「今日は曇りだから日焼け止めは塗らなくていいか」と思ったことはありませんか?実はこれが、肌にとって大きなダメージにつながることがあります。紫外線は晴れた日だけでなく、曇りの日でも雨の日でも地上に届いており、肌老化やシミの原因となります。本記事では、曇りの日の紫外線の実態から日焼け止めの正しい選び方・使い方まで、肌を守るために知っておきたい情報を詳しくご紹介します。
目次
- 曇りの日でも紫外線は降り注いでいる
- 紫外線がもたらす肌へのダメージ
- 日焼け止めのSPFとPAとは何か
- 曇りの日に適した日焼け止めの選び方
- 日焼け止めの正しい塗り方と量
- 塗り直しのタイミングと方法
- 日焼け止め以外の紫外線対策
- 季節・シーン別の紫外線対策ポイント
- 日焼けしてしまったときのアフターケア
- まとめ
この記事のポイント
曇りの日も晴天時の60〜80%の紫外線が届くため、毎日の日焼け止め使用が必須。SPF・PAを用途別に選び、顔全体にパール2粒分を塗布し2〜3時間ごとに塗り直すことで効果が持続する。
🎯 曇りの日でも紫外線は降り注いでいる
多くの方が「曇りの日は日差しがないから紫外線は少ない」と考えがちですが、これは大きな誤解です。紫外線は太陽から地球に向かって放射されており、雲があっても完全にブロックされるわけではありません。
環境省の調査データによると、曇りの日の紫外線量は晴天時の約60〜80%程度に達するとされています。薄曇りであればさらに高く、晴天時の90%以上の紫外線が地表に届くこともあります。また、雨の日でさえ、晴天時の30〜40%の紫外線が届くといわれています。つまり、「外に出るすべての日」が紫外線対策を必要とする日と考えることが大切です。
なぜ雲があっても紫外線が届くのかというと、紫外線は可視光線(目に見える光)とは異なり、雲の粒子をかなりの割合で透過してしまうからです。雲は水蒸気が凝集したものですが、紫外線の波長はその隙間を通り抜けることができます。特にUV-A(紫外線A波)は波長が長く、雲だけでなく窓ガラスや薄手の衣類も透過します。
さらに注意が必要なのは、曇りの日は「日差しを感じないから安心」という心理的油断が生じやすい点です。晴れた日には自然と日傘を差したり日陰を選んだりするのに、曇りの日はそのような行動をとらなくなりがちです。結果として、日焼け止めを塗らないまま長時間外出し、気づかないうちに紫外線ダメージを蓄積させてしまうことがあります。
Q. 曇りの日でも日焼け止めは必要ですか?
曇りの日でも紫外線対策は必須です。環境省のデータによると、曇りの日の紫外線量は晴天時の約60〜80%に達し、薄曇りでは90%以上になることもあります。雨の日でさえ30〜40%の紫外線が届くため、天気に関わらず毎日の日焼け止め使用が肌を守る基本となります。
📋 紫外線がもたらす肌へのダメージ
紫外線が肌に与えるダメージを正しく理解することで、日焼け止めの重要性をより深く認識できます。紫外線は波長によって大きく3種類に分類されます。
UV-C(紫外線C波)は波長が最も短く(100〜280nm)、エネルギーが強いですが、オゾン層でほぼすべてが吸収されるため地表にはほとんど届きません。日常の紫外線対策で意識する必要はほぼないとされています。
UV-B(紫外線B波)は波長280〜315nmで、主に皮膚の表皮層に作用します。日焼け(サンバーン)の主な原因となり、肌の赤みや痛み、水疱を引き起こします。DNAに直接ダメージを与えることが知られており、皮膚がんのリスクと最も関係が深い紫外線です。ただし、UV-Bは雲や窓ガラスにある程度遮られます。
UV-A(紫外線A波)は波長315〜400nmで、紫外線の中で最も波長が長く、皮膚の深部(真皮層)まで到達します。UV-Aは即時型の黒化(すぐに肌が黒くなる反応)を引き起こすほか、真皮のコラーゲンやエラスチンを分解することで、シワ・たるみ・ハリの低下といった光老化(フォトエイジング)を進行させます。また、メラニン生成を促すためシミの原因にもなります。UV-Aは雲を透過しやすく、窓ガラスも多くの場合透過するため、室内にいても対策が必要な紫外線です。
紫外線によるダメージは蓄積型です。1回の日焼けで劇的に老化が進むわけではありませんが、年月をかけて少しずつ蓄積されたダメージが、40代・50代になってからシミやシワ、たるみとして現れてきます。皮膚科の専門家の間では、顔のシミの大部分は20代・30代の紫外線ケア不足が原因と考えられています。「今は問題ない」と感じていても、将来の肌への影響を考えると、若いうちからの紫外線対策が非常に重要です。
💊 日焼け止めのSPFとPAとは何か
日焼け止め製品を選ぶ際に必ず目にするのが「SPF」と「PA」という指標です。それぞれが何を意味するのかを理解することで、自分の生活スタイルに合った製品を選べるようになります。
SPF(Sun Protection Factor)は、UV-Bに対する防御効果を示す指標です。SPFの数値は、日焼け止めを使用した場合に素肌のまま外出した場合と比べて何倍の時間がかかって日焼けするかを表しています。例えばSPF50の製品であれば、理論上は素肌の50倍の時間が経過しないと日焼けしない計算になります。ただし、これはあくまでも規定量(2mg/cm²)を均一に塗布した場合の数値であり、実際の使用では塗る量が少なかったり、汗や摩擦で落ちたりするため、記載の効果が完全に発揮されるわけではありません。
PA(Protection grade of UVA)は、UV-Aに対する防御効果を示す日本独自の指標です。「PA+」「PA++」「PA+++」「PA++++」の4段階で表され、「+」の数が多いほどUV-A防御効果が高いことを意味します。国際的にはUPF(Ultraviolet Protection Factor)やIPD(Immediate Pigment Darkening)などの指標が用いられることもありますが、日本ではPAが広く普及しています。
日焼け止めには「紫外線散乱剤」と「紫外線吸収剤」の2種類の紫外線防御成分があります。紫外線散乱剤は酸化亜鉛や酸化チタンなどの無機成分で、紫外線を物理的に反射・散乱させます。肌への刺激が比較的少なく、敏感肌や子どもにも使いやすいとされています。一方、紫外線吸収剤はオキシベンゾンやオクチノキサートなどの有機成分で、紫外線エネルギーを化学反応によって熱などに変換して無効化します。使用感が軽く、白浮きしにくいという特長があります。多くの市販製品はこれらを組み合わせて使用しています。
Q. UV-AとUV-Bの肌への影響の違いは何ですか?
UV-Bは皮膚の表皮層に作用し、赤みや痛みを伴う日焼け(サンバーン)を引き起こし、皮膚がんリスクとも関係します。一方、UV-Aは真皮層まで到達し、コラーゲンを分解してシワ・たるみ・シミなどの光老化を進行させます。UV-Aは雲や窓ガラスも透過するため、室内でも対策が必要です。
🏥 曇りの日に適した日焼け止めの選び方
曇りの日だからといって特別に弱い日焼け止めを選ぶ必要はなく、むしろ「油断しやすい日」という観点からしっかりとした製品を選ぶことが大切です。シーンやライフスタイルによって適切な製品は異なりますが、基本的な選び方のポイントをご紹介します。
日常使い(通勤・散歩・買い物など)の場合は、SPF20〜30、PA++〜PA+++程度の製品で十分といわれています。ただし、曇りでも長時間の外出が予想される場合や、紫外線が強くなる春から夏にかけては、SPF30〜50、PA+++以上の製品を選ぶと安心です。
スポーツやレジャー、海水浴などの屋外活動には、SPF50+、PA++++のウォータープルーフタイプが推奨されます。曇りの日のレジャーは特に油断しやすいため、数値の高い製品を選びましょう。
肌質によって選ぶポイントも変わります。乾燥肌の方は保湿成分(ヒアルロン酸やセラミドなど)が配合されたクリームタイプや乳液タイプが向いています。脂性肌やニキビ肌の方はさっぱりしたジェルタイプやオイルフリータイプを選ぶと毛穴詰まりを防ぎやすくなります。敏感肌の方は無香料・無着色で紫外線散乱剤のみを使用した製品(ノンケミカルと表記されることもある)が低刺激でおすすめです。
子どもの日焼け止めを選ぶ際は、肌が大人よりも薄くデリケートなため、紫外線散乱剤のみ使用の製品や「子ども用」「ベビー用」と表記された低刺激製品を選ぶことが重要です。また、子どもは目の周囲の皮膚も薄いため、目に入りにくい設計の製品を選ぶことも安全面で大切です。
最近はスキンケア効果や化粧下地機能を兼ねた日焼け止め製品も増えています。日常使いとしてであれば、こうした多機能製品を活用することでスキンケアのステップを減らしながら紫外線対策を継続しやすくなります。継続的に使えることが、日焼け止め選びで最も大切なポイントのひとつです。
⚠️ 日焼け止めの正しい塗り方と量
日焼け止めは「塗ればよい」というものではなく、正しい量・タイミング・方法で使うことで初めてその効果が発揮されます。実は、日焼け止めの効果が十分に発揮されないケースの多くが「塗る量の不足」に起因しています。
日焼け止めの効果はSPFやPAの試験において、2mg/cm²という量を均一に塗布した条件下で測定されています。成人の顔全体への塗布量の目安は、クリームや乳液タイプで約1円玉2枚分(約2〜3g)、またはパール2粒分程度とされています。多くの方はこの量の半分以下しか塗っていないといわれており、実際には記載されたSPF値の3分の1程度の効果しか発揮されていないことが研究で示されています。
塗るタイミングは、外出の15〜30分前が理想的です。これは紫外線吸収剤が皮膚になじんで効果を発揮するまでにやや時間が必要なためです(紫外線散乱剤は塗布直後から効果があるとされています)。ただし、現実的には直前に塗っても一定の効果は得られますので、「時間がないから塗らない」ということのないようにしましょう。
塗り方にも注意が必要です。顔への塗り方としては、まず額・両頬・鼻・あごの5点に置いてから、指の腹で優しく伸ばしていきます。強くこすると皮膚への刺激になるほか、均一に塗り広げられないことがあります。目のまわり(特に目頭・目尻)、鼻の脇、口まわり、耳の前後、首まわりなど、塗り忘れやすい部分にも丁寧に塗布しましょう。
ボディへの塗り方は、広い面積を塗り残しなくカバーすることが重要です。脚の場合は前側だけでなく後ろ側にも、腕は手の甲や指の間にも塗ることを忘れずに。薄手の衣類を着用している場合でも、UV-Aは透過しやすいため、衣類で覆われた部分も対策が必要な状況があります。
メイクをする場合の日焼け止めの塗るタイミングは、スキンケア(化粧水・乳液・保湿クリーム)の後、化粧下地の前です。スキンケア直後に塗ると、保湿成分の水分が多くなじんでいないうちに日焼け止めを重ねることになり、塗り伸ばしにくくなることがあります。スキンケアが肌になじんだことを確認してから日焼け止めを塗布しましょう。
Q. 日焼け止めの正しい塗布量と塗り直し頻度は?
顔全体への適切な塗布量はパール2粒分(約2〜3g)が目安です。多くの方はこの半分以下しか塗っておらず、SPF値の3分の1程度の効果しか得られないことがあります。また塗り直しは2〜3時間ごとが推奨され、汗をかいた後やタオルで拭いた後はより早めに行うことが重要です。
🔍 塗り直しのタイミングと方法
日焼け止めは一度塗ったら一日中効果が続くわけではありません。汗や皮脂、摩擦(タオルで拭く、触れるなど)によって少しずつ落ちてしまうため、定期的な塗り直しが必要です。
塗り直しの目安は一般的に2〜3時間ごとです。汗を大量にかいた場合や、タオルで肌を拭いた後は、より早めに塗り直すことが推奨されます。ウォータープルーフタイプは水や汗に強い設計ですが、それでも完全に落ちないわけではないため、同様に定期的な塗り直しが必要です。
メイクをした上からの塗り直し方法は、スプレータイプやパウダータイプの日焼け止めを活用すると、メイクを崩さずに塗り直すことができます。液体タイプの日焼け止めをメイクの上から重ねると崩れやすいため、外出先での塗り直しにはスプレーやパウダーが便利です。ただし、スプレータイプは霧状で均一に肌に届けにくいことがあるため、手に吹きかけてから顔に塗る方法や、スポンジで押さえる方法が効果的とされています。
ボディ用の塗り直しは、汗や水分をタオルで軽く押さえた後に塗布します。日焼け止めの上にさらに重ねて塗るのは避け、一度汗や汚れを除去してから塗り直す方が均一に塗布できます。ビーチや屋外プールではシャワーを利用できる環境が多いため、こまめなシャワーと塗り直しを心がけましょう。
「塗り直しが面倒」と感じる方も多いかと思いますが、いくら高SPFの製品を選んでも塗り直しをしなければ効果は限定的です。外出の際はミニサイズの日焼け止めを携帯するなど、塗り直しをしやすい環境を整えることが継続的な紫外線対策の鍵となります。
📝 日焼け止め以外の紫外線対策
紫外線対策は日焼け止めだけに頼るのではなく、複数の方法を組み合わせることでより効果的に行うことができます。日焼け止めとあわせて取り入れたい対策をご紹介します。
帽子の活用は、顔・首・頭皮への紫外線を効果的に遮断します。つばの広い帽子(10cm以上)はとりわけ効果が高く、顔の側面や耳、首の後ろまで保護できます。帽子の素材は紫外線遮断率が高い素材(ポリエステル100%など)や、UV加工がされているものを選ぶと効果的です。麦わら帽子は通気性が良い一方で紫外線透過率が高い場合があるため、UV加工済みのものを選びましょう。
サングラスは目への紫外線ダメージを防ぐために重要です。紫外線は白内障や黄斑変性といった眼疾患のリスク因子となるため、目のケアも欠かせません。UV400カットの表示がある製品を選ぶことで、400nm以下の紫外線(UV-AとUV-Bのほぼすべて)をカットできます。レンズの色が濃ければよいというわけではなく、UV カット機能のある製品を選ぶことが大切です。
日傘はUPF(Ultraviolet Protection Factor)の高い製品を選ぶことで、直射日光を効果的にカットできます。晴雨兼用傘も増えており、曇りや小雨の日にも使えます。UV加工の日傘は紫外線を90%以上カットする製品も多く、日焼け止めと組み合わせることで高い防御効果が得られます。ただし、地面や建物からの紫外線の反射(照り返し)は防げないため、日焼け止めとの併用が前提です。
UVカット機能付きの衣類も近年では多く販売されています。ラッシュガード(水辺でのUVケアに特化した衣類)や、UVカット加工が施されたアウトドアウェアは、肌を覆いながらも通気性を確保しているものが多く、紫外線が強いシーズンに特に役立ちます。一般的な白いTシャツのUPFは約7〜10程度とされており、長時間の屋外活動には十分でない場合があります。
行動面での対策として、紫外線が最も強くなる時間帯(一般的に10時〜14時)の外出をなるべく避けることも有効です。ただし曇りの日は「強くない」と感じやすいこの時間帯でも、相当量の紫外線が降り注いでいますので注意が必要です。また、日陰を積極的に活用することも紫外線量を減らすために効果的です。
Q. 日焼けしてしまったときの正しいアフターケアは?
日焼け直後はまず冷たいタオルや流水で患部を10〜15分冷やし、炎症を和らげます。その後、アロエベラやヒアルロン酸配合の低刺激な保湿剤で丁寧に保湿し、水分補給も行いましょう。広範囲の水疱・発熱・激しい痛みを伴う重度の場合は、速やかに皮膚科を受診することが推奨されます。
💡 季節・シーン別の紫外線対策ポイント
紫外線の強さは季節や地域によって異なります。適切な対策をとるために、シーン別のポイントを押さえておきましょう。
春(3〜5月)は紫外線が急激に増加する季節です。特に4月〜5月は夏並みの紫外線量になることがあり、「まだ暑くないから大丈夫」という油断が生じやすい時期です。曇りの日が多い梅雨の時期(6月)も、紫外線量は決して少なくないため注意が必要です。春の外出では日焼け止めを習慣化し始めることが重要です。
夏(6〜8月)は年間を通じて最も紫外線が強い時期です。曇りの日でも油断は禁物で、1日中屋外にいる場合はSPF50+、PA++++の製品を使用し、2〜3時間おきの塗り直しを徹底しましょう。海水浴や山登りでは地面や水面からの反射、高度による紫外線増加にも注意が必要です。砂浜では反射率が約20%、雪面では約80%もの紫外線が反射されるとされています。
秋(9〜11月)は気温が下がり始め紫外線対策を怠りがちですが、9月はまだ夏に近い紫外線量が続きます。10月以降は徐々に紫外線量が低下しますが、日常的な対策は継続することをおすすめします。冬(12〜2月)でも紫外線はゼロではなく、スキーやスノーボードなどのウィンタースポーツでは雪面の強い反射があるため、しっかりとした紫外線対策が必要です。
通勤・通学の場面では、たとえ短時間の外出であっても毎日繰り返されることでダメージが蓄積します。軽めの日焼け止め(SPF20〜30)を日課として塗る習慣をつけることが重要です。最近はBBクリームや化粧下地にSPFが含まれているものも多く、メイクと紫外線対策を同時に行えるため活用するとよいでしょう。
ドライブ・車内での紫外線対策も見落とされがちです。一般的な自動車のフロントガラスはUVカットガラスが使用されていることが多いですが、サイドガラスはUVカット機能がないものも多く、運転席側の左腕・左顔面に紫外線を多く受けることがあります。長距離ドライブの際は窓にUVカットフィルムを貼ったり、日焼け止めを塗布したりする対策が有効です。
室内での紫外線対策も考慮に値します。UV-Aは一般的な窓ガラスを透過するため、窓際での作業が多い場合は室内でも日焼け止めを塗ることが推奨されます。カーテンやUVカットフィルムを活用することで、室内への紫外線侵入を低減させることも可能です。
✨ 日焼けしてしまったときのアフターケア

対策をしていても日焼けしてしまうことはあります。そのような場合の適切なアフターケアを知っておくことも大切です。
日焼け直後から数時間は炎症が進行している段階です。まず皮膚を冷やすことが最優先です。冷たい水で冷やしたタオルを当てる、または流水で冷やすことで、炎症反応と痛みを和らげることができます。氷を直接肌に当てると凍傷のリスクがあるため避けてください。冷やす時間は10〜15分を目安にします。
炎症を鎮めた後は保湿が重要です。日焼けした肌は水分が失われやすく、乾燥するとバリア機能がさらに低下します。アロエベラ成分配合の製品や、ヒアルロン酸・グリセリンなどの保湿成分が含まれたローションやジェルを優しく塗布しましょう。このとき、香料やアルコールが多く含まれる製品は刺激になる場合があるため、できるだけシンプルな成分の保湿剤を選びましょう。
水分の補給も忘れずに行いましょう。日焼けで体内の水分が失われやすくなるため、水やスポーツドリンクを多めに摂取することが推奨されます。日焼け後は体が熱を帯びた状態になるため、クールダウンと水分補給を合わせて行うことが大切です。
日焼けがひどい場合(広範囲の水疱・激しい痛み・発熱・頭痛・悪寒などを伴う場合)は、皮膚科医の受診をおすすめします。このような状態は「重度のサンバーン(日焼け)」であり、専門的な治療が必要な場合があります。
日焼け後にできたシミは、メラニンが皮膚の深層に定着したものであり、一度できてしまうと自然に消えにくいという特徴があります。シミが気になる場合は、美容皮膚科・形成外科でのレーザー治療やケミカルピーリング、内服・外用薬(ビタミンC誘導体・トラネキサム酸配合製品など)による治療が選択肢となります。アイシークリニック上野院では、このようなシミや光老化に関する相談も受け付けておりますので、気になる方はお気軽にご相談ください。
日焼け後のアフターケアを適切に行うとともに、その後の紫外線対策を強化することが、肌へのダメージを最小限に抑えるために重要です。「日焼けしてしまったからもうケアしても意味がない」と諦めずに、丁寧なケアを継続していきましょう。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、「曇りの日は油断していた」とおっしゃる患者様が少なくなく、気づかぬうちに蓄積した紫外線ダメージがシミや光老化として現れてから初めてご相談にいらっしゃるケースが多く見受けられます。紫外線によるダメージは取り返しがつかない部分もありますが、今からでも正しいケアを継続することで進行を抑えることは十分可能ですので、日焼け止めの量や塗り直しといった基本をぜひ毎日の習慣にしていただければと思います。気になるシミや肌の変化がございましたら、お気軽に当院へご相談ください。」
📌 よくある質問
曇りの日の紫外線量は、晴天時の約60〜80%に達するとされています。薄曇りでは90%以上になることもあります。また雨の日でも30〜40%の紫外線が届くため、「外に出るすべての日」が紫外線対策を必要とする日と考えることが大切です。
顔全体への適切な塗布量は、クリーム・乳液タイプでパール2粒分(約2〜3g)が目安です。多くの方はこの量の半分以下しか塗っておらず、実際にはSPF値の3分の1程度の効果しか得られていないケースも。規定量をしっかり塗ることが重要です。
一般的に2〜3時間ごとの塗り直しが推奨されています。汗を大量にかいた場合やタオルで肌を拭いた後はより早めの塗り直しが必要です。ウォータープルーフタイプも完全には落ちないわけではないため、同様に定期的な塗り直しを行いましょう。
通勤や買い物などの日常使いはSPF20〜30・PA++〜PA+++が目安です。ただし、曇りでも長時間の外出や春〜夏の時期はSPF30〜50・PA+++以上を選ぶと安心です。屋外レジャーの場合は、SPF50+・PA++++のウォータープルーフタイプが推奨されます。
まず冷たいタオルや流水で患部を10〜15分ほど冷やして炎症を和らげましょう。その後、アロエベラやヒアルロン酸配合の低刺激な保湿剤で丁寧に保湿し、水分補給も行ってください。広範囲の水疱・発熱・激しい痛みを伴う場合は、速やかに皮膚科を受診することをおすすめします。
🎯 まとめ
曇りの日でも紫外線は晴天時の60〜80%が地表に届いており、日焼け止めを含む紫外線対策は天気に関わらず毎日欠かせないものです。今回の記事のポイントをまとめます。
紫外線には主にUV-BとUV-Aがあり、UV-Aは雲や窓ガラスを透過して真皮層に届き、シミ・シワ・たるみなどの光老化を引き起こします。紫外線ダメージは蓄積型であるため、若いうちからの対策が将来の肌の状態を大きく左右します。
日焼け止めはSPFとPA両方の数値を確認し、日常使いはSPF20〜30・PA++〜PA+++、屋外での活動が多い日はSPF50+・PA++++を選ぶことが基本です。塗る量は規定量(顔全体にパール2粒分程度)を守り、2〜3時間ごとに塗り直すことで効果が持続します。
日焼け止めだけでなく、帽子・サングラス・日傘・UVカット衣類・行動面での工夫(時間帯・日陰の活用)を組み合わせることで、より効果的な紫外線対策ができます。万が一日焼けしてしまった場合は、冷却・保湿・水分補給を早めに行い、ひどい場合は皮膚科を受診しましょう。
「曇りだから大丈夫」という思い込みを捨て、毎日の習慣として紫外線対策を取り入れることが、将来の肌を守るための最善の方法です。シミや肌老化が気になる方、または日焼けによる肌トラブルでお悩みの方は、専門のクリニックへのご相談もぜひ検討してみてください。アイシークリニック上野院では、肌の状態に合わせた適切な治療・ケアについてご相談いただけます。日々の紫外線対策と合わせて、専門家のサポートを活用することで、より健やかな肌を目指していきましょう。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 紫外線とUV-A・UV-Bが皮膚に与えるダメージ(光老化・サンバーン・皮膚がんリスク)、日焼け止めのSPF・PA指標の解説、および正しい塗り方・選び方に関する皮膚科学的根拠として参照
- WHO(世界保健機関) – 曇天・雨天時の紫外線透過率、UV-C・UV-B・UV-Aの波長別特性と健康への影響、紫外線指数(UVI)に基づく国際的な紫外線対策の推奨基準として参照
- PubMed – 日焼け止めの塗布量不足(2mg/cm²基準)によるSPF効果の低下、塗り直し頻度と紫外線防御効果の関係、紫外線散乱剤・吸収剤の成分特性に関する査読済み研究論文として参照
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務