はじめに
鼻の黒ずみは多くの方が抱える肌の悩みの一つです。特に鼻の頭や小鼻周りに現れる黒いポツポツは、見た目の印象を大きく左右するため、「できるだけ簡単に、そして確実に改善したい」と考える方も多いでしょう。
アイシークリニック上野院では、これまで数多くの患者様の鼻の黒ずみ治療に携わってまいりました。その経験を基に、自宅でできる簡単なケア方法から、クリニックで行う専門的な治療まで、鼻の黒ずみを効果的に改善する方法を詳しく解説いたします。
本記事では、まず鼻の黒ずみができる原因を医学的な観点から説明し、それぞれの原因に応じた対処法をご紹介します。また、日常生活で実践できる予防法についても詳しくお伝えしますので、ぜひ最後までお読みください。

鼻の黒ずみの正体とは?医学的な原因を解説
黒ずみの主な種類と特徴
鼻の黒ずみと一口に言っても、実はいくつかの異なる状態が存在します。適切な対処法を選択するためには、まずご自身の黒ずみがどのタイプに該当するかを理解することが重要です。
1. 角栓による黒ずみ(最も一般的)
角栓とは、毛穴に詰まった皮脂と古い角質が混ざり合ってできた栓状の塊です。この角栓が酸化することで黒く見えるのが、最も一般的な鼻の黒ずみの正体です。触ると若干の凹凸を感じることが特徴で、毛穴パックなどで除去できる場合があります。
2. 毛穴の影による黒ずみ
毛穴が大きく開いていると、その窪みに影ができて黒く見えることがあります。この場合、実際には汚れや角栓が詰まっているわけではないため、物理的な除去方法では改善が困難です。
3. 産毛による黒ずみ
鼻の毛穴から生えている産毛が黒く見える場合もあります。特に毛が太めの方や色素が濃い方に多く見られます。
4. メラニン色素による黒ずみ
紫外線や摩擦などの刺激により、毛穴周辺にメラニン色素が沈着して黒く見える状態です。この場合は美白ケアが有効となります。
角栓形成のメカニズム
鼻の黒ずみの大部分を占める角栓について、その形成メカニズムを詳しく見てみましょう。
皮膚は約28日周期で新陳代謝を繰り返しており、古い角質は自然に剥がれ落ちるようになっています。しかし、何らかの原因でこのターンオーバーが乱れると、古い角質が毛穴周辺に蓄積されます。
同時に、皮脂腺から分泌される皮脂が過剰になると、この古い角質と混ざり合って毛穴に詰まりやすくなります。鼻は特に皮脂腺が発達しているため、このような状況が起こりやすい部位なのです。
初期段階では白色や透明な角栓ですが、時間が経過すると空気中の酸素と反応して酸化し、黒く変色します。これが私たちが目にする「鼻の黒ずみ」の正体です。
黒ずみができやすい要因
皮脂分泌の過剰
思春期や成人男性、女性の生理前などホルモンバランスが変化する時期は、皮脂分泌が活発になり角栓ができやすくなります。また、ストレスや睡眠不足も皮脂分泌に影響を与えます。
間違ったスキンケア
過度の洗顔や刺激の強い化粧品の使用は、かえって皮脂分泌を促進させる場合があります。また、保湿不足も皮脂の過剰分泌につながります。
生活習慣の乱れ
不規則な食生活、特に糖質や脂質の摂りすぎは皮脂分泌に影響します。また、睡眠不足やストレスもターンオーバーの乱れを引き起こします。
遺伝的要因
毛穴の大きさや皮脂腺の発達具合には個人差があり、これらは遺伝的要因も関係しています。
自宅でできる簡単な黒ずみ除去方法
1. 正しい洗顔方法
鼻の黒ずみ改善の基本は、適切な洗顔です。多くの方が行いがちな間違った洗顔方法を見直すことで、驚くほど改善される場合があります。
朝の洗顔
朝は前夜からの皮脂汚れを落とすため、洗顔料を使用します。ただし、洗いすぎは禁物です。
- ぬるま湯(32-34℃程度)で顔を軽く濡らします 2.洗顔料を手のひらで十分に泡立て、きめ細かい泡を作ります
- 泡を鼻に乗せ、指の腹で優しく円を描くようにマッサージします
- 特に小鼻周りは丁寧に、ただし力を入れすぎないよう注意します
- ぬるま湯でしっかりとすすぎ、泡が残らないようにします
- 清潔なタオルで押さえるように水分を取ります
夜の洗顔
メイクをしている場合は、クレンジングを行ってから洗顔料で洗顔します。
- クレンジング剤を適量手に取り、鼻周りを含む顔全体になじませます
- 特に鼻の周りは指の腹で優しくクルクルとマッサージします
- ぬるま湯で丁寧にクレンジング剤を洗い流します
- その後、朝と同様の手順で洗顔料による洗顔を行います
洗顔のポイント
- 1日2回(朝・夜)を基本とし、洗いすぎは避ける
- 熱すぎる湯は皮脂を取りすぎるため、ぬるま湯を使用
- ゴシゴシこすらず、泡で優しく洗う
- すすぎは最低20回以上行い、生え際やあご周りも忘れずに
2. オイルクレンジングによる角栓ケア
オイルクレンジングは、皮脂と親和性が高いため、角栓の除去に効果的です。ただし、正しい方法で行うことが重要です。
効果的なオイルクレンジング方法
- 手と顔を乾いた状態にします
- 適量のクレンジングオイルを手に取り、鼻周りになじませます
- 指の腹で優しく円を描くようにマッサージを1-2分間行います
- 少量の水を加えて乳化させ、白っぽくなったら十分にすすぎます
- その後、通常の洗顔を行います(ダブル洗顔)
おすすめのオイルタイプ
- ホホバオイル:肌に優しく、敏感肌の方にも適している
- オリーブオイル:角栓除去効果が高いが、やや重めの使用感
- アルガンオイル:抗酸化作用があり、エイジングケアも期待できる
3. 酵素洗顔の活用
酵素洗顔は、タンパク質を分解する酵素の力で角栓を柔らかくし、除去しやすくする方法です。
酵素洗顔の効果的な使用方法
- 週1-2回の頻度で使用します(使いすぎは肌を傷める可能性があります)
- パウダータイプの場合、少量の水でペースト状にします
- 鼻周りを中心に優しくマッサージします
- 通常の洗顔料よりも短時間(30秒程度)で済ませます
- 十分にすすいだ後、保湿ケアを念入りに行います
酵素洗顔使用時の注意点
- 肌が敏感な時期(生理中、肌荒れ時)は使用を控える
- 使用後は紫外線対策を徹底する
- パッチテストを行ってから使用する
4. 毛穴パックの正しい使用法
市販の毛穴パックは手軽で即効性がありますが、正しく使用しないと肌を傷める原因となります。
安全で効果的な毛穴パック使用法
- 洗顔後、鼻を十分に濡らします
- パックを鼻の形に合わせて貼り付けます
- 商品の指示時間を守り、完全に乾くまで待ちます
- 下から上に向かってゆっくりと剥がします
- 冷水で毛穴を引き締め、保湿ケアを行います
毛穴パック使用時の注意点
- 使用頻度は週1回以下に留める
- 肌が乾燥している時や炎症がある時は使用しない
- 使用後の保湿とアフターケアを怠らない
5. 蒸しタオルによる毛穴ケア
蒸しタオルで毛穴を開かせることで、角栓が除去しやすくなります。
蒸しタオルケアの手順
- 清潔なタオルを水で濡らし、電子レンジで1分程度加熱します
- 適温(40-42℃程度)になったら、鼻を中心に顔に乗せます
- 3-5分間そのままにして毛穴を開かせます
- タオルを外したら、すぐに洗顔を行います
- 冷水で毛穴を引き締め、保湿ケアを行います
6. 重曹を使った角栓ケア
重曹(炭酸水素ナトリウム)は弱アルカリ性で、角栓の除去に効果があるとされています。
重曹ケアの方法
- 食用の重曹大さじ1杯に少量の水を加え、ペースト状にします
- 鼻周りに優しく塗布し、2-3分間放置します
- 指の腹で優しくマッサージした後、十分にすすぎます
- 通常の洗顔を行い、しっかりと保湿します
重曹使用時の注意点
- 食用グレードの重曹のみを使用する
- 週1回以下の使用に留める
- 敏感肌の方は使用前にパッチテストを行う
スキンケアによる黒ずみ予防と改善
1. 適切な保湿ケア
多くの方が見落としがちですが、保湿は黒ずみ予防において非常に重要な要素です。肌が乾燥すると、それを補おうとして皮脂分泌が過剰になり、結果として角栓ができやすくなります。
効果的な保湿方法
洗顔後、肌がまだ湿っているうちに保湿ケアを開始します。
- 化粧水:手のひらに適量を取り、優しくパッティングします
- 美容液:鼻周りにも忘れずに塗布します
- 乳液またはクリーム:皮脂分泌が多い鼻周りは薄めに塗布します
保湿成分の選び方
- ヒアルロン酸:高い保湿力で肌の水分を保持
- セラミド:肌バリア機能を強化し、水分蒸発を防ぐ
- コラーゲン:肌のハリと潤いをサポート
- グリセリン:空気中の水分を肌に取り込む
2. ピーリングケア
角質の蓄積を防ぐために、定期的なピーリングケアが有効です。ただし、やりすぎは肌を傷めるため、適度な頻度で行うことが大切です。
AHA(フルーツ酸)ピーリング
グリコール酸やクエン酸などのAHAは、古い角質を穏やかに除去します。
- 使用頻度:週1-2回
- 濃度:初心者は5%以下から始める
- 使用時間:商品の指示に従い、長時間の放置は避ける
BHA(サリチル酸)ピーリング
脂溶性のため、毛穴の奥の汚れまで除去できます。
- 使用頻度:週1回程度
- 濃度:0.5-2%程度
- 注意点:日中の紫外線対策を徹底する
3. ビタミンC誘導体の活用
ビタミンC誘導体は、皮脂分泌の抑制と毛穴の引き締め効果が期待できます。
効果的な使用方法
- 朝のスキンケアに取り入れる
- 洗顔後、化粧水の前に使用する
- 紫外線対策と併用して効果を高める
ビタミンC誘導体の種類
- APM(リン酸アスコルビルMg):水溶性で刺激が少ない
- APPS(パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na):浸透力が高い
- VC-IP(テトラヘキシルデカン酸アスコルビル):油溶性で安定性が高い
4. レチノール製品の使用
レチノール(ビタミンA)は、ターンオーバーを促進し、毛穴の詰まりを改善する効果があります。
レチノール使用のポイント
- 夜のみ使用する(光に不安定なため)
- 低濃度から始めて徐々に慣らす
- 使用期間中は紫外線対策を徹底する
- 妊娠中・授乳中は使用を控える
5. クレイパックによる週1回のスペシャルケア
クレイ(粘土)は毛穴の汚れを吸着し、余分な皮脂を除去する効果があります。
おすすめのクレイの種類
- ベントナイト:吸着力が強く、オイリー肌に適している
- カオリン:穏やかな作用で敏感肌にも使用可能
- ガスール:モロッコ産の天然クレイで、ミネラル豊富
クレイパックの使用方法
- 洗顔後、濡れた肌にクレイを塗布する
- 鼻周りを中心に厚めに塗る
- 10-15分放置し、完全に乾く前に洗い流す
- 冷水で毛穴を引き締めた後、保湿ケアを行う
専門医療機関での治療法
1. ハイドラフェイシャル
ハイドラフェイシャルは、水流の力を利用して毛穴の奥の汚れまで除去する最新の治療法です。
治療の特徴
- 痛みがほとんどない
- ダウンタイムがない
- 即効性がある
- 肌質改善効果も期待できる
治療の流れ
- クレンジング:表面の汚れを除去
- ピーリング:古い角質を穏やかに除去
- 毛穴吸引:特殊なチップで毛穴の汚れを吸引
- 保湿:ヒアルロン酸などの美容成分を導入
治療頻度と効果
- 推奨頻度:月1回程度
- 効果の持続:2-4週間
- 治療回数:3-5回で効果を実感される方が多い
2. ケミカルピーリング
医療機関で行うケミカルピーリングは、市販品よりも高濃度の酸を使用するため、より効果的です。
使用される酸の種類
グリコール酸ピーリング
- 濃度:20-70%
- 効果:角質除去、毛穴の詰まり改善
- 治療間隔:2-4週間
サリチル酸マクロゴールピーリング
- 特徴:日本人の肌に適している
- 効果:毛穴の奥の汚れまで除去
- 副作用:赤みや乾燥が少ない
トリクロロ酢酸(TCA)ピーリング
- 濃度:10-25%
- 効果:深い層まで作用
- 注意点:ダウンタイムが長い
3. レーザー治療
レーザー治療は、毛穴の開きや黒ずみの根本的な改善に効果的です。
フラクショナルレーザー
微細なレーザー光を照射し、肌の再生を促進します。
- 治療効果:毛穴の縮小、肌質改善
- 治療回数:3-5回
- 治療間隔:4-6週間
- ダウンタイム:3-7日程度
Qスイッチレーザー
メラニン色素による黒ずみに効果的です。
- 適応:色素沈着による黒ずみ
- 治療回数:1-3回
- 効果:色素の除去
- 副作用:一時的な色素沈着のリスク
4. ダーマペン
極細針で肌に微細な穴を開け、自然治癒力を利用して肌質を改善します。
治療の特徴
- 針の深さ:0.2-2.5mm(部位により調整)
- 治療時間:30-60分
- 麻酔:表面麻酔を使用
- ダウンタイム:2-7日程度
期待できる効果
- 毛穴の縮小
- 肌のハリ・弾力改善
- ニキビ跡の改善
- 美容成分の浸透促進
5. IPL(光治療)
IPL(Intense Pulsed Light)は、広範囲の光を照射して様々な肌トラブルを改善します。
治療効果
- 毛穴の引き締め
- 色素沈着の改善
- 肌質の向上
- 赤みの軽減
治療の特徴
- 痛み:輪ゴムで弾かれる程度
- ダウンタイム:ほとんどなし
- 治療回数:4-6回
- 治療間隔:3-4週間

日常生活での予防法
1. 食生活の改善
食事内容は皮脂分泌に大きく影響するため、黒ずみ予防には食生活の見直しが重要です。
避けるべき食品
高糖質食品
- 白米、パン、パスタなどの精製炭水化物
- お菓子、ケーキなどの甘いもの
- 清涼飲料水
高脂質食品
- 揚げ物
- ファストフード
- スナック菓子
乳製品
- 牛乳(個人差あり)
- チーズ
- アイスクリーム
積極的に摂取したい食品
ビタミンB群豊富な食品
- 豚肉(B1)
- 卵(B2)
- マグロ、カツオ(B6)
- 納豆(B2、ナイアシン)
抗酸化物質豊富な食品
- ブルーベリー(アントシアニン)
- トマト(リコピン)
- 緑茶(カテキン)
- ナッツ類(ビタミンE)
オメガ3脂肪酸豊富な食品
- 青魚(サバ、イワシ、サンマ)
- 亜麻仁油
- チアシード
- くるみ
2. 睡眠の質の向上
良質な睡眠は、ホルモンバランスを整え、ターンオーバーを正常化します。
理想的な睡眠時間
- 成人:7-9時間
- 年齢とともに必要睡眠時間は短くなる傾向
睡眠の質を高める方法
就寝前のルーティン
- 就寝2時間前からブルーライトを避ける
- 軽いストレッチやヨガを行う
- アロマやリラックス音楽で副交感神経を優位にする
- 入浴は就寝1時間前までに済ませる
睡眠環境の整備
- 室温:18-22℃
- 湿度:50-60%
- 遮光カーテンで真っ暗にする
- 静かな環境を作る
3. ストレス管理
慢性的なストレスは、コルチゾールの分泌を増加させ、皮脂分泌を促進します。
効果的なストレス解消法
運動
- 有酸素運動:ウォーキング、ジョギング、水泳
- 無酸素運動:筋力トレーニング、ヨガ
- 頻度:週3回以上、1回30分程度
リラクゼーション
- 深呼吸法:4秒で吸い、7秒止め、8秒で吐く
- 瞑想:1日10-20分
- マッサージ:セルフマッサージも効果的
趣味活動
- 読書
- 音楽鑑賞
- 手芸・工作
- ガーデニング
4. 紫外線対策
紫外線は肌の酸化を促進し、毛穴周辺の色素沈着を引き起こします。
効果的な紫外線対策
日焼け止めの使用
- SPF30以上、PA+++以上を選択
- 2-3時間おきに塗り直し
- 曇りの日も使用する
- 室内でも窓際では使用する
物理的な防御
- 帽子:つばが広いものを選ぶ
- サングラス:UV400カット機能付き
- 日傘:UV遮蔽率99%以上
- 長袖・長ズボン
時間帯の調整
- 10時-14時の外出を避ける
- 日陰を選んで歩く
- 反射光にも注意する
5. 適切な水分摂取
十分な水分摂取は、体内の老廃物を排出し、肌の新陳代謝を促進します。
推奨水分摂取量
- 成人男性:2.5L/日
- 成人女性:2.0L/日
- 運動時や暑い日はさらに追加
効果的な水分摂取法
- 起床時にコップ1杯の水を飲む
- 食事前30分に水を飲む
- 小まめに少量ずつ摂取する
- カフェインやアルコールは利尿作用があるため控えめに

よくある質問と回答
Q1. 毛穴パックを使うと毛穴が広がると聞きましたが本当ですか?
A1. 毛穴パックの使用方法や頻度を誤ると、確かに毛穴が広がるリスクがあります。パックにより角栓を急激に除去すると、毛穴周辺の組織が傷つき、毛穴が開いたままの状態になることがあります。
安全に使用するためには、以下の点に注意してください:
- 使用頻度を週1回以下に留める
- 使用前に蒸しタオルで毛穴を開かせる
- 使用後は冷水で毛穴を引き締める
- 使用後の保湿ケアを怠らない
当院では、より安全で効果的なハイドラフェイシャルなどの治療をお勧めしています。
Q2. 鼻の黒ずみは一度改善したら再発しませんか?
A2. 残念ながら、鼻の黒ずみは継続的なケアを怠ると再発します。これは、皮脂分泌や角質の生成が常に行われているためです。
再発を防ぐためには:
- 毎日の適切な洗顔
- 定期的な角質ケア
- 生活習慣の改善
- 専門医療機関での定期的なメンテナンス
完全に予防することは困難ですが、適切なケアにより再発頻度や程度を大幅に軽減できます。
Q3. 市販の商品だけで黒ずみは改善できますか?
A3. 軽度の黒ずみであれば、市販の商品でもある程度の改善は期待できます。しかし、以下のような場合は専門的な治療が必要です:
- 毛穴の開きが目立つ
- 角栓が硬くなって除去困難
- 色素沈着による黒ずみ
- セルフケアを続けても改善が見られない
当院では、患者様の症状に応じて最適な治療法をご提案いたします。
Q4. 年齢とともに鼻の黒ずみは改善しますか?
A4. 一般的に、加齢とともに皮脂分泌は減少する傾向にありますが、これが必ずしも黒ずみの改善につながるとは限りません。
年齢による変化:
- 皮脂分泌の減少(特に女性の更年期以降)
- ターンオーバーの遅延
- 毛穴の弾力性の低下
- 長年蓄積した色素沈着
そのため、年齢に応じたケア方法の調整が必要です。
Q5. 妊娠中でも安全に黒ずみケアはできますか?
A5. 妊娠中は使用を避けるべき成分がありますので、注意が必要です。
避けるべき成分:
- レチノール(ビタミンA)
- ハイドロキノン
- 高濃度のサリチル酸
安全に使用できる方法:
- 適切な洗顔
- 保湿ケア
- 紫外線対策
- 低濃度のグリコール酸(医師の指導下で)
妊娠中の治療については、必ず医師にご相談ください。
Q6. 男性と女性で黒ずみケアの方法は異なりますか?
A6. 基本的なケア方法は同じですが、以下の違いがあります:
男性の特徴:
- 皮脂分泌が多い
- 毛穴が大きい
- 角栓ができやすい
女性の特徴:
- ホルモンバランスの影響を受けやすい
- メイクによる毛穴詰まりのリスク
- 年齢による変化が大きい
そのため、男性はより頻繁な皮脂ケアが、女性はホルモンバランスを考慮したケアが重要です。
治療実績と症例紹介
症例1:20代女性 – 角栓による黒ずみ
症状: 鼻全体に黒い角栓が目立つ状態
治療内容:
- ハイドラフェイシャル:月1回×3回
- ホームケア指導:適切な洗顔法と保湿
結果: 3ヶ月後に角栓が大幅に減少し、毛穴の目立ちも改善
患者様の声: 「長年悩んでいた鼻の黒ずみが、3回の治療でここまで改善するとは思いませんでした。ホームケアの方法も丁寧に教えていただき、自宅でのケアも楽しくなりました。」
症例2:30代男性 – 毛穴の開きと黒ずみ
症状: 毛穴の開きが目立ち、角栓と色素沈着が混在
治療内容:
- フラクショナルレーザー:月1回×4回
- ケミカルピーリング:2週間に1回×6回
- 生活習慣の改善指導
結果: 6ヶ月後に毛穴の縮小と黒ずみの大幅な改善を確認
患者様の声: 「営業職で人と会う機会が多く、鼻の黒ずみがコンプレックスでした。治療を受けてから自信を持って話せるようになり、仕事にも良い影響がありました。」
症例3:40代女性 – 色素沈着による黒ずみ
症状: 長年の紫外線ダメージによる毛穴周辺の色素沈着
治療内容:
- IPL光治療:月1回×5回
- ハイドロキノン配合化粧品による美白ケア
- 徹底した紫外線対策
結果: 8ヶ月後に色素沈着が薄くなり、肌全体のトーンも明るくなった
患者様の声: 「年齢とともに目立つようになった鼻の黒ずみが改善され、10歳若く見られるようになりました。スキンケアの大切さを実感しています。」
最新の研究と技術
新しい治療技術の動向
マイクロニードリング技術の進歩
最新のマイクロニードリング技術では、針の深さや密度をより細かく調整できるようになり、個人の肌質に合わせたオーダーメイド治療が可能になっています。
ナノテクノロジーの応用
美容成分をナノ化することで、毛穴の奥深くまで有効成分を届けることができる化粧品が開発されています。
AI診断技術
AIを活用した肌診断技術により、個人の肌質や毛穴の状態をより正確に分析し、最適な治療法を提案することが可能になっています。
研究データに基づく効果的な成分
最新の研究で注目される成分
ナイアシンアミド(ニコチン酸アミド)
- 皮脂分泌抑制効果:研究により2-5%濃度で皮脂分泌が20-30%減少
- 毛穴縮小効果:8週間の使用で毛穴の大きさが平均15%縮小
アゼライン酸
- 角質除去効果:サリチル酸よりも穏やかで敏感肌にも使用可能
- 抗菌効果:プロピオン菌の増殖を抑制
ペプチド類
- コラーゲン産生促進:毛穴周辺の肌構造を強化
- 抗炎症効果:毛穴の赤みや炎症を軽減
まとめ
鼻の黒ずみは多くの方が抱える肌の悩みですが、適切な知識と方法により確実に改善することができます。本記事では、自宅でできる簡単なケア方法から専門医療機関での治療まで、包括的にご紹介いたしました。
重要なポイントをまとめると:
- 原因の理解が重要:黒ずみの種類を正しく判断し、適切な対処法を選択する
- 基本は正しい洗顔と保湿:過度なケアは逆効果となるため、適度で継続的なケアを心がける
- 生活習慣の改善:食事、睡眠、ストレス管理が肌質に大きく影響する
- 専門治療の活用:セルフケアで改善が見られない場合は、専門医療機関での治療を検討する
- 継続的なメンテナンス:一度改善しても継続的なケアが必要
アイシークリニック上野院では、患者様お一人おひとりの肌質と症状に合わせた最適な治療プランをご提案いたします。鼻の黒ずみでお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
美しい肌は一日にして成らず。正しい知識と継続的なケアにより、理想の肌を手に入れることができます。本記事が皆様の美肌作りのお役に立てれば幸いです。
参考文献
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監修者医師
高桑 康太 医師
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務