「なんか大きくなってない?」
…でも忙しいし、まあいいか、と放置していませんか?
ほくろの中には皮膚がん(悪性黒色腫・メラノーマ)が隠れているケースがあります。
早期発見なら治癒率は大幅に上がりますが、放置すると命に関わることも。
📌 この記事を読むとわかること
- ✅ 自分でできるABCDEルールのセルフチェック法
- ✅ 今すぐ受診すべき危険なサインとは?
- ✅ 皮膚科での検査の流れ・費用感
- ✅ 悪性と診断されたときの治療の選択肢
チェックが遅れるほど治療が大がかりになるリスク大。「気になってるけど後回し」が一番危険です。
目次
- ほくろとは何か?良性と悪性の違い
- 悪性黒色腫(メラノーマ)とはどんな病気か
- ほくろの悪性を疑うべきサイン:ABCDEルール
- 自分でできるほくろのチェック方法
- こんな症状があったら要注意!受診を急ぐべきサイン
- ほくろの悪性検査はどこで受けられるか
- 皮膚科での検査の流れと種類
- ダーモスコピー検査とは
- 病理組織検査(生検)とは
- 悪性と診断された場合の治療法
- ほくろの悪性リスクを高める要因
- 予防とセルフケアで大切なこと
- まとめ
この記事のポイント
ほくろの悪性検査では、ABCDEルールによるセルフチェックと皮膚科でのダーモスコピー・病理組織検査が重要。悪性黒色腫は早期発見で治癒率が高く、形・色・大きさの変化や出血があれば速やかに皮膚科を受診すべきである。
💡 1. ほくろとは何か?良性と悪性の違い
ほくろとは、医学的には「色素性母斑(しきそせいぼはん)」と呼ばれる皮膚の良性腫瘍の一種です。皮膚の中にある「母斑細胞(ぼはんさいぼう)」と呼ばれる細胞が集まってできたもので、メラニン色素を多く含むために茶色や黒色に見えます。ほくろは生まれつきあるものや、成長とともに増えるもの、紫外線の影響などで後から出てくるものなど、さまざまなパターンがあります。
一般的なほくろは良性であり、健康上のリスクはほとんどありません。しかし、ほくろに似た見た目を持つ悪性の皮膚腫瘍も存在します。その代表が「悪性黒色腫(メラノーマ)」です。見た目だけでは区別がつきにくいことも多く、それが早期発見を難しくしている理由の一つです。
良性のほくろは基本的に形が整っていて、色が均一で、時間が経っても大きさや形があまり変化しません。一方で悪性のものは、形が不規則であったり、色のムラがあったり、短期間で変化したりすることが多いとされています。とはいえ、素人目では判断が難しいケースも多く、少しでも気になる変化があれば専門家に診てもらうことが重要です。
Q. ほくろの悪性を見分けるABCDEルールとは?
ABCDEルールはほくろの悪性を疑う5つの指標です。A(非対称)・B(境界の不規則さ)・C(色のムラ)・D(直径6mm以上)・E(短期間での変化)を確認します。一つでも当てはまる場合は、早めに皮膚科を受診することが推奨されています。
📌 2. 悪性黒色腫(メラノーマ)とはどんな病気か
悪性黒色腫(メラノーマ)は、皮膚のメラニン色素を産生するメラノサイトが悪性化した皮膚がんの一種です。日本では欧米に比べて発症率は低いとされていますが、近年は増加傾向にあると言われています。悪性度が高く、進行すると他の臓器やリンパ節に転移しやすいため、早期発見・早期治療が極めて重要な疾患です。
悪性黒色腫は主に4つの型に分類されます。最も多い「表在拡大型」は、表皮内を横方向に広がりながら進行するタイプです。「結節型」は早い段階から垂直方向に深く浸潤する悪性度の高いタイプで、急速に大きくなるのが特徴です。「末端黒子型」は日本人に多く、手のひら・足の裏・爪などに発生しやすいタイプです。「悪性黒子型」は顔面など日光にさらされる部位に生じやすく、高齢者に多い傾向があります。
日本人の場合、足の裏や爪の下に発生する「末端黒子型」が全体の約4割を占めると言われています。このタイプは、日常的に目に触れにくい部位に発生することが多く、発見が遅れがちです。足の裏のほくろや、爪の変色などは特に注意が必要です。
悪性黒色腫の生存率は、発見した時点での病期(ステージ)によって大きく異なります。早期(ステージ1)での発見であれば5年生存率は90%を超えますが、転移が起きた段階(ステージ4)では大幅に低下します。だからこそ、早期発見のための定期的な自己検査と専門機関での検査が欠かせません。
✨ 3. ほくろの悪性を疑うべきサイン:ABCDEルール
ほくろが悪性かどうかを判断するための代表的な指標として、「ABCDEルール」があります。これは皮膚科学会でも広く使われているチェック基準で、5つの特徴の頭文字をとったものです。
「A」はAsymmetry(非対称性)を意味します。ほくろを中心で二分したときに、左右または上下の形が異なる場合は要注意です。良性のほくろは円形や楕円形に近い左右対称の形をしていることが多いです。
「B」はBorder(境界)を意味します。ほくろの縁が不規則でギザギザしていたり、ぼやけていたりする場合は悪性の可能性があります。良性のほくろはなめらかではっきりした輪郭を持っています。
「C」はColor(色調)を意味します。ほくろの色が均一でなく、茶色・黒・赤・白・青などが混在している場合は注意が必要です。良性のほくろは単一の色調であることが多いです。
「D」はDiameter(大きさ)を意味します。直径6mm以上のほくろは悪性の可能性があるとされています。ただし、それ以下でも変化が見られる場合は注意が必要です。
「E」はEvolution(変化・進化)を意味します。大きさ・形・色・隆起などが短期間で変化していく場合は、悪性の可能性を示す重要なサインです。これら5つのうち、一つでも当てはまる場合は早めに皮膚科を受診することを推奨します。
🔍 4. 自分でできるほくろのチェック方法
悪性黒色腫の早期発見には、定期的なセルフチェックが非常に有効です。月に一度程度を目安に、全身の皮膚を観察する習慣をつけましょう。
セルフチェックを行うときは、明るい照明の下で全身が映る大きな鏡を使います。自分では見えにくい背中や頭皮などは、手鏡を使うか、家族にチェックしてもらうとよいでしょう。また、スマートフォンのカメラを使って定期的に写真を撮っておくと、変化に気づきやすくなります。
チェックする部位は、体の表面全体です。顔・首・腕・脚・胴体だけでなく、頭皮・耳の裏・足の裏・指と指の間・爪の周囲・性器周辺など、見落としやすい部分も忘れずに確認してください。特に日本人は足の裏や爪に発生する末端黒子型のメラノーマが多いため、これらの部位は念入りに観察することが大切です。
セルフチェックで確認するポイントは、先ほどのABCDEルールに加えて、ほくろから出血している、かさぶたができている、かゆみや痛みがある、表面がボコボコしてきた、などの変化です。これらの変化がある場合は、迷わず皮膚科を受診してください。
Q. ダーモスコピー検査はどんな検査で痛みはある?
ダーモスコピー検査は特殊な拡大鏡で皮膚の表面構造を詳細に観察する非侵襲的な検査です。痛みは全くなく、所要時間は1〜5分程度です。肉眼では確認できない色素パターンや血管構造を可視化でき、悪性黒色腫と良性ほくろを高精度で見分けることが可能です。
💪 5. こんな症状があったら要注意!受診を急ぐべきサイン
次のような症状や変化が見られる場合は、できるだけ早く皮膚科または形成外科を受診することをお勧めします。
まず、ほくろが急速に大きくなっている場合です。数週間から数か月の短期間で明らかに大きくなっていると感じるなら、それは悪性化のサインである可能性があります。良性のほくろは基本的にゆっくりとしか変化しません。
次に、ほくろから出血する場合です。特に触れてもいないのに出血したり、少し触れただけで出血するほくろは、組織が脆弱になっている可能性があり、注意が必要です。
色が変化した場合も受診のサインです。今まで均一な茶色だったほくろが、黒くなったり、内部に赤みや白みが混じるようになった場合は要注意です。また、色が薄くなる(退色)場合も、悪性黒色腫の退縮現象として現れることがあるため、見逃さないようにしましょう。
かゆみや痛みが出てきた場合も受診が必要です。良性のほくろは基本的に無症状ですが、炎症や悪性変化が起きているとかゆみや圧痛が生じることがあります。また、ほくろの周囲に衛星病変と呼ばれる小さな色素斑が新たにできてきた場合も、悪性の転移を示す可能性があるため、すぐに受診してください。
🎯 6. ほくろの悪性検査はどこで受けられるか
ほくろの悪性検査は、主に皮膚科または皮膚腫瘍を専門とする医療機関で受けることができます。美容皮膚科や美容クリニックでも相談は可能ですが、悪性が疑われる場合は保険診療の皮膚科への紹介が必要になることがほとんどです。
一般的な皮膚科クリニックでは、問診・視診・ダーモスコピー検査などの初期評価が行われます。悪性の可能性が高いと判断された場合は、生検(組織の一部を採取して病理検査に出す)が行われるか、総合病院の皮膚科や皮膚腫瘍科に紹介されることがあります。
大学病院や総合病院の皮膚科では、より高度な検査や治療が受けられます。悪性黒色腫の診断が確定した場合や、手術が必要な場合は、こうした高度医療機関での治療が推奨されます。
初めて受診する場合は、まずかかりつけの内科や家庭医に相談して皮膚科を紹介してもらう方法や、直接皮膚科クリニックを受診する方法があります。ほくろについての専門的な診断には皮膚科専門医の受診が最も適切です。アイシークリニック上野院でもほくろに関するご相談を承っておりますので、気になる症状がある方はお気軽にご来院ください。
💡 7. 皮膚科での検査の流れと種類
皮膚科を受診した際の検査の流れについて説明します。一般的には、問診・視診から始まり、必要に応じてより精密な検査が行われます。
最初に行われるのは問診です。ほくろがいつごろからあるか、最近変化はあったか、家族にメラノーマや皮膚がんの人がいるか、過去に日焼けをよくしていたか、などの情報を医師に伝えます。問診票を記入することもあります。
次に視診です。医師が肉眼でほくろの形・色・大きさ・質感などを詳しく観察します。この段階で良性か悪性かのある程度の判断がされますが、より精度を高めるために次のステップへ進みます。
視診の後、ダーモスコピー検査が行われることが多いです。これは特殊な拡大鏡を用いて皮膚の表面構造を詳細に観察する検査で、肉眼では見えない情報を得ることができます。痛みはなく、数分で終わる検査です。
さらに悪性が疑われる場合は、病理組織検査(生検)が行われます。ほくろの一部または全体を局所麻酔下で切除し、顕微鏡で細胞を詳しく調べる検査です。この検査によって、悪性かどうかの確定診断が行われます。
悪性黒色腫と診断された場合は、がんの広がりを確認するためにCT検査・PET検査・MRI検査・センチネルリンパ節生検などの追加検査が必要になることがあります。これらにより、病期(ステージ)が決定され、治療方針が立てられます。
Q. 日本人に多い悪性黒色腫の型はどれですか?
日本人に最も多いのは「末端黒子型」で、全体の約4割を占めます。手のひら・足の裏・爪などに発生しやすく、日常的に目が届きにくい部位であるため発見が遅れがちです。足の裏のほくろや爪の変色は特に注意して定期的に観察することが大切です。
📌 8. ダーモスコピー検査とは
ダーモスコピー検査(皮膚鏡検査)は、現在の皮膚科診療において非常に重要な役割を果たしている非侵襲的な検査方法です。ダーモスコープと呼ばれる特殊な拡大鏡を使って、皮膚の表面から真皮浅層の構造まで詳細に観察することができます。
通常の肉眼での観察では確認できない色素のパターンや血管構造、表面の質感などを可視化することができるため、メラノーマと良性ほくろを高精度で見分けることが可能です。ダーモスコピーを用いることで、肉眼のみの診断に比べて悪性黒色腫の診断精度が大幅に向上するとされています。
検査の方法はとても簡単です。患者は検査台に座るか横になり、医師がほくろにダーモスコープを当てて観察します。痛みは全くなく、検査時間も通常1〜5分程度です。特別な準備も必要ありません。
ダーモスコピーで評価される主なポイントとしては、色素ネットワークのパターン(規則的か不規則か)、色調の均一性、点・球・線などの構造物の分布、血管の形態などがあります。これらの情報を総合的に判断することで、「良性の可能性が高い」「悪性の可能性があるため生検が必要」といった判断が下されます。
ダーモスコピー検査は保険適用となる場合があり、一般的な皮膚科クリニックでも受けることができます。気になるほくろがある方は、まずダーモスコピーによる評価を受けることをお勧めします。
✨ 9. 病理組織検査(生検)とは
病理組織検査(生検)は、ほくろが悪性かどうかを最終的に確定するための検査です。ダーモスコピーなどで悪性の可能性が示唆された場合に行われます。
手術は局所麻酔下で行われ、ほくろとその周囲の皮膚を切除して採取します。採取した組織は病理専門医によって顕微鏡で詳しく調べられ、細胞の種類や異常の有無が確認されます。生検の結果が出るまでには通常1〜2週間程度かかります。
生検には大きく分けて、切除生検と部分生検(切開生検)の二種類があります。切除生検はほくろ全体を切り取って調べる方法で、悪性であった場合には治療も兼ねることができます。部分生検はほくろの一部のみを採取する方法で、大きいほくろの場合に行われることがあります。一般的にメラノーマが疑われる場合は、まず切除生検が推奨されることが多いです。
生検後の傷の回復には通常1〜2週間程度かかります。縫合が必要な場合は後日抜糸の来院が必要です。傷跡が残る場合もありますが、早期診断のためには非常に重要な検査です。
病理検査の結果、悪性黒色腫と診断された場合は、腫瘍の厚さ(ブレスロー厚)や潰瘍の有無などによってステージ(病期)が決定され、追加の治療が必要かどうかが検討されます。良性と確認された場合は、経過観察または完全切除で対応します。
🔍 10. 悪性と診断された場合の治療法
悪性黒色腫と診断された場合の治療は、病期(ステージ)によって異なります。基本的な治療法について説明します。
初期の悪性黒色腫に対しては、外科的切除が主な治療法となります。腫瘍とその周辺の正常な皮膚を一定の範囲(マージン)で切除します。切除するマージンの広さは腫瘍の厚さ(ブレスロー厚)によって異なり、薄い腫瘍ほど切除範囲は狭くなります。手術は全身麻酔または局所麻酔で行われます。
センチネルリンパ節生検とは、がんが最初に転移するリンパ節(見張りリンパ節)を特定し、そのリンパ節にがんが転移していないかを調べる検査兼治療です。センチネルリンパ節に転移が確認された場合は、周囲のリンパ節を広く切除するリンパ節郭清が行われることがあります。
進行した悪性黒色腫(ステージ3〜4)に対しては、薬物療法が行われます。近年、悪性黒色腫の治療は大きく進歩しており、免疫チェックポイント阻害薬(ニボルマブ・ペムブロリズマブなど)や、BRAF遺伝子変異を持つ腫瘍に対するBRAF阻害薬・MEK阻害薬などが使われます。これらの薬は従来の抗がん剤よりも生存期間を延長する効果が示されており、悪性黒色腫の治療に革命をもたらしました。
放射線治療は主に脳転移や骨転移に対して行われることが多く、全身への放射線は悪性黒色腫に対してはあまり有効ではないとされています。
早期発見・早期治療ができれば、外科的切除のみで完治できる可能性が高くなります。一方で、発見が遅れて転移が起きてからでは治療が格段に難しくなります。これが早期発見の大切さを強調する理由です。
Q. ほくろが悪性と診断された場合の治療法は?
悪性黒色腫の治療は病期によって異なります。初期であれば外科的切除が主な治療法で、完治の可能性が高いです。進行した場合は免疫チェックポイント阻害薬(ニボルマブ等)やBRAF阻害薬などの薬物療法が行われます。早期発見ほど治療の選択肢が広がります。
💪 11. ほくろの悪性リスクを高める要因

悪性黒色腫の発症リスクを高める要因について理解しておくことも大切です。リスクを知ることで、より注意深くセルフチェックを行うことができます。
紫外線への過剰な曝露は、最もよく知られたリスク要因の一つです。特に幼少期から青年期にかけての日焼けや、日焼けによる水ぶくれ(サンバーン)の繰り返しは悪性黒色腫のリスクを高めるとされています。タンニングベッドや日焼けサロンの使用もリスクを増加させます。
ほくろの数が多い人もリスクが高いとされています。特に「異型母斑(ふつうとは異なる形のほくろ)」が多い場合は要注意です。異型母斑は大きく(6mm以上)、境界が不明瞭で、色がまだらなほくろで、悪性黒色腫への変化リスクが高いとされています。
家族歴も重要なリスク要因です。近親者(特に親・兄弟姉妹)に悪性黒色腫の患者がいる場合、自分も発症するリスクが通常より高くなります。また、過去に悪性黒色腫になったことがある人は、再発や別の部位での発症リスクがあります。
肌の色や目の色も関連しています。皮膚や髪・目の色が薄い(色白・金髪・碧眼など)人ほど、メラニン色素による紫外線防御能力が低いため、リスクが高まります。ただし、日本人など色素の多い人種でも発症することはあります(特に末端黒子型)。
免疫機能の低下もリスク要因として挙げられます。臓器移植後の免疫抑制剤使用、HIV感染、あるいはその他の免疫不全状態にある方は注意が必要です。さらに、生まれつきの大きなほくろ(巨大先天性色素性母斑)がある人も、悪性化のリスクが比較的高いとされています。
🎯 12. 予防とセルフケアで大切なこと
悪性黒色腫の予防において最も重要なのは、紫外線対策です。紫外線は皮膚のDNAを傷つけ、がんの発生を促進すると考えられています。日常的な紫外線対策として、日焼け止めクリームの使用、帽子・日傘・長袖の着用、紫外線が強い時間帯(10時〜16時)の外出を控えることなどが挙げられます。
日焼け止めは、SPF30以上・PA++以上のものを選び、外出前に塗り、2〜3時間ごとに塗り直すことが理想的です。日常的な通勤・通学でも、積み重なった紫外線曝露がリスクを高めるため、毎日の習慣として紫外線対策を取り入れることが大切です。
定期的なセルフチェックも重要な予防行動の一つです。月1回程度、全身の皮膚を丁寧に観察して、新しいほくろの出現や既存のほくろの変化がないか確認しましょう。特にリスク要因を持つ方(家族歴あり・ほくろの数が多い・異型母斑がある)は、年1回程度の皮膚科での定期検診も検討してください。
また、ほくろを爪やハサミで切ったり、無理に潰したりすることは避けましょう。こうした行為は感染のリスクを高めるだけでなく、ほくろが悪性化しているかどうかの判断を困難にする場合があります。気になるほくろは必ず医療機関で適切に処置してもらうことが大切です。
バランスの良い食事や適度な運動など、全身の免疫機能を高める生活習慣も、がん予防の観点から重要です。喫煙は免疫機能を低下させるため、禁煙も大切な予防策の一つです。
ほくろを取り除きたいという審美的なニーズがある場合でも、医療機関での適切な処置を選んでください。市販の薬品でほくろを自己処置することは、深刻な皮膚のダメージや、万が一悪性だった場合に診断を困難にするリスクがあるため、絶対に避けるべきです。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、「ほくろが気になっているけれど、大げさかな…」と不安を抱えたまま長期間様子を見ていた方がご来院されるケースが少なくありません。最近の傾向として、ABCDEルールに当てはまる変化に気づいてから受診される方が増えており、早期発見につながっているケースも多く、啓発の大切さを実感しております。ほくろの変化はセルフチェックだけでは判断が難しいことも多いため、少しでも「いつもと違う」と感じたら、どうか遠慮なくご相談ください。」
💡 よくある質問
「ABCDEルール」を参考にセルフチェックする方法があります。A(非対称)・B(境界の不規則さ)・C(色のムラ)・D(直径6mm以上)・E(短期間での変化)の5項目を確認しましょう。ただし、素人判断には限界があるため、一つでも当てはまる場合は皮膚科を受診することをお勧めします。
ダーモスコピー検査は、特殊な拡大鏡を使って皮膚の表面構造を詳細に観察する検査です。痛みは全くなく、検査時間も1〜5分程度で終わります。肉眼では見えない色素パターンや血管構造を確認でき、悪性黒色腫と良性ほくろを高精度で見分けることが可能です。保険適用となる場合もあります。
以下の症状が見られたら早めの受診をお勧めします。①数週間〜数か月で急速に大きくなっている、②触れていないのに出血する、③色が黒・赤・白などに変化した、④かゆみや痛みが出てきた、⑤ほくろの周囲に小さな色素斑が新たにできた。これらは悪性化のサインである可能性があります。
病期(ステージ)によって治療法が異なります。初期であれば外科的切除が主な治療法で、完治できる可能性が高いです。進行した場合は、免疫チェックポイント阻害薬やBRAF阻害薬などの薬物療法が行われます。早期発見・早期治療ほど治療の選択肢が広がるため、気になる症状は放置しないことが重要です。
はい、当院(アイシークリニック上野院)ではほくろに関するご相談を承っております。「大げさかな」と感じる必要はなく、ほくろの変化が気になる方はお気軽にご来院ください。悪性の可能性が高いと判断された場合は、適切な医療機関へのご紹介など、丁寧に対応いたします。
📌 まとめ
ほくろのほとんどは良性ですが、なかには悪性黒色腫(メラノーマ)という深刻な皮膚がんが隠れているケースがあります。悪性黒色腫は進行すると転移しやすく生命にかかわる疾患ですが、早期に発見できれば治癒の可能性が高い疾患でもあります。
日常的にABCDEルールを意識したセルフチェックを行い、形・色・大きさの変化や出血・かゆみなどの症状が見られたら、すぐに皮膚科を受診することが重要です。皮膚科ではダーモスコピー検査による精密な観察や、必要に応じて病理組織検査が行われ、確定診断が下されます。
「たかがほくろ」と思って放置してしまうことが、最も危険な行為です。特に短期間での変化・出血・異常な色調のほくろがある場合は、躊躇せず専門家を受診しましょう。アイシークリニック上野院では、ほくろに関するご相談を丁寧に承っております。気になるほくろがある方は、ぜひ一度ご来院ください。早期発見・早期治療が、あなたの健康を守る最善策です。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 悪性黒色腫(メラノーマ)の診断基準・ABCDEルール・ダーモスコピー検査・病理組織検査・治療法に関する皮膚科学会の公式ガイドライン
- 厚生労働省 – 皮膚がん(悪性黒色腫)の早期発見・予防・検査に関する公的情報、紫外線対策や生活習慣によるリスク要因に関する行政指針
- PubMed – 悪性黒色腫のダーモスコピー診断精度・センチネルリンパ節生検・免疫チェックポイント阻害薬(ニボルマブ・ペムブロリズマブ)・BRAF阻害薬等の治療効果に関する国際的な査読済み医学文献
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務