が上がり、異物が排出されることがあります。救急隊が到着するまで心肺蘇生を続けてください。
餅を飲み込んだ後に違和感が続く場合は、餅の一部が食道に残っている可能性があります。症状が軽い場合は水分を多めに摂って様子を見ることもできますが、違和感が長時間続く場合、痛みがある場合、飲み込みにくさが続く場合は医療機関を受診してください。
一人で窒息した場合は、自分で腹部突き上げを行うか、椅子の背もたれやテーブルの角などにみぞおちを押し当てて圧迫する方法があります。また、咳ができる状態であれば、強く咳をして異物を出すよう努めてください。日頃から餅は一人で食べないことを心がけることが最も重要な予防策です。
📝 まとめ
餅をつまらせた時の対処法について解説しました。窒息は数分で命に関わる緊急事態です。背部叩打法や腹部突き上げ法などの応急処置を正しく理解し、いざという時に冷静に対応できるよう備えておきましょう。
また、餅を小さく切る、よく噛んで食べる、水分と一緒に摂る、一人で食べないといった予防策を実践することで、窒息事故のリスクを大幅に減らすことができます。特に高齢者や小さなお子様がいるご家庭では、家族全員で応急処置の方法を確認し、安全に餅を楽しめる環境を整えてください。
万が一、窒息が起きた場合は、ためらわずに119番通報することが大切です。
参考文献
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
餅による窒息事故は、一見軽微に見える症状から急激に悪化することがあります。「声が出せるから大丈夫」と思わず、異常を感じたら迷わず応急処置を開始してください。また、高齢者の場合は、普段の飲み込み方と違う様子が見られたら注意深く観察することが重要です。予防が最も大切ですが、万が一の際は冷静かつ迅速な対応を心がけましょう。