「首の後ろにしこりがある…これって大丈夫?」
そんな不安を感じているあなたへ。首の後ろのしこりは、放置していい場合と、すぐに病院へ行くべき場合があります。この記事を読めば、自分のしこりがどちらなのか、判断できるようになります。
⚡ この記事でわかること:
✅ しこりの原因と「良性・悪性」の見分け方
✅ 今すぐ受診すべき危険なサイン
✅ 何科に行けばいいか・検査の流れ
🚨 こんな症状があったら読まないと危険です:
📌 しこりが2週間以上消えない
📌 急に大きくなっている気がする
📌 押しても痛くない、硬いしこり
📌 発熱・体重減少・だるさが続いている
これらは悪性リンパ腫や転移性腫瘍のサインである可能性があります。早期発見・早期治療が予後を大きく左右します。
💬 こんな経験ありませんか?
「首の後ろにしこりがあるの気づいたんだけど、病院行くべきか迷ってて…」
そのまま放置すると、発見が遅れてしまうことがあります。まずは正しい知識を持って、適切なタイミングで受診しましょう。
目次
- 首の後ろにしこりができる主な原因
- 良性のしこりの特徴と種類
- 注意が必要なしこりの特徴
- 悪性疾患との見分け方
- 首の後ろのしこりに伴う症状
- 小児と成人で異なるしこりの原因
- 受診すべきタイミングと目安
- 何科を受診すればよいか
- 診察・検査の流れ
- しこりの予防とセルフチェックの方法
- まとめ
この記事のポイント
首の後ろのしこりは粉瘤・脂肪腫などの良性が多いが、悪性リンパ腫や転移性腫瘍の可能性もある。急速増大・無痛の硬いしこり・全身症状を伴う場合は早急受診が必要で、2〜4週間以上続く場合も内科や耳鼻咽喉科への受診を推奨する。
💡 首の後ろにしこりができる主な原因
首の後ろにしこりができる原因は一つではなく、皮膚・皮下組織に由来するものから、リンパ節の変化によるもの、筋肉や骨に関連するものまで多岐にわたります。
まず、皮膚・皮下組織に由来する代表的なものとして「粉瘤(ふんりゅう)」があります。粉瘤は表皮嚢腫とも呼ばれ、皮膚の下に袋状の構造ができて、その中に垢や皮脂が溜まっていくものです。首の後ろはもともと皮脂腺が発達しやすく、毛穴がふさがりやすい部位のため、粉瘤が生じやすい場所の一つとして知られています。感染がなければ痛みが少なく、ゆっくりと大きくなる傾向があります。
次に「脂肪腫」があります。脂肪細胞が増殖してできた良性腫瘍であり、柔らかく、触ると動くことが多い特徴があります。痛みがなく、ゆっくりと成長し、数センチ程度になることもあります。中高年に多く、首の後ろ以外にも肩や腕、背中などにもよく見られます。
また、「リンパ節の腫れ(リンパ節炎)」も非常に多い原因の一つです。首の後ろにはリンパ節が複数存在しており、感染症や炎症が起きると腫れることがあります。風邪やインフルエンザ、扁桃炎などの上気道感染症に伴ってリンパ節が腫れるのはよくあることで、多くは感染が治まるとともにしこりも縮小します。
その他の原因としては、筋肉のこりや緊張が塊のように感じられる場合(硬結)、神経系の腫瘍(神経鞘腫など)、毛包炎(もうほうえん)による化膿性病変、ケロイドや瘢痕(はんこん)などがあります。
Q. 首の後ろにできるしこりの主な原因は何ですか?
首の後ろのしこりの主な原因には、皮膚下に老廃物が溜まる粉瘤、脂肪細胞の増殖による脂肪腫、感染症に伴うリンパ節炎などがあります。多くは良性ですが、まれに悪性リンパ腫や転移性腫瘍が原因となる場合もあるため注意が必要です。
📌 良性のしこりの特徴と種類
首の後ろに生じるしこりの多くは良性ですが、それぞれに異なる特徴があります。ここでは代表的な良性のしこりについて詳しく説明します。
✅ 粉瘤(表皮嚢腫)
粉瘤は皮膚の下に形成された袋(嚢腫)に、老廃物が蓄積することで生じます。表面の皮膚に小さな黒い点(毛穴の詰まり)が見えることもあり、これが粉瘤の特徴的なサインです。触ると丸くて弾力があり、圧迫すると白っぽいチーズのような臭いのある物質が出てくることがあります。感染を起こすと赤く腫れて痛みが生じ、急速に大きくなることがあります。治療は外科的切除が基本であり、袋ごと摘出しないと再発します。
📝 脂肪腫
脂肪腫は成熟した脂肪細胞からなる良性腫瘍です。触ると軟らかく、指でゆっくりと動かせることが多い特徴があります。通常は痛みがなく、皮膚との癒着もありません。大きくなっても悪性化することはほとんどないとされていますが、大きなものは外見上の問題や、神経・血管への圧迫による不快感が生じることがあります。その場合は摘出を検討します。
🔸 良性リンパ節腫脹(リンパ節炎)
感染症や炎症に伴うリンパ節の腫れは、多くの場合、一時的なものです。風邪をひいたときや歯の感染症、頭皮の炎症などが引き金となります。触ると少し痛みがあり、発熱を伴うこともあります。細菌感染の場合は抗生剤が有効で、ウイルス感染の場合は安静にすることで自然に改善するものがほとんどです。
⚡ 神経鞘腫(シュワノーマ)
末梢神経を包むシュワン細胞から発生する良性腫瘍です。首の後ろや側頸部に生じることがあり、触ると比較的硬く、神経の走行に沿って長楕円形に触れることが多いです。叩いたり強く押したりすると、神経に沿って電気が走るような感覚(ティネル徴候)が生じることがあります。良性ですが手術で摘出することが一般的です。
🌟 毛包炎・せつ(おでき)
首の後ろは汗をかきやすく、摩擦が生じやすい部位であるため、毛包炎(毛穴の炎症)が生じやすい場所です。初期は赤い点状のしこりとして始まり、化膿が進むと黄色い膿を持つ「せつ」へと移行します。痛みが強く、温かく感じることが多いです。自然に排膿するか、切開排膿が必要になる場合があります。
✨ 注意が必要なしこりの特徴
首の後ろのしこりの多くは良性ですが、以下のような特徴がある場合には、悪性疾患や早急な治療が必要な状態を疑う必要があります。
しこりが急速に大きくなっている場合は注意が必要です。良性のしこりは一般的にゆっくりと成長しますが、悪性の腫瘍やリンパ腫などでは比較的短期間に増大することがあります。数週間で明らかに大きくなったと感じる場合は早めに受診してください。
痛みがない硬いしこりも要注意です。感染によるリンパ節の腫れや毛包炎などは痛みを伴うことが多いですが、悪性リンパ腫や転移性リンパ節などは痛みを伴わないことが多く、むしろ「痛くないしこり」は医療機関での精査が必要なことがあります。
しこりが皮膚や周囲の組織と癒着していて動かない場合も、悪性の可能性を考慮する必要があります。良性の腫瘍は一般に周囲の組織との境界が明瞭で動かせることが多いのに対し、悪性腫瘍は周囲に浸潤するために動きが悪くなる傾向があります。
全身症状を伴う場合も要注意です。原因不明の発熱が続く、体重が著しく減少している、夜間に大量の汗をかく(寝汗)、全身の倦怠感が続く、といった症状が首のしこりと同時に見られる場合は、悪性リンパ腫などを含む全身疾患が疑われます。
また、複数のしこりが同時にできている場合、特に首の後ろだけでなく、わきの下や鼠径部(そけいぶ)など複数の部位にリンパ節の腫れが見られる場合も、全身的な病気を考える必要があります。
Q. 首のしこりで悪性疾患を疑うべき特徴は?
首のしこりで悪性疾患を疑うべき特徴は、数週間で急速に大きくなる、痛みがないのに硬い、周囲の組織と癒着して動かない、さらに発熱・体重減少・夜間の寝汗といった全身症状を伴う場合です。こうした場合は早急な医療機関への受診が求められます。
🔍 悪性疾患との見分け方
首の後ろのしこりが悪性疾患によるものである場合、主に「悪性リンパ腫」「転移性リンパ節腫脹」「肉腫」などが考えられます。
💬 悪性リンパ腫
リンパ系組織から発生する悪性腫瘍です。大きく「ホジキンリンパ腫」と「非ホジキンリンパ腫」に分類されます。首のリンパ節が無痛性に腫れてくることが最初の症状であることが多く、徐々に他の部位のリンパ節にも広がっていきます。発熱・体重減少・寝汗の3つが揃う「B症状」が見られることがあります。治療は化学療法・放射線療法・免疫療法などが行われます。
✅ 転移性リンパ節腫脹
他の部位の悪性腫瘍(がん)が頸部リンパ節に転移した状態です。口腔・咽頭・喉頭・甲状腺・肺・消化器などのがんが転移することがあります。しこりは硬く、皮膚や周囲組織と癒着して動かないことが多いです。原発巣(もとのがんがある場所)が判明しない「原発不明頸部転移がん」というケースも存在します。
📝 軟部肉腫
筋肉や脂肪、神経などの軟部組織から発生する悪性腫瘍の総称です。首に発生することは比較的まれですが、ゆっくりと大きくなる硬いしこりとして現れることがあります。表面の皮膚は正常なことが多く、見た目だけでは脂肪腫などの良性腫瘍との区別が困難な場合があります。
これらの悪性疾患はいずれも、視診・触診だけでは判断が難しく、超音波検査、CT・MRI検査、血液検査、そして場合によっては組織の一部を採取する生検(バイオプシー)が必要となります。「しこりが気になるけれど痛みがないから大丈夫だろう」と自己判断することは危険なため、気になるしこりは必ず医療機関を受診することをお勧めします。
💪 首の後ろのしこりに伴う症状
しこり単独ではなく、他の症状が同時に見られる場合、その組み合わせによって原因をある程度推測することができます。
しこりに押したときの痛みや自発痛が伴う場合は、感染・炎症性のリンパ節炎、毛包炎、せつなどが疑われます。特に赤みや熱感を伴う場合は急性炎症の可能性が高く、抗生剤や切開処置が必要になることがあります。
発熱を伴う場合は、細菌性・ウイルス性の感染症が原因となっていることが多いです。ただし、悪性リンパ腫でも発熱が見られることがあるため、発熱が長引く場合や原因不明の場合は注意が必要です。
首のこりや痛みを伴う場合は、筋肉の緊張や頸椎の問題が関与している可能性があります。「しこり」と感じているものが実は筋肉の硬結(緊張した筋肉の塊)であることもあり、マッサージや温熱療法で改善するケースもあります。
頭痛やめまいを伴う場合は、後頸部の筋肉や神経の問題が関与している可能性があります。頸椎の変形や椎間板ヘルニアによって神経が圧迫されている場合、しこりのような感触を訴えることがあります。
飲み込みにくさ(嚥下困難)や声のかすれを伴う場合は、甲状腺や咽頭・喉頭に関連する疾患が疑われます。甲状腺腫大や咽頭がんなどが頸部のしこりとして現れることがあります。
皮膚の変化(赤み、ただれ、皮膚が引っ張られる感じ)を伴う場合は、皮膚や皮下組織由来の問題、または腫瘍の皮膚への浸潤が考えられます。

🎯 小児と成人で異なるしこりの原因
首の後ろのしこりは年齢によって原因の傾向が異なります。子どもと大人では考えられる疾患が異なるため、それぞれについて解説します。
🔸 小児のしこり
子どもに首のしこりが見られる場合、最も多い原因は反応性リンパ節腫脹です。風邪や上気道感染、中耳炎、頭皮の湿疹や感染などに伴ってリンパ節が腫れることは非常によくあります。小児ではリンパ組織が発達途中で免疫反応が活発なため、大人よりもリンパ節が腫れやすい傾向があります。多くは感染が治まると自然に小さくなります。
ただし、小児でも悪性疾患がないわけではありません。白血病やリンパ腫は小児にも発生し、頸部リンパ節の腫れが最初の症状となることがあります。また、「先天性頸部嚢腫」といって、胎生期の組織から発生する先天性の嚢胞(のうほう)が首に生じることもあります。正中頸嚢胞や側頸嚢胞などがこれに含まれます。
子どものしこりが2〜4週間以上続く場合、急速に大きくなる場合、あるいは発熱や体重減少などの全身症状を伴う場合は、小児科や耳鼻咽喉科を早めに受診することが大切です。
⚡ 成人のしこり
成人では小児と比べて良性の反応性リンパ節腫脹の割合が相対的に下がり、悪性疾患の可能性が上がります。特に40歳以上の成人では、頸部リンパ節の腫れが上気道消化管がん(口腔がん、咽頭がん、喉頭がん)の転移である可能性を考慮する必要があります。喫煙・飲酒歴がある方はリスクが高まります。
一方、成人では粉瘤や脂肪腫が生じやすい年代でもあります。これらは数年以上かけてゆっくり大きくなることが多く、本人が「ずっと前からある」と気づいていないこともあります。
高齢者では、悪性リンパ腫の発症リスクが高くなります。特に非ホジキンリンパ腫は60〜70歳代に多く見られます。
Q. 首の後ろのしこりは何科を受診すればよいですか?
首の後ろのしこりは、まず内科または耳鼻咽喉科への受診が適切です。粉瘤や脂肪腫が疑われる場合は皮膚科・形成外科・外科、悪性リンパ腫が疑われる場合は血液内科が専門となります。子どもの場合はまず小児科を受診し、必要に応じて専門科への紹介を受けるのが一般的です。
💡 受診すべきタイミングと目安
首の後ろのしこりを発見した際、すぐに受診が必要な場合とそうでない場合があります。以下を参考にして受診の判断をしてください。
まず、急いで受診すべき状態として、しこりが急速に大きくなっている(1〜2週間で明らかに増大)、しこりが非常に痛くて熱を持っている(急性の感染症が疑われる)、飲み込みの困難・声のかすれ・呼吸困難などを伴っている、高熱が続いている(38度以上が数日以上)、体重減少・夜間の多量の寝汗・倦怠感などの全身症状を伴っている、といったケースが挙げられます。これらは早急な検査・治療が必要な状態を示すサインである可能性が高いため、できるだけ早く医療機関を受診してください。
次に、2〜4週間を目安に受診を検討すべき場合として、風邪などの感染症が治ってもしこりが消えない、しこりがどんどん硬くなっている、1センチ以上のしこりが触れる、しこりが動かない・周囲の組織と癒着しているように感じる、といった状況があります。感染症に伴うリンパ節の腫れは通常2〜4週間以内に自然に縮小しますが、それ以上続く場合は別の原因が隠れている可能性があります。
一方、以下のような場合は緊急性が低い可能性がありますが、気になる場合は受診を検討してください。現在風邪などの感染症の最中にある、しこりが小さくて柔らかく、触ると痛みがある、以前から同様のしこりがあって変化がない、といった状況です。ただし、こうした場合でも自己判断せず、不安であれば医療機関を受診することをお勧めします。
📌 何科を受診すればよいか
首の後ろにしこりができた場合、何科を受診すればよいか迷われる方も多いでしょう。原因や症状によって適切な診療科が異なりますが、以下を参考にしてください。
まず迷った場合は「内科」または「耳鼻咽喉科」の受診が最初の選択肢として適切です。内科では全身状態を評価した上で、必要に応じて専門科に紹介してもらえます。耳鼻咽喉科は頭頸部(頭から首にかけての領域)の専門家であり、頸部リンパ節や周辺組織の診察に長けています。
しこりが皮膚のすぐ下にあり、粉瘤や脂肪腫が疑われる場合は「皮膚科」または「形成外科」、「外科(一般外科)」が適しています。粉瘤の切除などの小手術は、これらの診療科で行われます。
感染・炎症の症状が強い場合(赤み・腫れ・熱感・痛み)は「外科」や「皮膚科」が切開排膿などの処置を行います。細菌感染が疑われる場合は「内科」や「耳鼻咽喉科」でも抗生剤の投与を行ってもらえます。
悪性リンパ腫が疑われる場合は「血液内科」が専門科となります。転移性リンパ節腫脹が疑われる場合は、原発巣の疑いに応じて「耳鼻咽喉科(頭頸部外科)」「消化器外科」「呼吸器外科」「甲状腺外科」などに紹介されます。
子どもの場合はまず「小児科」を受診し、そこから専門科への紹介を受けることが一般的です。
アイシークリニック上野院では、首のしこりに関するご相談にも対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
Q. 首のしこりを予防するために日常でできることは?
首の後ろは皮脂や汗が溜まりやすいため、優しく洗って清潔を保つことが粉瘤や毛包炎の予防に有効です。また手洗い・うがいなど感染症対策でリンパ節腫脹を防げます。禁煙・節酒・バランスの良い食事で免疫力を維持し、月1回のセルフチェックで早期発見を心がけることも重要です。
✨ 診察・検査の流れ
首の後ろのしこりで医療機関を受診した際、どのような診察・検査が行われるか、一般的な流れを説明します。
🌟 問診
まず、いつからしこりに気づいたか、大きさの変化はあるか、痛みや熱感はあるか、発熱・体重減少などの全身症状はあるか、最近感染症にかかったか、喫煙・飲酒歴はあるか、家族歴はあるか、といった問診が行われます。これらの情報が原因の鑑別に非常に重要となります。
💬 視診・触診
医師がしこりを直接観察・触診します。しこりの位置・大きさ・形・硬さ・可動性(動くかどうか)・皮膚との癒着・周囲の皮膚の状態などを評価します。また、首全体(前頸部・側頸部・後頸部・顎下部など)のリンパ節の触診も行います。
✅ 超音波(エコー)検査
頸部の超音波検査は、しこりの性状(嚢胞性か充実性か)、血流の有無、周囲のリンパ節の状態などを非侵襲的に評価できる有用な検査です。放射線被ばくがなく、リアルタイムに観察できるため、頸部のしこりの初期評価として広く使われています。粉瘤・脂肪腫・リンパ節腫脹・甲状腺の異常なども確認できます。
📝 血液検査

炎症の指標(CRP・白血球数)、ウイルス・細菌感染の検査(EBウイルス抗体など)、腫瘍マーカー、甲状腺機能などを調べます。悪性リンパ腫が疑われる場合はLDHなどのマーカーも確認します。
🔸 CT・MRI検査
より詳細な画像評価が必要な場合に行われます。しこりの詳細な位置・大きさ・周囲組織との関係・遠隔転移の有無などを評価します。悪性疾患が疑われる場合や手術前の評価として必須の検査です。
⚡ 細胞診・生検
確定診断のために、しこりから細胞や組織を採取して顕微鏡で調べる検査です。細い針を刺して細胞を吸引する「細針吸引細胞診(FNAC)」や、太い針で組織を採取する「針生検」、手術によって組織を一部または全部摘出する「外科生検」などの方法があります。
🔍 しこりの予防とセルフチェックの方法
首の後ろのしこりの予防において特効薬的な方法はありませんが、日常的なケアで皮膚の状態を良好に保ち、感染症を予防することで、一部のしこりは予防・早期発見が可能です。
🌟 清潔を保つ
首の後ろは汗が溜まりやすく、皮脂が多い部位です。こまめに洗い、清潔に保つことで毛包炎や粉瘤の悪化を予防できます。ただし、過度のこすり洗いは皮膚を傷めて逆効果になることがあるため、優しく洗うことが大切です。
💬 感染症の予防
手洗い・うがい・マスクの着用など、感染症全般の予防策を講じることで、感染に伴うリンパ節腫脹を防ぐことができます。予防接種(インフルエンザワクチンなど)も有効です。
✅ 生活習慣の改善
喫煙は頭頸部がんのリスクを高めます。また、過度の飲酒も同様です。禁煙・節酒は頸部の悪性疾患予防に重要です。バランスの良い食事や適切な睡眠・運動による免疫力の維持も大切です。
📝 セルフチェックの方法
月に1回程度、首の後ろを自分で触って確認する習慣をつけることをお勧めします。鏡の前で、首を少し前に傾けてリラックスした状態にしてから、指の腹を使って首の後ろ全体を優しく触れていきます。しこりや硬い部分がないか、痛みがないかを確認します。以前からあるしこりが大きくなっていないか、新しいしこりができていないかをチェックします。気になる変化があれば早めに医療機関を受診してください。
なお、自己触診でしこりが見つかっても、必ずしも重大な疾患とは限りません。ただし、「触っておかしいと感じたら受診する」という意識を持っておくことが早期発見・早期治療につながります。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、首の後ろのしこりを主訴にご来院される患者様の多くは粉瘤や脂肪腫などの良性疾患であることが多いですが、「痛みがないから大丈夫」と長期間放置された後に受診されるケースも少なくありません。痛みの有無に関わらず、しこりが2〜4週間以上続く場合や急速に大きくなる場合は、早めにご相談いただくことで、より早期に原因を特定し適切な対処へとつなげることができますので、どうぞお気軽にお越しください。」
💪 よくある質問
すべてのしこりが緊急受診を要するわけではありませんが、しこりが2〜4週間以上続く場合、急速に大きくなる場合、痛みのない硬いしこりの場合、発熱・体重減少などの全身症状を伴う場合は早めの受診が必要です。「痛みがないから大丈夫」と自己判断せず、気になる変化があれば医療機関にご相談ください。
まず「内科」または「耳鼻咽喉科」への受診が最初の選択肢として適しています。粉瘤や脂肪腫が疑われる場合は皮膚科・形成外科・外科が適しており、悪性リンパ腫が疑われる場合は血液内科が専門です。お子様の場合はまず小児科を受診し、必要に応じて専門科への紹介を受けるのが一般的です。
痛みがないからといって安全とは限りません。むしろ悪性リンパ腫や転移性リンパ節腫脹などの悪性疾患は、痛みを伴わないことが多い点に注意が必要です。アイシークリニック上野院でも、「痛みがないから大丈夫」と長期間放置した後に受診されるケースが少なくないため、痛みの有無にかかわらず早めの受診をお勧めします。
問診・視診・触診のあと、超音波(エコー)検査や血液検査が初期評価として広く行われます。より詳細な評価が必要な場合はCT・MRI検査が実施されます。悪性疾患が疑われる場合は、しこりから細胞や組織を採取する細胞診・生検によって確定診断が行われます。症状や疑われる疾患に応じて検査が選択されます。
首の後ろは皮脂や汗が溜まりやすいため、こまめに優しく洗って清潔を保つことが粉瘤や毛包炎の予防につながります。また、手洗い・うがいなど感染症予防の習慣はリンパ節腫脹の予防に有効です。さらに禁煙・節酒・バランスの良い食事で免疫力を維持することも大切です。月に1回のセルフチェックで早期発見を心がけましょう。
🎯 まとめ
首の後ろのしこりは、粉瘤・脂肪腫・リンパ節炎など比較的良性のものが多いですが、悪性リンパ腫や転移性腫瘍など見逃してはならない疾患が隠れている可能性もあります。しこりの大きさ・硬さ・可動性・痛みの有無、そして発熱・体重減少などの全身症状の有無が、原因を判断する重要な手がかりとなります。
特に、急速に大きくなるしこり、痛みのない硬いしこり、全身症状を伴うしこりは早めの受診が必要です。感染症の治癒後もしこりが2〜4週間以上続く場合も、念のため医療機関を受診することをお勧めします。
受診先は、まず内科や耳鼻咽喉科が最初の窓口として適しています。皮膚や皮下組織に由来するしこり(粉瘤・脂肪腫など)は皮膚科・形成外科・外科での診察・治療が行われます。検査は超音波・血液検査・CT・MRI・生検など、症状や疑われる疾患に応じて選択されます。
「たかがしこり」と放置せず、月に一度のセルフチェックと、気になる変化があれば早めに専門家に相談する習慣を持つことが大切です。首の後ろのしこりについて気になることがあれば、アイシークリニック上野院にお気軽にご相談ください。適切な診察と検査で原因を明らかにし、最適な治療へとつなげてまいります。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 粉瘤(表皮嚢腫)・脂肪腫などの皮膚・皮下腫瘍の診断基準および治療ガイドラインに関する情報
- 日本形成外科学会 – 粉瘤・脂肪腫・神経鞘腫などの良性腫瘍の特徴、外科的切除を含む治療方針に関する情報
- 厚生労働省 – 悪性リンパ腫・転移性腫瘍を含むがんの基礎知識、症状の目安、受診のタイミングに関する情報
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務