「ミラドライを受けたのに、ワキガの臭いが改善されない」「高額な費用をかけたのに効果を感じられなかった」――そんな悩みを抱えている方はいませんか?
ミラドライは、切らないワキガ治療として近年注目を集めている治療法ですが、インターネット上では「効果なし」という声も少なからず見られます。しかし、実際にはミラドライは多くの患者さんに効果をもたらしている治療法です。では、なぜ「効果なし」と感じる方がいるのでしょうか?
この記事では、ミラドライの効果を感じられない原因から、効果を最大限に引き出すためのポイント、そして適切な治療を受けるための判断基準まで、詳しく解説していきます。

ミラドライとは?基本的な仕組みを理解する
ミラドライの治療原理
ミラドライ(miraDry)は、マイクロ波(電磁波)を利用してワキガや多汗症を治療する医療機器です。2018年に日本の厚生労働省から承認を受けており、アメリカFDA(食品医薬品局)の承認も取得している信頼性の高い治療法です。
この治療の最大の特徴は、「切らない」「縫わない」という点です。従来のワキガ手術のように皮膚を切開する必要がなく、マイクロ波のエネルギーを皮膚の外から照射することで、汗腺を破壊します。
汗腺破壊のメカニズム
ミラドライは、マイクロ波を真皮と皮下脂肪の境界部分に集中的に照射します。この部分には、ワキガの原因となるアポクリン汗腺と、多汗の原因となるエクリン汗腺が存在しています。
マイクロ波は水分子を振動させることで熱を発生させる性質があります。この熱エネルギーによって、汗腺を60〜70度程度に加熱し、不可逆的に破壊します。破壊された汗腺は再生しないため、理論上は永続的な効果が期待できます。
治療中は皮膚表面を冷却システムで保護するため、やけどのリスクを最小限に抑えながら、深部の汗腺だけを効率的に破壊することができます。
ワキガのメカニズムを正しく理解する
ワキガ(腋臭症)とは
ワキガは医学的には「腋臭症(えきしゅうしょう)」と呼ばれ、脇の下から特有の強い臭いを発する状態を指します。この臭いは、単なる汗の臭いとは異なり、ツンとした刺激臭やスパイシーな臭い、人によっては硫黄のような臭いと表現されることもあります。
アポクリン汗腺の役割
ワキガの主な原因は、アポクリン汗腺から分泌される汗です。人間には2種類の汗腺があります:
エクリン汗腺:全身に分布し、体温調節のために無臭の汗を分泌します。成分のほとんどが水分で、サラサラとしています。
アポクリン汗腺:脇の下、耳の中、乳輪、陰部など限られた部位に存在し、白っぽく粘り気のある汗を分泌します。この汗には脂質やタンパク質が含まれており、それ自体は無臭ですが、皮膚表面の常在菌によって分解されると、独特の臭いを発生させます。
ワキガ体質の遺伝性
ワキガは遺伝的要因が強く関与しています。両親のどちらかがワキガ体質の場合、約50〜80%の確率で子供に遺伝すると言われています。また、アポクリン汗腺の数や活動性は思春期に活発になるため、ワキガの症状も思春期頃から顕著になることが多いです。
日本人の約10〜15%がワキガ体質と言われていますが、欧米では70〜90%と非常に高い割合です。このため、欧米では体臭を消すためのデオドラント製品が文化として定着していますが、日本では体臭に敏感な文化的背景もあり、ワキガで悩む方が多いのが実情です。
「ミラドライが効果なし」と感じる5つの主な原因
1. 期待値と現実のギャップ
ミラドライに対する最も大きな誤解の一つが、「100%完全に臭いがなくなる」という期待です。しかし、ミラドライの実際の効果は個人差があり、一般的には照射した汗腺の60〜80%程度が破壊されると言われています。
多くの場合、ミラドライ治療後は臭いが大幅に軽減されますが、完全にゼロになるわけではありません。特に、術前の症状が重度だった方の場合、治療後も軽度の臭いが残ることがあります。この残存する臭いを「効果なし」と感じてしまうケースがあります。
2. 照射範囲の問題
ミラドライの効果は、照射した範囲の汗腺にのみ作用します。脇の臭いの原因となるアポクリン汗腺は、主に脇の中央部に集中していますが、個人差により脇の周辺部(上部や下部、外側)にも広がっていることがあります。
標準的な照射範囲から外れた部分に多くの汗腺がある場合、その部分からの発汗や臭いは改善されません。また、施術者の技術や経験により、照射範囲や照射の重ね方が不十分だと、効果が限定的になってしまうことがあります。
3. 照射出力の不足
ミラドライは照射する出力レベルを調整できます。痛みや副作用を懸念して出力を低めに設定すると、汗腺の破壊が不十分になり、効果が弱くなる可能性があります。
特に、初めてミラドライを受ける方の場合、痛みへの不安から低出力での治療を希望される方もいますが、それでは十分な効果が得られないこともあります。適切な麻酔下で、効果的な出力レベルでの治療を受けることが重要です。
4. 治療後の経過観察期間の不足
ミラドライの効果は、治療直後から徐々に現れます。しかし、最終的な効果が判定できるのは、治療後3〜6ヶ月経過してからです。
治療直後は腫れや炎症があるため、一時的に汗や臭いが増えたように感じることもあります。また、破壊された汗腺からの炎症物質が周囲に影響を及ぼし、残存する汗腺の活動が一時的に活発になることもあります。
治療後1〜2ヶ月程度で「効果なし」と判断してしまうのは早計です。少なくとも3ヶ月、できれば6ヶ月は経過を観察する必要があります。
5. 他の部位からの臭いとの混同
ワキガの臭いが改善されても、他の部位からの臭いを「ワキガが治っていない」と誤認してしまうケースもあります。
例えば、足や陰部、乳輪周辺にもアポクリン汗腺は存在します。また、加齢臭や頭皮の臭い、衣類に染み付いた臭いなども、本人や周囲がワキガの臭いと混同してしまうことがあります。
ミラドライはあくまで脇のアポクリン汗腺を対象とした治療ですので、他の部位からの臭いには効果がありません。
ミラドライの効果が出にくいケース
重度のワキガの場合
ワキガの症状は軽度・中等度・重度に分類されます。重度のワキガの方は、アポクリン汗腺の数が非常に多く、活動性も高いため、1回のミラドライ治療では十分な効果が得られないことがあります。
重度の方の場合、2回目の治療(リピート照射)を検討するか、または外科的手術との併用を考慮する必要があるかもしれません。
アポクリン汗腺の分布が広範囲の場合
前述の通り、アポクリン汗腺の分布には個人差があります。標準的な照射範囲で十分カバーできる方もいれば、より広範囲に分布している方もいます。
特に、脇の外側や上腕の内側まで広がっている場合、標準的な照射だけでは不十分となり、追加照射が必要になることがあります。
若年者の場合
思春期前後の若い方の場合、治療時点で存在していなかったアポクリン汗腺が、その後の成長に伴って新たに発達する可能性があります。ミラドライは既存の汗腺を破壊する治療ですので、新たに発達した汗腺には効果がありません。
一般的には、身体の成長がある程度完了する18歳以降の治療が推奨されます。
BMIが高い場合
肥満傾向にある方や皮下脂肪が厚い方の場合、マイクロ波のエネルギーが汗腺まで十分に届かない可能性があります。また、脂肪層の厚さによっては、照射深度の調整が難しくなることもあります。
多汗症と混同している場合
ワキガ(臭い)と多汗症(汗の量)は別の症状です。ミラドライは両方に効果がありますが、治療の主眼をどちらに置くかで、照射方法や出力設定が変わることがあります。
「汗の量は減ったが臭いが残っている」または「臭いは減ったが汗の量が変わらない」というケースは、治療前のカウンセリングで主訴が正しく伝わっていなかった可能性があります。
ミラドライの効果を最大化するための5つのポイント
1. クリニック選びを慎重に
ミラドライの効果は、施術者の技術と経験に大きく左右されます。以下の点を確認してクリニックを選びましょう:
- 症例数:年間どのくらいの症例を扱っているか
- 医師の経験:ミラドライの認定医資格を持っているか
- カウンセリングの質:十分な時間をかけて説明してくれるか
- アフターフォロー体制:治療後のフォローアップがしっかりしているか
- 設備:最新のミラドライ機器を使用しているか
価格だけで選ぶのではなく、総合的に判断することが重要です。
2. カウンセリングで正確な情報を伝える
治療前のカウンセリングでは、以下の情報を正確に伝えましょう:
- 症状の程度(どのくらいの臭いや汗があるか)
- 困っている状況(どんな時に特に気になるか)
- 過去の治療歴(デオドラント、内服薬、ボトックス注射など)
- 期待する効果(どの程度まで改善したいか)
- アレルギーや既往歴
医師が患者さんの状態を正確に把握することで、最適な治療計画を立てることができます。
3. 適切な出力での治療を受ける
効果を最大化するためには、適切な出力レベルでの治療が必要です。痛みが心配な場合は、麻酔の方法や痛み止めの使用について相談しましょう。
局所麻酔を十分に効かせることで、高出力での照射が可能になり、より高い効果が期待できます。
4. 治療後のケアを守る
治療後は、以下のケアをしっかり守りましょう:
- 冷却:腫れを抑えるため、定期的にアイシングを行う
- 安静:治療当日は激しい運動や入浴を避ける
- 清潔:脇を清潔に保ち、刺激の少ない石鹸で洗う
- 圧迫:指示がある場合は、適切に圧迫固定を行う
- 経過観察:定期的に診察を受け、経過をチェックする
適切なアフターケアにより、ダウンタイムが短縮され、効果も安定します。
5. 十分な観察期間を設ける
前述の通り、最終的な効果判定は3〜6ヶ月後です。焦らず、長期的な視点で効果を評価しましょう。
この期間中も、デオドラントなどの日常的なケアは継続し、段階的な改善を実感していくことが大切です。
ミラドライの効果に関する臨床データ
ミラドライの効果については、複数の臨床研究で検証されています。
国内外の研究によると、ミラドライ治療後の患者満足度は80〜90%程度と報告されています。多くの患者さんが、治療後に臭いや汗の量が大幅に減少したと回答しています。
具体的には:
- 臭いの軽減:平均で70〜80%の改善
- 汗の量の減少:平均で60〜70%の減少
- 効果の持続性:長期フォローアップで効果が持続することが確認されている
ただし、これらはあくまで平均的なデータであり、個人差があることを理解しておく必要があります。
2回目の治療(リピート照射)について
リピート照射が推奨されるケース
1回目の治療で満足な効果が得られなかった場合、2回目の治療を検討することがあります。リピート照射は、以下のような場合に有効です:
- 1回目の治療で部分的な改善はあったが、まだ臭いや汗が気になる
- 重度のワキガで、1回では汗腺の数が多すぎた
- 照射範囲外に汗腺が多く残っていた
リピート照射のタイミング
一般的には、1回目の治療から3〜6ヶ月以上空けてから2回目の治療を行います。これは、1回目の治療の最終的な効果を見極め、組織の回復を待つためです。
リピート照射により、さらに20〜30%程度の追加改善が期待できると言われています。
ミラドライと他の治療法との比較
ワキガ治療には、ミラドライ以外にもいくつかの選択肢があります。それぞれの特徴を比較してみましょう。
外科的手術(剪除法・切除法)
メリット:
- 効果が最も確実で高い(90%以上の改善率)
- 医師が直接汗腺を目で確認して除去できる
- 保険適用の場合がある
デメリット:
- 皮膚を切開するため、傷跡が残る
- ダウンタイムが長い(1〜2週間程度の安静が必要)
- 痛みや腫れが強い
- 感染症などのリスクがある
ボトックス注射
メリット:
- 施術時間が短い(10〜15分程度)
- ダウンタイムがほとんどない
- 痛みが少ない
デメリット:
- 効果が一時的(3〜6ヶ月程度)
- 定期的な再注射が必要
- 主に多汗症に効果があり、ワキガの臭いには限定的
- 繰り返しの治療でコストがかかる
ビューホット(View HOT)
メリット:
- 針状の電極で深部まで熱を届けられる
- ミラドライよりも照射範囲を細かく調整できる
デメリット:
- ミラドライよりも痛みが強いことがある
- ダウンタイムがやや長い
- 症例数がミラドライより少ない
ミラドライの位置づけ
ミラドライは、外科手術とボトックス注射の中間に位置する治療法と言えます。手術ほどの侵襲性はないものの、ボトックスよりも長期的な効果が期待でき、多くの患者さんにとってバランスの取れた選択肢となっています。
効果を感じられない場合の対処法
医師に相談する
ミラドライ治療後、十分な期間(3〜6ヶ月)が経過しても効果を感じられない場合は、まず治療を受けたクリニックの医師に相談しましょう。
医師は以下のような評価を行います:
- 実際に臭いや汗の量がどの程度改善したか(客観的評価)
- 照射範囲が適切だったか
- 追加治療の必要性
患者さん自身が「効果なし」と感じていても、客観的には改善している場合もあります。逆に、本当に効果が不十分だった場合は、その原因を特定し、対策を立てることができます。
リピート照射を検討する
1回目の治療で部分的な改善があった場合、2回目の治療で満足のいく結果が得られることがあります。医師と相談の上、リピート照射のタイミングや照射範囲を決定しましょう。
他の治療法との併用を検討する
ミラドライだけでは不十分な場合、他の治療法との併用も選択肢です:
- ボトックス注射との併用(多汗症の改善)
- 塗り薬や内服薬との併用
- 生活習慣の改善(食事、運動、ストレス管理)
セカンドオピニオンを求める
治療を受けたクリニックで納得のいく説明や対応が得られない場合、他のクリニックでセカンドオピニオンを求めることも重要です。別の医師の視点から、状況を評価してもらうことで、新たな解決策が見つかることもあります。
ワキガ治療における日常的なケア
ミラドライ治療を受けた後も、日常的なケアを続けることで、より快適に過ごすことができます。
清潔の維持
- 毎日の入浴・シャワーで脇を丁寧に洗う
- 抗菌・殺菌効果のある石鹸を使用する
- タオルでしっかりと水分を拭き取る
- 脇毛の処理(毛が細菌の繁殖を促すため)
デオドラント製品の使用
- 制汗剤や消臭剤の継続使用
- 塩化アルミニウム配合の製品が効果的
- 朝だけでなく、外出前や運動後にも使用
衣類の選び方
- 通気性の良い天然素材(綿、麻など)を選ぶ
- 脇部分に防臭加工のあるインナーを着用
- 汗をかいたらすぐに着替える
- 衣類の洗濯時に除菌・消臭効果のある洗剤を使用
食生活の改善
臭いを強くする食品を控えめにする:
- 動物性脂肪の多い肉類
- ニンニク、ニラなど臭いの強い野菜
- アルコール
- 香辛料
逆に、臭いを抑える効果があるとされる食品:
- 緑黄色野菜
- 海藻類
- 発酵食品(納豆、ヨーグルトなど)
- 緑茶
ストレス管理
精神的なストレスは、汗腺の活動を活発にします。適度な運動、十分な睡眠、リラックスできる時間を確保することも、臭いのコントロールに役立ちます。

よくある質問(Q&A)
A: 多くの方は1回の治療で効果を実感できますが、個人差があります。軽度〜中等度のワキガであれば1回で満足な結果が得られることが多いですが、重度の場合は2回の治療が必要なこともあります。
A: 個人差はありますが、多くの方は治療後1〜2週間で効果を感じ始めます。ただし、最終的な効果の判定は3〜6ヶ月後です。腫れが引き、組織が安定するまでは、効果が変動することがあります。
A: 破壊された汗腺は再生しないため、基本的には永続的な効果が期待できます。ただし、治療時に破壊されなかった汗腺や、若年者の場合は新たに発達する汗腺からの発汗は残ります。
A: 治療中は局所麻酔を使用するため、強い痛みはありません。治療後は筋肉痛のような違和感や鈍痛がありますが、処方される痛み止めでコントロール可能です。
A: 個人差がありますが、一般的には1〜2週間程度です。腫れや内出血が目立つのは数日〜1週間程度で、徐々に落ち着いていきます。
A: ミラドライは脇専用の治療です。足や陰部、耳の後ろなど、他の部位の臭いには効果がありません。
A: 一概にどちらが優れているとは言えません。ミラドライは承認実績が長く症例数も多いため、安全性と効果のデータが豊富です。ビューホットは針を使用するため、より深部まで熱を届けられる一方、痛みやダウンタイムがやや長い傾向があります。医師と相談して、自分に合った治療法を選びましょう。
ミラドライに関する誤解と真実
誤解1:「ミラドライは全く効かない」
真実:適切に治療が行われれば、大多数の患者さんで効果が確認されています。「効果なし」と感じる方の多くは、期待値が高すぎたり、評価時期が早すぎたりすることが原因です。
誤解2:「1回で完全に臭いがなくなる」
真実:多くの場合、臭いは大幅に軽減されますが、完全にゼロになるわけではありません。残存する汗腺からの軽度の臭いは、デオドラントなどでコントロール可能なレベルです。
誤解3:「副作用が多くて危険」
真実:適切に治療が行われれば、重大な副作用はまれです。一時的な腫れ、痛み、感覚の変化などはありますが、通常は数週間で改善します。
誤解4:「他の部位の汗が増える(代償性発汗)」
真実:ミラドライでは、手術と異なり、代償性発汗(治療した部位以外の汗が増える現象)はほとんど報告されていません。
誤解5:「誰でも同じ効果が得られる」
真実:効果には個人差があります。汗腺の数や分布、症状の重症度、年齢、体型などによって、効果の程度は変わります。
医療機関を選ぶ際のチェックリスト
ミラドライで満足のいく結果を得るためには、適切な医療機関を選ぶことが極めて重要です。以下のチェックリストを参考にしてください:
カウンセリング時のチェックポイント
□ 医師が十分な時間をかけて説明してくれるか □ メリットだけでなく、デメリットやリスクも説明されるか □ 質問に対して誠実に答えてくれるか □ 無理な勧誘や即決を迫られないか □ 他の治療法との比較説明があるか □ 患者の症状を丁寧に診察してくれるか □ 期待できる効果について、現実的な説明があるか
クリニックの実績に関するチェックポイント
□ ミラドライの年間症例数が十分にあるか □ 治療を担当する医師の経験年数は? □ ミラドライの認定医資格を持っているか □ 治療実績や患者の声が公開されているか □ 学会発表や論文発表の実績があるか
設備・体制に関するチェックポイント
□ 最新のミラドライ機器を使用しているか □ 清潔で整った治療環境か □ アフターフォロー体制が整っているか □ 緊急時の対応体制があるか □ 再診が受けやすいか(予約の取りやすさ、立地など)
費用に関するチェックポイント
□ 費用の内訳が明確に説明されているか □ 追加料金の有無が明示されているか □ 保証制度があるか □ 分割払いなどの支払い方法が選べるか
まとめ:ミラドライで効果を得るために
ミラドライは、適切に実施されれば多くの患者さんに効果をもたらす優れた治療法です。「効果なし」と感じる方の多くは、以下のような原因があります:
- 期待値が高すぎる:完全に臭いがゼロになることを期待している
- 評価時期が早すぎる:治療後3ヶ月未満で判断している
- 照射が不十分:範囲、出力、重ね方などに問題がある
- 施術者の技術不足:経験の少ないクリニックで治療を受けた
- 患者側の要因:重度のワキガ、広範囲の汗腺分布など
効果を最大化するためには:
- 信頼できるクリニックを選ぶ:症例数、医師の経験、設備を確認
- 十分なカウンセリングを受ける:自分の症状と期待を正確に伝える
- 適切な出力で治療を受ける:麻酔を十分に効かせて、効果的な照射を
- アフターケアを守る:医師の指示に従い、経過観察を続ける
- 長期的な視点を持つ:最低3ヶ月は効果を評価する期間を設ける
もし効果が不十分だと感じた場合は、まず医師に相談し、リピート照射や他の治療法との併用を検討しましょう。また、セカンドオピニオンを求めることも選択肢の一つです。
ワキガは決して恥ずかしい症状ではなく、適切な治療で改善できる医学的な状態です。一人で悩まず、専門医に相談することで、あなたに最適な治療法が見つかるはずです。
ミラドライに関する正しい理解と、適切な医療機関での治療により、多くの方が快適な日常生活を取り戻しています。この記事が、ワキガに悩む皆さまの治療選択の一助となれば幸いです。
参考文献
本記事の作成にあたり、以下の情報源を参考にしました:
- 日本形成外科学会「腋臭症(ワキガ)について」https://jsprs.or.jp/
- 日本皮膚科学会「汗と臭いのメカニズム」https://dermatol.or.jp/
- 厚生労働省「医療機器承認情報」https://www.mhlw.go.jp/
※より詳しい医学的知見については、各学会の公式サイトや医学文献をご参照ください。
監修者医師
高桑 康太 医師
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務