はじめに
汗のニオイや脇汗の量に悩んでいる方にとって、ミラドライは画期的な治療法として注目を集めています。しかし、「いつ治療を受けるのがベストなのか」という疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
実は、ミラドライ治療を受けるタイミングは、治療効果を最大限に活かし、快適に過ごすために非常に重要なポイントとなります。本記事では、ミラドライ治療のベストシーズンについて、医療的な観点から詳しく解説していきます。

ミラドライとは?基礎知識の確認
ミラドライの治療原理
ミラドライは、マイクロ波エネルギーを利用してワキガ(腋臭症)や多汗症を治療する医療機器です。皮膚を切開することなく、マイクロ波を脇の下に照射することで、汗腺を破壊し、汗やニオイの原因を根本から改善します。
この治療法の最大の特徴は、以下の3点です:
メスを使わない低侵襲治療 従来の外科手術と異なり、皮膚を切らないため、傷跡が残る心配がありません。日帰りで治療を受けることができ、入院の必要もありません。
半永久的な効果 一度破壊された汗腺は再生しないため、効果は半永久的に持続します。多くの患者さんが1回の治療で満足のいく結果を得られますが、症状の程度によっては複数回の治療が推奨される場合もあります。
即効性と安全性 治療直後から効果を実感でき、厚生労働省に承認された医療機器であることから、安全性も確立されています。
治療対象となる症状
ミラドライが適応となる主な症状は次の通りです:
- 腋窩多汗症(脇の多汗症): 日常生活に支障をきたすほど脇汗の量が多い状態
- 腋臭症(ワキガ): アポクリン汗腺から分泌される汗が原因で、特有のニオイが発生する状態
- 黄ばみの悩み: 脇汗による衣服の黄ばみが気になる方
これらの症状に悩んでいる方にとって、ミラドライは生活の質を大きく改善できる治療法といえます。
治療のベストシーズンは「秋から春」
なぜ秋から春が推奨されるのか
結論から申し上げると、ミラドライ治療のベストシーズンは10月から4月の秋から春にかけての時期です。この時期が推奨される理由は、主に以下の4つの要因によります。
1. 気温と発汗量の関係
秋から春にかけての涼しい季節は、自然な発汗量が少ないため、治療後のダウンタイムを快適に過ごせます。夏場に比べて汗をかきにくいため、治療部位の衛生管理がしやすく、感染リスクも低減されます。
日本皮膚科学会によると、皮膚の温度が上昇すると発汗が促進されるため、涼しい季節の方が治療後の経過が良好になる傾向があります。
2. ダウンタイムの過ごしやすさ
ミラドライ治療後は、脇の下に腫れや内出血が生じることがあります。これらの症状は通常1週間から2週間程度で改善しますが、この期間を涼しい季節に過ごすことで、不快感を最小限に抑えることができます。
厚い服を着る季節であれば、脇の下の腫れや圧迫用のアイスパックなども目立ちにくく、日常生活への影響を軽減できます。
3. 紫外線の影響を避けられる
治療後の肌は一時的にデリケートな状態になります。秋から春の紫外線が比較的弱い時期であれば、色素沈着のリスクを低減できます。
4. 夏に向けた準備期間の確保
秋から春にかけて治療を受ければ、汗やニオイが最も気になる夏のシーズンまでに、十分な回復期間と効果の安定期間を確保できます。
「夏前」に治療すべき3つの理由
理由1:汗が本格化する前に対策できる
日本の気候では、5月から6月にかけて気温が上昇し、汗の量が増え始めます。この時期より前、つまり3月から4月に治療を完了させることで、汗が本格化するシーズンを快適に迎えることができます。
多くの患者さんから「もっと早く治療しておけばよかった」という声を聞きますが、これは夏になってから慌てて治療を受けた場合に多いコメントです。計画的に春までに治療を終えることで、夏を存分に楽しむ準備が整います。
理由2:イベントシーズンに万全の状態で臨める
夏は花火大会、海水浴、バーベキュー、お祭りなど、アウトドアイベントが目白押しです。また、薄着になる機会も増え、汗やニオイが気になりやすい季節でもあります。
春までに治療を完了させておけば、これらのイベントを気兼ねなく楽しむことができます。特に以下のようなシーンで、治療効果を実感できるでしょう:
- 結婚式や同窓会: ドレスやスーツを着る際、脇汗を気にせず過ごせます
- スポーツやフィットネス: 運動時の汗やニオイの悩みから解放されます
- デートや旅行: 相手を気にすることなく、自信を持って過ごせます
- ビジネスシーン: プレゼンテーションや商談でも、汗を気にせず集中できます
理由3:職場や学校での悩みを解消できる
夏場のオフィスや教室では、エアコンが効いていても、通勤・通学中の満員電車や屋外での活動で汗をかくことは避けられません。
春までに治療を受けておくことで、以下のような悩みから解放されます:
- 通勤・通学時の汗ジミを気にしなくて済む
- 職場や学校で汗のニオイを心配する必要がなくなる
- 白いシャツやブラウスを安心して着られる
- 脇汗パッドや制汗剤を頻繁に使う手間が省ける
厚生労働省の調査によると、多汗症やワキガの悩みは、職場での対人関係や自己評価に影響を与えることが報告されています。早めの治療により、これらの心理的負担を軽減することができます。
季節別の治療タイミング:メリットとデメリット
それぞれの季節で治療を受けた場合の特徴を詳しく見ていきましょう。
春(3月〜5月)の治療
メリット
- 夏本番までに完全に回復できる
- 気温が穏やかで、ダウンタイムが快適
- ゴールデンウィークなどの連休を利用して休養できる
- 汗の季節に間に合う最後のチャンス
デメリット
- 花粉症の時期と重なる可能性がある
- 年度初めで忙しい方は時間確保が難しい場合も
- 人気の時期のため、予約が取りにくいことがある
おすすめ度:★★★★★(最推奨)
春は最も人気のあるシーズンです。特に3月から4月上旬に治療を受ければ、5月から6月の汗ばむ季節に完璧な状態で臨めます。ただし、この時期は予約が集中するため、2〜3ヶ月前からの計画的な予約をおすすめします。
夏(6月〜8月)の治療
メリット
- 夏休みなど長期休暇を利用できる学生に適している
- すぐに効果を実感したい方に対応できる
- お盆休みなどを利用して治療・休養できる
デメリット
- 発汗量が多く、治療部位の衛生管理が難しい
- 暑さによる不快感が大きい
- 紫外線の影響を受けやすい
- 薄着の季節のため、腫れや圧迫が目立ちやすい
- エアコンの効いた室内と屋外の温度差で体調管理が難しい
- 海やプールなどのレジャーを制限される
おすすめ度:★★☆☆☆(非推奨)
夏場の治療は可能ですが、快適性の面では他の季節に劣ります。どうしても夏に治療を受ける必要がある場合は、お盆休みなど長期休暇の初日に治療を受け、できるだけ涼しい環境で過ごすことが重要です。
秋(9月〜11月)の治療
メリット
- 涼しくなり、ダウンタイムが快適に過ごせる
- 翌年の夏に向けて余裕を持った準備ができる
- 長袖の季節で、治療痕が目立ちにくい
- シルバーウィークなどの連休を利用できる
- 比較的予約が取りやすい
デメリット
- 効果を実感するのは翌年の夏になる
- 年末年始に向けて忙しくなる時期でもある
おすすめ度:★★★★★(最推奨)
秋は春と並んで最適なシーズンです。特に9月から10月に治療を受ければ、まだ暑さが残る時期でも効果を実感でき、その後のダウンタイムを涼しい季節に過ごせるという利点があります。また、翌年の夏に向けて、十分な準備期間を確保できます。
冬(12月〜2月)の治療
メリット
- 最も発汗量が少なく、衛生管理がしやすい
- 厚着の季節で、腫れや圧迫が完全に隠せる
- 年末年始の休暇を利用できる
- 予約が比較的取りやすい
- 紫外線の影響がほとんどない
デメリット
- 効果を実感するまで時間がかかる(夏まで待つ必要がある)
- 年末年始は休診となる医療機関が多い
- 寒さによる血行不良に注意が必要
おすすめ度:★★★★☆(推奨)
冬は治療環境としては非常に優れています。特に1月から2月は、夏に向けた準備として理想的なタイミングです。年末年始の休暇を利用する場合は、クリニックの営業日を事前に確認しましょう。
ダウンタイムと季節の関係
ダウンタイムの期間と症状
ミラドライ治療後のダウンタイムについて、詳しく理解しておくことは重要です。
治療直後〜3日間
- 脇の下に腫れや赤みが出現
- 軽度から中等度の痛みや違和感
- 圧迫や冷却が必要
- 腕の動きに制限を感じることがある
4日〜1週間
- 腫れは徐々に軽減
- 内出血が目立つ時期
- 軽い運動は可能になる
- 日常生活はほぼ通常通り
1〜2週間
- 腫れや内出血が大幅に改善
- 違和感も軽減
- 通常の運動も可能に
- 見た目もほぼ通常に戻る
1ヶ月以降
- ほぼ完全に回復
- 治療効果が安定
- 全ての活動制限が解除
季節ごとのダウンタイム管理
涼しい季節(秋〜春)の利点
- 汗をかきにくいため、治療部位を清潔に保ちやすい
- 厚手の服で腫れや圧迫具を隠せる
- 冷却しやすく、炎症を抑えやすい
- 感染リスクが低い
暑い季節(夏)の注意点
- こまめな清潔ケアが必要
- エアコンの効いた室内で過ごす
- 薄着のため、腫れや圧迫具が目立ちやすい
- 制汗剤の使用は医師の指示に従う
治療計画の立て方:理想的なスケジュール
6ヶ月前からの計画
ミラドライ治療を成功させるには、計画的なスケジューリングが重要です。以下、夏(7月)を目標とした理想的なスケジュールをご紹介します。
1月〜2月:情報収集と医療機関選び
- ミラドライについて詳しく調べる
- 複数のクリニックの情報を比較
- 口コミや実績を確認
- 費用や保険適用について調査
3月:カウンセリング予約
- 医療機関に相談予約を入れる
- 治療の詳細について医師と相談
- 自分の症状に適しているか確認
- 治療日程を調整
4月上旬:治療実施
- 理想的な治療タイミング
- ゴールデンウィーク前に受けることで、連休中に回復
- 夏までに3ヶ月の余裕がある
4月中旬〜下旬:回復期間
- ダウンタイムを過ごす
- 医師の指示に従った生活を心がける
- 異常があればすぐに相談
5月〜6月:効果の実感期
- 日常生活に完全復帰
- 徐々に気温が上がる中で効果を実感
- フォローアップ検診を受ける
7月〜9月:夏を快適に過ごす
- 治療効果を最大限に実感
- 汗やニオイの悩みなく夏を楽しむ
- 必要に応じて追加治療の検討
忙しい方のための短期スケジュール
仕事や学業で忙しく、長期的な計画が難しい方向けのスケジュールもあります。
治療希望日の2ヶ月前
- カウンセリング予約を取る
- 平日夜や土曜日の予約枠を活用
治療希望日の1ヶ月前
- カウンセリング受診
- 治療日確定
- 前後のスケジュール調整
治療日
- 治療実施(所要時間約1〜2時間)
- 当日は休暇を取るのが理想的
治療後1週間
- デスクワークなら翌日から可能
- 重労働は1週間程度控える
治療後2週間〜1ヶ月
- フォローアップ受診
- 日常生活に完全復帰

よくある質問と回答
Q1:夏に治療を受けることは絶対にダメですか?
A:絶対にダメというわけではありません。夏場でも治療は可能ですし、多くの患者さんが夏に治療を受けています。ただし、以下の点に注意が必要です:
- エアコンの効いた環境で過ごせる方
- こまめに清潔を保てる方
- 1〜2週間は激しい運動や外出を控えられる方
これらの条件を満たせるのであれば、夏の治療も選択肢となります。実際に「今すぐ治療したい」というニーズも多く、夏場の治療も行われています。
Q2:治療から何日後に仕事に復帰できますか?
A:デスクワークであれば、多くの場合、翌日から復帰可能です。ただし、以下のような仕事の場合は注意が必要です:
- 肉体労働:1週間程度の休養を推奨
- 腕を大きく動かす仕事:3〜5日程度の休養を推奨
- 接客業:脇の圧迫具が目立たない服装であれば翌日から可能
- スポーツ関連:2週間程度は激しい運動を控える
個人差がありますので、カウンセリング時に医師と相談し、自分の職業に応じた休養期間を計画しましょう。
Q3:1回の治療で十分ですか?複数回必要ですか?
A:多くの患者さん(約70〜80%)は1回の治療で満足のいく結果を得られます。ただし、以下のような場合は2回目の治療が推奨されることがあります:
- 重度のワキガや多汗症の方
- 1回目の治療で効果に物足りなさを感じた方
- より完璧な結果を求める方
2回目の治療を受ける場合は、1回目から3ヶ月以上の間隔を空けることが一般的です。この点も考慮して、治療計画を立てることが重要です。
Q4:効果はいつから実感できますか?
A:多くの患者さんは治療直後から効果を実感できます。ただし、完全な効果が現れるまでには以下の経過をたどります:
- 治療直後〜1週間:腫れがあるため、汗の量は判断しにくい
- 1週間〜1ヶ月:徐々に効果を実感し始める
- 1〜3ヶ月:効果が安定し、最大の効果を実感
- 3ヶ月以降:半永久的に効果が持続
そのため、夏に効果を最大限に実感したいのであれば、遅くとも4月までに治療を完了させることが理想的です。
Q5:治療後に気をつけるべきことは?
A:治療後は以下の点に注意しましょう:
治療当日〜3日間
- 激しい運動を避ける
- 飲酒を控える
- 治療部位を清潔に保つ
- 処方された薬を指示通りに服用
- アイシングを適切に行う
1週間程度
- 腕を大きく動かす運動を控える
- サウナや温泉を避ける
- 脇を強くこすらない
- 締め付けの強い衣服を避ける
1ヶ月程度
- 徐々に通常の生活に戻す
- 異常があればすぐに医師に相談
- フォローアップ検診を必ず受ける
Q6:治療費用はどのくらいですか?保険は適用されますか?
A:ミラドライは基本的に自由診療となり、保険適用外です。費用はクリニックによって異なりますが、一般的には以下の範囲です:
- 1回の治療:25万円〜40万円程度
- 2回目の治療(必要な場合):15万円〜30万円程度
ただし、重度の腋窩多汗症と診断された場合、一部の治療法(ボトックス注射など)は保険適用となることがあります。カウンセリング時に、自分の症状が保険適用の対象となるか確認することをおすすめします。
Q7:治療に痛みはありますか?
A:ミラドライ治療では局所麻酔を使用するため、治療中の痛みはほとんどありません。多くの患者さんは以下のように感じています:
治療中
- 麻酔の注射時にチクッとした痛み
- 治療中は引っ張られる感覚や圧迫感
- 痛みはほとんど感じない
治療後
- 麻酔が切れた後、筋肉痛のような鈍痛
- 鎮痛剤でコントロール可能な程度
- 数日で痛みは軽減
痛みに敏感な方は、カウンセリング時に医師に相談し、適切な痛み対策を講じてもらいましょう。
Q8:副作用やリスクはありますか?
A:ミラドライは厚生労働省に承認された安全な医療機器ですが、以下のような一時的な副作用が生じることがあります:
一般的な副作用(数日〜数週間で改善)
- 腫れ、赤み
- 内出血
- 違和感や痛み
- 腕の動きにくさ
- 脇の下のしこり(数週間〜数ヶ月で軽減)
稀な副作用
- 感染(適切なケアで予防可能)
- 皮膚の知覚異常(通常は一時的)
- 過度の代償性発汗(他の部位の発汗増加)
これらのリスクを最小限に抑えるためにも、信頼できる医療機関を選び、治療後のケアをしっかりと行うことが重要です。
ライフスタイル別:最適な治療タイミング
それぞれの生活スタイルに応じた、最適な治療タイミングをご提案します。
社会人の方
おすすめ時期:3月〜4月、9月〜10月
理由:
- 年度の変わり目は比較的休暇を取りやすい
- 長期休暇(ゴールデンウィーク、シルバーウィーク)を利用できる
- 夏場の通勤ラッシュや営業活動に備えられる
具体的なプラン:
- 金曜日に治療を受け、週末で回復
- 有給休暇を1〜2日組み合わせる
- フレックスタイムを活用する
学生の方
おすすめ時期:2月〜3月(春休み)、9月(夏休み明け)
理由:
- 長期休暇を利用してゆっくり回復できる
- 新学期や夏休みに効果を実感できる
- 部活動や体育の授業への影響を最小限にできる
注意点:
- 修学旅行や林間学校の予定を確認
- 受験シーズンを避ける
- 保護者の同意が必要(未成年の場合)
主婦・主夫の方
おすすめ時期:9月〜11月、1月〜3月
理由:
- 家事への影響を考慮した時期選び
- 子どもの学校行事の少ない時期
- 比較的予約が取りやすい
具体的なプラン:
- 家族のサポートが得られる日を選ぶ
- 重い荷物を持つ買い物は家族に依頼
- 掃除や洗濯は最小限に抑える準備
スポーツをする方
おすすめ時期:オフシーズンの冬(11月〜2月)
理由:
- 激しいトレーニングを控えられる
- 翌シーズンに向けた準備
- 汗によるパフォーマンス低下を防げる
注意点:
- 大会やシーズンインの3ヶ月前までに治療を完了
- トレーナーや監督に相談
- 段階的にトレーニングを再開
季節以外に考慮すべきポイント
治療時期を決める際は、季節以外にも以下の要素を考慮しましょう。
大切なイベントとの兼ね合い
以下のようなイベントの1ヶ月以上前に治療を完了させるのが理想的です:
- 結婚式(自分の結婚式、出席する結婚式)
- 海外旅行
- 成人式や同窓会
- 就職活動や転職活動
- スポーツ大会
- 発表会や舞台
- 写真撮影(成人式、証明写真など)
体調とホルモンバランス
避けるべき時期
- 生理中や生理前(女性の場合):痛みに敏感になりやすい
- 風邪や体調不良時:免疫力が低下している
- 妊娠中・授乳中:治療は避けるべき
- 大きなストレスを抱えている時期
適した時期
- 体調が良好な時
- 心身ともに余裕がある時
- 十分な休養時間が確保できる時
仕事や学業の繁忙期
以下の時期は避けた方が無難です:
- 決算期や年度末(3月):社会人
- 中間・期末試験期間:学生
- 繁忙期(業種により異なる)
- 重要なプロジェクトの期間
- 長期出張の予定がある時期
医療機関選びのポイント
治療時期と同じくらい重要なのが、信頼できる医療機関を選ぶことです。
チェックすべき項目
設備と技術
- 最新のミラドライ機器を導入しているか
- 厚生労働省承認の正規機器を使用しているか
- 症例数や実績は十分か
医師の経験
- ミラドライの専門的なトレーニングを受けているか
- 豊富な治療経験があるか
- 学会発表や論文執筆の実績があるか
サポート体制
- カウンセリングが丁寧か
- アフターケアが充実しているか
- 緊急時の対応体制が整っているか
- フォローアップ検診があるか
費用の透明性
- 料金が明確に提示されているか
- 追加費用の有無が説明されているか
- 分割払いなどの選択肢があるか
複数のクリニックを比較する
最低でも2〜3の医療機関でカウンセリングを受け、以下を比較しましょう:
- 医師の説明のわかりやすさ
- クリニックの雰囲気
- スタッフの対応
- 料金とサービス内容
- アクセスの良さ
- 予約の取りやすさ
治療を成功させるための準備
治療前の準備(1〜2週間前から)
身体的な準備
- 十分な睡眠をとる
- バランスの良い食事を心がける
- 飲酒を控える
- 禁煙する(喫煙者の場合)
- 脇の毛を処理する(医師の指示に従う)
スケジュール調整
- 治療後2〜3日は予定を入れない
- 重要な会議やイベントを避ける
- 家族や職場に事前に伝えておく
持ち物の準備
- ゆったりした前開きの服
- タオル
- 保険証(初診の場合)
- 現金やクレジットカード
- 処方箋を受け取る薬局のメモ
治療後の生活設計
回復期間の過ごし方(最初の1週間)
- 自宅でゆっくり過ごす
- アイシングを適切に行う
- 処方薬を正しく服用
- 清潔を保つ
- 無理に腕を動かさない
食事の工夫
- ビタミンCを多く含む食品(回復促進)
- たんぱく質を十分に摂取(組織修復)
- 水分を十分に取る
- アルコールは1週間程度控える
- 刺激物は避ける
メンタルケア
- 焦らず回復を待つ
- 不安があれば医師に相談
- ポジティブな気持ちを保つ
- 完璧を求めすぎない
治療後の長期的なケアと生活の変化
効果を最大限に保つために
ミラドライは半永久的な効果がありますが、以下のケアで快適さを維持できます:
日常的なケア
- 適度な清潔を保つ(過度な洗浄は避ける)
- 通気性の良い衣類を選ぶ
- ストレスマネジメント
- 適度な運動習慣
定期的なチェック
- 年1回程度の検診を受ける
- 気になる症状があればすぐに相談
- 効果の持続を確認
生活の質の向上
ミラドライ治療後、多くの患者さんが以下のような変化を報告しています:
心理的な変化
- 自信が持てるようになった
- 人目を気にしなくなった
- 対人関係が改善した
- ストレスが軽減した
- 積極的になれた
日常生活の変化
- 服の選択肢が広がった
- 白い服を気兼ねなく着られる
- 制汗剤のコストが不要に
- 脇汗パッドが不要に
- 朝の準備時間が短縮
社会生活の変化
- 通勤が快適になった
- 仕事に集中できる
- デートを楽しめる
- スポーツを気兼ねなくできる
- 旅行を存分に楽しめる
まとめ:計画的な治療で快適な夏を迎えよう
ミラドライ治療のベストシーズンについて、詳しく解説してきました。重要なポイントを改めてまとめます。
治療時期の結論
最もおすすめの時期
- 第1位:3月〜4月(春)
- 第2位:9月〜11月(秋)
- 第3位:1月〜2月(冬)
夏前に治療すべき理由
- 汗が本格化する前に対策できる
- 夏のイベントシーズンに万全の状態で臨める
- 職場や学校での悩みを解消できる
成功のカギは計画性
ミラドライ治療を成功させるには、以下の計画性が重要です:
3〜6ヶ月前から
- 情報収集を始める
- 医療機関を選定する
- カウンセリングを受ける
2〜3ヶ月前
- 治療日を確定する
- スケジュールを調整する
- 心身の準備を始める
1ヶ月前
- 最終確認を行う
- 持ち物を準備する
- 生活環境を整える
最後に
ワキガや多汗症の悩みは、日常生活や対人関係に大きな影響を与える問題です。しかし、ミラドライという効果的な治療法があることで、多くの方がこの悩みから解放されています。
特に重要なのは、治療を受けるタイミングです。涼しい季節に治療を受け、十分な回復期間を確保することで、最も汗やニオイが気になる夏のシーズンを快適に過ごすことができます。
「いつか治療しよう」と先延ばしにせず、来年の夏を快適に過ごすために、今から計画を立ててみてはいかがでしょうか。適切な時期に治療を受けることで、治療の効果を最大限に実感し、充実した夏を迎えることができるはずです。
アイシークリニック上野院では、ミラドライ治療に関する無料カウンセリングを実施しております。経験豊富な医師が、あなたの症状やライフスタイルに合わせた最適な治療計画をご提案いたします。ぜひお気軽にご相談ください。
参考文献
- 日本皮膚科学会「原発性局所多汗症診療ガイドライン 2023年改訂版」 https://www.dermatol.or.jp/
- 厚生労働省「多汗症に関する医療情報」 https://www.mhlw.go.jp/
- 日本形成外科学会「腋臭症・多汗症の治療について」 https://www.jsprs.or.jp/
- 国立感染症研究所「皮膚の衛生管理に関するガイドライン」 https://www.niid.go.jp/
- 日本美容外科学会「ミラドライ治療の安全性と有効性に関する研究」 https://www.jsas.or.jp/
- 環境省「紫外線環境保健マニュアル」 https://www.env.go.jp/
※本記事の内容は2025年10月時点の情報に基づいています。治療に関する最新情報や詳細については、必ず医療機関にご相談ください。
監修者医師
高桑 康太 医師
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務