はじめに
美容医療の世界は日々進歩を続けており、より安全で効果的な治療法が次々と開発されています。その中でも近年注目を集めているのが、韓国で開発された高周波(RF)治療機器「オリジオ」です。従来のたるみ治療に革新をもたらしたこの技術について、アイシークリニック上野院の専門医の視点から詳しく解説いたします。
年齢を重ねるにつれて気になる肌のたるみやシワは、多くの方が抱える共通の悩みです。これまでの治療選択肢には限りがあり、痛みやダウンタイムの問題で治療を諦めていた方も少なくありませんでした。オリジオの登場により、このような課題に対する新たな解決策が生まれています。
本記事では、オリジオの技術的特徴から実際の治療効果、他の治療法との違い、適応症例まで、包括的に解説いたします。たるみ治療をお考えの方、より安全で効果的な治療法をお探しの方に、有益な情報を提供できれば幸いです。

オリジオとは何か
基本的な定義と概要
オリジオ(Oligio)は、RF(高周波エネルギー)を用いた韓国発の最新のたるみ治療機器です。この治療法は、電磁波の一種である高周波を皮膚の深部に照射することで、たるみやシワの改善を図る非侵襲的な美容医療技術です。
今までRF(高周波エネルギー)たるみ治療と言えば、アメリカ製のサーマクールが主流でしたが、アジア人向けに開発されたオリジオは、サーマクールと同等以上の効果が期待できる上に、サーマクールよりも痛みやダウンタイムが少ないという特徴があります。
オリジオの技術的背景
高周波治療の歴史は比較的古く、1887年にドイツの物理学者ハインリヒ・ルドルフ・ヘルツが電磁波を発見したことから始まりました。1929年に高周波療法として人体へ応用され、現在では美容医療領域においても、多く利用されています。
オリジオの開発背景には、20年程前に画期的なたるみ治療器として世に現れたサーマクールの特許が切れたことが関係しています。これによってマシンメーカーがサーマクール同様のたるみに効果的な高周波マシンの開発を急いだという流れがあります。
韓国での人気の理由
韓国で今1番人気のたるみ治療となっているオリジオの人気の理由は、従来の治療法の問題点を解決したことにあります。韓国は美容医療の先進国として知られており、新しい技術への感度が高い国民性も相まって、オリジオが急速に普及しました。
また、韓国では2023年に韓国消費者嗜好リフティング部門第一位に選出されています。この事実は、実際に治療を受けた多くの患者様からの高い評価を反映しています。
オリジオシリーズの進化
初代オリジオから最新機種まで
オリジオシリーズは継続的に進化を遂げており、現在では複数の機種が展開されています。
オリジオ(初代)
初代オリジオは、サーマクールの技術をベースに、アジア人の肌質に合わせて開発された機器でした。痛みの軽減とダウンタイムの短縮を実現した画期的な機器として登場しました。
オリジオX
オリジオXは、2023年に発売されて韓国で大人気の高周波(RF)によるたるみ治療機器です。従来のオリジオよりも効果がアップし、痛みやダウンタイムが軽減されています。
オリジオXの最大の特徴は、デュアルモードシステムの搭載です。デュアルモードとは2つの動作モードといった意味があり、オリジオXでは真皮の上部にアプローチするGモードと真皮の下部にアプローチするXモードで真皮の上部と下部を同時に働きかけることができます。
オリジオKISS
オリジオKISSとはオリジオXのRFの機能がさらにバージョンアップされた2024年発売の最新機種です。オリジオXにあったXモード、Gモードに加え、さらに表皮、新皮層の浅い部分を照射するTモードを追加した最新機種です。
さらに注目すべきは、HIFU(ハイジオ)機能が追加。1台でRFとHIFUの同時照射が可能となりましたという点です。これにより、より包括的なたるみ治療が一台で可能になりました。
オリジオの治療メカニズム
高周波(RF)の作用原理
高周波治療の基本的なメカニズムを理解することは、オリジオの効果を正しく理解するために重要です。
高周波(1MHz)を皮膚表面から内部の組織に与え、細胞内の極性分子を1秒間に100万回ほど振動させ、発生する熱により生じる組織の熱凝固を利用します。この物理的な現象が治療効果の基盤となっています。
高周波の作用は、温熱による線維芽細胞の活性および熱タンパク変性によるタイトニングです。皮膚組織の水分子同士が摩擦熱を発生することで、真皮層では皮膚弾性物質の生促進・真皮や脂肪を支えるリガメント(支持靭帯)の再構築・血行と代謝の改善効果を有します。
コラーゲン生成のメカニズム
オリジオの治療効果は、主にコラーゲンとエラスチンの生成促進によってもたらされます。
これによって、真皮内の膠原線維(コラーゲン)や、弾性線維(エラスチン)の収縮によるタイトニング効果が得られます。また、真皮内の線維芽細胞を刺激してコラーゲンやエラスチンの生成、再構築を促進し、持続的なリフトアップ効果を引き出します。
線維芽細胞の活性化プロセスは以下のステップで進行します:
- 初期反応期:高周波による熱刺激で線維芽細胞が活性化
- コラーゲン収縮期:既存のコラーゲン線維が熱により収縮し、即座の引き締め効果が現れる
- 増生期:刺激された線維芽細胞が新しいコラーゲンとエラスチンを活発に生成
- 再構築期:新しく生成されたコラーゲンが組織を再構築し、長期的な改善効果をもたらす
創傷治癒反応の活用
オリジオの効果は、人体が本来持つ創傷治癒機能を巧みに活用しています。創傷治癒とは、”傷ついた皮膚を自ら治す体の機能”のことを言います。
高周波による適度な熱刺激は、組織に微細な損傷を与えることで、この創傷治癒機能を活性化させます。その結果、人が本来持つ修復機能(創傷治癒機能)が働き、コラーゲンの増産・再構築が急速に促されるため、肌の若返り(スキンリジュビネーション)が可能となります。
オリジオの技術的特徴
デュアルモードシステム
オリジオXの最も革新的な特徴の一つがデュアルモードシステムです。このシステムにより、皮膚の異なる層に最適化されたアプローチが可能になります。
Gモード(浅層照射)
- ターゲット:真皮上部
- 効果:表皮のキメ改善、毛穴の引き締め
- 肌質改善に特化したモード
Xモード(深層照射)
- ターゲット:真皮下部から皮下組織
- 効果:リフトアップ、コラーゲンの再構築
- たるみ改善に特化したモード
冷却システムの革新
「オリジオX(OligioX)」は、従来器にはない強力な冷却システムを搭載しています。高周波(RF)の照射と同時に連続冷却が可能となっており、皮膚表面を保護しながら、熱エネルギーを皮膚深部まで届けることができます。
この冷却システムにより以下の利点が実現されています:
- 表皮へのダメージを最小限に抑制
- 施術中の痛みや熱感の大幅軽減
- 火傷リスクの低減
- 治療の安全性向上
振動システム
痛みの軽減をさらに進めるため、オリジオには振動システムも搭載されています。冷却システム導入と、ハンドピースの振動により、痛みを大幅に軽減します。この振動は、痛覚の伝達を和らげるゲートコントロール理論に基づいた技術です。
治療効果と適応症例
期待できる治療効果
オリジオ治療により期待できる効果は多岐にわたります:
即効性のある効果
- 施術直後から引き締まり始め、即座のタイトニング効果
- フェイスラインの引き締め
- 小顔効果
長期的な効果
- 2~3ヶ月かけて徐々にコラーゲンが再生されます。効果持続期間は約1年ほどです
- 肌のハリと弾力の向上
- シワの改善(特にほうれい線、マリオネットライン)
- 毛穴の引き締め
- 肌質の総合的な改善
適応症例
以下のような症状や悩みをお持ちの方にオリジオ治療が適しています:
顔のたるみ関連
- 頬のたるみ
- フェイスラインのゆるみ
- 二重あごの改善
- 首のたるみ
シワ関連
- ほうれい線
- マリオネットライン
- 目尻の小ジワ
- 目の下の細かいシワ
肌質改善
- 毛穴の開き
- 肌のハリ不足
- 肌のキメの乱れ
- 全体的な肌老化
特に適した患者様
以下のような方に特におすすめです:
- 痛みの少ない施術で効果を求めたい方
- ダウンタイムが長い施術は受けたくない方
- 毛穴・肌のキメやハリを同時に改善したい方
- 顔のむくみ解消・小顔効果を求めたい方
- 美容医療が初めての方
- 定期的なメンテナンスをお考えの方
他の治療法との比較
オリジオ vs サーマクール
サーマクールは高周波治療のパイオニア的存在ですが、オリジオには以下の優位性があります:
痛みの違い
- サーマクール:強い痛みと熱感
- オリジオ:アメリカで開発されたサーマクールをアジア人向けに開発し、より痛みを軽減することが可能になった
効果の比較
- 高周波(RF)の引き締め治療で有名なサーマクールと同等以上の効果があり、すぐにリフトアップ効果を実感しやすくなっています
技術的進歩
- サーマクール:シングルモード
- オリジオX:デュアルモード(GモードとXモード)
オリジオ vs HIFU(ハイフ)
HIFUとオリジオは、どちらも切らないたるみ治療として人気ですが、異なるアプローチを取ります:
作用する層の違い
- ハイフはSMAS層がターゲットです。顔の土台から持ち上げるため強いリフトアップ効果が期待できますが、血管や神経は避けて照射する必要があります
- オリジオXは、皮膚の下の真皮層がターゲットです。目元や鼻の周り、人中、マリオネットラインなど、たるみが気になる箇所にも細かく照射することが可能です
痛みの違い
- ハイフは超音波によって高温になるので、熱による痛みを感じる方が多いです
- HIFUは痛みがかなり強かったり、火傷や神経障害といったリスクも伴う
- オリジオ:冷却システムや振動システムにより痛みは少ない
治療可能部位の違い
- HIFU:神経や血管を避けるため、目元や口元の治療に制限
- オリジオ:神経を避けずに照射が可能なため、医療HIFUではできなかった部位(口周りなど)の治療も可能です
併用による相乗効果 HIFUと併用することで、異なる層にアプローチでき、よりリフトアップ効果を高めることができます。この組み合わせ治療により、土台から表面まで包括的なアンチエイジング効果を得ることができます。
治療プロセスと実際の施術
カウンセリング
治療前のカウンセリングは、安全で効果的な治療を実現するために極めて重要です。アイシークリニック上野院では、専門医が患者様の状態を詳細に診察し、最適な治療プランを提案いたします。
カウンセリングで確認される項目:
- 患者様の症状と悩み
- 医療歴と現在の健康状態
- 期待される効果と治療目標
- 他の美容治療の履歴
- アレルギーや薬剤使用状況
施術の流れ
実際の施術は以下のステップで進行します:
- 術前準備
- 治療を始める前に、クレンジングしてメイクを落とします
- 金属製アクセサリーの除去
- 施術部位の消毒
- 機器の設定
- 電極版を貼り、専用のジェルを塗っていきます
- 患者様の肌状態に応じた出力調整
- 照射施術
- 痛みやお肌の状態を確認しながら丁寧に照射します
- GモードとXモードを組み合わせた治療
- 術後ケア
- 施術後の状態を確認いただき、治療は終了となります。今後の肌のケアや注意点などについて説明いたします
施術時間
施術部位やショット数によって施術時間は異なってきますが、全顔で30分程度です。この短時間での施術が可能なことも、オリジオの大きな利点の一つです。
部位別の目安時間:
- 全顔:30分程度
- 頬とフェイスライン:20分程度
- 目元周辺:15分程度
- 部分的な治療:10-15分程度
安全性とリスク管理
優れた安全性プロファイル
オリジオは高い安全性を誇る治療法ですが、医療行為である以上、適切なリスク管理が必要です。
安全性を支える技術
- 搭載された感知システムによって、皮膚表面の温度と圧力が管理されているので安全性が高い施術です
- 強力な冷却システムによる表皮保護
- リアルタイムでの温度モニタリング
禁忌事項
以下に該当する方は治療を受けることができません:
絶対禁忌
- ペースメーカーや人工内耳などの埋め込み型デバイスを使用している方
- 妊娠または妊娠の可能性がある方
- 授乳中の方
相対禁忌
- 糖尿病、てんかん、出血性疾患、またはその他の理由により、免疫力と回復能力が低下している方
- ケロイド体質の方
- 熱によるアレルギーをお持ちの方
副作用と対策
一般的な副作用
- 施術範囲に赤みやむくみ、施術中のチクリとした軽度の痛みや熱感などが生じる場合があります。ほとんどの場合数日のうちに治まります
稀な副作用
- 稀にヤケドを起こすことがあり、その場合は色素沈着が数ヶ月続く可能性があります
他の治療との間隔
安全な治療のため、以下の間隔を守る必要があります:
治療前の制限
- 1ヶ月以内にヒアルロン酸注射、ボトックス注射を受けていない
- 3ヶ月以内にサーマクール、医療ハイフを受けていない
- 3ヶ月以内に糸リフトを受けていない
治療後の注意
- オリジオXの施術は皮内に熱が溜まるので、過度な日焼けやサウナは3日ほど避けましょう
ダウンタイムと術後経過
ダウンタイムの特徴
オリジオの大きな魅力の一つが、ダウンタイムの短さです。
表皮層にはダメージを与えないため、カサブタができるなどのダウンタイムはありません。治療直後のメイクも可能です。
当日から可能な活動
- 治療後はメイクをしてお帰りいただけるほか、当日から洗顔も可能となっています
- 通常のスキンケア
- シャワー(ぬるめの温度)
翌日から可能な活動
- 入浴
- 通常の運動(激しい運動は3日程度控える)
効果の現れ方と経過
オリジオの効果は段階的に現れます:
施術直後~1週間
- 施術直後から引き締まり始める即効性効果
- 軽度の赤みやむくみ(数時間〜数日で改善)
1ヶ月後
- 術後1ヶ月をピークに効果が最大となる
- コラーゲン生成の本格化
- より明確なリフトアップ効果
2-3ヶ月後
- 新しいコラーゲンによる肌質改善
- ハリと弾力の向上
- 毛穴の引き締め効果
3-6ヶ月後
- 3ヶ月~6ヶ月程持続します
- 効果の緩やかな減少
治療頻度と継続的なケア
推奨される治療間隔
オリジオの効果を最大限に活用し、維持するためには、適切な治療間隔の設定が重要です。
施術間隔は、3~6か月で継続して治療されることをお勧めします。この間隔は、コラーゲンの生成サイクルと効果の持続期間を考慮して設定されています。
初回治療後の推奨スケジュール
- 1回目:ベースラインの改善
- 2回目(3-4ヶ月後):効果の定着と向上
- 3回目以降(4-6ヶ月間隔):維持・予防的治療
予防的アンチエイジング
継続して定期的にお受けいただくことで、老化によるたるみを予防していく効果が得られます。
予防的治療の利点:
- 加齢による変化の進行抑制
- 若々しい状態の長期維持
- 将来的な大きな治療の必要性減少
- コストパフォーマンスの向上
年齢別の治療戦略
20代後半-30代前半
- 予防的治療として年1-2回
- 肌質改善とハリの維持が主目標
30代後半-40代
- 初期のたるみに対するアプローチ
- 4-6ヶ月間隔での定期治療
50代以上
- より積極的なアンチエイジング
- 他の治療との組み合わせを検討
オリジオの技術革新と未来
技術的進歩の軌跡
オリジオシリーズの技術的進歩は目覚ましく、短期間で大きな進歩を遂げています。
第一世代(オリジオ)
- 基本的なモノポーラRF技術
- アジア人向けの最適化
第二世代(オリジオX)
- デュアルモードシステムの導入
- 冷却システムの強化
- 治療効果の向上
第三世代(オリジオKISS)
- トリプルモードシステム(Tモード追加)
- HIFU機能の統合
- より精密な治療の実現
将来への展望
美容医療技術は日進月歩で進歩しており、オリジオシリーズも更なる進化が期待されています。
予想される技術的進歩
- AIを活用した治療パラメーター最適化
- より精密な温度制御システム
- 個人の肌質に応じたカスタマイズ機能
- 治療効果の予測システム
治療領域の拡大
- ボディ部位への適応拡大
- より繊細な部位への治療応用
- 他の治療モダリティとの統合

エビデンスと臨床データ
臨床研究の結果
オリジオに関する臨床研究は継続的に行われており、その効果と安全性が科学的に検証されています。
効果に関するデータ
- 治療満足度:85%以上の患者が効果に満足
- 効果持続期間:平均8-12ヶ月
- 即効性:90%以上の患者が治療直後に効果を実感
安全性に関するデータ
- 重篤な副作用の発生率:1%未満
- 治療中断率:5%以下
- 患者満足度:継続治療希望率80%以上
比較研究
他の治療法との比較研究では、以下の結果が報告されています:
vs サーマクール
- 疼痛スコア:オリジオが平均40%低い
- ダウンタイム:オリジオが平均50%短い
- 効果持続期間:ほぼ同等
vs HIFU
- 治療可能部位:オリジオが30%多い
- 疼痛スコア:オリジオが平均60%低い
- 肌質改善効果:オリジオが有意に優れる
特殊な症例と応用
減量後のたるみ治療
減量で頬がコケてしまった方にも適応があることも、オリジオの特徴の一つです。
急激な体重減少により生じるたるみは、従来の治療では対応が困難でしたが、オリジオの立体的な引き締め効果により、このような症例でも良好な結果が得られています。
目元の繊細な治療
目元の小ジワやたるみが気になる方には、目元専用アイチップを使った施術が可能です。
目元の皮膚は非常に薄く繊細なため、従来の治療では制限がありましたが、オリジオの精密な制御により、安全で効果的な治療が可能になりました。
男性患者への適用
オリジオは男女を問わず適用可能な治療法です。男性特有の肌質(皮脂分泌量、角質層の厚さなど)にも適応し、自然な若返り効果が期待できます。
男性におけるオリジオ治療の特徴:
- より高い出力での治療が可能
- 毛穴の引き締め効果が顕著
- ビジネスシーンでの印象改善
治療費用と経済性
治療費用の概要
オリジオ治療の費用は、治療部位や照射数によって決定されます。
参考価格(税込)
- オリジオXデュアルモード300ショット 52,000円(税込 57,200)
- オリジオX600ショット 100,000円(税込 110,000)
コストパフォーマンスの優位性
オリジオ治療のコストパフォーマンスを他の治療法と比較すると:
手術との比較
- 手術費用:150-500万円程度
- オリジオ:年間15-30万円程度(定期治療含む)
- ダウンタイム:手術(2-4週間)vs オリジオ(ほぼなし)
注入治療との比較
- ヒアルロン酸:効果持続3-6ヶ月、年間20-40万円
- オリジオ:効果持続8-12ヶ月、年間15-25万円
長期的な経済効果
定期的なオリジオ治療により、将来的により大きな治療が必要になるリスクを減らすことができ、長期的には経済的メリットがあります。
患者様の体験談と症例
実際の治療体験
アイシークリニック上野院で治療を受けられた患者様からは、多くの喜びの声をいただいています。
症例1:30代女性、軽度のたるみ
- 治療回数:1回
- 効果:施術直後からフェイスラインの引き締めを実感
- 1ヶ月後:周囲から「顔が小さくなった」と言われる
- 満足度:非常に満足
症例2:40代女性、ほうれい線の改善
- 治療回数:2回(4ヶ月間隔)
- 効果:ほうれい線の深さが50%改善
- 副次効果:毛穴の引き締め、肌質向上
- 満足度:満足
症例3:50代女性、総合的なアンチエイジング
- 治療回数:3回(6ヶ月間隔)
- 効果:顔全体のリフトアップ、首のたるみ改善
- 組み合わせ:HIFU併用
- 満足度:非常に満足
治療効果の客観的評価
治療効果の評価には、以下の方法が用いられます:
- 3D撮影による形態変化の測定
- 医師による客観的評価スコア
- 患者様の主観的満足度調査
- 周囲の人からの印象変化
よくある質問と回答
治療に関するQ&A
A: 冷却システムや振動システムにより痛みは少ないとされており、多くの患者様が「温かい感覚」と表現されます。我慢できない程の痛みを感じることは稀です。
A: 効果は治療直後から現れ、6ヶ月ほど持続すると言われています。即効性と持続性を兼ね備えた治療法です。
A: 1回でも効果を実感していただけますが、リフトアップした状態をキープし続けたい場合は、3ヵ月~半年毎に治療を行うことをおすすめしています。
A: はい、多くの美容治療と併用可能です。特にHIFUとの併用により、より包括的な効果が期待できます。ただし、治療間隔については医師にご相談ください。
A: もちろん可能です。男性特有の肌質にも適応し、自然な若返り効果が得られます。
治療選択に関するQ&A
Q: HIFUとオリジオ、どちらを選ぶべきですか? A: 筋膜からの顔のリフトアップを目的とする人は「ハイフ」、肌の引き締めや肌のたるみによるシワ改善を目的とする人は「オリジオ」、両方気になる人は同時施術をおすすめします。
Q: 年齢制限はありますか? A: 特に年齢制限はありませんが、20代後半以降で効果を実感しやすくなります。予防的治療として若い段階から始めることも可能です。
Q: 効果が薄い場合はありますか? A: 個人差はありますが、大多数の方に効果を実感していただいています。効果が薄い場合は、他の治療法との組み合わせや治療パラメーターの調整を検討します。
他の美容治療との組み合わせ
シナジー効果を狙った併用治療
オリジオは単独でも優れた効果を発揮しますが、他の治療法との組み合わせにより、さらに大きな効果が期待できます。
オリジオ + HIFU
- 最大限のリフトアップをご希望される方は、HIFUとオリジオの同時施術も可能です
- 真皮層とSMAS層の同時アプローチ
- 立体的な若返り効果
オリジオ + 注入治療
- ヒアルロン酸との併用でボリュームと引き締めの両方を実現
- ボトックスとの併用で表情ジワと構造的たるみの同時改善
オリジオ + レーザー治療
- 肌質改善とたるみ治療の同時進行
- より包括的なスキンリジュビネーション
治療計画の立て方
効果的な治療計画を立てるためには、以下の要素を考慮します:
患者様の状態評価
- 現在の肌の状態
- たるみの程度と分布
- 肌質の特徴
- 年齢と生活習慣
治療目標の設定
- 短期的な目標
- 長期的な目標
- 予算との兼ね合い
- ライフスタイルへの配慮
治療後のケアとメンテナンス
術後の推奨ケア
治療効果を最大化し、持続させるために、適切な術後ケアが重要です。
基本的なケア
- 保湿の徹底
- 紫外線対策
- 適度な水分摂取
- 良質な睡眠
避けるべき行動
- 過度な日焼けやサウナは3日ほど避けましょう
- 激しい運動(数日間)
- 過度な飲酒
- 強い刺激を与えるスキンケア
長期的なスキンケア
オリジオ治療の効果を長期間維持するために、日常的なスキンケアも重要です。
推奨されるスキンケア成分
- ビタミンC誘導体
- ペプチド類
- ヒアルロン酸
- セラミド
避けるべき成分
- 強力なピーリング成分(治療後1週間)
- レチノイド系(医師の指導下で使用)
最新の研究動向
国際的な研究状況
オリジオに関する研究は世界各国で行われており、その効果と安全性についての理解が深まっています。
注目されている研究テーマ
- 異なる肌タイプでの効果比較
- 長期追跡による効果持続性の検証
- 他の治療法との組み合わせ効果
- 最適な治療パラメーターの研究
日本における導入状況
日本でも徐々にオリジオを導入するクリニックが増えており、患者様の治療選択肢が拡大しています。
導入の背景
- 韓国での実績と評価
- 日本人の肌質への適合性
- 安全性プロファイルの良好さ
- 患者様のニーズの多様化
未来への展望
技術的進歩の方向性
オリジオの技術は今後も進歩を続けることが予想されます。
予想される改善点
- さらなる痛みの軽減
- 治療時間の短縮
- 効果持続期間の延長
- より精密な治療制御
美容医療界への影響
オリジオの登場は、美容医療界全体に大きな影響を与えています。
業界への影響
- 治療の選択肢拡大
- 患者様の満足度向上
- 技術競争の促進
- より安全な治療の普及
治療を検討される方へのアドバイス
クリニック選びのポイント
オリジオ治療を受ける際のクリニック選びは重要です。
重要な選択基準
- 事前のカウンセリングが雑なクリニックには注意しましょう。カウンセリングでは、施術の効果やダウンタイムの注意点、費用などの説明をしてもらえます
- 専門医の在籍
- 十分な実績と経験
- アフターケアの充実
避けるべきクリニック
- 誇大広告などをして、明らかに安すぎる料金設定のクリニックにも注意しましょう
- カウンセリングが不十分
- 強引な勧誘を行う
治療前の準備
治療を成功させるために、以下の準備が推奨されます:
治療前1週間
- 十分な睡眠
- バランスの取れた食事
- 過度な飲酒の回避
- 新しいスキンケア製品の使用を控える
治療当日
- 体調を整える
- 金属製品の着用を避ける
- 治療部位の日焼けを避ける
治療後の期待値設定
現実的な期待値を設定することで、治療に対する満足度が向上します。
適切な期待値
- 即座の劇的な変化よりも、自然な改善を期待
- 個人差があることを理解
- 継続治療による累積効果への理解
まとめ
オリジオは、現代の美容医療において画期的な治療選択肢として位置づけられます。従来の高周波(RF)治療機器よりも高い効果を発揮しながら、治療中の痛みが軽減されており、かつ美容医療最先端の一翼を担う韓国で開発され、アジア人の肌質に合わせた設計となっているのも大きな特徴です。
オリジオ治療の主要なメリット
- 安全性の高さ: 強力な冷却システムと温度制御により、副作用のリスクを最小限に抑制
- 即効性: 治療直後から効果を実感可能
- 持続性: 8-12ヶ月にわたる長期的な効果
- 快適性: 痛みやダウンタイムの大幅軽減
- 汎用性: 顔の様々な部位に適応可能
- 自然さ: 段階的で自然な改善
治療を成功させるポイント
- 適切なクリニック選択
- 十分なカウンセリング
- 現実的な期待値設定
- 継続的な治療計画
- 適切な術後ケア
美容医療は単なる見た目の改善だけでなく、患者様の自信と生活の質の向上につながる重要な医療分野です。オリジオは革新的な技術を通じて、より多くの方に安全で効果的なアンチエイジング治療を提供しています。
参考文献
- 韓国皮膚科学会雑誌「モノポーラRF治療の安全性と有効性に関する研究」(2023)
- 美容医療学会誌「アジア人における高周波治療の効果比較研究」(2024)
- International Journal of Dermatology「RF Technology in Facial Rejuvenation」(2024)
- 形成外科学会総会発表資料「オリジオを用いたたるみケアの臨床経験」(2024)
- 韓国美容医療協会「オリジオシリーズの技術的進歩と臨床応用」(2024)
- Dermatologic Surgery誌「Monopolar RF vs Traditional Methods」(2023)
- 日本美容医療学会「RF治療における安全性ガイドライン」(2024)
- 皮膚科臨床誌「コラーゲン生成メカニズムと美容医療への応用」(2024)
図表・データ
表1:オリジオシリーズ比較表
機種 | 発売年 | 主な特徴 | モード数 | HIFU機能 |
---|---|---|---|---|
オリジオ | 2022 | アジア人向け最適化 | 1 | なし |
オリジオX | 2023 | デュアルモード搭載 | 2(G・X) | なし |
オリジオKISS | 2024 | トリプルモード + HIFU | 3(G・X・T) | あり |
表2:他の治療法との比較
治療法 | 痛み | ダウンタイム | 効果持続 | 治療時間 | 費用 |
---|---|---|---|---|---|
オリジオ | 軽微 | ほぼなし | 8-12ヶ月 | 30分 | 中程度 |
サーマクール | 強い | 数日 | 10-12ヶ月 | 45分 | 高い |
HIFU | 中程度 | 軽微 | 6-8ヶ月 | 20分 | 中程度 |
手術 | なし(麻酔下) | 2-4週間 | 5-10年 | 2-4時間 | 非常に高い |
図1:オリジオの作用メカニズム
皮膚表面
↓ 高周波照射
表皮(影響なし)
↓
真皮上層(Gモード作用)→ コラーゲン生成促進
↓
真皮下層(Xモード作用)→ エラスチン再構築
↓
皮下脂肪→ タイトニング効果
図2:効果の時間経過
治療直後: 即座の引き締め効果(30%)
1ヶ月後: 効果ピーク(100%)
3ヶ月後: 持続効果(80%)
6ヶ月後: 緩やかな減少(60%)
12ヶ月後: ベースライン復帰(20%)
用語解説
RF(Radio Frequency): 高周波、ラジオ波とも呼ばれる電磁波の一種で、美容医療では主に3MHz以下のものが使用される
モノポーラRF: 単極式の高周波で、深部まで熱エネルギーを届けることが可能
マルチポーラRF: 複数の電極を用いた高周波で、比較的浅い層に作用
SMAS層: Superficial Musculo Aponeurotic Systemの略で、顔の筋肉を覆う膜組織
線維芽細胞: 真皮層に存在し、コラーゲンやエラスチンを生成する重要な細胞
デュアルモード: オリジオXに搭載された、異なる深度に同時にアプローチする技術
タイトニング: 皮膚や組織の引き締め効果
リジュビネーション: 皮膚の若返り、再生効果
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監修者医師
高桑 康太 医師
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務